JP3240268B2 - 粉砕機 - Google Patents

粉砕機

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JP3240268B2
JP3240268B2 JP29893196A JP29893196A JP3240268B2 JP 3240268 B2 JP3240268 B2 JP 3240268B2 JP 29893196 A JP29893196 A JP 29893196A JP 29893196 A JP29893196 A JP 29893196A JP 3240268 B2 JP3240268 B2 JP 3240268B2
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豊 石倉
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  • Crushing And Pulverization Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、再利用又は廃棄処
理を目的としてランナー、スプール、成形不良品等のプ
ラスチック廃材や、その他のゴミ等の固形産業廃棄物を
粉砕処理する粉砕機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種、粉砕機としては、実公昭
55−23638号公報、実公昭61−3461号公
報、実公平8−6496号公報等に記載されているよう
なロータリー方式のものが主流であった。このロータリ
ー方式の粉砕機は、横軸心まわりで回転可能な回転軸に
対し、主として被処理材料の掻き込みと粗切断とを担当
する大径の刃と、当初から小さいか又は大径の刃によっ
て粗切断された被処理材料を更に細かく粉砕する小径の
櫛刃とが、交互に挿入固定されており、またこの回転軸
の回転周部に、大径の刃と噛み合う粗切断用の固定刃
と、小径の櫛刃と噛み合う細粉砕用の固定櫛刃とが設け
られたものである。
【0003】そして、回転軸及び各固定刃の取付レベル
より上方側が粉砕室とされ、回転軸及び各固定刃の取付
レベルより下方側が材料取出室とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】大径の刃は回転軸を中
心として回転するから、従来の粉砕機のケーシングに
は、当然に、粉砕室に対しても、また材料取出室に対し
ても、それぞれ同じように大径の刃の回転軌跡を収容可
能な大きさを持たせる必要がある。従って、このことが
装置全体を小型化できないことのネックとなっていた。
【0005】また、大径の刃には、材料取出室側へ突出
する部分を当該材料取出室から区画するためのカバー部
材を設ける必要があった。これは、粉砕室において未だ
粉砕が不十分な粗い被処理材料が、大径の刃の回転に引
っ張られて材料取出室側へ無理やり掻き出されてしまう
のを防止するためである。このため、構造の複雑化を招
来していた。
【0006】更に、粗切断用の固定刃と細粉砕用の固定
櫛刃とは、回転軸の軸心方向に沿って横一列に設けられ
ているため、粉砕荷重による応力が集中し、振動や騒音
等の発生原因となっていた。本発明は、上記事情に鑑み
てなされたものであって、装置の小型化と構造の簡潔化
を図ることができ、また振動や騒音等の発生を抑えるこ
とができるようにした粉砕機を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係る粉砕機においても、その基本的な構成として
は、粗切断用の大径刃と細粉砕用の小径刃とを外周に有
するロータを有したものであり、またこのロータのまわ
りに、大径刃に対応する粗切断用の粗固定刃と、小径刃
に対応する細粉砕用の細固定刃とが設けられたものであ
る。
【0008】しかし、本発明において、上記ロータを駆
動させるために設けられたロータ駆動手段は、ロータを
回転させるようにはなっていない。すなわち、大径刃及
び小径刃を、それらが1回転しない所定の範囲内で往復
回動させるようになっている。このような構成であれ
ば、大径刃の動きとしては、粗固定刃と噛み合う位置を
超えてそれよりも下方側、即ち、材料取出室へは突出し
ないようにできる。従って、材料取出室では、大径刃の
動きを収納する必要がなくなり、その分、スペース的な
無駄を省いてケーシングの小型化、ひいては装置全体と
しての小型化が可能になる。
【0009】なお、粗固定刃を上部に位置付け、細固定
刃を下部に位置付けるようにしてそれらの設置レベルを
異ならせ、粗固定刃と細固定刃との間を細粉砕ゾーンと
し、これより上方を粗切断ゾーンとすると、粉砕荷重の
分散を図ることができる。従って、それだけ振動や騒音
等を抑制できることになる。また、このような構成であ
れば、ロータ駆動手段がロータを往回動させるとき、大
径刃及び小径刃は、粗固定刃及び細固定刃に対してそれ
ぞれ切断・粉砕作用をし、反対に、ロータ駆動手段がロ
ータを復回動させるときには、ロード解除作用をするこ
とになる。
【0010】このように、粗固定刃と大径刃、及び細固
定刃と小径刃とが、それぞれ噛み合ったり離反したりす
るたびに、自動的且つ定期的にロード解除作用が得られ
るようにできるので、オーバーロードの発生を確実に防
止でき、それだけ稼働効率を高めることができる。な
お、ここにおいてロータの往回動及び復回動とは、回動
方向が互いに逆向きの関係であることを明確化しただけ
に過ぎず、回動方向を特定したものではない。従って、
例えば、大径刃が回動する範囲の途中に粗固定刃を設け
るような構造の設定も可能であり、この場合には、粗固
定刃に対して大径刃が通過する時点で切断・粉砕作用と
ロード解除作用との双方を同時に奏することになる。
【0011】ロータ駆動手段として、クランク運動体を
用いる構造にすれば、構造の簡潔化及び作動の確実化が
図れる。粉砕室に対し、粗固定刃及び細固定刃は、ロー
タの回動中心を通る鉛直線の両側へそれぞれ対を成して
配置することが可能である。この場合、ロータには、大
径刃を上記鉛直線上に位置させて静止させた状態で、そ
の両側に多数の小径刃を配置させるようにするとよい。
【0012】このような構成とすることで、ロータを往
復回動させるうえでの各動作反転位置で、個々に粗固定
刃と大径刃、及び細固定刃と小径刃とによる粉砕作用を
得ることができる。従って、稼働効率を高めることがで
きる。粗固定刃と大径刃との組み合わせをスリッター構
造とし、また細固定刃と小径刃との組み合わせを、櫛刃
形状又は鋸刃形状のスリッター構造とするのが好適であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1乃至図3は本発明に係る粉砕
機1を示す全体図であって、この粉砕機1は、横軸2を
中心として回動可能に軸架されたロータ3と、このロー
タ3まわりを取り囲む上下開放箱型のケーシング4と、
このケーシング4の内部に設けられる粗固定刃5及び細
固定刃6と、ケーシング4の外側に設けられるロータ3
用のロータ駆動手段7とを有している。
【0014】図1に示すように、ケーシング4の内部を
ロータ3の軸心方向に沿って見るとき、粗固定刃5及び
細固定刃6は、ロータ3の回動中心を通る鉛直線Pを中
心として、その両側で対を成すように、それぞれ対称配
置で設けられている。対の粗固定刃5はともに同部材と
され、部品の共通化が図られている。また対の細固定刃
6も、同様に部品の共通化が図られている。さらに、共
通部品が対称配置されているので、粗固定刃5や細固定
刃6を交換する際に、新たに取付られた粗固定刃5又は
細固定刃6とロータ3との位置設定が容易である。
【0015】粗固定刃5は、ロータ3における斜め上部
の外周面に向けて配置され、細固定刃6は、ロータ3に
おける斜め下部の外周面に向けて配置されている。これ
により、ケーシング4の内部は、ロータ3及び細固定刃
6の取付レベルより上方側が粉砕室10とされ、ロータ
3及び細固定刃6の取付レベルより下方側が材料取出室
11とされている。
【0016】そして、このうち粉砕室10は、更に、粗
固定刃5と細固定刃6との上下間部分が細粉砕ゾーン1
2となり、この細粉砕ゾーン12より上方へ連通する部
分が粗切断ゾーン13となるように、分けられている。
ケーシング4の上部には、粉砕室10へ被処理材料を導
くホッパー14が設けられている。
【0017】ロータ3は、段付き軸状の横軸2に対し
て、板状部材16と円筒状部材17とを所定配置で串刺
し状に挿入固定することによって構成されている。いず
れの部材16,17も、キー18を用いた嵌合関係によ
って横軸2と一体回転可能になっている。図4に示すよ
うに、板状部材16は、軸嵌め孔20を有したボス部2
1と、このボス部21の周方向の一箇所から径方向外方
へ突設された大径刃22とを有している。
【0018】円筒状部材17は、軸嵌め孔24を有した
胴部25と、この胴部25の外周面における広い範囲で
分散突設された多数の小径刃26とを有している。この
小径刃26は、図1に示したようにいずれも爪先が下方
へ向けられるようになっており、胴部25の右半周面と
左半周面とで爪先の向く方向は互いに逆となる。上記粗
固定刃5は、ロータ3の回動中心へ向けてケーシング4
の内壁から斜め下方へ二股状に突出する刃受本体部30
を有しており、これら刃受本体部30間へロータ3の大
径刃22を挟み込んでスリッター構造を構成させるよう
になっている。
【0019】すなわち、粗固定刃5における刃受本体部
30の股間向き両内縁と、大径刃22の厚さ方向両側縁
との噛み合わせにより、粗切断が行われる。なお、各刃
受本体部30の突端部には、1刃づつではあるが小径刃
26に対してもスリッター構造を構成できるようにした
小型の櫛刃31が設けられている。これによって粉砕効
率を少しでも高め、また大径刃22による粗切断の後、
続けて小径刃26よる細粉砕が行われ易いようにしてい
る。
【0020】一方、上記細粉砕刃6は、ロータ3の軸心
方向に沿って長い帯板状本体部33を有している。この
本体部33の一辺側には、大径刃22に対応する空作用
部34を除き、各小径刃26との間で、図5に示すよう
なスリッター構造を構成させる、多数の櫛刃35が設け
られている。すなわち、細粉砕刃6における櫛刃35の
幅方向両外縁と、小径刃26の幅方向両外縁との噛み合
わせにより、細粉砕が行われる。
【0021】この細粉砕刃6は、図1に示したようにケ
ーシング4の内壁から内方へ突出した取付台37に対し
て、その下からボルト38によって固定されるが、本体
部33にはボルト38の直径よりも大きめのボルト挿通
孔39が形成されている。従って、この細粉砕刃6は、
ボルト38を緩めた状態にすれば、ロータ3に対する近
接・離反方向の位置調節が所定範囲で行えることにな
る。
【0022】また、この場合、位置調節後における位置
固定のためのバックアップ手段又は微調整手段として、
本体部33の背側をセットボルト40で押圧できるよう
にしてある。この位置調節は、得ようとする粉砕後材料
の粒度調節として有効である。図2に示すようにロータ
駆動手段7は、ケーシング7の外部側方に設置されるモ
ータ43と、このモータ43による回転動力を横向きの
出力軸へ取り出す減速機44と、この減速機44の出力
をロータ3の横軸2へ伝えるクランク運動体45とを有
している。
【0023】クランク運動体45は、図6に示すように
減速機44の出力軸44aに取り付けられる駆動クラン
クレバー47と、この駆動クランクレバー47のレバー
端部に回転自在に結合される下部継手48と、前記ロー
タ3の横軸2に取り付けられる従動クランクレバー49
(図2参照)と、この従動クランクレバー49のレバー
端部に回転自在に結合される上部継手50と、上下の各
継手48,50を連結するタイロッド51とを有してい
る。
【0024】駆動クランクレバー47の回転半径は、従
動クランクレバー49の回転半径よりも小さくされてい
るので、駆動クランクレバー47が1回転することによ
っても、従動クランクレバー49は1回転することがな
く、従ってその動きは所定範囲内での往復回動(揺動)
になる。そのため、このような従動クランクレバー49
の往復回動に従って、図1に示すようにロータ3も1回
転することのない往復回動をするものとなる。そして、
このときの往復回動により、大径刃22が左右の粗固定
刃5と交互に噛み合い動作をしたり、右半周面の各小径
刃26と右側の細粉砕刃6、及び左半周面の各小径刃2
6と左側の細粉砕刃6とが、それぞれ交互に噛み合い動
作をしたりするようになっている。
【0025】本実施形態では、大径刃22の往復回動ス
トロークとして、110°の揺動角を有するものとし
た。ところで、ケーシング4は、図1及び図2に示すよ
うにその正面壁や背面壁の下半部を、把手54を有した
着脱可能なカバー板55によって形成してある。従っ
て、これらカバー板55を必要に応じて取り外せば、ロ
ータ3の小径刃26と細固定刃6との噛み合い部分や材
料取出室11内の清掃が容易に行えるようになってい
る。
【0026】次に、このような構成の粉砕機1におい
て、その使用状況を説明する。まず、ケーシング4の側
方等に設けられる制御盤56(図2参照)を操作して、
ロータ駆動手段7を作動させると、これによりケーシン
グ4内ではロータ3が所定範囲内で往復回動をはじめ
る。そこで、ケーシング4の上部のホッパー14内に被
処理材料を投入すると、この被処理材料は、左右の粗固
定刃5の上部へ振り分けられ、乗り上げるようになる。
そして、大径刃22が鉛直線Pに対して右方へ往回動す
るとき材料を掻き込む(引込む)とともに、この大径刃
22と右側の粗固定刃5との間で、切断されることにな
る。
【0027】なお、このとき大径刃22と右側の粗固定
刃5との間でツマリ等を原因とするオーバーロードが発
生しかけることがあったとしても、大径刃22が右方へ
の往回動を終了して鉛直線Pへ(左方へ)復回動すると
きには、大径刃22と右側の粗固定刃5との間でロード
解除作用が生じるので、実際にはオーバーロードに至る
ことはない。
【0028】次に、大径刃22が鉛直線Pを超えて左方
へ往回動し、またその後、復回動するときには、左側の
粗固定刃5との間で、上記と同様に切断作用及びロード
解除作用が行われる。従って、ここでも被処理材料は切
断される。このような切断によって粗固定刃5の相互隣
接間へ入る程度まで細かくされ、或いは当初から同程度
に細かい被処理材料は、粗切断ゾーン13から細粉砕ゾ
ーン12へと移行する。
【0029】また、その後も続けられる大径刃22によ
る左右の粗固定刃5との噛み合い動作は、仮に実際上の
切断を伴わない場合であっても(空振りに終わったとし
ても)、粉砕室10内の被処理材料を移動させることに
繋がり、これに伴って、大径刃22の動きに非接触とな
る周辺の被処理材料を下方へ引き込ませ、又は押し込ま
せるようになる。従って、被処理材料の細粉砕ゾーン1
2への移行は強制的に行われることになる。
【0030】一方、このようにして細かくされた被処理
材料が細粉砕ゾーン12へ入り込んだ後、ロータ3が右
方へ往回動するときには、ロータ3の右半周面に設けら
れた小径刃26と右側の細固定刃6との間で、細粉砕が
行われる。また、小径刃26が鉛直線Pへ向けて復回動
するときにはロード解除作用がなされるので、オーバー
ロードに至ることはない。
【0031】ロータ3が鉛直線Pを超えて左方へ往回動
し、その後、復回動するときにも、上記と同様にロータ
3の左半周面に設けられた小径刃26と左側の細固定刃
6との間で、細粉砕・ロード解除作用が行われる。この
ようにして、所定サイズとなった粉砕後材料が、下部の
材料取出部11を介して外部へ取り出されるようにな
る。
【0032】このときの取り出しは、ケーシング4の下
方へ材料受け箱(図示略)を設けておき、これを必要に
応じて引き出すことによって行ったり、ケーシング4の
下方へベルトコンベヤ等の搬送装置(図示略)を設けて
おき、これによって随時、自動的に行えるようにしたり
すればよい。ところで、本発明は、上記実施形態に限定
されるものではない。
【0033】例えば、ロータ3に対して大径刃22や小
径刃26を一体回転可能にするための構造は、キー18
を用いる構造に限らず、セレーション、スプライン、角
軸等を用いた各種の軸嵌め合い構造に変更することも可
能である。大径刃22は、ボス部21によって横軸2に
貫通させることが限定されるものではなく、図示は省略
するがロータ3の外周面に対し、フランジ部等を介して
直接的にボルト止めするような構造にしてもよい。
【0034】小径刃26を形成させている円筒状部材1
7として、爪片を有した薄いディスク刃体と、このディ
スク刃体の隣接スペースを保持させる円形スペーサと
を、何枚も交互に重ね合わせるようにして一つの円筒形
を形成させ、その外周面に突出する爪片を小径刃26と
させるような構造にしてもよい。ロータ3は、大径刃2
2及び小径刃26を有した全体として、一体形成するこ
とも可能である。勿論、横軸2を別体として形成させる
必要もない。
【0035】ロータ駆動手段7は、1本又は複数本の流
体圧シリンダと、リンク機構やカム機構等とを組み合わ
せる等して、ロータ3を往復回動させるような構造にし
てもよい。ロータ3の往復回動角は何ら限定されるもの
ではない。大径刃22と粗固定刃5とによる切断は、剪
断式や打撃ハンマー式等の別方式に変更又は併用するこ
とも可能である。
【0036】大径刃22と粗固定刃5とによる切断に剪
断式を採用する場合、ロータ3を側面視(図3の状態)
した状態で、右側の大径刃22の突端部を左斜め下方へ
カットした形状にし、左側の大径刃22の突端部を右斜
め下方へカットした形状にすると共に、これらに対応す
る各粗固定刃5の突き合わせ部分にも、同様なカット傾
斜を設けるようにすると、その切断作用が、ハサミのよ
うに暫時的な持続性及び連続性を持ったものとなる。そ
のため、大径刃22による切断抵抗が小さくなり、円滑
且つ高能率の切断が可能になる。
【0037】しかも、粉砕室10内において、被処理材
料を左右の大径刃22の相互間、即ち、粉砕室10の中
央へ寄せ集める作用が生じるので、粉砕室10内で被処
理材料の分散が生じず、このことも切断効率を高めるう
えで有益となる。図7に示すように小径刃26と細固定
刃6とを鋸刃状の噛み合わせより成るスリッター構造に
することも可能であるし、噛み合わせでなく一側面での
摺接によるスリッタ構造であってもよい。
【0038】ロータ3において大径刃22を設ける個数
は限定されるものではなく、図8に示すように3個又は
以上にしたり、1個だけにしたりすればよい。これら
は、被処理材料の材質や当初の大きさ、粉砕後の粒度等
によって適宜変更可能なものである。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る粉砕機では、粗切断用の大径刃や細粉砕用の小径
刃が1回転しないで、所定範囲内で往復回動するもので
ある。すなわち、従来の粉砕機に比べて大径刃の動く範
囲が狭いため、その分、スペース的な無駄を省いてケー
シングの小型化、ひいては装置全体としての小型化が可
能になる。
【0040】また、従来、大径刃が材料取出室を通過す
る場合に必要とされていたカバー部材は不要であるの
で、構造の簡潔化が図れる利点もある。粗固定刃と細固
定刃との設置レベルを異ならせると、粉砕荷重の分散を
図ることができるので、それだけ振動や騒音等を抑制で
きることになる。また、大径刃及び小径刃は、粗固定刃
及び細固定刃との間で切断・粉砕作用をした後、必ず、
ロード解除作用をすることになるので、オーバーロード
の発生を確実に防止でき、それだけ稼働効率を高めるこ
とができる。
【0041】ロータ駆動手段として、クランク運動体を
用いる構造にすれば、構造の簡潔化及び作動の確実化が
図れる。粗固定刃及び細固定刃を、ロータの両側へ対称
配置で配置すれば、当然にその稼働効率を高めることが
できる。粗固定刃と大径刃との組み合わせをスリッター
構造とし、また細固定刃と小径刃との組み合わせを、櫛
刃形状又は鋸刃形状のスリッター構造とするのが、構造
上及び切断・粉砕効率を高めるうえで好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3のA−A線拡大断面図である。
【図2】本発明に係る粉砕機を示す正面図である。
【図3】図1の粉砕機のケーシング内を示す拡大正面断
面図である。
【図4】大径刃及び小径刃とそれらに対応する固定刃と
を示す分解斜視図である。
【図5】小径刃と細固定刃との噛み合い状況を示す拡大
図である。
【図6】ロータ駆動手段を示す動作説明図である。
【図7】小径刃と細固定刃との噛み合い状況における別
実施形態を示す拡大図である。
【図8】大径刃の別の取付形態を示す概略側断面図であ
る。
【符号の説明】
1 粉砕機 3 ロータ 5 粗固定刃 6 細固定刃 7 ロータ駆動手段 10 粉砕室 12 細粉砕ゾーン 13 粗切断ゾーン 16 大径刃 17 小径刃 45 クランク運動体 P 鉛直線

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗切断用の粗固定刃(5)と、細粉砕用
    の細固定刃(6)とを有する粉砕室(10)に、粗切断
    用の大径刃(22)と細粉砕用の小径刃(26)とを外
    周に有するロータ(3)を軸架して粗切断及び細粉砕を
    する粉砕機において、 前記粗固定刃(5)を上部に、前記細固定刃(6)を下
    部に各配設して両刃間の粉砕室(10)が細粉砕ゾーン
    (12)とされ、該ゾーン(12)と連通する上方が粗
    切断ゾーン(13)とされており、 前記ロータ(3)を1回転することなく、粗切断ゾーン
    (13)において前記大径刃(22)を、また細粉砕ゾ
    ーン(12)において前記小径刃(26)を、それぞれ
    往復回動させるロータ駆動手段(7)を備えていること
    を特徴とする粉砕機。
  2. 【請求項2】 粗固定刃(5)と大径刃(22)及び細
    固定刃(6)と小径刃(26)は、ロータ駆動手段
    (7)の往回動動作で少なくとも切断・粉砕作用をし、
    ロータ駆動手段(7)の復回動動作で少なくともロード
    解除作用をすることを特徴とする請求項1記載の粉砕
    機。
  3. 【請求項3】 ロータ駆動手段(7)には、クランク運
    動体(45)が用いられていることを特徴とする請求項
    1又は請求項2記載の粉砕機。
  4. 【請求項4】 前記粉砕室(10)には、ロータ(3)
    の回動中心を通る鉛直線(P)の両側に、粗固定刃
    (5)及び細固定刃(6)がそれぞれ対を成して配置さ
    れており、前記ロータ(3)には、その静止状態におい
    て粗切断ゾーン(13)の前記鉛直線(P)上に大径刃
    (22)を位置させたとき、該鉛直線(P)の両側に多
    数の小径刃(26)が配置されていることを特徴とする
    請求項1又は請求項2記載の粉砕機。
  5. 【請求項5】 粗固定刃(5)と大径刃(22)とはス
    リッター構造で組み合わされており、細固定刃(6)と
    小径刃(26)とは櫛刃形状又は鋸刃形状のスリッター
    構造で組み合わせされていることを特徴とする請求項
    1、請求項2又は請求項4のいずれかに記載の粉砕機。
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