JP3240219B2 - 超音波センサ - Google Patents

超音波センサ

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JP3240219B2
JP3240219B2 JP20619693A JP20619693A JP3240219B2 JP 3240219 B2 JP3240219 B2 JP 3240219B2 JP 20619693 A JP20619693 A JP 20619693A JP 20619693 A JP20619693 A JP 20619693A JP 3240219 B2 JP3240219 B2 JP 3240219B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波センサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は特開昭61−220
596に開示されている。この先行技術では、半導体基
板に圧電膜を片持ち梁形式で形成し、その圧電体膜の厚
み方向の両表面の全面に一対の各電極を形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような先行技術で
は、上述のように圧電体膜の厚み方向の両表面に全面に
わたって電極が形成されているので、感度が低いという
問題がある。圧電体膜には、その基端部付近で大きな応
力が作用し、その基端部付近での発生電圧が大きい。そ
れにも拘わらず前述のように半導体膜の厚み方向の両表
面の全面にわたって電極が形成されるので、これらの両
電極から導出される出力電圧がいわば平均化されてしま
い、その出力電圧が低くなり、したがって感度が低い。
【0004】本発明の主な目的は、感度を向上した超音
波センサを提供することである。
【0005】またこのような先行技術では、誘導ノイズ
およびポップコーンノイズなどを減らすことが望まれ、
これによって高品質の超音波センサを製造することがで
きる。
【0006】本発明の他の目的は、ノイズの混入を低減
するようにした超音波センサを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電体膜を片
持ち梁形式で支持体に支持し、圧電体膜の基端部付近を
含む厚み方向の両表面に一対の各電極を形成した超音波
センサにおいて、少なくともいずれか一方の電極は、前
記基端部付近にのみ形成されることを特徴とする超音波
センサである。
【0008】また本発明は、圧電体膜を片持ち梁形式で
半導体基板に支持し、圧電体膜の基端部付近を含む厚み
方向の両表面に一対の各電極を形成した超音波センサに
おいて、前記半導体基板上に、前記電極に接続されかつ
ノイズを減らす回路を形成したことを特徴とする超音波
センサである。
【0009】
【作用】本発明に従えば、圧電体膜の厚み方向の両表面
に形成される一対の各電極のうち、少なくともいずれか
一方の電極は、圧電体の半導体基板などのような支持体
に固定される基端部付近だけに形成されるようにし、こ
れによって基端部付近で圧電体膜に作用する大きな応力
に起因した大きな出力電圧を、導出することができ、前
述の先行技術に関連して述べたように圧電体膜の小さい
応力しか作用しない部分または応力が作用しない部分に
も電極を形成することによる出力電圧のいわば平均化が
防がれ、したがって感度の向上を図ることが可能にな
る。前記一対の電極のうち、いずれか一方だけの電極が
基端部付近にのみ形成されてもよいけれども、2つの電
極がいずれも基端部付近だけに形成されるようにしても
よい。
【0010】また本発明に従えば、前記電極に、ノイズ
を減らす回路、たとえば電界効果トランジスタを用いた
ソースホロワ回路を設け、これによって両電極間から取
出される信号にノイズが混入することを防ぐことができ
る。前記ソースホロワ回路は、出力インピーダンスを低
減させ、これによって誘導ノイズの混入を防ぐことがで
きる。またこれらの電極は、別途設けたリード線などを
介して前記ノイズを減らす回路に接続される構造とは異
なり、直接に前記回路に接続される構造となるので、ポ
ップコーンノイズなどの混入もまた、防ぐことができ
る。
【0011】
【実施例】図1(1)は本発明の一実施例の縦断面図で
あり、図2はその実施例の簡略化した平面図である。超
音波センサ1は、p-形半導体基板2に、圧電体膜3が
幅W1および長さL1の形状で受信超音波によって共振
可能に片持ち梁形式で支持され、その基端部4付近を含
む厚み方向の両表面に一対の各電極5,6が形成され、
これらの電極5,6からの出力は、それらの電極5,6
が直接に接続される電界効果トランジスタ7によって実
現されるソースホロワ回路から導出される。圧電体膜3
の振動する部分の幅W1は、たとえば数十μmであり、
振動する部分の長さL1は数十〜数百μmであってもよ
い。一方の電極5は、この長さL1のほぼ全長にわたっ
て形成される。この電極5は、たとえばPtなどであっ
てもよく、たとえば2000〜3000Åである。圧電
体膜3は、たとえばPbTiO3 であってもよく、ある
いはまたZnO、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)、A
lNまたはビニリデンフロライドポリマ(略称PVD
F)などであってもよく、その圧電体膜3の厚みは、た
とえば2μmである。他方の電極6は、たとえばアルミ
ニウムであり、その厚みはたとえば2000〜3000
Åであり、本発明に従えばこの電極6は、圧電体膜3の
基端部4付近にだけ形成される。
【0012】電極5が形成されるSiO2膜8は、たと
えば5000Åの厚みを有し、半導体基板2上に形成さ
れる。SiO2膜8に代えて、Bを高濃度ドープしたS
iなどであってもよい。
【0013】図1(2)は、片持ち梁形式で半導体基板
2に支持されている圧電体膜3の長さ方向(図1(1)
および図2の左右方向)に沿う各位置における超音波受
信時の出力電圧分布を示す。圧電体膜3に作用する共振
時の応力、したがって圧電電圧出力は、基端部4付近で
大きく、遊端部9付近ではごく小さい。本発明では、電
極6は、基端部4付近で、長さL2(図2参照)にわた
ってのみ形成され、したがってこの圧電体膜3の出力電
圧が大きい領域での出力を得ることができる。したがっ
て感度の向上を図ることができる。L2/L1は、たと
えば20〜30%であってもよい。
【0014】図3は、図1および図2に示される超音波
センサの等価的な電気回路図である。電極6は電界効果
トランジスタ7のゲート10に接続され、ソース電極1
1から、出力信号が導出される。半導体基板2には、抵
抗12が形成され、ソース11に接続されて接地されて
もよい。電極5は接地される。こうして電界効果トラン
ジスタ7を用いるソースホロワ回路が実現される。ドレ
イン13は電源に接続される。ソース11の出力インピ
ーダンスは、たとえば数kΩ程度に低くすることが可能
であり、これによって誘導ノイズの出力信号への混入を
防ぐことができる。また電極5,6が電界効果トランジ
スタ7の抵抗12およびゲート10に直接に接続される
ことによって、リード線などを用いたときに混入するお
それのあるポップコーンノイズを防ぐことができる。こ
うしてノイズの混入を防ぎ、S/Nの良好な超音波検出
信号を得ることができる。抵抗12は、図解の便宜のた
めに描いた抵抗であり、電界効果トランジスタ7のソー
ス11に電極5を形成することによって、その抵抗12
が同時に形成されてもよく、また外部より抵抗器をつな
いでもよい。参照符31,32は、端子を示す。
【0015】図4〜図6を参照して、超音波センサ1の
製造手順を述べる。まず図4(1)を参照して、p-
シリコン半導体基板2上には、エピタキシャル形成され
たn-形Si層14が形成されており、その上にさらに
SiO2 層35が形成される。これを用いて、図4(1
a)に示されるように、フォトリソグラフィとイオン注
入の手法により、素子分離の役割を持つp領域33,3
4を形成し、さらにその上にSiO2 層15を形成す
る。次に図4(2)に示されるように、SiO2 層15
に、ホトリソグラフィの手法で電界効果トランジスタ7
のソース11およびドレイン13に対応した穴16,1
7を形成し、不純物を拡散してn+ 形領域18,19を
深く形成する。
【0016】そこで次に図4(3)に示されるようにホ
トレジスト膜20を形成し、電界効果トランジスタ7の
ゲート電極10に対応した穴21を、SiO2 層15に
形成し、イオン注入を浅く行い、こうして図4(4)に
示されるようにp+ 領域22を形成する。
【0017】次に図5(1)を参照して、電界効果トラ
ンジスタ7の領域付近から、図2に示される幅W1×長
さL1にわたる電極5を形成する。この電極5を形成す
るにあたっては、まず、その電極5の材料となるPt
を、スパッタリングまたは電子ビーム蒸着などの手法
で、全面にわたって形成し、次にホトリソグラフィおよ
びエッチングの手法で、電極5を選択的に形成してパタ
ーニングする。この電極5は、接地される。SiO2
15は、振動する部分では、参照符8で示してある。
【0018】そこで図5(2)に示されるように電極5
上に、PbTiO3 である圧電体膜3を選択的に形成す
る。このとき領域19および22上には、参照符23,
24で示されるSiO2から成る自然酸化膜が形成され
る。
【0019】さらに引続いて図5(3)に示されるよう
に、電極5の圧電体膜3から突出している部分付近にS
iO2層25を選択的に形成し、その後、図5(4)に
示されるように、酸化膜24にホトリソグラフィ/エッ
チングの手法で穴をあけて、アルミニウムの電極6,2
6を形成する。電極26は、電界効果トランジスタ7の
ドレインである領域19に接続される。
【0020】次に図6に示されるように、環境安定化を
図るためのパシベーション層27を選択的に形成した
後、p- 形半導体基板2の異方性エッチングを行い、図
7に示されるモノリシック超音波センサ1が完成する。
エッチング液は、(a)エチレンジアミン、ピロカテコ
ールおよび水の混合液(略称EPW)、(b)KOHま
たは(c)ヒドラジンなどであってもよく、これらのエ
ッチング液は、半導体基板2の面方位(100)等に対
するエッチング速度が、(111)面に対して、著しく
大きいという性質を有しており、こうして凹字状の開口
部28が、四角錐台または四角錐状に形成され、この開
口部28の内面は、(111)面である。
【0021】図8は、本発明の他の実施例の簡略化した
平面図である。1つの半導体基板2上に、前述の超音波
センサ1と同様な構成を有する複数の超音波センサ1a
〜1dが形成され、個別的に対応して電界効果トランジ
スタ7a〜7dが形成されて超音波受信出力がソースホ
ロワで導出され、個別的なスイッチング動作を行うゲー
ト回路29a〜29dを経て処理回路30に与えられ
る。このような複数の超音波センサ1a〜1dを配置し
てアレイを構成することによって、指向性を向上するこ
とができる。処理回路30に与えられるゲート29a〜
29dを介する各信号を遅延させ、それらの各遅延時間
ΔTa〜ΔTdを、受信される超音波の位相が一致する
ようにずらして設定して導出し、それらのゲート29a
〜29dの出力を加算して、感度の向上を図ることがで
きるようになる。こうして複数の各超音波センサ1a〜
1dの出力を選択的に遅延させて電子的に走査してフェ
イズドアレイを構成し、感度の向上をさらに一層図るこ
とができる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、片持ち梁
形式の圧電体膜の厚み方向の両表面に形成される一対の
各電極のうち、少なくともいずれか一方の電極を、基端
部付近にのみ形成することによって、その圧電体膜の基
端部付近における大きな出力電圧をそのまま導出するこ
とができ、感度の向上を図ることができる。
【0023】さらに本発明によれば、半導体膜は半導体
基板上に支持され、この半導体基板上にノイズを減らす
回路を、前記電極に接続して形成し、これによって誘導
ノイズおよびポップコーンノイズなどの各種のノイズの
混入を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の超音波センサ1と発生電圧
の分布とを示す図である。
【図2】図1に示される超音波センサ1の簡略化した平
面図である。
【図3】超音波センサ1の簡略化した電気回路図であ
る。
【図4】超音波センサ1の製造工程の一部を示す断面図
である。
【図5】超音波センサ1の製造工程の他の一部を示す断
面図である。
【図6】超音波センサ1の製造工程を説明するための完
成された状態を示す断面図である。
【図7】超音波センサ1の斜視図である。
【図8】本発明の他の実施例の簡略化した平面図であ
る。
【符号の説明】
1 超音波センサ 2 p-形シリコン半導体基板 3 圧電体膜 4 基端部 5,6 電極 7 電界効果トランジスタ 8 SiO2層 9 遊端部 10 ゲート 11 ソース 12 抵抗 13 ドレイン 28 開口部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/52 H01L 41/00 H04R 17/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体膜を片持ち梁形式で支持体に支持
    し、圧電体膜の基端部付近を含む厚み方向の両表面に一
    対の各電極を形成した超音波センサにおいて、 少なくともいずれか一方の電極は、前記基端部付近にの
    み形成されることを特徴とする超音波センサ。
  2. 【請求項2】 圧電体膜を片持ち梁形式で半導体基板に
    支持し、圧電体膜の基端部付近を含む厚み方向の両表面
    に一対の各電極を形成した超音波センサにおいて、 前記半導体基板上に、前記電極に接続されかつノイズを
    減らす回路を形成したことを特徴とする超音波センサ。
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JP4715236B2 (ja) * 2005-03-01 2011-07-06 株式会社デンソー 超音波センサ装置
JP4645436B2 (ja) 2005-12-22 2011-03-09 株式会社デンソー 超音波センサ
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