JP3239756B2 - ミキシング回路、符号化装置および符復号化装置 - Google Patents

ミキシング回路、符号化装置および符復号化装置

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JP3239756B2 JP13516396A JP13516396A JP3239756B2 JP 3239756 B2 JP3239756 B2 JP 3239756B2 JP 13516396 A JP13516396 A JP 13516396A JP 13516396 A JP13516396 A JP 13516396A JP 3239756 B2 JP3239756 B2 JP 3239756B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ミキシング回路
並びに該ミキシング回路を備えた符号化装置および符復
号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CODEC(Coder-Decoder;符復号化
装置)は、アナログ信号系とデジタル信号系との間の情
報伝達手段として欠かすことのできない要素である。か
かるCODECは、アナログ信号をデジタル信号に変換
するA/D変換器とデジタル信号をアナログ信号に変換
するD/A変換器により構成されるが、最近はアナログ
回路部分の簡略化を進めるため、いわゆるオーバーサン
プリング技術を使用したものが注目されている。この種
のCODECによれば、アナログ信号がΔΣ変調方式の
A/D変換器によりその信号周波数よりも遥かに高いビ
ットレートのビットストリームデータに変換され、この
ビットストリームデータに対しフィルタ処理、デシメー
ション処理等が施され、雑音の少ない高品質のPCMデ
ータが得られる。
【0003】一方、最近は、技術が多様化したことによ
り、このような信号形式の変換以外に種々の機能がCO
DECに求められている。その1つにミキシング機能、
すなわち、複数の入力信号を合成する機能がある。この
ような要求に上述のオーバーサンプリング技術を使用し
たCODECを用いて応えるには、複数系列のアナログ
信号をミキシング(合成)した後でビットストリームデ
ータに変換するか、あるいは、複数系列のアナログ信号
を各々ビットストリームデータに変換し、各々をデシメ
ーション処理(低速fs(サンプリング周波数)多ビッ
ト化)した後、ミキシングすることが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のミキ
シング技術は、以下の問題を有する。 (1)電気的特性に関する問題 アナログ信号の形態でミキシングを行うと、ミキシング
の際にノイズが混入したり歪みが生じるのを避けること
ができない。このノイズや歪みを低減するためにはアナ
ログ回路として性能の良いものを構成する必要がある
が、そのためにはアナログ回路に対しある程度大きな電
流を流す必要があり、CODECの消費電流を大きくせ
ざるを得ない。
【0005】(2)コスト面での問題 ミキシングを行うアナログ回路は、ミキシングレベルの
調整のために抵抗値の大きな抵抗が必要になる。このた
め、CODEC用の集積回路を構成する際に、このミキ
シングレベル調整のための抵抗体を配置するための広大
なスペースが必要になり、集積回路のチップ面積が大き
くなってしまう。また、アナログ回路は一般的に縮小化
が困難である。従って、ミキシング回路をアナログ回路
によって構成している限り、その分だけCODEC用集
積回路全体の縮小化を困難にすることとなる。
【0006】(3)生産性に関する問題 CODEC用集積回路の製造後においては、各集積回路
が良品か否かの選別試験を行うこととなるが、この選別
試験では上記アナログ回路が所期のミキシング機能を発
揮する否かを判定する必要がある。この判定は、アナロ
グテスタを使用したアナログ測定により行う必要がある
ため、選別時間がどうしても長時間になってしまう。
【0007】(4)品質に関する問題 アナログ回路は、デジタル回路に比べて製造ばらつきの
影響を受けやすい。ミキシング回路をアナログ回路によ
って構成した場合には、製造ばらつきの影響により所期
の性能を満たさないミキシング回路が形成される確率が
高くなる。
【0008】以上、CODECを例に説明したが、上記
の諸問題はCODECに限らず、ビットストリームデー
タのミキシング機能が要求される一般的な装置が有して
いる問題でもある。
【0009】この発明は、以上説明した事情に鑑みてな
されたものであり、アナログ信号への変換を伴わずにビ
ットストリームデータのミキシングを行うミキシング回
路並びに該ミキシング回路を備えた符号化装置および符
復号化装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
第1のサンプリングレートの複数系列のビットストリー
ムデータに対して重みを各々付与することにより、複数
系列のPCMデータを出力する重み付与手段と、前記重
み付与手段から出力された各PCMデータを加算したP
CMデータを出力する加算手段と、前記加算手段から出
力されたPCMデータに対応するデータを前記第1のサ
ンプリングデータより低い第2のサンプリングレートの
PCMデータに変換するデシメーション手段とを備え、
前記重み付与手段は、前記ビットストリームデータの1
/0を判定し、当該判定の結果にしたがって正負の重み
係数を付与することを特徴とするミキシング回路を要旨
とする。
【0011】請求項2に係る発明は、ビットストリーム
データに対して重みを付与することにより、PCMデー
タを出力する重み付与手段と、外部から供給されるPC
Mデータを前記ビットストリームデータのビットレート
に対応したサンプリングレートまでオーバサンプリング
して出力する補間手段と、前記重み付与手段および前記
補間手段から得られる各PCMデータを加算して出力す
る加算手段と、前記加算手段から出力されたPCMデー
タに対してΔΣ変調を施し、ビットストリームデータを
出力するΔΣ変調手段とを備え、 前記重み付与手段は、
前記ビットストリームデータの1/0を判定し、当該判
定の結果にしたがって正負の重み係数を付与することを
特徴とするミキシング回路を要旨とする。
【0012】請求項3に係る発明は、複数系列のアナロ
グ信号にΔΣ変調を施すことにより複数系列のビットス
トリームデータを出力するΔΣ変調手段と、前記複数系
列のビットストリームデータに対して重みを付与するこ
とにより、複数系列のPCMデータを出力する重み付与
手段と、前記重み付与手段から出力された各PCMデー
タを加算したPCMデータを出力する加算手段と、前記
加算手段から出力されたPCMデータに対応したデータ
を所定のサンプリングレートのPCMデータに変換する
デシメーション手段とを備え、 前記重み付与手段は、前
記ビットストリームデータの1/0を判定し、当該判定
の結果にしたがって正負の重み係数を付与することを特
徴とする符号化装置を要旨とする。
【0013】請求項4に係る発明は、アナログ信号にΔ
Σ変調を施すことによりビットストリームデータを出力
する1ビットA/D変換手段と、前記ビットストリーム
データに対して重みを付与することにより、PCMデー
タを出力する重み付与手段と、外部から供給されるPC
Mデータを前記ビットストリームデータのビットレート
に対応したサンプリングレートまでオーバサンプリング
して出力する補間手段と、前記重み付与手段および前記
補間手段から得られる各PCMデータを加算して出力す
る加算手段と、前記加算手段から出力されたPCMデー
タに対応したデータを所定のサンプリングレートのPC
Mデータに変換するデシメーション手段とを備え、 前記
重み付与手段は、前記ビットストリームデータの1/0
を判定し、当該判定の結果にしたがって正負の重み係数
を付与することを特徴とする符復号化装置を要旨とす
る。
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に理解しやすく
するため、実施の形態について説明する。かかる実施の
形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を
限定するものではなく、本発明の範囲で任意に変更可能
である。
【0016】A.実施形態の構成 図1はこの発明の一実施形態であるCODECの構成を
示すブロック図である。このCODECは、パーソナル
コンピュータ(図示略)に接続あるいは内蔵されて使用
されるものであり、パーソナルコンピュータが外部のア
ナログ信号系との間で信号の授受を行う際に必要とされ
るA/D変換、D/A変換といった各種信号処理を実行
するものである。また、このCODECは、外部から取
り込んだ複数系列の信号あるいはこれらとパーソナルコ
ンピュータ側から供給される信号とのミキシングを行う
機能を有しており、このミキシング機能により得られた
信号を外部あるいはパーソナルコンピュータ側へ供給す
ることが可能である。以下、図1を参照し、このCOD
ECの構成について説明する。
【0017】図1において、1〜3は各々ΔΣ変調器を
用いた1ビットA/D変換器であり、マイクロホン等に
より外界から得られたLチャネルおよびRチャネルのア
ナログ信号が各々入力される。各1ビットA/D変換器
1〜3は、各々に入力されたLチャネルおよびRチャネ
ルのアナログ信号に対しΔΣ変調を各々施すことによ
り、ビットストリームデータSD1〜SD3を各々出力
する。
【0018】ここで、各ビットストリームデータSD1
〜SD3は、各々元のアナログ信号のレベルに応じてP
DM(Pulse Density Modulation;パルス密度変調)化
された1ビットのパルス列であり、元のアナログ信号の
周波数帯域(音声周波数帯域)よりも桁違いに高いビッ
トレート(例えば数MHz)で出力される。また、各ビ
ットストリームデータは、Lチャネルに対応したものと
Rチャネルに対応したものとからなるが、これらの各チ
ャネルに対応したビットストリームデータは、Lチャネ
ル、Rチャネル、Lチャネル、〜という具合に各チャネ
ルに対応したものが順次交互に1ビットA/D変換器か
ら出力され、1ビットの信号線を介して後続の回路に伝
送される。このような各チャネルに対応した時分割制御
は、図1において“LR時分割多重化”と矢印で示した
範囲の全ての信号処理系において行われている。
【0019】4はセレクタであり、パーソナルコンピュ
ータ側からの指令に基づき、上記のビットストリームデ
ータSD1〜SD3および後述するビットストリームデ
ータSD0の中からいずれか1つのビットストリームデ
ータを選択して出力する。
【0020】5はデシメーション部であり、セレクタ4
を介して供給されるビットストリームデータを所定のサ
ンプリング周波数(例えば40kHz)のPCMデータ
に変換して出力する手段である。さらに詳述すると、こ
のデシメーション部5の入力部にはデジタルローパスフ
ィルタが設けられており、ビットストリームデータはこ
のデジタルローパスフィルタを通過することにより、上
記サンプリング周波数の2倍以上の成分、すなわち、折
り返し雑音の原因となる成分が除去される。そして、こ
のデジタルローパスフィルタの出力信号に対して間引き
処理が施され、上記サンプリング周波数に対応したPC
Mデータが取り出されるのである。
【0021】6は上記PCMデータをパーソナルコンピ
ュータ側へ引き渡すためのFIFO(先入れ先出し方式
のバッファ)である。すなわち、デシメーション部5か
ら出力されたPCMデータはこのFIFO6に順次蓄積
され、一定量蓄積される毎にパーソナルコンピュータ側
のハードディスクに転送されるものである。
【0022】11はパーソナルコンピュータ側からPC
Mデータを取り込むために設けられたFIFOである。
すなわち、パーソナルコンピュータ側から供給されるL
チャネルおよびRチャネルのPCMデータはこのFIF
O11に蓄積され、この蓄積されたPCMデータは一定
周波数(例えば40kHz)のサンプリングクロックに
よって順次読み出され、PCMデータDAとして連続的
に出力されるものである。
【0023】12は補間器であり、FIFO1から順次
出力されるPCMデータDAを時間軸上において補間す
ることにより16ビットのPCMデータDBを生成し、
上述したビットストリームデータSD1〜SD3のビッ
トレートと同一のサンプリングレートで出力する。
【0024】13は加算器、7〜9は各々重み乗算器で
ある。これらは上述したビットストリームデータSD1
〜SD3のミキシングあるいはこれらのビットストリー
ムデータと補間器12から得られるPCMデータDBと
のミキシングを行うために設けられた手段である。
【0025】まず、重み乗算器7〜9は、ビットストリ
ームデータSD1〜SD3に対し、各々重み係数を乗じ
て出力する手段である。既に説明した通り、各ビットス
トリームデータSD1〜SD3は一定のビットレートで
出力されるPDM(パルス密度変調)されたパルス列
(以下、PDMパルス列という。)であるが、重み乗算
器7〜9はこのビットレートに対応した一定時間間隔で
ビットストリームデータの“1”(パルス有り)/
“0”(パルス無し)を判定し、この判定結果に従って
各々16ビットのPCMデータWD1〜WD3を出力す
る。すなわち、例えば重み乗算器7には重み係数nが予
め記憶されており、ビットストリームデータSD1が
“1”であるタイミングでは+nが、“0”であるタイ
ミングでは−nがPCMデータWD1として出力される
ものである。他の重み乗算器8および9も同様である。
【0026】PCMデータWD1〜WD3が各重み乗算
器7〜9から出力されるタイミングは、PCMデータD
Bが補間器12から出力されるタイミング一致してい
る。加算器13は、各重み乗算器7〜9あるいは補間器
12からPCMデータが供給される場合にそれらを加算
し、この加算結果を17ビットのPCMデータDCとし
て出力する。
【0027】14はΔΣ変調器であり、加算器13から
出力されるPCMデータDCに対してΔΣ変調を施し、
上述したビットストリームデータSD1〜SD3と同一
のビットレートのビットストリームデータSD0を出力
する。図2にこのΔΣ変調器14の構成例を示す。この
図2に示すものは1次のΔΣ変調器であり、減算器21
と、加算器22aおよび遅延器22bからなる積分器2
2と、量子化器23と、遅延器24と、逆量子化器25
とを図示のようにループ状に接続してなるものである。
勿論、これよりも高次のΔΣ変調器をΔΣ変調器14と
して使用してもよい。
【0028】15はL/R分離部であり、ΔΣ変調器1
4から得られるビットストリームデータSD0をLチャ
ネルに対応したものとRチャネルに対応したものに分離
する回路と、分離後の各ビットストリームデータに高域
除去処理を施す各チャネルに対応したアナログローパス
フィルタとにより構成されている。
【0029】B.実施形態の動作 本実施形態の特徴は、重み乗算器7〜9、加算器13お
よびΔΣ変調器14からなる部分によって行われる複数
系列のビットストリームデータのミキシング処理にあ
る。また、これらに対しさらに補間器12を加えた部分
によって行われるビットストリームデータとPCMデー
タとのミキシング処理も本実施形態における特徴的な処
理の1つである。
【0030】図3は、このような特徴的なミキシング処
理を駆使することにより行われる動作の一例を示すもの
である。さらに詳述すると、この図3は、パーソナルコ
ンピュータ側のハードディスクから再生されるPCMデ
ータと、1ビットA/D変換器1および2経由で外界か
ら入力される信号とをミキシングし、その結果を再びパ
ーソナルコンピュータ側へ戻してハードディスクへ記録
する動作、すなわち、いわゆるオーバダビング(多重録
音)の際の各部の信号波形を例示したものである。以
下、図3を参照し本実施形態の動作について説明する。
【0031】まず、オーバダビングにおいては、FIF
O11に一定の空きが生じる毎に、パーソナルコンピュ
ータ側のハードディスクからLチャネルおよびRチャネ
ルのPCMデータが一定量ずつ読み出され、FIFO1
1に蓄積される。そして、このようにしてFIFO11
に蓄積されたPCMデータは、古いものから順に一定の
サンプリングレートで連続的に出力される。図3(a)
はこのようにしてFIFO11から順次出力されるPC
MデータDAを例示したものである。なお、実際には、
PCMデータDAとしてLチャネルおよびRチャネルの
各チャネルに対応したものが順次交互にFIFO11か
ら出力されるのであるが、図が煩雑になるのを防ぐた
め、一方のチャネルに対応したPCMデータのみを示し
た。以下説明する他のデジタル信号についても同様であ
る。
【0032】FIFO11から出力されたPCMデータ
DAは、補間器12に入力され、各チャネル毎に補間が
行われる。この結果、図3(b)に例示するようにオー
バサンプリングされたPCMデータDBが得られ、加算
器13に入力される。
【0033】一方、各々LチャネルおよびRチャネルか
らなる2系列のアナログ信号がマイクロホン等によって
採取され、1ビットA/D変換器1および2に入力され
る。そして、1ビットA/D変換器1および2によりこ
れらの各アナログ信号に対してΔΣ変調が施され、ビッ
トストリームデータSD1およびSD2が一定のビット
レートで出力される。図3(c)および(d)に示す各
パルス列は、このようにして出力されたビットストリー
ムデータSD1およびSD2を例示したものである。ま
た、破線で示す波形W1およびW2は、これらのビット
ストリームデータSD1およびSD2に対応した元のア
ナログ信号波形を例示したものである。各ビットストリ
ームデータSD1およびSD2は、これらのアナログ信
号によって変調された時間密度で出力される。
【0034】各ビットストリームデータSD1およびS
D2は、重み乗算器7および8によって重み係数nおよ
びkが各々付与され、この結果得られるPCMデータW
D1およびWD2が加算器13に入力される。図3
(e)および(f)はPCMデータWD1およびWD2
を例示したものである。なお、重み係数nおよびkは、
パーソナルコンピュータ側からの指令に基づき、予め重
み乗算器7および8に設定されるものである。
【0035】以上のようにして、補間器12からはPC
MデータDBが、重み乗算器7および8からはPCMデ
ータWD1およびWD2が出力され、加算器13に入力
される。そして、これらの3種類のPCMデータの入り
混ざったPCMデータDCが加算器13から出力され
る。図3(g)はこのPCMデータDCを例示したもの
である。
【0036】このような3種類のPCMデータが入り混
ざったPCMデータDCがΔΣ変調器14に入力され、
ΔΣ変調が施される。この結果、PCMデータDBに対
応した元のアナログ信号波形とPCMデータWD1およ
びWD2に対応した各アナログ信号波形とを加算したア
ナログ信号波形に対応したPDMパルス列が得られ、ビ
ットストリームデータSD0としてΔΣ変調器14から
出力される。このΔΣ変調器14によって行われる信号
処理の詳細について説明すると次のようになる。
【0037】まず、PCMデータDCに含まれるPCM
データWD1およびWD2は、各々入力アナログ信号波
形W1およびW2に基づいてPDM化されたビットスト
リームデータSD1およびSD2に対し、各々、一定振
幅nおよびkを重み付けしたものである。ここで、ビッ
トストリームデータSD1およびSD2は、元のアナロ
グ信号波形W1およびW2のスペクトルの他、数MHz
の周波数帯域に元のアナログ信号のPDM化に伴って生
じたシェルピングノイズを有している。そして、PCM
データWD1は、元のアナログ信号波形W1をn倍した
波形n・W1のスペクトルとn倍されたシェルピングノ
イズとから成り立っている。同様にPCMデータWD2
も、アナログ信号波形W2をk倍した波形k・W2のス
ペクトルとk倍されたシェルピングノイズとから成り立
っている。
【0038】このような元のアナログ信号波形に対応し
たスペクトルの他にシェルピングノイズを含んだPCM
データWD1およびWD2がPCMデータDBと共にΔ
Σ変調器14に入力される訳であるが、このΔΣ変調器
14は図2に例示するようにその入力部分に積分器を有
している。従って、ΔΣ変調器14に入力されたPCM
データWD1およびWD2がPDM化によるシェルピン
グノイズを含んでいたとしても、そのようなシェルピン
グノイズはこの積分器によって除去される。従って、P
DM化されたPCMデータWD1およびWD2がΔΣ変
調器14に入力されたとしても、かかるPDM化による
シェルピングノイズを含まず、かつ、アナログ信号波形
n・W1およびk・W2に対応した成分のみを各々含ん
だPCMデータが各々供給された場合と同様な結果がΔ
Σ変調器14から得られるのである。
【0039】このような作用がΔΣ変調器14内におい
て得られる結果、PCMデータDBに対応したアナログ
信号波形とアナログ信号波形n・W1およびk・W2と
を加算し、この結果得られるアナログ信号波形によって
PDM化されたビットストリームデータSD0がΔΣ変
調器14から出力されることとなる。
【0040】このようにして出力されたビットストリー
ムデータSD0は、L/R分離部15に入力され、Lチ
ャネルに対応したものとRチャネルに対応したものに分
離される。そして、分離後の各チャネルに対応した各ビ
ットストリームデータは、L/R分離部15内の各チャ
ネルに対応したアナログローパスフィルタを通過するこ
とにより高域除去がなされ、この結果得られる各チャネ
ルに対応したアナログ信号がスピーカ等を介して外界に
出力される。
【0041】一方、オーバダビングを行う動作モードに
おいては、セレクタ4によりΔΣ変調器14の出力端が
選択される。従って、ΔΣ変調器14から出力されるビ
ットストリームデータSD0は、このセレクタ4を介す
ことにより、デシメーション部5に入力される。そし
て、ビットストリームデータSD0は、デシメーション
部5内において折り返し雑音除去のための高域除去処理
が施されると共に所定のサンプリング周波数に対応した
間引き処理が施される。そして、この結果得られるPC
MデータがFIFO6を介してパーソナルコンピュータ
側に引き渡され、ハードディスクに記録される。
【0042】このようにしてハードディスクから読み出
されたPCMデータに対応したアナログ信号波形と外界
から得られたアナログ信号波形W1およびW2とをミキ
シングしたアナログ信号波形のPCMデータが生成さ
れ、ハードディスクに記録されるのである。
【0043】以上、オーバダビングの場合の動作例を説
明したが、オーバダビング以外の通常のミキシングも勿
論可能である。すなわち、本実施形態に係るCODEC
においては、外界からのアナログ信号から得たビットス
トリームデータSD1〜SD3のみのミキシングを行
い、その結果得られるビットストリームデータSD0を
パーソナルコンピュータ側へ送ることが可能である。こ
の場合の動作は、PCMデータDBの加算器13への供
給がない点を除いては既に説明したものと同様であるの
で説明を省略する。
【0044】なお、上記実施形態では本発明をCODE
Cに適用した場合を例に説明したが、本発明の適用範囲
はこれに限定されるものではなく、種々の変形が可能で
ある。例えば、図1における重み乗算器7〜9、加算器
13およびΔΣ変調器14からなる部分を構成要素とし
て用いることにより、複数系列のビットストリームデー
タをミキシングするミキシング回路をCODECとは別
体に構成してもよい。また、これらの構成要素にさらに
補間器12を加え、外部からのPCMデータとビットス
トリームデータとをミキシングするミキシング回路を構
成してもよい。この場合、ミキシングの対象とするビッ
トストリームデータ、PCMデータの系列数は任意に定
めればよく、例えば1系列のビットストリームデータと
外部からのPCMデータとのミキシングを行うようにし
てもよい。また、上記実施形態では、重み乗算器7〜9
および加算器13により複数系列のビットストリームデ
ータを加算した内容のPCMデータを生成したが、かか
るPCMデータを生成する手段はこれに限定されるもの
ではない。要は各ビットストリームデータに含まれてい
る元のアナログ信号のスペクトル(すなわち、ビットス
トリームデータからシェルピングノイズを除いたスペク
トル)を含んだPCMデータを得ることができる手段で
あれば、本発明を構成する手段として採用することがで
きる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、アナログ回路を使用することなく、ビットストリー
ムデータ同士のミキシングあるいはビットストリームデ
ータとPCMデータのミキシングを行うことができ、ア
ナログ回路によりミキシングを行う場合に生じる雑音や
波形歪みの発生、消費電力の増加、装置の大規模化等の
問題を回避することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態であるCODECの構
成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態におけるΔΣ変調器の構成例を示
すブロック図である。
【図3】 同実施形態の動作を示す波形図である。
【符号の説明】
1〜3……1ビットA/D変換器(1ビットA/D変換
手段)、 7〜9……重み乗算器(重み付与手段)、 12……補間器(補間手段)、13……加算器(加算手
段)、 14……ΔΣ変調器(ΔΣ変調手段)、 5……デシメーション部(デシメーション手段)。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のサンプリングレートの複数系列の
    ビットストリームデータに対して重みを各々付与するこ
    とにより、複数系列のPCMデータを出力する重み付与
    手段と、 前記重み付与手段から出力された各PCMデータを加算
    したPCMデータを出力する加算手段と、 前記加算手段から出力されたPCMデータに対応したデ
    ータを前記第1のサンプリングデータより低い第2のサ
    ンプリングレートのPCMデータに変換するデシメーシ
    ョン手段とを備え、 前記重み付与手段は、前記ビットストリームデータの1
    /0を判定し、当該判定の結果にしたがって正負の重み
    係数を付与する ことを特徴とするミキシング回路。
  2. 【請求項2】 ビットストリームデータに対して重みを
    付与することにより、PCMデータを出力する重み付与
    手段と、 外部から供給されるPCMデータを前記ビットストリー
    ムデータのビットレートに対応したサンプリングレート
    までオーバサンプリングして出力する補間手段と、 前記重み付与手段および前記補間手段から得られる各P
    CMデータを加算して出力する加算手段と、 前記加算手段から出力されたPCMデータに対してΔΣ
    変調を施し、ビットストリームデータを出力するΔΣ変
    調手段とを備え、 前記重み付与手段は、前記ビットストリームデータの1
    /0を判定し、当該判定の結果にしたがって正負の重み
    係数を付与する ことを特徴とするミキシング回路。
  3. 【請求項3】 複数系列のアナログ信号にΔΣ変調を施
    すことにより複数系列のビットストリームデータを出力
    するΔΣ変調手段と、 前記複数系列のビットストリームデータに対して重みを
    付与することにより、複数系列のPCMデータを出力す
    る重み付与手段と、 前記重み付与手段から出力された各PCMデータを加算
    したPCMデータを出力する加算手段と、 前記加算手段から出力されたPCMデータに対応したデ
    ータを所定のサンプリングレートのPCMデータに変換
    するデシメーション手段とを備え、 前記重み付与手段は、前記ビットストリームデータの1
    /0を判定し、当該判定の結果にしたがって正負の重み
    係数を付与する ことを特徴とする符号化装置。
  4. 【請求項4】 アナログ信号にΔΣ変調を施すことによ
    りビットストリームデータを出力する1ビットA/D変
    換手段と、 前記ビットストリームデータに対して重みを付与するこ
    とにより、PCMデータを出力する重み付与手段と、 外部から供給されるPCMデータを前記ビットストリー
    ムデータのビットレートに対応したサンプリングレート
    までオーバサンプリングして出力する補間手段と、 前記重み付与手段および前記補間手段から得られる各P
    CMデータを加算して出力する加算手段と、 前記加算手段から出力されたPCMデータに対応したデ
    ータを所定のサンプリングレートのPCMデータに変換
    するデシメーション手段とを備え、 前記重み付与手段は、前記ビットストリームデータの1
    /0を判定し、当該判定の結果にしたがって正負の重み
    係数を付与する ことを特徴とする符復号化装置。
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