JP3239675B2 - 銀/塩化銀電極の製造方法 - Google Patents

銀/塩化銀電極の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀/塩化銀電極の製造
方法に関する。更に詳しくは、銀電極を塩酸中に浸漬
し、定電流電解して銀/塩化銀電極を製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】グルコースバイオセンサを始めとする各
種センサには、作用極および対極以外に参照極が設けら
れることが多く、参照極としては、銀電極を塩酸中に浸
漬し、定電流電解して得られる銀/塩化銀電極が一般に
用いられている。
【0003】このような銀/塩化銀電極の製造では、次
のような工程がとられる。まず、銀電極を作用極とし
て、ガルバノスタットに接続する。対極としては、一般
に白金電極、また参照極としては市販の銀/塩化銀電極
が一般に用いられる。これら3本の電極を、約0.05〜0.
20Mの塩酸水溶液が電解液として用いられたセル中に浸
漬する。そして、約20〜30℃の温度で、作用極-対極間
に定電流を流して、作用極としての銀表面に塩化銀層を
形成させる。このときの電流密度は約0.4〜1.0mA/cm
2で、通電時間は約5〜30分間である。
【0004】この場合、作用極とした銀電極は、セラミ
ックス基板上等に予め蒸着法、スパッタリング法、スク
リーン印刷法などで形成された白金膜等のリード部に、
銀ペーストのスクリーン印刷および焼成により銀電極を
形成させたものを、ダイシングソーなどでカットして、
一個ずつ個別に塩化銀化せしめている。
【0005】従って、このような従来の銀/塩化銀電極
の製造方法においては、カットした後塩化銀化している
ので、銀/塩化銀電極を多数製造せんとする場合に多く
の時間を要し、きわめて非効率的であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、銀電
極を塩酸中に浸漬し、定電流電解して銀/塩化銀電極を
製造するに際し、それをきわめて効率的に製造する方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
(A)一部に銀電極を積層させたリード片を多数形成させ
た銀電極基板と(B)各リード片の銀電極非積層部分に対
応する位置に突起部を有し、突起部同志が導通接続され
ている作用極とを、各リード片の銀電極非積層部分と各
突起部とが点接触するように、銀電極基板と作用極とを
対向させた状態で塩酸中に浸漬し、定電流電解を行って
銀/塩化銀電極を製造することによって達成される。
【0008】この際、好ましくは接触点以外の各リード
片の銀電極非積層部分表面と各作用極突起部表面を除去
可能な絶縁性物質でコーティングした状態で塩酸中への
浸漬および定電流電解が行われる。
【0009】図1には、銀電極基板Aの一態様が平面図
として示されている。セラミックス、ガラス等の耐塩酸
性基板1には、多数のリード片2,2´,・・・が蒸着白
金等により形成されており、その一部には銀電極3,3
´,・・・が積層されている。リード片は、一般に縦約1
〜50mm、横約0.1〜5mm程度の大きさに設定される。
【0010】一方、図2には、これに対応する作用極B
が平面図として示されている。セラミックス、ガラス等
の耐塩酸性基板4には、銀電極基板Aに設けられた各リ
ード片2,2´,・・・の銀電極非積層部分に対応する位
置に突起部5,5´,・・・が設けられ、突起部同志が基
板上で導通接続6されている。作用極の材料としては、
白金、カーボン等が一般に用いられ、各突起部5および
それらの導通接続部6は、蒸着、スパッタリング、スク
リーン印刷等の方法で形成される。突起部の形状および
大きさは特に限定されないが、銀電極基板Aに設けられ
る銀電極3,3´,・・・の膜厚より大きな高さは必要で
ある。
【0011】なお、突起部5は、上記態様以外にコンタ
クトプローブ、スプリングコンタクトプローブ等の先端
部などに設けることができ、この場合にはプローブの任
意の位置にリード線を半田付けするなどして突起部同志
を導通接続させることもでき、即ち突起部同志の導通接
続が基板を用いることなく行われる。
【0012】これらの銀電極基板Aと作用極Bとは、図
3に示されるように、各リード片の銀電極非積層部分と
各作用極突起部とが点接触するように、対向させた状態
とした後、塩酸中に浸漬して定電流電解に供せられ、各
リード片上に積層された銀電極の表面を塩化銀化させ、
そこに銀/塩化銀電極を形成させる。塩酸中での定電流
電解は、前述の如き一般的な操作条件に従って行われ
る。その後、銀電極基板が各リード片毎にカットされ
る。
【0013】このような方法により、銀/塩化銀電極を
効率良く製造することができるが、塩酸中で接触してい
る各リード片の銀電極非積層部分表面および各作用極突
起部表面から漏れ電流が発生するという事態がみられる
ことがある。このような場合、銀電極上で所定の電流密
度が得られず、塩化銀化処理を制御して安定した銀/塩
化銀電極を再現性よく作製することができず、また必要
以上に電気エネルギーを消費してしまうことになる。
【0014】こうした事態を避けるために、接触点以外
の各リード片の銀電極非積層部分表面と各作用極突起部
表面を後で除去可能な絶縁性物質でコーティングした状
態で用いられることが好ましい。
【0015】絶縁性物質としては、塩化銀化された後、
擦り洗い、超音波洗浄等の銀電極を傷付けるおそれのあ
る洗浄法を用いることなく、有機溶剤に浸漬するだけな
どの手段により容易に除去し得る物質、例えばグリー
ス、シリコーンオイル、シリコーンゴム等が用いられ
る。
【0016】図5には、接触点以外は、このような絶縁
性物質で表面がコーティングされた各リード片の銀電極
非積層部分と各作用極突起部とを点接触させた状態が示
されており、図6にはその要部(円部分)が拡大図として
示されている。即ち、用いられたスプリングコンタクト
プローブ先端部5の表面8には、接触点7を除いて、漏
れ電流を防止するための絶縁性物質のコーティング10
が行われており、また各リード片2の銀電極非積層部分
表面9にも、接触点7を除いて、漏れ電流を防止するた
めの絶縁性物質のコーティング10´が行われている。
【0017】このような状態での塩酸中での定電流電解
は、その先端部を作用極突起部5として一体に形成させ
たスプリングコンタクトプローブ11を支持板12に固
定させ、それと一部に銀電極3を積層させたリード片2
を多数形成させた銀電極基板1(図4)とを固定具13に
よって、上記の如く点接触させた状態で固定した後塩酸
19中に浸漬し、同様に塩酸19中に浸漬された対極1
5および参照極16に接続されたガルバノスタット17
と、各作用極突起部5同志を導通接続させているリード
線18,18´,18´´とを接続して、そこに定電流を
流すことにより行われる。
【0018】このようにして行われる定電流電解による
塩化銀化後の絶縁性物質の除去は、これを有機溶剤中に
浸漬する方法などによって、銀電極を損傷させることな
く、容易に行うことができる。
【0019】絶縁性物質を用いない場合には、各リード
片の銀電極非積層部分およびスプリングコンタクトプロ
ーブの各表面と銀電極表面の電気抵抗は異なり、また塩
化銀化されていく過程で銀電極表面の電気抵抗が絶えず
変化していくため、計算によって銀電極上の電流密度を
制御することはできず、予め条件出し実験を行って塩化
銀化の条件を見出すことも可能ではあるが、銀電極の部
分、塩酸水溶液の液面高さ等により、漏れ電流が大きく
変わるため、汎用性のある処理条件を設定することが困
難であり、しかるに絶縁性物質をこのような形で用いた
場合には、漏れ電流が防止されるため、汎用性のある処
理条件の設定も容易となる。
【0020】
【発明の効果】本発明方法により、銀/塩化銀電極を効
率的に製造することができる。その際、接触点以外の各
リード片の銀電極非積層部分表面と各作用極突起部表面
を除去可能な絶縁性物質でコーティングした状態で塩酸
中への浸漬および定電流電解が行われると、漏れ電流が
防止され、省エネルギーにつながるばかりではなく、銀
電極上に一定の電流密度で電流が流れ、電流電解を制御
できるため、再現性良く塩化銀化処理を行うことができ
る。
【0021】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0022】実施例1 アルミナ基板(京セラ製品A-493、4インチ角)上に、図2
に示される形状の各突起部およびそれらの導通接続部を
スクリーン印刷法により白金で形成し、作用極とした。
このような作用極を、対極(B.A.S.社製白金電極)および
参照極(同社製銀/塩化銀電極)と共に、ガルバノスタッ
ト(北斗電工製HA-501)に接続した。
【0023】同じセラミックス基板上に、図1に示され
る形状のリード片が、蒸着白金によって0.5×10mmの大
きさで24個形成されており、その一部には銀ペーストの
スクリーン印刷および焼成により、銀電極が積層形成さ
れている。
【0024】そして、各リード片の銀電極非積層部分と
各突起部とが点接触するように、銀電極基板と作用極と
を固定具で対向させた状態とした後、対極および参照極
と共に0.1M塩酸中に浸漬し、電流密度0.6mA/cm2銀電
極、25℃、20分間の条件で定電流電解を行い、銀電極の
表面すべてを同時に塩化銀化し、銀/塩化銀電極を形成
することができた。その後、ダイシングソーを用い、セ
ラミックス切り出し寸法20×14mmの大きさで、24個に分
割された。
【0025】実施例2 アルミナ基板(京セラ製品A493、2インチ角)上に、図4
に示される形状のリード片および銀電極を6組形成させ
た。即ち、蒸着法によって0.5×10mmの白金薄膜リード
片を形成させた後、その一部を覆う銀電極を4×3mmの大
きさで形成させ、積層させた。
【0026】作用極としては、スプリングコンタクトプ
ローブの先端部に突起部を有するものが用いられ、この
突起部が銀電極基板の各リード片の銀電極非積層部分と
点接触するように支持板に固定した。用いられたスプリ
ングコンタクトプローブの表面には、漏れ電流を防止す
るため、シリコーンゴムがコーティングされている。
【0027】そして、接触点以外の各リード片の銀電極
非積層部分表面には、真空用グリース(英国APIEZON PRO
DUCTS社製品)が塗布されており、このグリースが塗布さ
れていない各リード片の接触点と作用極突起部とが点接
触するように固定具で対向固定させた後、対極および参
照極と共に、0.1M塩酸中に浸漬した。
【0028】このような状態で、スプリングコンタクト
プローブ上端同志を導通接続させているリード線とガル
バノスタットとを接続し、銀電極表面での電流密度が0.
6mA/cm2、温度25℃の条件下で、432μA(0.6mA/cm2×0.1
2cm2×6)の定電流を20分間流し、銀電極の全表面を同時
に塩化銀化し、銀/塩化銀電極を形成させた。
【0029】その後アルミナ基板に残っているグリース
を除去するため、アルミナ基板をトルエン中に5分間浸
漬した後、イソプロパノール中に3分間浸漬、流水洗浄
およびエアーブロー乾燥を行った。乾燥後、ダイシング
ソーを用い、セラミックス切り出し寸法20×14mmの大き
さで、6個に分割された。
【図面の簡単な説明】
【図1】銀電極基板Aの一態様の平面図である。
【図2】銀電極基板Aに対応する作用極Bの平面図であ
る。
【図3】銀電極基板Aと作用極Bとを対向させた状態の
側面図である。
【図4】銀電極基板Aの他の態様の平面図である。
【図5】作用極突起部を一体に形成させたスプリングコ
ンタクトプローブを用いて定電流電解する状態の概要図
である。
【図6】図5の○部分の拡大図である。
【符号の説明】
1,4 基板 2 リード片 3 銀電極 5 突起部 6 導通接続部 7 接触点 8 作用極突起部表面 9 銀電極非積層部分表面 10,10´ 絶縁性物質 18,18´,18´´ リード線 19 塩酸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/30 311

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一部に銀電極を積層させたリード片
    を多数形成させた銀電極基板と(B)各リード片の銀電極
    非積層部分に対応する位置に突起部を有し、突起部同志
    が導通接続されている作用極とを、各リード片の銀電極
    非積層部分と各作用極突起部とが点接触するように、銀
    電極基板と作用極とを対向させた状態で塩酸中に浸漬
    し、定電流電解を行うことを特徴とする銀/塩化銀電極
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 接触点以外の各リード片の銀電極非積層
    部分表面と各作用極突起部表面を除去可能な絶縁性物質
    でコーティングした状態で塩酸中への浸漬および定電流
    電解を行うことを特徴とする請求項1記載の銀/塩化銀
    電極の製造方法。
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