JP3239001U - 横断幕 - Google Patents

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顕太 山上
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井上染工株式会社
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Abstract

【課題】リサイクルの容易性を高めた簡便な構成の横断幕を提供すること。【解決手段】シート状の本体部2と、本体部2の周縁に沿って設けられ当該周縁を補強する補強紐3と、補強紐3の一部を本体部2の周縁からループ状に引き出して形成した係止環部4と、を有する構成とする。【選択図】図2

Description

この考案は、リサイクルの容易性を高めた横断幕に関する。
例えば下記特許文献1に示すように、布などからなるシート状の幕生地9の四隅に、アルミニウムなどの金属のハトメ10をかしめた横断幕が広く使用されている(特許文献1の図4などを参照)。近年の環境意識の高まりによって、この横断幕を処分する際には、異なる素材からなる幕生地9とハトメ10を分別する必要があるが、その分別作業は非常に面倒である。
そこで、例えば下記特許文献2においては、布地1の四隅部および周辺部に、補強部材2とともにロープ留め部材3、4を縫合し、このロープ留め部材3、4にロープ5を装着することで、金属のハトメを用いない構成としている。
実用新案登録第3176927号公報 実用新案登録第3152421号公報
特許文献2に係る横断幕は、補強部材に別部材であるロープ留め部材3、4を縫合しており、材料コストや縫合のための作業コストが嵩む問題がある。
そこで、この考案は、リサイクルの容易性を高めた簡便な構成の横断幕を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、この考案は、
シート状の本体部と、
前記本体部の周縁に沿って設けられ当該周縁を補強する補強紐と、
前記補強紐の一部を前記本体部の周縁からループ状に引き出して形成した係止環部と、
を有する横断幕を構成した。
このようにすると、リサイクルの際に構成部材を分別する必要が無く、リサイクル作業を容易に行うことができる。しかも、横断幕において補強部材として一般的に使用されている補強紐の一部を、ロープを結びつけるための係止環部として使用したので、付加的な材料コストや作業コストを抑制することができる。
前記構成においては、
前記係止環部の形成位置に対応して、前記補強紐とともに前記本体部に縫着される補強部材をさらに有する構成とするのが好ましい。
このようにすると、補強紐に作用する張力によって、本体部が破損するのを防止することができるとともに、係止環部が本体部の中に引き込まれるのを防止することができる。
前記各構成においては、
前記本体部が矩形状をなしており、前記係止環部が前記本体部の四隅に形成されている構成とするのが好ましい。
このようにすると、係止環部に結びつけられたロープによって本体部を完全に展開することができるため、この横断幕の視認性を向上することができる。
この考案は、上記のように横断幕を構成したので、リサイクルの際に構成部材を分別する必要が無く、リサイクル作業を容易に行うことができる。しかも、横断幕において補強部材として一般的に使用されている補強紐の一部を、ロープを結びつけるための係止環部として使用したので、付加的な材料コストや作業コストを抑制することが可能な横断幕を提供することができる。
この考案に係る横断幕の一実施形態を示す正面図 図1に示す横断幕の要部を示す正面図 図2中のIII-III線に沿う断面図
この考案に係る横断幕1の一実施形態を図面に基づいて説明する。この横断幕1は、図1から図3に示すように、本体部2と、補強紐3と、係止環部4を主要な構成要素としている。
図1に示すように、本体部2は、横長矩形状の布製シート状部材である。この本体部2の表面に、文字や絵柄が表示される。この本体部2の素材は、布に限定されず樹脂シートとすることもできる。また、その形状は、縦長の矩形状、三角形状をはじめ様々な形状とすることができる。
図1および図2に示すように、補強紐3は、本体部2の周縁全体(4辺)に沿って設けられている。図3に断面図で示すように、補強紐3は、折り返されて袋状とされた本体部2の周縁と縫い目5の間に収められている。補強紐3は、周方向の一部で接続されることによって環状となっている。補強紐3の素材は、ナイロン、ポリエステル、綿、麻などの種々の素材から適宜選択することができる。
図2に示すように、係止環部4は、補強紐3の一部を本体部2の周縁からループ状に引き出して形成されている。このループの大きさは、この横断幕1が取り付けられる柵などへの固定用のロープ(図示せず)をスムーズに挿通することができる程度の大きさ(例えば直径数cm程度)である。
図2および図3に示すように、本体部2の四隅には、その表裏面に、係止環部4の形成位置に対応してシート状の補強部材6が設けられている。この補強部材6は、補強紐3とともに縫い目7において本体部2に縫着されている。この実施形態においては、補強部材6として、合成皮革からなる三角形状のシート状部材を用いたが、その素材や形状は、適宜変更することが可能である。また、この実施形態においては、補強部材6を本体部2の表面のみに設けたが、この補強部材6を表裏両面に設けてもよい。
この実施形態においては、係止環部4を本体部2の四隅に形成した構成を示したが、例えば長辺の中間部にも係止環部4を形成した構成とすることもできる。この場合も、係止環部4の形成位置に対応して補強部材6を縫着するのが好ましい。
この考案に係る横断幕1は、一般的な横断幕に用いられるハトメの代わりに、補強紐3を本体部2の周縁から引き出すことでループ状の係止環部4を形成したのでリサイクルの際に構成部材を分別する必要が無く、リサイクル作業を容易に行うことができる。しかも、横断幕1において補強部材として一般的に使用されている補強紐3の一部を、ロープを結びつけるための係止環部4として使用したので、付加的な材料コストや作業コストを抑制することができる。また、補強紐3を本体部2の周縁全体に沿って設けたので、本体部2の保形性が高まり、横断幕1に表示された文字や絵柄の視認性を高めることができる。
また、この考案に係る横断幕1は、補強部材6を補強紐3とともに本体部2に縫着したので、補強紐3に作用する張力によって、本体部2が破損するのを防止することができるとともに、係止環部4が本体部2の中に引き込まれるのを防止することができる。
この実施形態においては、本体部2の四隅に補強部材6を設けたが、この補強部材6が省略される可能性もある。この場合は、補強紐3に作用する張力によって、係止環部4が本体部2の中に引き込まれるのを防ぐために、補強紐3の数か所を本体部2に直接縫着しておくのが好ましい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。したがって、本考案の範囲は上記した説明ではなくて実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 横断幕
2 本体部
3 補強紐
4 係止環部
5、7 縫い目
6 補強部材

Claims (3)

  1. シート状の本体部(2)と、
    前記本体部(2)の周縁に沿って設けられ当該周縁を補強する補強紐(3)と、
    前記補強紐(3)の一部を前記本体部(2)の周縁からループ状に引き出して形成した係止環部(4)と、
    を有する横断幕。
  2. 前記係止環部(4)の形成位置に対応して、前記補強紐(3)とともに前記本体部(2)の周縁に縫着される補強部材(6)をさらに有する請求項1に記載の横断幕。
  3. 前記本体部(2)が矩形状をなしており、前記係止環部(4)が前記本体部(2)の四隅に形成されている請求項1または2に記載の横断幕。
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