JP3238465B2 - パターン形成用レジストおよびパターン形成方法 - Google Patents

パターン形成用レジストおよびパターン形成方法

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JP3238465B2 JP10031092A JP10031092A JP3238465B2 JP 3238465 B2 JP3238465 B2 JP 3238465B2 JP 10031092 A JP10031092 A JP 10031092A JP 10031092 A JP10031092 A JP 10031092A JP 3238465 B2 JP3238465 B2 JP 3238465B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置、特に大規
模半導体集積回路(LSI)の微細加工に用いられるパ
ターン形成用レジストおよびパターン形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】LSI等の半導体装置の製造工程では、
フォトリソグラフィによる微細加工技術が採用されてい
る。かかる技術は、例えばシリコン単結晶ウェハ等の基
板上にフォトレジスト膜をスピンコート法等により形成
し、前記レジスト膜をパターン露光した後、現像、リン
ス等の処理を施してレジストパターンを形成し、さらに
前記レジストパターンをエッチングマスクとして露出す
る基板をエッチングすることにより微細な線や窓を形成
する方法である。
【0003】上述したLSIの製造において、LSIの
高集積化に伴ってより微細な加工技術が求められてい
る。かかる要望に対し、露光光源の短波長化が試みられ
ている。具体的には、KrFエキシマレーザ、ArFエ
キシマレーザ等のdeepUV光を光源として用いたリ
ソグラフィ技術が知られている。
【0004】しかしながら、従来のレジストでは短波長
の光に対して吸収が大きいために、レジスト膜の表面か
ら離れた部分、例えばレジスト膜が被覆された基板側の
部分にまで光を十分に到達させることができない。この
ため、現像後のレジストパターンの断面形状が逆三角形
となる。その結果、前記レジストパターンを基板等に対
するエッチングマスクとして使用した場合、パターンを
基板等に精度よく転写することができないという問題が
あった。
【0005】このような問題を解決するレジストとし
て、化学増幅型のものが提案されている。前記化学増幅
型レジストは、光照射により強酸を発生する化合物(光
酸発生剤)と、酸により疎水性の基を分解し、親水性の
物質に変化させる化合物を含む。具体的には、H.It
o,C,G,Wilson,J.M.J,Franch
et,U.S.Patent 4,491,628(1
985)にはポリ(p−ヒドロキシスチレン)の水酸基
をブトキシカルボニル基でブロックしたポリマーと光照
射により酸を発生する化合物であるオニウム塩を含むポ
ジ型レジストが開示されている。また、M.J.O´B
rien,J.V.Crivello,SPIE Vo
l,920,Advances in Resist
Technology and Processin
g,p42,(1988)において、m−クレゾールノ
ボラック樹脂とナフタレン−2−カルボン酸−tert
−ブチルエステルと、トリフェニルスルホニウム塩を含
むポジ型レジストが発表されている。さらに、H.It
o,SPIE Vol,920,Advances i
n Resist Technology and P
rocessing,p33,(1988)において、
2,2−ビス(4−tert−ブトキシカルボニルオキ
シフェニル)プロパンやポリフタルアルデヒドとオニウ
ム塩を含むポジ型レジストが発表されている。
【0006】前記光酸発生剤は、触媒として働くため、
微量でも効率よく反応する。このため、光を前記レジス
ト膜に照射すると光がその表面に比べて到達し難い内部
までも十分に反応が進行する。その結果、現像処理によ
り側面が急峻なレジスパターンを形成することが可能と
なる。
【0007】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、紫外
線、電離放射線に対して高感度でかつ高解像性を有し、
半導体装置の製造における超微細加工工程に好適なパタ
ーン形成用レジストを提供しようとするものである。
【0009】本発明の別の目的は、断面が矩形状で微細
なパターンを形成し得る方法を提供しようとするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以下、本発明に係わるパ
ターン形成用レジスト(1)〜(3)について詳細に説
明する。
【0011】パターン形成用レジスト(1) このパターン形成用レジストは、(A)下記化2に示す
一般式(I)で表される酸により分解する置換基を有す
る化合物と、(B)光照射により酸を発生する化合物と
を含むものである。
【0012】
【化2】 ただし、式(I)中のR1 はアルキル基またはベンジル
基、mは0または1以上の正の数、nは正の数を示す。
【0013】前記一般式(I)に導入されるアルキル基
としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、is
o−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル、iso
−ブチル、sec−ブチル等を用いることができる。特
に、tert−ブチルが好適である。
【0014】前記一般式(I)におけるn/(m+n)
の値は、0.03〜1、より好ましくは0.05〜0.
70の範囲とすることが望ましい。この理由は、前記n
/(m+n)の値を0.03未満にすると露光部と未露
光部との溶解速度差が小さくなり、解像性が低下する恐
れがあるからである。
【0015】前記一般式(I)で表される化合物は、耐
熱性を向上させる観点から、分子量を1000以上にす
ることが望ましい。
【0016】前記(B)成分である光照射により酸(強
酸)を発生する化合物は、各種の公知の化合物及び混合
物を使用することができる。例えば、ジアゾニウム塩、
ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩のC
3 SO3 - 、p−CH3 PhSO3 - 、p−NO2
hSO3 - (ただし、Phはフェニル基)等の塩、有機
ハロゲン化合物、オルトキノン−ジアジドスルホニルク
ロリド、又はスルホン酸エステル等を挙げることができ
る。前記有機ハロゲン化合物は、ハロゲン化水素酸を形
成する化合物であり、かかる化合物は米国特許第351
5552号、米国特許第3536489号、米国特許第
3779778号及び西ドイツ特許公開公報第2243
621号に開示されたものが挙げられる。前記記載の他
の光照射により酸を発生する化合物は、特開昭54−7
4728号、特開昭55−24113号、特開昭55−
77742号、特開昭60−3626号、特開昭60−
138539号、特開昭56−17345号及び特開昭
50−36209号に開示されている。
【0017】このような化合物を具体的に例示すると、
ジ(p−ターシャリーブチルフェニル)ヨードニウムト
リフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウ
ムトリフルオロメタンスルホネート、ベンゾイントシレ
ート、オルトニトロベンジルパラトルエンスルホネー
ト、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスル
ホネート、トリ(ターシャリーブチルフェニル)スルホ
ニウムトリフルオロメタンスルホネート、ベンゼンジア
ゾニウムパラトルエンスルホネート、4−(ジ-nプロピ
ルアミノ)−ベンソニウムテトラフルオロボレート、4
−p−トリル−メルカプト−2,5−ジエトキシ−ベン
ゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラ
フルオロボレート、ジフェニルアミン−4−ジアゾニウ
ムサルフェート、4−メチル−6−トリクロロメチル−
2−ピロン、4−(3,4,5−トリメトキシ−スチリ
ル)−6−トリクロロメチル−2−ピロン、4−(4−
メトキシ−スチリル)−6−(3,3,3−トリクロロ
−プロペニル)−2−ピロン、2−トリクロロメチル−
ベンズイミダゾール、2−トリブロモメチル−キノリ
ン、2,4−ジメチル−1−トリブロモアセチル−ベン
ゼン、4−ジブロモアセチル−安息香酸、1,4−ビス
−ジブロモメチル−ベンゼン、トリス−ジブロモメチル
−S−トリアジン、2−(6−メトキシ−ナフチル−2
−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリ
アジン、2−(ナフチル−1−イル)−4,6−ビス−
トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(ナフチル−
2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−ト
リアジン、2−(4−エトキシエチル−ナフチル−1−
イル)−4,6,−ビス−トリクロロメチル−S−トリ
アジン、2−(ベンゾピラニ−3−イル)−4,6−ビ
ス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−メ
トキシ−アントラシ−1−イル)−4,6−ビス−トリ
クロロメチル−S−トリアジン、2−(フェナンチ−9
−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリ
アジン、o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ク
ロリド等がある。スルホン酸エステルとしては、ナフト
キノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホン酸エステル、p−トルエンス
ルホン酸−o−ニトロベンジルエステル、p−トルエン
スルホン酸−2,6−ジニトロベンジルエステル等を挙
げることができる。
【0018】前記(B)成分である光照射により酸を発
生する化合物としては、特にo−キノンジアジド化合物
を用いることが好ましい。前記o−キノンジアジド化合
物は、特に限定されないが、o−キノンジアジドスルホ
ン酸とフェノール化合物とのエステルが好ましい。o−
キノンジアジドスルホン酸とフェノール化合物とのエス
テルは、常法にしたがってo−キノンジアジドスルホン
酸クロライドとフェノール化合物とを反応させることに
よって得ることができる。前記o−キノンジアジドスル
ホン酸クロライドとしては、例えば1−ベンゾフェノン
−2−ジアゾ−4−スルホン酸クロライド、1−ナフト
キノン−2−ジアゾ−5−スルホン酸クロライド、1−
ナフトキノン−2−ジアゾ−4−スルホン酸クロライド
等を用いることができる。前記フェノール化合物として
は、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、ビ
スフェノールA、ビスフェノールS、ヒドロキシベンゾ
フェノン、3,3,3´,3´−テトラメチル−1,1
´−スピロビインダン5,6,7,5´,6´,7´−
ヘキサノール、フェノールフタレイン、p−ヒドロキシ
ベンジリデンマロン酸ジメチル、p−ヒドロキシベンジ
リデンマロン酸ジントリル、シアノフェノール、ニトロ
フェノール、ニトロソフェノール、ヒドロキシアセトフ
ェノン、トリヒドロキシ安息香酸メチル、ポリビニルフ
ェノール、ノボラック樹脂等を用いることができる。こ
のようなo−キノンジアジド化合物を下記表1〜表5に
具体的に例示する。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】 前記o−キノンジアジド化合物の中で特に1−ナフトキ
ノン−2−ジアゾ−4−スルホン酸エステルが好適であ
る。かかるエステルは、J.J.Grunwald,
C,Gal,S,Eidelman,SPIE Vo
l,1262,Advances in Resist
Technology and Processin
gVII ,p444,(1990)で発表されているよう
に光照射によりカルボン酸と、カルボン酸よりも強い酸
であるスルホン酸を生じることが知られており、触媒作
用が大きく特に有効である。
【0024】前記光照射により酸(強酸)を発生する化
合物は、パターン形成用レジストの全固形成分中に0.
1〜30重量%、より好ましくは0.5〜20重量%含
まれることが望ましい。これは、次のような理由による
もである。前記化合物の配合量を0.1重量%未満にす
ると、十分な感光特性を得ることが困難になる。一方、
前記化合物の配合量が30重量%を超えると、均一なレ
ジスト膜を形成することが困難になったり、現像後また
はエッチング後の除去において残渣が生じたりする恐れ
がある。
【0025】前記パターン形成用レジストは、前記
(A)、(B)成分の他にカルボン酸を第3成分として
含むことを許容する。かかるカルボン酸は、アルカリ水
溶液に対する溶解速度を高め、パターン表面に生じる庇
を低減するために配合される。前記カルボン酸は、パタ
ーン形成用レジスト中に均一に混合されるものであれ
ば、特に制限されない。具体的には、ギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸、酪酸、2−メチルプロパン酸、吉草酸、イソ
吉草酸、α−メチル酪酸、トリメチル酢酸、ヘキサン
酸、4−メチルペンタ酸、2−メチルブタン酸、2,2
−ジメチルブタン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン
酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、テトラデカ
ン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン
酸、エイコン酸、ドコサン酸、ヘキサコサン酸、トリア
コン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタン酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、アスコルビン酸、トリデンカン二酸、メチ
ルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチ
ルコハク酸、2,2−ジメチルコハク酸、2,3−ジメ
チルコハク酸、テトラメチルコハク酸、1,2,3−プ
ロパントリカルボン酸、1,2,3−プロペントリカル
ボン酸、2,3−ジメチルブタン−1,2,3−トリカ
ルボン酸、フルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、クロロ酢
酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、ブロモ酢酸、ヨー
ド酢酸、2−クロロプロピオン酸、3−クロロプロピオ
ン酸、2−ブロモプロピオン酸、3−ブロモプロピオン
酸、2−ヨードプロピオン酸、2,3−ジクロロプロピ
オン酸、クロロコハク酸、ブロモコハク酸、2,3−ジ
ブロモコハク酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、2−ヒドロキ
シ酪酸、2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン酸、2−
ヒドロキシ−4−メチルペンタン酸、3−ヒドロキシ−
3−ペンタンカルボン酸、3−ヒドロキシプロピオン
酸、10−ヒドロキシオクタンデカン酸、3,3,3−
トリクロロ−2−ヒドロキシプロピオン酸、2−(ラク
トイルオキシ)プロピオン酸、グリセリン酸、8,9−
ジヒドロキシオクタデカン酸、タルトロン酸、リンゴ
酸、アセトキシコハク酸、2−ヒドロキシ−2−メチル
ブタン二酸、3−ヒドロキシペンタン二酸、酒石酸、d
−酒石酸水素エチル、テトラヒドロキシコハク酸、クエ
ン酸、1,2−ジヒドロキシ−1,1,2−エタン−ト
リカルボン酸、エトキシ酢酸、2,2´−オキシ二酢
酸、2,3−エポキシプロピオン酸、ピルビン酸、2−
オキソ酪酸、アセト酢酸、4−オキソ吉草酸9,10−
ジオキソオクタデカン酸、メソシュウ酸、オキサロ酢
酸、3−オキソグルタン酸、4−オキソヘプタン二酸、
安息香酸、トルイル酸、エチル安息香酸、p−イソプロ
ピル安息香酸、2,3−ジメチル安息香酸、2,4−ジ
メチル安息香酸、2,5−ジメチル安息香酸、3,5−
ジメチル安息香酸、2,4,5−トリメチル安息香酸、
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、5−メチルイ
ソフタル酸、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5−ベ
ンゼントリカルボン酸、1,2,3,4−ベンゼンテト
ラカルボン酸、1,2,3,5−ベンゼンテトラカルボ
ン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、ベ
ンゼンペンタカルボン酸、ベンゼンヘキサカルボン酸、
フルオロ安息香酸、クロロ安息香酸、ジクロロ安息香
酸、トリクロロ安息香酸、ブロモ安息香酸、ジブロモ安
息香酸、ヨード安息香酸、クロロフタル酸、ジクロロフ
ルタ酸、テトラクロロフタル酸、ニトロソ安息香酸、o
−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、2,4−ジニ
トロ安息香酸、2,4,6−トリニトロ安息香酸、3−
ニトロ安息香酸、5−ニトロイソフタル酸、2−ニトロ
テレフタル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、
5−クロロサリチル酸、3,5−ジクロロサリチル酸、
3−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、
2,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ
安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジ
ヒドロキシ安息香酸、3,4,5−トリヒドロキシ安息
香酸、2,3,4−トリヒドロキシ安息香酸、2,4,
6−トリヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ト
ルイン酸、2−ヒドロキシ−3−トルイン酸、6−ヒド
ロキシ−3−トルイン酸、2−ヒドロキシ−4−トルイ
ン酸、2−ヒドロキシ−3−イソプロピル−6−メチル
安息香酸、4−ヒドロキシ−5−イソプロピル−2−メ
チル安息香酸、2,4−ジヒドロキシ−6−メチル安息
香酸、2−ヒドロキシフタル酸、4−ヒドロキシイソフ
タル酸、2−ヒドロキシテレフタル酸、3,4−ジヒド
ロキシフタル酸、2,5−ジヒドロキシフタル酸、2−
ヒドロキシ−1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、
(ヒドロキシメチル)安息香酸、(1−ヒドロキシ−1
−メチルエチル)安息香酸、アニス酸、バニリン酸、3
−ヒドロキシ−4−メトキシ安息香酸、3,4−ジメト
キシ安息香酸、3,4−メチレンジオキシ安息香酸、
3,4,5−トリメトキシ安息香酸、3,4−ジメトキ
シフタル酸、o−フェノキシ安息香酸、o−アセトキシ
安息香酸、3−o−ガロイル没食子酸、p−アセチル安
息香酸、p−ベンゾイル安息香酸、4,4´−カルボニ
ル二安息香酸、p−アセトアミド安息香酸、o−ベンゾ
アミド安息香酸、フタルアニル酸、フェニル酢酸、2−
フェニルプロピオン酸、3−フェニルプロピオン酸、4
−フェニル酪酸、p−ヒドロキシフェニル酢酸、2,5
−ジヒドロキシフェニル酢酸、3−(o−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオン酸、2,3−ジブロモ−フェニルプ
ロピオン酸、α−ヒドロキシフェニル酢酸、2−ヒドロ
キシ−2−フェニルプロピオン酸、2−ヒドロキシ−3
−フェニルプロピオン酸、3−ヒドロキシ−2−フェニ
ルプロピオン酸、3−ヒドロキシ−3−フェニルプロピ
オン酸、2,3−エポキシ−3−フェニルプロピオン
酸、フェニルコハク酸、o−カルボキシフェニル酢酸、
1,2−ベンゼン二酢酸、フェニルグリオキシル酸、o
−カルボキシグリルオキシル酸、フェニルピルビン酸、
ベンゾイル酢酸、3−ベンゾイルプロピオン酸、フェノ
キシ酢酸、ベンゾイルオキシ酢酸、2−ベンゾイルオキ
シプロピオン酸、スクシンアニル酸、カルバニル酸、オ
キサニル酸、o−カルボキシオキサニル酸、4−ビフェ
ニルカルボン酸、2,2´−ビフェニルジカルボン酸、
ベンジル安息香酸、ジフェニル酢酸、α−ヒドロキシジ
フェニル酢酸、o−ベンズヒドリン安息香酸、フェノー
ルフタリン、トリフェニル酢酸、ウビン酸、5−メチル
−2−フランカルボン酸、2−フランカルボン酸、フリ
ル酸、パラコン酸、テレビン酸、テルペニル酸、アコン
酸、クマリン酸、コマン酸、コメン酸、ケリドン酸、メ
コン酸等を挙げることができる。
【0026】前記カルボン酸は、パターン形成用レジス
トの全固形成分中に0.5〜20重量%、より好ましく
は1〜10重量%含まれることが望ましい。これは、次
のような理由によるものである。前記カルボン酸の配合
量を0.5重量%未満にすると、レジスト膜の形成、露
光、現像後におけるパターン形状を改善することが困難
になる。一方、前記カルボン酸の配合量が20重量%を
超えるとレジスト膜の形成、露光後の現像処理に際して
露光部と未露光部の溶解速度差が小さくなり解像度が低
下する恐れがある。
【0027】また、前記パターン形成用レジストは前記
(A)、(B)成分の他にさらにアルカリ可溶性重合体
を第4成分として含むことを許容する。
【0028】前記アルカリ可溶性重合体としては、ヒド
ロキシ基が導入されたアリール基またはカルボキシ基を
含む樹脂が望ましい。具体的には、フェノ―ルノボラッ
ク樹脂、クレゾールノボラック樹脂、キシレゾールノボ
ラック樹脂、ビニルフェノール樹脂、イソプロペニルフ
ェノール樹脂、ビニルフェノールとアクリル酸、メタク
リル酸誘導体、アクリロニトリル、スチレン誘導体など
との共重合体、イソプロペニルフェノールとアクリル
酸、メタクリル酸誘導体、アクリロニトリル、スチレン
誘導体などとの共重合体、スチレン誘導体とアクリル樹
脂、メタクリル樹脂、アクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸、アクリロニトリルなどとの共
重合体、またはこれらのポリマーにケイ素を含む化合物
等を挙げることができる。ただし、ドライエッチングの
際の耐性の点から、芳香環を含む樹脂が好ましく、例え
ばフェノ―ルノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹
脂などが挙げられる。具体的なアルカリ可溶性重合体を
下記表6、表7、表8に列挙する。また、酸化により生
じた前記フェノール樹脂中のキノンを還元し、透明性を
向上したものを用いることができる。
【0029】
【表6】
【0030】
【表7】
【0031】
【表8】 前記アルカリ可溶性重合体は、前記酸により分解する置
換基を有する化合物と前記アルカリ可溶性重合体の合計
量を100重量部とした時、90重量部以下、より好ま
しくは80重量部以下配合することが望ましい。この理
由は、前記アルカリ可溶性重合体の配合量が90重量部
を超えると露光部と未露光部との溶解速度の差が小さ
く、解像性が低下する恐れがあるからである。
【0032】さらに、前記パターン形成用レジストは前
記(A)、(B)成分、前記カルボン酸、前記アルカリ
可溶性重合体の他に、必要に応じて増感剤、染料、界面
活性剤、溶解抑止剤を含むことを許容する。
【0033】前記パターン形成用レジストは、前記
(A)、(B)成分、および必要に応じて配合される前
記カルボン酸、アルカリ可溶性重合体等を有機溶剤に溶
解し、濾過することにより調製される。かかる有機溶剤
としては、例えばシクロヘキサノン、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
剤、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテ―ト、
エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテ―ト、ブチ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテ―ト等のセロソ
ルブ系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミ
ル、乳酸エチル、乳酸メチル等のエステル系溶剤、N−
メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げるこ
とができる。これらの溶剤は、単独で使用しても、混合
物の形で使用してもよい。但し、これらにキシレン、ト
ルエン又はイソプロピルアルコール等の脂肪族アルコー
ルを適量含んでいてもよい。
【0034】パターン形成用レジスト(2) このパターン形成用レジストは、(a)酸により分解す
る置換基を有する化合物と、(b)光照射により酸を発
生する化合物と、(c)カルボン酸とを含むものであ
る。
【0035】前記(a)成分である酸により分解する置
換基を有する化合物は、酸により分解して現像液に対す
る溶解性が変化するものなら特に限定されないが、具体
的にはフェノール化合物のエステルまたはエーテルが好
適である。前記フェノール化合物としては、例えばフェ
ノール、クレゾール、キシレノール、ビスフェノール
A、ビスフェノールS、ヒドロキシベンゾフェノン、
3,3,3´,3´−テトラメチル−1,1´−スピロ
ビインダン5,6,7,5´,6´,7´−ヘキサノー
ル、フェノールフタレイン、ポリビニルフェノール、ノ
ボラック樹脂等を挙げることができる。これらのヒドロ
キシ基を適当なエステル化剤またはエーテル化剤を用い
てエステル化またはエーテル化する。導入するエステル
またはエーテルとしては、例えばメチルエステル、エチ
ルエステル、n−プロピルエステル、iso−プロピル
エステル、tert−ブチルエステル、n−ブチルエス
テル、iso−ブチルエステル、ベンジルエステル、テ
トラヒドロピラニルエーテル、ベンジルエーテル、メチ
ルエーテル、エチルエーテル、n−プロピルエーテル、
iso−プロピルエーテル、tert−ブチルエーテ
ル、アリルエーテル、メトキシメチルエーテル、p−ブ
ロモフェナシフエーテル、トリメチルシリルエーテル、
ベンジルオキシカルボニルエーテル、tert−ブトキ
シカルボニルエーテル、tert−ブチルアセテート、
4−tert−ブチルベンジルエーテル等を挙げること
ができる。特に、前記化合物は、前記パターン形成用レ
ジスト(1)で説明した前記(A)成分である一般式
(I)で表わされるものが好適である。
【0036】前記(b)成分である光照射により酸を発
生する化合物は、前記パターン形成用レジスト(1)で
説明したのと同様な化合物を用いることができる。特
に、前記(c)成分であるカルボン酸を併用することに
より前記(b)成分として各種の公知の化合物および混
合物を使用することができる。ただし、前記化合物とし
ては前記パターン形成用レジスト(1)で説明したo−
キノンジアジド化合物を用いることが好ましく、特に1
−ナフトキノン−2−ジアゾ−4−スルホン酸エステル
が最も好適である。
【0037】前記(b)成分である化合物は、前記パタ
ーン形成用レジスト(1)の(B)成分で説明したのと
同様な理由によりパターン形成用レジストの全固形成分
中に0.1〜30重量%、より好ましくは0.5〜20
重量%含まれることが望ましい。
【0038】前記(c)成分であるカルボン酸は、前記
パターン形成用レジスト(1)の第3成分として列挙し
たのと同様なものが用いられる。前記カルボン酸は、前
記パターン形成用レジスト(1)で説明したのと同様な
理由によりパターン形成用レジストの全固形成分中に
0.5〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%含
まれることが望ましい。
【0039】前記パターン形成用レジストは、前記
(a)、(b)、(c)の成分の他にさらに前記パター
ン形成用レジスト(1)で説明したのと同様なアルカリ
可溶性重合体を第4成分として配合することを許容す
る。前記アルカリ可溶性重合体は、前記パターン形成用
レジスト(1)で説明したのと同様、前記酸により分解
する置換基を有する化合物と前記アルカリ可溶性重合体
の合計量を100重量部とした時、90重量部以下、よ
り好ましくは80重量部以下配合することが望ましい。
特に、前記(a)、(b)成分のいずれのものもポリマ
ーの形態を取らない場合には前記アルカリ可溶性重合体
を第4成分として配合することが好適である。
【0040】さらに、前記パターン形成用レジストは必
要に応じて増感剤、染料、界面活性剤、溶解抑止剤を含
むことを許容する。
【0041】前記パターン形成用レジストは、前記
(a)、(b)、(c)成分、および必要に応じて配合
される前記アルカリ可溶性重合体等を前記パターン形成
用レジスト(1)で用いたのと同様な有機溶剤に溶解
し、濾過することにより調製される。
【0042】パターン形成用レジスト(3) このパターン形成用レジストは、(a)酸により分解す
る置換基を有する化合物と、(b1)光照射により強酸
を発生する化合物と、(b2)光照射により弱酸を発生
する化合物とを含むことを特徴とするものである。
【0043】前記(a)成分である酸により分解する置
換基を有する化合物は、前記パターン形成用レジスト
(2)で説明したのと同様な化合物を用いることができ
る。特に、前記化合物は前記一般式(I)で表わされる
ものが好適である。
【0044】前記(b1)成分である化合物は、光照射
により強酸、例えばpK(Kは電解質の電離定数)が3
未満である酸を発生する化合物である。前記化合物は、
前記パターン形成用レジスト(1)で説明した(B)成
分と同様な化合物を用いることができる。特に、前記化
合物としては前記パターン形成用レジスト(1)で説明
したo−キノンジアジド化合物を用いることが好まし
く、1−ナフトキノン−2−ジアゾ−4−スルホン酸エ
ステルが最も好適である。
【0045】前記(b1)成分である化合物は、パター
ン形成用レジストの全固形成分中に0.1〜20重量
%、より好ましくは0.5〜10重量%含まれることが
望ましい。これは、次のような理由によるものである。
前記化合物の配合量を0.1重量%未満にすると、十分
な感光特性を得ることが困難になる。一方、前記化合物
の配合量が20重量%を超えると、均一なレジスト膜を
形成することが困難になったり、現像後またはエッチン
グ後の除去において残渣が生じたりする恐れがある。
【0046】前記(b2)成分である化合物は、光照射
により弱酸、例えばpK(Kは電解質の電離定数)が3
以上である酸を発生する化合物である。前記化合物とし
ては、例えば1,2−ナフトキノンジアジド−5−スル
ホン酸エステル、5−ジアゾメルドラム酸およびその誘
導体、ジアゾジメドン誘導体等を挙げることができる。
【0047】前記(b2)成分である化合物は、パター
ン形成用レジストの全固形成分中に1〜30重量%、よ
り好ましくは5〜20重量%含まれることが望ましい。
これは、次のような理由によるものである。前記化合物
の配合量を1重量%未満にすると、レジスト表面の難溶
化層の生成を抑えることが困難になる。一方、前記化合
物の配合量が30重量%を超えると、均一なレジスト膜
を形成することが困難になったり、現像後またはエッチ
ング後の除去において残渣が生じたりする恐れがある。
【0048】前記パターン形成用レジストは、前記
(a)、(b1)、(b2)の成分の他に、前記パター
ン形成用レジスト(1)で説明したのと同様なカルボン
酸を第4成分、アルカリ可溶性重合体を第5成分として
それぞれ含むことを許容する。前記カルボン酸は、前記
パターン形成用レジスト(1)で説明したのと同様な理
由によりパターン形成用レジストの全固形成分中に0.
5〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%含まれ
ることが望ましい。前記アルカリ可溶性重合体は、前記
パターン形成用レジスト(1)で説明したのと同様、前
記酸により分解する置換基を有する化合物と前記アルカ
リ可溶性重合体の合計量を100重量部とした時、90
重量部以下、より好ましくは80重量部以下配合するこ
とが望ましい。特に、前記(a)、(b1)、(b2)
成分のいずれのものもポリマーの形態を取らない場合に
は前記アルカリ可溶性重合体を第5成分として配合する
ことが好適である。
【0049】さらに、前記パターン形成用レジストは必
要に応じて増感剤、染料、界面活性剤、溶解抑止剤を含
むことを許容する。
【0050】前記パターン形成用レジストは、前記
(a)、(b1)、(b2)成分、および必要に応じて
配合される前記カルボン酸、アルカリ可溶性重合体等を
前記パターン形成用レジスト(1)で用いたのと同様な
有機溶剤に溶解し、濾過することにより調製される。
【0051】次に、本発明に係わるパターン形成方法を
説明する。
【0052】まず、基板上に前記パターン形成用レジス
ト(1)〜(3)を回転塗布法やディピング法により塗
布した後、150℃以下、好ましくは70〜120℃で
乾燥してレジスト膜を形成する。ここに用いる基板とし
ては、例えばシリコンウェハ、表面に各種の絶縁膜や電
極、配線が形成された段差を有するシリコンウェハ、ブ
ランクマスク、GaAs、AlGaAsなどのIII −V
族化合物半導体ウェハ等を挙げることができる。
【0053】次いで、前記レジスト膜に所望のパタ―ン
を有するマスクを通して紫外線(特にdeepUV)ま
たは電離放射線を選択的に照射してパターン露光を行な
う。この時、例えば前記パターン形成用レジスト(1)
からなるレジスト膜では、その中の(B)成分である光
照射により酸を発生する化合物が光照射により酸を発生
し、前記酸は同レジスト膜中の(A)成分である酸によ
り分解する置換基を有する化合物と反応する。前記紫外
線としては、例えばKrF、ArF、XeF、XeCl
のようなエキシマレーザ、水銀ランプのi線、h線、g
線等を用いることができる。前記電離放射線としては、
例えば電子線、X線等を用いることができる。前記パタ
ーン露光工程において、前記マスクを用いずに前記電子
線を走査して前記レジスト膜に直接パターン露光を行っ
てもよい。
【0054】次いで、前記パターン露光後のレジスト膜
を例えば70〜160℃、好ましくは80〜150℃で
加熱する。この時、前記レジスト膜中に発生した酸と同
レジスト膜中の酸により分解する置換基を有する化合物
との反応が促進される。前記加熱工程における温度を限
定したのは、次のような理由によるものである。前記温
度を70℃未満にすると、前記光照射により酸を発生す
る化合物からの酸と前記酸により分解する置換基を有す
る化合物との反応を十分に行なわさせることができなく
なる。一方、前記温度が160℃を超えると前記レジス
ト膜の露光部および未露光部が分解したり、硬化してし
まうからである。
【0055】次いで、前記加熱処理後のレジスト膜を例
えばアルカリ水溶液で現像処理して所望のレジストパタ
ーンを形成する。ここに用いるアルカリ水溶液として
は、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムな
どの無機アルカリ水溶液、テトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシド水溶液、トリメチルヒドロキシエチルアンモ
ニウムヒドロキシド水溶液などの有機アルカリ水溶液、
又はこれらのアルコール、界面活性剤などを添加したも
の等を用いることができる。その後、水で前記現像液を
洗い流した後、基板を乾燥させる。
【0056】なお、本発明に係わるパターン形成方法に
おいて前記現像処理後に基板を徐々に加熱してレジスト
パターンの樹脂成分を架橋させるステップベークを行っ
たり、加熱しながらdeepUVを照射してレジストパ
ターンの樹脂成分を架橋させるdeepUVキュアを行
なうことを許容する。このような処理を施すことにより
パターンの耐熱性を向上することが可能になる。
【0057】また、本発明に係わるパターン形成方法に
おいて露光前または露光後に低濃度のアルカリ水溶液に
レジスト膜を浸漬し、ひきつづき現像処理を行なうこと
を許容する。このような処理を施すことによって、前記
レジスト膜の未露光部の溶解速度を低下させてレリーフ
像のコントラストを向上させることが可能になる。前記
処理に際し、前記アルカリ水溶液の代わりにトリメチル
アミン、トリエタノールアミン、ヘキサメチルシラザン
などのアミン類にレジスト膜を浸漬したり、これらのア
ミン類の蒸気に曝すことも可能である。また、前記基板
をアルカリ水溶液に曝した後、必要に応じて熱処理して
もよい。
【0058】さらに、本発明に係わるパターン形成方法
においてパターン露光後に加熱しながらレジスト膜全面
に光照射するかぶり露光を行うことを許容する。このよ
うな処理を施すことによって、前記レジスト膜の未露光
部の溶解速度を遅くして解像性を向上させることが可能
になる。
【0059】さらに、本発明に係わるパターン形成方法
において前記パターン形成用レジスト(1)を用いた場
合には露光前のレジスト膜表面に酸性の水溶性重合体か
らなる被覆層を形成することを許容する。前記被覆層
は、前記酸性の水溶性重合体を純水で溶解して重合体水
溶液を調製し、前記重合体水溶液を前記レジスト膜表面
に回転塗布法や堆積法により塗布した後、150℃以
下、好ましくは120℃以下で乾燥することにより形成
される。このような被覆層の形成によって、前記レジス
ト膜表面に難溶化層が生成されるのを防止することがで
きる。
【0060】前記被覆層を形成する酸性の水溶性重合体
は、置換基としてカルボキシ基またはスルホ基を有する
重合体が好ましい。具体的には、ポリアクリル酸、ポリ
メタクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリマレイン
酸、ポリイタコン酸、エチレン−無水マレイン酸共重合
体、エチレン−メタクリル酸重合体、メチルビニルエー
テル−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体等を挙げることができる。前記酸性の水溶
性重合体は、単独で使用しても、2種以上の混合物の形
で使用してもよい。なお、前記酸性の水溶性重合体は前
記純水中に溶解されると、例えば前記水溶性重合体が無
水マレイン酸を共重合体とするものである場合、前記無
水結合が開裂してカルボン酸となり、酸性を示すように
なる。
【0061】前記被覆層中には、必要に応じて塗膜改質
剤としての界面活性剤を含有することを許容する。
【0062】前記被覆層の厚さは、10〜10000n
m、より好ましくは50〜500nmの範囲にすること
が望ましい。前記被覆層の厚さを10nm未満にすると
前記レジスト膜表面への難溶化層の生成防止効果を十分
に達成することが困難となり、一方前記被覆層の厚さが
1000nmを超えるとパターン形成における解像度を
低下させる恐れがある。なお、前記被覆層の厚さは前記
レジスト膜の厚さに依存するものではなく、前記難溶化
層の程度により適宜決定されるものである。
【0063】前記被覆層が形成された前記レジスト膜
は、パターン露光、加熱処理後にアルカリ水溶液で現像
処理される。この現像処理によって、前記被覆層は露光
部および未露光部にかかわらずレジスト膜から全て除去
され、さらにその下のレジスト膜の露光部または未露光
部が選択的に除去されてレジストパターンが形成され
る。ただし、前記現像処理前に前記被覆層を純水で除去
し、しかる後前記レジスト膜を現像処理することを許容
する。このように現像処理前に被覆層を除去することに
より、現像処理に際して現像液であるアルカリ水溶液の
アルカリ濃度が前記被覆層を形成する酸性の水溶性重合
体により変化するのを回避でき、安定したレジストパタ
ーンの解像性を確保することが可能となる。
【0064】
【作用】本発明に係わるパターン形成用レジスト(1)
によれば、前記レジスト中の(B)成分である光照射に
より酸を発生する化合物は未露光部で溶解抑止剤として
働く一方、光照射がなされる露光部では酸を発生する。
前記レジスト中の(A)成分である前記一般式(I)で
表される酸により分解する置換基を有する化合物は、前
記(B)成分から発生した酸により分解されてカルボン
酸を生じる。このため、アルカリ水溶液からなる現像液
に対して非常に溶解し易くなる。これに対し、従来より
用いられている多くの酸により分解する置換基を有する
化合物は、前記酸により分解してフェノールを生じる。
その結果、前記一般式(I)で表される酸により分解す
る置換基を有する化合物は、露光部の溶解速度が前記酸
によりフェノールを生じる化合物に比べて格段高いため
に露光部と未露光部の溶解速度比を大きくできる。した
がって、前記露光部を優先的に溶解、除去できるため、
高感度および高解像度のパターン形成用レジストを得る
ことができる。また、前記(B)成分である化合物とし
て光照射により比較的弱い酸を発生するものを用いて
も、露光部と未露光部の溶解速度比を大きくすることが
できるため、前記(B)成分の選択幅を広げることがで
き、用途に応じたレジストを調製することが可能にな
る。
【0065】また、前記(B)成分としてo−キノンジ
アジド化合物を用いれば、従来のオニウム塩に比べて基
板の腐食を抑制でき、かつ毒性が低いために取扱が容易
になる。しかも、従来の多くの化学増幅型のレジストは
形成したパターンの表面に庇状の難溶化層が生成され
る。前記o−キノンジアジド化合物を(B)成分として
配合した本発明のパターン形成用レジストは、従来の化
学増幅型レジストに比べて庇が生じ難く、断面形状が矩
形状をなす微細パターンの形成が可能になる。
【0066】さらに、第3成分としてカルボン酸を配合
すれば、アルカリ現像液に対する溶解速度を高め、化学
増幅型のレジストで問題となっているパターン上部の庇
状難溶化層の生成を低減し、断面形状が矩形状をなす微
細パターンを再現性よく形成することができる。
【0067】さらに、第4成分としてアルカリ可溶性樹
脂を配合することによって、露光部のアルカリ現像液に
対する溶解性を制御できるため、感度、解像性を向上さ
せることができる。
【0068】本発明に係わるパターン形成用レジスト
(2)によれば、前記レジスト中の(b)成分である光
照射により酸を発生する化合物は未露光部で溶解抑止剤
として働く一方、光照射がなされる露光部では酸を発生
する。この酸は、前記レジスト中の(a)成分である酸
により分解する置換基を有する化合物と反応して前記化
合物を分解する。その結果、パターン露光後の現像処理
により前記露光部を優先的に溶解、除去できるため、高
感度および高解像度のパターン形成用レジストを得るこ
とができる。
【0069】また、前記レジスト中の(c)成分である
カルボン酸は、アルカリ現像液に対する溶解速度を高め
るため、化学増幅型のレジストで問題となっているパタ
ーン上部の庇状難溶化層の生成を低減し、断面形状が矩
形状をなす微細パターンを形成することができる。
【0070】さらに、第4成分としてアルカリ可溶性樹
脂を配合することによって、露光部のアルカリ現像液に
対する溶解性を制御できるため、感度、解像性を向上さ
せることができる。
【0071】本発明に係わるパターン形成用レジスト
(3)によれば、前記レジスト中の(b1)成分である
光照射により強酸を発生する化合物は未露光部で溶解抑
止剤として働く一方、光照射がなされる露光部では強酸
を発生する。この強酸は、前記レジスト中の(a)成分
である酸により分解する置換基を有する化合物と反応し
て前記化合物を分解する。その結果、パターン露光後の
現像処理により前記露光部を優先的に溶解、除去できる
ため、高感度および高解像度のパターン形成用レジスト
を得ることができる。
【0072】また、前記レジスト中の(b2)成分であ
る光照射により弱酸を発生する化合物は光照射により弱
酸を発生するが、前記(a)成分の分解に殆ど関与しな
いか、もしくは全く関与しない。ただし、現像液に対し
て溶解し易くするため、レジストの溶解性を変化させ
る。その結果、前記(b2)成分を配合することによっ
て化学増幅型のレジストで問題となっているパターン上
部の庇状難溶化層の生成を低減し、断面形状が矩形状を
なす微細パターンを形成することができる。
【0073】さらに、本発明に係わるパターン形成用レ
ジスト(1)〜(3)は従来のナフトキノンジアジドを
含むポジ型レジストで採用されたプロセス、例えば像の
コントラストを向上させるためのアルカリ処理、パター
ンの耐熱性を向上させるためのステップベークやdee
pUVキュアなどを採用でき、これらを行うことによっ
て露光、現像などの工程管理の許容性を大きくできる。
【0074】本発明に係わるパターン形成方法によれ
ば、前記パターン形成用レジスト(1)〜(3)を用い
て基板上にレジスト膜を形成し、パターン露光を行うこ
とによって、前述したように前記各パターン形成用レジ
スト中の光照射により酸を発生する化合物が光照射によ
り酸を発生し、この酸は前記レジスト中の酸により分解
する置換基を有する化合物と反応して該化合物を分解す
る。かかるパターン露光後に所定の温度で加熱処理する
ことによって、前記反応がレジスト膜の表面のみならず
その厚さ方向(基板側)まで進行させることができる。
その結果、加熱処理後に現像処理を行うことにより前記
露光部の表面のみならず基板側に至る領域を優先的に溶
解、除去できるため、断面形状が矩形状をなす微細パタ
ーンを形成できる。特に、前記パターン形成用レジスト
(2)の場合には(c)成分であるカルボン酸がアルカ
リ現像液に対する溶解速度を高め、前記パターン形成用
レジスト(3)の場合には(b2)成分である光照射に
より弱酸を発生する化合物から発生した弱酸がアルカリ
現像液に対する溶解速度を高める。その結果、化学増幅
型のレジストで問題となっているパターン上部の庇状難
溶化層の生成を低減することができる。従って、半導体
装置の製造における超微細加工工程に好適なパターンを
形成することができる。
【0075】さらに、本発明に係わるパターン形成方法
によれば前記パターン形成用レジスト(1)を用いて基
板上にレジスト膜を形成し、前記レジスト膜上に酸性の
水溶性重合体からなる被覆層を形成した後、パターン露
光を行ない、所定の温度で加熱が行われる。かかるパタ
ーン露光、加熱により前述したように発生した酸は前記
レジスト中の酸により分解する置換基を有する化合物と
反応すると共に、その反応がレジスト膜の表面のみなら
ずその厚さ方向(基板側)まで進行する。この際、前記
レジスト膜に前記被覆層を形成することによって前記反
応を阻害するプロセス雰囲気中の有害成分を遮断するこ
とができる。その結果、化学増幅型レジストで問題とな
る前記レジスト膜表面への難溶化層の生成を防止でき
る。また、酸性の水溶性重合体からなる前記被覆層は前
記被覆層と接する前記レジスト膜に難溶化層が生成した
としてもそれを溶解することができる。したがって、パ
ターン露光、加熱処理後に現像処理を施すことによって
断面形状が矩形をなす極めて微細なパターンを形成する
ことができる。
【0076】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0077】(酸で分解する化合物の合成例)まず、窒
素置換した四つ口フラスコ中、ポリビニルフェノール
(丸善石油化学社製;PHM−C)50gを200ml
のアセトンに溶解し、この溶液に17.63gの炭酸カ
リウムと8.48gのヨウ化カリウムと24.38gの
tert−ブチルブロモアセテートを添加し、撹拌しな
がら7時間リフラックスさせた。つづいて、不溶分を濾
過によって除去した後、アセトンを留去し、150ml
のエタノールに溶解した。この溶液を1.5lの水中に
滴下し、ポリマーを析出させた。濾取したポリマーを更
に300mlの水で5回洗浄した後、12時間風乾し
た。再度、220mlのエタノールに溶解し、同様な操
作により再沈、精製を行った後、50℃の真空乾燥器で
24時間乾燥させて52.0gのポリマーを得た。この
ポリマーは、 1H−NMRスペクトルの測定結果から、
ポリビニルフェノール中のヒドロキシ基のうち35%が
tert−ブトキシカルボニルメチルエーテルに変化し
ていることがわかった。かかるポリマー(酸で分解する
置換基を有する化合物)を以下Ba−35と称す。
【0078】前述したのと同様な方法によりヒドロキシ
基の置換率の異なるポリマーを合成した。これらのポリ
マーを下記表9に示す。
【0079】
【表9】 (レジストを構成する成分)本実施例において、前記表
9以外の酸で分解する置換基を有する化合物を下記表1
0〜表15に、光照射により酸(強酸)を発生する化合
物を下記表16および表17に、光照射により弱酸を発
生する化合物を下記表18に、添加剤を下記表19にそ
れぞれ列挙する。
【0080】
【表10】
【0081】
【表11】
【0082】
【表12】
【0083】
【表13】
【0084】
【表14】
【0085】
【表15】
【0086】
【表16】
【0087】
【表17】
【0088】
【表18】
【0089】
【表19】 (レジストの調製例1)前記表9に記載した酸で分解す
る置換基を有する化合物[Ba−35]2.0gと、前
記表1に記載したo−キノンジアジド化合物[QD−
4](Xの平均導入数が1分子中3個のもの)0.44
gと、ポリビニルフェノール2.0gとをエチルセロソ
ルブアセテート13.8gに溶解し、0.2μmのフィ
ルタを用いて濾過することによりレジスト[RE−1]
を調製した。
【0090】(レジストの調製例2〜10)前記表9に
記載した酸で分解する置換基を有する化合物と、前記表
1、表3〜表5に記載したo−キノンジアジド化合物
と、ポリビニルフェノールを下記表20、表21に示す
割合で配合し、同表20、表21に示す種類、量の溶剤
にて溶解させ、0.2μmのフィルタを用いて濾過する
ことにより9種のパターン形成用レジストを調製した。
なお、下記表20には前記調製例1のレジストの組成に
ついても併記した。
【0091】
【表20】
【0092】
【表21】 (実施例1) 前記表20に記載されたレジスト[RE−1]を、6イ
ンチのシリコンウェハ上にスピンコートし、90℃のホ
ットプレート上で10分間プリベークして厚さ1.0μ
mのレジスト膜を形成した。つづいて、前記レジスト膜
にKrFエキシマレ―ザステッパ(NA0.45)でパ
ターン露光を行った後、120℃のホットプレートで5
分間ベークした。次いで、1.59%濃度のテトラメチ
ルアンモニウムヒドロキシド水溶液(以下、TMAH水
溶液と略す)に20秒間浸漬して現像した後、水洗、乾
燥してパターンを形成した。
【0093】(実施例2〜15)前記表20、表21に
記載された複数のレジストを、6インチのシリコンウェ
ハ上にそれぞれスピンコートし、下記表22、表23に
示す条件でプリベークして厚さ1.0μmの14種のレ
ジスト膜を形成した。つづいて、前記各レジスト膜にK
rFエキシマレ―ザステッパでパターン露光を行った
後、下記表22、表23に示す条件でベーク、現像処理
を施した後、水洗、乾燥して14種のパターンを形成し
た。
【0094】実施例1〜15で得られた各パターンにつ
いて、断面形状を走査型電子顕微鏡を用いてラインとス
ペースの幅(解像度)を調べた。また、かかる解像度で
の露光量を測定した。これらの結果を同表22、表23
に併記した。
【0095】
【表22】
【0096】
【表23】 (実施例16)前記表20に記載されたレジスト[RE
−1]を、6インチのシリコンウェハ上にスピンコート
し、90℃のホットプレート上で10分間プリベークし
て厚さ1.0μmのレジスト膜を形成した。つづいて、
前記レジスト膜にKrFエキシマレ―ザステッパ(NA
0.45)でパターン露光を行った後、120℃のホッ
トプレートで5分間ベークした。ひきつづき、1.59
%濃度のTMAH水溶液に45秒間浸漬して現像した
後、水洗、乾燥した。その後、ホットプレート上で12
0℃〜180℃まで10分間かけて昇温するステップベ
ークを施した。
【0097】実施例16で得られたパターンについて、
断面形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、
0.35μmのラインとスペースのパターンが解像され
ていることがわかった。この時の露光量は、40mJ/
cm2 であった。
【0098】前記実施例1および実施例16で得られた
パターンをホットプレート上で180℃、5分加熱して
5μmのパターンの形状を走査型電子顕微鏡を用いて観
察した。その結果、実施例1のパターンはかまぼこ状と
なったが、実施例16のパターンは原形が保持されてい
ることがわかった。
【0099】(実施例17)前記表20に記載されたレ
ジスト[RE−1]を、6インチのシリコンウェハ上に
スピンコートし、90℃のホットプレート上で10分間
プリベークして厚さ1.0μmのレジスト膜を形成し
た。つづいて、前記レジスト膜にKrFエキシマレ―ザ
ステッパ(NA0.45)でパターン露光を行った後、
120℃のホットプレートで5分間ベークした。ひきつ
づき、1.59%濃度のTMAH水溶液に45秒間浸漬
して現像した後、水洗、乾燥した。その後、窒素ガス雰
囲気下でホットプレート上にて110℃に加熱しながら
水銀ランプのフィルタを通して290〜310nmの光
を2分間照射した。
【0100】実施例17で得られたパターンについて、
断面形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、
0.35μmのラインとスペースのパターンが解像され
ていることがわかった。この時の露光量は、40mJ/
cm2 であった。
【0101】前記実施例1および実施例17で得られた
パターンをホットプレート上で180℃、5分加熱して
5μmのパターンの形状を走査型電子顕微鏡を用いて観
察した。その結果、実施例1のパターンはかまぼこ状と
なったが、実施例17のパターンは原形が保持されてい
ることがわかった。
【0102】(実施例18)前記表20に記載されたレ
ジスト[RE−1]を、6インチのシリコンウェハ上に
スピンコートし、90℃のホットプレート上で10分間
プリベークして厚さ1.0μmのレジスト膜を形成し
た。つづいて、前記レジスト膜にKrFエキシマレ―ザ
ステッパ(NA0.45)でパターン露光を行った後、
120℃のホットプレートで5分間ベークした。ひきつ
づき、1.59%濃度のTMAH水溶液に15秒間浸漬
して現像した後、水洗、乾燥した。さらに、1.59%
濃度のTMAH水溶液に15秒間浸漬して現像した後、
水洗、乾燥した。
【0103】実施例18で得られたパターンについて、
断面形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、
0.30μmのラインとスペースのパターンが解像され
ていることがわかった。この時の露光量は、50mJ/
cm2 であった。
【0104】(実施例19)前記表20に記載されたレ
ジスト[RE−1]を、6インチのシリコンウェハ上に
スピンコートし、90℃のホットプレート上で10分間
プリベークして厚さ1.0μmのレジスト膜を形成し
た。つづいて、前記レジスト膜にKrFエキシマレ―ザ
ステッパ(NA0.45)でパターン露光を行った後、
窒素ガス雰囲気下でホットプレート上にて110℃に加
熱しながら水銀ランプのフィルタを通して290〜31
0nmの光を5分間照射した。ひきつづき、1.59%
濃度のTMAH水溶液に45秒間浸漬して現像した後、
水洗、乾燥した。
【0105】実施例19で得られたパターンについて、
断面形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察したところ、
0.30μmのラインとスペースのパターンが解像され
ていることがわかった。この時の露光量は、55mJ/
cm2 であった。
【0106】(レジストの調製例11)前記表9に記載
した酸で分解する置換基を有する化合物[Ba−20]
5.0gと、前記表16に記載した光照射により酸を発
生する化合物[C−1]0.025gとをエチルセロソ
ルブアセテート15.8gに溶解し、0.2μmのフィ
ルタを用いて濾過することによりパターン形成用レジス
ト[RE−11]を調製した。
【0107】(レジストの調製例12〜19)前記表9
に記載した酸で分解する置換基を有する化合物と、前記
表16に記載した光照射により酸を発生する化合物と、
アルカリ可溶性重合体(配合しない場合もある)を下記
表24、表25に示す割合で配合し、同表24、表25
に示す種類、量の溶剤にて溶解させ、0.2μmのフィ
ルタを用いて濾過することにより8種のパターン形成用
レジストを調製した。なお、下記表24には前記調製例
11のレジストの組成についても併記した。
【0108】
【表24】
【0109】
【表25】 (実施例20)前記表24に記載されたレジスト[RE
−11]を、6インチのシリコンウェハ上にスピンコー
トし、95℃のホットプレート上で90秒間プリベーク
して厚さ1.0μmのレジスト膜を形成した。つづい
て、前記レジスト膜にメチルビニルエーテル−無水マレ
イン酸共重合体を含む酸性の水溶性重合体溶液をスピン
コートし、90℃のホットプレート上で60秒間ベーク
して厚さ0.15μmの被覆層を形成した。ひきつづ
き、前記被覆層が形成された前記レジスト膜にKrFエ
キシマレ―ザステッパ(NA0.45)でパターン露光
を行った後、95℃のホットプレートで90秒間ベーク
した。次いで、純水洗浄により前記被覆層を溶解除去し
た後、0.14NのTMAH水溶液に90秒間浸漬して
現像した後、水洗、乾燥してパターンを形成した。
【0110】(実施例21〜24)前記表24に記載さ
れた複数のレジストを、6インチのシリコンウェハ上に
それぞれスピンコートし、下記表26に示す条件でプリ
ベークして厚さ1.0μmの4種のレジスト膜を形成し
た。つづいて、前記各レジスト膜に前記実施例20と同
様な酸性の水溶性重合体溶液をそれぞれスピンコート
し、90℃のホットプレート上で60秒間ベークして被
覆層を形成した。ただし、実施例21、23、24では
厚さ0.15μmの被覆層を、実施例22では厚さ2.
0μmの被覆層をそれぞれ形成した。ひきつづき、前記
被覆層が形成された前記各レジスト膜に下記表26に示
す条件でパターン露光、ベーク、現像処理を施した後、
水洗、乾燥して4種のパターンを形成した。
【0111】実施例20〜24で得られた各パターンに
ついて、断面形状を走査型電子顕微鏡を用いてラインと
スペースの幅(解像度)を調べた。また、かかる解像度
での露光量を測定した。これらの結果を同表26に併記
した。なお、実施例20〜24で得られた各パターン
は、いずれも断面形状が矩形になっており、庇がパター
ン上部に発生することはなかった。
【0112】
【表26】 (実施例25)6インチのシリコンウェハ上にポジ型レ
ジスト(東京応化社製商品名;OFPR800)をスピ
ンコートし、200℃のホットプレート上で30分間加
熱して厚さ2.0μmのポジ型レジスト膜を形成した。
つづいて、前記ポジ型レジスト膜上に前記表25に記載
されたレジスト[RE−16]をスピンコートし、厚さ
0.5μmのレジスト膜を形成した。ひきつづき、前記
レジスト膜に前記実施例20と同様な酸性の水溶性重合
体溶液をスピンコートし、90℃のホットプレート上で
60秒間ベークして厚さ0.15μmの被覆層を形成し
た。
【0113】次いで、前記被覆層が形成された前記レジ
スト膜にKrFエキシマレ―ザステッパ(NA0.5
0)を用いて25mJ/cm2 の条件でパターン露光を
行った後、100℃のホットプレートで180秒間ベー
クした。つづいて、純水洗浄により前記被覆層を溶解除
去した後、2.38%濃度のTMAH水溶液に40秒間
浸漬して現像した後、水洗、乾燥してパターンを形成し
た。
【0114】次いで、前記パターンが形成されたシリコ
ンウェハをドライエッチング装置(徳田製作所社製商品
名;HiRRIE)に設置し、O2 100sccm、圧
力6Pa、出力300Wの条件で前記パターンから露出
した前記ポジ型レジスト膜をエッチングした。
【0115】得られたレジストについて、断面形状を走
査型電子顕微鏡を用いて観察した。その結果、0.28
μmのラインとスペースの幅を有する急峻なパターンで
あることが確認された。
【0116】(実施例26)前記表25に記載されたレ
ジスト[RE−17]を、6インチのシリコンウェハ上
にスピンコートし、90℃のホットプレート上で180
秒間プリベークして厚さ1.0μmのレジスト膜を形成
した。つづいて、前記レジスト膜に前記実施例20と同
様な酸性の水溶性重合体溶液をスピンコートし、90℃
のホットプレート上で60秒間ベークして厚さ0.15
μmの被覆層を形成した。ひきつづき、前記被覆層が形
成された前記レジスト膜にKrFエキシマレ―ザステッ
パ(NA0.45)でパターン露光を行った後、120
℃のホットプレートで120秒間ベークした。次いで、
純水洗浄により前記被覆層を溶解除去した後、2.38
%濃度のTMAH水溶液に30秒間浸漬して現像した
後、水洗、乾燥してパターンを形成した。
【0117】(実施例27〜30)前記表24、表25
に記載された複数のレジストを、6インチのシリコンウ
ェハ上にそれぞれスピンコートし、下記表27に示す条
件でプリベークして厚さ1.0μmの4種のレジスト膜
を形成した。つづいて、前記各レジスト膜に前記実施例
20と同様な酸性の水溶性重合体溶液をそれぞれスピン
コートし、90℃のホットプレート上で60秒間ベーク
して厚さ0.15μmの被覆層を形成した。ひきつづ
き、前記被覆層が形成された前記各レジスト膜に下記表
27に示す条件でパターン露光、ベーク、現像処理を施
した後、水洗、乾燥して4種のパターンを形成した。
【0118】実施例26〜30で得られた各パターンに
ついて、断面形状を走査型電子顕微鏡を用いてラインと
スペースの幅(解像度)を調べた。また、かかる解像度
での露光量を測定した。これらの結果を同表27に併記
した。なお、実施例26〜30で得られた各パターン
は、いずれも断面形状が矩形になっており、庇がパター
ン上部に発生することはなかった。
【0119】
【表27】
【0120】
【0121】
【0122】
【0123】
【0124】
【0125】(実施例40〜42) 下記表32に示す酸で分解する置換基を有する化合物
と、光照射により酸を発生する化合物と、アルカリ可溶
性重合体(配合されない場合もある)とを同表32に示
す割合で配合し、同表32に示す量のエチルセロソルブ
アセテートに溶解させ、0.2μmのフィルタを用いて
濾過することにより3種の感光性樹脂組成物を調製し
た。
【0126】
【表32】 次いで、前記各レジストを6インチのシリコンウェハ上
にそれぞれスピンコートし、下記表33に示す条件でプ
リベークして厚さ1.0μmの3種のレジスト膜を形成
した。つづいて、前記各レジスト膜にKrFエキシマレ
―ザステッパ(NA0.45)でパターン露光を行った
後、下記表33に示す条件でベーク、現像処理を施し、
さらに水洗、乾燥して3種のパターンを形成した。
【0127】実施例40〜42で得られた各パターンに
ついて、断面形状を走査型電子顕微鏡を用いてラインと
スペースの幅(解像度)を調べた。また、かかる解像度
での露光量を測定した。これらの結果を同表33に併記
した。
【0128】
【表33】
【0129】
【0130】
【0131】(実施例47) 前記表9に記載した酸で分解する置換基を有する化合物
[Ba−25]9.5gと、p−シアノフタレートの1
−ナフトキノン−2−ジアゾ−4−スルホン酸エステル
0.5gをエチル−3−エトキシプロピオネート40g
に溶解し、0.2μmのフィルタを用いて濾過すること
によりレジストを調製した。
【0132】前記レジストを、6インチのシリコンウェ
ハ上にスピンコートし、90℃のホットプレート上で3
分間プリベークして厚さ1.0μmのパターン形成用レ
ジスト膜(レジスト膜)を形成した。つづいて、前記レ
ジスト膜にi線ステッパ(NA0.50)でパターン露
光を行った後、110℃のホットプレートで2分間ベー
クした。次いで、2.38%濃度のTMAH水溶液に3
0秒間浸漬して現像した後、水洗、乾燥してパターンを
形成した。
【0133】得られたパターンの断面形状を走査型電子
顕微鏡を用いて観察したところ、50mJ/cm2 の露
光量で0.40μmのラインとスペースを有するパター
ンが解像されていた。
【0134】(実施例48)前記表9に記載した酸で分
解する置換基を有する化合物[Ba−25]4.0g
と、4,4´−ジヒドロキシジフェニルスルフィドの1
−ナフトキノン−2−ジアゾ−4−スルホン酸エステル
(エステル導入数が1分子中1個のもの)0.21gを
エチル−3−エトキシプロピオネート12.6gに溶解
し、0.2μmのフィルタを用いて濾過することにより
レジストを調製した。このレジストを用いて実施例47
と同様な方法でパターンを形成した。
【0135】得られたパターンの断面形状を走査型電子
顕微鏡を用いて観察したところ、65mJ/cm2 の露
光量で0.40μmのラインとスペースを有するパター
ンが解像されていた。
【0136】(実施例49)前記表9に記載した酸で分
解する置換基を有する化合物[Ba−30]4.0g
と、2,4−ジヒドロキシアセトフェノンの1−ナフト
キノン−2−ジアゾ−4−スルホン酸エステル(エステ
ル導入数が1分子中1.5個のもの)0.21gをエチ
ルセロソルブアセテート12.5gに溶解し、0.2μ
mのフィルタを用いて濾過することによりレジストを調
製した。
【0137】前記レジストを、6インチのシリコンウェ
ハ上にスピンコートし、90℃のホットプレート上で3
分間プリベークして厚さ1.0μmのパターン形成用レ
ジスト膜(レジスト膜)を形成した。つづいて、前記レ
ジスト膜にKrFエキシマレーザステッパ(NA0.4
5)でパターン露光を行った後、120℃のホットプレ
ートで2分間ベークした。次いで、2.38%濃度のT
MAH水溶液に30秒間浸漬して現像した後、水洗、乾
燥してパターンを形成した。
【0138】得られたパターンの断面形状を走査型電子
顕微鏡を用いて観察したところ、75mJ/cm2 の露
光量で0.35μmのラインとスペースを有するパター
ンが解像されていた。
【0139】(実施例50)前記表9に記載した酸で分
解する置換基を有する化合物[Ba−25]4.0g
と、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸メチルの1−
ナフトキノン−2−ジアゾ−4−スルホン酸エステル
(エステル導入数が1分子中2個のもの)0.20gを
乳酸エチル12.5gに溶解し、0.2μmのフィルタ
を用いて濾過することによりレジストを調製した。この
パターン形成用レジストを用いて実施例49と同様な方
法でパターンを形成した。
【0140】得られたパターンの断面形状を走査型電子
顕微鏡を用いて観察したところ、85mJ/cm2 の露
光量で0.35μmのラインとスペースを有するパター
ンが解像されていた。
【0141】(実施例51)前記表9に記載した酸で分
解する置換基を有する化合物[Ba−25]4.0g
と、前記表1に記載したo−キノンシアジト化合物[Q
D−4]、[QD−5](それぞれエステル導入数が1
分子中3個のもの)をそれぞれ0.22gとをエチルセ
ロソルブアセテート13.5gに溶解し、0.2μmの
フィルタを用いて濾過することによりレジストを調製し
た。
【0142】前記レジストを、6インチのシリコンウェ
ハ上にスピンコートし、90℃のホットプレート上で3
分間プリベークして厚さ1.0μmのレジスト膜を形成
した。つづいて、前記レジスト膜にi線ステッパ(NA
0.50)でパターン露光を行った後、110℃のホッ
トプレートで90秒間ベークした。次いで、2.38%
濃度のTMAH水溶液に30秒間浸漬して現像した後、
水洗、乾燥してパターンを形成した。
【0143】得られたパターンの断面形状を走査型電子
顕微鏡を用いて観察したところ、100mJ/cm2
露光量で0.35μmのラインとスペースを有するパタ
ーンが解像されていた。
【0144】(実施例52)前記表9に記載した酸で分
解する置換基を有する化合物[Ba−35]4.0g
と、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホ
ネート(Ph2 + CF3 SO3 - )0.20gと、4
−ヒドロキシ安息香酸0.13gとをエチルセルソルブ
アセテート13gに溶解し、0.2μmのフィルタを用
いて濾過することによりレジストを調製した。
【0145】前記レジストを、6インチのシリコンウェ
ハ上にスピンコートし、90℃のホットプレート上で5
分間プリベークして厚さ1.0μmのパターン形成用レ
ジスト膜(レジスト膜)を形成した。つづいて、前記レ
ジスト膜にのKrFエキシマレーザステッパ(NA0.
42)でパターン露光を行った後、100℃のホットプ
レートで3分間ベークした。次いで、2.38%濃度の
TMAH水溶液に30秒間浸漬して現像した後、水洗、
乾燥してパターンを形成した。
【0146】得られたパターンの断面形状を走査型電子
顕微鏡を用いて観察したところ、30mJ/cm2 の露
光量で0.35μmのラインとスペースを有するパター
ンが解像されていた。
【0147】また、図1に示すようにシリコンウェハ1
上のパターン2の上部には庇状の難溶化層が全く生成さ
れず、良好なパターン形状を有することが確認された。
【0148】(比較例)酸で分解する化合物である前記
表14の[B−12]5gと、光照射により酸を発生す
る化合物である前記表16の[C−2]0.05gとを
エチルセルソルブアセテート15gに溶解し、0.2μ
mのフィルタを用いて濾過することによりレジストを調
製した。前記レジストを用いて前記実施例52と同様な
方法によりパターンを形成した。
【0149】得られたパターンの断面形状を走査型電子
顕微鏡を用いて観察したところ、25mJ/cm2 の露
光量で0.40μmのラインとスペースを有するパター
ンが解像度されていた。しかしながら、図2に示すよう
にシリコンウェハ1上のパターン2の上部には庇状の難
溶化層3が残存した。
【0150】(実施例53)前記表9に記載した酸で分
解する置換基を有する化合物[Ba−25]3.0g
と、前記表1に記載したo−キノンジアジド[QD−
4](Xの平均導入数が1分子中3個のもの)0.44
gと、ポリビニルフェノール1.0gと、酢酸0.25
gとをエチルセルソルブアセテート13.3gに溶解
し、0.2μmのフィルタを用いて濾過することにより
レジストを調製した。
【0151】前記レジストを、6インチのシリコンウェ
ハ上にスピンコートし、90℃のホットプレート上で3
分間プリベークして厚さ1.0μmのレジスト膜を形成
した。つづいて、前記レジスト膜にKrFエキシマレー
ザステッパ(NA0.42)でパターン露光を行った
後、120℃のホットプレートで2分間ベークした。次
いで、2.38%濃度のTMAH水溶液に30秒間浸漬
して現像した後、水洗、乾燥してパターンを形成した。
【0152】得られたパターンの断面形状を走査型電子
顕微鏡を用いて観察したところ、50mJ/cm2 の露
光量で0.30μmのラインとスペースを有するパター
ンが解像されていた。
【0153】(実施例54)実施例53と同様なレジス
トを、6インチのシリコンウェハ上にスピンコートし、
90℃のホットプレート上で3分間プリベークして厚さ
1.0μmのレジスト膜を形成した。つづいて、前記レ
ジスト膜にNA0.50のi線ステッパ(ニコン社製商
品名;1505i7A)でパターン露光を行った後、1
20℃のホットプレートで1分間ベークした。次いで、
2.38%濃度のTMAH水溶液に30秒間浸漬して現
像した後、水洗、乾燥してパターンを形成した。
【0154】得られたパターンの断面形状を走査型電子
顕微鏡を用いて観察したところ、0.40μmのライン
とスペースを有するパターンが解像されていた。この時
の光照射時間は10msecであった。
【0155】(実施例55〜58)下記表36に示す酸
で分解する置換基を有する化合物と、光照射により酸を
発生する化合物と、アルカリ可溶性重合体(配合されな
い場合もある)と、カルボン酸とを同表36に示す割合
で配合し、同表36に示す量のエチルセロソルブアセテ
ートに溶解し、0.2μmのフィルタを用いて濾過する
ことにより4種のレジストを調製した。
【0156】
【表36】 次いで、前記各レジストを6インチのシリコンウェハ上
にスピンコートし、下記表37に示す条件でプリベーク
して厚さ1.0μmの4種のレジスト膜を形成した。つ
づいて、前記各レジスト膜にKrFエキシマレ―ザステ
ッパ(NA0.45)でパターン露光を行った後、下記
表37に示す条件でベーク、現像処理を施し、さらに水
洗、乾燥して4種のパターンを形成した。
【0157】実施例55〜58で得られた各パターンに
ついて、断面形状を走査型電子顕微鏡を用いて解像され
た最小のラインとスペースの幅(解像度)を調べた。ま
た、かかる解像度での露光量を測定した。これらの結果
を同表37に併記した。
【0158】
【表37】 (実施例59) 下記表38に示す酸で分解する置換基を有する化合物
と、光照射により酸を発生する化合物と、アルカリ可溶
性重合体(配合されない場合もある)と、カルボン酸と
を同表38に示す割合で配合し、同表38に示す種類お
よび量の溶剤に溶解し、0.2μmのフィルタを用いて
濾過することにより感光性樹脂組成物を調製した。
【0159】
【表38】 次いで、前記各レジストを6インチのシリコンウェハ上
にスピンコートし、下記表39に示す条件でプリベーク
して厚さ1.0μmの4種のレジスト膜を形成した。つ
づいて、前記各レジスト膜にKrFエキシマレ―ザステ
ッパ(NA0.45)でパターン露光を行った後、下記
表39に示す条件でベーク、現像処理を施し、さらに水
洗、乾燥してパターンを形成した。
【0160】実施例59で得られたパターンについて、
断面形状を走査型電子顕微鏡を用いて解像された最小の
ラインとスペースの幅(解像度)を調べた。また、かか
る解像度での露光量を測定した。これらの結果を同表3
9に併記した。
【0161】
【表39】 上述した実施例55〜59により形成された各パターン
は、いずれも断面形状が矩形になっており、庇がパター
ン上部に発生することはなかった。
【0162】(レジストの調製例21)前記表9に記載
した酸で分解する置換基を有する化合物[Ba−20]
5.0gと、前記表16に記載した光照射により強酸を
発生する化合物[C−1]0.025gと、前記表18
に記載された光照射により弱酸を発生する化合物[D−
2]0.56gとを乳酸エチル16.7gに溶解し、
0.2μmのフィルタを用いて濾過することによりレジ
スト[RE−21]を調製した。
【0163】 (レジストの調製例22〜25,27〜30) 前記表9に記載した酸で分解する化合物と、前記表16
に記載した光照射により強酸を発生する化合物と、前記
表18に記載された光照射により弱酸を発生する化合物
とアルカリ可溶性重合体(配合されない場合もある)と
を下記表40、表41に示す割合で配合し、同表40、
表41に示す種類、量の溶剤にて溶解させ、0.2μm
のフィルタを用いて濾過することにより8種のレジスト
を調製した。なお、下記表40には前記調製例21のレ
ジスト[RE−21]の組成についても併記した。
【0164】
【表40】
【0165】
【表41】 (実施例63) 前記表40に記載されたレジスト[RE−21]を、6
インチのシリコンウェハ上にスピンコートし、95℃の
ホットプレート上で90秒間プリベークして厚さ1.0
μmのレジスト膜を形成した。つづいて、前記レジスト
膜にKrFエキシマレ―ザステッパ(NA0.45)で
パターン露光を行った後、95℃のホットプレートで9
0秒間ベークした。次いで、1.19%濃度のTMAH
水溶液に90秒間浸漬して現像した後、水洗、乾燥して
パターンを形成した。
【0166】 (実施例64〜67,69〜71) 前記表40、表41に記載された複数のレジストを、6
インチのシリコンウェハ上にそれぞれスピンコートし、
下記表42、表43に示す条件でプリベークして厚さ
1.0μmの7種のレジスト膜を形成した。つづいて、
前記各レジスト膜に下記表42、表43に示す条件でパ
ターン露光、ベーク、現像処理を施した後、水洗、乾燥
して7種のパターンを形成した。
【0167】実施例63〜67,69〜71で得られた
各パターンについて、断面形状を走査型電子顕微鏡を用
いてラインとスペースの幅(解像度)を調べた。また、
かかる解像度での感度(露光量)を測定した。これらの
結果を同表42、表43に併記した。
【0168】
【表42】
【0169】
【表43】 (実施例72) 6インチのシリコンウェハ上にポジ型レジスト(東京応
化社製商品名;OFPR800)をスピンコートし、2
00℃のホットプレート上で30分間加熱して厚さ2.
0μmのポジ型レジスト膜を形成した。つづいて、前記
ポジ型レジスト膜上に前記表41に記載されたレジスト
[RE−30]をスピンコートし、厚さ0.5μmのレ
ジスト膜を形成した。ひきつづき、前記レジスト膜にi
線ステッパ(NA0.50)を用いて45mJ/cm2
の条件でパターン露光を行った後、100℃のホットプ
レートで180秒間ベークした。この後、2.38%濃
度のTMAH水溶液に40秒間浸漬して現像した後、水
洗、乾燥してパターンを形成した。
【0170】次いで、前記パターンが形成されたシリコ
ンウェハをドライエッチング装置(徳田製作所社製商品
名;HiRRIE)に設置し、O2 100sccm、圧
力6Pa、出力300Wの条件で前記パターンから露出
した前記ポジ型レジスト膜をエッチングした。
【0171】得られたパターンについて、断面形状を走
査型電子顕微鏡を用いて観察した。その結果、0.35
μmのラインとスペースの幅を有する急峻なパターンで
あることが確認された。
【0172】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば紫外
線(特にdeepUV)、電離放射線に対して高感度で
かつ高解像性を有するパターン形成用レジストを提供で
きる。また、本発明のよれば断面が矩形状で微細なパタ
ーンを形成し得る方法を提供でき、ひいては半導体装置
の製造における超微細加工工程に有効に利用できる等顕
著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例52によりシリコンウェハ上に形成され
たパターンを示す断面図。
【図2】比較例によりシリコンウェハ上に形成されたパ
ターンを示す断面図。
【符号の説明】
1…シリコンウェハ、2…パターン、3…難溶化層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 嘉仁 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 親里 直彦 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 早瀬 修二 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 佐藤 一夫 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 宮村 雅隆 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 熊谷 明敏 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 平4−321049(JP,A) 特開 平4−251259(JP,A) 特表 平6−502260(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記化1に示す一般式(I)で表
    される酸により分解する置換基を有する化合物と、 (B)光照射により酸を発生する化合物と、 を含むことを特徴とするパターン形成用レジスト。 【化1】 ただし、式(I)中のR1 はアルキル基またはベンジル
    基、mは0または1以上の正の数、nは正の数を示す。
  2. 【請求項2】 (C)カルボン酸をさらに含有すること
    を特徴とする請求項1記載のパターン形成用レジスト。
  3. 【請求項3】 前記光照射により酸を発生する化合物
    は、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスル
    ホネートまたはビス(4−tertブチルフェニル)ヨ
    ードニウムトリフルオロメタンスルホネートを少なくと
    も含むことを特徴とする請求項1または2記載のパター
    ン形成用レジスト。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3いずれか記載のパター
    ン形成用レジストを基板に塗布し、所望のパターン露光
    を行い、さらに加熱した後、現像することを特徴とする
    パターン形成方法。
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