JP3238309B2 - 食品調理方法及びそれに用いる装置 - Google Patents

食品調理方法及びそれに用いる装置

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JP3238309B2
JP3238309B2 JP24493595A JP24493595A JP3238309B2 JP 3238309 B2 JP3238309 B2 JP 3238309B2 JP 24493595 A JP24493595 A JP 24493595A JP 24493595 A JP24493595 A JP 24493595A JP 3238309 B2 JP3238309 B2 JP 3238309B2
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rays
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修 田中
ミヨ 松橋
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安子 松田
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ほくれい株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、容器に入れた食
品例えばグラタンの露出面に熱線を照射して食品を調理
するための方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】低温保存或は冷凍保存した食品例えばグ
ラタンの風味を増すことを目的として、出荷前に工場に
おいて、食品表面に焦げ目を付けたのち食品を出荷する
ことが行なわれている。焦げ目を付ける場合には、食品
を容器に入れた状態で、食品の表面を150〜400℃
に加熱する。このため食品を入れる容器として、従来
は、アルミニウム等の金属容器や陶磁器といった耐熱性
容器を用いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら陶磁器
は、重くまた破損し易いので運搬に不便であり、高価で
もある。さらに金属容器は、電子レンジに使用すること
ができず、また不燃性であるのでごみとして廃棄する場
合に嵩張る。家庭における調理時間を短縮するためには
電子レンジの使用が望まれる。
【0004】これらの欠点を無くせる容器として、プラ
スチック容器や紙容器を挙げることができるが、これら
プラスチック容器や紙容器は食品表面に焦げ目を付ける
場合の加熱に対して充分な耐熱性を有さないという欠点
がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、請求項1の発明の食品調理方法は、容器に入れた
食品の露出面に、赤外線ガスバーナーからの熱線を照射
して、食品を調理するに当り、熱遮断材を、前記食品露
出面と赤外線ガスバーナーとの間の位置であって、食品
露出面に入射する熱線は遮らずかつ容器に入射する熱線
は遮る位置に、配置して、食品を調理することを特徴と
する。
【0006】このような方法によれば、容器に入れた食
品の露出面に、赤外線ガスバーナーからの熱線を照射し
て食品を調理する場合、特に、グラタン、ドリア、ラザ
ニア、ピザ、焼きおにぎり等の食品の風味を増すため食
品表面を焦げ目が付く位に加熱する場合であっても、熱
遮断材が容器に入射する熱線を遮るので、従来使用が困
難であった耐熱性の低い容器を、使用することが可能と
なる。また従来使用していた耐熱性の容器を用いた場合
には、その劣化を防ぐことができるという利点もある。
【0007】使用する容器の種類を制限するものではな
いが、容器としては、紙容器、合成樹脂容器、或は、紙
及び合成樹脂の双方を用いて形成した容器が好適であ
る。これら容器は、電子レンジに使用できるが、耐熱性
が低い。しかしながらこの発明によれば、耐熱性が低い
ために従来使用できなかった容器であっても、熱遮断材
が容器に入射する熱線を遮るので、熱線によって、容器
が焦げたり燃えたり変形したりするのを回避できる。
【0008】従って出荷前に工場で風味を増すための焦
げ目をこの発明の方法を用いて食品に付け、然る後、食
品を冷凍保存又は低温保存して工場から出荷すれば、そ
の購入者は、風味のある食品を、電子レンジを用いて短
時間のうちに調理して食することができるという非常に
有用な効果を得ることができる。
【0009】特に紙容器の場合には、電子レンジで使用
できることに加え、軽量で破損しにくく従って運搬に便
利である、安価である、ごみとして廃棄する場合に燃焼
させてごみの嵩を減らせるといった利点もある。
【0010】耐熱性の低い容器において熱線で焦げたり
燃えたり変形したりし易い箇所は、食品を露出させる容
器開口の縁部分であるので、容器に入射する熱線のうち
少なくとも、この容器開口の縁部分に入射する熱線を遮
る位置に、熱遮断材を配置するのが好適である。
【0011】
【0012】熱遮断材の形態に関しては、例えば、板状
或はブロック状の部材や、箔や、母材上に形成した薄膜
或はめっき被膜を、熱遮断材として用いることができ
る。母材上に形成した場合には、熱遮断材としての膜を
加熱装置側に配置し、母材を容器側に配置して熱線を遮
るのが良い。
【0013】熱遮断材の材質に関しては、熱線を遮る性
質を有するものであれば特に制約は無く、熱線を反射す
る、熱線を吸収する、或は、熱線を透過しない熱遮断材
を用いることができる。このような熱遮断材として、例
えば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属や、耐
熱ガラスや、セラミクスを用いることができる。
【0014】熱線を反射する熱遮断材としては、アルミ
ニウム、金、銀或は白金から成る熱遮断材が好適であ
る。この場合、高い熱線反射率を得ることができるの
で、熱線を効果的に遮ることができる。また熱遮断材の
熱線吸収量は少ないので、熱遮断材が容器に対し放出す
る熱によって容器温度が上昇するのを抑制できる。従っ
て容器が熱で損傷する(容器が焦げたり燃えたり或は変
形したりして損傷する)のを効果的に防止できる。
【0015】また熱線を反射する熱遮断材として、例え
ば、ステンレス鋼や、銅や、母材にめっきした亜鉛被膜
を用いても、実用上満足できる範囲で容器の損傷を防止
できる。このほか熱線を反射する金属から成る種々の熱
遮断材を用いることができる。
【0016】熱遮断材が熱線を吸収して容器に対して熱
を放出する場合であっても、食品の調理を終了するまで
の間に、容器が熱で損傷しなければなんら問題ない。
【0017】熱遮断材の熱線吸収量が多く、従って熱遮
断材が容器に対し放出する熱によって容器温度の上昇が
大きくなる場合には、食品の調理によって熱線を吸収し
た熱遮断材をその調理終了後に一旦冷却し(この冷却は
自然冷却でも強制冷却でも良い)、然る後、再び食品の
調理の際に使用するようにしても良い。或はまた、熱遮
断材を強制冷却しつつ容器に入射する熱線を熱遮断材で
遮るようにしても良い。例えば、熱遮断材に冷風を当て
ることによって、或は、熱遮断材を冷媒流路を具えた構
造としこの冷媒流路に冷媒を流すことによって、強制冷
却を行なえば良い。
【0018】熱遮断材の使用に当っては、例えば、熱遮
断材を、食品を入れた容器上若しくは容器の搬送路上に
載置して使用しても良いし、また熱遮断材を加熱装置に
取り付けて使用しても良い。この際、熱遮断材を容器に
密着させて使用しても良いが、熱線を吸収した熱遮断材
の熱が容器に直接伝わるのを防止するためには、熱遮断
材と容器との間に間隙を設けて熱遮断材を使用するのが
好ましい。
【0019】さらに請求項4の発明の食品調理装置は、
請求項1記載の食品調理方法を実施するための装置であ
って、熱線を放出する赤外線ガスバーナーと、食品を入
れた容器を、搬送路に沿って走行させる容器搬送コンベ
ヤと、容器に入射する熱線を遮る熱遮断材であって容器
に入れた食品の露出面に入射する熱線を透過する熱線透
過部を有する熱遮断材と、所定間隔で配置した複数の熱
遮断材を、循環路に沿って走行させる遮断材循環コンベ
ヤとを備え、赤外線ガスバーナーからの熱線を前記食品
の露出面に照射するための加熱処理域を設け、この加熱
処理域において、搬送路及び循環路を並列配置すると共
に搬送路と赤外線ガスバーナーとを循環路を挟んで対向
配置して成ることを特徴とする。
【0020】このような装置構成によれば、加熱処理域
において、赤外線ガスバーナーから搬送路上の容器に入
射する熱線を、循環路上の熱遮断材により遮ることがで
きるので、容器が熱で損傷するのを防止できる。しかも
搬送路上の容器に入れた食品の露出面に対応させて、熱
遮断材に熱線透過部を設けてあるので、加熱処理域にお
いて、赤外線ガスバーナーからの熱線を食品露出面に入
射させて、食品を調理することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態につき説明する。図面は発明が理解できる程度
に概略的に示してあるにすぎず、従って発明を図示例に
限定するものではない。
【0022】図1及び図2は請求項1の発明の実施の形
態の説明に供する断面図及び平面図である。図1にあっ
ては、図2のI−I線に沿って取った断面を示す。
【0023】この実施の形態では、容器10に入れた食
品12の露出面12aに加熱装置14からの熱線を照射
して、食品12を調理する。この際、熱遮断材16を、
食品露出面12aと加熱装置14との間の位置であっ
て、食品露出面12aに入射する熱線は遮らずかつ容器
10に入射する熱線は遮る位置に、配置して、食品12
を調理する。
【0024】容器10は紙容器、合成樹脂容器、又は、
紙及び合成樹脂の双方を用いて形成した容器であり、上
面に食品12を出し入れするための開口10aを有す
る。
【0025】熱遮断材16は、下面に容器出入れ口16
aを有し上面に熱線透過部16bを有する箱状部材であ
る。アルミニウム板材を加工して箱状の熱遮断材16を
構成し、この熱遮断材16の上面中央部に設けた貫通穴
を、熱線透過部16bとする。
【0026】食品12の調理に当っては、加工済みの食
品12例えばグラタンを、容器10の開口10aから容
器10に入れる。食品12は容器開口10aを介し露出
する。
【0027】次に食品12を入れた容器10を、容器出
し入れ口16aから熱遮断材16のなかに入れ、食品1
2を露出する容器開口10aの縁部分10bから容器側
面10cにかけて、容器10を熱遮断材16で覆う。容
器10に入れた食品12の露出面12aを熱遮断材16
の熱線透過部16bを介し露出させる。
【0028】そしてこのように容器10を覆う熱遮断材
16の上方に、加熱装置14として赤外線ガスバーナー
を配置する。
【0029】加熱装置14からの熱線を、熱線透過部1
6b及び容器開口10aを介して食品12の露出面12
aに照射し、露出面12aに焦げ目が付く位に露出面1
2aを焼いて、食品12を調理する。食品12を露出さ
せる容器開口10aの縁部分10bから容器側面10c
にかけて、容器10に入射する熱線を、熱線遮断材16
が遮るので、容器10が熱で損傷する(焦げたり燃えた
り変形したりする)のを防止できる。
【0030】この実施形態では、熱線を反射する熱遮断
材16としてアルミニウム板から成る熱遮断材を用いた
が、熱遮断材16としては、容器10に入射する熱線を
遮って容器10が熱で損傷するのを防止できる任意好適
な材質のもの用いることができ、熱線を反射する、熱線
を吸収する、或は、熱線を透過しない熱遮断材16を用
いることができる。従ってこの実施形態で挙げたものの
ほか、例えば、アルミニウム箔から成る熱遮断材16、
ステンレス板から成る熱遮断材16、或は、亜鉛めっき
した鉄板から成る熱遮断材16を用いることができる。
【0031】<熱線遮断効果に関わる実験の説明>次に
熱遮断材16の熱線遮断効果を実験的に調べたので、そ
の実験結果につき説明する。図3はその実験の説明に供
する図である。
【0032】実験では、加熱装置14として赤外線ガス
バーナー(リンナイ(株)社製)を用いると共に、上述
した箱状の熱遮断材16を用いる。
【0033】そして熱遮断材16の熱線透過部16b上
方に加熱装置14を配置し、熱線遮断材16の内部に温
度測定点を設定する。温度測定点を、熱遮断材16の熱
線透過部周辺に残存する上面部分の下方に配置し、加熱
装置14として用いるガスバーナーの火力を全開にし
て、加熱装置14からの熱線を熱遮断材16で遮る。
【0034】加熱装置14のバーナー部分から熱遮断材
16上面までの離間距離T1(図3参照)を100m
m、加熱装置14のバーナー部分から温度測定点までの
離間距離T2(図3参照)を105mm、水平方向にお
ける熱線透過部16bの縁から温度測定点までの距離h
(図3参照)を20mmとする。
【0035】このようにして、温度測定点に入射する熱
線を遮りつつ、加熱装置14からの熱線を容器10に照
射し、温度測定点の経時的温度変化を、熱電対を用いて
実験的に調べる。このように熱遮断板16により温度測
定点に入射する熱線を遮った場合の、温度測定点におけ
る経時的温度変化を調べた実験結果を、図4〜図6に示
す。
【0036】図4はアルミ箔を加工して形成した箱状の
熱遮断材16、図5はステンレス板を加工して形成した
箱状の熱遮断材16、及び、図6は亜鉛をめっきした鉄
板を加工して形成した箱状の熱遮断材16を用いた場合
の実験結果を示す図である。亜鉛めっきの場合は、亜鉛
めっき膜を加熱装置14のバーナー部分と対向させて、
熱遮断材16を用いる。
【0037】また離間距離T2=105mmとして熱遮
断材16を用いずに、加熱装置14からの熱線を温度測
定点に照射し、温度測定点の経時的温度変化を、熱電対
を用いて実験的に調べる。この場合の、温度測定点にお
ける経時的温度変化を調べた実験結果を、図7に示す。
【0038】これら図4〜図7においては、縦軸に温度
測定点における温度[℃]及び横軸に熱線照射開始から
の経過時間[秒]を取って示す。またそれぞれの場合に
ついて、3回ずつ実験を行ない、それぞれ異なる回の実
験結果を、黒丸、白丸及びばつ印でプロットして示し
た。
【0039】アルミ箔で形成した箱状の熱遮断材16の
場合には、図4からも理解できるように、熱線照射開始
から180秒経過しても、温度測定点の温度をほぼ40
〜50℃の温度範囲に抑制できる。
【0040】ステンレス板で形成した箱状の熱遮断材1
6の場合には、図5からも理解できるように、熱線照射
開始から180秒経過しても、温度測定点の温度を50
〜80℃の温度範囲に抑制できる。
【0041】亜鉛めっきした鉄板で形成した箱状の熱遮
断材16の場合には、図6からも理解できるように、熱
線照射開始から180秒経過しても、温度測定点の温度
を50〜70℃の温度範囲に抑制できる。
【0042】これに対し熱遮断材16を用いない場合に
は、図7からも理解できるように、熱線照射開始から3
0秒経過した時点で温度測定点の温度は100℃を越
え、そして熱線照射開始から180秒経過した時点では
150〜180℃の温度に達する。
【0043】このように熱遮断材16を用いて熱線を遮
ることにより、温度測定点の温度上昇を抑制できること
が理解できる。
【0044】<熱遮断効果に関わる他の実験の説明>熱
遮断材16の熱線遮断効果につき行なった他の実験の結
果を、表1〜表3に示す。
【0045】これら表1〜表3の実験では、図1に示す
如く、食品12を入れた容器10を、容器出し入れ口1
6aから熱遮断材16のなかに入れ、食品12を露出す
る容器開口10aの縁部分10bから容器側面10cに
かけて、容器10を熱遮断材16で覆う。そして加熱装
置14として用いるガスバーナーの火力を全開にして、
加熱装置14からの熱線を、熱遮断材16の熱線透過部
16bを介し食品露出面12aに照射する。
【0046】この際、食品12を加工済みのグラタン材
料、加熱装置14を赤外線ガスバーナー、加熱装置14
のバーナー部分から熱遮断材16上面までの距離T1
(図1参照)を10cmもしくは6cm、加熱装置14
のバーナー部分から容器10の縁部分10bまでの距離
T2(図1参照)を12cmもしくは8cm、水平方向
における熱線透過部16bの縁から容器10の縁部分1
0bまでの距離h(図1参照)を20mmとする。
【0047】そして熱線を3分間照射し、然る後、容器
10の焦げ、変形等の損傷の度合いがどのようになって
いるかを、目視観察により調べる。
【0048】(表1の実験結果)表1に示す実験番号1
〜5の各実験結果は、紙容器(東洋アルミホイルプロダ
クツ(株)社製 サーモシロバラFK11 耐熱温度2
40℃程度)を用いた場合のものである。
【0049】実験番号1の実験結果に示すように、熱遮
断材16を用いずに離間距離T1を10cm或は6cm
として熱線を照射した場合、熱線照射開始から20秒経
過した時点で或は10秒経過した時点で、容器10に焦
げ目が付いてしまい、従っていずれの場合も、容器10
の焦げ目を実用に耐える程度に抑えてグラタン表面に焦
げ目を付けることは無理である。
【0050】実験番号2の実験結果に示すように、市販
のアルミ箔を加工して形成した箱状の熱遮断材16を用
い離間距離T1を10cmとして熱線を照射した場合、
熱線照射開始から3分経過しても容器10に焦げ目は付
かず、従って容器10が焦げないようにグラタン表面に
焦げ目を付けることができる。離間距離T1を6cmと
して熱線を照射した場合には、熱線照射開始から3分経
過した時点で容器10にやや焦げ目が付くが、容器10
の焦げ目を実用に耐える程度に抑えてグラタン表面に焦
げ目を付けることができる。
【0051】実験結果3の実験結果に示すように、厚さ
2mmのアルミ板を加工して形成した箱状の熱遮断材1
6を用い離間距離T1を10cm或は6cmとして熱線
を照射した場合、いずれの場合も、熱線照射開始から3
分経過しても容器10に焦げ目は付かず、従って容器1
0が焦げないようにグラタン表面に焦げ目を付けること
ができる。
【0052】実験番号4の実験結果に示すように、厚さ
2mmのステンレス板を加工して形成した箱状の熱遮断
材16を用い離間距離T1を10cm或は6cmとして
熱線を照射した場合、いずれの場合も、熱線照射開始か
ら3分間経過しても容器10に焦げ目は付かず、従って
容器10が焦げないようにグラタン表面に焦げ目を付け
ることができる。
【0053】さらに実験番号5の実験結果に示すよう
に、亜鉛めっきした厚さ2mmの鉄板を加工して形成し
た箱状の熱遮断材16を用い離間距離T1を10cm或
は6cmとして熱線を照射した場合、いずれの場合も、
熱線照射開始から3分経過しても容器10に焦げ目が付
かず、従って容器10が焦げないようにグラタン表面に
焦げ目を付けることができる。
【0054】このように容器10を紙容器としても熱遮
断材16を用いることにより、容器10に焦げ目が付か
ないようにグラタン表面に焦げ目を付けることができ
る。
【0055】
【表1】
【0056】(表2の実験結果)表2に示す実験番号1
〜5の各実験結果は、PPフィラーから成るプラスチッ
ク容器(東洋エコー(株)社製 エコーケースHS18
T 耐熱温度180℃程度)を用いた場合のものであ
る。
【0057】実験番号1の実験結果に示すように、熱遮
断材16を用いずに離間距離T1を10cmとして熱線
を照射した場合、熱線照射開始から30秒経過した時点
で容器10が著しく変形してしまう。また離間距離T1
を6cmとして熱線を照射した場合、熱線照射開始から
20秒経過した時点で容器10が著しく変形し局所的に
溶解してしまう。従っていずれの場合も、容器10の変
形を実用に耐える程度に抑えてグラタン表面に焦げ目を
付けることは無理である。
【0058】実験番号2の実験結果に示すように、市販
のアルミ箔を加工して形成した箱状の熱遮断材16を用
い離間距離T1を10cmとして熱線を照射した場合、
熱線照射開始から3分経過した時点で容器10は変形せ
ず正常であり、従って容器10を変形させずにグラタン
表面に焦げ目を付けることができる。離間距離T1を6
cmとして熱線を照射した場合には、熱線照射開始から
3分経過した時点で容器10はやや変形し、従って容器
10の変形を実用に耐える程度に抑えてグラタン表面に
焦げ目を付けることはできない。
【0059】実験結果3の実験結果に示すように、厚さ
2mmのアルミ板を加工して形成した箱状の熱遮断材1
6を用い離間距離T1を10cm及び6cmとして熱線
を照射した場合、いずれの場合も、熱線照射開始から3
分経過しても容器10は変形せず正常であり、従って容
器10を変形させないようにグラタン表面に焦げ目を付
けることができる。
【0060】実験番号4の実験結果に示すように、厚さ
2mmのステンレス板を加工して形成した箱状の熱遮断
材16を用い離間距離T1を10cm及び6cmとして
熱線を照射した場合、いずれの場合も、熱線照射開始か
ら3分間経過しても容器10は変形せず正常であり、従
って容器10を変形させないようにグラタン表面に焦げ
目を付けることができる。
【0061】さらに実験番号5の実験結果に示すよう
に、亜鉛めっきした厚さ2mmの鉄板を加工して形成し
た箱状の熱遮断材16を用い離間距離T1を10cmと
して熱線を照射した場合、熱線照射開始から3分経過し
た時点で容器10は変形せず正常であり、従って容器1
0を変形させないようにグラタン表面に焦げ目を付ける
ことができる。離間距離T1を6cmとして熱線を照射
した場合、熱線照射開始から3分経過した時点で容器1
0はやや変形し、従って容器10の変形を実用に耐える
程度に抑えてグラタン表面に焦げ目を付けることができ
る。
【0062】このように容器10をPPフィラーから成
るプラスチック容器としても熱遮断材16を用いること
により、容器10の変形を実用に耐える程度に抑えてグ
ラタン表面に焦げ目を付けることができる。
【0063】
【表2】
【0064】(表3の実験結果)表3に示す実験番号1
〜5の各実験結果は、塩化ビニルから成るプラスチック
容器(通常市販品 耐熱温度130℃程度)を用いた場
合のものである。
【0065】実験番号1の実験結果に示すように、熱遮
断材16を用いずに離間距離T1を10cmとして熱線
を照射した場合、熱線照射開始から10秒経過した時点
で容器10が変形してしまう。また離間距離T1を6c
mとして熱線を照射した場合、熱線照射開始から10秒
経過した時点で容器10が変形し局所的に溶解してしま
う。従っていずれの場合も、容器10の変形を実用に耐
える程度に抑えてグラタン表面に焦げ目を付けることは
無理である。
【0066】実験番号2の実験結果に示すように、市販
のアルミ箔を加工して形成した箱状の熱遮断材16を用
い離間距離T1を10cm或は6cmとして熱線を照射
した場合、いずれの場合も、熱線照射開始から3分経過
しても容器10は変形せず、従って容器10を変形させ
ずにグラタン表面に焦げ目を付けることができる。
【0067】実験結果3の実験結果に示すように、厚さ
2mmのアルミ板を加工して形成した箱状の熱遮断材1
6を用い離間距離T1を10cm或は6cmとして熱線
を照射した場合、いずれの場合も、熱線照射開始から3
分経過しても容器10は変形せず正常であり、従って容
器10を変形させずにグラタン表面に焦げ目を付けるこ
とができる。
【0068】実験番号4の実験結果に示すように、厚さ
2mmのステンレス板を加工して形成した箱状の熱遮断
材16を用い離間距離T1を10cm或は6cmとして
熱線を照射した場合、いずれの場合も、熱線照射開始か
ら3分間経過しても容器10は変形せず正常であり、従
って容器10を変形させないようにグラタン表面に焦げ
目を付けることができる。
【0069】さらに実験番号5の実験結果に示すよう
に、亜鉛めっきした厚さ2mmの鉄板を加工して形成し
た箱状の熱遮断材16を用い離間距離T1を10cm或
は6cmとして熱線を照射した場合、いずれの場合も、
熱線照射開始から3分経過しても容器10は変形せず、
従って容器10を変形させずにグラタン表面に焦げ目を
付けることができる。
【0070】このように容器10を塩化ビニルから成る
プラスチック容器としても熱遮断材16を用いることに
より、容器10の変形を実用に耐える程度に抑えてグラ
タン表面に焦げ目を付けることができる。
【0071】
【表3】
【0072】<熱線遮断効果に関わる他の実験の説明>
熱遮断材16の熱線遮断効果につき行なった他の実験の
結果を、表4に示す。表4の実験では、図1に示す如
く、食品12を入れた容器10を、容器出し入れ口16
aから熱遮断材16のなかに入れ、食品12を露出する
容器開口10aの縁部分10bから容器側面10cにか
けて、容器10を熱遮断材16で覆う。そして加熱装置
14として用いるガスバーナーの火力を全開にして、加
熱装置14からの熱線を、熱遮断材16の熱線透過部1
6bを介し食品露出面12aに照射する。
【0073】この際、食品12を加工済みのグラタン材
料、加熱装置14を赤外線ガスバーナー、加熱装置14
のバーナー部分から熱遮断材16上面までの距離T1
(図1参照)を8cm、水平方向における熱線透過部1
6bの縁から容器10の縁部分10bまでの距離hを2
0mm、熱遮断材16を厚さ2mmのアルミニウム板を
加工して形成した箱状の熱遮断材とする。
【0074】そして熱線を3分間照射し、然る後、容器
10の焦げ、変形等の損傷の度合いがどのようになって
いるかを、目視観察により調べる。
【0075】実験番号1の実験結果に示すように、熱遮
断材16上面から容器10の縁部分10bまでの距離t
をt=0mmすなわち熱遮断材16と容器10とを接し
た状態とし、容器10に紙容器(東洋アルンミホイルプ
ロダクツ(株)社製 サーモシロバラFK11)を用い
て熱線を照射した場合、熱線照射開始から3分経過した
時点で、容器10にやや焦げ目が付いたが、容器10の
焦げ目を実用に耐える程度に抑えてグラタンに焦げ目を
付けることができる。容器10にPPフィラーから成る
プラスチック容器(東洋エコー(株)社製)を用いて熱
線を照射した場合、熱線照射開始から3分経過した時点
で、容器はやや変形したが、容器10の変形を実用に耐
える程度に抑えてグラタンに焦げ目を付けることができ
る。
【0076】実験番号2の実験結果に示すように、熱遮
断材16上面から容器10の縁部分10bまでの距離t
をt=2.5mmとし、容器10に紙容器(東洋アルン
ミホイルプロダクツ(株)社製 サーモシロバラFK1
1)を用いて熱線を照射した場合、熱線照射開始から3
分経過した時点で、容器10は焦げず正常であり、従っ
て容器10を焦がさないようにしてグラタン表面に焦げ
目を付けることができる。容器10にPPフィラーから
成るプラスチック容器(東洋エコー(株)社製)を用い
て熱線を照射した場合、熱線照射開始から3分経過した
時点で、容器10は変形せず正常であり、従って容器1
0を変形させずにグラタン表面に焦げ目を付けることが
できる。
【0077】実験番号3の実験結果に示すように、熱遮
断材16上面から容器10の縁部分10bまでの距離t
をt=5mmとし、容器10に紙容器(東洋アルンミホ
イルプロダクツ(株)社製 サーモシロバラFK11)
を用いて熱線を照射した場合、熱線照射開始から3分経
過した時点で、容器10は焦げず正常であり、従って容
器10を焦がさないようにしてグラタン表面に焦げ目を
付けることができる。容器10にPPフィラーから成る
プラスチック容器(東洋エコー(株)社製)を用いて熱
線を照射した場合、熱線照射開始から3分経過した時点
で、容器10は変形せず正常であり、従って容器10を
変形させずにグラタン表面に焦げ目を付けることができ
る。
【0078】実験番号4の実験結果に示すように、熱遮
断材16上面から容器10の縁部分10bまでの距離t
をt=10mmとし、容器10に紙容器(東洋アルンミ
ホイルプロダクツ(株)社製 サーモシロバラFK1
1)を用いて熱線を照射した場合、熱線照射開始から3
分経過した時点で、容器10は焦げずに正常であり、従
って容器10を焦がさないようにしてグラタン表面に焦
げ目を付けることができる。容器10にPPフィラーか
ら成るプラスチック容器(東洋エコー(株)社製)を用
いて熱線を照射した場合、熱線照射開始から3分経過し
た時点で、容器10は変形せず正常であり、従って容器
10を変形させずにグラタン表面に焦げ目を付けること
ができる。
【0079】実験番号5の実験結果に示すように、熱遮
断材16上面から容器10の縁部分10bまでの距離t
をt=20mmとし、容器10に紙容器(東洋アルンミ
ホイルプロダクツ(株)社製 サーモシロバラFK1
1)を用いて熱線を照射した場合、熱線照射開始から3
分経過した時点で、容器10の内壁面は焦げ、従って容
器10の焦げを実用に適する程度に抑えてグラタン表面
に焦げ目を付けることはできない。容器10にPPフィ
ラーから成るプラスチック容器(東洋エコー(株)社
製)を用いて熱線を照射した場合、熱線照射開始から3
分経過した時点で容器10の内壁面は変形し、従って容
器10の変形を実用に耐える程度に抑えてグラタン表面
に焦げ目を付けることはできない。
【0080】このように熱遮断材16上面から容器10
の縁部分10bまでの距離tを調整することにより、容
器10の焦げ或は変形を実用に耐える程度に抑えてグラ
タン表面に焦げ目を付けることができる。
【0081】また熱遮断材16を容器10と接した状態
で用いるよりも、熱遮断材16上面と容器10の縁部分
10bとの間に2.5〜10mm程度の間隙を設けて、
熱遮断材16を用いた方が、容器10が熱で損傷するの
を、より効果的に防止できる。
【0082】
【表4】
【0083】上述した実施形態では、熱遮断材16を箱
状の部材としたが、熱遮断材16の形状は容器10に入
れた食品12に入射する熱線を遮りかつ容器10に入射
する熱線を遮ることのできる任意好適な形状とすること
ができる。
【0084】図8〜図10は熱遮断材の他の構成例の説
明に供する図であって、これら図にあっては、食品12
を入れた容器10に入射する熱線を、熱遮断材で遮って
いる状態を示す。図8、図9及び図10の分図(B)は
平面図であって、図8、図9及び図10の分図(A)
は、図8、図9及び図10の分図(B)のII−II線、II
I −III 線及びIV−IV線に沿って取った断面を示す。
【0085】図8に示す熱遮断材16は平板状の部材で
あって、この部材の中央部に設けた貫通穴を熱線透過部
16bとしている。容器開口10aの縁部分10b上に
載せたとき、熱線遮断材16の熱線透過部16b周辺部
分は容器開口10aの内側から外側まで延在して容器1
0の縁部分10bを覆い、熱線遮断材16の熱線透過部
16bは容器10に入れた食品12を露出する。
【0086】容器10に入れた食品12の露出面12a
に熱線を照射して調理する場合は、図8に示すように、
熱遮断材16を容器10の縁部分10b上に載せて、容
器10に入射する熱線のうち少なくとも、食品12を露
出させる容器開口10aの縁部分10bに入射する熱線
を遮る位置に、熱遮断材16を配置し、然る後、熱遮断
材16を介して食品12の露出面12aに熱線を照射し
て食品12を調理する。
【0087】容器開口10aの縁部分10bが最も熱で
損傷しやすいので、容器10に入射する熱線のうち少な
くとも、容器10の縁部分10bに入射する熱線を遮る
ことにより、容器10の損傷を実用に耐える程度に抑え
て食品12を調理することができる。
【0088】図9に示す熱遮断材16は板状の部材であ
って、この部材の中央部に設けた貫通穴を熱線透過部1
6bとしている。容器開口10aの縁部分10b上に載
せたとき、熱線遮断材16の熱線透過部16b周辺部分
は容器開口10aの内側から外側まで延在して容器10
の縁部分10bを覆い、かつ、容器開口10a外側に延
出した部分は容器側面10cを覆うように容器底面側へ
屈曲し、そして熱線遮断材16の熱線透過部16bは容
器10に入れた食品12を露出する。
【0089】容器10に入れた食品12の露出面12a
に熱線を照射して調理する場合は、図9に示すように、
熱遮断材16を容器10の縁部分10b上に載せて、容
器10に入射する熱線のうち少なくとも、食品12を露
出させる容器開口10aの縁部分10bに入射する熱線
を遮る位置に、熱遮断材16を配置し、然る後、熱遮断
材16を介して食品12の露出面12aに熱線を照射し
て食品12を調理する。
【0090】容器開口10aの縁部分10bが最も熱で
損傷しやすいので、容器10に入射する熱線のうち少な
くとも、容器10の縁部分10bに入射する熱線を遮る
ことにより、容器10の損傷を実用に耐える程度に抑え
て食品12を調理することができる。
【0091】図8の例では熱遮断材16は平板状の部材
であるので容器側面10cに入射する熱線を必ずしも充
分に遮ることができないが、図9の例では熱遮断材16
は容器側面10cを覆うように屈曲しているので容器側
面10cに入射する熱線をより効果的に遮ることができ
る。
【0092】図10に示す熱遮断材16は板状の本体1
6cと、本体16cの中央部に設けた熱線透過部16b
と、熱線透過部16bの回りに所定間隔で設けた脚16
dとを有する。熱線透過部16bを本体16cに設けた
貫通穴とする。
【0093】図10に示す熱遮断材16の本体16c
を、脚16dを介し容器10の縁部分10b上に配置し
たとき、本体16cの熱線透過部16b周辺部分は容器
開口10aの内側から外側まで延在して容器10の縁部
分10bを覆い、かつ、用意開口10a外側に延出した
部分は容器10cを覆うように容器底面側へ屈曲し、そ
して熱線透過部16bは容器10に入れた食品12を露
出する。
【0094】容器10に入れた食品12の露出面12a
に熱線を照射して調理する場合は、図10に示すよう
に、熱遮断材16の本体16cを、脚16dを介して容
器10の縁部分10b上方に配置して、そして容器10
に入射する熱線のうち少なくとも、食品12を露出させ
る容器開口10aの縁部分10bに入射する熱線を遮る
位置に、熱遮断材16を配置する。然る後、熱遮断材1
6を介して食品12の露出面12aに熱線を照射して食
品12を調理する。
【0095】容器開口10aの縁部分10bが最も熱で
損傷しやすいので、容器10に入射する熱線のうち少な
くとも、容器10の縁部分10bに入射する熱線を遮る
ことにより、容器10の損傷を実用に耐える程度に抑え
て食品12を調理することができる。
【0096】図8の例では熱遮断材16は平板状の部材
であるので容器側面10cに入射する熱線を必ずしも充
分に遮ることができないが、図10の例では熱遮断材1
6は容器側面10cを覆うように屈曲しているので容器
側面10cに入射する熱線をより効果的に遮ることがで
きる。また図10の例では、容器縁部分10bと熱遮断
材16の本体16cとの間に間隙を設けることができる
ので、容器縁部分10bが熱で損傷するのをより効果的
に防止できる。
【0097】図11及び図12は請求項4の発明の実施
の形態の説明に供する側面図及び断面図であって、これ
ら図にあっては食品調理装置の主要部分の構成を概略的
に示してある。図11のV−V線に沿って取った断面
を、図12に示す。
【0098】同図に示す食品調理装置20は、熱線を放
出する加熱装置14と、食品を入れた容器10を、搬送
路Aに沿って走行させる容器搬送コンベヤ22と、容器
10に入射する熱線を遮る熱遮断材16であって容器1
0に入れた食品12の露出面12aに入射する熱線を透
過する熱線透過部16bを有する熱遮断材16と、所定
間隔で配置した複数の熱遮断材16を、循環路Bに沿っ
て走行させる遮断材循環コンベヤ24とを備える。
【0099】そして加熱装置14からの熱線を食品12
の露出面12aに照射するための加熱処理域26を設け
る。そしてこの加熱処理域26において、搬送路A及び
循環路Bを並列配置すると共に搬送路Aと加熱装置14
とを、循環路Bを挟んで対向配置する。
【0100】ここでは、容器搬送コンベヤ22はエンド
レスベルト22aとエンドレスベルト22aの内周を支
えるローラ22bとを有するベルトコンベヤであって、
エンドレスベルト22aは、搬送路Aに沿って水平な容
器搬送面22a1を形成する。
【0101】遮断材循環コンベヤ24はエンドレスチェ
ーン24aとエンドレスチェーン24aの内周を支える
ローラ24bとを有するチェーンコンベヤであって、エ
ンドレスチェーン24aは、加熱処理域26において搬
送路Aに平行な循環路Bを形成する。
【0102】熱遮断材16は、容器出入れ口16aを下
面に有し熱線透過部16bを上面に有する箱状部材であ
って、図1に示す箱状の熱遮断材16と同様の構成を有
する。この熱遮断材16の上面をエンドレスチェーン2
4aに固定し、そして加熱処理域26において、熱遮断
材16の上側に加熱装置14を配置し熱遮断材16の下
側に搬送路Aを配置する。
【0103】エンドレスベルト22aとエンドレスチェ
ーン24aとを、加熱処理域26において同一方向Pに
走行させる。そして熱遮断材16を、斜めに傾けた状態
で加熱処理域入口26aの斜め上方から加熱処理域入口
26aへ向けて下降させ、加熱処理域入口26aに入れ
る。この下降過程において熱遮断材16の容器出し入れ
口16aは、斜めに傾いて横方向に開口した状態となっ
ており、徐々にその傾きが小さく成り、やがて容器出し
入れ口16aは下方に開口した状態となって、加熱処理
域入口から加熱処理域26内へと入ってゆく。このよう
に容器出入れ口16aが傾いて横方向に開口した状態か
ら下方に開口した状態となるまでの、タイミングに合わ
せて、食品12を入れた容器10を、熱遮断材16の下
方に配置し、容器10を箱状の熱遮断材16内に納め
る。
【0104】容器10は熱遮断材16内に納められた状
態で、加熱処理域26を通過し、その間に、加熱装置1
4例えば赤外線ガスバーナーからの熱線によって、容器
10に入れた食品12の露出面12aを焦げ目が付く位
に焼いて食品12を調理する。容器10は熱遮断材16
内に納められており、従って熱線は熱遮断材16によっ
て遮られるので、容器10が熱で損傷するのを防止でき
る。
【0105】熱遮断材16内に納められた容器10が加
熱処理域出口26bから加熱処理域26の外に出てくる
と、熱遮断材16は加熱処理域出口26bの斜め上方へ
向けて上昇してゆき、容器10は熱遮断材16の外に出
て容器10と熱遮断材16とが離間し、容器10と熱遮
断材16とがそれぞれ別々に搬送される。
【0106】加熱処理域26において、加熱装置14か
ら食品露出面12aまでの距離を可変調整する機構を設
け、この距離を調整することにより、食品露出面12a
の焦げ具合など調理状態を調整できるようにしても良
い。
【0107】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、請
求項1の発明の食品調理方法によれば、容器に入れた食
品の露出面に、赤外線ガスバーナーからの熱線を照射し
て食品を調理する場合、特に、グラタン、ドリア、ラザ
ニア、ピザ、焼きおにぎり等の食品の風味を増すため食
品表面を焦げ目が付く位に加熱する場合であっても、熱
遮断材が容器に入射する熱線を遮るので、従来使用が困
難であった耐熱性の低い容器を、使用することが可能と
なる。
【0108】従って耐熱性は低いが電子レンジに使用で
きる容器例えば紙容器、プラスチック容器を用いること
ができるので、出荷前に工場で風味を増すための焦げ目
をこの発明の方法を用いて食品に付け、然る後、食品を
冷凍保存又は低温保存して工場から出荷すすることによ
り、その購入者は、風味のある食品を、電子レンジを用
いて短時間のうちに調理して食することができるという
非常に有用な効果を得ることができる。
【0109】また請求項4の発明の食品調理装置によれ
ば、加熱処理域において、赤外線ガスバーナーから搬送
路上の容器に入射する熱線を、循環路上の熱遮断材によ
り遮ることができるので、容器が熱で損傷するのを防止
できる。しかも搬送路上の容器に入れた食品の露出面に
対応させて、熱遮断材に熱線透過部を設けてあるので、
加熱処理域において、赤外線ガスバーナーからの熱線を
食品露出面に入射させて、食品を調理することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施形態の説明に供する断面
図である。
【図2】請求項1の発明の実施形態の説明に供する平面
図である。
【図3】熱遮断材の熱線遮断効果に関する実験の説明に
供する図である。
【図4】アルミ箔で形成した熱遮断材の熱線遮断効果に
関する実験の結果を示す図である。
【図5】ステンレス板で形成した熱遮断材の熱線遮断効
果に関する実験の結果を示す図である。
【図6】亜鉛めっきした鉄板で形成した熱遮断材の熱線
遮断効果に関する実験の結果を示す図である。
【図7】熱遮断材を用いない場合の実験の結果を示す図
である。
【図8】(A)及び(B)は熱遮断材の他の例の説明に
供する断面図及び平面図である。
【図9】(A)及び(B)は熱遮断材の他の例の説明に
供する断面図及び平面図である。
【図10】(A)及び(B)は熱遮断材の他の例の説明
に供する断面図及び平面図である。
【図11】請求項4の発明の実施の形態の説明に供する
側面図である。
【図12】請求項4の発明の実施の形態の説明に供する
断面図である。
【符号の説明】
10:容器 10a:開口 10b:縁部分 10c:側面 12:食品 12a:露出面 14:加熱装置 16:熱遮断材 20:食品調理装置 22:容器搬送コンベヤ 24:遮断材搬送コンベヤ 26:加熱処理域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 安子 北海道網走市北9条東1丁目32番地 ほ くれい株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−6731(JP,A) 特開 平6−237707(JP,A) 特開 昭54−147989(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/00 - 1/025 A23L 3/00 A23L 1/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器に入れた食品の露出面に、赤外線ガ
    スバーナーからの熱線を照射して、食品を調理するに当
    り、 熱遮断材を、前記食品露出面と前記赤外線ガスバーナー
    との間の位置であって、食品露出面に入射する熱線は遮
    らずかつ容器に入射する熱線は遮る位置に、配置して、
    食品を調理することを特徴とする食品調理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の食品調理方法において、 熱遮断材は、熱線を反射する熱遮断材であることを特徴
    とする食品調理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の食品調理方法において、 容器に入射する熱線のうち少なくとも、食品を露出させ
    る容器開口の縁部分に入射する熱線を遮る位置に、熱遮
    断材を配置することを特徴とする食品調理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の食品調理方法を実施する
    ための食品調理装置において、 熱線を放出する赤外線ガスバーナーと、 食品を入れた容器を、搬送路に沿って走行させる容器搬
    送コンベヤと、 容器に入射する熱線を遮る熱遮断材であって容器に入れ
    た食品の露出面に入射する熱線を透過する熱線透過部を
    有する熱遮断材と、 所定間隔で配置した複数の熱遮断材を、循環路に沿って
    走行させる遮断材循環コンベヤとを備え、 前記赤外線ガスバーナーからの熱線を前記食品の露出面
    に照射するための加熱処理域を設け、 該加熱処理域において、前記搬送路及び循環路を並列配
    置すると共に、該搬送路と赤外線ガスバーナーとを、循
    環路を挟んで対向配置して成ることを特徴とする食品調
    理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の食品調理装置において、 熱遮断材は、容器出入れ口を下面に有し、熱線透過部を
    上面に有する箱状部材であって、 加熱処理域において、熱遮断材の上側に赤外線ガスバー
    ナーを配置し熱遮断材の下側に搬送路を配置して成るこ
    とを特徴とする食品調理装置。
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