JP3238175B2 - N−ベンジルオキシカルボニル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法 - Google Patents
N−ベンジルオキシカルボニル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法Info
- Publication number
- JP3238175B2 JP3238175B2 JP32417691A JP32417691A JP3238175B2 JP 3238175 B2 JP3238175 B2 JP 3238175B2 JP 32417691 A JP32417691 A JP 32417691A JP 32417691 A JP32417691 A JP 32417691A JP 3238175 B2 JP3238175 B2 JP 3238175B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- apm
- methyl ester
- phenylalanine methyl
- aspartyl
- benzyloxycarbonyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、L−フェニルアラニン
メチルエステルとN−ベンジルオキシカルボニル−L−
アスパラギン酸無水物から高選択率でN−ベンジルオキ
シカルボニル−α−Lアスパルチル−L−フェニルアラ
ニンメチルエステルの製造法に関する。
メチルエステルとN−ベンジルオキシカルボニル−L−
アスパラギン酸無水物から高選択率でN−ベンジルオキ
シカルボニル−α−Lアスパルチル−L−フェニルアラ
ニンメチルエステルの製造法に関する。
【0002】α−L−アスパルチル−L−フェニルアラ
ニンメチルエステル(以下、α−APMと略記する。)
は、ジペプチド系甘味料として広く知られ良質な甘味特
性ならびに蔗糖の200倍近い高甘味度を有し、ダイエ
ット甘味剤としてその需要が大きく伸長しているもので
ある。
ニンメチルエステル(以下、α−APMと略記する。)
は、ジペプチド系甘味料として広く知られ良質な甘味特
性ならびに蔗糖の200倍近い高甘味度を有し、ダイエ
ット甘味剤としてその需要が大きく伸長しているもので
ある。
【0003】
【従来の技術】α−APMは、N−保護−L−アスパギ
ン酸無水物とL−フェニルアラニンメチルエステル(以
下、L−PMと略記する。)とを有機溶媒中で縮合反応
させ、N−保護−α−L−アスパルチル−L−フェニル
アラニンメチルエステル(以下、N−保護−α−APM
と略記する。)とし、ついで、この反応生成物からN−
保護基を脱離して目的のα−APMを得る方法が最も一
般的である(USP 3.786.039)。
ン酸無水物とL−フェニルアラニンメチルエステル(以
下、L−PMと略記する。)とを有機溶媒中で縮合反応
させ、N−保護−α−L−アスパルチル−L−フェニル
アラニンメチルエステル(以下、N−保護−α−APM
と略記する。)とし、ついで、この反応生成物からN−
保護基を脱離して目的のα−APMを得る方法が最も一
般的である(USP 3.786.039)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来知られている製造
例においては、目的とするN−保護−α−APM以外
に、その異性体であるN−保護−β−L−アスパルチル
−L−フェニルアラニンメチルエステル(以下、N−保
護−β−APMと略記する。)の副生は避けられない。
例においては、目的とするN−保護−α−APM以外
に、その異性体であるN−保護−β−L−アスパルチル
−L−フェニルアラニンメチルエステル(以下、N−保
護−β−APMと略記する。)の副生は避けられない。
【0005】N−保護−β−APMから得られるβ−L
−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル
(以下、β−APMと略記する。)は甘味を持たないた
めにZ−β−APMの副生は、最終目的物であるα−A
PMの収率を低下させる。
−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル
(以下、β−APMと略記する。)は甘味を持たないた
めにZ−β−APMの副生は、最終目的物であるα−A
PMの収率を低下させる。
【0006】さらに、目的のα−APMと副生したβ−
APMの混合物からα−APMを分離する方法として
は、α−APMとβ−APMを水性媒体中、β−レゾル
シル酸と接触させ、α−APMを難溶性の付加物とし
て、不純物のβ−APMと分離する方法が知られている
(特開昭49−6305)。
APMの混合物からα−APMを分離する方法として
は、α−APMとβ−APMを水性媒体中、β−レゾル
シル酸と接触させ、α−APMを難溶性の付加物とし
て、不純物のβ−APMと分離する方法が知られている
(特開昭49−6305)。
【0007】また、α−APMを水性媒体中でハロゲン
化水素酸と接触させることによって、難溶性のα−AP
Mのハロゲン化水素酸塩を生成させ、不純物として共存
するβ−APMを分離する方法も知られている(特開昭
49−41425)。
化水素酸と接触させることによって、難溶性のα−AP
Mのハロゲン化水素酸塩を生成させ、不純物として共存
するβ−APMを分離する方法も知られている(特開昭
49−41425)。
【0008】このように酸の付加物として一担単離した
α−APMの塩からα−APMを得るために中和工程が
必要である。通常、中和操作はα−APMの塩を水に溶
解して、これに塩基を加えて中和することにより、結晶
として生成したα−APMを分離する方法がとられる。
α−APMの塩からα−APMを得るために中和工程が
必要である。通常、中和操作はα−APMの塩を水に溶
解して、これに塩基を加えて中和することにより、結晶
として生成したα−APMを分離する方法がとられる。
【0009】しかし、これらの方法では、水溶液中にか
なりの量のα−APMを失うために、収率が低くなる。
また、この方法で単離したα−APMは、塩類を多く含
んでおり、最終製品にするために、再結晶や脱塩等の操
作が必要であり、さらに収率が低下する。
なりの量のα−APMを失うために、収率が低くなる。
また、この方法で単離したα−APMは、塩類を多く含
んでおり、最終製品にするために、再結晶や脱塩等の操
作が必要であり、さらに収率が低下する。
【0010】我々は、先に、30重量%以下のベンジル
オキシカルボニル−β−L−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステルを含むベンジルオキシカルボ
ニル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメ
チルエステルの水懸濁液を白金族触媒の存在下水素で還
元した後、生成したα−L−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステルを完全に溶解する温度で触媒
を分離し、その瀘洗液をβ−L−アスパルチル−L−フ
ェニルアラニンメチルエステルが析出しない温度まで冷
却し、析出したα−L−アスパルチル−L−フェニルア
ラニンメチルエステルを分離して、続いて水溶媒で再結
晶精製を行うとともに、この再結晶瀘洗液を上記懸濁液
に循環使用するα−L−アスパルチル−L−フェニルア
ラニンメチルエステルの製造方法を見出し出願した。
オキシカルボニル−β−L−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステルを含むベンジルオキシカルボ
ニル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメ
チルエステルの水懸濁液を白金族触媒の存在下水素で還
元した後、生成したα−L−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステルを完全に溶解する温度で触媒
を分離し、その瀘洗液をβ−L−アスパルチル−L−フ
ェニルアラニンメチルエステルが析出しない温度まで冷
却し、析出したα−L−アスパルチル−L−フェニルア
ラニンメチルエステルを分離して、続いて水溶媒で再結
晶精製を行うとともに、この再結晶瀘洗液を上記懸濁液
に循環使用するα−L−アスパルチル−L−フェニルア
ラニンメチルエステルの製造方法を見出し出願した。
【0011】しかしこの方法においても、水からα−A
PMを分離する工程でβ−APMと同量のα−APMを
ロスする欠点が有り、縮合工程におけるβ体の生成を減
らすことは、α体の生成率の増加に加えて、精製ロスの
低下をもたらすため二重の効果が期待できる。
PMを分離する工程でβ−APMと同量のα−APMを
ロスする欠点が有り、縮合工程におけるβ体の生成を減
らすことは、α体の生成率の増加に加えて、精製ロスの
低下をもたらすため二重の効果が期待できる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる欠
点を克服すべく鋭意検討した結果、驚くべきことに、有
機カルボン酸溶媒中で、L−PMとN−ベンジルオキシ
カルボニル−L−アスパラギン酸無水物(以下、Z−A
sp無水物と略記する。)とを反応させN−ベンジルオ
キシカルボニル−α−Lアスパルチル−L−フェニルア
ラニンメチルエステル(以下、Z−α−APM略記す
る。)を製造する方法において、反応液中のL−PM濃
度が1%以下になるような条件下で反応させ、系内のZ
−Asp無水物がL−PMに対して過剰になるように添
加速度をコントロールしながら少量ずつ添加し、反応さ
せることにより、目的とするα選択率が飛躍的に向上す
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
点を克服すべく鋭意検討した結果、驚くべきことに、有
機カルボン酸溶媒中で、L−PMとN−ベンジルオキシ
カルボニル−L−アスパラギン酸無水物(以下、Z−A
sp無水物と略記する。)とを反応させN−ベンジルオ
キシカルボニル−α−Lアスパルチル−L−フェニルア
ラニンメチルエステル(以下、Z−α−APM略記す
る。)を製造する方法において、反応液中のL−PM濃
度が1%以下になるような条件下で反応させ、系内のZ
−Asp無水物がL−PMに対して過剰になるように添
加速度をコントロールしながら少量ずつ添加し、反応さ
せることにより、目的とするα選択率が飛躍的に向上す
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】本発明の方法において溶媒として用いられ
る有機カルボン酸は、Z−ZSP,Z−Asp無水物、
L−PMなどの原料及び反応生成物であるZ−α−AP
M、Z−β−APMにたいする溶解力が高く、高濃度で
反応を行うことができ、反応液の攪拌、移液等の操作性
に優れ、工業的に好ましいものである。有機カルボン酸
としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等が代表的なもの
であり、特に酢酸が好ましい。
る有機カルボン酸は、Z−ZSP,Z−Asp無水物、
L−PMなどの原料及び反応生成物であるZ−α−AP
M、Z−β−APMにたいする溶解力が高く、高濃度で
反応を行うことができ、反応液の攪拌、移液等の操作性
に優れ、工業的に好ましいものである。有機カルボン酸
としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等が代表的なもの
であり、特に酢酸が好ましい。
【0014】本発明の方法において用いられるL−PM
はL−フェニルアラニンを酸触媒の存在下にメチルエス
テル化することにより得られるので、通常、酸との付加
塩の形で得られ、酸を中和した後、有機溶媒で抽出、濃
縮後に酢酸溶媒に置換すればよい。L−PMの濃度とし
ては特に制限はない。
はL−フェニルアラニンを酸触媒の存在下にメチルエス
テル化することにより得られるので、通常、酸との付加
塩の形で得られ、酸を中和した後、有機溶媒で抽出、濃
縮後に酢酸溶媒に置換すればよい。L−PMの濃度とし
ては特に制限はない。
【0015】本発明の方法において用いられるZ−As
p無水物は、例えば、N−ベンジルオキシカボニル−L
−アスパラギン酸を、有機溶媒に溶解、もしくは懸濁
し、脱水剤を作用せしめることにより得られることは公
知である。
p無水物は、例えば、N−ベンジルオキシカボニル−L
−アスパラギン酸を、有機溶媒に溶解、もしくは懸濁
し、脱水剤を作用せしめることにより得られることは公
知である。
【0016】反応形式は、バッチ法でも良いし、連続法
でもかまわない。バッチ法の場合、Z−Asp無水物を
含んだ溶液にL−PMを滴下しても良いし、両者を同時
に滴下する方法でも良いが、後の方法が好ましい。
でもかまわない。バッチ法の場合、Z−Asp無水物を
含んだ溶液にL−PMを滴下しても良いし、両者を同時
に滴下する方法でも良いが、後の方法が好ましい。
【0017】L−PMの添加速度は、縮合反応の速度を
考慮してコントロールする必要があり、系内のL−PM
濃度が1%以下となるような速度にしなければならな
い。溶液中のL−PM濃度は、反応液をHLC等の分析
装置で分析しても良い。また、市販のガラス複合電極を
備えたpHメーターにより、その指示値を指標として、
添加速度をコントロールすることもできる。pHメータ
の指示値が、2.0以下であるようにL−PM溶液を添
加することが好ましい。
考慮してコントロールする必要があり、系内のL−PM
濃度が1%以下となるような速度にしなければならな
い。溶液中のL−PM濃度は、反応液をHLC等の分析
装置で分析しても良い。また、市販のガラス複合電極を
備えたpHメーターにより、その指示値を指標として、
添加速度をコントロールすることもできる。pHメータ
の指示値が、2.0以下であるようにL−PM溶液を添
加することが好ましい。
【0018】添加時間は、系内のL−PM消費速度に合
わせて調整するが、通常、1〜3時間で行う。30分以
下で添加を行うと反応液中の未反応L−PMが増加し、
α選択率の低下きたし好ましくない。
わせて調整するが、通常、1〜3時間で行う。30分以
下で添加を行うと反応液中の未反応L−PMが増加し、
α選択率の低下きたし好ましくない。
【0019】添加温度および反応温度は、生成物のラセ
ミ化を極力抑制する観点より100℃以下、好ましくは
80℃以下であり、温度は低いほどα選択率が高くな
る。
ミ化を極力抑制する観点より100℃以下、好ましくは
80℃以下であり、温度は低いほどα選択率が高くな
る。
【0020】Z−Asp無水物とL−PMの添加が終了
した後の反応時間には特に制限はないが、反応を完結さ
せるために、数時間保持するのが普通である。反応温度
にもよるが通常は6時間以内で充分である。
した後の反応時間には特に制限はないが、反応を完結さ
せるために、数時間保持するのが普通である。反応温度
にもよるが通常は6時間以内で充分である。
【0021】Z−Asp無水物とL−PMのモル比は、
0.8〜1.2の範囲が好ましい。反応は、ほぼ定量的
に進行し、一方を過剰に用いた場合は、その分が無駄に
なり経済的ではない。
0.8〜1.2の範囲が好ましい。反応は、ほぼ定量的
に進行し、一方を過剰に用いた場合は、その分が無駄に
なり経済的ではない。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明の方法を詳しく説
明する。
明する。
【0023】実施例1 1000mlの攪拌装置付の反応容器にN−ベンジルカ
ルボキシ−L−アスパラギン酸133.61g(0.5
0モル),無水酢酸56.15g(0.55モル)及び
トルエン400gを混合し、攪拌下に55℃で3時間反
応させた。得られた反応液を30℃まで冷却した後、濾
過し、トルエン洗浄後、乾燥し、Z−Asp無水物の結
晶109.7g(0.44モル)を得た。300mlの
攪拌装置付の反応容器に酢酸38.3gを入れ15℃に
冷却した後に、Z−Asp無水物の結晶12.84g
(0.0515モル)を64gの酢酸に加えて溶解させ
た溶液の滴下を先行させながら、並行してL−フェニル
アラニンメチルエステル8.96g(0.05モル)含
む酢酸30.0gとを同時に滴下し、経時的にサンプリ
ングしてL−PMの濃度が1%以下であることを確認
し、さらに、池田製作所製のガラス電極pHメ−タ(型
式PT−3S)の指示値を1.0以下にコントロールし
ながら2時間で滴下し、終了後、同温度にて2時間反応
させた。この反応液中のZ−α−APMとZ−β−AP
Mを定量し、Z−α−APMの収率を求めたところ、8
5.0%であった。さらに、この縮合液の酢酸を減圧下
に留去し、水310gを加えて懸濁状態とし60℃に加
温後、5%パラジウム−炭素0.5gを加えて、常圧で
3時間接触還元を行った後、同温度で触媒を濾別し、ト
ルエン層を分液して水層を冷却して5℃で1時間攪拌
後、同温度にて析出している結晶を濾過して5℃の冷水
30mlで洗浄後、乾燥してα−APM10.0g
(0.034モル)得られた(収率68.0%)。
ルボキシ−L−アスパラギン酸133.61g(0.5
0モル),無水酢酸56.15g(0.55モル)及び
トルエン400gを混合し、攪拌下に55℃で3時間反
応させた。得られた反応液を30℃まで冷却した後、濾
過し、トルエン洗浄後、乾燥し、Z−Asp無水物の結
晶109.7g(0.44モル)を得た。300mlの
攪拌装置付の反応容器に酢酸38.3gを入れ15℃に
冷却した後に、Z−Asp無水物の結晶12.84g
(0.0515モル)を64gの酢酸に加えて溶解させ
た溶液の滴下を先行させながら、並行してL−フェニル
アラニンメチルエステル8.96g(0.05モル)含
む酢酸30.0gとを同時に滴下し、経時的にサンプリ
ングしてL−PMの濃度が1%以下であることを確認
し、さらに、池田製作所製のガラス電極pHメ−タ(型
式PT−3S)の指示値を1.0以下にコントロールし
ながら2時間で滴下し、終了後、同温度にて2時間反応
させた。この反応液中のZ−α−APMとZ−β−AP
Mを定量し、Z−α−APMの収率を求めたところ、8
5.0%であった。さらに、この縮合液の酢酸を減圧下
に留去し、水310gを加えて懸濁状態とし60℃に加
温後、5%パラジウム−炭素0.5gを加えて、常圧で
3時間接触還元を行った後、同温度で触媒を濾別し、ト
ルエン層を分液して水層を冷却して5℃で1時間攪拌
後、同温度にて析出している結晶を濾過して5℃の冷水
30mlで洗浄後、乾燥してα−APM10.0g
(0.034モル)得られた(収率68.0%)。
【0024】比較例1 300mlの攪拌装置付の反応容器にL−フェニルアラ
ニンメチルエステル8.96g(0.05モル)含む酢
酸30.0gを入れ15℃に冷却した後に、実施例1で
得られたZ−Asp無水物の結晶12.84g(0.0
515モル)を102.3gの酢酸に加えて溶解させた
溶液を滴下を2時間で行い同温度にて2時間反応させ
た。その時のpHメーターの指示値は2.5以上であ
り、経時的にサンプリングしてL−PMの濃度を分析し
た結果1%以上であった。この反応液中のZ−α−AP
MとZ−β−APMを定量し、そのZ−α−APMの収
率を求めたところ、79.5%であった。
ニンメチルエステル8.96g(0.05モル)含む酢
酸30.0gを入れ15℃に冷却した後に、実施例1で
得られたZ−Asp無水物の結晶12.84g(0.0
515モル)を102.3gの酢酸に加えて溶解させた
溶液を滴下を2時間で行い同温度にて2時間反応させ
た。その時のpHメーターの指示値は2.5以上であ
り、経時的にサンプリングしてL−PMの濃度を分析し
た結果1%以上であった。この反応液中のZ−α−AP
MとZ−β−APMを定量し、そのZ−α−APMの収
率を求めたところ、79.5%であった。
【0025】比較例2 滴下および反応温度が40℃であること以外は比較例1
の方法に従って反応を行った。この反応液中のZ−α−
APMとZ−β−APMを定量し、そのZ−α−APM
の収率を求めたところ、77.3%であった。
の方法に従って反応を行った。この反応液中のZ−α−
APMとZ−β−APMを定量し、そのZ−α−APM
の収率を求めたところ、77.3%であった。
【0026】実施例2 滴下時のpHが1.8であること以外は実施例1の方法
に従って反応を行った。この反応液中のZ−α−APM
とZ−β−APMを定量し、そのZ−α−APMの収率
を求めたところ、83.8%であった。
に従って反応を行った。この反応液中のZ−α−APM
とZ−β−APMを定量し、そのZ−α−APMの収率
を求めたところ、83.8%であった。
【0027】
【発明の効果】通常の一括挿入法に比べ、高いα選択率
で、且つ、コンパクトにZ−α−APMを製造すること
ができ、以後のα−APM単離工程の大きな収率改善が
できる点で、工業的にきわめて有利なものである。
で、且つ、コンパクトにZ−α−APMを製造すること
ができ、以後のα−APM単離工程の大きな収率改善が
できる点で、工業的にきわめて有利なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 5/075 CA(STN) WPI(DIALOG)
Claims (3)
- 【請求項1】 有機カルボン酸溶媒中で、L−フェニル
アラニンメチルエステルとN−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−アスパラギン酸無水物とを反応させN−ベンジ
ルオキシカルボニル−α−L−アスパルチル−L−フェ
ニルアラニンメチルエステルを製造する方法において、
反応液中のL−フェニルアラニンメチルエステルの濃度
が1%以下、かつ反応液のpH=1.8以下になるよう
な条件下で反応させることを特徴とするN−ベンジルオ
キシカルボニル−α−L−アスパルチル−L−フェニル
アラニンメチルエステルの製造法。 - 【請求項2】 N−ベンジルオキシカルボニル−L−ア
スパラギン酸無水物を先行させながら、L−フェニルア
ラニンメチルエステルと並行して同時に添加する特許請
求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項3】 有機カルボン酸が酢酸である特許請求の
範囲第1項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32417691A JP3238175B2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | N−ベンジルオキシカルボニル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32417691A JP3238175B2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | N−ベンジルオキシカルボニル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05155897A JPH05155897A (ja) | 1993-06-22 |
JP3238175B2 true JP3238175B2 (ja) | 2001-12-10 |
Family
ID=18162940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32417691A Expired - Fee Related JP3238175B2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | N−ベンジルオキシカルボニル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3238175B2 (ja) |
-
1991
- 1991-12-09 JP JP32417691A patent/JP3238175B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05155897A (ja) | 1993-06-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0127411B1 (en) | Method of preparing alpha-l-aspartyl-l-phenylalanine methyl ester and its hydrochloride | |
US4173562A (en) | Process for the preparation of α-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester | |
JPS6050200B2 (ja) | α‐L‐アスパルチル‐L‐フエニルアラニンメチルエステルの改良された製法 | |
US4745210A (en) | Preparation process of N-formyl-α-aspartyl phenylalanine | |
US4760164A (en) | Process for producing α-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester | |
JP3238175B2 (ja) | N−ベンジルオキシカルボニル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法 | |
US4801732A (en) | Preparation process of α-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester | |
EP0200311A2 (en) | Preparation process of alpha-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester or hydrochloride thereof | |
JP3220484B2 (ja) | N−ベンジルオキシカルボニル−α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルの製造法 | |
US4507231A (en) | Process for the preparation of α-aspartyl phenylalanine methyl ester | |
JP2662287B2 (ja) | α―L―アスパルチル―L―フェニルアラニンメチルエステルの分離方法 | |
JP2951785B2 (ja) | L−フェニルアラニンの晶析方法 | |
EP0297560B1 (en) | Imides; a process for their production and a process for the production of dipeptides using them | |
US4918216A (en) | Preparation process of α-l-aspartyl-l-phenyl-alanine methyl ester or hydrohalide thereof | |
JP2976609B2 (ja) | α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル又はその塩酸塩の製造法 | |
EP0300450B1 (en) | Method for producing alpha-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester hydrochloride | |
JPS61227593A (ja) | α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルまたはその塩酸塩の製造方法 | |
JP4085199B2 (ja) | O,O−ジメチル−O−(p−シアノフェニル)ホスホロチオエートの製造方法 | |
JPS63159355A (ja) | L−フェニルアラニンおよびl−アスパラキン酸の回収方法 | |
JPH0338839B2 (ja) | ||
JP2598470B2 (ja) | N−ベンジルオキシカルボニル―αーL―アスパルチル―L―フェニルアラニンメチルエステルの製造方法 | |
JPH07116225B2 (ja) | α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルのハロゲン化水素酸塩の製造方法 | |
JPS61225196A (ja) | α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルまたはその塩酸塩の製造法 | |
JPH0730049B2 (ja) | ジケトピペラジン誘導体の製造方法 | |
JPS61268699A (ja) | α−L−アスパルチル−L−フエニルアラニンメチルエステルの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |