JP3238024U - 透明ケース入り造花付花瓶 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明ケースに大きな衝撃が加えられ或いは透明ケースが転倒したとしても、台座、台座上の花瓶、および花瓶に挿し入れられた造花の相互の位置が乱れることのない、透明ケース入り造花付花瓶を提供する。【解決手段】透明ケース入り造花付花瓶は、透明ケース12に形成された係合突起18により花瓶保持部材30が固定され、花瓶保持部材30に備えられた長手状の花瓶押え部42により花瓶60が押えられ、花瓶押え部42に形成された造花挿通穴50により花瓶60の開口部62に挿し入れられた造花70が固定されるので、輸送中に透明ケース12に衝撃が加えられ或いは透明ケース12が転倒したとしても、台座20、台座20上の花瓶60や花瓶60に挿し入れられた造花70の相互の位置が乱れることがない。また、係合突起18と係合凹部38との係合を外すことで、花瓶保持部材30および花瓶60を透明ケース12内から簡単に取り外すことができる。【選択図】図1

Description

本考案は、透明ケース内に収容された台座、台座上の花瓶、花瓶に挿入された造花等の相互の位置が輸送中において乱れることがなく、使用後においては花瓶を容易に台座から分離できる、透明ケース入り造花付花瓶に関するものである。
供花を行なうことを目的として、台座、台座上の花瓶、花瓶に挿入された鑑賞用植物を透明ケース内に収容されたものが、知られている。たとえば、特許文献1に記載されたものがそれである。
実用新案登録第3125736号公報
特許文献1では、透明ケース内では、保持容器が台座に形成された係止部に係合する取付部を介して台座に固定されており、保持容器内には、陶製や樹脂製、金属製の花瓶が収容され、花瓶には、造花を含む鑑賞用植物が鉢植えされている。このため、輸送中に透明ケースに大きな衝撃が加えられ或いは透明ケースが転倒すると、保持容器内の花瓶が保持容器から離脱したり、花瓶に鉢植えされた鑑賞用植物が花瓶から脱落する可能性があった。
本考案は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、輸送中に透明ケースに大きな衝撃が加えられ或いは透明ケースが転倒したとしても、台座、台座上の花瓶、および花瓶に挿し入れられた造花の相互の位置が乱れることのない、透明ケース入り造花付花瓶を提供することにある。
第1考案の要旨とするところは、(a)上面に位置決め穴が設けられた台座と、前記位置決め穴に下端部が嵌め入れられた花瓶と、前記花瓶の上端の開口部に挿し入れられた造花とが、透明ケース内に収容された透明ケース入り造花付花瓶であって、(b)前記台座の下敷きとなる一対の下敷き板部、前記花瓶の開口部に対応した位置に設けられた造花挿通穴が形成され、且つ前記花瓶の開口部を上から押える長手状の花瓶押え部、および前記花瓶押え部の両端部と前記下敷き板部の両端部同士をそれぞれ連結する一対の側板部とを一体的に有する透明な花瓶保持部材を備え、(c)前記側板部には、係合凹部が形成され、(d)前記透明ケースには、前記係合凹部に係合するように内側へ突き出す係合突起が形成されていることにある。
第2考案の要旨とするところは、第1考案において、前記透明ケースは、4つの側板、底板、開閉可能な蓋板を一体的に有する角柱状の透明樹脂製の可撓性薄板からなり、前記係合突起は、前記4つの側板のうちの互いに隣接する一対の側板の隅において前記底板に平行且つ互いに平行な所定長さの一対の切れ込みの間が内側へ押し込まれることで内側へ突設されたものである。
第3考案の要旨とするところは、第2考案において、前記係合凹部の前記底板からの高さは、前記台座の高さと同じであることにある。
第4考案の要旨とするところは、第2考案または第3考案において、前記透明ケースに形成された前記係合突起は、前記花瓶の取り出しに際して前記透明ケースの内側から外側へ向かって操作されることで、前記側板と面一となることにある。
第5考案の要旨とするところは、第1考案において、前記花瓶保持部材は、透明樹脂製の可撓性薄板から構成され、前記花瓶保持部材の一部である前記長手状の花瓶押え部は、前記花瓶押え部の長手方向に直交する幅方向の両端部において、幅方向の中央部から前記下敷き板部側へ折り曲げられた長手状の補強板部を備え、前記造花挿通穴は前記幅方向の中央部に設けられ、前記一対の補強板部は前記花瓶の開口部を上から押えていることにある。
第6考案の要旨とするところは、第1考案において、前記造花挿通穴には、前記造花挿通穴の内周縁からの切込みが形成されることにより、前記造花の抜けを抑制する返し片が少なくとも1つ設けられていることにある。
第7考案の要旨とするところは、第6考案において、前記返し片は、前記造花挿通穴の内周縁から前記花瓶押え部の長手方向へそれぞれ離れる方向へ形成された第1切込みと、前記第1切込みの先端から前記花瓶押え部の幅方向へそれぞれ離れる方向へ形成された第2切込みとにより設けられ、前記造花挿通穴の中心に向かうにしたがって前記花瓶の開口部内に向かう一対の返し片であることにある。
第1考案の透明ケース入り造花付花瓶によれば、前記台座の下敷きとなる一対の下敷き板部、前記花瓶の開口部に対応した位置に設けられた造花挿通穴が形成され、且つ前記花瓶の開口部を上から押える長手状の花瓶押え部、および前記花瓶押え部の両端部と前記下敷き板部の両端部同士をそれぞれ連結する一対の側板部とを一体的に有する透明な花瓶保持部材を備え、前記側板部には、係合凹部が形成され、前記透明ケースには、前記係合凹部に係合するように内側へ突き出す係合突起が形成されている。これにより、透明ケースの隅に形成された係合突起により花瓶保持部材が固定され、花瓶保持部材に一体に備えられた長手状の花瓶押え部により花瓶が押えられ、長手状の花瓶押え部に形成された造花挿通穴により花瓶の開口部に挿し入れられた造花が固定されるので、輸送中に透明ケースに衝撃が加えられ或いは透明ケースが転倒したとしても、台座、台座上の花瓶、および花瓶に挿し入れられた造花の相互の位置が乱れることがない。また、前記係合突起と前記係合凹部との係合を外すことで、前記花瓶保持部材および花瓶を前記透明ケースから簡単に取り外すことができ、花瓶を再利用することができる。
第2考案の透明ケース入り造花付花瓶によれば、前記透明ケースは、4つの側板、底板、開閉可能な蓋板を一体的に有する角柱状の透明樹脂製の可撓性薄板からなり、前記係合突起は、前記4つの側板のうちの互いに隣接する一対の側板の隅において前記底板に平行且つ互いに平行な所定長さの一対の切れ込みの間が内側へ押し込まれることで内側へ突設されたものである。このように角柱状の透明樹脂製の透明ケースにおいて、互いに隣接する一対の側板の隅において前記底板に平行且つ互いに平行な所定長さの一対の切れ込みの間が内側へ押し込まれることで内側へ突設された係合突起が構成されていて、係合突起が外側へ操作されることで、係合突起が解消されるので、使用後の状態では、簡単な操作で、係合突起に係合していた花瓶保持部材が透明ケースから容易に分離される。
第3考案の透明ケース入り造花付花瓶によれば、前記係合凹部の前記底板からの高さは、前記台座の高さと同じであることから、台座も透明ケースの内側へ突設された係合突起と係合して固定され、使用後の状態では、簡単な操作で、係合突起に係合していた台座も透明ケースから容易に分離される。
第4考案の透明ケース入り造花付花瓶によれば、前記透明ケースに形成された前記係合突起は、前記花瓶の取り出しに際して前記透明ケースの内側から外側へ向かって操作されることで、係合突起が解消されるので、使用後の状態では、簡単な操作で、係合突起に係合していた花瓶保持部材の長手状の花瓶押えにより押えられていた花瓶が台座から容易に分離される。
第5考案の透明ケース入り造花付花瓶によれば、前記花瓶保持部材は、透明樹脂製の可撓性薄板から構成され、前記花瓶保持部材の一部である前記長手状の花瓶押え部は、前記花瓶押え部の長手方向に直交する幅方向の両端部において、幅方向の中央部から前記下敷き板部側へ折り曲げられた長手状の補強板部を備え、前記造花挿通穴は前記幅方向の中央部に設けられ、前記補強板部は前記花瓶の開口部を上から押えている。これにより、前記長手状の花瓶押え部は、可撓性の薄板から構成されていても、前記補強板部により曲げ剛性が高められているので、前記花瓶を比較的強く押えることができる。
第6考案の透明ケース入り造花付花瓶によれば、前記造花挿通穴には、前記造花挿通穴の内周縁からの切込みが形成されることにより、前記造花の抜けを抑制する返し片が少なくとも1つ設けられている。これにより、前記造花挿通穴を通して前記花瓶の開口部内に差し入れられた造花は、花瓶および造花挿通穴からの抜けが返し片によって抑制される。
第7考案の透明ケース入り造花付花瓶によれば、前記返し片は、前記造花挿通穴の内周縁から前記花瓶押え部の長手方向へそれぞれ離れる方向へ形成された第1切込みと、前記第1切込みの先端から前記花瓶押え部の幅方向へそれぞれ離れる方向へ形成された第2切込みとにより設けられ、前記造花挿通穴の中心に向かうにしたがって前記花瓶の開口部内に向かう一対の返し片である。このことから、前記造花挿通穴を通して前記花瓶の開口部内に差し入れられた造花は、一対の返し片により、一層好適に、花瓶および造花挿通穴からの抜けが返し片によって抑制される。
本考案の一実施例であるケース入り造花付花瓶を説明する正面図である。 図1の透明ケースを説明する斜視図である。 図1の透明ケースを説明する正面図である。 図1の透明ケースを説明する平面図である。 図1の台座を説明する斜視図である。 図1の花瓶保持部材を説明する斜視図である。 図1の花瓶保持部材を説明する正面図である。 図1の花瓶保持部材を説明する平面図である。 図1の花瓶保持部材を説明する側面図である。
以下、本考案の一実施例を図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明において、図は理解を容易とするために適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法及び形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、たとえば供花や室内装飾品等として用いられる透明ケース入り造花付花瓶10の正面図である。図1において、透明ケース入り造花付花瓶10は、上面に位置決め穴22が設けられた台座20と、位置決め穴22に下端部の高台68が嵌め入れられた花瓶60と、花瓶60の上端部に形成された開口部62に挿し入れられた造花70と、花瓶60および造花70を保持する花瓶保持部材30とが、透明ケース12内に収容されている。図1では、台座20および花瓶60は断面で示されている。
透明ケース12は、透明樹脂製の可撓性薄板から成る、角柱状の4つの側板12aと、よく知られた開閉を予定していない構造を有する矩形の底板12bと、よく知られた開閉可能構造を有する矩形の蓋板12cとを一体的に有し、全体として角柱状の箱を成している。透明ケース12は、内寸で、高さ寸法H3と、幅寸法Wと、奥行き寸法Dとを有する角箱状である。奥行き寸法Dは幅寸法Wと同様以下である。透明ケース12は、本実施例では、全面が透明であるが、一部だけたとえば前面だけが透明樹脂製の薄板であり、他は厚紙製の薄板であってもよい。
花瓶60は、陶磁器製、合成樹脂製、或いは金属製であって、上端部に開口部62を有する容器状を成している。本実施例では、花瓶60の下端部には、高台68が形成されている。
図2は透明ケース12の正面図、図3は透明ケース12の平面図、図4は透明ケース12の側面図を示している。透明ケース12の4つの側板14により形成される4隅のうち、対角線上に位置する一対の隅には、内向きに突き出す係合突起18が底板12bからの高さがH1となるようにそれぞれ形成されている。係合突起18は、底板12bに平行且つ所定間隔L1で所定長さ2×L3の互いに平行な一対の切れ込みK1の間が内側へ押し込み操作されることで、図3に示すように折れ線O1から内側へ曲げられ、所定の突出し量L3で内向きに突設されたものである。この係合突起18は、内側から外側へ操作されることで、側板12aと面一の元の状態とされることが可能である。
台座20は、透明ケース12の下部に嵌め入れられている。台座20は、たとえば厚紙製の箱であって、図5の斜視図に詳しく示すように、外寸で、高さ寸法H1と、幅寸法Wと、奥行き寸法Dとを有し、透明ケース80の高さ寸法H3よりも低い高さ寸法H1を角箱状である。台座20は、矩形の上板20aおよび底板20bと、上板20aの周縁および底板20bの周縁を連結する4つの側板20cとを有し、上板20aの中央部には、花瓶60の下端部の高台68を嵌め入れて花瓶60を位置決めする位置決め穴22が形成されている。位置決め穴22には、複数本の放射状の切れ込みK2が形成されていて、位置決め穴22の径よりも大径且つ円形の折れ線O2よりも小径の高台68の通過が許容され、位置決め穴22の周囲のうち、円形の折れ線O2よりも内周側に複数の返し片24が形成されている。
図6は花瓶保持部材30を示す斜視図、図7は花瓶60および台座20と共に花瓶保持部材30を示す正面図、図8は花瓶60と共に花瓶保持部材30を展開して示す平面図、図9は花瓶60および台座20と共に花瓶保持部材30を示す側面図である。
花瓶保持部材30は、透明樹脂製の可撓性薄板から一体に構成されている。花瓶保持部材30は、台座20の下敷きとなって、底板12bとの間に挟まれる一対の下敷き板部32と、花瓶60の開口部62に対応した位置に設けられた造花挿通穴50が形成され、且つ花瓶60の開口部62を上から押える長手状の花瓶押え部42と、花瓶押え部42の長手方向の両端部と下敷き板部32の両端部同士を、折れ線O3およびO4を境にして直角に曲げた状態でそれぞれ連結する一対の側板部46とを、一体的に有する。
花瓶保持部材30の一対の側板部46には、透明ケース12の4つの側板12aの4隅のうち、対角線上に位置する一対の隅から突設された係合突起18が係合するように切り欠かれた係合凹部38が、下敷き板部32から高さH1の位置に形成されている。係合突起18は、花瓶保持部材30の一対の側板部46に形成された係合凹部38および台座20に係合しているので、花瓶保持部材30および台座20の透明ケース12内からの抜け方向の移動が阻止されている。
花瓶保持部材30の長手状の花瓶押え部42は、花瓶押え部42の長手方向に直交する幅方向の両側部において、幅方向の中央部42aから花瓶押え部42の長手方向に平行な一対の折れ線O5を境にして下敷き板部32側へそれぞれ折り曲げられた長手状の一対の補強板部42bを備えている。長手状の花瓶押え部42は、一対の補強板部42bによって曲げ剛性が高められている。花瓶押え部42の幅方向の中央部42aは花瓶60の開口部62を上から押えている。
図8に示すように、造花挿通穴50は、長手状の花瓶押え部42の長手方向の中央部であって、花瓶押え部42の幅方向の中央部42aに設けられている。造花挿通穴50には、造花挿通穴50の内周縁からの切込みが形成されることにより、造花70の抜けを抑制する返し片が設けられている。
本実施例では、造花挿通穴50の内周縁から花瓶押え部42の長手方向へそれぞれ離れる方向へ所定長さに形成された一対の第1切込みK3と、第1切込みK3の先端から花瓶押え部42の幅方向へそれぞれ離れる方向へ形成された第2切込みK4とが形成されることにより、造花挿通穴50の中心に向かうにしたがって花瓶60の開口部62内に向かう一対の返し片52が、設けられている。一対の返し片52は、折れ線O6を境界として、互いに接近するほど花瓶60側に向かうように、傾斜させられる。造花挿通穴50および花瓶60の開口部62内に挿し入れられた造花70の抜けが抑制されている。この返し片52は、必ずしも1対である必要はなく、単一であっても差し支えない。
以上のように構成された本実施例のケース入り造花付花瓶10によれば、台座20の下敷きとなる一対の下敷き板部32、花瓶60の開口部62に対応した位置に設けられた造花挿通穴50が形成され、且つ花瓶60の開口部62を上から押える長手状の花瓶押え部42、および花瓶押え部42の両端部42a4と下敷き板部32の外側端部とをそれぞれ連結する一対の側板部36とを一体的に有する透明な花瓶保持部材30を備え、一対の側板部36には、係合凹部38が形成され、透明ケース12の隅には、係合凹部38に係合するように内側へ突き出す係合突起18が形成されている。これにより、透明ケース12の隅に形成された係合突起18により花瓶保持部材30が固定され、花瓶保持部材30に一体に備えられた長手状の花瓶押え部42により花瓶60が押えられ、長手状の花瓶押え部42に形成された造花挿通穴50により花瓶60の開口部62に挿し入れられた造花70が固定されるので、輸送中に透明ケース12に振動が加えられ或いは透明ケース12が転倒したとしても、台座20、台座20上の花瓶60、および花瓶60に挿し入れられた造花70の相互の位置が乱れることがない。また、透明ケース12、花瓶保持部材30、台座20、花瓶60、および造花70は、相互に接着されていないので、係合突起18と係合凹部38との係合を外すことで、花瓶保持部材30および花瓶60を透明ケース80内から簡単に取り外すことができ、花瓶60を再利用することができる。
また、本実施例のケース入り造花付花瓶10によれば、透明ケース12は、4つの側板12a、底板12b、開閉可能な蓋板12cを一体的に有する角柱状の透明樹脂製の可撓性薄板からなり、係合突起18は、4つの側板12aのうちの互いに隣接する一対の側板12aの間の隅において底板12bに平行且つ互いに平行な所定長さの一対の切れ込みK3の間が内側へ押し込まれることで内側へ突設されたものである。このように角柱状の透明樹脂製の透明ケース12において、互いに隣接する一対の側板12aの間の隅において底板12bに平行且つ互いに平行な所定長さの一対の切れ込みK3の間が内側へ押し込まれることで内側へ突設された係合突起18が構成されていて、係合突起18が外側へ操作されることで、係合突起18が側板12aと面一となって解消されるので、使用後の状態では、簡単な操作で、係合突起18に係合していた花瓶保持部材30が透明ケース12から容易に分離される。
また、本実施例のケース入り造花付花瓶10によれば、係合凹部38の底板12bからの高さH1は、台座20の高さと同じであることから、台座20も透明ケース12の内側へ突設された係合突起18と係合して固定され、使用後の状態では、簡単な操作で、係合突起18に係合していた台座20も透明ケース12から容易に分離される。
また、本実施例のケース入り造花付花瓶10によれば、透明ケース12に形成された係合突起18は、花瓶60の取り出しに際して透明ケース12の内側から外側へ向かって操作されることで、係合突起18が側板12aと面一となって解消されるので、使用後の状態では、簡単な操作で、係合突起18に係合していた花瓶保持部材30の長手状の花瓶押え42により押えられていた花瓶60が台座20から容易に分離される。
また、本実施例のケース入り造花付花瓶10によれば、花瓶保持部材30は、透明樹脂製の可撓性薄板から構成され、花瓶保持部材30の一部である長手状の花瓶押え部42は、花瓶押え部42の長手方向に直交する幅方向の両端部において、花瓶押え部42の幅方向の中央部42aから下敷き板部32側へ折り曲げられた長手状の一対の補強板部42bを備え、造花挿通穴50は花瓶押え部42の長手方向および幅方向の中央部に設けられ、一対の補強板部42bは花瓶60の開口部62を上から押えている。これにより、長手状の花瓶押え部42は、可撓性の樹脂製薄板から構成されていても、一対の補強板部42bにより曲げ剛性が高められているので、花瓶60を比較的強く押えて保持することができる。
また、本実施例のケース入り造花付花瓶10によれば、造花挿通穴50には、造花挿通穴50の内周縁からの切込みK1、K2が形成されることにより、造花70の抜けを抑制する少なくとも1つの返し片52が設けられている。これにより、造花挿通穴50を通して花瓶60の開口部62内に差し入れられた造花70は、花瓶60および造花挿通穴50からの抜けが抑制される。
また、本実施例のケース入り造花付花瓶10によれば、造花挿通穴50の内周縁から花瓶押え部42の長手方向へそれぞれ離れる方向へ形成された第1切込みK1と、第1切込みK1の先端から花瓶押え部42の幅方向へそれぞれ離れる方向へ形成された第2切込みとにより設けられ、造花挿通穴50の中心に向かうにしたがって花瓶60の開口部62内に向かう一対の返し片52が、形成されている。このことから、造花挿通穴50を通して花瓶60の開口部62内に差し入れられた造花70は、一対の返し片52により、一層好適に、花瓶60および造花挿通穴50からの抜けが抑制される。
以上、本考案の一実施例を図面を用いて説明したが、本考案はその主旨を逸脱しない範囲において種々の変更が加えられ得る。
たとえば、前述の実施例では、透明ケース12には一対の係合突起18が内向きに突設され、花瓶保持部材30の一対の側板部36には、一対の係合突起18と係合する係合凹部38がそれぞれ形成されていたが、係合突起18およびそれと係合する係合凹部38の数は、1個以上設けられていればよい。また、係合突起18およびそれと係合する係合凹部38の位置は、必ずしも透明ケース12の隅に位置していなくてもよく、透明ケース12の側板12aの水平(幅)方向の中央位置に形成されていてもよい。
また、前述の実施例では、補強板部42bは、花瓶押え部42の幅方向の中央部42aの両側に一対設けられていたが、花瓶押え部42の幅方向の中央部42aの片側に一個設けられていてもよい。
なお、上述したのはあくまでも本考案の一実施例であり、本考案はその主旨を逸脱しない範囲において当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ケース入り造花付花瓶
12:透明ケース
12a:側板
12b:底板
12c:蓋板
18:一対の係合突起(係合突起)
20:台座
20a:上板
20b:底板
20c:側板
22:位置決め穴
24:返し片
30:花瓶保持部材
32:下敷板部
36:一対の側板部
38:係合凹部
42:花瓶押え部
42a:幅方向の中央部
42b:補強板部
50:造花挿通穴
52:一対の返し片
60:花瓶
62:開口部
68:高台(下端部)
70:造花

Claims (7)

  1. 上面に位置決め穴が設けられた台座と、前記位置決め穴に下端部が嵌め入れられた花瓶と、前記花瓶の開口部に挿し入れられた造花とが、透明ケース内に収容された透明ケース入り造花付花瓶であって、
    前記台座の下敷きとなる一対の下敷き板部、前記花瓶の開口部に対応した位置に設けられた造花挿通穴が形成され、且つ前記花瓶の開口部を上から押える長手状の花瓶押え部、および前記花瓶押え部の両端部と前記下敷き板部の両端部同士をそれぞれ連結する一対の側板部とを一体的に有する透明な花瓶保持部材を、備え、
    前記側板部には、係合凹部が形成され、
    前記透明ケースには、前記係合凹部に係合するように内側へ突き出す係合突起が形成されている
    ことを特徴とする透明ケース入り造花付花瓶。
  2. 前記透明ケースは、4つの側板、底板、開閉可能な蓋板を一体的に有する角柱状の透明樹脂製の可撓性薄板からなり、
    前記係合突起は、前記4つの側板のうちの互いに隣接する一対の側板の隅において前記底板に平行且つ互いに平行な所定長さの一対の切れ込みの間が内側へ押し込まれることで内側へ突設されたものである。
    ことを特徴とする請求項1の透明ケース入り造花付花瓶。
  3. 前記係合凹部の前記底板からの高さは、前記台座の高さと同じである
    ことを特徴とする請求項2の透明ケース入り造花付花瓶。
  4. 前記透明ケースに形成された前記係合突起は、前記花瓶の取り出しに際して前記透明ケースの内側から外側へ向かって操作されることで、前記側板と面一となる
    ことを特徴とする請求項2又は3の透明ケース入り造花付花瓶。
  5. 前記花瓶保持部材は、透明樹脂製の可撓性薄板から構成され、
    前記花瓶保持部材の一部である前記長手状の花瓶押え部は、前記花瓶押え部の長手方向に直交する幅方向の両端部において、幅方向の中央部から前記下敷き板部側へ折り曲げられた長手状の補強板部を備え、
    前記造花挿通穴は前記花瓶押え部の前記幅方向の中央部に設けられ、前記一対の補強板部は前記花瓶の開口部を上から押えている
    ことを特徴とする請求項1の透明ケース入り造花付花瓶。
  6. 前記造花挿通穴には、前記造花挿通穴の内周縁からの切込みが形成されることにより、前記造花の抜けを抑制する少なくとも1つの返し片が設けられている
    ことを特徴とする請求項1の透明ケース入り造花付花瓶。
  7. 前記返し片は、前記造花挿通穴の内周縁から前記花瓶押え部の長手方向へそれぞれ離れる方向へ形成された第1切込みと、前記第1切込みの先端から前記花瓶押え部の幅方向へそれぞれ離れる方向へ形成された第2切込みとにより設けられ、前記造花挿通穴の中心に向かうにしたがって前記花瓶の開口部内に向かう一対の返し片である
    ことを特徴とする請求項6の透明ケース入り造花付花瓶。
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