JP3237175U - 擁壁用コンクリートブロック - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリートブロックマシンで製造が可能であり、かつ擁壁を製造する際に打設する生コンクリートが縦方向にも横方向にも流れ込みやすい大きな空洞部をもつ大型の擁壁用コンクリートブロックを提供する。【解決手段】主面が矩形で平板状の2枚のフェイスシェル11と、フェイスシェルの主面同士が対向するように連結する平板状のウェブシェル12とを有し、フェイスシェルの主面とウェブシェルの主面は直交し、フェイスシェルの主面上においてウェブシェルの主面の法線と平行な方向をX方向、これと直交する方向をY方向とした場合に、擁壁用コンクリートブロック10を一方のフェイスシェルの主面側から見ると2枚のフェイスシェルの主面のX方向に平行な辺の位置は一致しかつY方向に平行な辺の位置はずれており、ウェブシェルのY方向の長さはフェイスシェルのY方向の長さよりも短い。【選択図】図1

Description

本発明は擁壁用コンクリートブロックに関する。
従来、擁壁用のコンクリートブロックにおいて、主面の大きさが0.5mを超えるような大型ブロックは、「流し込み式」という、型枠に生コンクリートを流し込んで6時間以上養生させてから脱型する(型枠からはずす)という製造方法が採用されてきた(例えば、特許文献1等)。
また、擁壁用コンクリートブロックは、擁壁を製造する際に、擁壁用コンクリートブロックの空洞部に流し込む(打設する)生コンクリートが縦方向にも横方向にも流れ込むような形状にする必要がある。しかしながら、そのような形状の擁壁用コンクリートブロックを流し込み式で製造するには、非常に複雑な形状の型枠を必要とするだけでなく、製造時に、空洞部を形成する部品の脱着などに多くの手間を要し、また、自動化して製造することが難しい。
結果として、生産効率が極めて低くなり、擁壁用コンクリートブロックの製造コストが上がるだけでなく、災害復旧の時のような、早急に大量の擁壁用コンクリートブロックを供給するというニーズにも対応できないという問題もあった。
特開平06-093627号公報
そこで本考案は、コンクリートブロックマシンで製造が可能であり、かつ、擁壁を製造する際に打設する生コンクリートが縦方向にも横方向にも流れ込みやすい大きな空洞部をもつ大型の擁壁用コンクリートブロックを提供することを目的とする。
本考案の実施形態に係る擁壁用コンクリートブロックは、
主面が矩形で平板状の2枚のフェイスシェルと、前記2枚のフェイスシェルの主面同士が対向するように前記2枚のフェイスシェルを連結する平板状のウェブシェルと、を有する擁壁用コンクリートブロックであって、
前記フェイスシェルの主面と前記ウェブシェルの主面とは直交しており、
前記フェイスシェルの主面上において、前記ウェブシェルの主面の法線と平行な方向をX方向、前記X方向と直交する方向をY方向とした場合に、前記擁壁用コンクリートブロックを一方のフェイスシェルの主面側から見ると、前記2枚のフェイスシェルの主面のX方向に平行な辺の位置は一致し、かつ、Y方向に平行な辺の位置はずれており、
前記ウェブシェルのY方向の長さは前記フェイスシェルのY方向の長さよりも短い、
擁壁用コンクリートブロック、である。
本考案によれば、コンクリートブロックマシンで製造が可能であり、かつ、擁壁を製造する際に打設する生コンクリートが縦方向にも横方向にも流れ込みやすい大きな空洞部をもつ大型の擁壁用コンクリートブロックを提供することができる。
図1は、本考案の実施形態に係る擁壁用コンクリートブロックの一例の概略を表す平面図(A)、正面図(B)および右側面図(C)である。 図2は、図1に示す擁壁用コンクリートブロックと組み合わせて利用可能な変形例の概略を表す平面図(A)、正面図(B)および右側面図(C)である。 図3は、図1に示す擁壁用コンクリートブロックを用いた施工例の一例の概略を表す図である。 図4は、本考案の実施形態に係る擁壁用コンクリートブロックの別の一例の概略を表す平面図(A)、正面図(B)および右側面図(C)である。 図5は、図4に示す擁壁用コンクリートブロックと組み合わせて利用可能な変形例の概略を表す平面図(A)、正面図(B)および右側面図(C)である。 図6は、図4に示す擁壁用コンクリートブロックを用いた施工例の一例の概略を表す図である。 図7は、本考案の実施形態に係る擁壁用コンクリートブロックのさらに別の一例の概略を表す平面図(A)、正面図(B)および右側面図(C)である。 図8は、図7に示す擁壁用コンクリートブロックと組み合わせて利用可能な変形例の概略を表す平面図(A)、正面図(B)および右側面図(C)である。 図9は、図7に示す擁壁用コンクリートブロックを用いた施工例の一例の概略を表す図である。 図10は、本考案の実施形態に係る擁壁用コンクリートブロックと組み合わせて利用可能なベースブロックの一例の概要を示す図である。 図11は、図10に示すベースブロックを用いて図7に示す擁壁用コンクリートブロックの施工例の一例の概略を表す図である。
強固なコンクリート擁壁を作るには、擁壁用コンクリートブロックを施工後(積み上げた後)、擁壁用コンクリートブロックの空洞部に打設する生コンクリートが縦方向にも横方向にも流れ込みやすく、擁壁用コンクリートブロック施工面全体の生コンクリートが連結して一体になっているという状態にすることが重要である。また、擁壁用コンクリートブロックの製造コストを下げるためには、できるだけ機械化し、少ない人数で短時間に大量の擁壁用コンクリートブロックを生産する、いわゆる「瞬発力」のある製造方法が求められている。こうしたことを、本考案による擁壁用コンクリートブロックは満足させることができる。
以下、適宜図面を参照しながら本考案に係る擁壁用コンクリートブロックの実施の形態を説明する。以下の形態は本考案に係る擁壁用コンクリートブロックの一例であって、本考案はこれらに限定されるものではない。
[実施の形態1]
図1に、本考案の実施形態に係る擁壁用コンクリートブロックの一例の概略図を示す。図1中の(A)は擁壁用コンクリートブロックの平面図であり、(B)は正面図であり、(C)は右側面図である。また、図1に示す擁壁用コンクリートブロックと組み合わせて利用可能な変形例の擁壁用コンクリートブロックの概略図を図2に示す。図1と同様に図2中の(A)は擁壁用コンクリートブロックの平面図であり、(B)は正面図であり、(C)は右側面図である。
図1に示すように、擁壁用コンクリートブロック10は、平板状の2枚のフェイスシェル11と、当該2枚のフェイスシェルを連結する平板状のウェブシェル12とを有する。フェイスシェル11の主面は矩形である。また、2枚のフェイスシェル11は主面が対向するようにウェブシェル12によって連結されており、フェイスシェル11の主面とウェブシェル12の主面とは直交している。
フェイスシェル11の主面上において、ウェブシェル12の主面の法線と平行な方向をX方向とし、X方向と直交する方向をY方向とした場合に、擁壁用コンクリートブロック10を一方のフェイスシェル11の主面側から見ると(図1(B)の正面図を参照)、2枚のフェイスシェル11の主面のX方向に平行な辺の位置は一致し、かつ、Y方向に平行な辺の位置はずれている。これは、X方向を上下方向として擁壁用コンクリートブロック10を積み重ねた場合に所定の傾斜角を確保し、擁壁を形成する斜面に沿った擁壁を形成できるようにするためである。すなわち、例えば、擁壁を形成する斜面(法面)と鉛直方向とのなす角度がαの場合には、図1(A)に示すように、2枚のフェイスシェル11のX方向の端部同士をつなぐ線と、ウェブシェル12の主面と平行な方向の線とのなす角度(鋭角)がαであればよい。これにより擁壁の形成の施工が容易になる。
また、このとき、フェイスシェル11のX方向の端面は、擁壁用コンクリートブロック10を施工する際の傾斜角度(斜面と鉛直方向とのなす角度)に合わせて切断されていることが好ましい(図1(A)参照)。すなわち、擁壁を形成する斜面(法面)と鉛直方向との角度がαの場合には、フェイスシェル11のX方向の端面とウェブシェル12の主面とのなす角度(鋭角)がαであることが好ましい。これにより、擁壁の安定性を増すことができる。
ウェブシェル12のY方向の長さは、フェイスシェル11のY方向の長さよりも短ければよい。例えば、ウェブシェル12のY方向の長さは、フェイスシェルのY方向の長さの1/3以上、3/4以下であることが好ましく、1/3以上、2/3以下であることがより好ましい。図1に示す擁壁用コンクリートブロック10は、ウェブシェル12のY方向の長さは、フェイスシェルのY方向の長さの約1/2程度の例である(特に、図1(C)参照)。これにより、擁壁用コンクリートブロック10を積み重ねた場合に形成される空洞部をできるだけ大きくしつつ、フェイスシェル11の連結強度を高くすることができる。前記空洞部が大きいことにより、空洞部に生コンクリートなどを均等に流し込みやすくすることができ、不充填箇所の発生を抑制して擁壁の強度をあげることができる。また、フェイスシェル11の連結強度を高めることにより、擁壁用コンクリートブロック10の成形時や搬送時に破損や変形を生じることを抑制できる。すなわち、より頑丈な擁壁用コンクリートブロック10を提供することができる。
ウェブシェル12は、Y方向の端部の少なくとも一方が面取りされていることが好ましい。これにより、擁壁用コンクリートブロック10を積み重ねてできる空洞部に、生コンクリートを均等に流し込みやすくなり、不充填部分の発生を抑制して擁壁の強度をあげることができる。
図1に示す擁壁用コンクリートブロック10は、ウェブシェル12を2つ有している例である。そして、擁壁用コンクリートブロック10を一方のフェイスシェル11の主面側から見た場合に、奥に位置するフェイスシェル11の視認可能なY方向と平行な辺Eから、手前のフェイスシェル11の辺Eから遠い方のY方向と平行な辺Fまでの長さを擁壁用コンクリートブロック10の全長Lとすると、ウェブシェル12の一方は、辺Eから約1/4L程度の位置にあり、ウェブシェル12の他方は辺Fから約1/4L程度の位置にあることが好ましい(図1(A)および図1(B)参照)。
このように2枚のフェイスシェル11の間にウェブシェル12をバランスよく配置することで、フェイスシェル11を連結して支えるバランスがよくなり、擁壁用コンクリートブロック10の成形時や搬送時に破損や変形を生じさせ難くすることができる。また、擁壁用コンクリートブロック10を積み重ねた場合に形成される空洞部のサイズが均一になり、空洞部に生コンクリートなどを均等に流し込みやすくすることができる。これにより擁壁内のコンクリートの不充填箇所の発生を抑制することができ、擁壁の強度をあげることができる。
図2に示す擁壁用コンクリートブロック10は、図1に示す擁壁用コンクリートブロック10と組み合わせて利用可能な変形例であり、ウェブシェル12を1つ有している例である。図2に示す擁壁用コンクリートブロック10は、形成する擁壁の高さに応じて、図1に示す擁壁用コンクリートブロック10と組み合わせて用いればよい。もちろん、図2に示す擁壁用コンクリートブロック10のみを用いて擁壁を形成することも可能である。なお、図2に示す擁壁用コンクリートブロック10は、X方向の長さ(全長L)が、図1に示す擁壁用コンクリートブロック10の半分の例である。
そして、図2に示す擁壁用コンクリートブロック10は、図1に示す擁壁用コンクリートブロック10について説明したと同様に、擁壁用コンクリートブロック10を一方のフェイスシェル11の主面側から見た場合に、奥に位置するフェイスシェル11の視認可能なY方向と平行な辺Eから、手前のフェイスシェル11の辺Eから遠い方のY方向と平行な辺Fまでの長さを擁壁用コンクリートブロック10の全長Lとすると、ウェブシェル12は、辺Eから約1/2L程度の位置にあることが好ましい。
これにより、図1に示す擁壁用コンクリートブロック10と同様に、2枚のフェイスシェル11を連結して支えるバランスがよくなり、擁壁用コンクリートブロック10の成形時や搬送時に破損や変形を生じさせ難くすることができる。また、擁壁用コンクリートブロック10を積み重ねた場合に形成される空洞部に生コンクリートなどを均等に流し込みやすくすることができ、コンクリートの不充填箇所の発生を抑制して擁壁の強度をあげることができる。
図3に、図1に示す擁壁用コンクリートブロック10を用いて擁壁20を形成する方法の一例の概略を表す。図3に示すように、擁壁20は、X方向を上下方向、Y方向を左右方向として複数の擁壁用コンクリートブロック10を積み重ねて形成する。このとき、2枚のフェイスシェル11のX方向の端部同士をつなぐ線と、ウェブシェル12の主面と平行な方向の線とのなす角度αが、擁壁20を形成する斜面と鉛直方向とのなす角度αと略一致していることにより、斜面に沿った擁壁20を容易に形成することができる。
また、図3のA矢示図に示されている空洞部に生コンクリートを流し込むことで、充填された生コンクリートは空洞部に均等に流れ込み、縦横に連結して一体となって固まる。このように、本考案の実施形態に係る擁壁用コンクリートブロック10を用いて擁壁を形成することで、擁壁用コンクリートブロック10の空洞部への生コンクリートの不充填箇所の発生を抑制し、強度がより高い擁壁を形成することができる。
[実施の形態2]
図4に、本考案の実施形態に係る擁壁用コンクリートブロックの別の一例の概略図を示す。図4中の(A)は擁壁用コンクリートブロックの平面図であり、(B)は正面図であり、(C)は右側面図である。また、図4に示す擁壁用コンクリートブロックと組み合わせて利用可能な変形例の擁壁用コンクリートブロックの概略図を図5に示す。図4と同様に図5中の(A)は擁壁用コンクリートブロックの平面図であり、(B)は正面図であり、(C)は右側面図である。
また、図6に、図4に示す擁壁用コンクリートブロック10を用いて擁壁20を形成する方法の一例の概略を表す。
図4に示す擁壁用コンクリートブロック10は、フェイスシェル11の4つの端面、すなわちX方向の両端面およびY方向の両端面に凹凸の噛み合わせ形状を有している(図4(A)および図4(C)参照)。これにより、複数の擁壁用コンクリートブロック10を並べて積み重ねる場合に、隣り合う擁壁用コンクリートブロック10のフェイスシェル11同士の端面を噛み合わせることができ(図6中の部分拡大断面図参照)、擁壁用コンクリートブロック10の位置決めを簡単に行うことができる。
また、隣り合うフェイスシェル11の端面同士が隙間なく噛み合っていることにより、空洞部に充填された生コンクリートなどが擁壁用コンクリートブロック同士の目地のわずかなすき間から漏出することを防ぐことができる。
図5に示す擁壁用コンクリートブロック10は、図4に示す擁壁用コンクリートブロック10と組み合わせて利用可能な変形例であり、具体的には、X方向の長さ(全長L)が、図4に示す擁壁用コンクリートブロック10の半分であって、ウェブシェル12を1つ有している例である。図5に示す擁壁用コンクリートブロック10は、形成する擁壁の高さに応じて適宜利用すればよい。もちろん、図5に示す擁壁用コンクリートブロック10のみを用いて擁壁を形成することも可能である。
[実施の形態3]
図7に、本考案の実施形態に係る擁壁用コンクリートブロックのさらに別の一例の概略図を示す。図7中の(A)は擁壁用コンクリートブロックの平面図であり、(B)は正面図であり、(C)は右側面図である。また、図7に示す擁壁用コンクリートブロックと組み合わせて利用可能な変形例の擁壁用コンクリートブロックの概略図を図8に示す。図7と同様に図8中の(A)は擁壁用コンクリートブロックの平面図であり、(B)は正面図であり、(C)は右側面図である。
また、図9に、図7に示す擁壁用コンクリートブロック10を用いて擁壁20を形成する方法の一例の概略を表す。
図7に示す擁壁用コンクリートブロック10は、フェイスシェル11の4つの端面、すなわちX方向の両端面およびY方向の両端面に、図4および図5に示す例とは別の形状の凹凸の噛み合わせ形状を有している(図7(A)および図7(C)参照)。このため、図4および図5に示す擁壁用コンクリートブロック10の場合と同様に、複数の擁壁用コンクリートブロック10を並べて積み重ねる場合に、隣り合う擁壁用コンクリートブロック10のフェイスシェル11同士の端面を噛み合わせることができ(図9中の部分拡大断面図参照)、擁壁用コンクリートブロック10の位置決めを簡単に行うことができる。
また、隣り合うフェイスシェル11の端面同士が隙間なく噛み合っていることにより、空洞部に充填された生コンクリートなどが擁壁用コンクリートブロック同士の目地のわずかなすき間から漏出することを防ぐことができる。
図8に示す擁壁用コンクリートブロック10は、図7に示す擁壁用コンクリートブロック10と組み合わせて利用可能な変形例であり、具体的には、X方向の長さ(全長L)が、図7に示す擁壁用コンクリートブロック10の半分であって、ウェブシェル12を1つ有している例である。図8に示す擁壁用コンクリートブロック10は、形成する擁壁の高さに応じて適宜利用すればよい。もちろん、図8に示す擁壁用コンクリートブロック10のみを用いて擁壁を形成することも可能である。
なお、図4~図9に示す擁壁用コンクリートブロック10は、フェイスシェル11の4つの端面全てに噛み合わせ形状を有するものであるが、施工現場などの状況によっては、2つの端面(すなわちX方向の両端面またはY方向の両端面)だけが噛み合わせ形状を有するものであっても、所定の目的を達成できる場合がある。また、生コンクリートなどの流動性のあるものではなく、石や砂利や土などを擁壁用コンクリートブロックの空洞部に充填する場合には、フェイスシェル11の端面周辺に噛み合わせ形状を必要としない場合もある。
[実施の形態4]
図10に、本考案の実施形態に係る擁壁用コンクリートブロック10と組み合わせて利用可能なベースブロック30の一例の概要を示す。また、図11に、図10に示すベースブロックと図7に示す擁壁用コンクリートブロック10とを用いて擁壁を施工する一例の概略を示す。
擁壁用コンクリートブロック10は、通常は、現場でコンクリートを打設した平面の上に積み上げて用いるが、図10に示すベースブロック30を敷設し、その上に擁壁用コンクリートブロック10を積み上げて擁壁20を形成するという方法も採用可能である(図11参照)。ベースブロック30を使用することで、擁壁用コンクリートブロック10の位置決めが容易になると共に、擁壁用コンクリートブロック10の積み段数を増やしていくときに、最下段の擁壁用コンクリートブロック10がずれにくくなるというメリットがある。
以上において説明した本考案の実施形態に係る擁壁用コンクリートブロックは、主面の面積が0.5mを超えるような大型のものであっても、コンクリートブロックマシンで製造することが可能である。このため、機械化された製造方法で、少ない人数で短時間に大量の擁壁用コンクリートブロックを生産することができる。さらに、擁壁を製造する際に打設する生コンクリートが縦方向にも横方向にも流れ込みやすい大きな空洞部を有するため、施工面全体の生コンクリートが連結して一体となった強固なコンクリート擁壁を製造することができる。
本考案の擁壁用コンクリートブロックの実施の態様を示すと以下の通りである。
(1)主面が矩形で平板状の2枚のフェイスシェルと、前記2枚のフェイスシェルの主面同士が対向するように前記2枚のフェイスシェルを連結する平板状のウェブシェルと、を有する擁壁用コンクリートブロックであって、
前記フェイスシェルの主面と前記ウェブシェルの主面とは直交しており、
前記フェイスシェルの主面上において、前記ウェブシェルの主面の法線と平行な方向をX方向、前記X方向と直交する方向をY方向とした場合に、前記擁壁用コンクリートブロックを一方のフェイスシェルの主面側から見ると、前記2枚のフェイスシェルの主面のX方向に平行な辺の位置は一致し、かつ、Y方向に平行な辺の位置はずれており、
前記ウェブシェルのY方向の長さは前記フェイスシェルのY方向の長さよりも短い、
擁壁用コンクリートブロック。
(2)前記ウェブシェルを2つ有し、
前記擁壁用コンクリートブロックを一方のフェイスシェルの主面側から見た場合に、奥に位置するフェイスシェルの視認可能なY方向と平行な辺Eから、手前のフェイスシェルの前記辺Eから遠い方のY方向と平行な辺Fまでの長さを前記擁壁用コンクリートブロックの全長Lとすると、
前記ウェブシェルの一方は、辺Eから1/4Lの位置にあり、前記ウェブシェルの他方は辺Fから1/4Lの位置にある、
上記(1)に記載の擁壁用コンクリートブロック。
(3)前記ウェブシェルを1つ有し、
前記擁壁用コンクリートブロックを一方のフェイスシェルの主面側から見た場合に、奥に位置するフェイスシェルの視認可能なY方向と平行な辺Eから、手前のフェイスシェルの前記辺Eから遠い方のY方向と平行な辺Fまでの長さを前記擁壁用コンクリートブロックの全長Lとすると、
前記ウェブシェルは、辺Eから1/2Lの位置にある、
上記(1)に記載の擁壁用コンクリートブロック。
(4)前記フェイスシェルのX方向の端面は、前記擁壁用コンクリートブロックを施工する際の傾斜角度に合わせて切断されている、
上記(1)から上記(3)のいずれか一項に記載の擁壁用コンクリートブロック。
(5)前記ウェブシェルのY方向の長さは、前記フェイスシェルのY方向の長さの1/3以上、3/4以下である、
上記(1)から上記(4)のいずれか一項に記載の擁壁用コンクリートブロック。
(6)前記ウェブシェルのY方向の端部の少なくとも一方が面取りされている、
上記(1)から上記(5)のいずれか一項に記載の擁壁用コンクリートブロック。
(7)前記フェイスシェルのX方向の両端面および/またはY方向の両端面には、複数の前記擁壁用コンクリートブロックを並べて積み重ねた場合に隣り合うフェイスシェルの端面と噛み合うように、噛み合わせ形状を有している、
上記(1)から上記(6)のいずれか一項に記載の擁壁用コンクリートブロック。
10 擁壁用コンクリートブロック
11 フェイスシェル
12 ウェブシェル
20 擁壁
30 ベースブロック

Claims (7)

  1. 主面が矩形で平板状の2枚のフェイスシェルと、前記2枚のフェイスシェルの主面同士が対向するように前記2枚のフェイスシェルを連結する平板状のウェブシェルと、を有する擁壁用コンクリートブロックであって、
    前記フェイスシェルの主面と前記ウェブシェルの主面とは直交しており、
    前記フェイスシェルの主面上において、前記ウェブシェルの主面の法線と平行な方向をX方向、前記X方向と直交する方向をY方向とした場合に、前記擁壁用コンクリートブロックを一方のフェイスシェルの主面側から見ると、前記2枚のフェイスシェルの主面のX方向に平行な辺の位置は一致し、かつ、Y方向に平行な辺の位置はずれており、
    前記ウェブシェルのY方向の長さは前記フェイスシェルのY方向の長さよりも短い、
    擁壁用コンクリートブロック。
  2. 前記ウェブシェルを2つ有し、
    前記擁壁用コンクリートブロックを一方のフェイスシェルの主面側から見た場合に、奥に位置するフェイスシェルの視認可能なY方向と平行な辺Eから、手前のフェイスシェルの前記辺Eから遠い方のY方向と平行な辺Fまでの長さを前記擁壁用コンクリートブロックの全長Lとすると、
    前記ウェブシェルの一方は、辺Eから1/4Lの位置にあり、前記ウェブシェルの他方は辺Fから1/4Lの位置にある、
    請求項1に記載の擁壁用コンクリートブロック。
  3. 前記ウェブシェルを1つ有し、
    前記擁壁用コンクリートブロックを一方のフェイスシェルの主面側から見た場合に、奥に位置するフェイスシェルの視認可能なY方向と平行な辺Eから、手前のフェイスシェルの前記辺Eから遠い方のY方向と平行な辺Fまでの長さを前記擁壁用コンクリートブロックの全長Lとすると、
    前記ウェブシェルは、辺Eから1/2Lの位置にある、
    請求項1に記載の擁壁用コンクリートブロック。
  4. 前記フェイスシェルのX方向の端面は、前記擁壁用コンクリートブロックを施工する際の傾斜角度に合わせて切断されている、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の擁壁用コンクリートブロック。
  5. 前記ウェブシェルのY方向の長さは、前記フェイスシェルのY方向の長さの1/3以上、3/4以下である、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の擁壁用コンクリートブロック。
  6. 前記ウェブシェルのY方向の端部の少なくとも一方が面取りされている、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の擁壁用コンクリートブロック。
  7. 前記フェイスシェルのX方向の両端面および/またはY方向の両端面には、複数の前記擁壁用コンクリートブロックを並べて積み重ねた場合に隣り合うフェイスシェルの端面と噛み合うように、噛み合わせ形状を有している、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の擁壁用コンクリートブロック。
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