JP3237107B2 - ブタジエン誘導体及びその製法 - Google Patents

ブタジエン誘導体及びその製法

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JP3237107B2 JP7521097A JP7521097A JP3237107B2 JP 3237107 B2 JP3237107 B2 JP 3237107B2 JP 7521097 A JP7521097 A JP 7521097A JP 7521097 A JP7521097 A JP 7521097A JP 3237107 B2 JP3237107 B2 JP 3237107B2
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章雄 大谷
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洋之 齋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なブタジエン
誘導体及びピロリジン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】血栓(thrombus)とは、生体の
心臓・血管内において血液が凝固する現象をいうが、血
栓によって血管腔は狭窄又は閉塞をきたすために、その
血管支配下の組織は循環障害を受けて壊死又は浮腫をお
こし、心筋梗塞、心房細動における心房内血栓、動脈硬
化症、狭心症、脳卒中、肺塞栓症、深部静脈血栓症(D
VT)、播種性血管内凝固(DIC)、糖尿性合併症、
経皮的経管冠動脈形成術(PTCA)後の再狭窄等の種
々の疾病を惹起することは良く知られている。
【0003】血栓の形成には、血管壁の性状の変化・血
流の緩徐加・血漿成分の変化などが関与するものと考え
られており、血栓の構成成分としては血小板・赤血球・
白血球・フィブリン(fibrin;線維素)等があ
る。
【0004】多くの場合、生体内では生じた微小血栓を
溶解するため、二次的に線維素溶解現象(線溶系)の亢
進が生じる。具体的には、不活性な前駆体物質であるプ
ラスミノーゲン(plasminogen)が、その特
異的活性作用を有するプラスミノーゲンアクチベーター
(PA;組織型プラスミノーゲンアクチベーター(t−
PA)・ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ
ー(u−PA)等の総称)によって、プラスミン(pl
asmin;主に血漿中に存在する蛋白質分解酵素)へ
変換され、このプラスミンがフィブリンのポリペプチド
鎖のリジン結合部を切断することによって、血栓を溶解
する。一方、PAの活性は、その特異的インヒビターで
あるタイプ1 プラスミノーゲン アクチベーター イ
ンヒビター(PAI−1)によって制御されている。
【0005】従って、線溶系の活性は、主に血管内皮細
胞から分泌されるPAとPAI−1の量的バランスによ
って決定され、細胞でのPAI−1産生の増減やPAI
−1分子自体の活性の変動が、直ちに血液中の線溶系の
活性に反映される。
【0006】言い換えれば、血管内皮細胞に作用して、
PAI−1或いはその産生を阻害し、PA活性を増加さ
せることにより、上記疾患に代表される血栓性疾患の予
防・治療が可能となると考えられる。
【0007】このため従来から、t−PA、u−PA、
ストレプトキナーゼ等の酵素製剤が血栓防止に広く用い
られているが、これらの薬剤は血中で速やかに分解して
薬効を消失し、また、非経口投与でしか医薬用途に供し
えない難点がある。
【0008】一方、抗血栓薬として、例えば欧州公開特
許563798には、3−[(E)−ベンジリデン]−
4−[(E)−3,4,5−トリメトキシベンジリデ
ン]−2,5−ピロリジンジオン及び(E)−2−
[(E)−3,4,5−トリメトキシベンジリデン]−
3−カルボキシ−4−フェニル−3−ブテン酸メチルエ
ステルが記載されているが、これらの化合物はバイオア
ベイラビリティー、安全性、安定性の点で問題がある。
具体的には、(1)水溶性が低い、(2)肝臓で容易に
代謝される、(3)肝臓及び染色体に対する毒性があ
る、(4)光に対し不安定である、という解決すべき課
題がある。
【0009】また、ヌーボウ・ジャーナル・デ・キミー
(NOUVEAU JOURNALDE CHIMI
E),Vol.1,No.5,413−418頁(19
77)には、電解質還元反応の生成物としてベンジリデ
ンコハク酸が開示されているが、該化合物の薬理活性は
なにも知られていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した課
題を解決する新規なブタジエン誘導体及びピロリジン誘
導体を提供するものである。また、本発明はこのような
新規化合物の製法をも提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】課題を解決するために本
発明者等は、鋭意研究の結果、PAI−1の産生を阻害
し、優れた抗血栓作用を有する新規なブタジエン誘導体
及びピロリジン誘導体を見出して本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明は、一般式(1−a)
【0013】
【化13】
【0014】(式中、環Aは置換若しくは非置換複素
環、又は低級アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基、置換されていてもよいアミノ基及びハロゲ
ン原子から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン
環、環Bは置換若しくは非置換複素環、又は低級アルコ
キシ基、低級アルキレンジオキシ基及びジ低級アルキル
アミノ基から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼ
ン環、R1及びR2は同一又は異なって、水素原子又は低
級アルキル基を表し、基−COR32及び基−COR
42は、一方がカルボキシル基、他方がエステル化されて
いてもよいカルボキシル基を表わす。但し、環A及び環
Bが同時に非置換ベンゼン環であることはなく、環Aが
トリ低級アルコキシベンゼン環の場合は、環Bが置換若
しくは非置換複素環であるか、或いはR1及びR2の少な
くとも一方が低級アルキル基である。)で示されるブタ
ジエン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩、一般式
(1−b)
【0015】
【化14】
【0016】(式中、環Aは置換若しくは非置換複素
環、又は低級アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基、置換されていてもよいアミノ基及びハロゲ
ン原子から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン
環、環Bは置換若しくは非置換複素環、又は低級アルコ
キシ基、低級アルキレンジオキシ基及びジ低級アルキル
アミノ基から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼ
ン環、R1及びR2は同一又は異なって、水素原子又は低
級アルキル基を表し、基−COR33及び基−COR
43は、一方がアミド化されたカルボキシル基、他方がエ
ステル化されていてもよいカルボキシル基又はアミド化
されたカルボキシル基を表わす。但し、環A及び環Bが
同時に非置換ベンゼン環であることはなく、環Aがトリ
低級アルコキシベンゼン環の場合は、環Bが置換若しく
は非置換複素環であるか、或いはR1及びR2の少なくと
も一方が低級アルキル基である。)で示されるアミドブ
タジエン誘導体又はその薬理的に許容し得る塩、及び一
般式(2)
【0017】
【化15】
【0018】(式中、環Aは置換若しくは非置換複素
環、又は低級アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基、置換されていてもよいアミノ基及びハロゲ
ン原子から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン
環、環Bは置換若しくは非置換複素環、又は低級アルコ
キシ基、低級アルキレンジオキシ基及びジ低級アルキル
アミノ基から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼ
ン環、R1及びR2は同一又は異なって、水素原子又は低
級アルキル基を表し、R5は水素原子、置換されていて
もよいアルキル基、置換されていてもよいアミノ基又は
置換されていてもよい含窒素複素環式基を表わす。但
し、環A及び環Bが同時に非置換ベンゼン環であること
はなく、環Aがトリ低級アルコキシベンゼン環の場合
は、環Bが置換若しくは非置換複素環であるか、或いは
1及びR2の少なくとも一方が低級アルキル基であ
る。)で示されるピロリジン誘導体又はその薬理的に許
容し得る塩に関する。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のブタジエン誘導体(1−
a)、アミドブタジエン誘導体(1−b)及びピロリジ
ン誘導体(2)中、環A及び環Bの置換若しくは非置換
複素環としては、ピリジン環、ピリミジン環等の5〜6
員含窒素単環式複素環等が挙げられ、これらの複素環の
置換基としては、例えば、オキソ基、ヒドロキシル基、
低級アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
【0020】また、環Aのベンゼン環上の置換基のう
ち、低級アルキル基としては、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、アルコキシ
基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキ
シ基等の低級アルコキシ基、メチレンジオキシ基等の低
級アルキレンジオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シ
クロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等のシ
クロアルキルオキシ基が挙げられるが、メトキシ基、シ
クロペンチルオキシ基が好ましく、置換されていてもよ
いアミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基等のジ低級アルキルアミノ基が挙げられ、
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子等が挙げられるが、塩素原子が好まし
い。
【0021】環Bのベンゼン環上の低級アルコキシ基と
しては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオ
キシ基、ブトキシ基等が挙げられるが、メトキシ基が好
ましい。また、環Bのベンゼン環上の低級アルキレンジ
オキシとしては、例えば、メチレンジオキシ基、エチレ
ンジオキシ基などがあげられ、ジ低級アルキルアミノ基
としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ
基などがあげられる。
【0022】R1又はR2で示される低級アルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基等が挙げられるが、とりわけ、メチル基が
好ましい。
【0023】基−COR32、基−COR42、基−COR
33及び基−COR43がエステル化されたカルボキシル基
である場合、当該エステル残基としては、メチル基、エ
チル基、イソプロピル基、プロピル基、ブチル基等の低
級アルキル基、メトキシメチル基、2−メトキシエチル
基等の低級アルコキシ基置換低級アルキル基等が挙げら
れるが、メチル基、イソプロピル基、2−メトキシエチ
ル基等が好ましく、とりわけメチル基が好ましい。基−
COR33及び基−COR43がアミド化されたカルボキシ
ル基である場合、このような基としては、置換されてい
てもよいアルキル基、置換されていてもよいフェニル
基、置換されていてもよいアミノ基及び置換されていて
もよい含窒素複素環から選ばれる基でモノ若しくはジ置
換されていてもよいカルバモイル基、あるいは式:
【0024】
【化16】
【0025】で示される基であって、式中の環(a)が
置換されていてもよい5又は6員含窒素単環式複素環で
ある基が挙げられる。
【0026】ここで、基−COR33、基−COR43及び
5における置換されていてもよいアルキル基として
は、低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イ
ソプロピル基、ブチル基等)、ピリジル−又は1−オキ
ソピリジル−低級アルキル基(例えば、ピリジルメチル
基、ピリジルエチル基、1−オキソピリジルメチル基
等)、ピペラジニル低級アルキル基(例えば、ピペラジ
ニルメチル等)、ピペリジル低級アルキル基(例えば、
ピペリジルメチル等)、ヒドロキシ低級アルキル基(例
えば、ヒドロキシエチル基等)、ジ低級アルキルアミノ
低級アルキル基(例えば、ジメチルアミノエチル基、ジ
エチルアミノメチル基、ジエチルアミノエチル基等)等
があげられ、置換されていてもよいフェニル基として
は、フェニル基、ジ低級アルキルアミノフェニル基(例
えば、ジメチルアミノフェニル基等)、モルホリノフェ
ニル基、低級アルキルピペラジニルカルボニルフェニル
基(例えば、メチルピペラジニルカルボニルフェニル基
等)などがあげられ、置換されていてもよいアミノ基と
しては、アミノ基、ジ低級アルキルアミノ基(例えば、
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等)、モルホリノ
低級アルキルアミノ基(例えば、モルホリノメチルアミ
ノ基等)等が挙げられ、置換されていてもよい含窒素複
素環としては、アミノ基、低級アルコキシ基およびオキ
ソ基から選ばれる基で置換されていてもよいピリジン
環、低級アルキル基およびオキソ基から選ばれる基で置
換されていてもよいピペラジン環、低級アルキル基で置
換されていてもよいピペリジン環、低級アルキル基で置
換されていてもよいイソオキサゾール環、ピラゾール
環、トリアゾール環、ピリミジン環等の5または6員含
窒素単環式複素環等が挙げられる。
【0027】また、環(a)で示される含窒素複素単環
式基としては、例えば、ピペラジニル基、ピペリジル
基、モルホリニル基、ピラゾリル基等の5又は6員含窒
素複素単環式基があげられるが、これらの複素単環式基
はアミノ基、低級アルキル基等で置換されていてもよ
い。
【0028】好ましい化合物(1−a)としては、基−
COR32がエステル化されたカルボキシル基であり、基
−COR42がカルボキシル基である化合物が挙げられ、
好ましい化合物(1−b)としては、基−COR33がエ
ステル化されたカルボキシル基であり、基−COR43
アミド化されたカルボキシル基である化合物が挙げられ
る。
【0029】他の好ましい化合物(1−a)、(1−
b)及び(2)としては、環Aがアルコキシ基、ニトロ
基、ヒドロキシ基、ジ低級アルキルアミノ基及びハロゲ
ン原子から選ばれる基で置換されたベンゼン環、環Bが
5〜6員含窒素単環式複素環、ベンゼン環又は低級アル
キレンジオキシ基置換ベンゼン環である化合物が挙げら
れ、より好ましい化合物としては、環Aが低級アルコキ
シ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ジ低級アルキルアミノ
基及びハロゲン原子から選ばれる基でジ又はトリ置換さ
れたベンゼン環、環Bがピリジン環、ベンゼン環又は低
級アルキレンジオキシ基置換ベンゼン環、R1が低級ア
ルキル基、R2が水素原子である化合物が挙げられる。
【0030】また、より好ましい化合物(1−b)とし
ては、基−COR33が低級アルコキシカルボニル基又は
低級アルコキシ基置換低級アルコキシカルボニル基、基
−COR43がピリジル基、オキソ基置換ピリジル基、ア
ミノ基置換ピリジル基、低級アルコキシ基置換ピリジル
基、低級アルキル基置換ピペリジル基、低級アルキル基
置換ピペラジニル基、低級アルキル基及びオキソ基で置
換されたピペラジニル基、低級アルキル基置換イソオキ
サゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル
基置換低級アルキル基、オキソ基置換ピリジル−低級ア
ルキル基、ジ低級アルキルフェニル基、モルホリノフェ
ニル基、低級アルキルピペラジニルカルボニルフェニル
基、ヒドロキシ低級アルキル基およびジ低級アルキルア
ミノ基から選ばれる基でモノ置換されていてもよいカル
バモイル基、あるいは式:
【0031】
【化17】
【0032】で示される基であって、式中の環(a)が
置換されていてもよい5又は6員含窒素単環式複素環で
ある基である化合物が挙げられ、より好ましい化合物
(2)としては、R5がピリジル基置換低級アルキル
基、ジ低級アルキルアミノ低級アルキル基、ヒドロキシ
低級アルキル基、ジ低級アルキルアミノ基又は低級アル
キル基置換ピペラジニル基である化合物が挙げられる。
【0033】さらに好ましい化合物(1−a)、(1−
b)及び(2)としては、環Aがメトキシ基、シクロペ
ンチルオキシ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ジメチルア
ミノ基及び塩素原子から選ばれる基でジ又はトリ置換さ
れたベンゼン環、R1がメチル基である化合物が挙げら
れる。
【0034】また、さらに好ましい化合物(1−b)と
しては、基−COR33がメトキシカルボニル基、イソプ
ロピルオキシカルボニル基又は2−メトキシエトキシカ
ルボニル基、基−COR43がピリジル基、2−アミノピ
リジル基、1−オキソピリジル基、4−メチルピペラジ
ニル基、4−メチル−4−オキソピペラジニル基、1−
メチルピペリジル基、5−メチルイソオキサゾリル基、
3−ピラゾリル基、1,3,4−トリアゾリル基、ピリ
ジルメチル基、1−オキソピリジルメチル基、ジメチル
アミノエチル基、ヒドロキシエチル基及びジメチルアミ
ノ基から選ばれる基でモノ置換されていてもよいカルバ
モイル基である化合物が挙げられ、さらに好ましい化合
物(2)としては、R5が水素原子、ピリジルメチル
基、ジメチルアミノエチル基、ヒドロキシエチル基、ジ
メチルアミノ基又は4−メチルピペラジニル基である化
合物が挙げられる。
【0035】本発明の目的化合物(1−a)、(1−
b)及び(2)には、2つの二重結合に基づく4種の幾
何異性体が存在し、本発明はこれらの異性体及びその混
合物のいずれをも含むものである。
【0036】また、本発明の目的化合物(1−a)、
(1−b)及び(2)には、環A、環B、基−CO
32、基−COR33、基−COR42若しくは基−COR
43における置換基又はR5の種類によっては、不斉炭素
に基づく光学異性体も存在しうるが、本発明はこれらの
異性体及びその混合物のいずれをも含むものである。
【0037】4種の幾何異性体のうち、好ましい化合物
は、環Bが結合した二重結合に基づく幾何異性がトラン
ス(E)である化合物が好ましく、このうち更に、環A
が結合した二重結合に基づく幾何異性がシス(Z)であ
る化合物がより好ましい。
【0038】本発明の目的化合物のうち好ましい化合物
は、化合物(1−b)及び(2)であるが、このうち化
合物(1−b)がとりわけ好ましい。
【0039】本発明の目的化合物(1−b)のうち特に
好ましい物としては、(1Z,3E)−1−メチル−1
−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−メトキシカル
ボニル−3−[N−(4−メチルピペラジン−1−イ
ル)アミノカルボニル]−4−フェニルブタジエン、
(1Z,3E)−1−メチル−1−(3,5−ジメトキ
シフェニル)−2−メトキシカルボニル−3−[N−
(4−ピリジル)アミノカルボニル]−4−(3,4−
メチレンジオキシフェニル)ブタジエン、(1Z,3
E)−1−メチル−1−(3,5−ジメトキシフェニ
ル)−2−メトキシカルボニル−3−[N−(4−ピリ
ジルメチル)アミノカルボニル]−4−フェニルブタジ
エン、(1Z,3E)−1−メチル−1−(3−クロロ
−4,5−ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボ
ニル−3−[N−(3−ピリジルメチル)アミノカルボ
ニル]−4−フェニルブタジエン及び(1Z,3E)−
1−メチル−1−(3−クロロ−4,5−ジメトキシフ
ェニル)−2−メトキシカルボニル−3−アミノカルボ
ニル−4−(4−ピリジル)ブタジエン等が挙げられ
る。
【0040】本発明の目的化合物(2)のうち特に好ま
しい物としては、(3Z,4E)−3−(3,5−ジメ
トキシ−α−メチルベンジリデン)−4−ベンジリデン
−1−(4−ピリジルメチル)ピロリジン−2,5−ジ
オン、(3Z,4E)−3−(3−クロロ−4,5−ジ
メトキシ−α−メチルベンジリデン)−4−(4−ピリ
ジルメチリデン)ピロリジン−2,5−ジオン、(3
Z,4E)−3−(3−メトキシ−4−シクロペンチル
オキシ−α−メチルベンジリデン)−4−(4−ピリジ
ルメチリデン)ピロリジン−2,5−ジオン、(3Z,
4E)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキ
シ−α−メチルベンジリデン)−4−(4−ピリジルメ
チリデン)ピロリジン−2,5−ジオン及び(3Z,4
E)−3−(3,5−ジメトキシ−α−メチルベンジリ
デン)−4−(4−ピリジルメチリデン)ピロリジン−
2,5−ジオン等が挙げられる。
【0041】本発明の目的化合物(1−a)、(1−
b)及び(2)は、遊離の形でも、また薬理的に許容し
得る塩の形でも医薬用途に使用することができる。かか
る薬理的に許容し得る塩としては、例えば塩酸塩、硫酸
塩、臭化水素酸塩の如き無機酸塩、酢酸塩、フマル酸
塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩の如き有機酸塩な
どがあげられる。また、カルボキシル基、イミド基等の
置換基を有する場合には塩基性塩(例えばナトリウム
塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩又はカルシウム塩の
如きアルカリ土類金属塩)としても用いることができ
る。また、本発明の化合物又はその塩は、水和物あるい
は溶媒和物をも含むものである。
【0042】本発明の目的化合物(1−a)、(1−
b)及び(2)もしくはそれらの塩は経口的にも非経口
的にも投与することができ、また常法により例えば、錠
剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤、注射剤、吸入剤のよう
な適宜の医薬製剤として用いることができる。
【0043】本発明の目的化合物(1−a)、(1−
b)及び(2)又はそれらの薬理的に許容し得る塩の投
与量は、投与方法、患者の年令、体重、状態によっても
異なるが、通常1日当たりの投与量は、経口投与の場合
は、約0.1〜100mg/kg、非経口投与の場合
は、約0.01〜10mg/kg程度とするのが好まし
い。
【0044】本発明の目的化合物(1−a)は、例えば
一般式(4)
【0045】
【化18】
【0046】(式中、基−COR31及び基−COR
41は、同一又は異なってエステル化されたカルボキシル
基を表わし、他の記号は前記と同一意味を有する。)で
示されるジエステル化合物を酸又は塩基処理することに
より製することができる。
【0047】また、本発明の目的化合物(1−b)は、
化合物(1−a)、その塩又はその反応性誘導体と一般
式(5) H−R40 (5) (式中、R40は置換されていてもよいアミノ基を表わ
す。)で示される化合物とを反応させることにより製す
ることができる。
【0048】本発明の目的化合物(2)は、一般式(1
−c)
【0049】
【化19】
【0050】(式中、基−COR34及び基−COR
44は、一方がエステル化されていてもよいカルボキシル
基、他方が非置換カルバモイル基、置換されていてもよ
いアルキル基置換カルバモイル基、置換されていてもよ
いアミノ基置換カルバモイル基又は置換されていてもよ
い含窒素複素環式基置換カルバモイル基を表わし、他の
記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物又
はその塩を分子内閉環反応させることにより製すること
ができる。
【0051】また、R5が置換されていてもよいアルキ
ル基、置換されていてもよいアミノ基又は置換されてい
てもよい含窒素複素環式基である目的化合物(2)は、
一般式(2−a)
【0052】
【化20】
【0053】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物又はその塩と一般式(3) R51−X (3) (式中、R51は置換されていてもよいアルキル基、置換
されていてもよいアミノ基又は置換されていてもよい含
窒素複素環式基、Xは反応性残基を表わす。)で示され
る化合物とを反応させることにより製することができ
る。
【0054】ジエステル化合物(4)の酸又は塩基処理
は、適当な溶媒中又は無溶媒下、で行なうことができ
る。
【0055】溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない
不活性溶媒であれば特に限定されず、例えば、エチレン
グリコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、ヘキサメチルホスホルアミド、ベンゼン、テトラ
ヒドロフラン(THF)、ジオキサン、トルエン、酢酸
エチル、低級アルコール(メタノール、エタノール
等)、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジ
メチルスルホキシド、二硫化炭素、アセトン等の有機溶
媒、又はこれらの有機溶媒と水との混合溶媒を適宜用い
ることができる。
【0056】塩基としては、例えば、アルカリ金属、水
酸化アルカリ金属、水素化アルカリ金属、アルカリ金属
アルコラート、リチウムジイソプロピルアミド(LD
A)等の低級アルキル置換金属アミド、n−ブチルリチ
ウム等の低級アルキルアルカリ金属、トリ低級アルキル
アミンあるいは1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]
ウンデカ−7−エン等の有機アミン等を好適に用いるこ
とができ、酸としては、通常のプロトン酸、ルイス酸の
いずれをも好適に用いることができる。
【0057】本反応は、冷却下〜加熱下で幅広く行なう
ことでき、例えば、−60〜150℃、とりわけ15℃
〜溶媒の沸点で好適に進行する。
【0058】化合物(1−a)又はその塩と化合物
(5)との縮合反応は、適当な溶媒中、脱水剤の存在下
に行なうことができる。
【0059】脱水剤としては、例えば、1,3−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DCC)、カルボニルジイ
ミダゾール(CDI)等が挙げられる。
【0060】化合物(1−a)の塩としては、アルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩等、慣用の塩を用いること
ができるが、これらの塩は、化合物(5)との反応に際
しては、予め遊離の化合物として反応に供するのが好ま
しい。
【0061】又、化合物(1−a)の反応性誘導体と化
合物(5)との縮合反応は、適当な溶媒中、脱酸剤の存
在下に行なうことができる。
【0062】反応性誘導体としては、例えば、酸ハライ
ド、混酸無水物、活性エステル等のアミド結合形成反応
に常用されるものをいずれも用いることができる。
【0063】脱酸剤としては、例えば、水酸化アルカリ
金属、炭酸アルカリ金属、炭酸水素アルカリ金属、トリ
アルキルアミン、N,N−ジアルキルアニリン、ピリジ
ン等が挙げられる。
【0064】溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、1,2−ジクロロエタン、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベンゼン
等が挙げられる。
【0065】本反応は化合物(1−a)、その塩又はそ
の反応性誘導体1モルに対して、化合物(5)を1〜3
モル量、好ましくは、1.1〜1.3モル量を用いて行
なうことができる。
【0066】化合物(1−c)の分子内閉環反応は、適
当な溶媒中又は無溶媒下、塩基あるいは酸の存在下で行
なうことができる。
【0067】溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない
不活性溶媒であれば特に限定されず、例えば、エチレン
グリコール、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、ヘキサメチルホスホルアミド、ベンゼン、テトラ
ヒドロフラン(THF)、ジオキサン、トルエン、酢酸
エチル、低級アルコール(メタノール、エタノール
等)、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジ
メチルスルホキシド、二硫化炭素、アセトン等の有機溶
媒、又はこれらの有機溶媒と水との混合溶媒を適宜用い
ることができる。
【0068】塩基としては、例えば、アルカリ金属、水
酸化アルカリ金属、水素化アルカリ金属、アルカリ金属
アルコラート、リチウムジイソプロピルアミド(LD
A)等の低級アルキル置換金属アミド、n−ブチルリチ
ウム等の低級アルキルアルカリ金属、トリ低級アルキル
アミンあるいは1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]
ウンデカ−7−エン等の有機アミン等を好適に用いるこ
とができ、酸としては、通常のプロトン酸、ルイス酸の
いずれをも好適に用いることができる。
【0069】本反応は、冷却下〜加熱下で幅広く行なう
ことでき、例えば、−60〜150℃、とりわけ15℃
〜溶媒の沸点で好適に進行する。
【0070】化合物(2−a)又はその塩と化合物
(3)との縮合反応は、適当な溶媒中、脱酸剤の存在下
で行なうことができる。
【0071】化合物(2−a)の塩としては、アルカリ
金属塩等を用いることができる。
【0072】脱酸剤としては、この種の反応に用いられ
るものであればいずれも使用でき、例えば、水素化ナト
リウム等の水素化アルカリ金属、水酸化ナトリウム等の
水酸化アルカリ金属、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金
属塩、ナトリウムメチラート等のアルカリ金属アルコラ
ート、リチウムジイソプロピルアミド等の低級アルキル
置換アルカリ金属アミド、あるいはナトリウム等のアル
カリ金属等を用いることができる。
【0073】反応性残基Xとしては、ハロゲン原子(例
えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、スルホニ
ルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ基、トリ
フルオロメタンスルホニルオキシ基、トルエンスルホニ
ルオキシ基等)等が挙げられる。
【0074】溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、1,2−ジクロロエタン、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。
【0075】本縮合反応は、冷却下〜溶媒の沸点、例え
ば−60〜100℃、とりわけ、−60〜20℃で好適
に進行する。
【0076】本反応は化合物(2−a)又はその塩1モ
ルに対して、化合物(3)1〜5モル量を用いて行なう
ことができる。
【0077】本発明の原料化合物(4)は一般式(6)
【0078】
【化21】
【0079】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物と、一般式(7)
【0080】
【化22】
【0081】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とを反応させることにより製す
ることができる。
【0082】また、本発明の原料化合物(4)は、一般
式(8)
【0083】
【化23】
【0084】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物と、一般式(9)
【0085】
【化24】
【0086】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とを反応させることにより製す
ることができる。 化合物(6)と化合物(7)及び化
合物(8)と化合物(9)の縮合反応は、適当な溶媒
中、塩基の存在下に行なうことができる。 塩基として
は、例えば、tert−ブトキシカリウム(t−BuO
K)、ナトリウムメトキシド、リチウムジイソプロピル
アミド(LDA)などのアルキル置換アルカリ金属アミ
ド等が挙げられる。
【0087】溶媒としては、メタノール、エタノール、
tert−ブチルアルコール(t−BuOH)等の低級
アルコール、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−
ジクロロエタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、エチレングリコール、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、ベ
ンゼン等が挙げられる。
【0088】本反応は、冷却下〜加熱下、例えば、−3
0℃〜溶媒の沸点、とりわけ15〜80℃で好適に進行
する。
【0089】本発明の原料化合物(6)のうち、トラン
ス(E)異性体であるものは、例えば、化合物(8)と
一般式(10)
【0090】
【化25】
【0091】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とを、適当な溶媒中、塩基の存
在下縮合させることにより得ることができる。
【0092】本発明の原料化合物(6)のうち、シス
(Z)異性体であるものは対応するトランス(E)異性
体の付加・脱離反応により得ることができる。、例え
ば、化合物(6)のトランス(E)異性体のものに、一
旦チオフェノール等の求核試薬を付加させた後、これを
塩基存在下、脱離することにより得ることができる。
【0093】なお、本発明において、アルキル基及びア
ルコキシ基としては炭素数1〜20、とりわけ1〜1
0、なかでも1〜6のアルキル基及びアルコキシ基が挙
げられる。低級アルキル基及び低級アルコキシ基として
は炭素数1〜6、とりわけ1〜4のものが挙げられる。
シクロアルキル基としては炭素数3〜10、とりわけ5
〜8のものが挙げられる。低級アルキレンジオキシ基と
しては、炭素数1〜4のアルキレンジオキシ基が挙げら
れる。
【0094】
【実施例】以下に本発明の化合物の具体的な合成法を実
施例として示す。
【0095】実施例1 (1)バニリン50gのN,N−ジメチルホルムアミド
(DMF)600ml溶液に、62.5%水素化ナトリ
ウム(NaH)13.9g及びシクロペンチルブロミド
38.8mlを氷冷下加え、90℃で終夜撹拌する。D
MFを留去後、水を加えて酢酸エチル抽出し、抽出液を
洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:
酢酸エチル=3:1)精製して4−シクロペンチルオキ
シ−3−メトキシベンズアルデヒド65g(収率:90
%、IR:2960、1683、1583、1506、
1266、1135、730 cm-1)を得る。
【0096】(2)本品10gとコハク酸ジメチル8.
0gのtert−ブチルアルコール(t−BuOH)2
0ml溶液をtert−ブトキシカリウム(t−BuO
K)5.1gのt−BuOH50ml溶液に加えて、室
温にて1時間撹拌する。反応溶液を氷水に注ぎ込み、ジ
イソプロピルエーテル(iPr2O)で洗浄する。塩酸
にてpH=1にして酢酸エチル抽出し、洗浄、乾燥後、
溶媒を留去する。得られた残渣をジクロロメタン100
mlに溶かし、この溶液にジイソプロピルエチルアミン
11.8ml及びメトキシメチルクロリド3.9mlを
氷冷下加え、室温で1時間撹拌する。水を加えて酢酸エ
チル抽出し、洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)精製して(E)−
3−(4−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニ
ル)−2−(メトキシメトキシカルボニルメチル)アク
リル酸メチル10.9g(収率:63%、IR:295
7、1741、1710、1599、1513、125
6、1145 cm-1)を得る。
【0097】(3)チオフェノール5.9mlのテトラ
ヒドロフラン(THF)50ml溶液に窒素気流下、氷
冷にて15%n−ブチルリチウム(n−BuLi)ヘキ
サン溶液2.2mlを加えた後、室温で30分間撹拌す
る。この溶液に(2)で得られる化合物13.4gのT
HF100ml溶液を加えて室温にて終夜撹拌する。酢
酸エチルを加え、洗浄、乾燥後、溶媒を留去し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:
酢酸エチル=3:1)精製して (2R*,3R*)−3
−(4−シクロペンチルオキシ−3−メトキシフェニ
ル)−2−メトキシメトキシカルボニルメチル−3−フ
ェニルチオプロピオン酸メチル14.5g(収率:84
%、IR:2957、1736、1585、1512、
1265、1143 cm-1)を得る。
【0098】(4)本品14.5gのクロロホルム30
0ml溶液に氷冷下、3−クロロ過安息香酸(mCPB
A)5.1gを少量づつ加え、同温にて30分撹拌す
る。水酸化カルシウム10gを加えて撹拌、ろ過後、溶
媒を留去する。得られる残渣にトルエン300mlを加
え、30分間加熱還流する。溶媒を留去し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸
エチル=3:1)精製して (Z)−3−(4−シクロ
ペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)−2−(メト
キシメトキシカルボニルメチル)アクリル酸メチル9.
0g(収率:67%、IR:2956、1744、17
18、1600、1511、1144 cm-1)を得
る。
【0099】(5)本品10.3gのTHF100ml
溶液を、ジイソプロピルアミン4.6ml、n−BuL
i20ml及びTHF60mlより調製したリチウムジ
イソプロピルアミド(LDA)溶液に窒素気流下、−7
8℃にて滴下し、同温で30分間撹拌する。この溶液に
−100℃にてベンズアルデヒド3.5gのTHF30
ml溶液を滴下して、同温で20分間撹拌する。塩化ア
ンモニウム水溶液を加えて、酢酸エチル抽出し、洗浄、
乾燥後、溶媒を留去する。得られる残渣をジクロロメタ
ン50mlに溶かし、氷冷下、トリエチルアミン11m
l及びメタンスルホニルクロリド(MSCl)2.5m
lを加えて、室温で1時間撹拌する。水を加えて酢酸エ
チル抽出し、洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。得られる
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)精製して (1
Z,3E)−1−(4−シクロペンチルオキシ−3−メ
トキシフェニル)−2−メトキシカルボニル−3−メト
キシメトキシカルボニル−4−フェニルブタジエン7.
3g(収率:58%、IR:2957、1717、15
97、1509、1264、1160、696 c
-1)を得る。
【0100】(6)本品7.3gのTHF50ml溶液
に濃塩酸5mlを加えて、室温にて1時間撹拌する。飽
和食塩水を加えて、酢酸エチル抽出し、乾燥後、溶媒を
留去する。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=2
0:1)精製して (1Z,3E)−1−(4−シクロ
ペンチルオキシ−3−メトキシフェニル)−2−メトキ
シカルボニル−3−カルボキシ−4−フェニルブタジエ
ン6.1g(収率:92%、IR:3500〜3000
(br.)、2958、1712、1690、160
0、1509、1270、694 cm-1)を得る。
【0101】(7)本品0.75gのTHF20ml溶
液にカルボニルジイミダゾール(CDI)0.35gを
加えて室温にて30分間撹拌する。この溶液に28%ア
ンモニア水0.7mlを加えて、室温にて30分間撹拌
する。水を加えてクロロホルム抽出し、乾燥後、溶媒を
留去する。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:アセトン=5:
1)精製して (1Z,3E)−1−(4−シクロペン
チルオキシ−3−メトキシフェニル)−2−メトキシカ
ルボニル−3−アミノカルボニル−4−フェニルブタジ
エン0.48g(収率:64%、融点:158−159
℃)を得る(表1に記載)。
【0102】実施例2 (1)実施例1(6)で得られる化合物0.3gのジク
ロロメタン10ml溶液に氷冷下、トリエチルアミン
0.15ml及びクロルギ酸イソブチル0.14mlを
加えて30分間撹拌する。この溶液に4−ピコリルアミ
ン0.11mlを加えて30分間撹拌する。水を加え、
クロロホルム抽出し、乾燥後、溶媒を留去する。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロ
ロホルム:メタノール=50:1)精製して、(1Z,
3E)−1−(3−メトキシ−4−シクロペンチルオキ
シフェニル)−2−メトキシカルボニル−3−(4−ピ
リジルメチルアミノカルボニル)−4−フェニルブタジ
エン0.29g(収率:80%)を得る。
【0103】(2)本品0.29gに4N塩化水素−酢
酸エチル溶液を加え、エーテルで粉末化して、(1Z,
3E)−1−(3−メトキシ−4−シクロペンチルオキ
シフェニル)−2−メトキシカルボニル−3−(4−ピ
リジルメチルアミノカルボニル)−4−フェニルブタジ
エン塩酸塩0.29g(収率:93%、融点:105−
130℃)を得る(表1に記載)。
【0104】実施例3〜4 対応原料化合物を実施例2と同様に処理して、表1記載
の化合物を得る。
【0105】
【表1】
【0106】実施例5 実施例1(7)で得られる化合物0.28gのテトラヒ
ドロフラン(THF)10ml溶液に2N水酸化ナトリ
ウム水溶液1mlを加えて、室温で10分間撹拌する。
2N塩酸で中和後、クロロホルム抽出し、乾燥後、溶媒
を留去する。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:
1)精製して (3Z,4E)−4−ベンジリデン−3
−(4−シクロペンチルオキシ−3−メトキシベンジリ
デン)ピロリジン−2,5−ジオン0.24g(収率:
93%、融点:203−204℃)を得る(表2に記
載)。
【0107】実施例6 (1)実施例2(2)で得られる化合物0.25gのテ
トラヒドロフラン(THF)10ml溶液に2N水酸化
ナトリウム水溶液1.1mlを加えて、室温にて撹拌す
る。この混合物に水を加えて、クロロホルム抽出し、乾
燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:1)精製
して、(3Z,4E)−3−(4−シクロペンチルオキ
シ−3−メトキシベンジリデン)−4−ベンジリデン−
1−(4−ピリジルメチル)ピロリジン−2,5−ジオ
ン0.12g(収率:55%)を得る。
【0108】(2)本品0.12gに4N塩化水素−ジ
オキサン溶液を加え、エーテルで粉末化して、(3Z,
4E)−3−(4−シクロペンチルオキシ−3−メトキ
シベンジリデン)−4−ベンジリデン−1−(4−ピリ
ジルメチル)ピロリジン−2,5−ジオン塩酸塩90m
g(収率:76%、融点:117−130℃(分解))
を得る(表2に記載)。
【0109】実施例7〜8 対応原料化合物を実施例6と同様に処理して、表2記載
の化合物を得る。
【0110】実施例9 (1)実施例1(6)で得られる化合物0.3gのジク
ロロメタン10ml溶液に氷冷下、トリエチルアミン
0.15ml及びクロルギ酸イソブチル0.14mlを
加えて30分間撹拌する。この溶液にN,N−ジメチル
エチレンジアミン0.12mlを加えて30分間撹拌す
る。水を加え、クロロホルム抽出し、乾燥後、溶媒を留
去する。得られる残渣にテトラヒドロフラン(THF)
5ml及び2N水酸化ナトリウム水溶液0.7mlを加
えて室温で10分間撹拌する。水を加えクロロホルム抽
出し、乾燥後、溶媒を留去する。得られる残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホル
ム:メタノール=20:1)精製して、(3Z,4E)
−3−(4−シクロペンチルオキシ−3−メトキシベン
ジリデン)−4−ベンジリデン−1−(2−(N,N−
ジメチルアミノ)エチル)ピロリジン−2,5−ジオン
0.25g(収率:76%)を得る。
【0111】(2)本品0.25gに4N塩化水素−酢
酸エチル溶液を加え、エーテルで粉末化して、(3Z,
4E)−3−(4−シクロペンチルオキシ−3−メトキ
シベンジリデン)−4−ベンジリデン−1−(2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル)ピロリジン−2,
5−ジオン塩酸塩0.17g(収率:88%、融点:9
5−110℃(分解))を得る(表2に記載)。
【0112】実施例10 対応原料化合物を実施例9と同様に処理して、表2記載
の化合物を得る。
【0113】
【表2】
【0114】実施例11 (1)マグネシウム(Mg)2.9gとヨウ化メチル
(MeI)7.5mlより調製したヨウ化マグネシウム
メチル(MeMgI)のジエチルエーテル150ml溶
液に、4−シクロペンチルオキシ−3−メトキシベンズ
アルデヒド17.6gのテトラヒドロフラン(THF)
40ml溶液を氷冷下で滴下し、室温で1時間撹拌す
る。反応液に氷冷下、飽和塩化アンモニウム水溶液20
mlを加え、酢酸エチル抽出する。溶媒を留去後、残渣
をアセトニトリル300mlに溶解し、氷冷下、二酸化
マンガン(MnO2)55gを加える。室温まで昇温し
3日間撹拌する。反応液にセライト20gを加え、30
分間撹拌し、不溶物をろ去後、溶媒を留去する。残渣を
冷ヘキサンで結晶化して 4−アセチル−1−シクロペ
ンチルオキシ−2−メトキシベンゼン13.8g(収
率:73.6%、融点:55−56℃)を得る。
【0115】(2)本品9.7gと(E)−ベンジリデ
ンコハク酸ジメチル10gのTHF100ml溶液を室
温下、tert−ブトキシカリウム(t−BuOK)
4.8gのtert−ブチルアルコール(t−BuO
H)100ml溶液に滴下し、同温で1時間撹拌する。
反応液にジイソプロピルエーテル200mlを加え、水
で抽出する。水層に濃塩酸を加えpH=1〜2にした
後、酢酸エチルで再抽出する。溶媒を留去し、残渣の2
/5を採り、クロロホルム100mlに溶解する。室温
下、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)2〜3滴
及びチオニルクロライド(SOCl2)1.8mlを加
え30分間加熱還流する。反応液を氷冷し、アンモニア
水(NH4OH)20mlのクロロホルム50ml溶液
に滴下し、30分間撹拌する。反応液に水50mlを加
え、クロロホルムで抽出する。溶媒を留去し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホル
ム:アセトン=20:1)精製し、さらに、ヘキサン−
酢酸エチル混液で結晶化して (1Z,3E)−1−メ
チル−1−(4−シクロペンチルオキシ−3−メトキシ
フェニル)−2−メトキシカルボニル−3−アミノカル
ボニル−4−フェニルブタジエン0.42g(融点:1
33−134℃)を得る(表3に記載)。
【0116】実施例12〜22 対応原料化合物を実施例11と同様に処理して、表3〜
5記載の化合物を得ることができる。
【0117】
【表3】
【0118】
【表4】
【0119】
【表5】
【0120】実施例23 (1)tert−ブトキシカリウム(t−BuOK)
2.4gのtert−ブチルアルコール(t−BuO
H)25ml溶液に、20〜25℃にて、3,4,5−
トリメトキシアセトフェノン5.0gと(E)−ベンジ
リデン−コハク酸ジメチル4.5gのテトラヒドロフラ
ン(THF)20ml溶液を滴下して、室温にて1時間
撹拌する。反応溶液を水に注ぎ込み、ジイソプロピルエ
ーテルにて洗浄する。水層を塩酸でpH=1に調整した
後、酢酸エチル抽出する。抽出液を乾燥後、溶媒を留去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;
クロロホルム:メタノール=50:1〜20:1)精製
して 1−メチル−1−(3,4,5−トリメトキシフ
ェニル)−2−メトキシカルボニル−3−カルボキシ−
4−フェニルブタジエン6.5g(収率:66.3%、
IR:3420、2950、1720、1715、16
90、1585、1240、1125、695cm-1
を得る((1E,3E)−体と(1Z,3E)−体との
混合物)。
【0121】(2)本品6.5gのクロロホルム30m
l溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)2〜
3滴及びチオニルクロライド1.15mlを加えて、3
0分間還流する。この溶液を氷冷下、濃アンモニア水溶
液20mlに滴下して、室温にて30分間撹拌する。ク
ロロホルム抽出し、乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸
エチル=1:1〜1:2)精製する。さらに、エーテル
を加えて、析出晶をろ取し、ヘキサン−酢酸エチル混液
から再結晶して、(1E,3E)−1−メチル−1−
(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2−メトキシ
カルボニル−3−アミノカルボニル−4−フェニルブタ
ジエン2.6g(収率:40.1%、融点:155−1
57℃)を得る(表6に記載)。
【0122】(3)(2)で得られたろ液の溶媒を留去
し、ジイソプロピルエーテルにて結晶化後、ヘキサン−
酢酸エチル混液から再結晶して(1Z,3E)−1−メ
チル−1−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2
−メトキシカルボニル−3−アミノカルボニル−4−フ
ェニルブタジエン2.1g(収率:32.4%、融点:
118−120℃)を得る(表5に記載)。
【0123】実施例24 (1)tert−ブトキシカリウム(t−BuOK)1
4.5gのtert−ブチルアルコール(t−BuO
H)100ml溶液にアセトフェノン15.5gとコハ
ク酸ジメチル27.1gの混合物を滴下して、室温にて
終夜撹拌する。反応液を氷水に注ぎ、ジイソプロピルエ
ーテルにて洗浄後、水層を濃塩酸にてpH=2〜3に調
整する。酢酸エチル抽出し、乾燥後、溶媒を留去して得
られる残渣をメタノール150mlに溶かし、氷冷下チ
オニルクロライド12.5mlを滴下する。室温で終夜
撹拌後、溶媒を留去し、酢酸エチルを加え、洗浄、乾燥
後、溶媒を留去する。得られる残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル
=4:1)分離して、(E)−2−ベンジリデン−α−
メチルコハク酸ジメチル18.6g(収率:58%、性
状:油状物、IR:2970、2940、2860、1
745、1440、1270、1200、1180、1
135、1060、770、705 cm-1)及び
(Z)−2−ベンジリデン−α−メチルコハク酸ジメチ
ル6.2g(収率:19%、性状:油状物、IR:29
60、2920、2850、1740、1710、14
40、1320、1250、1195、1170、11
40、765、700 cm-1)を得る。
【0124】(2)(E)−2−ベンジリデン−α−メ
チルコハク酸ジメチル5.0gと3,4,5−トリメト
キシベンズアルデヒド4.0gのテトラヒドロフラン
(THF)20ml溶液をt−BuOK2.3gのt−
BuOH20ml溶液に滴下して、室温にて1時間撹拌
する。反応液を氷水に注ぎ、洗浄後、水層を濃塩酸でp
H=2〜3に調整し、酢酸エチル抽出する。抽出液を乾
燥後、溶媒を留去し、得られる残渣をクロロホルム30
mlに溶解し、チオニルクロライド1.5mlとN,N
−ジメチルホルムアミド3滴を加えて、30分間加熱還
流する。溶液を氷冷下、28%アンモニア水20mlに
滴下して、室温にて10分間撹拌する。水を加えて、ク
ロロホルム抽出し、乾燥後、溶媒を留去する。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1)精製して、(1E,3E)−
1−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−2−メト
キシカルボニル−3−アミノカルボニル−4−メチル−
4−フェニルブタジエン4.7g(収率:57%、融
点:156−157℃)を得る(表6に記載)。
【0125】
【表6】
【0126】実施例25 実施例24(1)で得られる(Z)−2−ベンジリデン
−α−メチルコハク酸ジメチル5.3gを実施例24
(2)と同様に処理して、(1E,3Z)−1−(3,
4,5−トリメトキシフェニル)−2−メトキシカルボ
ニル−3−アミノカルボニル−4−メチル−4−フェニ
ルブタジエン6.7g(収率:76%、融点:141−
143℃)を得る(表7に記載)。
【0127】
【表7】
【0128】実施例26 実施例11(2)で得られる化合物0.32gのテトラ
ヒドロフラン(THF)20ml溶液に、氷冷下、2N
水酸化ナトリウム水溶液3.6mlを加え10分間撹拌
する。反応液に2N塩酸3.6mlを加え、酢酸エチル
で抽出する。溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:アセトン=1
0:1)精製し、ジエチルエーテルで結晶化して(3
Z,4E)−4−ベンジリデン−3−(4−シクロペン
チルオキシ−3−メトキシ−α−メチルベンジリデン)
ピロリジン−2,5−ジオン0.17g(収率:58.
0%、融点:193−194℃)を得る(下表8に記
載)。
【0129】実施例27〜38 対応原料化合物を実施例26と同様に処理して、表8〜
10記載の化合物を得ることができる。
【0130】
【表8】
【0131】
【表9】
【0132】
【表10】
【0133】実施例39〜43 対応原料化合物を実施例1と同様に処理して、表11記
載の化合物を得ることができる。
【0134】
【表11】
【0135】実施例44〜48 対応原料化合物を実施例5と同様に処理して、表12記
載の化合物を得ることができる。
【0136】
【表12】
【0137】実施例49 (1)バニリン100gをクロロホルム800mlに溶
かし、室温下撹拌しながら、塩素を約1時間吹き込むと
白色固体が析出する。圧縮空気を吹き込み溶存塩素を除
去後、析出した固体をろ取し、洗浄、乾燥する。この母
液を濃縮し、ジエチルエーテルにて粉末化後、ろ取、洗
浄、乾燥する。析出固体と粉末をあわせて3−クロロバ
ニリン115.25g(収率:94.0%、融点:16
3℃)を得る。
【0138】(2)本品62gをN,N−ジメチルホル
ムアミド(DMF)600mlに溶かし、室温下、炭酸
カリウム91.8g及びヨウ化メチル37.2mlを加
えて同温にて5時間撹拌する。反応液を濃縮後、水を加
えて酢酸エチル抽出する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥
後、溶媒を留去して3−クロロ−4,5−ジメトキシベ
ンズアルデヒド65.15g(収率:97.7%、融
点:54℃)を得る。
【0139】(3)窒素気流下、マグネシウム(Mg)
11.87gのジエチルエーテル500ml溶液にヨウ
化メチル30.4mlのジエチルエーテル100ml溶
液をゆっくり滴下する。滴下後還流がおさまるまで30
分間撹拌し、これに(2)で得られる化合物70gのテ
トラヒドロフラン(THF)400ml溶液を氷冷下滴
下する。室温まで昇温し、さらに30分間撹拌する。反
応液に水を少し加えクエンチした後、塩化アンモニウム
水溶液を加えて、酢酸エチル抽出する。酢酸エチル層を
洗浄、乾燥後、溶媒を留去し 3−クロロ−4,5−ジ
メトキシ−1−(1−ヒドロキシエチル)ベンゼン75
gを得る。
【0140】本品75gをアセトニトリル500mlに
溶かし、二酸化マンガン400gを加えて、室温で終夜
撹拌する。反応液にセライトを加え、1時間撹拌後、セ
ライトろ過し、母液を濃縮する。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチ
ル=3:1)精製後、更にヘキサンから再結晶して3−
クロロ−4,5−ジメトキシアセトフェノン62.0g
(収率:82.8%、融点:47−49℃)を得る。
【0141】(4)本品11.3g、コハク酸ジメチル
11.54g及びTHF50mlの混合溶液を、ter
t−ブトキシカリウム(t−BuOK)6.5gのte
rt−ブチルアルコール(t−BuOH)30ml溶液
に室温下、ゆっくり滴下する。室温で1時間、70℃に
昇温して1時間撹拌する。反応液を冷却後、氷水に注ぎ
込みイソプロピルエーテルにて転溶精製し、水で抽出す
る。水層に濃塩酸を加えpH=2〜3とし、遊離したカ
ルボン酸を酢酸エチルで抽出する。抽出液を乾燥後、溶
媒を留去して、4−(3−クロロ−4,5−ジメトキシ
フェニル)−4−メチル−3−メトキシカルボニル−3
−ブテン酸(性状:琥珀色油状物)を得る。
【0142】本品をジクロロメタン100mlに溶か
し、氷冷下、ジイソプロピルエチルアミン11.0ml
とメトキシメチルクロリド4.8mlを加えて、室温下
終夜撹拌する。反応液を濃縮後、クエン酸水溶液を加
え、酢酸エチル抽出し、洗浄、乾燥後、溶媒を留去す
る。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:3→2:3)分離し
て (Z)−4−(3−クロロ−4,5−ジメトキシフ
ェニル)−4−メチル−3−メトキシカルボニル−3−
ブテン酸メトキシメチル3.18g(収率:16.2
%、IR:1735、1563、1491、1148、
932 cm-1)及び (E)−4−(3−クロロ−
4,5−ジメトキシフェニル)−4−メチル−3−メト
キシカルボニル−3−ブテン酸メトキシメチル9.12
g(収率:46.5%、IR:1738、1562、1
491、1146、932 cm-1)を得る。
【0143】(5)ジイソプロピルアミン1.33ml
のTHF20ml溶液に氷冷下、1.6Nのn−ブチル
リチウムのヘキサン溶液5.91mlをゆっくり滴下
し、同温で30分間撹拌する。この溶液を−78℃に冷
却し、(Z)−4−(3−クロロ−4,5−ジメトキシ
フェニル)−4−メチル−3−メトキシカルボニル−3
−ブテン酸メトキシメチル2.94gのTHF20ml
溶液をゆっくり滴下し、さらに同温で30分撹拌する。
反応液を−90℃に冷却後、イソニコチンアルデヒド
1.01gのTHF10ml溶液をゆっくり滴下し、−
90℃にて20分撹拌する。反応液に飽和塩化アンモニ
ウム水溶液を加え、酢酸エチル抽出する。有機層を洗
浄、乾燥後、溶媒を留去して(Z)−4−(3−クロロ
−4,5−ジメトキシフェニル)−4−メチル−3−メ
トキシカルボニル−2−(4−ピリジル−ヒドロキシメ
チル)−3−ブテン酸メトキシメチルを得る。
【0144】本品をジクロロメタン50mlに溶かし、
氷冷下トリエチルアミン7.54mlとメタンスルホニ
ルクロリド(MSCl)0.977mlを加え、室温ま
で昇温し、終夜撹拌する。さらに、1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)1.
18mlを加え、室温で3時間撹拌する。反応液を濃縮
後、水を加えて酢酸エチル抽出し、洗浄、乾燥後、溶媒
を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒;クロロホルム:アセトン=6:1)精製
して (1Z,3E)−1−メチル−1−(3−クロロ
−4,5−ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボ
ニル−3−メトキシメトキシカルボニル−4−(4−ピ
リジル)ブタジエン2.007g(収率:55.1%、
IR:1720、1594、1563、1490、12
53、1047、927 cm-1)を得る。
【0145】(6)本品2.0gのTHF20ml溶液
に氷冷下12N塩酸2.0mlを加え、室温にて2時間
撹拌する。反応液を氷冷し、これに2N水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えてpH=4〜5とし、酢酸エチル抽出す
る。乾燥後、溶媒を留去して(1Z,3E)−1−メチ
ル−1−(3−クロロ−4,5−ジメトキシフェニル)
−2−メトキシカルボニル−3−カルボキシ−4−(4
−ピリジル)ブタジエン(性状:黄色固体)を得る。
【0146】本品をジクロロメタン20mlに溶かし、
これに、氷冷下トリエチルアミン0.67ml及びクロ
ロギ酸イソブチル0.62mlを加え、同温で30分間
撹拌後、さらに、28%アンモニア水2.8mlを加え
氷冷下30分撹拌する。反応液に2倍に希釈した飽和食
塩水を加え、クロロホルム抽出し、乾燥後、溶媒を留去
し、得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1)
精製し 1−メチル−1−(3−クロロ−4,5−ジメ
トキシフェニル)−2−メトキシカルボニル−3−アミ
ノカルボニル−4−(4−ピリジル)ブタジエン1.4
98g(収率:83.0%、IR:1720、167
6、1595、1240、1047、999、855
cm-1)を得る。尚、本品は1位の二重結合に基ずく幾
何異性体の混合物であり、その比率はZ体:E体=2.
5:1である。
【0147】(7)本品をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:アセトン=5:
1)分離して、(1Z,3E)−1−メチル−1−(3
−クロロ−4,5−ジメトキシフェニル)−2−メトキ
シカルボニル−3−アミノカルボニル−4−(4−ピリ
ジル)ブタジエンを得る(表13に記載)。
【0148】実施例50〜53 対応原料化合物を実施例49と同様に処理して、表13
記載の化合物を得る。
【0149】
【表13】
【0150】実施例54 (1)実施例49(7)で得られる化合物800mgを
テトラヒドロフラン(THF)20mlに溶かし、氷冷
下2N水酸化ナトリウム水溶液0.48mlを加え、室
温まで昇温し1時間撹拌する。反応液に水を加えクロロ
ホルム抽出し、洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロ
ロホルム:メタノール=20:1)精製後、さらにヘキ
サン−酢酸エチル混液から再結晶して (3Z,4E)
−3−(3−クロロ−4,5−ジメトキシ−α−メチル
ベンジリデン)−4−(4−ピリジルメチリデン)−ピ
ロリジン−2,5−ジオン82mg(収率:11.1
%、融点:194℃以上(分解)、IR:1721、1
599、1491、1328、1049 cm-1)を得
る。
【0151】(2)本品75mgをTHF1ml及びジ
オキサン1mlの混液に溶かし、4Nの塩化水素/ジオ
キサン溶液0.054mlを加え、室温で撹拌すると、
淡黄色固体が撹拌晶析されてくる。減圧下溶媒を留去
し、残渣をジエチルエーテルで粉末化後、メタノール−
ジエチルエーテル混液にて室温下撹拌晶析して (3
Z,4E)−3−(3−クロロ−4,5−ジメトキシ−
α−メチルベンジリデン)−4−(4−ピリジルメチリ
デン)−ピロリジン−2,5−ジオン塩酸塩70mg
(収率:85.3%、融点:200℃以上(分解)、I
R:1728、1634、1491、1312 c
-1)を得る(表14に記載)。
【0152】実施例55〜58 対応原料化合物を実施例54と同様に処理して、表14
記載の化合物を得る。
【0153】
【表14】
【0154】実施例59 (1)tert−ブトキシカリウム(t−BuOK)1
6.8gのtert−ブチルアルコール(t−BuO
H)150ml溶液に、ベンズアルデヒド15.9g及
びコハク酸ジメチル26.3gのt−BuOH20ml
溶液を、室温で撹拌しながら滴下し、次いで、30分間
撹拌する。反応液を氷水200mlに注いで、イソプロ
ピルエーテル抽出する。水層をpH=2〜3に調節し、
酢酸エチル抽出し、有機層を洗浄、乾燥後、溶媒を留去
する。残渣をトルエン50ml及びエチレングリコール
モノメチルエーテル50mlの混液に溶かし、氷冷下、
チオニルクロライド16.4mlを滴下し、室温で一晩
放置した後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル
=4:1)精製して(E)−3−メトキシカルボニル−
4−フェニル−3−ブテン酸2−メトキシエチル26.
9g(収率:65%)を得る。
【0155】(2)本品14g及び3−シクロペンチル
オキシ−4−メトキシベンズアルデヒド11.1gのt
−BuOH100ml溶液を、t−BuOK6.2gの
t−BuOH40ml溶液に室温で滴下して、同温にて
1時間撹拌する。反応溶液を水に注ぎ込み、ジイソプロ
ピルエーテル抽出する。水層を塩酸でpH=2〜3に調
整し、酢酸エチル抽出し、抽出液を洗浄、乾燥後、溶媒
を留去する。残渣をジエチルエーテルで洗浄して、
(E)−2−[(E)−3−シクロペンチルオキシ−4
−メトキシベンジリデン]−3−カルボキシ−4−フェ
ニル−3−ブテン酸メチル23.4g(収率:67%)
を得る。
【0156】(3)本品5.0gのクロロホルム100
ml溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)2
〜3滴及びチオチオニルクロライド0.82mlを加え
て、30分間還流する。この溶液を氷冷下、2−ピコリ
ルアミン中に激しく撹拌しながら滴下する。そのまま3
0分間撹拌した後、有機層を分離し、洗浄、乾燥後、溶
媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒;クロロホルム:アセトン=5:1)精製して、
(1E,3E)−1−(3−シクロペンチルオキシ−4
−メトキシベンジリデン)−2−(2−メトキシエトキ
シカルボニル)−3−(2−ピリジルメチルアミノカル
ボニル)−4−フェニルブタジエン2.7g(収率:2
4%)を得る。
【0157】(4)本品2.7gのTHF20ml溶液
に氷冷下、4N塩化水素−ジオキサン溶液1.33ml
を加え、10分間撹拌する。溶媒を減圧留去し、残渣を
イソプロピルエーテルから結晶化して、(1E,3E)
−1−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシベン
ジリデン)−2−(2−メトキシエトキシカルボニル)
−3−(2−ピリジルメチルアミノカルボニル)−4−
フェニルブタジエン塩酸塩1.9g(収率:66%、融
点:167−168℃)を得る(表15に記載)。
【0158】実施例60〜85 対応原料化合物を実施例59と同様に処理して、表15
〜20記載の化合物を得る。
【0159】
【表15】
【0160】
【表16】
【0161】
【表17】
【0162】
【表18】
【0163】
【表19】
【0164】
【表20】
【0165】実施例86 (1)実施例59(4)で得られる化合物1.17gの
テトラヒドロフラン(THF)10ml溶液に2N水酸
化ナトリウム水溶液10mlを加え、室温下10分間撹
拌する。2N塩酸を加え、減圧下で濃縮した後、クロロ
ホルムを加え、洗浄、乾燥後、溶媒を留去して、(3
E,4E)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メ
トキシベンジリデン)−4−ベンジリデン−1−(2−
ピリジルメチル)ピロリジン−2,5−ジオン1.1g
(収率:98%)を得る。
【0166】(2)本品1.1gのTHF10ml溶液
に氷冷下、4N塩化水素−ジオキサン溶液0.7mlを
加え、10分間撹拌する。溶媒を減圧留去し、残渣をエ
ーテルから結晶化して、(3E,4E)−3−(3−シ
クロペンチルオキシ−4−メトキシベンジリデン)−4
−ベンジリデン−1−(2−ピリジルメチル)ピロリジ
ン−2,5−ジオン塩酸塩1.1g(収率:88%、融
点:134−135℃)を得る(表21に記載)。
【0167】実施例87〜103 対応原料化合物を実施例86と同様に処理して、表21
〜24記載の化合物を得る。
【0168】
【表21】
【0169】
【表22】
【0170】
【表23】
【0171】
【表24】
【0172】実施例104〜107 対応原料化合物を実施例23(1)と同様に処理した
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて(1E,
3E)−異性体を分離し、これを実施例2と同様に処理
して、表25記載の化合物を得る。
【0173】実施例108 対応原料化合物を実施例23(1)及び(2)と同様に
処理して、表25記載の化合物を得る。
【0174】
【表25】
【0175】実施例109〜111 対応原料化合物を実施例6と同様に処理して、表26記
載の化合物を得ることができる。
【0176】実施例112 対応原料化合物を実施例5と同様に処理して、表26記
載の化合物を得ることができる。
【0177】
【表26】
【0178】実施例113〜116 対応原料化合物を実施例11と同様に処理して、表27
記載の化合物を得ることができる。
【0179】
【表27】
【0180】実施例117〜130 対応原料化合物を実施例1(1)〜(6)と同様に処理
して、表28〜29記載の化合物を得ることができる。
【0181】
【表28】
【0182】
【表29】
【0183】実施例131〜144 対応原料化合物を実施例1(1)、(2)、(5)及び
(6)あるいは実施例23と同様に処理して、表30〜
31記載の化合物を得ることができる。
【0184】
【表30】
【0185】
【表31】
【0186】実施例145 (1)3,5−ジメトキシアセトフェノン246gおよ
び(E)−ベンジリデンコハク酸ジメチル320gをt
ert−ブチルアルコール(t−BuOH)1300m
lに溶解し、当該溶液に室温下tert−ブトキシカリ
ウム(t−BuOK)168.6gを加えて撹拌する。
室温まで放冷後、同温で2時間撹拌する。該反応液に水
3リットル及びジイソプロピルエーテル700mlを加
えて混合した後、水層を分取する。残存する有機層に水
を加えて更に抽出し、抽出液を合わせて濃塩酸でpH2
〜3に調整する。生成した油状物を酢酸エチルで抽出
し、抽出液を乾燥後、濃縮することにより、1−メチル
−1−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−メトキシ
カルボニル−3−カルボキシ−4−フェニルブタジエン
の油状物[(1Z,3E)体及び(1E,3E)体の混
合物]580gを得る。該油状物をジイソプロピルエー
テル−ヘキサン混液に溶解し、室温下撹拌し、生じた結
晶を採取する。この結晶に酢酸エチル1リットルを加
え、約80℃に加熱した後、残存する結晶をろ取するこ
とにより、(1E,3E)−1−メチル−1−(3,5
−ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボニル−3
−カルボキシ−4−フェニルブタジエン(実施例135
の化合物と同じ)117gを得る。母液(濾液)を濃縮
し、残さに酢酸エチル700mlを加え、この溶液に
(1Z,3E)体を接種する。該混合物を撹拌し、析出
した結晶を採取することにより、(1Z,3E)−1−
メチル−1−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−メ
トキシカルボニル−3−カルボキシ−4−フェニルブタ
ジエン(実施例121の化合物と同じ)192gを得
る。
【0187】(2)(1Z,3E)−1−メチル−1−
(3,5−ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボ
ニル−3−カルボキシ−4−フェニルブタジエン487
gを塩化メチレン1000mlに溶解し、N,N−ジメ
チルホルムアミド(DMF)1mlを加えた後、塩化オ
キザリル133.3mlを滴下し1時間撹拌する。反応
液を濃縮後、残渣をテトラヒドロフラン4リットルに溶
解し、氷冷下でトリエチルアミン214ml、1−アミ
ノ−4−メチルピペラジン168mlの混液を滴下す
る。反応液を酢酸エチルで抽出し、この抽出液を乾燥
後、濃縮し、残渣をジイソプロピルエーテルで結晶化す
ることにより、(1Z,3E)−1−メチル−1−
(3,5−ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボ
ニル−3−[N−(4−メチルピペラジン−1−イル)
アミノカルボニル]−4−フェニルブタジエン490g
を得る(収率:81%、融点:117−121℃)。
【0188】(3)本品268gをクロロホルム溶解
し、氷冷下、4N塩酸−酢酸エチル溶液125mlを加
える。この溶液を氷冷したジエチルエーテル中に注ぎ、
析出した結晶をろ取することにより、(1Z,3E)−
1−メチル−1−(3,5−ジメトキシフェニル)−2
−メトキシカルボニル−3−[N−(4−メチルピペラ
ジン−1−イル)アミノカルボニル]−4−フェニルブ
タジエン・一塩酸塩278g(収率:97%、融点:>
234℃(分解))を得る(表32に記載)。
【0189】実施例146 実施例145(1)で得られた(1E,3E)−1−メ
チル−1−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−メト
キシカルボニル−3−カルボキシ−4−フェニルブタジ
エン114gをtert−ブチルアルコールにけん濁さ
せ、該けん濁液にt−BuOK40.1gを加えて撹拌
する。該混合物を室温まで放冷したのち、更に2時間撹
拌する。該反応液を実施例145と同様に処理して(1
E,3E)−1−メチル−1−(3,5−ジメトキシフ
ェニル)−2−メトキシカルボニル−3−カルボキシ−
4−フェニルブタジエン32g(実施例135の化合物
と同じ)及び(1Z,3E)−1−メチル−1−(3,
5−ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボニル−
3−カルボキシ−4−フェニルブタジエン61.5gを
得る(実施例121の化合物と同じ)。
【0190】実施例147〜174 対応原料化合物を実施例11と同様に処理することによ
り、表32〜36記載の化合物を得る。
【0191】
【表32】
【0192】
【表33】
【0193】
【表34】
【0194】
【表35】
【0195】
【表36】
【0196】実施例175〜179 対応原料化合物を実施例49と同様に処理することによ
り、表37記載の化合物を得る。
【0197】
【表37】
【0198】実施例180 (1)tert−ブトキシカリウム(t−BuOK)1
4.2gをtert−ブチルアルコール(t−BuO
H)120mlに溶解し、この溶液に3,5−ジメトキ
シベンズアルデヒド20gとコハク酸ジメチル21.1
gをテトラヒドロフラン(THF)に溶かした溶液を滴
下する。室温下、30分間撹拌後、反応液にイソプロピ
ルエーテル(IPE)及び水を加え水層を分取する。残
存する有機層に水を加えて更に抽出し、抽出液を合わせ
て濃塩酸でpH2〜3に調製する。生成した油状物を酢
酸エチルで抽出し、抽出液を乾燥後、減圧濃縮すること
により、4−(3,5−ジメトキシフェニル)−3−カ
ルボキシ−3−ブテン酸メチルの油状物42gを得る。
【0199】(2)本品をメタノール200mlに溶解
し、この溶液に濃硫酸2mlを加えて13時間還流す
る。反応液を濃縮後、水及びジエチルエーテルを加え有
機層を分取する。該有機層を洗浄、乾燥し減圧濃縮す
る。得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:4)精製し
て、(E)−2−(3,5−ジメトキシベンジリデン)
コハク酸ジメチル18.4g(収率:52%)を得る。
【0200】(3)本品18.4g及び3,5−ジメト
キシアセトフェノン11.83gをt−BuOH70m
lに溶解し、この溶液にt−BuOK8.42gを加え
撹拌する。室温下2時間撹拌後、反応液に水及びイソプ
ロピルエーテルを加え水層を分取する。残存する有機層
に水を加えて更に抽出し、抽出液を合わせて濃塩酸でp
H2〜3に調製する。生成した油状物を酢酸エチルで抽
出し、抽出液を乾燥後、減圧濃縮する。残渣にイソプロ
ピルエーテルを加え析出した結晶をろ取することによ
り、(1Z,3E)−1−メチル−1−(3,5−ジメ
トキシフェニル)−2−メトキシカルボニル−3−カル
ボキシ−4−(3,5−ジメトキシフェニル)ブタジエ
ン4.74g(収率:17.1%)を得る。
【0201】(4)母液(ろ液)を濃縮し、残渣にイソ
プロピルエーテルを加え、室温下撹拌する。析出した結
晶を採取することにより、1−メチル−1−(3,5−
ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボニル−3−
カルボキシ−4−(3,5−ジメトキシフェニル)ブタ
ジエンの(1Z,3E)体及び(1E,3E)体の混合
物9.2g(収率:33.3%)を得る。
【0202】(5)本混合物9.0gをt−BuOH
50mlに懸濁し、この懸濁液にt−BuOK2.51
gを加え、室温下2時間撹拌する。反応液に水及び12
N塩酸を加え酸性とし、酢酸エチルで抽出する。抽出液
を乾燥、濃縮後、残渣にイソプロピルエーテル30ml
を加え、氷冷下撹拌する。析出した結晶を採取すること
により、(1Z,3E)−1−メチル−1−(3,5−
ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボニル−3−
カルボキシ−4−(3,5−ジメトキシフェニル)ブタ
ジエン3.6g(収率:13.0%、融点:137−1
40℃、IR:1724、1670、1591、142
3、1206、1156 cm-1)を得る。
【0203】(6)(1Z,3E)−1−メチル−1−
(3,5−ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボ
ニル−3−カルボキシ−4−(3,5−ジメトキシフェ
ニル)ブタジエン1.70gをジクロロメタン20ml
に溶解し、この溶液に触媒量のN,N−ジメチルホルム
アミド(DMF)及び塩化オキザリル0.4mlを加
え、室温下1時間撹拌する。反応液を濃縮後、残渣にテ
トラヒドロフラン(THF)を20ml加える。この溶
液を1−メチルピペラジン462mg及びトリエチルア
ミン0.65mlのTHF20ml溶液中に滴下し、氷
冷下30分撹拌する。反応液に水及び酢酸エチルを加
え、有機層を分取する。残存する水層に酢酸エチルを加
えて更に抽出し、抽出液を合わせて乾燥後、濃縮する。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;クロロホルム:メタノール=30:1)精製して、
(1Z,3E)−1−メチル−1−(3,5−ジメトキ
シフェニル)−2−メトキシカルボニル−3−(4−メ
チルピペラジン−1−イル)カルボニル−4−(3,5
−ジメトキシフェニル)ブタジエン2.0g(収率:9
9.2%、IR:1727、1591、1425、12
00、1155 cm-1)を得る。
【0204】(7)本品2.0をクロロホルム10ml
に溶解し、この溶液に氷冷下4N塩酸−酢酸エチル溶液
1.05mlを加え数分撹拌する。反応液にジメチルエ
ーテルを加えて撹拌し、析出する結晶をろ取することに
より、(1Z,3E)−1−メチル−1−(3,5−ジ
メトキシフェニル)−2−メトキシカルボニル−3−
(4−メチルピペラジン−1−イル)カルボニル−4−
(3,5−ジメトキシフェニル)ブタジエン・一塩酸塩
1.70g(収率:79.5%、融点:>133℃(分
解)、IR:3436、1725、1591、142
5、1206、1156 cm-1)を得る(表38に記
載)。
【0205】実施例181〜183 対応原料化合物を実施例180と同様に処理して、表3
8記載の化合物を得る。
【0206】
【表38】
【0207】実施例184 対応原料化合物を実施例26と同様に処理して、表39
記載の化合物を得る。
【0208】
【表39】
【0209】実施例185〜189 対応原料化合物を実施例11と同様に処理して、表40
記載の化合物を得る。
【0210】
【表40】
【0211】
【発明の効果】本発明のブタジエン誘導体(1−a)、
アミドブタジエン誘導体(1−b)及びピロリジン誘導
体(2)又はそれらの薬理的に許容し得る塩は、優れた
PAI−1阻害作用等を有することから、心筋梗塞、心
房細動における心房血栓、脳卒中、肺塞栓症、深部静脈
血栓症(DVT)、播種性血管内凝固(DIC)、糖尿
病合併症等の種々の血栓症及び経皮的経管冠動脈形成術
(PTCA)後の再狭窄の予防または治療薬として有用
である。また、本発明の目的化合物(1−a)、(1−
b)及び(2)は、バイオアベイラビリティ・安定性の
点で優れ、医薬品化合物として使用する場合、毒性も低
く、高い安全性を有するが、とりわけ、目的化合物(1
−b)のうち環Bが結合した二重結合に基づく幾何異性
がトランス(E)である化合物、環Aが結合した二重結
合に基づく幾何異性がシス(Z)である化合物は、水溶
性が高く、肝臓での安定性、肝臓及び染色体への低毒
性、光安定性の点で特に優れている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 69/734 C07C 69/734 Z 231/02 231/02 235/34 235/34 237/20 237/20 241/04 241/04 243/32 243/32 C07D 207/448 C07D 207/448 207/452 207/452 207/456 207/456 211/58 211/58 213/40 213/40 213/55 213/55 213/56 213/56 213/64 213/64 213/68 213/68 213/73 213/73 213/75 213/75 213/89 213/89 239/42 239/42 Z 261/14 261/14 401/06 401/06 405/06 405/06 // A61K 31/215 ABN A61K 31/215 ABN ABS ABS 31/44 AED 31/44 AED 31/495 ACB 31/495 ACB C07M 9:00 C07M 9:00 (72)発明者 齋 洋之 兵庫県三田市富士が丘1丁目19番地614 号 (72)発明者 村上 潤 埼玉県大宮市北袋町2丁目385番地 田 辺製薬大宮寮308 (56)参考文献 特開 平4−210696(JP,A) 特開 平5−279308(JP,A) 特開 平7−165574(JP,A) 特開 平7−149643(JP,A) 国際公開97/14670(WO,A1) J.Chem.Soc.(C),1967 pp161−162 Exp.Clin.Endocrin ol.,Vol.91,No.3,1988, pp327−333 Khim.Geterotsiki. Soedin.,No.2,pp201− 205 Indian Journal of Chemistry,Vol.32B, July 1993,pp709−712 Chem.Pharm.Bull., 25(10),pp2755−2760(1977) Chem.Pharm.Bull., 20(3),pp624−625(1972) Chem.Pharm.Bull., 26(10),pp3195−3198(1978) Indian Journal of Chemistry,Vol.23B, March 1984,pp209−215 Liebigs Ann.Che m.,762,pp62−72(1972) Egypt.J.Chem.,No. 31,pp375−379(1988) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 69/618 C07C 67/00 C07C 69/65 C07C 69/732 C07C 69/734 C07C 231/02 C07C 235/34 C07C 237/20 C07C 241/04 C07C 243/32 C07D 207/448 C07D 207/452 C07D 207/456 C07D 211/58 C07D 213/40 C07D 213/55 C07D 213/56 C07D 213/64 C07D 213/68 C07D 213/73 C07D 213/75 C07D 213/89 C07D 239/42 C07D 261/14 C07D 401/06 C07D 405/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1−a) 【化1】 (式中、環Aは低級アルキル基、炭素数1〜20のアル
    コキシ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ジ低級アルキルア
    ミノ基及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されたベ
    ンゼン環、環Bはオキソ基で置換されていてもよいピリ
    ジン環、又は低級アルコキシ基、低級アルキレンジオキ
    シ基及びジ低級アルキルアミノ基から選ばれる基で置換
    されていてもよいベンゼン環、環Bが結合した二重結合
    に基づく幾何異性がトランス(E)、環Aが結合した二
    重結合に基づく幾何異性がシス(Z)であり、R1は低
    級アルキル基、R2は水素原子を表し、基−COR32
    低級アルコキシカルボニル基又は低級アルコキシ基置換
    低級アルコキシカルボニル基、基−COR42はカルボキ
    シル基を表わす。)で示されるブタジエン誘導体又はそ
    の薬理的に許容し得る塩。
  2. 【請求項2】 一般式(1−b) 【化2】 (式中、環Aは低級アルキル基、炭素数1〜20のアル
    コキシ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ジ低級アルキルア
    ミノ基及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されたベ
    ンゼン環、環Bはオキソ基で置換されていてもよいピリ
    ジン環、又は低級アルコキシ基、低級アルキレンジオキ
    シ基及びジ低級アルキルアミノ基から選ばれる基で置換
    されていてもよいベンゼン環、環Bが結合した二重結合
    に基づく幾何異性がトランス(E)、環Aが結合した二
    重結合に基づく幾何異性がシス(Z)であり、R1は低
    級アルキル基、R2は水素原子を表し、基−COR33
    低級アルコキシカルボニル基又は低級アルコキシ基置換
    低級アルコキシカルボニル基、基−COR43はピリジル
    基、オキソ基置換ピリジル基、アミノ基置換ピリジル
    基、低級アルコキシ基置換ピリジル基、低級アルキル基
    置換ピペリジル基、低級アルキル基置換ピペラジニル
    基、低級アルキル基及びオキソ基で置換されたピペラジ
    ニル基、低級アルキル基置換イソオキサゾリル基、ピラ
    ゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基置換低級アルキ
    ル基、オキソ基置換ピリジル−低級アルキル基、ジ低級
    アルキルフェニル基、モルホリノフェニル基、低級アル
    キルピペラジニルカルボニルフェニル基、ヒドロキシ低
    級アルキル基およびジ低級アルキルアミノ基から選ばれ
    る基でモノ置換されていてもよいカルバモイル基を表わ
    す。)で示されるアミドブタジエン誘導体又はその薬理
    的に許容し得る塩。
  3. 【請求項3】 環Aが低級アルコキシ基、ニトロ基、ヒ
    ドロキシ基、ジ低級アルキルアミノ基及びハロゲン原子
    から選ばれる基でジ又はトリ置換されたベンゼン環、環
    Bがピリジン環、ベンゼン環又は低級アルキレンジオキ
    シ基置換ベンゼン環である請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 環Aがメトキシ基、シクロペンチルオキ
    シ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ジメチルアミノ基及び
    塩素原子から選ばれる基でジ又はトリ置換されたベンゼ
    ン環、R1がメチル基、基−COR33がメトキシカルボ
    ニル基、イソプロピルオキシカルボニル基又は2−メト
    キシエトキシカルボニル基、基−COR43がピリジル
    基、2−アミノピリジル基、1−オキソピリジル基、4
    −メチルピペラジニル基、4−メチル−4−オキソピペ
    ラジニル基、1−メチルピペリジル基、5−メチルイソ
    オキサゾリル基、3−ピラゾリル基、1,3,4−トリ
    アゾリル基、ピリジルメチル基、1−オキソピリジルメ
    チル基、ジメチルアミノエチル基、ヒドロキシエチル基
    及びジメチルアミノ基から選ばれる基でモノ置換されて
    いてもよいカルバモイル基である請求項2または3記載
    の化合物。
  5. 【請求項5】 (1Z,3E)−1−メチル−1−
    (3,5−ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボ
    ニル−3−[N−(4−メチルピペラジン−1−イル)
    アミノカルボニル]−4−フェニルブタジエン、(1
    Z,3E)−1−メチル−1−(3,5−ジメトキシフ
    ェニル)−2−メトキシカルボニル−3−[N−(4−
    ピリジル)アミノカルボニル]−4−(3,4−メチレ
    ンジオキシフェニル)ブタジエン、(1Z,3E)−1
    −メチル−1−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−
    メトキシカルボニル−3−[N−(4−ピリジルメチ
    ル)アミノカルボニル]−4−フェニルブタジエン、
    (1Z,3E)−1−メチル−1−(3−クロロ−4,
    5−ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボニル−
    3−[N−(3−ピリジルメチル)アミノカルボニル]
    −4−フェニルブタジエン、(1Z,3E)−1−メチ
    ル−1−(3−クロロ−4,5−ジメトキシフェニル)
    −2−メトキシカルボニル−3−アミノカルボニル−4
    −(4−ピリジル)ブタジエン又はこれらの薬理的に許
    容し得る塩から選ばれる請求項2記載の化合物。
  6. 【請求項6】 (1Z,3E)−1−メチル−1−
    (3,5−ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボ
    ニル−3−[N−(4−メチルピペラジン−1−イル)
    アミノカルボニル]−4−フェニルブタジエン又はその
    薬理的に許容し得る塩。
  7. 【請求項7】 (1Z,3E)−1−メチル−1−
    (3,5−ジメトキシフェニル)−2−メトキシカルボ
    ニル−3−[N−(4−ピリジル)アミノカルボニル]
    −4−(3,4−メチレンジオキシフェニル)ブタジエ
    ン又はその薬理的に許容し得る塩。
  8. 【請求項8】 一般式(4) 【化3】 (式中、環Aは低級アルキル基、炭素数1〜20のアル
    コキシ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、ジ低級アルキルア
    ミノ基及びハロゲン原子から選ばれる基で置換されたベ
    ンゼン環、環Bはオキソ基で置換されていてもよいピリ
    ジン環、又は低級アルコキシ基、低級アルキレンジオキ
    シ基及びジ低級アルキルアミノ基から選ばれる基で置換
    されていてもよいベンゼン環、環Bが結合した二重結合
    に基づく幾何異性がトランス(E)、環Aが結合した二
    重結合に基づく幾何異性がシス(Z)であり、R1は低
    級アルキル基、R2は水素原子を表し、基−COR31
    び基−COR41は、同一又は異なって低級アルコキシカ
    ルボニル基又は低級アルコキシ基置換低級アルコキシカ
    ルボニル基を表わす。)で示されるジエステル化合物を
    酸又は塩基処理し、所望により生成物をその薬理的に許
    容し得る塩とすることを特徴とする、一般式(1−a) 【化4】 (式中、基−COR32低級アルコキシカルボニル基又
    は低級アルコキシ基置換低級アルコキシカルボニル基
    基−COR42はカルボキシル基を表わし、他の記号は前
    記と同一意味を有する。)で示されるブタジエン誘導体
    又はその薬理的に許容し得る塩の製法。
  9. 【請求項9】 一般式(1−a) 【化5】 (式中、環Aは低級アルキル基、炭素数1〜20のアル
    コキシ基、ニトロ基、ヒドロキシル基、ジ低級アルキル
    アミノ基及びハロゲン原子から選ばれる基で置換された
    ベンゼン環、環Bはオキソ基で置換されていてもよいピ
    リジン環、又は低級アルコキシ基、低級アルキレンジオ
    キシ基及びジ低級アルキルアミノ基から選ばれる基で置
    換されていてもよいベンゼン環、環Bが結合した二重結
    合に基づく幾何異性がトランス(E)、環Aが結合した
    二重結合に基づく幾何異性がシス(Z)であり、R1
    低級アルキル基、R2は水素原子を表し、基−COR32
    低級アルコキシカルボニル基又は低級アルコキシ基置
    換低級アルコキシカルボニル基、基−COR42はカルボ
    キシル基を表わす。)で示されるブタジエン化合物、そ
    の塩又はその反応性誘導体と、一般式(5) H−R40 (5) (式中、R40はピリジル基、オキソ基置換ピリジル基、
    アミノ基置換ピリジル基、低級アルコキシ基置換ピリジ
    ル基、低級アルキル基置換ピペリジル基、低級アルキル
    基置換ピペラジニル基、低級アルキル基及びオキソ基で
    置換されたピペラジニル基、低級アルキル基置換イソオ
    キサゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、ピリジ
    ル基置換低級アルキル基、オキソ基置換ピリジル−低級
    アルキル基、ジ低級アルキルフェニル基、モルホリノフ
    ェニル基、低級アルキルピペラジニルカルボニルフェニ
    ル基、ヒドロキシ低級アルキル基およびジ低級アルキル
    アミノ基から選ばれる基でモノ置換されていてもよいア
    ミノ基を表わす。)で示される化合物とを反応させ、所
    望により生成物をその薬理的に許容し得る塩とすること
    を特徴とする、一般式(1−b) 【化6】 (式中、基−COR33低級アルコキシカルボニル基又
    は低級アルコキシ基置換低級アルコキシカルボニル基
    基−COR43はピリジル基、オキソ基置換ピリジル基、
    アミノ基置換ピリジル基、低級アルコキシ基置換ピリジ
    ル基、低級アルキル基置換ピペリジル基、低級アルキル
    基置換ピペラジニル基、低級アルキル基及びオキソ基で
    置換されたピペラジニル基、低級アルキル基置換イソオ
    キサゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、ピリジ
    ル基置換低級アルキル基、オキソ基置換ピリジル−低級
    アルキル基、ジ低級アルキルフェニル基、モルホリノフ
    ェニル基、低級アルキルピペラジニルカルボニルフェニ
    ル基、ヒドロキシ低級アルキル基およびジ低級アルキル
    アミノ基から選ばれる基でモノ置換されていてもよいカ
    ルバモイル基を表わし、他の記号は前記と同一意味を有
    する。)で示されるアミドブタジエン誘導体又はその薬
    理的に許容し得る塩の製法。
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