JP3236060B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP3236060B2
JP3236060B2 JP11379892A JP11379892A JP3236060B2 JP 3236060 B2 JP3236060 B2 JP 3236060B2 JP 11379892 A JP11379892 A JP 11379892A JP 11379892 A JP11379892 A JP 11379892A JP 3236060 B2 JP3236060 B2 JP 3236060B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真法、静電記録法
等において形成される静電潜像を現像するために使用さ
れる静電荷像現像用トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子複写機等で使用される現像剤は、そ
の現像工程において、例えば静電荷像が形成されている
感光体等の像担持体に一旦付着され、次に転写工程にお
いて感光体から転写紙に転写された後、定着工程におい
てコピー紙面に定着される。その際、潜像保持面上に形
成される静電荷像を現像するための現像剤として、キャ
リアとトナーから成る二成分系現像剤およびキャリアを
必要としない一成分系現像剤(磁性トナー、非磁性トナ
ー)が知られている。該現像剤に含有されるトナーとし
ては、正荷電性トナー負荷電性トナーがあり、従来より
正荷電性トナー帯電性を付与するものとしては、ニグロ
シン系染料、4級アンモニウム塩等トナーへの添加剤と
しての帯電制御剤やキャリアに所定の帯電性を付与する
コーティング剤等が知られており、一方、負帯電性を付
与するものとしては、含金アゾ染料等の帯電制御や微粉
末シリカ等の無機酸化物、及びキャリアのコーティング
剤等が知られている。また、定着工程においてコピー紙
面に定着する方法としては、オーブン定着法、フラッシ
ュ定着法、加圧定着法、加熱ローラー定着法があるが、
電子写真複写機等では一般的に加熱ローラー定着法が用
いられており、この方法は加熱ローラーの表面と被定着
シート像を被定着シート上に融着する際の熱効率が極め
て良好で、迅速に定着することができるので、特に高速
度の複写時における定着方法として極めて有効である。
しかしながら、この方法ではトナー像と定着ローラー表
面が加熱溶融状態で圧接触するためにトナー像の一部が
定着ローラー表面に付着して移転し、次の被定着シート
上にこれを再移転してオフセット現象を生じ被定着シー
トに汚れを発生せしめることがある。従来、トナーのオ
フセット現象を発生させないで、しかもシリコンオイル
などのオフセット防止用液体を定着ローラー表面に供給
しない方法として、例えばローラー表面をフッ素系樹脂
などのトナーに対して離型性に優れた材料で形成すると
ともに、トナー中に低分子量ポリプロピレン、低分子量
ポリエチレン等のオレフィン系ワックス類を含有する方
法が特公昭52−3304、特公昭60−17109、
特公昭57−52574、特公昭58−58664等で
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
オレフィン系ワックス類を含有したトナーは、連続で長
時間コピー、印刷した場合の画質安定性、現像剤の耐久
性能などの面で必ずしも十分満足できるものではなかっ
た。例えば、トナーとキャリアから構成される二成分系
現像剤でコピーした場合、分子量が低くすぎるオレフィ
ン系ワックスを使用したトナーでは、定着でのオフセッ
ト現象防止効果は優れているが、トナーの流動性が悪化
することにより黒べた部に刷毛筋が目立つ、黒部の先端
部または後端部に欠けが目立つなどコピー画質が不良と
なり、更に連続コピーした際に感光体にトナー成分が不
着するフィルミング現象によりコピーが不良を引き起こ
しやすく、現像剤中にワックスの遍在したトナーが蓄積
することでトナー帯電立ち上がり性を悪くなることで画
像変化が大きく不安定になりやすいなどの連続コピー途
中で画質の悪化、不良を招き問題があった。また、分子
量の高すぎるオレフィン系ワックスを使用したトナーで
は、定着でのオフセット現象防止に十分な効果が得られ
ず、そのためにオレフィン系ワックスの添加量を増加し
すぎると前記と同じ様な問題があった。
【0004】本発明者らはかかる課題を解決すべく鋭意
検討した結果、トナーに特定の分子量と揮発分のポリプ
ロピレン系ワックスを添加すること及び特定の分子量に
より設定されたスチレン系共重合体を使用することによ
り画質が良好で、画像濃度が十分でしかも安定性に優れ
たトナーが得られることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明の目的は、画質が優れ、画質の経時劣化の
少なく、帯電特性に優れた静電荷像現像用トナーを提供
することにある。また、本発明の目的は、画像濃度が高
く、安定性が良好で、トナー飛散が少なく、かぶり等の
画像汚れが少なく、寿命安定性に優れた静電荷像現像用
トナーを提供することにある。他の本発明の目的は、シ
リコンオイル等のオフセット防止液を供給しない加熱ロ
ーラー定着法でトナーを定着した際にも、オフセット現
象を発生することなく、十分な定着性能を示す静電荷像
現像用トナーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかして、かかる本発明
の目的は、少なくとも樹脂、着色剤及びポリオレフィン
ワックスより成るトナーにおいて、樹脂がGPCクロマ
トグラムにおける分子量ピークを3000〜80000
に少なくとも1つ以上有する低分子量体および分子量ピ
ークを100000〜1500000に少なくとも1つ
以上有する高分子量体より構成されるスチレン系共重合
体であり、ポリオレフィンワックスが数平均分子量が3
000〜12000で、且つ揮発分0.5以下のポリプ
ロピレンであることを特徴とする静電荷像現像用トナー
により容易に達成される。
【0006】本発明に使用し得る樹脂成分としては、静
電荷像現像用トナーに適した公知の種々のものが使用で
きる。樹脂の構成単位となるスチレン系成分を与えるも
のはいわゆるスチレン系モノマーであり、その具体例と
してはスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−
エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−
ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−
n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p
−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−
n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フ
ェニルスチレン、p−クロルスチレン、3.4−ジクロ
ルスチレンなどを挙げることができるが、この内スチレ
ンが最も好ましい。
【0007】前記スチレン系成分と共に樹脂を構成する
成分を与えるものはいわゆるアクリル系モノマーであ
り、その具体例としてはアクリル酸アルキルエステル及
びメタアクリル酸アルキルエステルとしては、例えばア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸エチルヘキシ
ル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メ
タクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタ
クリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等があり、
特にアクリル酸n−ブチル、アクリル酸エチルヘキシ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリルが
好ましい。
【0008】低分子量重合体は、スチレン50〜100
重量部、並びにアクリル酸アルキルエステル及び/また
はメタアクリル酸アルキルエステル50〜0重量部をモ
ノマー単位として含有するスチレン系共重合体である。
高分子量重合体は、スチレン40〜90重量部、並びに
アクリル酸アルキルエステル及び/またはメタアクリル
酸アルキルエステル60〜10重量部をモンマー単位と
して含有するスチレン系共重合体である。
【0009】スチレン系共重合体はGPCクロマトグラ
ムにおいて、低分子量体の分子量ピーク(Lp)を30
00〜80000に、更に好ましくは4000〜500
00に少なくとも1つ以上もち、及び高分子量体の分子
量ピーク(Hp)を100000〜1500000に、
更に好ましくは300000〜1200000に少なく
とも1つ以上もつものが最適である。また、低分子量体
と高分子量体の比は、80〜40重量部:20〜60重
量部が好ましい
【0010】低分子量体の分子量ピークLpが3000
より低いと定着性は良好であるが、現像機内でトナーの
スペント及び微細化を引き起こし易く、画質が不良にな
り、現像剤寿命を悪化する。また、分子量ピークLpが
80000より高いとトナーのスペント、微細化は起こ
りにくいが低温領域での定着性が不良となり、且つコー
ルドオフセット温度も不良となり好ましくない。高分子
量体の分子量ピークHpが100000より低いと定着
性は良好であるが、ホットオフセットが発生しやすくな
り使用可能定着温度幅が狭くなり好ましくない。また、
分子量ピークHpが1500000を超えると耐ホット
オフセット性は良好であるが、低温領域での定着性が不
良となり、定着下限温度が上昇し好ましくない。
【0011】低分子量体の比率が80重量部を超える
と、定着性は良好であるが耐ホットオフセット性が悪化
し、使用可能温度幅が狭くなり好ましくなく、また得ら
れたトナーは脆くなりキャリアへのトナーのスペント化
及び微細化を起こし易くなり、長時間使用するとトナー
飛散及び白地部へのカブリが増加する。また、低分子量
体の比率が40重量部未満だと現像剤の耐久性及び耐ホ
ットオフセット性は良好であるが、低温領域での定着性
が悪化し定着下限温度が上昇し好ましくない。
【0012】スチレン系共重合体樹脂のガラス転移温度
は、50℃以上であることが好ましい。ガラス転移温度
が50℃未満の場合は、40℃以上の高温で長時間トナ
ーを放置した時にトナーの凝集或いはトナーの固着を招
き使用上問題がある。スチレン系共重合体樹脂のフロー
軟化温度は、トナーの定着性能、現像剤の耐久性能等を
考慮して適時選択すればよいが、加熱ローラー定着方式
で120〜220℃の温度で定着する場合には、例えば
80〜160℃が好ましく、更に好ましくは90〜15
0℃が好適である。
【0013】また、上記メイン樹脂以外に他のサブ樹脂
を併用して使用してもよく、サブ樹脂の使用量は全樹脂
量に対して30重量%以下が好ましい。サブ樹脂として
は、例えば分子量ピークが1つしかないスチレン系共重
合樹脂、ロジン変性マレイン樹脂、フェノール樹脂、シ
リコーン樹脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂ポリエステル
樹脂、キシレン樹脂、及びポリビニルブチラール樹脂な
どを単独或いは2種以上併用して使用することができ
る。
【0014】本発明で用いる着色剤としては、従来から
用いられるものであれば特に制限されるものではなく、
任意の適当な顔料、または染料が使用できる。例えば、
酸化チタン、亜鉛華、アルミナホワイト、炭酸カルシウ
ム、紺青、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、
フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミ
ン系洗顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジ
ンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染
料、アントラキノン染料、モノアゾ及びジスアゾ系染顔
料などを相当するトナーの色に着色剤を単独または混合
して用いる。
【0015】着色剤の含有量は、現像により可視像を形
成することができるようトナーを着色するに十分な量あ
ればよく、例えば樹脂100重量部に対して1〜20重
量部とするのが好ましい。本発明で用いられるオレフィ
ン系ワックスとしては、次の特徴を持つポリプロピレン
が使用される。ポリプロピレンワックスの数平均分子量
(Mn)は、蒸気圧浸透圧法で測定した時の値で300
0〜10000がよく、更には4000〜9000がよ
り好ましい。数平均分子量が3000未満では定着のオ
フセット防止効果はあるが、しかしトナーの黒べた部の
刷毛筋、画像の欠け等の画質が悪く、高い画像濃度が安
定して得られないので好ましくない。数平均分子量が1
0000より高いと、画質及び画像安定性はすぐれてい
るが、定着でのオフセット防止効果が十分に得られなく
好ましくない。
【0016】また、ワックスの揮発分が0.5%より高
いと連続複写した時にトナー帯電量の安定性が悪く、特
に二成分現像剤中のトナー濃度変化が大きく、しいては
画像濃度の安定性が悪く、カブリの振れが大きく、更に
複写機内部でのトナー飛散が増大して好ましくない。揮
発分が0.5%以下であるとトナー帯電量、現像剤中ト
ナー濃度の安定性が良好であり、画像安定性及びトナー
飛散状態も良好である。尚、ワックス中の揮発分は11
5℃で4時間乾燥して乾燥前後の重量減量として求め
た。ワックスの融点は、熱分析(示差熱分析計、示差走
査熱量分析計等)の吸熱パターンのピーク位置温度から
求めて100〜180℃がよく、さらには120〜16
0℃がより好ましい。180℃以上の高融点のもので
は、トナーを混練機等で製造する際に加熱してもワック
スが十分に溶融されず樹脂中への相溶性、分散性が悪く
なり、またトナーの最低定着温度が悪化し好ましくな
い。100℃以下の低融点のものでは、トナーを混練機
で製造する場合に練りのシェアーがかかりにくく着色剤
やその他内添剤等の分散性を悪化するので好ましくな
い。
【0017】トナーへのポリプロピレンワックスの含有
量は、使用する樹脂成分、着色剤、及び定着機構等によ
り異なるが、加熱ローラー定着法では一般的に樹脂10
0重量部に対して0.5〜10重量部がよく、更には1
〜7重量部程度が好適であり、0.5重量部未満では効
果が定着でのオフセット防止効果が小さくなり、10重
量部を超えるとトナーの流動性、帯電性等に悪影響し、
画質不良や画像安定性の悪化を招き好ましくない。尚、
前記オレフィンワックスの他に、数平均分子量(Mn)
の異なる範囲のオレフィンワックス、パラフィンワック
ス、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、金属石鹸等を必要に応
じて少量添加してもよい。
【0018】この他、トナーの帯電性を調整する目的
で、正荷電性トナーの場合にはニグロシン系染料、4級
アンモニウム塩、トリアミノトリフェニルメタン系化合
物、イミダゾール化合物等の公知の帯電制御剤、負荷電
性トナーの場合には含金アゾ系染料、サルチル酸金属錯
体及びアルキルサルチル酸金属錯体等の公知の帯電制御
剤を適量添加してもよい。その添加量は樹脂100重量
部に対して0.05〜10重量部程度が好ましい。更
に、トナー粒子表面にトナーの流動性、耐凝集性の向
上、トナーの抵抗調整、帯電性制御の目的でチタニア、
シリカ、アルミナ、マグネタイト、フェライト等の酸化
金属微粉末及びアクリル樹脂等の有機微粉末を単独或い
は混合して添加することも可能である。その添加量はト
ナー粒子100重量部に対して0.01〜5重量部程度
が好ましい。
【0019】また、本発明のトナーを2成分系現像剤に
用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いればよ
く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は100:1
〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子
径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネ
タイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが
使用できる。また、これらの表面に公知のシリコーン系
樹脂、アクリル系樹脂フッ素系樹脂など、或いはこれら
の樹脂の混合物をコーティングしたものも好適に使用で
きる。また、本発明トナーは、キャリアを使用しない1
成分系現像剤あるマグネタイト等の磁性物を含有した磁
性1成分トナー、或いは磁性物を含有しない非磁性1成
分トナーとしても用いることができる。
【0020】トナー粒子の製造方法は、従来から用いら
れている各種トナー製造法が適用できるが、例えば一般
的な例としては、まず樹脂、着色剤、ワックス、帯電制
御剤等を公知の混合機で均一に分散混合し、次いで混合
物を密閉式ニーダー或いは1軸または2軸の押出機等で
溶融混練し、冷却後、粉砕し、分級すればよい。混練機
は連続生産できる等の優位性から近年は1軸または2軸
の押出機が主流であり、例えば神戸製鋼所社製KTK型
2軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機,ケイ・シー
・ケイ社製2軸押出機、池貝鉄工所社製PCM型2軸押
出、ブス社製コニーダー等がよい。トナーの平均粒径
は、3〜20μmが好適である。更にトナーに外添処理
する場合には、分級トナーと外添剤を高速撹拌機等で撹
拌混合すればよい。本明細書で使用する樹脂の各試験方
法を以下に説明する。
【0021】[分子量測定方法]分子量分布のピーク位
置分子量は、ゲルパーミションクロマトグラフィー(以
下GPCと言う)により次の条件で測定することができ
る。すなわち、温度25℃において溶媒(テトラヒドロ
フラン)を毎分1mlの流速d流し、濃度0.4gr/
dlのテトラヒドロフラン試料溶液を試料重量として8
mg注入して測定する。また、試料の分子量測定に当た
っては、該試料の有する分子量分布が、数種の単分散ポ
リスチレン標準試料により作製された検量線の分子量の
対数とカウント数が直線となる範囲ないに包含される測
定条件を選択する。また、本測定に当たり、測定の信頼
性は上述の測定条件で行ったNBS706ポリスチレン
標準試料(Mw=28.8×104、Mn=13.7×
104、Mw/Mn=2.11)のMw/Mnが2.1
1±0.10となることにより確認し得る。
【0022】[ガラス転移温度:Tg]示差熱分析計
(島津製作所社製DTA−40)において、昇温速度1
0℃/分の条件で測定した曲線の転移(変曲)開始部に
接線を引き、その交点の温度をガラス転移温度とする。 [フロー軟化温度:Tf]フローテスター(島津製作所
社製CFT−500)において、試料1gをノズル1m
m×10mm、荷重30Kg、予熱時間50℃で5分、
昇温速度3℃/分の条件下で測定を行い、フロー開始か
ら終了までの距離の中間点の温度を軟化温度とする。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
により何等制限されるものではない。尚、下記実施例
中、単に「部」とあるのはいずれも「重量部」を意味す
るものとする。
【0024】実施例1
【0025】
【表1】 ・スチレン、アクリル共重合樹脂A 100部 ・着色剤 カーボンブラック MA−7 5部 (三菱化成社製) ・低分子量ポリプロピレンa 2部 (Mn=8000、揮発分=0.2%、融点=148℃) ・帯電制御剤 ボントロンP51 2部 (オリエント化学社製4級アンモニウム塩)
【0026】を配合し、連続2軸押出機を用いて混練、
粉砕し、分級して平均粒径10μmの黒色トナーを得
た。この黒色トナー100部に対してシリカ粉末(日本
アエロジル社製R972)0.2部をヘンシェルミキサ
ーにて外添処理してトナーAを得た。得られたトナーA
4部とメチルシリコーン含有樹脂で表面コートされた平
均粒径100μmのフェライト粉キャリア100部を混
合、撹拌し現像剤Aを作製した。次ぎに、この現像剤A
について有機光導電体を感光体とし、定着機がシリコン
ゴムにテフロン樹脂を薄早コーティングし、ローラー内
部にヒーターランプを装着した上ヒートローラーとシリ
コンゴムから成る下加圧ローラーから構成され、シリコ
ーンオイル等離型液の供給なしで定着温度を190℃に
設定し、コピー速度50枚/分の複写機を用いて、温度
23〜25℃、温度50〜60%RHの条件下で50,
000枚の実写テストを実施した。尚、実写テストに使
用した補給トナーは蒸気現像剤の用いられたトナーと同
一組成物のトナーAである。実写テストの結果、初期か
ら50,000枚まで現像剤の帯電量、トナー濃度が安
定して推移した。そして、コピー黒色部の均一性、欠け
もよく及び画像濃度も高く安定したものであり、またコ
ピー白地部の汚れであるカブリの増加もなく、しかも機
内のトナー飛散による汚染もほとんどなく、耐久性能に
優れたトナー及び現像剤であった。また、定着ローラー
のよごれもほとんどなく、通紙した紙の表裏ともに汚れ
は全くなかった。
【0027】実施例2 実施例1の低分子量ポリプロピレンaの添加料を5部と
した以外は、実施例1と同様にトナーB及び現像剤Bを
作製し、50,000枚の実写テストを実施した。実写
テストの結果、初期から50,000枚まで現像剤の帯
電量、トナー濃度が安定して推移した。そして、コピー
黒色部の均一性、欠けはほぼ良好であったが、画像濃度
は高く安定したものであり、またコピー白地部の汚れで
あるカブリの増加もなく、しかも機内のトナー飛散によ
る汚染も全くなく、通紙した紙の表裏ともに汚れも全く
なかった。
【0028】実施例3 実施例1の低分子量ポリプロピレンaをb(Mn=50
00、揮発分=0.3%、融点=148℃)2部とした
以外は、実施例1と同様にトナーC及び現像剤Cを作製
し、50,000枚の実写テストを実施した。実写テス
トの結果、初期から50,000枚まで現像剤の帯電
量、トナー濃度はほぼ安定していた。そして、コピー黒
色部の均一性、欠けもほぼ良く及び画像濃度も高くほぼ
安定したものであり、またコピー白地部の汚れであるカ
ブリも初期より低くほぼ安定しており、しかも機内のト
ナー飛散による汚染もほとんどなく、耐久性能に優れた
トナー及び現像剤であった。また、定着ローラーの汚れ
は全くなく、通紙した紙の表裏ともに汚れは全くなかっ
た。
【0029】比較例1 実施例1の低分子量ポリプロピレンaをc(Mn=21
00、揮発分=0.3%、融点=144℃)2部とした
以外は、実施例1と同様にトナーC及び現像剤Cを作製
し、50,000枚の実写テストを実施した。実写テス
トの結果、初期から50,000枚まで現像剤の帯電量
が途中から低下傾向で、トナー濃度が上昇傾向を示し、
コピー画像的に画像濃度が上昇して、諧調性の悪い画像
になり、しかもかぶりも初期には良好であったが途中か
ら悪化傾向にあった。また、コピー画質的に黒部に刷毛
筋、欠けが目ち好ましくなかった。更に、機内のトナー
飛散による汚染もかなり多く目立ち問題あるレベルであ
った。なお、定着ローラーの汚れはほとんどなく、通紙
した紙の表裏ともに汚れは全くなかった。
【0030】比較例2 実施例1の低分子量ポリプロピレンaをd(Mn=1
2,000、揮発分=0.9%、融点=150℃)2部
とした以外は、実施例1と同様にトナーD及び現像剤D
を作製し、50,000枚の実写テストを実施した。実
写テストの結果、初期から50,000枚まで現像剤の
帯電量、トナー濃度は安定して、そしてコピー黒色部の
均一性、欠けはよく、画像濃度も高く、ほぼ安定性して
いたが、カブリが著しく高く問題あるレベルであった。
また、定着ローラーの汚れがかなり目立だち、通紙した
紙の表裏ともに実写途中より汚れが発生した。
【0031】比較例3 実施例3の低分子量ポリプロピレンcをe(Mn=50
00、揮発分=0.9%、融点=148℃)2部とした
以外は、実施例3と同様にトナーE及び現像剤Eを作製
し、50,000枚の実写テストを実施した。実写テス
トの結果、初期から50,000枚まで現像剤の帯電量
は途中よりやや低下傾向で、トナー濃度は上昇傾向を示
し、そして、コピー黒色部の画像濃度が途中より徐々に
上昇し、諧調性のやや悪い画像になり、またカブリも初
期は低くかったが途中から悪化した。しかも機内のトナ
ー飛散による汚染もかなり多く目立ち問題あった。な
お、定着ローラーの汚れは全くなく、通紙した紙の表裏
ともに汚れは全くなかった。
【0032】実施例4 実施例1のトナー組成を下記の通りとした以外は、実施
例1と同様にトナーF及び現像剤Fを作製し、50,0
00枚の実写テストを実施した。
【0033】
【表2】 ・スチレン/アクリル共重合樹脂A 100部 ・着色剤 カーボンブラック MA−7 5部 (三菱化成社製) ・低分子量ポリプロピレンa 2部 (Mn=8000、揮発分=0.2%、融点=148℃) ・低分子量ポリエチレン(融点=127℃) 1部 ・帯電制御剤 ボントロンP51 2部 (オリエント化学社製4級アンモニウム塩)
【0034】実写テストの結果、初期から50,000
枚まで現像剤の帯電量、トナー濃度は安定していた。そ
して、コピー黒色部の均一性、欠けも良く及び画像濃度
も高く安定したものであり、またコピー白地部の汚れで
あるカブリも初期よりかなり低く安定しており、しかも
機内のトナー飛散による汚染も全くなく、耐久性能に優
れたトナー及び現像剤であった。また、定着ローラーの
汚れは全くなく、通紙した紙の表裏ともに汚れは全くな
かった。
【0035】実施例5 実施例1のトナー組成を下記の通りとした以外は、実施
例1と同様にトナーG及び現像剤Gを作製し、50,0
00枚の実写テストを実施した。
【0036】
【表3】 ・スチレン/アクリル共重合体樹脂B 100部 ・着色剤 カーボンブラック MA−7 5部 (三菱化成社製) ・低分子量ポリプロピレンa 3部 (Mn=8000、揮発分=0.2%、融点=148℃) ・帯電制御剤 ボントロンP51 2部 (オリエント化学社製4級アンモニウム塩)
【0037】実写テストの結果、初期から50,000
枚まで現像剤の帯電量、トナー濃度はほぼ安定してい
た。そして、コピー黒色部の均一性、欠けも良く及び画
像濃度も高くほぼ安定したものであり、またコピー白地
部の汚れであるカブリも初期よりかなり低く安定してお
り、しかも機内のトナー飛散による汚染もほとんどな
く、耐久性能に優れたトナー及び現像剤であった。ま
た、定着ローラーの汚れは全くなく、通紙した紙の表裏
とも汚れは全くなかった。 実施例6 実施例1のトナー組成を下記の通りとした以外は、実施
例1と同様にトナーH及び現像剤Hを作製し、50,0
00枚の実写テストを実施した。
【0038】
【表4】 ・スチレン/アクリル共重合体樹脂C 100部 ・着色剤 カーボンブラック MA−7 5部 (三菱化成社製) ・低分子量ポリプロピレンa 3部 (Mn=8000、揮発分=0.2%、融点=148℃) ・帯電制御剤 ボントロンP51 2部 (オリエント化学社製4級アンモニウム塩)
【0039】実写テストの結果、初期から50,000
枚まで現像剤の帯電量、トナー濃度は安定していた。そ
して、コピー黒色部の均一性、欠けも良く及び画像濃度
も高く安定したものであり、またコピー白地部の汚れで
あるカブリも初期よりかなり低く安定しており、しかも
機内のトナー飛散による汚染も全くなく、耐久性能に優
れたトナー及び現像剤であった。また、定着ローラーの
汚れは全くなく、通紙した紙の表裏とも汚れは全くなか
った。 <語句の説明> 画像濃度:コピー黒部をマクベス反射濃度計で測定した
値。Vd=500Vとは、感光体表面電位700Vでバ
イアス電位200Vで現像電位500Vであることを表
す。Vd=300Vとは、感光体表面電位500Vでバ
イアス電位200Vで現像電位300Vであることを表
す。 カブリ:コピー白地部の汚れは、日本電色色差計を用い
て使用紙のコピー前後のハンター白度(Wb)を測定
し、その前後の値差より求めた値をカブリとした。尚、
現像電位Vdは500Vの場合を示す。 トナー帯電量:現像剤をサンプリングし、東芝ケミカル
ブローオフ帯電量測定装置で測定した。 トナー濃度:現像剤をサンプリングし、トナーを除去し
て重量分析より求めた。
【0040】
【発明の効果】本発明の静電荷像現像用トナーを使用す
ることにより、トナー帯電特性が良好であり、コピー画
質、画像濃度、カブリ等が良好で、且つ連続複写時でん
コピー画像、画質の変化が少なく安定しており、しかも
加熱ローラーの汚れが少なく十分な定着性能を示す等多
大な工業的利益を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海野幹夫 神奈川県茅ヶ崎市円蔵370番地 三菱化 成株式会社茅ヶ崎事業所内 (56)参考文献 特開 平3−185458(JP,A) 特開 昭59−148067(JP,A) 特開 昭63−216063(JP,A) 特開 昭61−130957(JP,A) 特開 昭63−138259(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂、着色剤及びポリオレ
    フィンワックスより成るトナーにおいて、樹脂がGPC
    クロマトグラムにおける分子量ピークを3000〜80
    000に少なくとも1つ以上有する低分子量体及び分子
    量ピークを100000〜1500000に少なくとも
    1つ以上有する高分子量体より構成されるスチレン系共
    重合体であり、ポリオレフィンワックスが数平均分子量
    が3000〜10000で、且つ揮発分0.5%以下の
    ポリプロレンであることを特徴とする静電荷像現像用ト
    ナー。
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