JP3234979B2 - 溶融塩浴の浴温・浴面レベル制御装置 - Google Patents

溶融塩浴の浴温・浴面レベル制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MgCl2 の溶融
塩浴を使用した電解による金属Mgの製造等に使用され
る溶融塩浴の浴温・浴面レベル制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】Tiの塩化物を金属Mgで還元して金属
Tiを製造するクロール法では、その金属Mgは通常、
MgCl2 を含む溶融塩浴を使用した電解法により製造
される。この電解法では、電解室と捕集室を備えた電解
槽が使用される。電解槽内に収容された溶融塩浴中のM
gCl2 は、陽極及び陰極を備えた電解室で電気分解さ
れて溶融Mgを生成する。溶融Mgを含む溶融塩浴は、
電解室に隣接する捕集室に循環し、溶融塩浴中の溶融M
gが浮上分離される。電解槽としては、複数組の電極対
を備え、更には各組の陽極と陰極の間に双極電極を備え
た多極式電解槽が、電解時の電流効率の向上を目的とし
て使用されることが多い。
【0003】このような多極式電解槽では、従来の単極
式電解槽に比べ、電極構造が複雑であるので、より高い
電流効率を得るためには、溶融塩浴の温度やその浴面レ
ベルを高精度に制御することが必要となる。
【0004】即ち、溶融塩浴の温度(浴温)は電流効率
に大きな影響を及ぼす。多極式電解槽では電極間隔が狭
いため、陽極面で発生する塩素ガス泡と陰極面で生成す
る溶融金属Mgの微小粒が混じり合って存在する。この
ため、生成した溶融金属Mgと塩素ガスが接触する機会
が、従来の単極式電解槽に比べて非常に多くなる。
【0005】このような状況下で溶融塩浴の温度が高い
と、生成した溶融金属Mgと塩素ガスが反応し、MgC
2 を生成する所謂バックリアクションが発生し、電流
効率が極端に低下する。逆に溶融塩浴の温度が低すぎる
と、生成した溶融金属Mgが電極間で一部固化し、短絡
現象が発生する。短絡現象が発生すると、その電極間で
は電気分解が行われなるなるので、この場合も電流効率
が悪化する。
【0006】溶融塩浴の温度は電解槽の熱バランスによ
って決まるが、溶融塩浴自体が幾分かの電気抵抗をもつ
ため、電気分解時には必ず発熱が起こる。このため、通
常は電解槽を若干の発熱型に設計し、その発熱による温
度が上昇する溶融塩浴を、溶融塩浴中に浸漬される熱交
換器により冷却することで、溶融塩浴の温度を所定値に
制御することが行われる。ちなみに、電解槽を吸熱型に
設計した場合は、頻繁な加熱が必要となり、経済性が悪
化する。
【0007】そして、この浴温制御用の浸漬型熱交換器
としては、特開平4−214889号公報に示されてい
るように、電解槽の蓋体を貫通して電解槽内の溶融塩浴
に浸漬される一対の縦管と、一対の縦管の間に多段に配
置されてこの間を繋ぐ複数本の横管とを組み合わせたも
のが通常使用される。複数本の横管は、溶融塩浴中に完
全に浸漬され、伝熱部を構成する。熱交換用の流体は、
一方の縦管から導入され、複数本の横管を通過後、他方
の縦管より排出される。
【0008】一方、溶融塩浴の浴面レベルについては、
次のような理由から、厳密な制御が必要となる。
【0009】多極式電解槽の狭い電極間で生成された溶
融金属Mgの微小粒は、溶融塩浴の対流により電解室か
ら捕集室に運ばれ、溶融塩浴との比重差により浴面上に
浮上し、溶融Mg層を形成することにより捕集される。
微小な溶融金属Mgを効率よく捕集するためには、電解
室内の双極電極や陰極が単に溶融塩浴中に浸漬されてい
れば良いというものではななく、溶融塩浴の浴面が双極
電極や陰極の上端のどれくらい上方に位置するかが重要
となる。また逆に、双極電極や陰極が浴面上に露出した
場合は、発生する塩素ガスによりこれら電極の腐食が発
生し、生成する金属Mgが汚染したり、電解槽の寿命が
短くなる。従って、浴面レベルを所定値に制御すること
が必要になる。
【0010】そして、この浴面レベル制御には、特開昭
58−161788号公報に記載されているように、底
面が開放したタンクを溶融塩浴中に浸漬し、タンク内に
注入されたArガス等の不活性ガスの量を調整する方法
が用いられる。タンク内のガス量の調整、即ちタンク内
へのガス供給及びタンク内からのガス排出は、電解槽の
蓋体を貫通してタンクに接続された給排管を通して行わ
れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電解槽には、浴温制御用の熱交換器と浴面レベル制御用
のタンクに関連して以下のような問題がある。
【0012】浴温制御用の熱交換器と浴面レベル制御用
のタンクは、電解槽の捕集室内に並列的に設置されてい
るが、それぞれが比較的大型の構造物であるため、電解
槽内の設置スペースが大きくなり、電解槽が大型化す
る。
【0013】浴温制御用の熱交換器と浴面レベル制御用
のタンクには浮力が加わる。この浮力等に抗してこれら
の構造物を支持するために、熱交換器及びタンクは蓋体
と一体化されている。即ち、浴温制御用の熱交換器は、
一対の縦管を蓋体に接続することにより支持され、浴面
レベル制御用のタンクも給排管を蓋体に接続した構造に
なっている。そして、これらの構造物は損傷した場合に
取り替える必要があり、取り替え時等には熱交換器とタ
ンクを別々に昇降させるため、従来の電解槽では、蓋体
は熱交換器部分とタンク部分に分割されている。
【0014】しかしながら、蓋体を分割すると、電解槽
内の気密性が低下し、溶融塩浴が吸湿することにより、
電流効率が低下する。そもそも電解槽に蓋体を設けてい
るのは、溶融塩浴が吸湿性をもつため、この吸湿による
電流効率の低下を阻止するために他ならない。
【0015】浴温制御用の熱交換器と浴面レベル制御用
のタンクは又、浮力以外にも熱膨張や冷却時の収縮に伴
って大きな熱応力を受けるので、この熱応力に耐え得る
構造でないと頻繁に損傷し、経済性の悪化を招く。
【0016】本発明の第1の目的は、浴温制御用の熱交
換器と浴面レベル制御用のタンクを一体化した小型で、
蓋体の分割を必要としない溶融塩浴の浴温・浴面レベル
制御装置を提供することにある。
【0017】本発明の第2の目的は、熱応力による損傷
を抑制できる溶融塩浴の浴温・浴面レベル制御装置を提
供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の浴温・浴面レベ
ル制御装置は、第1の目的を達成するために、電解槽の
蓋体を貫通して電解槽内の溶融塩浴に浸漬され、一方が
熱交換用流体の導入管とされ、他方がその流体の導出管
とされた一対の縦管と、一対の縦管の間を繋いで前記流
体を流通させる複数本の横管により構成され、一対の縦
管の間に空間が形成されるように、複数本の横管が一対
の縦管の間を避けて両側に分割配置された伝熱部と、一
対の縦管の間に形成された空間に、複数本の横管に囲ま
れて配置された浴面レベル制御用のタンクとを具備して
いる。
【0019】タンクの支持構造としては、タンクを一対
の縦管と接続して溶融塩浴中に支持する構成が、構造簡
略化の点から好ましい。
【0020】第2の目的を達成するために、タンクと一
対の縦管を接続する一組の接続部のうちの少なくとも一
方、及び/又は一対の縦管と蓋体を接続する一組の接続
部のうちの少なくとも一方を、横管の長手方向の変位を
吸収できる可動構造とすることが望まれる。同じく、電
解槽の蓋体を貫通してタンクに接続され、タンクに対し
て浴面レベル制御用流体の供給及び排出を行う給排管と
蓋体の接続部を、給排管の長手方向の変位を吸収できる
可動構造とすることが望まれる。
【0021】また、複数本の横管の浮力による撓みを防
止するために、タンクを利用して複数本の横管を支持す
ることが望まれる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0023】図1は本発明の実施形態に係る浴温・浴面
レベル制御装置の正面図、図2は同制御装置における横
管の形状及び支持構造を示す斜視図、図3は同制御装置
における縦管とタンクの接続部の斜視図、図4は同制御
装置における縦管と蓋体の接続部の縦断面図、図5は同
接続部の斜視図、図6は同制御装置における蓋体と給排
管の接続部の縦断面図である。
【0024】本発明の実施形態に係る浴温・浴面レベル
制御装置は、MgCl2 の溶融塩浴を使用した電解法に
よる金属Mgの製造に使用され、具体的には、図1に示
すように、溶融塩浴10を収容する電解槽の捕集室に設
置される。
【0025】この浴温・浴面レベル制御装置は、浴温制
御用の熱交換器20と浴面レベル制御用のタンク30
を、捕集室の蓋体40と共に一体化した構造になってい
る。熱交換器20は、蓋体40を垂直方向に貫通して溶
融塩浴10中に浸漬される左右一対の縦管21,21
と、溶融塩浴10中で縦管21,21間を繋ぐ多数本の
横管22,22・・とを備えている。多数本の横管2
2,22・・は、溶融塩浴10を冷却する伝熱部を構成
している。
【0026】熱交換器20の縦管21,21は、下端部
が閉止された所謂ヘッダ管であり、その一方は、溶融塩
浴10を冷却するための冷媒(例えばエア)を導入する
導入管である。他方の縦管21はこの冷媒を排出する排
出管である。いずれの管も、熱交換器20自体に加わる
浮力及びタンク30に加わる最大浮力に耐え得る大径管
であり、蓋体40とは溶接等により固着されている。
【0027】多数本の横管22,22・・は、縦管2
1,21より小径の水平管からなり、縦管21,21間
にタンク30を設置するための空間を形成するために、
正面側と背面側の2組に分けられ、各側に所定の間隔で
多段配置されている。正面側に配置された横管22・
は、図2に示すように、水平管の両端部を背面側へ折り
曲げて縦管21,21に接続した構造になっている。ま
た、背面側に配置された横管22・は、水平管の両端部
を正面側へ折り曲げて縦管21,21に接続した構造に
なっている。
【0028】浴面レベル制御用のタンク30は、両側の
縦管21,21間に、正面側の横管22・と背面側の横
管22・に囲まれて設置されている。タンク30を縦管
21,21間に固定するために、その両側部は上下2段
の接続部50,50によって両側の縦管21,21に接
続されている。
【0029】各接続部50は、図3に示すように、タン
ク30の側面から外側に突出した支持板51に、縦管2
1から内側に突出した支持板52をボルト53によって
結合した構造になっている。ここで、支持板51に設け
られたボルト孔54はタンク30の横幅方向(横管22
の長手方向)に伸びる長孔になっている。これにより、
接続部50は横管22の長手方向に伸縮可能となり、同
方向の変位を吸収できる。
【0030】また、縦管21,21と蓋板40の各接続
部70は、図4及び図5に示すように、蓋体40に設置
された管体72のフランジ74と、管体72の内側を貫
通する縦管21のフランジ71を、円周方向の複数位置
でボルト止めした構造になっている。ここで、上側のフ
ランジ71に設けられた複数のボルト孔73、73・・
を、タンク30の横幅方向(横管22の長手方向)に伸
びる長孔とすれば、接続部70は横管22の長手方向に
伸縮可能となり、同方向の変位をより効果的に吸収でき
る。
【0031】タンク30の正面及び背面には、複数個の
フック31,31・・がそれぞれ取り付けられている。
タンク30の正面に取り付けられたフック31,31・
・は、正面側に多段配置された横管22・の浮力による
撓みを防止するために、横管22・を上方から支持す
る。タンク30の背面に取り付けられたフック31,3
1・・も同様に、背面側に多段配置された横管22・を
上方から支持してその浮力による撓みを防止する。
【0032】タンク30の底面は、溶融塩浴10の出し
入れを行うために、一部又は全部が開放している。タン
ク30の上面には、垂直な給排管60が接続されてい
る。給排管60は蓋体40を貫通し、蓋体40とは図4
に示す接続部により接続されている。
【0033】即ち、この接続部は、蓋体40の上面に取
り付けられ、内側を給排管60が挿通するフランジ付き
の接続管61と、接続管61のフランジより上方に位置
して給排管60に取り付けられたフランジ62と、上下
のフランジを気密に接続するベローズ63とを備えてい
る。ここで、ベローズ63は給排管60の長手方向に伸
縮可能である。従って、接続部は蓋体40と給排管60
の間を気密に接続し、且つ給排管60の長手方向変位を
吸収できる。
【0034】次に、本発明の実施形態に係る浴温・浴面
レベル制御装置の機能及び特徴について説明する。
【0035】熱交換器20の一方の縦管21より冷媒を
導入する。その冷媒は、多数本の横管22,22・・を
流通する間に溶融塩浴10を冷却し、他方の縦管21よ
り排出される。冷媒の流量等を調節することにより、溶
融塩浴10は所定の温度に制御される。
【0036】給排管60を通してタンク30内に不活性
ガスを注入すると、タンク30内の溶融塩浴10が排出
され、電解槽内の浴面が上昇する。タンク30内の不活
性ガスを排出すると、タンク30内に溶融塩浴10が流
入し、電解槽内の浴面が下降する。給排管60を通して
タンク30内の不活性ガス量を調整することにより、浴
面レベルが所定値に制御される。
【0037】熱交換器20の伝熱部を構成する多数本の
横管22,22・・は、縦管21,21の間を避けて正
面側と背面側に分割配置されている。そして、この分割
配置によって縦管21,21の間に形成された空間に、
浴面レベル制御用のタンク30が配置されている。つま
り、タンク30は熱交換器20の内側に一体化されてい
る。このため、熱交換器20とタンク30を並列配置す
る場合に比べて設置スペースが小さくなり、電解槽が小
型化される。
【0038】熱交換器20の内側にタンク30が一体化
され、これに伴って両者間で蓋板40が共用されている
ので、蓋板40の分割による電解槽の気密性低下が防止
される。
【0039】タンク30の取り付けに両側の縦管21,
21が利用されている。つまり、タンク30は両側の縦
管21,21に接続部50を介して取り付けられてい
る。このため、専用の支持部材を使用する場合に比べ
て、支持構造が小型化され、且つその構造が簡単にな
る。
【0040】横管22,22・・は熱膨張及び熱収縮に
より長手方向に伸縮する。接続部50,70を横管2
2,22・・の長手方向に伸縮可能とすれば、横管2
2,22・・の長手方向の伸縮に伴って縦管21,21
の間隔が変わる。つまり、タンク30の取り付けに両側
の縦管21,21を利用し、且つ縦管21,21が蓋体
40に支持されているにもかかわらず、縦管21,21
がタンク30や蓋体40によって拘束されず、横管2
2,22・・の長手方向の伸縮に追従して縦管21,2
1の間隔が変わる。このため、横管22,22・・の変
形やその取り付け部の損傷が防止される。
【0041】なお、この可動式(伸縮式)の接続部5
0,70は、一方(通常は70の側)を省略してもよ
く、また、一対の縦管21,21の少なくとも一方の側
に設けられていればよい。
【0042】正面側及び背面側の横管22,22・・は
小径管からなるので、浮力による撓みを生じやすいが、
タンク30の正面及び背面に取り付けられたフック3
1,31・・によりこれらの横管22,22・・が支持
されるので、その撓みを生じない。しかも、横管22,
22・・はタンク30の正面及び背面に接近しているの
で、タンク30の正面及び背面に取り付けられるフック
31,31・・は小型で簡単なものとなる。
【0043】給排管60も熱膨張及び熱収縮により長手
方向に伸縮するが、給排管60と蓋体40の間が、給排
管60の長手方向に伸縮可能なベローズ63によって接
続されているので、給排管60の変形やその取り付け部
の損傷が防止される。また、タンク30に作用する浮力
によって給排管60が長手方向に変位する場合にも、給
排管60の変形やその取り付け部の損傷が防止される。
【0044】図7は本発明の他の実施形態に係る浴温・
浴面レベル制御装置の斜視図である。この実施形態で
は、一対の縦管21,21の各下端部に、水平管23と
垂直管24,24を組み合わせたH型のヘッダ部が接続
されており、垂直管24,24には、正面側の横管21
・と背面側の横管22・がそれぞれ接続されている。H
型のヘッダ部を設けたことにより、横管22,22・・
は両端部を折り曲げる必要がなくなり、全長にわたって
真直である。他の構成は上述した実施形態と同じであ
る。
【0045】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の溶融塩浴
の浴温・浴面レベル制御装置は、浴温制御用の熱交換器
の内側に浴面レベル制御用のタンクを組み合わせた一体
構造を採用するので、両者を並列配置する場合よりも装
置規模を小型化でき、電解槽の小型化を可能にする。ま
た、熱交換器とタンクの間で蓋体を共用するので、蓋体
の分割による電解槽の気密性低下を防止できる。
【0046】熱交換器の一対の縦管をタンクの支持に利
用した場合は、その支持構造を簡略化できる。
【0047】タンクと一対の縦管を接続する一組の接続
部のうちの少なくとも一方、好ましくはこれに加えて一
対の縦管と蓋体を接続する一組の接続部のうちの少なく
とも一方を、横管の長手方向の変位を吸収できる可動構
造とした場合は、横管の熱伸縮による変形を防止でき
る。
【0048】横管を支持する支持部材をタンクに設けた
場合は、浮力による横管の撓みを簡単な構造で防止でき
る。
【0049】給排管と蓋体の接続部を、給排管の長手方
向の変位を吸収できる可動構造とした場合は、給排管の
温度変化やタンクに作用する浮力による給排管の変形や
その取り付け部の損傷を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る浴温・浴面レベル制御
装置の正面図である。
【図2】同制御装置における横管の形状及び支持構造を
示す斜視図である。
【図3】同制御装置における縦管とタンクの接続部の斜
視図である。
【図4】同制御装置における縦管と蓋体の接続部の縦断
面図である。
【図5】同接続部の斜視図である。
【図6】同制御装置における蓋体と給排管の接続部の縦
断正面図である。
【図7】本発明の別の実施形態に係る浴温・浴面レベル
制御装置の斜視図である。
【符号の説明】
10 溶融塩浴 20 熱交換器 21 縦管 22 横管 30 タンク 31 フック(横管支持部材) 40 蓋板 50,70 接続部 60 給排管

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解槽の蓋体を貫通して電解槽内の溶融
    塩浴に浸漬され、一方が熱交換用流体の導入管とされ、
    他方がその流体の導出管とされた一対の縦管と、一対の
    縦管の間を繋いで前記流体を流通させる複数本の横管に
    より構成され、一対の縦管の間に空間が形成されるよう
    に、複数本の横管が一対の縦管の間を避けて両側に分割
    配置された伝熱部と、一対の縦管の間に形成された空間
    に、複数本の横管に囲まれて配置された浴面レベル制御
    用のタンクとを具備することを特徴とする溶融塩浴の浴
    温・浴面レベル制御装置。
  2. 【請求項2】 前記タンクは一対の縦管と接続されて溶
    融塩浴中に支持されることを特徴とする請求項1に記載
    の溶融塩浴の浴温・浴面レベル制御装置。
  3. 【請求項3】 前記タンクと一対の縦管を接続する一組
    の接続部のうちの少なくとも一方、及び/又は一対の縦
    管と前記蓋体を接続する一組の接続部のうちの少なくと
    も一方が、横管の長手方向の変位を吸収できる可動構造
    であることを特徴とする請求項2に記載の溶融塩浴の浴
    温・浴面レベル制御装置。
  4. 【請求項4】 前記タンクには、複数本の横管を支持す
    る支持部材が設けられていることを特徴とする請求項
    1、2又は3に記載の溶融塩浴の浴温・浴面レベル制御
    装置。
  5. 【請求項5】 前記電解槽の蓋体を貫通して前記タンク
    に接続され、前記タンクに対して浴面レベル制御用流体
    の供給及び排出を行う給排管と蓋体の接続部が、給排管
    の長手方向の変位を吸収できる可動構造である請求項
    1、2、3又は4に記載の溶融塩浴の浴温・浴面レベル
    制御装置。
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