JP3275257B2 - Mg電解製造方法及び装置 - Google Patents

Mg電解製造方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MgCl2 を含有
する溶融浴塩を用いて電解法により金属Mgを製造する
Mg電解製造方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】Mgを工業的に製造する場合、一般にM
gCl2 を含む溶融浴塩をMgの融点以上の温度で電気
分解する方法が用いられる。このMg電解製造方法に使
用される従来の製造装置の構成を図4により説明する。
【0003】Mg電解製造装置は、MgCl2 を含む溶
融浴塩10を収容する電解槽20を備えている。電解槽
20の内部は、隔壁23により電解室21と捕集室22
に分割されている。電解室21には、平板状の陽極24
及び陰極25が交互に配置されている。隔壁23には、
電解室21内の溶融浴塩10を捕集室22内に循環させ
るために、上下2段の浴塩流通口26,27が設けられ
ている。
【0004】電解操業では、電解槽20の電解室21内
で陽極24と陰極25の間に所定の直流電流を流すこと
により、溶融浴塩10中のMgCl2 を電気分解し、金
属Mgを生成させる。このとき、電解室21内の溶融浴
塩10は、対流により上段の浴塩流通口26から捕集室
22に流入し、捕集室22内を下降して下段の浴塩流通
口27から電解室21に戻る。
【0005】電解室21で生成された溶融状態の金属M
gは、この溶融浴塩10の循環対流により捕集室22に
運ばれる。捕集室22に運ばれた金属Mgは、浴塩より
比重が軽いために浮上分離し、浴塩上に溶融Mg層11
を形成する。このようにして溶融状態の金属Mgが連続
的に製造される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような金属Mgの
電解製造では、その生産性を上げるために、電解槽20
の電解室21において金属Mgの生成速度を高める必要
がある。この観点から、電解室21内の陽極24と陰極
25の間に双極電極を配置することが提案されている。
双極電極とは、陽極24と陰極25の間に配置される導
電体であり、電解操業中に分極を生じ、その両側面に電
解反応場を形成することにより、電解反応速度を飛躍的
に高めることができる。
【0007】しかしながら、双極電極の使用により電解
室21でのMg生成速度を高めても、実際のMg収量
は、電解室21でのMg生成速度の向上から期待される
ほどには増大しない。即ち、現状のMg電解製造装置で
は、双極電極を使用しても、その使用による効果を十分
に享受できないのである。以下に、その理由を説明す
る。
【0008】Mg収量は通常、電流効率により評価され
る。電流効率とは、電流量より計算される理論Mg製造
量に対して実際に製造されるMg量を表す。この電流効
率を高めるためには、電解槽20の電解室21において
金属Mgの生成速度を高めることが必要であるが、その
一方では捕集室22において金属Mgの捕集効率を高め
ることも重要である。
【0009】電解室21において双極電極を使用する
と、なるほどMg生成速度が向上し、Mg収量が増大す
るが、同時に塩素ガスの発生量も増加し、電解室21で
の溶融浴塩の上昇流が速くなるために、捕集室22での
下降流の流速が増大する。
【0010】捕集室22での下降流が速くなると、捕集
室22でのMg分離効率が悪化し、Mg捕集率が低下す
る。その結果、電解室21に戻るMg量が増加し、その
Mgが塩素と再度反応してMgCl2 を生成することに
より、電流効率が低下する。この電流効率の低下のた
め、実際のMg収量は、Mg生成速度の向上から期待さ
れるほどには増大しない。
【0011】電流効率の原因となる捕集室22でのMg
捕集率の低下は、Mg生成速度が高い効率的な双極電
極、例えばPCT/CA95/00227によって提案
されているような、円柱状の陽極とその陽極を包囲する
円筒状の陰極との間に同心状に配置された複数、特に4
以上の円筒体を使用する場合に顕著となる。
【0012】従って、双極電極の使用による効果を享受
するためには、捕集室22でのMg捕集率を高めること
が必要となる。
【0013】本発明の目的は、捕集室でのMg捕集率を
高めることができるMg電解製造方法及び装置を提供す
ることにある。本発明の他の目的は、捕集室での溶融浴
塩とMg層の温度差を小さくすることができるMg電解
製造方法及び装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、双極電極
を使用してMgの生成速度を高めた場合に問題となるM
g捕集率の低下を回避するために、種々の調査解析を行
った。その結果、溶融浴塩の対流速度が速い場合に、捕
集室に流入してくる浴塩流を障害物に衝突させると、捕
集室でのMg捕集率が効果的に向上する事実を突き止め
た。その理由は必ずしも明確ではないが、現時点では次
のように考えられる。
【0015】浴塩流が障害物に衝突する際に、浴塩中に
微細に分散した溶融Mgが合体し、Mg液胞の粒径が増
大することが関係していると考えられる。また、障害物
の表面に溶融Mgが付着し、粒径が増大することも一つ
の理由と考えられる。更に、浴塩の流速が障害物との衝
突により減速されるため、速い流速による捕集率低下が
抑制されることも関係していると考えられる。
【0016】いずれにしても、捕集室に流入してくる浴
塩流を障害物に衝突させることにより、捕集室でのMg
捕集率が向上し、この効果は、浴塩の流速が速いほど顕
著となるのである。従って、双極電極の使用によりMg
の生成速度を高めた場合に問題となるMg捕集率の低下
が効果的に回避され、電流効率が向上する。
【0017】本発明のMg電解製造装置は、かかる知見
に基づいて開発されたものであって、陽極及び陰極を備
えた電解室に隔壁を介して捕集室を隣接させ、電解室で
溶融浴塩中のMgCl2 を電気分解して金属Mgを析出
させると共に、電解室内の溶融浴塩が捕集室に循環する
ように前記隔壁に浴塩流通口を上下2段に設けた電解槽
と、電解槽の電解室から上段の浴塩流通口を通って捕集
室に流入する溶融浴塩の少なくとも一部が衝突するよう
に、上段の浴塩流通口に対向して捕集室に設けられた浴
塩衝突部材とを具備している。
【0018】本発明のMg電解製造装置では、捕集室に
流入する溶融浴塩を、捕集室に設けられた浴塩衝突部材
に衝突させることにより、捕集室でのMg捕集率が向上
する。その理由は上述した通りである。
【0019】本発明のMg電解製造装置では又、溶融浴
塩を浴塩衝突部材に衝突させると、その浴塩の流れの方
向が必然的に変わる。溶融浴塩を浴塩衝突部材に衝突さ
せるときに、その浴塩衝突部材を利用して浴塩流を上方
に偏向させると、溶融Mgの捕集率が更に向上し、同時
に溶融浴塩とMg層の温度差が小さくなることからも電
流効率が向上する。浴塩流を上方に偏向させることによ
り、溶融Mgの捕集率が更に向上するのは、浴塩流が上
方へ偏向することにより、浴塩流が浴塩上に形成された
Mg層に当たり、浴塩中の溶融MgがMg層に吸収され
るためと考えられる。溶融浴塩とMg層の温度差が小さ
くなることにより電流効率が向上するのは、以下のよう
な理由による。
【0020】捕集室の溶融浴塩上に形成される溶融Mg
層は、これを回収する必要から、Mgの融点以上の温度
に維持されなければならず、そのためには、溶融浴塩の
温度もMgの融点以上に維持する必要があり、溶融Mg
層の温度より高く設定されている。しかし、この浴塩温
度の上昇は電流効率の低下を招くために、その温度はで
きるだけ低くすることが要求される。このことは特開平
8−176879号公報に記載されている通りである。
つまり、溶融浴塩とMg層の温度差は、できるだけ小さ
いことが電流効率の面から望まれるわけである。
【0021】浴塩衝突部材を利用して浴塩流を上方に偏
向させると、浴塩流が浴塩上に形成されたMg層に当た
り、溶融浴塩によるMg層の加熱が促進されるため、溶
融浴塩の温度を下げてもMg層の温度をMgの融点以上
に維持するこが可能となる。このため、溶融浴塩の維持
温度を定常的に下げることが可能となり、これにより溶
融浴塩とMg層の温度差が小さくなって電流効率が向上
する。
【0022】このような事情から、本発明のMg電解製
造装置では、浴塩衝突部材は、当該部材に衝突する溶融
浴塩の少なくとも一部を上方へ偏向させる浴流偏向部材
を兼ねた構成とされる。
【0023】浴塩衝突部材の具体的な形状は問わず、平
板、湾曲板、屈曲板等のいずれでもよいが、捕集室に流
入する溶融浴塩の多くを衝突させ、且つ衝突した溶融浴
塩の多くを上方へ偏向させることができる形状が、電流
効率を高める点から必要である。
【0024】浴塩衝突部材の取り付け形態についても特
に限定しないが、通常は電解層内を電解室と捕集室に仕
切る隔壁を利用して取り付けるのが合理的であるが、捕
集室内に浴塩温度調節用の熱交換器や浴面レベル調節器
等の構造物が設置されている場合はこれを利用しても良
い。
【0025】また、本発明のMg電解製造方法は、陽極
及び陰極を備えた電解室に隔壁を介して捕集室を隣接さ
せ、電解室で溶融浴塩中のMgCl2 を電気分解して金
属Mgを析出させると共に、前記隔壁に上下2段に設け
た浴塩流通口を通して、電解室内の溶融浴塩を捕集室に
循環させるMg電解製造方法において、前記電解室から
上段の浴塩流通口を通って捕集室に流入する溶融浴塩の
少なくとも一部を上方へ偏向させるものである。
【0026】前述したとおり、電解室から上段の浴塩流
通口を通って捕集室に流入する溶融浴塩の少なくとも一
部を上方へ偏向させることにより、溶融Mgの捕集率が
向上し、電流効率が向上する。また、溶融浴塩とMg層
の温度差が小さくなることから、電流効率が向上する。
【0027】電解室内の電極構造は、陽極と陰極の間に
双極電極を配置したものが好ましい。双極電極を併用す
ることにより電解室でのMg生成速度が飛躍的に高まる
と共に、浴塩流の高速化による捕集室でのMg捕集率の
低下が、浴塩衝突部材により効果的に回避され、電流効
率が向上することにより、Mg収量の大幅増大が可能に
なる。
【0028】電極の具体的な構造としては、円柱状の陽
極とその陽極を包囲する円筒状の陰極との間に、円筒体
からなる1又は複数の双極電極を同心状に配置したもの
が、Mg生成速度及び電流効率の点から好ましい。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0030】図1は本発明の第1実施形態を示す。第1
実施形態のMg電解製造装置は、溶融浴塩10を収容す
る電解槽20内を電解室21と捕集室22に仕切る隔壁
23に、浴塩衝突部材30を取り付けた点が、図4に示
した従来のMg電解製造装置と相違する。他の構造は従
来のMg電解製造装置と同じであるので、同じ部分に同
じ番号を付して詳しい説明を省略する。
【0031】浴塩衝突部材30は、ここでは垂直な平板
である。この平板は上段の浴塩流通口26の捕集室22
側に、浴塩流通口26との間に若干の距離をあけて浴塩
流通口26に正対するように支持されており、より具体
的には隔壁23の捕集室22側の表面に、複数本の棒状
の支持部材31により取り付けられている。
【0032】電気分解により生成した溶融Mgを含む電
解室21内の溶融浴塩10は、上段の浴塩流通口26か
ら捕集室22内に流入し、溶融Mgを分離して、下段の
浴塩流通口27から電解室21内に戻る。このとき、浴
塩流通口26から捕集室22内に流入した溶融浴塩10
が浴塩衝突部材30に衝突し、一部は上方に向きを変え
て浴塩衝突部材30上の溶融Mg層11に当たる。
【0033】溶融浴塩10が浴塩衝突部材30に衝突す
ることにより、捕集室22でのMg捕集率が上がる。ま
た、溶融浴塩10が上方へ向きを変えて溶融Mg層11
に当たることにより、捕集室22でのMg捕集率が更に
上がり、同時に溶融浴塩10の維持温度を低くして溶融
浴塩10と溶融Mg層11の温度差を小さくすることが
可能となる。これらのため、浴塩衝突部材30を使用し
ない場合と比べて電流効率が上がる。
【0034】上段の浴塩流通口26から浴塩衝突部材3
0までの距離は、図1の場合は300〜600mmが好
ましい。この距離が小さすぎると捕集室22への溶融浴
塩10の流入が困難となり、逆に大きすぎる場合は浴塩
衝突部材30に到達するまでに溶融浴塩10が拡散して
衝突による効果が低減する。
【0035】図2は本発明の第2実施形態を示す。第2
実施形態のMg電解製造装置は、浴塩衝突部材30とし
て傾斜した平板を使用した点が、第1実施形態のMg電
解製造装置と相違する。これ以外の構造は第1実施形態
のMg電解製造装置と実質的に同一である。
【0036】浴塩衝突部材30を構成する傾斜板は、上
段の浴塩流通口26の捕集室22側に、捕集室22側へ
約45°の角度で傾斜して支持されており、より具体的
には、その下縁部が浴塩流通口26の下側の隔壁縁部に
取り付けられている。
【0037】この浴塩衝突部材30によると、浴塩流通
口26から捕集室22内に流入する溶融浴塩10のほぼ
全量が浴塩衝突部材30に衝突し、且つ上方へ偏向する
ことにより、溶融Mg層11に当たる溶融浴塩10の量
が増加する。従って、電流効率は、第1実施形態のMg
電解製造装置より更に向上する傾向となる。
【0038】浴塩衝突部材30を構成する傾斜板の垂直
線に対する傾斜角度は、60°以下が好ましい。この傾
斜角度が多きすぎると、溶融浴塩10の衝突及び偏向に
よる効果が十分に得られなくなる。傾斜角度が小さくな
ることは垂直板に近づくことを意味するので、大きな問
題ではないが、傾斜による効果を享受するためには45
°以上が好ましい。
【0039】図3は本発明の第3実施形態を示す。第3
実施形態のMg電解製造装置は、浴塩衝突部材30とし
て屈曲板を使用した点、及びその取り付けに、捕集室2
2内に設置されている熱交換器や浴面レベル調節器等の
構造物40を利用した点が、第1実施形態及び第2実施
形態のMg電解製造装置と相違する。他の構造は第1実
施形態及び第2実施形態のMg電解製造装置と実質的に
同一である。
【0040】屈曲板からなる浴塩衝突部材30は、浴塩
流の制御性が良好であり、ここでは傾斜角度が異なる2
枚の傾斜板を組み合わせた構造になっている。なお、構
造物40は上方から支柱41により支持されて、捕集室
22内の溶融浴塩10中に浸漬されている。
【0041】
【実施例】次に本発明の実施例を示し、従来例と比較す
ることにより、本発明の効果を明らかにする。
【0042】平板型の陽極及び陰極を交互に配置した電
解層において、垂直板からなる浴塩衝突部材(図1)と
傾斜板からからなる浴塩衝突部材(図2)をそれぞれ用
いた。それぞれにおいて、陽極と陰極の各間に2枚の平
板型の双極電極を配置した。それぞれにおいて、陽極と
陰極の各間に4枚の平板型の双極電極を配置した。また
平板型電極を、円柱状の陽極の周囲に円筒状の陰極を設
け、この間に4つの円筒状の双極電極を配置した柱型の
ものに変更した。それぞれの場合の電流効率を、浴塩衝
突部材及び双極電極を使用しない場合を100として表
1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1から分かるように、いずれの電極構造
の場合も、浴塩衝突部材を使用することにより電流効率
が上がる。これは、浴塩衝突部材の使用によりMg捕集
率が上がるからである。浴塩衝突部材のなかでは、傾斜
板を使用する方が、より電流効率が上がる。これは衝突
後の浴塩流が効果的に上方へ偏向することにより、Mg
捕集率が更に上がり、且つ浴塩温度を下げることができ
たからである。ちなみに、浴塩とMg層の温度差は、浴
塩衝突部材を使用しない場合は2〜3℃であるが、これ
を使用することにより1〜2℃まで下げることができ
る。
【0045】浴塩衝突部材と双極電極の関係について
は、双極電極を使用することによりMg収量は上がる
が、電流効率は低下し、その低下は双極数が多くなるほ
ど顕著になる。そして、浴塩衝突部材を使用しない場合
は、双極電極の増加に伴う電流効率の低下が特に顕著で
ある。これは双極電極の使用によりMg生成速度が上が
る一方で、Mg捕集率が低下するからである。しかる
に、浴塩衝突部材を使用した場合は、双極電極の増加に
伴う電流効率の低下が抑制される。従って、Mg収量の
大幅アップが可能になる。
【0046】特に、双極数が4の柱型電極は、双極数が
2の平板型電極と同等の高い電流効率を示す。
【0047】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明のMg電解
製造方法は、電解室から捕集室に流入する溶融浴塩の少
なくとも一部を上方へ偏向させることにより、Mg捕集
率の向上を可能にする。また、浴塩とMg層の温度差を
小さくすることができる。そして、これら両面から電流
効率のアップを可能にする。
【0048】本発明のMg電解製造装置は、電解室から
捕集室に流入する溶融浴塩を障害物に衝突させることに
より、捕集室でのMg捕集率を高めることができるの
で、電流効率の向上を可能にする。
【0049】特に、電極が高効率な場合に問題となる溶
融浴塩の流速増大によるMg捕集率の低下を回避できる
ので、Mg収量の大幅なアップを可能にする。
【0050】しかも、溶融浴塩の衝突に伴って浴流を上
方へ偏向させることにより、Mg捕集率を一層向上させ
ると共に、浴塩とMg層の温度差を小さくできるので、
これら両面から電流効率の大幅なアップを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るMg電解製造装置
の概略構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係るMg電解製造装置
の概略構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係るMg電解製造装置
の概略構成図である。
【図4】従来のMg電解製造装置の概略構成図である。
【符号の説明】
10 溶融浴塩 11 金属Mg層 20 電解層 21 電解室 22 捕集室 23 隔壁 24 陽極 25 陰極 26,27 浴塩流通口 30 浴塩衝突部材 40 構造物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25C 1/00 - 7/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極及び陰極を備えた電解室に隔壁を介
    して捕集室を隣接させ、電解室で溶融浴塩中のMgCl
    2 を電気分解して金属Mgを析出させると共に、前記隔
    壁に上下2段に設けた浴塩流通口を通して、電解室内の
    溶融浴塩を捕集室に循環させるMg電解製造方法におい
    て、 前記電解室から上段の浴塩流通口を通って捕集室に流入
    する溶融浴塩の少なくとも一部を上方へ偏向させること
    を特徴とするMg電解製造方法。
  2. 【請求項2】 陽極及び陰極を備えた電解室に隔壁を介
    して捕集室を隣接させ、電解室で溶融浴塩中のMgCl
    2 を電気分解して金属Mgを析出させると共に、電解室
    内の溶融浴塩が捕集室に循環するように前記隔壁に浴塩
    流通口を上下2段に設けた電解槽と、 電解槽の電解室から上段の浴塩流通口を通って捕集室に
    流入する溶融浴塩の少なくとも一部が衝突するように、
    上段の浴塩流通口に対向して捕集室に設けられた浴塩衝
    突部材とを具備しており、 前記浴塩衝突部材は、当該部材に衝突する溶融浴塩の少
    なくとも一部を上方へ偏向させる浴流偏向部材を兼ねる
    ことを特徴とするMg電解製造装置。
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