JP3234916B2 - 放電加工用電極 - Google Patents

放電加工用電極

Info

Publication number
JP3234916B2
JP3234916B2 JP28961491A JP28961491A JP3234916B2 JP 3234916 B2 JP3234916 B2 JP 3234916B2 JP 28961491 A JP28961491 A JP 28961491A JP 28961491 A JP28961491 A JP 28961491A JP 3234916 B2 JP3234916 B2 JP 3234916B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
discharge machining
workpiece
silicon carbide
silicon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28961491A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05123923A (ja
Inventor
俊 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP28961491A priority Critical patent/JP3234916B2/ja
Publication of JPH05123923A publication Critical patent/JPH05123923A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3234916B2 publication Critical patent/JP3234916B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、型彫り放電加工機に使
用される放電加工用電極に関する。
【0002】
【従来の技術】放電加工は、電極と被加工物を加工液中
に対抗させて配置し、両者の間に毎秒数百から数万回の
放電を繰り返し発生させ、この際に生ずる高温高圧を利
用して被加工物の表面を溶融し除去する加工法であり、
従来、その電極材料には、機械加工性が良好、電極消耗
が少ない、加工速度が速い、被加工物の加工面粗さが良
好、熱変形が小さい、耐熱衝撃性に優れる等の性能が要
求され、従来Cu、Cu−W、Ag−W等の金属電極が
使用されていたが、要求性能をより満足する電極材料と
して黒鉛の使用比率が増加している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな黒鉛製の放電加工用電極は、機械加工性が良好であ
り、熱変形が少なく、耐熱衝撃性に優れ、放電加工速度
が速いといった特性を有する反面、仕上加工領域におけ
る低電極消耗化、被加工物の仕上面粗さの向上等の改善
課題があり、特に加工面積の増加にともない電極と被加
工物の間に形成されるコンデンサ効果による加工面粗さ
の悪化を防止し面粗さの向上をする必要があった。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、電極消耗が少な
く、かつ被加工物の面粗さを向上することが可能な黒鉛
製の放電加工用電極を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
放電加工用電極は、機械加工された黒鉛基材表面の一部
又は全部を炭化珪素に転化した電極であって上記炭化珪
素がβ型炭化珪素を主成分として成ることを特徴として
いる。
【0006】炭化珪素に転化するには、珪素蒸気又は各
種珪素化合物と反応させるか、パックセメンテーション
を応用した方法があるが、最も好ましい方法として一酸
化珪素ガスと黒鉛材料を次式のように反応させる方法が
あげられる。 SiO(g)+2C=SiC+CO(g)
【0007】この方法を用いると、電極に賦形された黒
鉛基材の形状、寸法をそのまま保持した状態で反応を進
行させ、炭化珪素の層を形成することができるので、特
に寸法精度が要求される放電加工用電極の製造に適して
いる。
【0008】この反応は1300℃〜2300℃の温度
範囲で加熱することにより進行する。ここで、一酸化珪
素ガスを発生させるには、珪素粉と二酸化珪素粉の混合
体、又は炭化珪素粉と二酸化珪素粉の混合体、あるいは
炭素粉と二酸化珪素粉の混合体、その他、各種珪素化合
物を1200℃〜2300℃に加熱することにより行う
ことができる。
【0009】黒鉛化された電極基材と一酸化珪素とを反
応させて炭化珪素に転化させるとき、処理温度を140
0℃〜2300℃の範囲で選択することによって、黒鉛
化された電極基材表面の珪素層の中に未反応炭素を残留
させ、炭化珪素分の割合である珪化率をいろいろ変えた
ものをつくることができる。又、処理温度の他に処理時
間を調節することによっても電極基材表面の珪化層の厚
さをコントロールすることができる。その他にも、一酸
化珪素の濃度を調節することによって珪化率、珪化層の
厚さをコントロールすることができる。したがって、放
電加工する被加工物、あるいは放電条件等に対応させた
高強度の特性をもつ放電加工用電極を容易に作製するこ
とができる。なお、電極基材表面を炭化珪素に転化させ
る場合、その層厚は50μm〜1000μmが好まし
い。
【0010】なお、電極基材となる黒鉛は、ピッチ、コ
ークス、黒鉛粉、カーボンブラック、合成樹脂等を出発
原料として、これを黒鉛化したものが使用される。
【0011】
【作用】本発明に係る放電加工用電極は、黒鉛化された
電極基材表面の一部又は全部が炭化珪素に転化されれ成
ることにより、表層部が高抵抗かつ高強度な電極とな
り、放電加工時における急激な気体膨張や熱衝撃による
黒鉛粒子の脱落を防止し電極消耗を減少させることがで
きる。また電極と被加工物の間に形成されるコンデンサ
効果を防止し被加工物の面粗さを向上することが可能で
ある。
【0012】本発明における放電加工用電極は、CVD
法、PVD法により基材上に炭化珪素膜を沈積したもの
と異なり、炭化珪素は化学的な反応により電極基材と一
体化したものであるので、耐熱衝撃性にも優れ、電極の
くり返しの使用にも、十分な耐久性を有している。
【0013】
【実施例】実施例1 電極基材となる黒鉛材料としては、骨材として平均粒径
10μmのピッチコークスを50重量部、人造黒鉛粉1
5重量部と、粘結剤としてコールタールピッチを35重
量部とを配合し、空気中240℃で加熱しつつ混練す
る。これを粉砕したものをラバープレスによって成形
し、これを1100℃で一次焼成、2800℃で二次焼
成して黒鉛化し、所定の電極形状に加工した電極を得
た。得られた電極を珪素粉と二酸化珪素粉の混合物と非
接触状態にして同一容器内に入れ、2000℃に加熱
し、厚さ1000μmのβ型炭化珪素に転化した層を有
する放電加工用電極を得た。この放電加工用電極を用い
てほぼ最終加工形状まで荒加工された被加工物の仕上放
電加工を行った結果の電極消耗及び被加工物の加工面粗
さ、電極表面状態を表1に示す。
【0014】実施例2 実施例1で得られた電極基材を珪素粉と二酸化珪素粉の
混合物と非接触状態にして同一容器内に入れ、2000
℃に加熱し、厚さ50μmのβ型炭化珪素に転化した層
を有する放電加工用電極を得た。この放電加工用電極を
用いてほぼ最終加工形状まで荒加工された被加工物の仕
上放電加工を行った結果の電極消耗及び被加工物の加工
面粗さ、電極表面状態を表1に示す。
【0015】実施例3 実施例1で得られた電極基材を珪素粉と二酸化珪素粉の
混合物と非接触状態にして同一容器内に入れ、2000
℃に加熱し、厚さ25μmのβ型炭化珪素に転化した層
を有する放電加工用電極を得た。この放電加工用電極を
用いてほぼ最終加工形状まで荒加工された被加工物の仕
上放電加工を行った結果の電極消耗及び被加工物の加工
面粗さ、電極表面状態を表1に示す。
【0016】比較例1 骨材として平均粒径10μmのピッチコークスを50重
量部、人造黒鉛粉15重量部と、粘結剤としてコールタ
ールピッチを35重量部とを配合し、空気中240℃で
加熱しつつ混練する。これを粉砕したものをラバープレ
スによって成形し、これを1100℃で一次焼成、28
00℃で二次焼成して黒鉛化し、所定の電極形状に加工
した電極基材を得た。この放電加工用電極を用いてほぼ
最終加工形状まで荒加工された被加工物の仕上放電加工
を行った結果の電極消耗及び被加工物の加工面粗さ、電
極表面状態を表1に示す。
【0017】比較例2 比較例1で得られた電極基材をSiCl420%、H2
0%の混合ガス下でCVD法にて基材表面に厚さ200
μmの炭化珪素の沈積被膜を形成させた放電加工用電極
を得た。この放電加工用電極を用いてほぼ最終加工形状
まで荒加工された被加工物の仕上放電加工を行った結果
の電極消耗及び被加工物の加工面粗さ、電極表面状態を
表1に示す。
【0018】 *コーナ消耗Rは直角コーナデータ 長さ消耗比(%) =(電極消耗寸法÷被加工物加工深さ)×100
【0019】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る放電加
工用電極は、黒鉛化された電極基材表面の一部又は全部
が炭化珪素に転化して成るため、黒鉛材料の特性に加え
て、高強度等種々の特性が付加され放電加工時における
電極消耗を減少させることができる。また電極と被加工
物の間に形成されるコンデンサ効果を防止し、被加工物
の面粗さを向上することができる。このため繰り返し使
用しても加工精度を保つことができ、大面積の放電加工
においても被加工物の加工面粗さを向上することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23H 1/06 C04B 35/52 C04B 41/80

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械加工された黒鉛基材表面の一部又は
    全部を炭化珪素に転化した電極であって、上記炭化珪素
    がβ型炭化珪素を主成分として成ることを特徴とする放
    電加工用電極。
JP28961491A 1991-11-06 1991-11-06 放電加工用電極 Expired - Fee Related JP3234916B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28961491A JP3234916B2 (ja) 1991-11-06 1991-11-06 放電加工用電極

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28961491A JP3234916B2 (ja) 1991-11-06 1991-11-06 放電加工用電極

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05123923A JPH05123923A (ja) 1993-05-21
JP3234916B2 true JP3234916B2 (ja) 2001-12-04

Family

ID=17745523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28961491A Expired - Fee Related JP3234916B2 (ja) 1991-11-06 1991-11-06 放電加工用電極

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3234916B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05123923A (ja) 1993-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4327186A (en) Sintered silicon carbide-titanium diboride mixtures and articles thereof
US3954483A (en) Dense polycrystalline silicon carbide
EP0145496B2 (en) Sintered silicon carbide/graphite/carbon composite ceramic body having ultrafine grain microstructure
NO144485B (no) Sintrerbart silisiumkarbidpulver.
US4332755A (en) Sintered silicon carbide - aluminum nitride articles and method of making such articles
JP3234916B2 (ja) 放電加工用電極
US20230217971A1 (en) Nano-structured Aluminum Nitride (AlN) in a pure form and in the wurtzite phase of AlN from nut shells
JP3667121B2 (ja) 炭化ホウ素焼結体およびその製造方法
EP0301802A2 (en) SiC complex sintered bodies and production thereof
US3549402A (en) Silicon nitride composition and articles thereof
JPS632913B2 (ja)
JP2003073168A (ja) 反応焼結炭化珪素発熱体及びその製造方法
US4876227A (en) Reaction sintered boride-oxide-silicon nitride for ceramic cutting tools
JPS6128626B2 (ja)
JP2726694B2 (ja) 導電性炭化珪素焼結体及びその製造方法
JP2005212048A (ja) セラミックスおよびこれを用いた切削工具
JPS63392B2 (ja)
JP3016571B2 (ja) 炭化珪素電極及びその製造方法
JP2890543B2 (ja) 窒化アルミニウム基板組成物
JPH0692733A (ja) 炭化珪素発熱体の製造方法
JPH0372031B2 (ja)
KR950009440B1 (ko) 절삭공구용 TiCN계 써메트 소결체의 제조방법
JP2643503B2 (ja) 高靭性を有する立方晶窒化ほう素セラミック材の製造法
JPH107463A (ja) 快削性炭化けい素焼結体及びその製造方法
Ault Raw materials for refractories: SiC and Si3N4

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070928

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080928

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090928

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090928

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100928

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100928

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110928

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees