JP3234916B2 - 放電加工用電極 - Google Patents
放電加工用電極Info
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Description
用される放電加工用電極に関する。
に対抗させて配置し、両者の間に毎秒数百から数万回の
放電を繰り返し発生させ、この際に生ずる高温高圧を利
用して被加工物の表面を溶融し除去する加工法であり、
従来、その電極材料には、機械加工性が良好、電極消耗
が少ない、加工速度が速い、被加工物の加工面粗さが良
好、熱変形が小さい、耐熱衝撃性に優れる等の性能が要
求され、従来Cu、Cu−W、Ag−W等の金属電極が
使用されていたが、要求性能をより満足する電極材料と
して黒鉛の使用比率が増加している。
うな黒鉛製の放電加工用電極は、機械加工性が良好であ
り、熱変形が少なく、耐熱衝撃性に優れ、放電加工速度
が速いといった特性を有する反面、仕上加工領域におけ
る低電極消耗化、被加工物の仕上面粗さの向上等の改善
課題があり、特に加工面積の増加にともない電極と被加
工物の間に形成されるコンデンサ効果による加工面粗さ
の悪化を防止し面粗さの向上をする必要があった。
ものであり、その目的とするところは、電極消耗が少な
く、かつ被加工物の面粗さを向上することが可能な黒鉛
製の放電加工用電極を提供しようとするものである。
放電加工用電極は、機械加工された黒鉛基材表面の一部
又は全部を炭化珪素に転化した電極であって上記炭化珪
素がβ型炭化珪素を主成分として成ることを特徴として
いる。
種珪素化合物と反応させるか、パックセメンテーション
を応用した方法があるが、最も好ましい方法として一酸
化珪素ガスと黒鉛材料を次式のように反応させる方法が
あげられる。 SiO(g)+2C=SiC+CO(g)
鉛基材の形状、寸法をそのまま保持した状態で反応を進
行させ、炭化珪素の層を形成することができるので、特
に寸法精度が要求される放電加工用電極の製造に適して
いる。
範囲で加熱することにより進行する。ここで、一酸化珪
素ガスを発生させるには、珪素粉と二酸化珪素粉の混合
体、又は炭化珪素粉と二酸化珪素粉の混合体、あるいは
炭素粉と二酸化珪素粉の混合体、その他、各種珪素化合
物を1200℃〜2300℃に加熱することにより行う
ことができる。
応させて炭化珪素に転化させるとき、処理温度を140
0℃〜2300℃の範囲で選択することによって、黒鉛
化された電極基材表面の珪素層の中に未反応炭素を残留
させ、炭化珪素分の割合である珪化率をいろいろ変えた
ものをつくることができる。又、処理温度の他に処理時
間を調節することによっても電極基材表面の珪化層の厚
さをコントロールすることができる。その他にも、一酸
化珪素の濃度を調節することによって珪化率、珪化層の
厚さをコントロールすることができる。したがって、放
電加工する被加工物、あるいは放電条件等に対応させた
高強度の特性をもつ放電加工用電極を容易に作製するこ
とができる。なお、電極基材表面を炭化珪素に転化させ
る場合、その層厚は50μm〜1000μmが好まし
い。
ークス、黒鉛粉、カーボンブラック、合成樹脂等を出発
原料として、これを黒鉛化したものが使用される。
電極基材表面の一部又は全部が炭化珪素に転化されれ成
ることにより、表層部が高抵抗かつ高強度な電極とな
り、放電加工時における急激な気体膨張や熱衝撃による
黒鉛粒子の脱落を防止し電極消耗を減少させることがで
きる。また電極と被加工物の間に形成されるコンデンサ
効果を防止し被加工物の面粗さを向上することが可能で
ある。
法、PVD法により基材上に炭化珪素膜を沈積したもの
と異なり、炭化珪素は化学的な反応により電極基材と一
体化したものであるので、耐熱衝撃性にも優れ、電極の
くり返しの使用にも、十分な耐久性を有している。
10μmのピッチコークスを50重量部、人造黒鉛粉1
5重量部と、粘結剤としてコールタールピッチを35重
量部とを配合し、空気中240℃で加熱しつつ混練す
る。これを粉砕したものをラバープレスによって成形
し、これを1100℃で一次焼成、2800℃で二次焼
成して黒鉛化し、所定の電極形状に加工した電極を得
た。得られた電極を珪素粉と二酸化珪素粉の混合物と非
接触状態にして同一容器内に入れ、2000℃に加熱
し、厚さ1000μmのβ型炭化珪素に転化した層を有
する放電加工用電極を得た。この放電加工用電極を用い
てほぼ最終加工形状まで荒加工された被加工物の仕上放
電加工を行った結果の電極消耗及び被加工物の加工面粗
さ、電極表面状態を表1に示す。
混合物と非接触状態にして同一容器内に入れ、2000
℃に加熱し、厚さ50μmのβ型炭化珪素に転化した層
を有する放電加工用電極を得た。この放電加工用電極を
用いてほぼ最終加工形状まで荒加工された被加工物の仕
上放電加工を行った結果の電極消耗及び被加工物の加工
面粗さ、電極表面状態を表1に示す。
混合物と非接触状態にして同一容器内に入れ、2000
℃に加熱し、厚さ25μmのβ型炭化珪素に転化した層
を有する放電加工用電極を得た。この放電加工用電極を
用いてほぼ最終加工形状まで荒加工された被加工物の仕
上放電加工を行った結果の電極消耗及び被加工物の加工
面粗さ、電極表面状態を表1に示す。
量部、人造黒鉛粉15重量部と、粘結剤としてコールタ
ールピッチを35重量部とを配合し、空気中240℃で
加熱しつつ混練する。これを粉砕したものをラバープレ
スによって成形し、これを1100℃で一次焼成、28
00℃で二次焼成して黒鉛化し、所定の電極形状に加工
した電極基材を得た。この放電加工用電極を用いてほぼ
最終加工形状まで荒加工された被加工物の仕上放電加工
を行った結果の電極消耗及び被加工物の加工面粗さ、電
極表面状態を表1に示す。
0%の混合ガス下でCVD法にて基材表面に厚さ200
μmの炭化珪素の沈積被膜を形成させた放電加工用電極
を得た。この放電加工用電極を用いてほぼ最終加工形状
まで荒加工された被加工物の仕上放電加工を行った結果
の電極消耗及び被加工物の加工面粗さ、電極表面状態を
表1に示す。
工用電極は、黒鉛化された電極基材表面の一部又は全部
が炭化珪素に転化して成るため、黒鉛材料の特性に加え
て、高強度等種々の特性が付加され放電加工時における
電極消耗を減少させることができる。また電極と被加工
物の間に形成されるコンデンサ効果を防止し、被加工物
の面粗さを向上することができる。このため繰り返し使
用しても加工精度を保つことができ、大面積の放電加工
においても被加工物の加工面粗さを向上することができ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 機械加工された黒鉛基材表面の一部又は
全部を炭化珪素に転化した電極であって、上記炭化珪素
がβ型炭化珪素を主成分として成ることを特徴とする放
電加工用電極。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28961491A JP3234916B2 (ja) | 1991-11-06 | 1991-11-06 | 放電加工用電極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28961491A JP3234916B2 (ja) | 1991-11-06 | 1991-11-06 | 放電加工用電極 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05123923A JPH05123923A (ja) | 1993-05-21 |
JP3234916B2 true JP3234916B2 (ja) | 2001-12-04 |
Family
ID=17745523
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28961491A Expired - Fee Related JP3234916B2 (ja) | 1991-11-06 | 1991-11-06 | 放電加工用電極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3234916B2 (ja) |
-
1991
- 1991-11-06 JP JP28961491A patent/JP3234916B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05123923A (ja) | 1993-05-21 |
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