JP3234797U - 積層体、及びその巻回体 - Google Patents

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Abstract

【課題】火災等による温度上昇に際し、発泡・炭化して基材を保護する積層体を提供する。【解決手段】熱発泡性シート1、接着材層2、及び離型層3を有し、接着材層から離型層を剥離後、接着材層を耐熱保護性を持たせる躯体側に向けて貼着して使用する積層体であって、熱発泡性シートは、温度上昇によって発泡し、炭化断熱層を形成するものであり、離型層は、残留接着率が85%以上である。【選択図】図1

Description

本考案は、火災等による温度上昇に際し、発泡・炭化して基材を保護する積層体に関する。
従来より、建築構造物においては、建築物を火災から保護する目的で、柱、梁、床、壁等の主要構造物を耐熱構造にすることが求められている。
耐熱構造を施す方法の一つとして、主要構造物等の基材に熱発泡性シートを被覆する方法がある(例えば、特許文献1等)。熱発泡性シートは、平常時は薄くて軽量であり、火災等による温度上昇時に、発泡して炭化断熱層を形成し、耐熱保護性を発揮する効果を有するものである。
このような熱発泡性シートは、通常接着材等で貼着するだけで、比較的簡単に施工できるという特徴を有する。しかし、近年、さらなる施工性の向上を目的として、熱発泡性シートに接着材を予め積層したシートも開発されている(例えば、特許文献2等)。
特開平8−60763号公報 特開2017−145682号公報
上記のように熱発泡性シートに接着材を予め積層する場合、接着材層を保護する離型層が必要となる。しかしながら、単に離型層を設けた場合、火災等による温度上昇時に高度な耐熱保護性が発揮できないおそれがある。
本考案者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、熱発泡性シートと接着材層を有する積層体に、特定の離型層を積層した積層体に想到し、本考案を完成させた。
すなわち、本考案は以下の特徴を有するものである。
1. 熱発泡性シート、接着材層、及び離型層を有し、接着材層から離型層を剥離後、接着材層を耐熱保護性を持たせる躯体側に向けて貼着して使用する積層体であって、
上記熱発泡性シートは、温度上昇によって発泡し、炭化断熱層を形成するものであり、
上記離型層は、残留接着率が85%以上であること特徴とする積層体。
2.上記離型層が、シリコーン樹脂を含むことを特徴とする1.に記載の積層体。
3.上記離型層が、剥離剤層及び基材層を有する離型性シートであり、
上記剥離剤層は、シリコーン樹脂を含み、
上記剥離剤層が、接着材層と接触するように積層されたことを特徴とする1.に記載の積層体。
4.上記離型層剥離後の接着材層表面へのSi移行率が10%以下であることを特徴とする2.または3.に記載の積層体。
5.1.〜4.のいずれかに記載の積層体の巻回体。
本考案の積層体は、熱発泡性シート、接着材層、及び離型層を有し、接着材層から離型層を剥離後、接着材層を耐熱保護性を持たせる躯体側に向けて貼着して使用する積層体あり、特定の離型層を積層することにより、平常時には優れた接着性を有し、かつ温度上昇時にも優れた接着性を有し、形成された炭化断熱層の脱落や及ズレ落ち等を抑制することができ、高度な耐熱保護性が得られる。
本考案積層体の一例を示す断面図である。 本考案積層体の一例を示す断面図である。
1.熱発泡性シート
2.接着材層
3.離型層
3a.剥離層
3b.基材層
以下、本考案を実施するための形態について説明する。
本考案の積層体は、熱発泡性シート、接着材層、及び離型層を有するものである。まず、図1に示す本考案の積層体の一例について説明する。図1に示す積層体は、熱発泡性シート1、接着材層2、離型層3が順に積層されることを特徴とする(以下、「積層体A」ともいう。)。この積層体Aは、離型層3を剥離後、接着材層2を、耐熱保護性を持たせる躯体側に向けて貼着して使用するものである。なお、耐熱保護性を持たせる躯体としては、特に限定されず、例えば、構造物を構成する柱、梁、壁材等が挙げられる。本考案の積層体は、特に、角型、丸型、H型、I型等の鉄骨鋼材の耐熱保護性を高める被覆材として好適である。
本考案を構成する各層について説明する。
(熱発泡性シート1)
本考案の熱発泡性シート1は、火災等により周囲温度が上昇してシート温度が所定の発泡温度(好ましくは180℃以上、より好ましくは200〜400℃)に達すると発泡し、その温度領域において炭化断熱層を形成するものである。
熱発泡性シート1としては、構成成分として樹脂成分、難燃剤、発泡剤、及び炭化剤を含有することが好ましい。このうち、樹脂成分としては、例えばアクリル樹脂、アクリルスチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂、難燃剤としては、例えばポリリン酸アンモニウム等、発泡剤としては、例えばメラミン、ジシアンジアミド、アゾジカーボンアミド等、炭化剤としては、例えばペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。さらに、構成成分として、二酸化チタン、炭酸カルシウム、無機繊維等の充填剤を含むことが好ましい。
各成分の配合比率は、固形分換算で、樹脂成分100重量部に対して、難燃剤200〜600重量部、発泡剤40〜150重量部、炭化剤40〜150重量部、及び充填剤50〜160重量部であることが好ましい。
熱発泡性シート1の厚みは、適用部位等により適宜設定すれば良いが、好ましくは0.2〜10mm程度、より好ましく0.3〜6mm程度である。
また、熱発泡性シート1には、上記構成成分に加え、必要に応じ、シート製造時に各種添加剤を含むこともできる。添加剤としては、本考案の効果を著しく阻害しないものであればよく、例えば、顔料、繊維、湿潤剤、可塑剤、滑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、増粘剤、分散剤、消泡剤、架橋剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、希釈溶媒等が挙げられる。
さらに、本考案の熱発泡性シート1は、上記構成成分を含むシートのみから構成されていてもよいが、裏面(接着材側)に繊維質シート等の補強材1aが積層されていてもよい。このような補強材1aとしては、例えば、有機繊維及び/または無機繊維等を含む公知のシートを使用することができる。
(接着材層2)
接着材層2を形成する接着材としては、例えば、アクリル樹脂、アクリルシリコン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、パラフィン等を主原料とした水分散型、水溶性型、溶剤型の接着材等、公知のものを使用することができる。本考案では、特に、アクリル樹脂の水分散型(以下「水分散型アクリル樹脂」ともいう。)が好適である。
水分散型アクリル樹脂としては、少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びカルボキシル基含有モノマーを含むモノマー群を乳化重合して得られるもの等が挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。なお、本考案では、アクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエステルを合わせて、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと表記している。
カルボキシル基含有モノマーは、分子内にカルボキシル基と重合性不飽和結合を併有する化合物である。その具体例としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはそのモノアルキルエステル、イタコン酸またはそのモノアルキルエステル、フマル酸またはそのモノアルキルエステル等が挙げられる。このうち、特にアクリル酸、メタクリル酸から選ばれる1種以上が好適である。
また、本考案では構成成分として、ヒドロキシル基含モノマーを含むことが好ましい。ヒドロキシル基含有モノマーとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリル酸エステル、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
さらに、本考案の水分散型アクリル樹脂は、必要に応じ上記以外の重合性モノマーを構成成分とするものであってもよい。このような重合性モノマーとしては、例えば、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリル系単量体、
(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミド等のアミド含有(メタ)アクリル系単量体、
アクリロニトリル等のニトリル基含有(メタ)アクリル系単量体、
グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリル系単量体、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等の加水分解性シリル基含有ビニル系単量体、
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のフッ素含有(メタ)アクリル系単量体、
フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ペンタフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等のフルオロオレフィン、
スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン等の芳香族炭化水素系ビニル単量体、
スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸等のスルホン酸含有ビニル単量体、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロプレン等の塩素含有単量体、
エチレン、プロピレン、イソブチレン等のα−オレフィン、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル等のビニルエステル、
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテル、
エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル等のアリルエーテル、
等を挙げることができる。
本考案で用いる接着材は、上記構成成分に加え、必要に応じ、例えば着色剤、希釈剤、増粘剤、分散剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の公知の添加剤を配合することもできる。また、上述した熱発泡性樹脂シートに配合されるような難燃剤、発泡剤、炭化剤、充填剤、等を添加することもできる。なお、本考案において、接着材には粘着剤も包含される。接着材層としては、その厚みが好ましくは25〜200μm、あるいは塗り付け量が好ましくは0.05〜0.5kg/mである。
(離型層3)
離型層3は、熱発泡性シート1の保管中もしくは運搬中等において、接着材層2を保護し、熱発泡性シート1を使用する際には接着材層2から容易に剥離できるものである。本考案の離型層3は、残留接着率(%)が85%以上(好ましくは88%以上、さらに好ましくは90%以上100%以下)であることを特徴とする。これにより、離型層3の構成成分が、上記粘着材層2に移行するのを抑制し、接着材層2の接着性効果を低下させるおそれがない。その結果、十分な耐熱保護性を発揮することができる。
なお、本考案における「残留接着率(%)」は以下の評価方法によって得られるものである。
<残留接着率(%)の評価>
離型層の剥離面にポリエステル粘着テープ(日東電工(製)No.31B粘着テープ)を2Kgゴムローラーにて圧着し、70℃、20g/cmの環境下で20時間養生する。その後、室温で1時間冷却したNo.31B粘着テープを剥がし、これを再度ステンレス板に圧着して1時間養生した後300m/分の速度で剥離し、その剥離抵抗値を測定(温度23±2℃、湿度65±5%RH)する。この値を「残留接着力」とする。
一方、No.31B粘着テープをステンレス板に圧着して1時間養生した後300m/分の速度で剥離し、剥離抵抗値力を測定する。これを「基礎接着力」とする。
これらの測定値を用いて、下記式に基づいて残留接着率(%)を求める。
残留接着率(%)=(残留接着力/基礎接着力)×100
具体的に、離型層3としては、上記条件を満たすものであれば特に限定されないが、例えば、剥離剤層3a(剥離面)及び基材層3bを有する離型性シート(以下、単に「離型性シート」ともいう。)、あるいは剥離剤を含まずそれ自体剥離性を有するポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂フィルム等の離型性フィルム(以下、単に「離型性フィルム」ともいう。)等が挙げられる。本考案では、離型性シートが好適である。
上記離型性シートの剥離剤層3aを形成する剥離剤としては、例えば、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ワックス、弗素樹脂等が挙げられ、特にシリコーン樹脂を含むことが好ましい。剥離剤層3aがシリコーン樹脂を有する場合、剥離剤層3a(剥離剤)と接触した接着材層2表面へのSi移行率が、10%以下(より好ましくは5%以下)であることが好ましい。これにより、本考案効果を十分に発揮することができる。
なお、本考案における「Si移行率(%)」は以下の評価方法によって得られるものである。
<Si移行率(%)の評価>
熱発泡性シート1の一方の面に接着材を100g/m塗り付け、23℃で3時間乾燥させ接着材層2を積層した。次いで、離型層3の剥離剤層に上記接着材層を2Kgゴムローラーにて圧着して積層体Aとし、20g/cmの環境下で20時間養生する。その後、積層体Aの離型層3を剥がし、離型層3の剥離剤層と接触していた接着材層2の表面を蛍光X線装置にて測定し、表面のSiの含有率(%)を測定する。この値を「S」とする。
また、離型層3を積層する前の接着剤層2の表面のSiの含有率(%)を測定したものを「S」とする。
これらの測定値を用いて、下記式に基づいてSi移行率(%)を求める。
Si移行率(%)=S−S
また、基材層3bとしては、例えば、紙、あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等の合成樹脂フィルムが挙げられる。本考案では、剥離剤層3aと基材層3bの間には、基材層への剥離剤の浸み込みを防止する目止め層(バリア層)等を設けてもよい。
離型層3の厚みは、好ましくは10〜300μm(より好ましくは20〜250μm、さらに好ましくは50〜200μm)である。また、上記剥離剤層3aの厚みは、好ましくは5〜295μm(より好ましくは10〜150μm、さらに好ましくは20〜80μm)である。さらに、基材層3bの厚みは、好ましくは5〜295μm(より好ましくは10〜240μm、さらに好ましくは30〜180μm)である。
(積層体)
本考案の積層体Aは、上記熱発泡性シート1、接着材層2、離型層3が順に積層されているものであればよい。このような積層体Aの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、
・熱発泡性シート1の一面に接着材2を塗り付け、その上に離型層3を積層する方法、
・離型層3の上に接着材2を塗り付け、その上に熱発泡性シート1を積層する方法、
等が挙げられる。
上記方法において、接着材を塗り付け、その上に各層(またはシート)を積層する場合は、そのまま(未乾燥のまま)積層しても、乾燥させた後に積層してもよいが、本考案では、乾燥させた後に積層することが好ましい。
(巻回体)
本考案では、積層体Aの長尺体を作製し、積層体Aを渦巻き状に巻回した巻回体Aとすることもできる。巻回体Aとした場合、その外側になる層が、熱発泡性シート1、離型層3のどちらであってもよいが、離型層3が外側になるように巻回したものが好ましい。このような巻回体Aは、施工時に、巻回体Aから積層体Aを繰り出し、離型層3を剥離して接着材層2露出させ、該接着材層2を躯体側に向けて貼着して使用することができる。この際、必要に応じて圧着等を行うこともできる。
(その他の積層体)
図2に、本考案の積層体の別の一例を示す。図2に示すように、本考案の積層体は、離型層3、熱発泡性シート1、接着材層2を順に積層したものであってもよい(以下、「積層体B」ともいう。)。この積層体Bは、接着材層2を、耐熱保護性を持たせる躯体側に向けて貼着して使用するものである。
積層体Bの各層(シート)は、上記と同様のものが使用できる。また、積層体Bの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、
・熱発泡性シート1の一方の面に離型層3を積層し、熱発泡性シート1のもう一方の面に接着材2を塗り付けて積層する方法、等が挙げられる。
さらに、積層体Bの長尺体を作製し、積層体Bを渦巻き状に巻回した巻回体Bとすることもできる。巻回体Bとした場合、その外側になる層が、接着材層2、離型層3のどちらであってもよいが、離型層3が外側になるように巻回したものが好ましい。このような巻回体Bは、施工時に、巻回体Bから積層体Bを繰り出すとともに離型層3を剥離し、露出した接着材層2を躯体側に向けて貼着して使用することができる。この際、必要に応じて圧着等を行うこともできる。
以下、実施例を示し、本考案の特徴をより明確にする。
(熱発泡性シート)
熱可塑性樹脂(アクリル樹脂)100重量部、メラミン90重量部、ジペンタエリスリトール90重量部、ポリリン酸アンモニウム320重量部、酸化チタン100重量部を主成分とする混合物を温度120℃に設定した加圧ニーダーで混練して熱発泡性シート用混練物を調製後、無機繊維不織布に混練物を積層し圧延ローラーによって無機繊維不織布が半埋設するようにシート状に加工し、膜厚2mmの熱発泡性シート1(450mm×1200mm)を作製した。
(接着材)
・接着剤2:水分散型アクリル樹脂(ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、メタクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルメタクリレートの共重合体、固形分40重量%)
(離型層)
・離型層3−1:剥離剤層(シリコーン樹脂)/ポリエチレン層/上質紙、残留接着率92%
・離型層3−2:剥離剤層(シリコーン樹脂)/ポリエチレン層/上質紙、残留接着率82%
(積層体A−1の製造)
熱発泡性シート1の片面に、接着材2を100g/m塗り付け、23℃で3時間乾燥させた。接着材層の上に、離型層3−1を積層(接着材層に剥離剤層が接触するように積層)し、積層体A−1を作製した。
なお、積層体A−1において、離型層3−1剥離後の接着材層表面へのSi移行率は、4%であった。
(積層体A−2の製造)
離型層3−1に代えて、離型層3−2を使用した以外は、積層体A−1と同様の方法で、積層体A−2を作製した。
なお、積層体A−2において、離型層3−2剥離後の接着材層表面へのSi移行率は、13%であった。
(試験例1)
角型鉄骨(300mm×300mm、厚み9mm、長さ1200mm)に、作製した積層体A−1の離型層3−1を剥離し、角型鉄骨に貼着したものを試験体とした。
作製した試験体につき、ISO834の標準加熱曲線に準じて1時間加熱試験を行った。その結果、ほぼ均一な炭化断熱層が形成され、鉄骨の露出もなく、良好な耐熱保護性能を示した。
(試験例2)
試験例1の積層体A−1に代えて、積層体A−2を使用した以外は、試験例1と同様にして試験体を作製し、ISO834の標準加熱曲線に準じて1時間加熱試験を行った。その結果、加熱試験中に、角型鉄骨と積層体A−2の間に部分的に浮きを生じ、不均一な炭化断熱層の形成が確認され、試験例1と比較して、耐熱保護性能に劣る結果を示した。

Claims (5)

  1. 熱発泡性シート、接着材層、及び離型層を有し、接着材層から離型層を剥離後、接着材層を耐熱保護性を持たせる躯体側に向けて貼着して使用する積層体であって、
    上記熱発泡性シートは、温度上昇によって発泡し、炭化断熱層を形成するものであり、
    上記離型層は、残留接着率が85%以上であること特徴とする積層体。
  2. 上記離型層が、シリコーン樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 上記離型層が、剥離剤層及び基材層を有する離型性シートであり、
    上記剥離剤層は、シリコーン樹脂を含み、
    上記剥離剤層が、接着材層と接触するように積層されたことを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  4. 上記離型層剥離後の接着材層表面へのSi移行率が10%以下であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の積層体。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の積層体の巻回体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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