JP3234124B2 - エンジニアリングチェンジ用論理合成方法及び装置 - Google Patents

エンジニアリングチェンジ用論理合成方法及び装置

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JP3234124B2
JP3234124B2 JP07181295A JP7181295A JP3234124B2 JP 3234124 B2 JP3234124 B2 JP 3234124B2 JP 07181295 A JP07181295 A JP 07181295A JP 7181295 A JP7181295 A JP 7181295A JP 3234124 B2 JP3234124 B2 JP 3234124B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、要求されるエンジニア
リングチェンジをトランジスタ回路の修正により処理し
得るコンピュータの論理ネットワークの合成装置、及
び、コンピュータの論理ネットワークの自動合成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの設計において、通常、コ
ンピュータのシステム的な面、即ち、コンピュータアー
キテクチャが最初に設計される。次いで、論理ネットワ
ークが設計される。更に、トランジスタ回路が設計さ
れ、コンピュータに組み込まれる集積回路チップ上に配
置される。上記の設計手順において、多数の論理ゲート
を有する論理ネットワークを設計する場合に、人手によ
る設計は、膨大な設計時間、多数の設計ミス、及びその
他の理由により効率的ではない。従って、多数の論理ゲ
ートを必要とする論理ネットワークは、論理合成装置、
即ち、自動論理ネットワーク設計用のコンピュータプロ
グラムで設計される頻度が徐々に増している。論理ネッ
トワークの合成後に、かかる論理ネットワークに基づく
トランジスタ回路は、セルライブラリを使用して配置が
設計されることもあるが、ここにいう各セルはサブネッ
トワークに対応するサブ回路である。上記の論理ネット
ワークからトランジスタ回路への変換は、テクノロジー
マッピングと呼ばれる。次いで、トランジスタ回路は集
積回路チップに配置される。設計者は配置を始めると、
論理ネットワークを合成する際には予測し得なかった問
題点に気付くことがある。例えば、過大な遅延時間を伴
う著しく長い結線が存在し、誤って設計された論理ゲー
トが存在し、バッファを追加する必要があり、仕様変更
のため変更する必要のあるネットワークの出力関数が存
在し、或いは、変更する必要のある他のものが存在す
る。上記の問題点は訂正する必要がある。エンジニアリ
ングチェンジを必要とする場合の他の一例は、今迄使っ
て来たトランジスタ回路の修正である。修正のための変
更はエンジニアリングチェンジと呼ばれる。設計者は、
ある期間使用されたトランジスタ回路は優れた性能と共
に非常に高い信頼性で動作することを知っている上、そ
のトランジスタ回路使用には既に製造態勢が出来てい
る。そのため、設計者は今迄使って来たトランジスタ回
路を部分的に変更して利用することを望む。従って、設
計者はエンジニアリングチェンジを行うことが必要であ
る。
【0003】かかるエンジニアリングチェンジの多くは
元の論理ネットワークを変更することにより行われる
が、トランジスタ回路を直接変更して行う(例えば、長
い結線にバッファを追加して結線上の遅延時間を短縮す
る)場合もある。上記の例の場合に、トランジスタ回路
の結線及び/又はゲートは、変更又は削除出来るものも
あるが(従って、ネットワークの出力関数には変更され
るものがある)、設計者は、既にトランジスタ回路の或
る部分は、その配置の作成と遅延時間の算出に長時間を
費やしているため、特定のセル(例えば、ゲートアレイ
用セル)内の結線及び/又はゲートを変更することを望
まないか、或いは、その他の理由によって、トランジス
タ回路のその部分は変更しないで済ませることを望む。
従って、設計者は、テクノロジーマッピングの後に上記
のトランジスタ回路が得られる新しい論理ネットワーク
を合成したいと考える。
【0004】近年入手可能な論理合成装置は、上記エン
ジニアリングチェンジの機能がないため上記の目的には
使用し得ない。従来の論理合成装置において、論理ネッ
トワークは、AND(論理積)、OR(論理和)及びN
OT(否定)の如くの代数的操作(特に、人手による計
算)に便利な論理関数を表わす論理ゲートを、NOR
(否定論理和)、NAND(否定論理積)、及び/又
は、その他と共に使用して合成される。しかし、上記論
理ゲートは、一般的に、目標の電子回路に直接実現でき
ない。従って、論理ネットワークは、集積回路チップに
配置されるべき目標のトランジスタ回路にテクノロジー
マッピング(即ち、変換)される。論理ネットワークが
論理ゲート(物理的には実存しない概念的な実体であっ
て、一般的に論理ゲートとも呼ばれる)即ち、論理演算
の基本ユニットにより構成されるのと同様に、論理ネッ
トワークからテクノロジーマッピングされたトランジス
タ回路は、トランジスタゲート、即ち、トランジスタの
サブ回路によって実現される論理演算の基本ユニットか
ら構成される。代数的操作に都合の良い論理ゲートが論
理ネットワークの合成に使用される場合に、論理ゲート
とトランジスタゲートとの間に1対1の対応は通常存在
しない。目標の電子回路としてCMOSが使用される場
合に、例えば、ANDゲートはインバータが後に接続さ
れたNORゲートに変換される。従って、ANDゲート
は2個のトランジスタゲート、即ち、NORゲートとイ
ンバータに対応し、論理ネットワークのゲート又は結線
は、トランジスタ回路のゲート又は結線と1対1には対
応しない。上記の如く1対1の対応が無いため、トラン
ジスタ回路で変更又は削除すべき結線又はゲートに対応
する論理ネットワークの結線又はゲートを識別すること
ができない。
【0005】従来の論理合成に使用される上記の論理合
成装置は従来のエンジニアリングチェンジ用論理合成に
使用されており、例えば、新舎(Shinsha) 他による1989
年11月付けの米国特許第4,888,690 号明細書「インクリ
メンタル論理合成(Incremental Logic Synthesis Metho
d)」と、IEEE設計自動化コンファレンス予稿集、19
86年発行、ページ 391乃至 397に掲載の新舎他による
「ゲート論理構造の認定によるインクリメンタル論理合
成(Incremental Logic Synthesis Through GateLogic S
tructure Identification) 」と、1991年 5月7 〜10日
にノースカロライナ州のリサーチトライアングルパーク
にあるノースカロライナ・マイクロエレクトロニックセ
ンターで開催された論理合成に関する国際ワークショッ
プにおけるブランド(Brand) による「合成の管理(The T
arming of The Synthesis)」に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術による
論理合成において、エンジニアリングチェンジとしてネ
ットワークの出力の幾つかを変更することだけが許さ
れ、変更したくないトランジスタ回路の任意の部分を指
定するような汎用的なエンジニアリングチェンジは許さ
れていない。換言すれば、従来の論理合成装置は、論理
関数の元の組と論理関数の新しい組に対する二つの論理
ネットワークを合成するために使用されるが、この場
合、新しい組の論理関数の中に元の組の論理関数と同じ
ものが含まれている可能性がある。次いで、二つの論理
ネットワークは、同一のサブネットワーク(即ち、論理
ゲートと結線の局部論理ネットワーク)を有する箇所を
見つけるため比較される。第1の論理ネットワーク内の
上記の同一のサブネットワークに対する配置だけを第2
の論理ネットワークの配置に使用することが可能であ
る。かかる方法は、論理ネットワークの出力関数の一部
が変更される場合にだけ適用可能であり、第2の論理ネ
ットワークに対する配置に再利用すべき第1の論理ネッ
トワーク内のゲート及び結線の配置の任意の部分を指定
できる訳ではない。
【0007】従来技術によるエンジニアリングチェンジ
用合成において論理ネットワークのあらゆる出力関数を
変更することなく配置の際に長すぎる(遅延時間は長く
なり過ぎる)ことが分かった特定の結線を削除するとい
うような他のエンジニアリングチェンジを処理すること
はできない。その理由は、一般的に、論理ネットワーク
のゲート及び結線は、テクノロジーマッピングが介在す
るため、対応するトランジスタ回路のゲート及び結線と
1対1に対応していないからである。
【0008】従って、本発明は、上記の問題及び他の問
題を解決し、かつ、進歩を図る論理合成方法及び装置の
提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の論理合成方法及
び装置は、設計者が変更したくない部分は変更すること
なく、対応するトランジスタ回路における必要なエンジ
ニアリングチェンジを行う新しい論理ネットワークを合
成する新規の機能を特徴とする。本発明のエンジニアリ
ングチェンジ用論理合成方法は、トランジスタゲートか
ら構成されるトランジスタ回路を論理ネットワークに変
換し、トランジスタ回路のトランジスタゲートの各々は
その出力関数と同じ出力関数を有する一つの対応する論
理ゲートに変換され;上記論理ネットワークの一部を変
更し、そのままにしておくべき上記トランジスタ回路の
部分に対応する上記論理ネットワークのその他の部分は
そのままにしておき;変更された上記一部と上記他の部
分から新しいトランジスタ回路を作成し、上記論理ネッ
トワークの一部に対しなされた上記の変更によって変わ
ったネットワークの関数を復元する段階からなる。
【0010】本発明の論理合成方法によれば、上記関数
の復元は枝刈りとネットワーク変換により行われる。更
に本発明の論理合成方法は、トランジスタゲートから構
成されるトランジスタ回路を論理ネットワークに変換
し;エンジニアリングチェンジを必要とする上記論理ネ
ットワークの第1の部分と、そのままにしておくべき上
記トランジスタ回路の部分に対応する第2の部分と、上
記第1及び第2の部分の外側にある上記論理ネットワー
クを含む第3の部分を特定し;上記エンジニアリングチ
ェンジを行うため上記論理ネットワークの上記第1の部
分を変換し;上記論理ネットワークの上記第3の部分を
簡略化し、上記の変換段階の間に変更された可能性のあ
る上記論理ネットワークの関数を復元する段階よりな
る。
【0011】
【作用】本発明の特徴である新規の機能は、論理合成に
おいて目標のトランジスタ回路のトランジスタゲートを
モデル化する論理ゲートを使用することにより実現され
ているので、AND、OR及びNOTゲートのような代
数的操作に便利な論理ゲートを、場合によってはその他
の型のゲートと共に採用する従来技術による論理合成に
おいて必要とされるテクノロジーマッピングは本質的に
必要ではない。換言すれば、目標のトランジスタ回路の
配置がテクノロジーマッピングに含まれる可能性のある
設計の場合であってもテクノロジーマッピングの主要
部、即ち、AND、OR及びNOTゲート(他の型のゲ
ートも含まれる可能性がある)により構成されるサブネ
ットワークを目標のトランジスタ回路のトランジスタに
変換することは必要ではない。エンジニアリングチェン
ジ用の論理合成に対し目標のトランジスタ回路のトラン
ジスタゲートをモデル化する論理ゲートを用いること
は、以下に説明する如く新規の技術であり、これによ
り、チップの設計者は再合成の際にそのままにしておく
トランジスタ回路の部分を指定できるようになる。
【0012】設計者はエンジニアリングチェンジを行う
ことを決める際に、もし可能であれば、トランジスタ回
路を直接変更することがあり(例えば、バッファを追加
する)、次いで、上記のトランジスタ回路の直接的な変
更と共に必要なエンジニアリングチェンジの施された優
れた論理ネットワークを見つけることを望む。本発明の
エンジニアリングチェンジ用論理合成装置によれば、最
初に、所定のトランジスタ回路の各トランジスタに対応
する論理ネットワークが得られ、出力関数がトランジス
タ回路のトランジスタゲートの出力関数に完全に一致す
る各々の論理ゲートが生成され、上記論理ゲートはトラ
ンジスタ回路のトランジスタゲートと完全に同一の構成
で接続される。次いで、設計者は、変更する必要(例え
ば、必要とされるエンジニアリングチェンジに従って結
線及び/又はゲートを削除する必要)のある上記論理ネ
ットワークの部分(即ち、第1の部分)を指定し、変更
する必要のない上記論理ネットワークの部分(即ち、第
2の部分)を指定する。上記第1の部分が変更される
と、一般的に論理ネットワークの出力関数の幾つかは対
応して変更される。エンジニアリングチェンジ用論理合
成装置は、上記第2の部分を除く論理ネットワーク(即
ち、第3の部分)において必要であれば新しいゲート及
び結線を追加し、第2の部分はそのままにして、第1の
部分は必要に応じて変更したままでそれ以上簡略化がで
きなくなるまで、以下の「枝刈り(pruning) 」と「ネッ
トワーク変換(network transformation)」とを繰り返す
ことにより、新しい論理ネットワークを合成する。
【0013】「枝刈り」とは、冗長であることが分かっ
た結線又は論理ゲートを論理ネットワークから削除する
ことである。この場合、第2の部分の結線と場合によっ
てゲートは、それらが冗長であり設計者が削除すること
を許容するならば削除される。「ネットワーク変換」と
は、現在の論理ネットワークを新しい論理ネットワーク
に変換することである。変換の際に、第2の部分のゲー
ト間の結線と、第3の部分のあるゲートは必要に応じて
削除又は追加することが可能である(設計者はある結線
に対する削除又は追加を許容するかどうかを指定する必
要がある)。
【0014】トランスダクション(transduction)法と呼
ばれる論理合成装置の基本的な処理を構成する枝刈り及
びネットワーク変換は、1989年発行のIEEEコンピュ
ータ学会論文誌、第38巻、ページ1404-1424 に掲載され
ている室賀(S. Muroga) 、上林(Y. Kambayashi) 、黎
(H.C. Lai)、カリネイ(J.N. Culliney) による「トラン
スダクション法−許容関数(Permissible Functions) に
基づく論理ネットワークの設計」と、1991年にカリフォ
ルニア州サンディエゴのアカデミック出版から発行され
たヨービッツ(M.C. Yobits) の編集によるコンピュータ
の進歩(Advancesin Computer)、第32巻、ページ31-103
に掲載の室賀による「VLSIチップのコンピュータ支援論
理合成」に詳細に記載されている。
【0015】上記トランスダクション法においては、枝
刈りとネットワーク変換の繰り返しの間に、第1の部分
に必要とされる変更と、場合によってはネットワーク変
換とにより変更されたネットワークの出力関数は、元に
戻される。論理合成装置の動作が終了すると、枝刈りと
ネットワーク変換の繰り返しの間に、第1の部分に必要
とされる変更と、場合によってはネットワーク変換とに
より変更されたネットワークの出力関数は完全に元のネ
ットワークの出力関数に戻され、第1の部分は必要に応
じて変更され、第2の部分は元のままである。次いで、
必要とされる全てのエンジニアリングチェンジに対応す
るトランジスタ回路が生成される。また、ネットワーク
の出力関数の変更を含むエンジニアリングチェンジに対
しても、第1の部分は必要に応じて変更され、第2の部
分にはそのままにされているトランジスタ回路が得られ
る。
【0016】エンジニアリングチェンジ用論理合成にト
ランスダクション法を使用することは、良好なトランジ
スタ回路を得る新規の技術である。
【0017】
【実施例】従来の論理合成装置の動作を各ステップ毎に
図1に示す。ブロック11において、論理ネットワーク
によって実現されるべき論理関数が論理合成装置に取り
込まれる。ブロック12において、上記論理関数をネッ
トワークの出力として実現する論理ネットワークが、そ
の機能は代数的操作に便利であるAND、OR及びNO
Tゲートのような論理ゲートを使用して形成される。こ
こで、トランジスタゲートに直接変換し得る論理ゲート
を部分的に使用してもよい。ブロック13において、こ
の論理ネットワークの簡略化は、簡略化(通常は、設計
の対象物に依存した論理ネットワークの面積又は遅延時
間の縮小)が行い得なくなるまで繰り返される。最終的
な論理ネットワークはブロック14に示す如く得られ
る。次いで、最終的な論理ネットワークの一部又は全部
の論理ゲートはトランジスタゲートで直接には実現し得
ないので、ブロック15において論理ネットワークがテ
クノロジーマッピングによってトランジスタ回路に変換
される。
【0018】ここで、NOTゲートはインバータで実現
できるが、AND及びORゲートは目標のトランジスタ
回路にトランジスタゲートとして実現し得ない。一般的
にテクノロジーマッピングを行うと、論理ネットワーク
とトランジスタ回路の間にゲート及び結線の非常に複雑
な対応が生ずる。その理由は、一般的に適当な接続構造
にある少数のAND、OR及びNOTゲートは、以下に
説明する如く、目標のトランジスタ回路で異なる接続構
造に変換されるものがあるからである。通常、テクノロ
ジーマッピングには、上記の適当な構造を見つけ出す処
理と、簡略化を行う処理とが含まれる。
【0019】上記のトランジスタ回路は、速度と面積に
関し適当な配置を見つけるのに長い時間を費やして、集
積回路チップに配置される。図2はテクノロジーマッピ
ングを説明する図であり、図2の上段に示すANDゲー
トと、ORゲートと、インバータとにより構成される論
理ネットワーク(さらに大きい論理ネットワークの一部
分と考えてもよい)は、AND及びORゲートは目標の
トランジスタ回路にトランジスタゲートとして直接には
実現し得ないので、例えば、図2の下段に示すように同
一の出力関数Fを有するトランジスタ回路に変換され
る。しかし、図1のブロック16に示す最終的なトラン
ジスタ回路は、接続構造に関しブロック14の最終的な
論理ネットワークに一般的に一致しない。このことは図
2に示す簡単な例により明らかに示される。即ち、図2
の上段に示す論理ネットワークは5個の論理ゲートより
なるが、この論理ネットワークからテクノロジーマッピ
ングを用いて得られた図2の下段に示すトランジスタ回
路は異なる構造で接続された2個のトランジスタゲート
だけからなり、各論理ゲートは必ずしも対応するトラン
ジスタゲートを有する訳ではない。その上、ネットワー
クの入力変数X、Y及びZの中には、図2の論理ネット
ワークとトランジスタ回路の間で夫々その否定:
【0020】
【外1】
【0021】に置き換えられているものがある。図1に
示す従来の論理合成用の論理合成装置は図3に示す方法
で従来のエンジニアリングチェンジ用論理合成に適用さ
れ、かかる方法は、上述の新舎他による1989年11月付け
の米国特許第4,888,690 号明細書「インクリメンタル論
理合成」と、新舎他によるIEEE設計自動化コンファ
レンス予稿集、1986年発行、ページ 391乃至 397に掲載
の「ゲート論理構造の認定によるインクリメンタル論理
合成」と、1991年 5月7 〜10日にノースカロライナ州の
リサーチトライアングルパークにあるノースカロライナ
・マイクロエレクトロニックセンターで開催された論理
合成に関する国際ワークショップにおけるブランドによ
る「合成の管理」に開示されている。
【0022】図3の左側(ここで、同図の左側は図1と
同じであり、ブロック11’乃至16’は図1のブロッ
ク11乃至16と同じである)に示す如く(集積回路チ
ップに配置すべき、或いは、既に部分的又は全体的に配
置された)トランジスタ回路の設計後に、図3のブロッ
ク31に示す如く、元の論理関数と同一の関数を幾つか
含む新しい論理関数に対し新しいトランジスタ回路を設
計する必要があるとしよう。理想的には、変更する必要
のないトランジスタゲートと結線はそのままの状態に保
ち(論理関数の中には元の論理関数と同一のものが含ま
れ、設計者はその配置に多大な時間を費やす可能性があ
る)、残りのトランジスタゲートと結線を再設計するこ
とにより新しい論理関数に対し新しい論理ネットワーク
を合成することが望まれる。しかし、ブロック14’の
論理ネットワークの論理ゲート及び結線は、ブロック1
5’のテクノロジーマッピングにより得られるブロック
16’のトランジスタ回路のゲート及び結線に1対1に
は対応しないので、上記の要請を実現することは極めて
難しい。従って、上述の新舎他による1989年11月付けの
米国特許第4,888,690 号明細書「インクリメンタル論理
合成」と、新舎他によるIEEE設計自動化コンファレ
ンス予稿集、1986年発行、ページ 391乃至 397に掲載の
「ゲート論理構造の認定によるインクリメンタル論理合
成」と、1991年 5月7 〜10日にノースカロライナ州のリ
サーチトライアングルパークにあるノースカロライナ・
マイクロエレクトロニックセンターで開催された論理合
成に関する国際ワークショップにおけるブランドによる
「合成の管理」に記載されている従来のエンジニアリン
グチェンジ用論理合成方法によれば、新しい論理ネット
ワークは、図3のブロック34において先に図3の左側
で使用された論理合成装置を使用して新しい論理関数に
対し設計される。次いで、ブロック14’から得られる
元の論理ネットワークとブロック34から得られる新し
い論理ネットワークは、ブロック30において同一のサ
ブネットワークを認定するために比較される。次に、ブ
ロック35において、ブロック30の比較に基づいてテ
クノロジーマッピングが行われる。ブロック36におい
て、新しいトランジスタ回路は、同一のサブネットワー
クに対し元のサブネットワークと同じ配置を使用するこ
とにより得られる。
【0023】本発明によれば、目標のトランジスタ回路
のトランジスタゲートをモデル化する論理ゲートが論理
ネットワーク及び図1のブロック11乃至14(及び、
図3のブロック11’乃至14’)に対応する簡略化に
使用され、ブロック15に対応するテクノロジーマッピ
ングは本質的に必要ではなく、図1のブロック14に対
応する簡略化後の最終的な論理ネットワークのゲート及
び結線は、従来技術による1対1には対応しないエンジ
ニアリングチェンジ用論理合成とは異なり、トランジス
タ回路のゲート及び結線に1対1に対応する。従って、
本発明によれば、不所望の結線又はトランジスタゲート
は削除され、及び/又は、ゲート出力又はネットワーク
出力の論理関数はトランジスタ回路において変更されて
いる新しいチップを設計することが可能であり、ここ
で、設計者が任意に指定するトランジスタ回路の部分は
そのままにしておくことができる。一方、従来のエンジ
ニアリングチェンジ用論理合成において許されるエンジ
ニアリングチェンジは、幾つかのネットワーク出力の変
更に限られ、トランジスタ回路の変更をしたくない任意
の部分を指定すること、トランジスタ回路の不所望の結
線又はトランジスタゲートを削除するような他のエンジ
ニアリングチェンジ、及び、所望の結線又はゲートをそ
のままにしておくことは許されていない。
【0024】図4は本発明による論理合成装置の動作を
説明する図である。合成装置はブロック41において、
エンジニアリングチェンジのためのトランジスタ回路を
取り込む。ブロック42において、上記トランジスタ回
路は、各トランジスタゲートに対し同一の出力関数(O
R及びNOR出力を有するECLゲートのようなある種
のトランジスタゲートの場合には複数の関数)を備えた
論理ゲートと、ブロック41における元のトランジスタ
回路と同一接続構造とを有する対応する論理ネットワー
クに変換される。従って、論理ネットワークはゲート及
び結線に関しトランジスタ回路に1対1に対応する。次
いで、ブロック43において、必要とされるエンジニア
リングチェンジに従って論理ネットワークにおいて修正
すべき部分は第1の部分として、そのままにしておく部
分は第2の部分としてユーザによって指定される。残り
の部分と第1の部分とを合わせた第3の部分は、新しい
論理ネットワークを合成するためにゲート及び結線が自
由に変更され、即ち、枝刈り及びネットワーク変換が繰
り返されるが、一旦エンジニアリングチェンジが行われ
た第1の部分は、ユーザが望む場合にはそのままにして
おかれる。このことは図5に示されている。同図におい
て、ネットワーク入力変数X1 ,X2 ,...,Xn
びネットワーク出力関数F1 ,F2 ,...,FM を有
する論理ネットワークは、ゲート及び結線に関し元のト
ランジスタ回路に対し1対1に対応する。第1の部分は
ネットワーク出力関数F1 ,F2 ,...,FM の何れ
かを含んでもよく、論理ゲートは含んでも含まなくても
構わない。図4のブロック44において、ブロック43
に示される論理ネットワークは新しい論理ネットワーク
に変換され、エンジニアリングチェンジによる必要に応
じて第1の部分だけが変更される。論理ネットワークは
接続構造に関し元のトランジスタ回路に対し1対1に対
応するので、変更すべき元のトランジスタ回路における
ゲート及び結線に対応するゲート及び結線を容易に認定
することができ、上記変更は即座に行うことができる。
次いで、ブロック45に示す如く、第2の部分はそのま
まにしておき、第1の部分のエンジニアリングチェンジ
により変更される可能性のある元のネットワークの出力
関数を復元するために必要があれば、新しいゲート又は
結線を追加しつつ、ブロック46に示す如く、第2の部
分を除く論理ネットワーク(即ち、図5に斜線領域で示
す第3の部分)の簡略化(通常は、論理ネットワークの
面積又は遅延時間の縮小)を枝刈りとネットワーク変換
の繰り返しにより行い、これ以上簡略化出来ないまで続
ける。上記の枝刈り及びネットワーク変換は、上述の19
89年発行のIEEEコンピュータ学会論文誌、第38巻、
ページ1404-1424 に掲載されている室賀、上林、黎、カ
リネイによる「トランスダクション法−許容関数に基づ
く論理ネットワークの設計」に詳細に記載されている。
【0025】尚、図5に示す如く、本発明によれば、上
記第1の部分はネットワーク出力関数F1
2 ,...,FM の何れかを含んでもよいので、従来
技術において実現されているネットワーク出力における
エンジニアリングチェンジを行うことも可能である。こ
の場合にネットワーク内部の結線及びゲートは、エンジ
ニアリングチェンジの直接的な対象ではないが変更する
必要がある。
【0026】しかし、ブロック46における論理ネット
ワークの簡略化は、上述の枝刈りとネットワーク変換の
繰り返しだけによって実現する必要なく、周知の如何な
る論理合成方法を混用して実現してもよい。例えば、互
に接続されている数個の論理ゲートを一つの複雑なゲー
トにまとめることが可能であり、かかる複雑なゲートの
出力関数に対しより簡単な論理表現を得た後に、元より
も簡単な新しい論理表現に従ってこの複雑なゲートを元
より少数の簡単なゲートに分解することが可能である。
このような枝刈りとネットワーク変換の繰り返し以外の
論理合成方法が使用され、トランジスタゲートで直接に
実現し得ない論理ゲートが現われる場合には、ブロック
48において、全ての論理ゲートがトランジスタゲート
として直接に実現し得るような形に論理ネットワークを
テクノロジーマッピングすることが必要である。次い
で、ブロック46に進み枝刈りとネットワーク変換の繰
り返しを行って簡略化を続けるか、或いは、ブロック4
7に進み簡略化を終了することが可能である。上記の如
く、簡略化のために異なる論理合成方法を組み合わせる
ことは、例えば、1991年 6月17日〜21日に開催された自
動設計コンファレンスの予稿集のページ458 - 463 に掲
載されているチェン(K.-C. Chen) 、松永(Y.Matsunag
a)、藤田(M. Fujita) と室賀による「ネットワーク最適
化の再合成法(AResynthesis Approach for Network Opt
imization) 」に記載されている。トランジスタゲート
で直接に実現し得ない論理ゲートが現われない場合に
は、テクノロジーマッピングを行う必要がないことに注
意すべきである。ブロック46における簡略化の間に、
ユーザが許可するならば、第2の部分のあるゲートと第
3の部分のあるゲートとの結線が場合によってはゲート
と共に追加又は削除される(第2の部分に対するトラン
ジスタ回路が新しい結線を追加する余裕を残すことなく
既に非常に密に配置されている場合には実現し得な
い)。次いで、ブロック47において、第3の部分に対
する最終的な論理ネットワークが得られる。ブロック4
9において、ブロック45に示す第2の部分とブロック
47における最終的な論理ネットワークが組み合わされ
最終的なトランジスタ回路を得る。ここで、第1の部分
において必要とされるエンジニアリングチェンジが行わ
れ、ユーザの指定に応じて削除又は追加された第3の部
分への結線を除いては第2の部分はそのままにされ、元
のネットワークの出力関数が得られる。
【0027】図6は論理ネットワークの簡略化における
テクノロジーマッピング不要の重要性を簡略化方法と論
理ネットワークとの関係に対し示す図である。本発明に
よる場合は同図のケース1に対応する。ケース2は従来
より周知の方法に対応する。テクノロジーマッピングの
必要が簡略化方法と使用される論理ネットワークとに依
存する場合はケース3として示す。ケース3に対する手
法は今迄のところ知られていない。
【0028】本発明によるネットワークの簡略化は、基
本的にはケース1に対応しているが、トランジスタゲー
トに基づく論理ネットワークをトランジスタゲートに基
づかない論理ネットワークに変換すること(即ち、トラ
ンジスタゲートを単純なゲート又は論理的表現に変換す
ること)によりケース2及び/又はケース3を組み合わ
せてもよい。ケース2又はケース3の何れを利用する場
合にも、トランジスタゲートに基づく論理ネットワーク
に戻すためにテクノロジーマッピングが必要である。
【0029】図7は本発明の動作の一例を示す図であ
る。図7には、便宜上スタティックnチャネル形MOS
FET回路を示しているが、CMOS又はECLのよう
な他の型の電子回路も同様に扱うことが可能である。図
7に示す回路を使いたい人がトランジスタゲート68か
らトランジスタゲート61への結線601を削除し、ま
た結線602による信号の遅延時間を短縮することを求
めていると仮定する。結線602による遅延時間の短縮
は、図8に示す如く、インバータ71及び72の対をト
ランジスタ回路に直接追加するだけで実現し得る。従っ
て、エンジニアリングチェンジ用論理合成装置を使用す
る前にトランジスタ回路に直接行うことが可能なエンジ
ニアリングチェンジを行った後に、図8に示すトランジ
スタ回路が得られる。この回路は図4のブロック41に
おいて取り扱われる回路に対応している。
【0030】図4のブロック42において、上記トラン
ジスタ回路は論理ネットワークに変換される。本発明に
よれば、トランジスタ回路の各トランジスタに対し、対
応するトランジスタゲートの出力関数に一致する出力関
数を有する一つの論理ゲートが生成される。従って、本
発明の本質を明らかにするために、トランジスタゲート
の符号は論理ゲートの符号として使用される。例えば、
従来の論理ゲート表現によれば、図8のトランジスタゲ
ート66は図10に示す論理ゲートの符号(NOT演算
を表わす小さい丸が付随するORゲート)によって表わ
される。しかし、本発明の開示において、図8のトラン
ジスタゲート66に対する論理ゲートを表わすためにト
ランジスタゲートの符号を使用する。上記の如く本発明
では論理ゲートとトランジスタゲートは1対1に対応す
るので、最終的なトランジスタ回路が図4のブロック4
9で合成された論理ネットワークから実現される際に、
各論理ゲートの全ての入力は、図2に示したテクノロジ
ーマッピングの場合とは異なり、対応するトランジスタ
ゲートにおいてその否定に置き換えられることがないこ
とに注意が必要である。もう少し複雑な例として、図1
1に示すトランジスタゲートは、従来の論理ゲート表現
によれば、図12に示す3個の論理ゲートを含む小形の
ネットワークにより表わされる。しかし、本発明の開示
によれば、本発明の重要な特徴を明らかにするため図1
1に示すトランジスタゲートは論理ゲートを表わすため
に使用される。図11に示す如く、トランジスタゲート
の符号は、その論理ゲートの演算を考慮する場合には論
理ゲートを表わすために使用してもよく、一方、その内
部電圧及び電流を考慮する場合にはトランジスタゲート
を表わすために使用してもよい。図11に示すトランジ
スタゲートが図12に示す3個の論理ゲートを含む小形
のネットワークにより表わされる場合に、2個のORゲ
ートと1個のANDゲートはネットワーク変換及び枝刈
りにおいてそれぞれ別個に処理し得ることを示すが、本
発明の合成装置によれば、少なくともそのままに残され
ている第2の部分において上記の処理は許容されない
が、ユーザが求める場合には第3の部分において上記の
処理を行うことが可能である。勿論、図11のトランジ
スタゲートは、図12の3個の論理ゲートがエンジニア
リングチェンジ用の本発明による論理合成装置の処理の
全体に亘り一つのブロックとして取り扱われる場合に
は、図12に示す3個の論理ゲートを含む小形のネット
ワークによって表わしてもよい。一方、現在周知の従来
の論理合成装置は、その処理の全体に亘り上記3個の論
理ゲートの各々を別個の論理ゲートとして取り扱い、そ
の処理中に、例えば、図12の論理ゲート111は、他
のトランジスタゲートから変換された他の論理ゲートと
共に一つの複雑な論理ゲートにまとめられる場合がある
ので、この複雑な論理ゲートは、この複雑なゲートの出
力関数に対し新しい簡単な論理表現が得られた後に、元
よりも少ない数の論理ゲートに分解されることがある。
本発明において、各トランジスタゲートを論理ゲートそ
のものとして取り扱うことは、第2の部分のゲートと第
3の部分のゲートの間で結線を追加又は削除する第2の
部分の論理ゲートに対し特に重要である。
【0031】図4のブロック43において各部分が特定
される。図8の点線の枠で示す如く、トランジスタゲー
ト68は第1の部分に含まれ、ゲート61、62、6
3、64、インバータ71、72、及び、それらの間の
結線は、第2の部分に含まれる。次いで、図4のブロッ
ク44において、エンジニアリングチェンジの必要性に
応じ結線601が削除される。結線601はトランジス
タゲート68の唯一のファンアウト接続であるので、ト
ランジスタゲート68と、トランジスタゲート64から
の入力結線603を削除することも可能である。トラン
ジスタゲート68が結線601の他にファンアウト接続
を有する場合には、トランジスタゲート68とその入力
用結線は、たとえ結線601が除去された後であっても
第1の部分に残されることに注意が必要である。従っ
て、一般的に、第1の部分は必要なエンジニアリングチ
ェンジを行った後も空になることはないであろう。その
上、一般的に、たとえ第1の部分でエンジニアリングチ
ェンジが行われたとしても、第1の部分のあるゲートと
第2の部分のあるゲートとの結線は、削除されるとは限
らないことに注意が必要である。第1の部分で必要とさ
れるエンジニアリングチェンジを行うことにより、ネッ
トワークの出力関数Fは一般的に変化する。この例には
一つのネットワーク出力しか示されていないが、論理ネ
ットワークが二つ以上の出力を有する場合に、ネットワ
ークの出力関数の中には変わらないものがあるかもしれ
ない。図8に点線で示す第3の部分(エンジニアリング
チェンジの後に第1の部分に残されるゲート及び結線を
含む可能性がある)を図4のブロック46に従って枝刈
りとネットワーク変換の繰り返しによって簡略化する
(以下に説明する)ことにより、元の関数Fがネットワ
ークの出力ゲート61で復元される。かくして、図4の
ブロック49において、第2の部分の論理ネットワーク
と第3の部分の新しい論理ネットワークを組み合わせる
ことにより、図9に示す最終的なトランジスタ回路が得
られる。この回路において、第1の部分はエンジニアリ
ングチェンジが行われ(即ち、この例の場合には、第1
の部分は空である)、第2の部分はそのままに残され、
第2の部分と第3の部分の結線601及び603は削除
されている。図9のトランジスタ回路と、図8に示す最
初のトランジスタ回路とを比較すると、図8のトランジ
スタゲート61及び66だけが夫々、トランジスタが一
つ削除された図9のトランジスタゲート81と、ネット
ワークの入力変数X4 を伴うトランジスタが一つだけ追
加された図9のトランジスタゲート82に変更されてい
ることが分かる。第3の部分において、トランジスタゲ
ート65及び67と、そのファンイン及びファンアウト
接続は全く変更されていないことに注意が必要である。
その上、必要とされるエンジニアリングチェンジの一部
として本発明によるエンジニアリングチェンジ用論理合
成装置を使用する前に追加されたインバータ71及び7
2はそのまま残されている。
【0032】図4のブロック46による簡略化の間に、
図8の第3の部分は処理され、結線603及びトランジ
スタゲート68が結線601と共に削除される。第2の
部分のあるゲートと第3の部分のあるゲートとの間に図
9において新しい結線は追加されていないが、一般的
に、新しい結線を追加することによって、より優れた論
理ネットワークが得られることに注意することが重要で
ある。しかし、例えば、第2の部分に対する既設のトラ
ンジスタ回路の配置が非常に密であるか、又は、セルラ
イブラリが使用されている(セル内のゲートはゲートの
外部に対し新しいファンアウト接続を備えることが許容
されないことがある)場合には、常に上記の追加を行い
得る訳ではない。このような場合には、ユーザは追加の
許される場所を指定することが必要である。
【0033】図4のブロック45と46の間で行われる
可能性のある第2の部分のあるゲートと第3の部分のあ
るゲートとの結線の追加又は削除は、トランスダクショ
ン法に基づいて行うことが可能であり、このトランスダ
クション法は、上述の1989年発行のIEEEコンピュー
タ学会論文誌、第38巻、ページ1404-1424 に掲載されて
いる室賀、上林、黎、カリネイによる「トランスダクシ
ョン法−許容関数に基づく論理ネットワークの設計」
と、1991年にカリフォルニア州サンディエゴのアカデミ
ック出版から発行されたヨービッツの編集によるコンピ
ュータの進歩、第32巻、ページ31-103に掲載の室賀によ
る「VLSIチップのコンピュータ支援論理合成」に詳細に
記載されている。換言すれば、第2の部分のあるゲート
と、第3の部分のあるゲートとの結線は、許容関数を使
用するネットワーク変換と枝刈りの繰り返しの間に追加
又は削除することが可能である。
【0034】以下に、トランスダクション法による枝刈
りとネットワーク変換を繰り返し適用することにより、
論理ネットワークを簡略化する方法を説明する。最初
に、トランスダクション法の基本概念である許容関数を
結線又はゲートに定義することが必要である。図13に
示す如く、2入力X1 及びX2 と、出力関数Fを有する
論理ネットワークを想定する。上記ネットワークの4個
のゲートは、121乃至124と番号を付け、ゲート及
び結線における出力値は括弧付きの横方向のベクトルで
示す。例えば、ゲート122からゲート121への結線
に付けられたベクトル(1001)は、その結線におけ
る論理関数である。ベクトル(1001)の第1番目の
要素1は、X1 =0及びX2 =0の場合に、この結線に
値1が現れることを示す。(1001)の第2番目の要
素0は、X1 =0及びX2 =1の場合に、この結線に値
0が現れることを示す。(1001)の第3番目の要素
0は、X1 =1及びX2 =0の場合に、この結線に値0
が現れることを示す。(1001)の第4番目の要素1
は、X1 =1及びX2 =1の場合に、この結線に値1が
現れることを示す。ゲート121に付けられたベクトル
(010*)は、ゲート121における出力関数であ
り、完全には値が指定されていない関数である。次に、
ゲート121における出力関数Fを変えることなく、ゲ
ート124からゲート121への結線で関数(001
0)を他の関数で置換することができるかどうかを調べ
る。(001*)、(101*)、(000*)及び
(100*)はそのような関数であることが容易に分か
り、これらは許容関数と呼ばれる。例えば、ゲート12
4からゲート121への結線における許容関数の第1番
目の要素は、0又は1の何れでもよく、即ち、ドント・
ケア(don't-care)*である。その理由は、ゲート121
はNORゲートであることから、ゲート122からゲー
ト121への結線で関数(1001)の第1番目の要素
は1であり、それだけでF=(010*)の第1番目の
要素は0となるためである。上記の許容関数(001
*)、(101*)、(000*)及び(100*)の
組は、一つのベクトル(*0**)だけで総合的に表わ
すことが可能であり、このベクトルにはゲート124か
らゲート121への結線における元の関数(0010)
も含まれている。論理ネットワーク内の全ての結線とゲ
ートにおいて許容関数の組を算出する系統的な方法は、
上述の1989年発行のIEEEコンピュータ学会論文誌、
第38巻、ページ1404-1424 に掲載されている室賀、上
林、黎、カリネイによる「トランスダクション法−許容
関数に基づく論理ネットワークの設計」と、1991年にカ
リフォルニア州サンディエゴのアカデミック出版から発
行されたヨービッツの編集によるコンピュータの進歩、
第32巻、ページ31-103に掲載の室賀による「VLSIチップ
のコンピュータ支援論理合成」に詳細に記載されてい
る。
【0035】NORゲートに入力として接続されている
結線が、1の要素を含まないベクトル、例えば、(*0
*0...0)として表わされる許容関数の組を有する
場合に、かかる結線はネットワークの出力を少しも変え
ることなく削除することができる。これは、(000
0...0)、即ち、全ての要素が0であるベクトルを
この結線で使用することが可能であるが、このような一
定値の0は上記NORゲートの出力関数には寄与しない
からである。1の要素を含まない許容関数の組を有する
上記の結線を削除することを枝刈りと呼ぶ。例えば、図
13においてゲート124からゲート121への結線
は、かかる結線において許容関数の組は(*0**)で
あるので枝刈りによって削除できる。
【0036】ネットワーク変換とは、論理ゲート間の結
線の変更と、いくつかのゲートの併合と、ゲートを他の
ゲートで置換することである。許容関数はネットワーク
変換においても非常に役立つ。上記トランスダクション
法は以下のステップを繰り返すことにより論理ネットワ
ークを簡略化する。 ステップ1:周知の何れかの方法で最初の論理ネットワ
ークを設計する。或いは、簡略化すべきネットワークを
最初のネットワークとして使用してもよい。
【0037】ステップ2:上記ネットワークの冗長な部
分を枝刈り処理により削除する。 ステップ3:許容関数を使用して現在のネットワークの
変換を実行する。 ステップ4:それ以上改善し得なくなるまで、ステップ
2と3を繰り返す。 かかるステップを図14に示す。同図において、ゲート
置換、接続可能条件、切断可能条件、汎用ゲート併合、
及び、誤り補正と呼ばれる変換が利用される。以下に、
一例として、トランスダクション法を用いて図15の
(a)に示す最初のネットワークを簡略化する方法を説
明する。変換(より正確に言うならば、「接続可能条
件」と呼ばれる変換)によりゲート143の出力をゲー
ト145に接続(太線で示す)して同図の(b)に示す
ネットワークが得られる。枝刈り処理によって、ゲート
143からゲート141への結線(点線で示す)は削除
され、同図の(c)に示す新しいネットワークが得ら
れ、ゲート146からゲート143への結線を削除する
ことにより同図の(d)の新しいネットワークが得られ
る。次いで、変換(再び、「接続可能条件」)を用い
て、ゲート143の出力をゲート144に接続すること
により同図の(e)に示す新しいネットワークが生成さ
れる。枝刈り処理によりゲート147からゲート144
への結線を削除し、次いで、ファンアウト接続のないゲ
ート147を削除することが可能になる。かくして、同
図の(a)に示す如く7個のトランジスタゲートと13
本の結線(入力X 1 ,X2 ,X3 からの結線を含めて)
を有する最初のネットワークは、上記トランスダクショ
ン法を用いて、同図の(f)に示す如く6個のゲートと
11本の結線を有するネットワークに簡略化される。
【0038】ネットワーク変換に許容関数を使用する利
点を図16に示す。ゲート153及び154からのファ
ンアウト接続は、同図の(a)の論理ネットワークにお
いて夫々論理関数(0100)及び(0110)を有
し、ゲート154からのファンアウト接続は許容関数
(01*0)を有すると想定する。関数(0100)は
許容関数(01*0)に含まれている、即ち、(011
0)を(0100)で置換することによりネットワーク
出力Fは変わらないので、ゲート154からゲート15
2への接続は、ループを形成しない限り、同図の(b)
に示す如くゲート153からゲート152への新しい結
線に置き換え得る。その上、ゲート154がこれ以外の
ファンアウト接続をもたない場合には、ゲート154を
削除することが可能である。許容関数を使用しない場合
には、ゲート154からゲート152への結線はゲート
153からゲート152への新しい結線で置換し得るこ
とを知ることは難しい(ゲート153の出力関数(01
00)はゲート154の出力関数(0110)とは異な
る)。従って、許容関数を使用することにより、変換の
能力は著しく増強される。
【0039】図4のブロック46における簡略化はトラ
ンスダクション法だけを利用することを想定している。
しかし、トランスダクション法だけを用いて簡略化を続
ける場合に、論理ネットワークは、ミニマム(最良の状
態)或いはミニマム近傍のネットワークに到達せずに、
ローカルミニマムのネットワークに達する可能性があ
る。ローカルミニマムのネットワークに陥ることを回避
するため、簡略化を続ける際に、図17に示す如く、ト
ランスダクション法以外の方法を使用してもよい。同図
において、ブロック201乃至204は、夫々、図14
におけるブロック201乃至204と同じステップを示
す。しかし、かかる非トランスダクション法によれば、
トランジスタゲートとして実現し得ない論理ゲートが含
まれる可能性がある。従って、この非トランスダクショ
ン法の実行後に、テクノロジーマッピングを行う必要が
ある。次いで、図17においてブロック206からブロ
ック202に進むことにより、テクノロジーマッピング
により得られた新しいトランジスタ回路を用いてトラン
スダクション法による簡略化を再開することができる。
簡略化を続ける必要が無い場合には、ブロック206か
らブロック202ではなく、ブロック207(即ち、図
4のブロック47)に進んでもよい。
【0040】枝刈り及びネットワーク変換の如くの処理
に関係するトランザクション法及びその拡張は、上述の
1989年発行のIEEEコンピュータ学会論文誌、第38
巻、ページ1404-1424 に掲載されている室賀、上林、
黎、カリネイによる「トランスダクション法−許容関数
に基づく論理ネットワークの設計」と、1991年にカリフ
ォルニア州サンディエゴのアカデミック出版から発行さ
れたヨービッツの編集によるコンピュータの進歩、第32
巻、ページ31-103に掲載の室賀による「VLSIチップのコ
ンピュータ支援論理合成」と、1989年発行のIEEEコ
ンピュータ支援設計国際会議予稿集、ページ552-555 に
掲載されているチェンと室賀による「サイロン−ドリー
ム(SYLON-DREAM) :マルチレベルネットワーク合成装
置」と、1990年発行のIEEEコンピュータ設計国際会
議予稿集、ページ282-285 に掲載されているリムケッコ
と室賀による「サイロン−レデュース(SYLON-REDUCE):
許容関数を利用するMOS形ネットワークの最適化アル
ゴリズム」と、1991年6 月17から21日にサンフランシス
コで開催された設計自動化コンファレンスの予稿集、ペ
ージ464-469 に掲載されているリムケッコと室賀による
「MOS形ネットワークの論理の最適化」に詳細に記載
されている。
【0041】図4に示すブロック46の簡略化の際に論
理ネットワークの元の出力関数が復元された後に得られ
るすべての中間論理ネットワークは、上記のネットワー
クの全ての論理ゲートが以下の刊行物に記載されている
ような、制御下にある複雑さを有する(即ち、各論理ゲ
ートは適度に小さい遅延時間を伴うトランジスタゲート
として直接実現し得るようにトランジスタの接続構造、
及び/又は、各ゲート内のトランジスタの全数を指定す
る)場合には、テクノロジーマッピングを行うことなく
トランジスタ回路として実現することが可能である。
【0042】図4のブロック46の簡略化の際に各トラ
ンジスタゲートの複雑さを制御しない場合に、図18に
示す如くの非常に複雑なトランジスタゲートが得られる
可能性がある。かかる複雑なゲートには直列或いは並列
に多数のMOSFET、或いは、全体として多数のMO
SFETが含まれ、ゲートの遅延時間或いはゲートの面
積が著しく大きくなるので、上記の複雑なゲートは産業
界の集積回路には使用されない。産業界の設計者は、こ
のような複雑なゲートが存在する場合には、多数のより
単純なゲートに分解することが必要である。
【0043】各トランジスタゲートの複雑さが制御され
た場合のみ、各トランジスタゲートを分解することな
く、最適の動作速度及び/又は最適の占有面積を有する
トランジスタが図4のブロック49で得られる。その
上、エンジニアリングチェンジ用の論理合成装置の実行
の全体に亘り各ゲートの複雑さが制御下にある論理ゲー
トを使用することにより、図4のブロック41における
最初のトランジスタ回路と比較してブロック49におけ
る最終的なトランジスタ回路の変更は少なくなる利点が
ある。その上、上記の中間論理ネットワーク10には図
4において得られる最終的な論理ネットワークとは異な
る接続構造を有するものが多数出てくるので、集積回路
チップに配置するのにより適切であるものを含む可能性
がある。従って、上記中間論理ネットワークは以下の節
に説明するインターフェースユニットとして利用でき、
これにより、ユーザは配置に最も適している論理ネット
ワークを選ぶことが可能である。さらに、各論理ゲート
の出力が負の関数を表わす場合に、各論理ゲートは負の
ゲートとして扱うことが可能である。
【0044】変数a,b,...,eの負の関数は、上
記変数の積和表現の否定として表わすことができる。例
えば、
【0045】
【外2】
【0046】は、
【0047】
【外3】
【0048】と同じ負の関数である。出力が負の関数を
表わす論理ゲートは負のゲートと呼ばれる。上記に関
し、1982年にJohn Wileyから発行された室賀著の「VL
SIシステム設計」を参照のこと。産業上利用される殆
どの集積回路のトランジスタゲートは負の関数を表わし
ているので、以下及びその他の刊行物に記載されている
負のゲートを有する論理ネットワークの設計アルゴリズ
ムは、エンジニアリングチェンジ用論理合成装置に有効
に利用することができる。
【0049】1989年発行のIEEEコンピュータ支援設
計国際会議予稿集、ページ552-555に掲載されているチ
ェンと室賀による「サイロン−ドリーム(SYLON-DREAM)
:マルチレベルネットワーク合成装置」。1990年発行
のIEEEコンピュータ設計国際会議予稿集、ページ28
2-285 に掲載されているリムケッコと室賀による「サイ
ロン−レデュース(SYLON-REDUCE):許容関数を利用する
MOS形ネットワークの最適化アルゴリズム」。
【0050】1991年6 月17から21日にサンフランシスコ
で開催された設計自動化コンファレンスの予稿集、ペー
ジ464-469 に掲載されているリムケッコと室賀による
「MOS形ネットワークの論理の最適化」。1991年にカ
リフォルニア州サンディエゴのアカデミック出版から発
行されたヨービッツの編集によるコンピュータの進歩、
第32巻、ページ31-103に掲載の室賀による「VLSIチップ
のコンピュータ支援論理合成」。
【0051】ユーザは、通常、そのままにしておく必要
がある論理ネットワークの部分を正確に指定することが
できず、かつ、エンジニアリングチェンジを行った新し
い論理ネットワークに更にエンジニアリングチェンジが
必要であることが分かる場合があるので、論理ネットワ
ーク合成装置の繰り返し使用が簡単になるインターフェ
ースユニットが論理ネットワーク合成装置に含まれるな
らば、ユーザにとって非常に役立つであろう。かかるイ
ンターフェースユニットの重要な特徴は、論理ネットワ
ークの第3の部分において変更されていないゲートと結
線(例えば、図8において第1の部分の他には第3の部
分のトランジスタゲート66だけが図9に示すトランジ
スタゲート82に変えられ、トランジスタゲート65及
び67と、トランジスタゲート間の相互接続は変更され
ていないこと)を表示し、また図4のブロック46にお
ける簡略化の際に得られた中間論理ネットワークとブロ
ック45における論理ネットワークを、できればテクノ
ロジーマッピングと共に表示することである。
【0052】ユーザの指定に基づく第1の部分のゲート
と第2の部分のゲートの間の結線の削除又は追加を伴う
可能性のあるエンジニアリングチェンジが第1の部分で
行われる際に、結線と共にゲートを第2の部分に追加す
ることを許容するため第2の部分を全くそのままにして
おく必要性は緩和してもよい。しかし、この場合は、上
記のゲートが第3の部分に追加されると考えることによ
り本発明の特殊な一例と見なすことができる。
【0053】尚、図4の各ブロック又はあらゆる部分
は、コンピュータプログラム又はハードウェア装置の何
れでも実現することが可能である。
【0054】
【発明の効果】近年の電子装置は屡々LSI及びVLS
I回路を含む。このような回路には多数のゲートが含ま
れているため人手による設計の効率が低下するので、回
路を設計する際に論理合成を利用することが一般的に望
まれる。トランジスタ回路が実現された後に、回路を変
更すべき場合は屡々ある。このようなエンジニアリング
チェンジは、トランジスタを直接変更するか、或いは、
トランジスタ回路の基礎となる元の論理回路を変更する
ことを介して行われる。上記の変更は、回路の遅延時間
を短縮し、誤りのある論理ゲートを除去し、或いは、特
定の関数の変更等を行うために必要である。かかる場合
に、設計者はトランジスタ回路の一部はそのままにして
おくことを要求する。しかし、従来技術によれば、論理
回路とトランジスタ回路は殆ど類似しない、即ち、1対
1には対応しないので、論理回路を変更すると上記の要
求は満たされない。
【0055】上記の如く、本発明によれば、最終的な論
理ネットワークはトランジスタ回路と1対1に対応して
いるので、最終的な論理ネットワークに対しテクノロジ
ーマッピングを行うことは本質的に必要ではない。従っ
て、変更の必要のないトランジスタ回路の部分はそのま
まに残すことができるので、エンジニアリングチェンジ
の効率が高まる利点がある。さらに、ゲートの複雑さを
制御することにより、トランジスタ回路の遅延時間、又
は占有面積の簡略化が可能となり、最適の動作速度及び
/又は最適の占有面積を有するトランジスタ回路が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の論理ネットワークの合成方法を説明
するフローチャートである。
【図2】テクノロジーマッピングの説明図である。
【図3】従来技術によるエンジニアリングチェンジ用論
理設計方法を示す図である。
【図4】本発明によるエンジニアリングチェンジ用論理
ネットワークの合成方法のフローチャートである。
【図5】本発明によるエンジニアリングチェンジ用の論
理ネットワーク合成方法を説明する図である。
【図6】テクノロジーマッピング不要の重要性を説明す
る図である。
【図7】図4に示す方法の適用例を示す図である。
【図8】図4に示す方法の適用例を示す図である。
【図9】図4に示す方法の適用例を示す図である。
【図10】図4のブロック42におけるトランジスタゲ
ートに対応する従来の論理ゲート符号例を示す図であ
る。
【図11】図4のブロック42におけるトランジスタゲ
ートの論理ゲートへの変換の適用例を示す図である。
【図12】図11のトランジスタゲートに対応する論理
ゲート符号を示す図である。
【図13】トランスダクション法における許容関数を示
す図である。
【図14】トランスダクション法の動作を示す図であ
る。
【図15】トランスダクション法の実施例を示す図であ
る。
【図16】許容関数をネットワーク変換に使用する効果
を示す図である。
【図17】トランスダクション法と非トランスダクショ
ン法を組み合わせた方法の実施例を示す図である。
【図18】複雑さの制御を説明する複雑なゲートの例を
示す図である。
【符号の説明】
61,62,63,64,65,66,67,68,8
1,82,141,142,143,144,145,
146,147,151,152,153,154,1
55 トランジスタゲート 71,72 インバータ 111,121,122,123,124 論理ゲー
ト 601,602,603 結線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−212246(JP,A) 特開 平4−367979(JP,A) 特開 昭62−72070(JP,A) 特開 平4−324579(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/50

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランジスタゲートから構成されるトラ
    ンジスタ回路を論理ネットワークに変換し、上記トラン
    ジスタ回路の各々のトランジスタゲートは上記変換元の
    トランジスタゲートの出力関数に一致する出力関数を有
    する対応する一の論理ゲートに変換され;上記論理ネッ
    トワークの一部を変更し、そのままにしておくべき上記
    トランジスタ回路の部分に対応する上記論理ネットワー
    クのその他の部分はそのままにしておき;変更された前
    記一部と前記他の部分から新しいトランジスタ回路を作
    成し、上記論理ネットワークの一部に対しなされた上記
    の変更によって変えられたネットワークの関数を復元す
    る段階からなる、論理ネットワークの合成方法。
  2. 【請求項2】 前記関数の復元は枝刈りとネットワーク
    変換により行われる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 トランジスタゲートから構成されるトラ
    ンジスタ回路を論理ネットワークに変換し、上記トラン
    ジスタ回路の各々のトランジスタゲートは変換元の上記
    トランジスタゲートの出力関数に一致する出力関数を有
    する対応する一の論理ゲートに変換され;エンジニアリ
    ングチェンジを必要とする上記論理ネットワークの第1
    の部分と、そのままにしておくべき上記トランジスタ回
    路の部分に対応する第2の部分と、前記第1及び第2の
    部分の外側にある上記論理ネットワークを含む第3の部
    分を特定し;上記エンジニアリングチェンジを行うため
    上記論理ネットワークの上記第1の部分を変換し;上記
    論理ネットワークの上記第3の部分を簡略化し、上記の
    変換の間に変更されている可能性のある上記論理ネット
    ワークの出力関数を復元する段階よりなる、論理ネット
    ワークの合成方法。
  4. 【請求項4】 前記エンジニアリングチェンジを伴う前
    記第1の部分と、そのままにしておかれた前記第2の部
    分と、簡略化された前記第3の部分を有する新しいトラ
    ンジスタ回路を作成する段階を更に有する請求項3記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 前記第3の部分に対する最終的な論理ネ
    ットワークを生成するため、前記簡略化の際に該第3の
    部分をテクノロジーマッピングする段階を更に有する請
    求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記簡略化は前記第2の部分の論理ゲー
    トと前記第3の部分の論理ゲートの間の結線の修正を含
    む請求項3記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記結線の修正は前記第2の部分の論理
    ゲートと前記第3の部分の論理ゲートの間の結線の削除
    を含む請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記結線の修正は前記第2の部分の論理
    ゲートと前記第3の部分の論理ゲートの間の結線の追加
    を含む請求項6記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記簡略化は枝刈り及びネットワーク変
    換を含む請求項3記載の方法。
  10. 【請求項10】 トランジスタ回路の各々のトランジス
    タゲートが上記変換元のトランジスタゲートの出力関数
    に一致する出力関数を有する対応する一の論理ゲートに
    変換されるよう上記トランジスタゲートを有するトラン
    ジスタ回路を論理ネットワークに変換する手段と;上記
    論理ネットワークの一部を変更し、そのままにしておく
    べき上記トランジスタ回路の部分に対応する上記論理ネ
    ットワークのその他の部分はそのままにしておく手段
    と;変更された前記一部と前記他の部分から新しいトラ
    ンジスタ回路を作成し、上記論理ネットワークの一部に
    対しなされた上記の変更によって変えられたネットワー
    クの関数を復元する手段と;上記論理ゲートの複雑さを
    制御する手段とからなる論理合成装置。
  11. 【請求項11】 トランジスタ回路の各々のトランジス
    タゲートが変換元の上記トランジスタゲートの出力関数
    に一致する出力関数を有する対応する一の論理ゲートに
    変換されるよう上記トランジスタゲートを有するトラン
    ジスタ回路を論理ネットワークに変換する手段と;エン
    ジニアリングチェンジを必要とする上記論理ネットワー
    クの第1の部分と、そのままにしておくべき上記トラン
    ジスタ回路の部分に対応する第2の部分と、前記第1及
    び第2の部分の外側にある上記論理ネットワークを含む
    第3の部分を特定する手段と;上記エンジニアリングチ
    ェンジを行うため上記論理ネットワークの上記第1の部
    分を変換する手段と;上記論理ネットワークの上記第3
    の部分を簡略化し、上記の変換する段階の間に変更され
    た可能性のある上記論理ネットワークの関数を復元する
    手段と;上記論理ゲートの複雑さを制御する手段とから
    なる論理合成装置。
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