JP3233959B2 - 支索と軌条走行併用懸垂輸送設備の索条張架配設方法 - Google Patents
支索と軌条走行併用懸垂輸送設備の索条張架配設方法Info
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Description
間と、高架に懸架した軌条区間との併用よりなる運行線
路に搬器を運行して輸送を行う支索と軌条走行併用懸垂
輸送設備における索条張架配設方法に関するものであ
る。
し運行線路に沿って懸垂型車両を運行して輸送を行う設
備としては、懸垂型モノレール方式や、索道方式等の設
備が知られておりそれぞれ特徴をもっている。これらの
懸垂式輸送設備は、その運行線路を設定するに当たっ
て、地上に支持構造物を間欠的に立設し、地上より高所
にガイドウェイないし運行線路を架設して、地表面の障
害物の影響を受けることなく既存の道路等の上空を利用
して設備することができるので、連続した路盤を地上に
形成しなければならない一般の鉄道方式よりも経済的に
建設できるものとして、近時は、しばしば都市交通用ま
たは地域交通用の輸送機関として計画にとりあげられて
いる。
レール方式の輸送機関は、客車を懸垂した走行機を剛体
的な走行軌条に沿って電動力により自走させて輸送を行
うもので、運行線路は曲線または直線区間を任意に組み
合わせて自由に設定することができる。また、転走面と
走行車輪との粘着によって走行可能な範囲内での勾配の
設定も許容される。 しかし、懸垂型モノレール方式に
おいては、剛体ビームの走行軌条を用いているのでこの
剛体ビームの強度の制約から一定限度以上の長径間を架
設することは困難であり、従って支持構造物の建設基数
も多くなって、一般の鉄道方式に比較すれば低コストで
あるとしても、なお、建設費が高価で経済性には不満が
残った。また、搬器は個別に動力設備を保有して自走で
走行するものであるから、搬器の設備が複雑となり、こ
の点からも設備が大掛かりとなり、更に、車輪と走行軌
条との摩擦ないし粘着に依存する走行であるから、限度
を超える急勾配を設けることができないという欠点もあ
る。
方式の場合について述べれば、高架の位置に張架した静
止索としての支索と、該支索に沿って循環移動する曳索
とを用いて、支索によって搬器を支承誘導すると共に、
曳索には握索機を咬着させて曳索の移動と共に該搬器を
牽引して輸送を行うようにされたものである。かつ、こ
れに用いる支索、曳索等の索条は地上に立設した支柱に
支索サドルまたは受圧索装置を介して支持、誘導し運行
線路を形成するものでありから、支柱と支柱との間隔は
相当の長径間に定めることも可能である。よって支柱の
建設基数が少なく非常に経済的に運行線路を定めること
ができるという大きな特徴をもっている。搬器の推進は
曳索の牽引によって行われ、自走のための動力をもたな
いので、搬器の設備は簡単であり、更に、粘着による走
行ではないため、急勾配区間にも運行できるという特徴
も有している。このような特徴を生かして、索道方式は
従来から山岳傾斜地における輸送機関として多用されて
きた。 しかしながら索道方式は、運行線路の途中に曲
線を設けたい場合には屈曲設備の構成が複雑であるとい
う難点があった。
コストの、かつ、信頼性の高い都市交通ないし地域交通
用の輸送機関を求める志向が高まっている。このような
要求に対して、しばしば懸垂型のモノレール方式の設備
等が検討されるが、この設備は前記の如く、充分に経済
的に建設できないという難点があって、場合によっては
計画を放棄せざるを得ない場合もあった。
実績と技術の蓄積により、輸送量も増加し、信頼性も向
上し、かつ経済的に設備できる点から、このような輸送
要請にも対応してしばしば計画検討されるようになって
きている。しかし、都市交通ないし地域交通用として索
道方式を用いる場合には、直線区間のみで構成された両
端停留場間の輸送のみでなく、経過する区間の大部分が
直線の区間であるとしても一部には曲線の区間を含んだ
運行線路を必要とする場合が多く、このような場合には
従来の索道方式の設備では対応することが困難であっ
た。
両方式の特性を併用して、運行線路に支索区間と軌条区
間との何れかをを必要条件に応じて選択して用い、曳索
の牽引によって搬器の走行を行うようにして、経済的に
設備できるものであると共に所要の機能を満足し、更
に、同一の搬器で乗客の乗り換えを要することなく直通
ないし連通できるようにした懸垂型輸送設備が、本願と
同一の出願人により本日特許出願された「支索及び軌条
走行併用懸垂式輸送設備」等によって提案されている。
と軌条走行とを併用する懸垂式輸送設備においては、支
索区間と軌条区間との連絡部ないし接続部分である遷移
部において支索区間に用いた支索端末をどのように簡単
な構成で退避誘導するかの解決すべき問題がある。
負担荷重に相応の張力が負荷されて張架されているの
で、この支索の両端末部においては所要の強度をもって
引留め固定し、または所要の緊張力を付与するための緊
張設備を必要とする。前記の遷移部は支索区間の支索端
末の位置に当たるので、該支索を軌条区間の走行軌条と
干渉しないように、かつ、通過する搬器と干渉すること
のないように搬器の通過圏外に退避させなければならな
い。
滑車に巻き掛けられて無端状に張架循環するようになさ
れるが、これらの滑車は支索区間の支索、または、軌条
区間の走行軌条等の運行線路の構成範囲や搬器の通過領
域と干渉しないように、これらとは外れた位置に配設す
る必要があるが、従って曳索を滑車に導入するために
は、該曳索を搬器の牽引位置から滑車の方向に誘導する
必要がある。
懸垂式輸送設備の遷移部において支索の端末部を走行軌
条や通過する搬器と干渉することなく退避させ、かつ、
曳索を滑車に導入するために同様に支索や通過する搬器
と干渉することなく退避誘導するために好適な、索条張
架配設方法を提案することを目的としてなされたもので
ある。
明は、高架の位置に張架された2条の支索よりなる支索
区間と高架の位置に懸架された軌条よりなる軌条区間と
の組み合わせよりなる運行線路に曳索で牽引される懸垂
式搬器を運行する懸垂式輸送設備において、前記搬器
は、懸垂台車ユニットに懸垂機を介して搬器本体を懸垂
したものであって、かつ、前記懸垂台車ユニットは正面
視上方に開口した枠状体をなす懸垂台車フレームに走行
用車輪を具えてなるものであって、前記2条の支索は少
なくとも前記懸垂台車フレームの枠状体の正面視両外側
領域に1条ずつに振り分けて位置して張架され、かつ、
前記曳索は少なくとも懸垂台車フレームの枠状体の正面
視内側領域に位置して張架されてなる、支索と軌条走行
併用懸垂式輸送設備の索条張架配設方法として構成した
ものである。
索条張架配設方法を適用する支索および軌条走行併用懸
垂式輸送設備の運行線路は、高架の位置に張架された支
索よりなる支索区間と、高架の位置に懸架された軌条よ
りなる軌条区間との組み合わせよりなる運行線路に曳索
で牽引される懸垂式搬器を運行する形式のものである。
に張架し、途中経過点に於いては必要によって地上に立
設した支柱にサドルを用いて支持し、かつ、該支索の一
端部は引留設備を用いて固定状に引留めし、他端におい
ては緊張設備を用いて定張力式に摺動移動可能に緊張す
る。また、軌条区間においては長尺状の剛体軌条を平行
に複数条を用いて、途中経過点においては地上に立設し
た支持構造物によって固定的に支持する。これらの支索
区間と軌条区間との間には、これら双方の区間を搬器が
円滑に移行できるようにするための遷移部が設けられて
いる。また、これらの支索区間と軌条区間とを通して単
数または複数条の曳索が張架され循環するようになって
いる。
トと、これに枢着し懸垂した懸垂機と、及び該懸垂機の
下部に懸垂連結された客車本体とよりなり、前記の懸垂
台車ユニットには、支索と走行軌条を転走するための車
輪と、前記の曳索を握索する握索機とを具えてなってい
る。ここで、前記の懸垂台車ユニットは、正面視におい
て概形上方に開口したU字状ないし凹字状の形状をなし
た懸垂台車フレームを骨格部ないし構造体として用い、
前記の支索を転走するための車輪、即ち、支索走行車輪
は、少なくとも前記懸垂台車フレームの正面視両外側領
域に枢着されている。かつ、前記の握索機は少なくとも
前記懸垂台車フレームの正面視内側領域に具えている。
て、前記運行線路における支索区間の支索は、懸垂台車
フレームの枠状体の少なくとも正面視両外側領域に位置
して張架され、前記の支索走行車輪はこの支索に沿って
誘導され転走する。支索区間と軌条区間との遷移部にお
いて、支索は誘導サドルを用いて搬器走行中心より両外
側方向、かつ、下方に反らせて誘導して索端誘導部を形
成する。このように構成することによって支索端部を走
行軌条の配設領域、及び、懸垂台車フレームないし搬器
の走行領域と干渉することなく搬器の走行中心から両外
方に退避誘導することが可能で、こうして退避させた支
索の端末には搬器通過領域外において支索引留設備また
は支索緊張設備を設けることができる。
側領域内に位置して循環可能に張架されて、運行線路の
支索区間または軌条区間においては握索機を介して搬器
の牽引を行うが、該曳索が放索されて滑車に誘導される
箇所においては該曳索は誘導車輪ないし圧索輪等を用い
て上方に導いて反らせ退避させる。前記の如く、懸垂台
車フレームは上方に開口した正面視U字状ないし凹字状
の形状をなしているので、懸垂台車フレームないし搬器
の通過領域と干渉することなく自由に退避可能であり、
充分に上方に退避させた位置に該曳索を巻き掛け折り返
し又は駆動する滑車設備を設備することができる。
する場合の支索と軌条走行併用懸垂式輸送設備における
運行線路の構成の一例を示した平面図である。ここでは
軌条区間3(3A,3B)と、その前後に支索区間2
(2A,2B)と及び支索区間4(4A,4B)とが連
通している場合を示した。
区間2Aと2Bとよりなり、それぞれ支索70,70ま
たは支索70,70を相互に平行に張架してなるもので
ある。図示は省略されているが、これらの支索70,7
0または70,70は地上に所要間隔毎に距離を隔てて
間欠的に立設された支柱によって支持されている。
条区間3Aと3Bとよりなり、それぞれ同心上の円弧な
いし曲線をなして走行軌条80,80または80,80
が並行状に架設され、かつ、図示は省略されているが、
地上に所要間隔毎に、かつ比較的短間隔の距離を隔てて
間欠的に立設された支持構造物と支持ビーム85とを用
いて支持されたもので、前記の支索区間2(2A,2
B)とは後記の遷移部5(5A,5B)を経て連通して
いる。
B)は、往復両線の支索区間4A,4Bよりなり、前記
の場合と同様に支索70,70または支索70,70を
互いに平行に張架したもので、前記の軌条区間3(3
A,3B)とは遷移部6(6A,6B)を経て連通して
いる。
支索区間4(4A,4B)の前後は図示省略されている
が、必要によっては更に次々に他の軌条区間または支索
区間を連通して運行線路を構成することができるのは勿
論である。
8と滑車79との間に無端状に巻き掛けられている。即
ち、一方の滑車、例えば滑車78は駆動装置を具えた原
動滑車であるとすれば、この滑車78に巻き掛けられた
曳索71は矢印7Aの方向に繰り出されて支索区間2A
の支索70と70との中間の領域内に導入されて支索7
0,70と平行に誘導され、次いで軌条区間3Aの走行
軌条80と80との間の領域を円弧ないし曲線に沿って
並行状に誘導され、更に支索区間4Aでは支索70と7
0との中間の領域をこれと平行に誘導される。このよう
にして曳索71は他端の滑車79に導入され、これに巻
き掛け矢印7B方向に折り返されて、前記と同様に復路
の支索区間4B,軌条区間3Bと及び支索区間2Bとを
経過し、再び滑車78に導かれ無端状に閉じたループを
形成している。かつ、滑車78の駆動によって該曳索7
1は矢印7Aと、かつ、7Bの方向に循環運転される。
搬器10の構成について、図2,図3及び図4を用いて
説明する。
1と、懸垂台車ユニット11に懸垂された懸垂機12
と、及び懸垂機11の下部に懸垂連結された客車本体1
5とよりなっている。かつ、懸垂台車ユニット11は、
その骨格部である懸垂台車フレーム21に複数の支索走
行車輪50,50,50,50と、軌条走行車輪51,
51,51,51と及び握索機30,30とを具えてな
っている。
B)または4(4A,4B)を運行している場合を示
し、搬器10は曳索71に曳行されて、支索走行車輪5
0,50,50,50が支索70,70を転走してい
る。ここで、懸垂台車ユニット11は骨格部ないし主構
造体として懸垂台車フレーム21を用いている。懸垂台
車フレーム21は、図2と共に図3を併せ参照すると明
らかなとおり、側面視においてほぼ倒立台型状の枠体を
なす構造枠体22,22を用いて、これらを下方におい
て連結部材24で相互に強固に連結してなる構成のもの
で、正面視において上方に開口した、ほぼ凹字状ないし
U字状の形状をなした枠状体である。一方の構造枠体2
2の上端付近と他方の構造枠体22の上端付近にはそれ
ぞれ軸52,52または52,52が固着されて、正面
視水平方向左右に突出している。この軸52,52,5
2,52には、前記上方に開口した懸垂台車フレーム2
1の正面視外側領域において、それぞれ一の支索走行車
輪50または50…が枢着され、懸垂台車ユニット21
の正面視内側領域にはそれぞれ一の軌条走行車輪51ま
たは51…が枢着されている。支索走行車輪50,50
…には、両側にフランジを有して支索70に対応して溝
部にはゴムライナー等の踏面を有した車輪を用い、ま
た、軌条走行車輪51,51…には空気入りタイヤ車輪
またはゴム等の弾性ソリッド車輪などを用いる。また、
図示省略されているが必要によっては該懸垂台車フレー
ム21に、搬器10の浮上防止のための浮上防止車輪
や、搬器10の左右偏向を防止するための横圧車輪を併
せて付設することもできる。
30,30を並列に固着して具えてている。握索機30
は図5に示す如く、握索部位31を上方に開口して曳索
71を握索する構造のもので懸垂台車フレーム21の下
方に具えている。即ち、連結部材24には固定握子33
が固着されている。固定握子33は基幹部34と握子部
33aとよりなっており、前記の連結部材24に基幹部
34に固着して上方に立ち上げ延出させ、この上端付近
には鈎状をなして握子部33aが形成されている。
動握子35が枢着されており、該可動握子35は先端付
近が鈎状に形成された握子部35aと、及びこれより斜
め下方に屈折し更に斜め上方に屈折した形状をなして延
出したレバー部36とよりなり、更にレバー部36の後
端にはローラー37が枢着されている。このレバー部3
6の中間部付近にはピン38を具え、このピン38と他
方の連結部材24に具えたピン39との間には、ばね4
0が内挿され介在している。固定握子33の握子部33
aと、可動握子35の握子部35aとで構成される握索
部位31によって曳索71が握索されるようになってい
る。即ち、ばね40の弾性力によってレバー部36はピ
ン32を中心に矢印41a方向に回動するように付勢さ
れ、よって可動握子35の握子部35aは固定握子33
の握子部33aと共働して曳索71を挟圧し握索するの
である。
えば鎖線で示した如く外部から押圧ガイドレール42等
で圧下ないし押圧すると、可動握子35のレバー部36
はばね40の弾性力に抗してピン32を中心に矢印41
b方向に回動し、よって、握索部位31において握子部
35aは握子部33aから遠退き移動し、握索部位31
は上方に開口し曳索31の放索が行われる。
握索機30,30は曳索71を握索してこれに牽引され
て懸垂台車ユニット11ないし搬器10の運行が行こな
われる。
面視左右一対のやや長尺状の懸垂部材13,13を用
い、下方においては懸垂連結部材13aを用いて相互に
一体の固着関係構成となして形成されたもので、搬器本
体連結部14,14…の下方には乗客の乗車すべき客車
ないし搬器本体15が懸垂連結されている。かつ、前記
懸垂部材13,13の上端付近においては、それぞれ懸
垂軸25または25を介して懸垂台車フレーム21に揺
動可能に枢着されており、よって搬器本体15は該懸垂
軸25,25を中心に前後の方向にピッチング揺動可能
となっている。
には運行線路における支索及び曳索の張架配設関係ない
し方法について説明する。
索70と搬器10との関係を示したものである。固設の
構造物である支柱アーム73にはブラケット74,74
が固着され下垂しており、このブラケット74,74に
はサドル75または75が固着されている。該サドル7
5,75は通常の索道設備の支索を支承しているものと
均等のもので、溝部75aまたは75aを有して支索7
0または70を受入れ、この溝部75a,75a内を支
索70,70の張力平衡のための多少の摺動移動を許容
して支承支持している。
車ユニット11の上方に開口した懸垂台車フレーム21
には軸52,52または52,52を用いてその外側領
域に支索走行車輪50,50または50,50が枢着さ
れており、これらの支索走行車輪50,50または5
0,50は支索70または70上に沿って転走してい
る。図において明らかな通り支索70,70は少なくと
も懸垂台車フレーム21の枠状体の正面視外側領域に位
置して張架されている。このような支索の張架配設方法
を用いることにより、後記の通り支索区間2(2A,2
B)または4(4A,4B)と、軌条区間3(3A,3
B)との移行区間、即ち遷移部5(5A,5B)または
6(6A,6B)において支索70,70を搬器10の
通過経路と干渉せずに反らせ誘導するための構成を容易
にする。
ム21の内側領域の下方においては握索機30,30を
具え、その握索部位31または31で曳索71を握索し
ている。即ち、曳索71は少なくとも懸垂台車フレーム
21の正面視内側領域に位置して張架されている。この
曳索71は固定位置にある支柱アーム73に固着され下
方に垂下した他のブラケット76を用いて、これに枢着
されている受索輪77または鎖線で示した圧索輪77a
によって常時は支承されている。但し、図2においては
握索機30,30が曳索71を握索してこれを持ち上げ
て通過している場合を示しているので、握索部位31,
31または曳索71は受索輪77または圧索輪77aと
は離れているが、握索機がこの受索輪77または圧索輪
77a位置を通過して遠ざかると該受索輪77または圧
索輪77aが再び曳索71を支承する。
条80,80と搬器10との関係を示したものである。
走行軌条80,80の配設位置関係については本図に示
した構成方法のみに限定されないが、本実施例の場合に
は走行軌条80,80が懸垂台車フレーム21の上方に
開口した枠状体の内側領域に配設されている場合を示し
たものである。即ち、懸垂台車フレーム21の正面視内
側領域にそれぞれ延出した前記軸52,52及び52,
52には軌条走行車輪51,51または51,51が枢
着されている。走行軌条80,80はそれぞれ外側方向
に開口した溝型状部材を用いており、この走行軌条8
0,80の転走面81または81によって前記の軌条走
行車輪51,51または51,51を転走させ誘導して
いる。かつ、走行軌条80,80は固設構造物である支
持ビーム85に固着され下垂しているブラケット86,
86aによって支持されている。この軌条区間3には、
支索70,70は張架されていないので、支索走行車輪
50,50または50,50は転走しておらず自由状態
となっている。
車フレーム21の、上方に開口した枠状体の内側領域に
あって、握索機30,30の握索部位31,31で曳索
71を握索している。曳索71は受索輪87で支承誘導
するようになされ、この受索輪87は一方の走行軌条8
0位置より更に下方に延出下垂しているブラケット86
aの下部に枢着されている。このように、懸垂台車フレ
ーム21の、上方に開口した枠状体の内側領域に曳索7
1を位置させた張架配設方法とすることによって、後記
の如く、該曳索71を滑車78または79に巻き回すた
めに搬器10の通過領域から外方に反らせ誘導する際
に、構成が容易となる利便が得られる。
述べる。運行線路の遷移部5(5A,5B)または6
(6A,6B)は図1の如く支索区間2(2A,2B)
または4(4A,4B)と軌条区間3(3A,3B)と
の移行区間に設けられ、搬器が連通して通過するために
設けられたものである。運行線路の遷移部、例えば5A
における構成は図6,図7に示した如くである。図6の
平面図において、搬器10の懸垂台車ユニット11は矢
印7Aの方向に進行し、支索区間2Aの位置において懸
垂台車ユニット11の状態11Pは、懸垂台車フレーム
21の両外方領域に2条平行に張架配設された支索70
または70上をそれぞれ支索走行車輪50,50または
50,50が転走している。ここでは、走行軌条80,
80は未だ架設されていない区間であるから、軌条走行
車輪51,51及び51,51は転走状態になく自由と
なっている。
ると、遷移部5AのQ点付近の位置に到達する。ここで
は、懸垂台車フレーム21の両外側領域に2条平行に支
索70または70が張架されていると共に、懸垂台車フ
レーム21の内側領域には走行軌条80,80が位置し
て懸架されている。かつ走行軌条80,80の端部80
a,80aには図6の平面視において末広がり円弧状に
退避して形成された導入部89,89と、図7の側面視
において末広がり円弧状に退避して開口した導入部9
0,90が形成されている。搬器10の懸垂台車ユニッ
ト11がこの遷移部5AのQ点に差し掛かった状態11
Qの如くに支索走行車輪50,50及び50,50は支
索70,70上の転走を継続していると共に、軌条走行
車輪51,51及び51,51は走行軌条80,80の
端部80a,または80aから導入部89,89及び導
入部90,90を経て走行軌条80,80の溝型領域内
に円滑に導入され、軌条走行車輪51,51及び51,
51は該走行軌条80,80の転走面81,81に沿っ
て転走を開始する。
てR点の付近に到ると、支索70,70は図7の如くに
側面視下方に円弧状の経路を経て退避誘導されると共
に、かつ、図6の如く平面視左右の方向に退避して誘導
されている。懸垂台車ユニット11の状態11Rにおい
ては支索走行車輪50,50及び50,50は次第に支
索70,70から離隔して転走を止め、自由状態とな
る。
に進行して軌条区間3Aに進行すると、ここでは軌条走
行車輪51,51及び51,51のみが走行軌条80,
80を転走し、支索走行車輪50,50及び50,50
は自由状態となり以後この状態が継続される。
部は前記したように、R点付近において支索70,70
は、下方に、かつ、左右の方向に反らせ誘導されて退避
誘導部70a,70aが形成されている。一般に索道設
備において、支索の両索端部は、その一端側には引留設
備を設けて固定位置に強固に引留し、他端側には油圧式
または重錘式の緊張設備を設けて定張力式に張架して索
条張力が付与されるが、支索の張力は一般に数十頓程度
以上と大きい荷重で、これらの引留設備、緊張設備も比
較的大型設備となり、従って支索の端末は搬器10の通
過経路から充分に退避させないとこの引留め、または緊
張装置が設備できない。このような支索70,70の退
避誘導に当たっては、誘導サドル91または91を用い
て下方に、かつ、左右の方向に誘導退避させるのである
が、このような退避誘導部を構成する場合に、もし、支
索70,70が懸垂台車フレーム21の正面視枠状体の
内側領域に張架されている場合を仮定すれば、この支索
70,70を両外方に誘導するに当たって懸垂台車フレ
ーム21の構造枠体22,22等と干渉して構成が不可
能である。また、懸垂台車フレーム21の枠状体の内側
の狭隘な領域に支索70,70を誘導する誘導サドルを
位置させることは著しく困難である。しかるに、本発明
の、支索ないし索条張架配設方法においては、支索7
0,70は懸垂台車フレーム21の枠状体の少なくとも
両外側領域に位置して張架配設されているので、懸垂台
車フレーム21と相互に干渉することなく誘導サドル9
1,91を用いて退避誘導部70a,70aを形成する
ことができるのである。こうして退避誘導部70a,7
0aが搬器10の通過経路から充分に外側に離れた位置
において、該支索70,70端末の引留め設備または緊
張設備を搬器10の経路を障害することなく設備するこ
とができるのである。 ここでは遷移部5Aの場合につ
いて説明したが、その他の遷移部5B,6A,6Bの場
合についても同様である。
には曳索の退避について説明する。図1において、運行
線路の全線に亘って無端状に曳索71が張架されて、こ
れによって支索区間2または4及び軌条区間3の搬器1
0,10…が牽引されるようになっている。かつ、この
曳索71は滑車78,79に巻き掛けられて駆動され、
かつ緊張張架されている。ここで、曳索71を滑車78
または79に誘導するためには、運行線路から該曳索7
1を反らせ誘導して、搬器10の通過領域と干渉しない
位置に滑車78または79を設備しなければならないこ
とは明らかである。
は、索条ないし曳索71は懸垂台車フレーム21の正面
視枠状体の少なくとも内側領域に位置して張架配設され
ており、かつ、懸垂台車フレーム21は正面視ほぼ凹型
ないしU字状をなして上方に開口しているので、別途放
索装置によって握索を解かれた曳索71は図8の如く圧
索輪87a等を用いて上方に反らせ誘導し、点線で示し
た該曳索71の退避誘導経路71aを経てブラケット8
6と86との中間から上方に反らされて退避し、搬器1
0ないし運行線路と充分に干渉しない位置に達したとこ
ろに滑車78または79を設備することができる。
用いた支索と軌条併用懸垂輸送設備における、動作、な
いし作用について次に述べる。
A,2B),4(4A,4B)と軌条区間3(3A,3
B)との組み合わせよりなり、これらの移行区間にはそ
れぞれ遷移部5(5A,5B)または6(6A,6B)
が間挿されている。またこれらの運行線路を通して曳索
71が張架され、滑車78、79によって循環駆動され
るようになっている。搬器10は、支索区間2(2A,
2B)または4(4A,4B)においては、支索走行車
輪50,50,50,50によって支索70,70を転
走し、軌条区間3(3A,3B)においては軌条走行車
輪51,51,51,51によって走行軌条80,80
に沿って転走する。これらの支索区間、軌条区間の何れ
においても、搬器10,10…は曳索71を握索して、
乗客は乗り換えを要することなく連通して運行される。
フレーム21の枠状体の正面視両外側に位置して張架さ
れている支索70,70は懸垂台車フレーム21と干渉
することなく、そのまま退避誘導部70a,70aを経
て退避させ、索端には引留設備または緊張設備等を設備
することができる。
正面視枠状体の内側領域に位置して張架され、かつ、懸
垂台車フレーム21はほぼ凹型ないしU字型をなして上
方に開口しているので、該曳索71を滑車78または7
9に導くべき箇所においては、上方に容易に反らせ退避
誘導経路部71aを経て容易に退避させることが可能で
ある。
条張架配設方法を適用した場合の他の実施例における支
索、または走行軌条と搬器との関係を示した正面図であ
る、この実施例の場合も前記実施例の図1の場合と同様
にその運行線路は支索区間と軌条区間との連通組み合わ
せよりなり、搬器は曳索によって牽引されて運行する等
の基本的事項は均等である。 図8において正面視上方
に開口した枠状体をなす懸垂台車フレーム121には水
平姿勢の片持状の軸152,152及び152,152
を固着し該懸垂台車フレーム121の枠状体のそれぞれ
外方に延出して具えており、これらの軸152または1
52…にはそれぞれ一の支索走行車輪150と一の軌条
走行車輪151とが並列に枢着されている。その他の点
においては搬器110を構成する懸垂台車フレーム12
1、握索機130,130,懸垂機112及び客車本体
115等はすべて前記実施例の場合と均等である。支索
170、170はサドル175または175の溝部17
5aまたは175aによって支承され、これらのサドル
175,175はそれぞれブラケット174または17
4を介して支柱アーム173に固着されて支持されてい
る。このような、支索区間においては、走行軌条18
0,180は懸架されていないので、軌条走行車輪15
1,151…は転動せず自由状態となっている。
1,151及び151,151がそれぞれ走行軌条18
0または180を転走している場合を示したものであ
る。走行軌条180または180はそれぞれブラケット
186または186を介して支持ビーム185に固着さ
れている。このような軌条区間においては、支索17
0,170は張架されていないので、支索走行車輪15
0,150または150,150は転動しておらず自由
状態となっている。
170は少なくとも懸垂台車フレーム121の正面視枠
状体の両外側領域に張架配設されたものとなっており、
また、曳索171は懸垂台車フレーム121の正面視枠
状体の内側領域に位置して張架配設されたものとなって
いる。前記の実施例と異なる点は、走行軌条180,1
80も懸垂台車フレーム121の外側領域に位置して配
設されている点である。
の構成について図11によって説明する。図において、
搬器110の懸垂台車ユニット111は矢印107Aの
方向に進行し、支索区間102Aにおけるp点の位置に
おいて懸垂台車ユニット111の状態111pは、2条
平行に張架配設された支索170,170上をそれぞれ
支索走行車輪150,150または150,150が転
走している。ここでは走行軌条180,180は未だ架
設されていない区間であるから、軌条走行車輪151,
151及び151,151は転走状態になく、自由とな
っている。
に進行すると、遷移部105Aのq点付近の位置に到達
する。ここでは、懸垂台車フレーム121の両外側領域
に2条平行に支索170または170が張架されている
と共に、懸垂台車フレーム121の同じく両外側領域に
走行軌条180,180が位置して懸架されている。か
つ、走行軌条180,180の端部180a,180a
には図11の平面視において末広がり円弧状に退避して
形成された導入部189,189が形成され、また図示
されていないが前記の実施例の場合と同様な側面方向視
における末広がり円弧状に退避した導入部も形成されて
いる。搬器110の懸垂台車ユニット111がこの遷移
部105Aのq点に差し掛かった状態111qの如くに
支索走行車輪151,151及び151,151は走行
軌条180,180の端部180aまたは180aから
導入部189,189を経て走行軌条180,180の
溝型領域内に円滑に導入され、軌条走行車輪151,1
51および151,151は該走行軌条180,180
に沿って転走を開始する。
進行してr点付近に到達すると、支索170,170は
図11の如くに平面視左右の方向に退避誘導されると共
に、前記実施例の場合と同様に下方に円弧状の経路を経
て誘導サドル191,191に導かれて退避誘導されて
いる。懸垂台車ユニット111の状態111rにおいて
は支索走行車輪150,150及び150,150は次
第に支索170,170から離隔して転走を止め、自由
状態となる。懸垂台車ユニット111が更に矢印107
A方向に進行して軌条区間103Aに進行すると、ここ
では軌条走行車輪151,151及び151,151の
みが走行軌条180,180を転走し、支索走行車輪1
50,150及び150,150は自由状態にあり以後
この状態を継続する。
て,r点付近において、支索170,170は下方に、
かつ、左右の方向に反らせ誘導され退避誘導部170
a,170aが形成されている。本実施例の場合におい
ては、支索170,170より走行軌条180,180
が更に外側に位置して懸架配設されているので、前記の
ように支索170,170を両外側に誘導するに当たっ
ては、支索170,170は走行軌条180または18
0の下方をくぐり抜けて退避するようにされている。
張架配設方法においても、支索170,170は懸垂台
車フレーム121の枠状体の少なくとも両外側に位置し
て張架配設されているので、懸垂台車フレーム121と
干渉することなく、該支索170,170を搬器110
の通過経路から外部に退避させることが容易に達せられ
る。
上であるが、曳索の退避について記せば、本実施例の場
合も曳索171は前記の実施例の場合と同様に、懸垂台
車フレーム121の正面視枠状体の少なくとも内側領域
に位置して張架配設されており、かつ、懸垂台車フレー
ム121は正面視ほぼ凹型ないしU字状をなして上方に
開口しているので、前記実施例の図8の場合と同様に曳
索171は上方に反らせ誘導して滑車等に導くことがで
きるのである。
て、地表面の障害物の在否に左右されずに、かつ、連続
的な路盤の整地工事等を要しないで比較的低廉なコスト
で建設できるものとして、都市、ないし地域交通の輸送
手段としてしばしば計画、検討にとりあげられている。
これらの懸垂式輸送設備のうち、懸垂モノレール方式の
ものは、曲線、直線区間の何れにも好適に用いることが
できて、かつ、個別の搬器の運転制御が容易に行えると
いう利点があるが、これに用いる剛体軌条は比較的短間
隔毎に多数の支持構造物で支持しなければならないの
で、建設コストがなお充分に低廉でないという難点があ
る。また、搬器には自走の運転設備をもつので構成が複
雑であり、また、急勾配を走行できないという難点もあ
った。
利点があるが、曲線区間の設定が困難であるという難点
があった。
体軌条を用いた軌条区間と、支索を用いた支索区間とを
併用した運行線路を設定し、これら両方の区間を曳索に
よって牽引されて直通する搬器を運行するように構成す
れば、運行線路のうち、通常は多くの部分を占める直線
区間には直線の区間には支索区間を用いるようにして建
設コスト低減のメリットを充分に享受し、かつ、特に曲
線を必要とする一部の箇所等にのみ軌条区間を用いるよ
うにして、所要の条件を満足すると共に、総合的には建
設コストの低廉な懸垂式輸送設備を得ることができる。
の索条張架配設方法を適用すると、支索区間と軌条区間
との遷移部において支索の索端部を搬器の通過圏外に誘
導することが容易に構成可能であり、かつ曳索を滑車位
置付近において搬器の通過圏外に誘導することが容易で
ある。これによって支索と軌条走行併用懸垂式輸送設備
の実現ないし成立をを可能とすることができるのであ
る。
条走行併用懸垂輸送設備における運行線路を示す平面図
である。
る支索と搬器との関係を示す正面図である。
る支索と搬器との関係を示す側面図である。
る走行軌条と搬器との関係を示す正面図である。
面図である。
示す正面図である。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】高架の位置に張架された2条の支索よりな
る支索区間と高架の位置に懸架された軌条よりなる軌条
区間との組み合わせよりなる運行線路に曳索で牽引され
る懸垂式搬器を運行する懸垂式輸送設備において、 前記搬器は、懸垂台車ユニットに懸垂機を介して搬器本
体を懸垂したものであって、かつ、前記懸垂台車ユニッ
トは正面視上方に開口した枠状体をなす懸垂台車フレー
ムに走行用車輪を具えてなるものであって、 前記2条の支索は少なくとも前記懸垂台車フレームの枠
状体の正面視両外側領域に1条ずつに振り分けて位置し
て張架され、かつ、前記曳索は少なくとも懸垂台車フレ
ームの枠状体の正面視内側領域に位置して張架されてな
る、支索と軌条走行併用懸垂式輸送設備の索条張架配設
方法。
Priority Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101401206B (zh) * | 2006-03-29 | 2011-04-13 | 京瓷株式会社 | 电路组件和无线通信设备、以及电路组件的制造方法 |
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1991
- 1991-12-12 JP JP35169391A patent/JP3233959B2/ja not_active Expired - Fee Related
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