JP3233337B2 - ドラム缶処理方法とドラム缶処理装置 - Google Patents

ドラム缶処理方法とドラム缶処理装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業廃棄物となる内容
物を収容したドラム缶、または内容物を除去した後のド
ラム缶の胴部を長手方向に切断し、その後、蓋部から胴
部をシート状に剥ぎ取る方法とこのような処理作業を行
う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物となる内容物を収容したドラ
ム缶は、これを処理する場合、ドラム缶の保管スペース
を節約するため、ドラム缶の胴部を長手方向に切断した
後、胴部と蓋部とを剥し、胴部がシート状にして保管す
ることが行われる。このようなドラム缶の処理を行う処
理装置として、実開平6−74222号公報には、油圧
ショベルのバケットに、その掘削面側に対面するよう
に、カバーをバケットの上端部を支点として油圧シリン
ダにより開閉されるように取付けると共に、該カバーの
先端に、ドラム缶の胴部を切断する刃を設けたものが開
示されている。
【0003】この従来のドラム缶処理装置は、バケット
の先端を、地上に置いてあるドラム缶の一端の蓋部に当
て、カバーの先端の刃を胴部の上面に当て、カバーを油
圧シリンダによって閉じ方向に動作させることにより、
刃で胴部を切断するものである。また、胴部を切断した
後、地上に置いたドラム缶の切断縁を前記カバーとバケ
ットとの間で掴み、ドラム缶内の内容物の自重を利用し
て、胴部のみを蓋部から剥離している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のドラム缶処理装置によると、バケットに開閉自在に取
付けるカバーの支点から刃までの回動半径が短いため、
ドラム缶の胴部切断の際には、刃が胴部の肉厚部に合う
ように、頻繁にアームを持ち上げながら切断を行わなけ
ればならないため、作業能率が悪いという問題点があ
る。また、胴部の蓋部からの分離は、内容物の自重を利
用して行っているため、内容物を除去した空の軽くなっ
たドラム缶の場合には、胴部が蓋部から分離できないと
いう問題点がある。
【0005】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、
ドラム缶の胴部を切断する作業が、能率よく行えるドラ
ム缶処理方法と装置を提供することを目的とする。ま
た、本発明の他の目的は、内容物を除去した空のドラム
缶であっても、蓋部から胴部を容易に剥離し得るドラム
缶処理方法と装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のドラム缶処理方法は、油圧ショベルのアー
ムの先端に設けた把持装置によりドラム缶を把持し、一
方、ドラム缶を切断する刃を地面に固定しておき、油圧
ショベルのフロントを操作してドラム缶の胴部を前記刃
に押しつけて長手方向に動かすことにより、ドラム缶の
胴部を長手方向に切断することを特徴とする。
【0007】また、本発明のドラム缶処理方法は、さら
に、胴部が切断されたドラム缶をその切断部を上向きに
してセットし、把持装置の対をなす把持爪により切断部
の縁を掴み、掴まれた部分の反対側を、地面に固定した
ストッパにより押さえた状態でフロント操作により把持
装置を引き上げることにより、ドラム缶の蓋部から胴部
をシート状に剥ぎ取って分離することを特徴とする。
【0008】また、本発明のドラム缶処理装置は、油圧
ショベルのアームの先端に、バケットシリンダにより首
振り自在にかつ着脱自在にドラム缶把持装置を取付け、
該把持装置は、旋回装置と、該旋回装置の被旋回部に取
付けられ、油圧シリンダにより開閉される一対の把持爪
とを有し、ドラム缶切断用の刃は、地面に固定する構造
を有することを特徴とするドラム缶処理装置。
【0009】また、本発明のドラム缶処理装置は、さら
に、前記把持爪を、ドラム缶の胴部の切断部の一方の縁
を把持しうる構造を有すると共に、地上に固定され、ド
ラム缶の他方の縁を係止するストッパを備えることを特
徴とする。
【0010】
【作用】本発明は、ドラム缶の胴部を切断する刃を直接
あるいは何らかの支持装置を介して地面に固定してお
き、ドラム缶を油圧ショベルのアームに取付けた把持装
置により把持し、フロント操作、すなわち、ブームある
いはアームの少なくとも一方の回動、さらには必要に応
じて把持装置の首振り動作も行いながら、あるいは伸縮
アームの伸縮動作によってドラム缶を固定刃に押し当て
て切断する方法であり、このようなフロント操作による
場合には、アームやブームの回動支点から把持装置の先
端までの回動半径を持ってドラム缶の切断部が回動し、
ドラム缶の長さの範囲では実質的に直線に近い軌跡で動
くため、1操作で、固定刃に対するドラム缶の位置調整
のために動作を中断することなく胴部の切断が可能とな
る。また、地面にストッパを固定し、切断部の縁の一方
を把持装置により把持し、他方の切断縁をストッパで押
さえておいて引き上げることにより、胴部を蓋部から剥
離するため、空のドラム缶であってもドラム缶が浮き上
がることなく、胴部を蓋部から剥ぎとって分離できる。
【0011】
【実施例】図1は本発明によるドラム缶処理方法を実施
する装置の一例を示す側面図、図2はその平面図、図3
は本実施例におけるドラム缶把持装置を示す側面図であ
る。図1、図2に示すように、本発明は油圧ショベル1
を利用するもので、油圧ショベル1はクローラ式走行体
3に旋回装置4を介して上部旋回体5を設置し、上部旋
回体5にフロント6を取付けてなる。該フロント6は、
上部旋回体5にブーム7をブームシリンダ8により起伏
自在にピン付けし、該ブーム7の先端にアーム9をアー
ムシリンダ10により回動自在にピン付けしてなる。ア
ーム9の先端には、通常はバケット(図示せず)がピン
11を中心として取付けられ、バケットシリンダ12の
伸縮により、リンク機構13を介してそのバケットの首
振り動作がなされるように取付けてなるものであるが、
本発明においては、バケットの代わりに、ドラム缶2の
把持装置15をアーム9の先端にピン11を中心として
バケットシリンダ12により首振り自在にかつ着脱自在
に取付ける。この把持装置15の取付けを、公知のクイ
ックヒッチにより行うようにすれば、把持装置15とバ
ケットとの交換作業が容易かつ迅速に行える。
【0012】把持装置15は、図3に示すように、それ
ぞれアーム9とリンク機構13にピン11、16を介し
て取付けられるブラケット17と、該ブラケット17に
取付けられた旋回装置18と、旋回装置18の被旋回側
に取付けられた把持装置本体19とからなる。旋回装置
18は、前記ブラケット17に取付けられた旋回モータ
20(該旋回モータ20は、油圧ショベル1の上部旋回
体5に搭載された油圧ポンプ(図示せず)から作動油の
供給を受け、油圧ショベルのオペレータの操作により運
転される)と、その出力軸に取付けたピニオン21と、
ブラケット17に固定した内輪22と、該内輪22に回
動自在に軸受23を介して嵌合した外輪24と、該外輪
24の内面に固定され前記ピニオン21と噛合する内歯
歯車25とからなる。
【0013】把持装置本体19は、旋回装置18の被旋
回体である前記外輪24に固定された2枚の平行板から
なるブラケット26と、該ブラケット26に設けた支点
27、28を中心として開閉自在に取付けた1対の把持
爪29、30と、一端をピン31aによりブラケット2
6に取付け、他端を一方の把持爪30の上端にピン31
bにより連結した開閉シリンダ32(該開閉シリンダ3
2は、油圧ショベル1の上部旋回体5に搭載された油圧
ポンプから作動油の供給を受け油圧ショベルのオペレー
タの操作により運転される)と、把持爪29、30を連
動させるピン33とからなる。把持爪29、30は、1
対のホーク29a、30aの各対向面に、それぞれ、半
円筒形の把持部29b、30bを溶接等により固定した
ものであり、これらの把持部29b、30bは、その内
周面が、ドラム缶2の外周の曲率半径にほぼ一致する曲
率半径を有し、かつホーク29a、30aの幅より広幅
(本実施例においてはドラム缶2の長さよりやや短い
幅)を有する。
【0014】37はドラム缶2の胴部2bを長手方向に
切断する固定刃である。本実施例においては、該固定刃
37が、ドラム缶処理場に設けられたピット38の上角
部にセットされたものを示す。すなわち、該固定刃37
は、ピット38の上角部に一致するように直角に曲成さ
れた鋼板でなるL字形のベース39の角部の一端部に固
定されている。該固定刃37は、前端eと上端fが尖鋭
に形成されている。ベース39の角部には、固定刃37
に並べて、ピット38内に水平に突出させて、ドラム缶
2押さえ用の尖鋭な形状のストッパ40を設けている。
ベース39の垂直部39aには、前記ストッパ40の下
方に位置する箇所に、ピット内空部に突出し、かつ先端
が上がるように傾斜(例えば10〜20度程度の傾斜角
度に設定する)した1対のビームからなるドラム缶載置
部41を設けている。該ドラム缶載置部41は、ドラム
缶2を該ドラム缶載置部41の先端に置いた場合、ドラ
ム缶載置部41の傾斜により半回転程度自転して垂直部
39aに当接することにより、ドラム缶2の切断部hが
上向きになるような長さを有する。
【0015】この処理装置を用いてドラム缶2の処理を
行う工程を、ドラム缶2の一端に蓋(底蓋)部2aがあ
り、他端の蓋部が除去された空のドラム缶の処理につい
て説明する。図1、図2に示すように、固定刃37とス
トッパ40を設けたベース39をピット38の角部にセ
ットし、油圧ショベル1の下部走行体3をベース39の
水平部39bに載せ、油圧ショベル1の自重によりベー
ス39を固定しておく。そして、油圧ショベル1のオペ
レータが、フロント操作、すなわち、シリンダ8、1
0、12の操作により、ブーム7の起伏、アーム9の回
動、把持装置15の首振りを行い、また、旋回モータ2
0を作動させると共に、開閉シリンダ32を操作するこ
とにより、図4(A)の側面図に示すように、把持爪2
9、30を縦向きにし、かつ把持爪29、30を開き、
開口面を上向きにして地面に置いてあるドラム缶2を横
掴みにし、次に図4(B)の側面図および図4(C)の
背面図に示すように、フロント操作によりドラム缶2の
胴部2bを前記固定刃37の端部近傍(端部から2〜3
cm離れた箇所)に押しつけ、アームシリンダ10を伸
長させることにより、アーム9をブーム7との連結ピン
9aを中心として矢印Rで示すように回動させ、これに
より、ドラム缶2をその長手方向に動かすことにより、
ドラム缶2の胴部を長手方向に切断する。このようにア
ーム9を回動させると、回動中心であるピン9aからド
ラム缶2の胴部の下面、すなわち切断面までの回動半径
は従来のようなバケットの回動半径よりはるかに長いた
め、切断面の軌跡は直線に近い軌跡となり、1工程でド
ラム缶2の胴部2bの切断を行うことができ、操作も簡
単になる。なお、この切断動作を行う際に、アーム9の
回動のみならず、これに連動して、バケットシリンダ1
2の伸縮やブームシリンダ8の伸縮により、把持装置1
5をピン11を中心に首振りさせるか、あるいはブーム
7の起伏を行ってもよい。
【0016】このように胴部2bが切断されたドラム缶
2を、把持装置15の旋回装置18を操作して把持爪2
9、30の向きを図5に示すように90度変え、かつド
ラム缶載置部41の先端部よりややベース39側上に位
置させて開閉シリンダ32を収縮させて把持爪29、3
0を開くと、ドラム缶2がドラム缶載置部41上に、切
断部hが下向きの姿勢で落ちる。ここで、ドラム缶載置
部41は傾斜しているので、ドラム缶2はドラム缶載置
部41上をベース39に向けて転動し、ドラム缶2がベ
ース39の垂直部39aに当接して止まる。この止まっ
た状態においては、ドラム缶2の切断部hは図示のよう
に上向きになる。
【0017】次に図6(A)とその部分拡大図である図
6(B)に示すように、把持装置15の対をなす把持爪
29、30の先端間を約10cm程度開き、これらの把
持爪29、30のうち、ベース39側の把持爪30の先
端が切断部hの一方の縁iに垂直に接し、他方の把持爪
30が縁jからやや離れた箇所に傾斜した状態で当接す
るようにして押しつけて閉じると、垂直に押しつけた側
の把持爪29が縁j内に潜り込んで他方の把持爪30と
該把持爪29との間で縁jを掴むことができる。このよ
うにして縁jを掴んだ後、図7に示すように、ブーム7
を上げることにより、ドラム缶2を引上げると、ストッ
パ40に縁i側の胴部が当接して縁i側の上昇が阻ま
れ、図8に示すように、蓋部2aから胴部2bがシート
状に剥離される。また、弧状のシート状となった胴部2
bは地面上に載せ、把持爪29、30により地面に押し
つけて水平にし、積み上げることにより、コンパクト化
される。このようにしてシート化された胴部2bや蓋部
2aは炉にいれて廃棄物を燃焼させ、また、ピット38
内に漏れた産業廃棄物には例えばおがくずを混ぜて燃焼
させる。
【0018】このようにストッパ40によって一方の縁
i側を止めておいて把持側の縁jを引き上げることによ
り、ドラム缶2が空で比較的軽量であってもドラム缶2
を胴部2bと蓋部2aとに分離することが可能となる。
【0019】なお、本実施例のように、ドラム缶載置部
41を傾斜させ、胴部2bが切断されたドラム缶2に降
ろして自転させることにより、下向きの切断部hを上向
きにすることにより、切断部hの方向転換に要する手間
が省ける。
【0020】また、ドラム缶2を切断する固定刃37あ
るいはストッパ40を固定したベース39をL字形に構
成し、該ベース39の水平部39bに油圧ショベル1の
自重をかけて固定しながらドラム缶処理作業を行うこと
により、ベース39を固定する特別の固定手段が不要と
なり、ベース39のセットが容易となり、また、異なる
処理場への移動、セットが容易となる。
【0021】また、油圧ショベル1のアーム9の先端
に、把持装置15を着脱自在に取付けたので、把持装置
15を取り外してバケットを取り付ければ通常の油圧シ
ョベルとして利用でき、機械の用途が広がる。
【0022】また、把持装置15は、アーム9に対して
首振り自在に取付けると共に、旋回装置18を介して把
持装置本体19が取付けられているので、油圧ショベル
1の旋回装置4による旋回、フロント6の操作による把
持装置15の前後左右の位置、方向、傾斜、高さを任意
に設定でき、どのように置かれているドラム缶にも対応
できる。
【0023】また、把持爪29、30は、開閉される1
対のホーク29a、30aの各対向面に、それぞれ、ド
ラム缶2の外周の曲率半径にほぼ一致する半円筒形の把
持部29b、30bを設けたので、ドラム缶2をかなり
強い力で把持したとしても、ドラム缶2を変形させるこ
とがなく、ドラム缶2を確実に把持した状態で切断のた
めに動かすことができ、これにより切断部hの形成が円
滑に行えると共に、切断部h形成後も円形が保持され、
ドラム缶2の形状のばらつきが少なくなるため、その後
の剥離処理工程が同じ工程で円滑に行える。また、把持
部29b、30bはホーク29a、30aより広幅に形
成したので、ドラム缶2を把持した状態において、ドラ
ム缶2がぐらつかず、安定して把持される。
【0024】また、ベース39に固定刃37、ストッパ
40、ドラム缶載置部41を一体に設けることにより、
固定刃37やストッパ40やドラム缶載置部41が一体
に移動、設置でき、これらの作業が極めて容易に行え
る。また、ベース39をピット38に設置する構造とす
れば、ピッチ38は産業廃棄物を溜める場所であるか
ら、ドラム缶2から流出する内容物が外部に漏れること
がなく、後処理が容易となる。
【0025】図9は本発明の他の実施例であり、アーム
として伸縮アーム50を用いたものであり、該アーム5
0はブーム7にピン9aにより連結された下アーム51
と油圧シリンダ52により下アーム51に対して突没す
る上アーム53とからなり、上アーム53に前記と同様
にピン11を介して把持装置15を連結すると共に、バ
ケットシリンダ12にリンク機構13およびピン16を
介して連結する。そしてドラム缶2の胴部切断の際に
は、上アーム53を伸ばしておき、ドラム缶2を固定刃
37に当てて油圧シリンダ52を収縮させることによ
り、胴部を長手方向に切断する。このように伸縮アーム
50を用いれば、伸縮アーム50の伸縮により、直線的
にドラム缶2が動かされるため、ドラム缶2の切断がさ
らに容易となる。
【0026】この他、フロント操作によりドラム缶2の
胴部を切断する方法としては、ブーム7を上げるかある
いは下げることにより、ドラム缶2を上げるかあるいは
下げて胴部の切断を行う方法が採用できる。また本発明
は、ドラム缶の片面が開口されたもののみではなく、両
端に蓋部2aがあり、内部に内容物があるドラム缶や内
容物が硬化したドラム缶の切断、分離処理にも適用でき
る。
【0027】
【発明の効果】請求項1によれば、油圧ショベルのアー
ムに把持装置を取付け、把持装置にドラム缶を把持し、
フロント操作により固定刃に対してドラム缶を動かして
胴部を長手方向に切断する方法であるから、固定刃に対
してドラム缶を直線に近い円弧または直線的に移動させ
ることが可能となるので、従来のように、バケットに可
動刃を対面させて胴部を切断する場合のように、頻繁に
位置合わせを行う必要がなく、容易にかつ能率良くドラ
ム缶の切断を行うことが可能となる。
【0028】請求項2によれば、胴部が切断されたドラ
ム缶をその切断部を上向きにしてセットし、把持装置の
対をなす把持爪により切断部の縁を掴み、掴まれた部分
の反対側を、地面に固定したストッパにより押さえた状
態でフロント操作により把持装置を引き上げることによ
り、ドラム缶の蓋部から胴部をシート状に剥ぎ取って分
離するようにしたので、空のドラム缶でも胴部を蓋部か
ら容易に分離することが可能となる。
【0029】請求項3によれば、傾斜したドラム缶載置
部に、胴部が切断されたドラム缶に降ろして自転させる
ことにより、下向きの切断部を上向きにするようにした
ので、胴部が切断されたドラム缶をドラム缶載置部に置
くだけでドラム缶の向きが変えられ、ドラム缶の切断部
の向きを変える操作が不要となる。
【0030】請求項4によれば、ドラム缶を切断する固
定刃あるいはストッパを固定したベースをL字形に構成
し、該ベースをピットの上角部にセットし、該ベースの
水平部に油圧ショベルの自重をかけて固定しながらドラ
ム缶処理作業を行うようにしたので、ベースを固定する
特別の固定手段が不要となり、これによりベースのセッ
トが容易となり、また、異なる処理場への移動、セット
が容易となる。また、ピットは産業廃棄物を溜める場所
であるから、ドラム缶から流出する内容物が外部に漏れ
ることがなく、後処理が容易となる。
【0031】請求項5によれば、油圧ショベルのアーム
の先端に、バケットシリンダにより首振り自在にかつ着
脱自在にドラム缶把持装置を取付け、該把持装置は、旋
回装置と、該旋回装置の被旋回部に取付けられ、油圧シ
リンダにより開閉される一対の把持爪とを有し、ドラム
缶切断用の刃は、地面に固定する構造としたので、請求
項1の方法によるドラム缶の胴部の切断が可能となり、
能率良くかつ容易にドラム缶の切断が行える。また、油
圧ショベルを利用したことと、把持装置の前記取付け構
造により、把持装置の位置、方向、高さ、傾斜を任意に
設定可能となり、どのように置かれているドラム缶にも
対応できる。また、把持装置を取り外してバケットを取
り付ければ通常の油圧ショベルとして利用でき、機械の
用途が拡大される。
【0032】請求項6によれば、把持爪を、1対のホー
クの各対向面に、それぞれ、ドラム缶の外周の曲率半径
にほぼ一致する曲率半径を有する半円筒形の把持部を設
けた構造としたので、ドラム缶をかなり強い力で把持し
たとしても、ドラム缶を変形させることがなく、切断部
の形成が円滑に行えると共に、切断部形成後もドラム缶
の円形が保持され、ドラム缶の形状のばらつきが少なく
なるため、その後の剥離処理工程が同じ工程で円滑に行
える。また、把持部はホークより広幅としたので、ドラ
ム缶がぐらつくことなく、安定して把持できる。
【0033】請求項7によれば、把持爪を、ドラム缶の
胴部の切断部の一方の縁が把持できる構造とし、かつ地
面に固定され、ドラム缶の他方の縁を係止するストッパ
を備えたので、請求項2の方法が実施でき、空のドラム
缶の処理が行える。
【0034】請求項8によれば、ピットの上角部に一致
するL字形のベースの角部に、固定刃と、ストッパを設
け、該ベースのピット内に入れる垂直部における前記ス
トッパの下方に位置する箇所に、ピット内空部に突出し
かつ先端が上がるように傾斜したドラム缶載置部を設け
たので、固定刃やストッパやドラム缶載置部が一体に移
動、設置でき、これらの作業が極めて容易に行える。ま
た、ピットは産業廃棄物を溜める場所であるから、ドラ
ム缶から流出する内容物が外部に漏れることがなく、後
処理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるドラム缶処理方法を実施する装置
の一例を示す側面図である。
【図2】本実施例の平面図である。
【図3】本実施例におけるドラム缶把持装置を示す側面
図である。
【図4】(A)は本実施例において地面に置いてあるド
ラム缶を把持装置により把持している状態を示す側面
図、(B)は本実施例においてドラム缶の胴部を固定刃
により切断している状態を示す側面図、(C)は(B)
の背面図である。
【図5】本実施例において胴部を切断後のドラム缶のド
ラム缶載置部へのセット作業を説明する側面図である。
【図6】(A)は本実施例においてドラム缶載置部にセ
ットされたドラム缶を剥離するために切断部の縁を把持
する作業を説明する側面図、(B)はその拡大図であ
る。
【図7】本実施例において、ストッパにより切断部の一
方の縁側が固定される状態を示す側面図である。
【図8】本実施例において、胴部を蓋部から剥離してい
る状態を説明する側面図である。
【図9】本実施例の他の実施例を示す側面図である。
【符号の説明】
1:油圧ショベル、2:ドラム缶、6:フロント、7:
ブーム、9:アーム、12:バケットシリンダ、15:
把持装置、17:ブラケット、18:旋回装置、19:
把持装置本体、29、30:把持爪、29a、30a:
ホーク、29b、30b:把持部、32:開閉シリン
ダ、37:固定刃、38:ピット、39:ベース、4
0:ストッパ、50:伸縮アーム

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧ショベルのアームの先端に設けた把持
    装置によりドラム缶を把持し、 一方、ドラム缶を切断する刃を地面に固定しておき、 油圧ショベルのフロントを操作してドラム缶の胴部を前
    記刃に押しつけて長手方向に動かすことにより、ドラム
    缶の胴部を長手方向に切断することを特徴とするドラム
    缶処理方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 胴部が切断されたドラム缶をその切断部を上向きにして
    セットし、 把持装置の対をなす把持爪により切断部の縁を掴み、掴
    まれた部分の反対側を、地面に固定したストッパにより
    押さえた状態でフロント操作により把持装置を引き上げ
    ることにより、ドラム缶の蓋部から胴部をシート状に剥
    ぎ取って分離することを特徴とするドラム缶処理方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、 傾斜したドラム缶載置部に、胴部が切断されたドラム缶
    に降ろして該ドラム缶載置部上で自転させることによ
    り、下向きの切断部を上向きにすることを特徴とするド
    ラム缶処理方法。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかにおいて、 ドラム缶を切断する刃あるいはストッパを固定したベー
    スをL字形に構成し、該ベースをピットの上角部にセッ
    トし、 該ベースの水平部に油圧ショベルの自重をかけて固定し
    た状態でドラム缶の切断あるいは剥離作業を行うことを
    特徴とするドラム缶処理方法。
  5. 【請求項5】油圧ショベルのアームの先端に、バケット
    シリンダにより首振り自在にかつ着脱自在にドラム缶把
    持装置を取付け、 該把持装置は、旋回装置と、該旋回装置の被旋回部に取
    付けられ、油圧シリンダにより開閉される一対の把持爪
    とを有し、 ドラム缶切断用の刃は、地面に固定する構造を有するこ
    とを特徴とするドラム缶処理装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、 前記把持爪は、開閉される1対のホークの各対向面に、
    それぞれ、ドラム缶の外周の曲率半径にほぼ一致する曲
    率半径を有し、かつホークより広幅の半円筒形をなす把
    持部を有することを特徴とするドラム缶処理装置。
  7. 【請求項7】請求項5または6において、 前記把持爪は、ドラム缶の胴部の切断部の一方の縁を把
    持しうる構造を有すると共に、 地面に固定され、ドラム缶の他方の縁を係止するストッ
    パを備えることを特徴とするドラム缶処理装置。
  8. 【請求項8】請求項5ないし7のいずれかにおいて、 ピットの上角部に一致するL字形のベースの角部に、前
    記固定の刃と、ストッパを設け、 該ベースのピット内に入れる垂直部における前記ストッ
    パの下方に位置する箇所に、ピット内空部に突出しかつ
    先端が上がるように傾斜したドラム缶載置部を設けたこ
    とを特徴とするドラム缶処理装置。
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