JP3232598U - 端子構造および物理量センサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性の高い端子構造および物理量センサ装置を提供する。【解決手段】端子構造は、第1収容部1に配置された第1端子15と、第1端子15の一端と所定方向で溶接される第2端子3を備える第2収容部10とを備える。第2端子3は、第1端子15の一端が挿入される貫通孔3bと、第1端子15の一端が挿入される挿入面から第1端子15の一端が突出する突出面とに近づくにつれて、貫通孔3bの反対側に突き出る形状のガイド部と、を有する。ガイド部は所定方向側に設けられる。【選択図】図1A

Description

本考案は、端子構造および物理量センサ装置に関する。
従来、自動車や産業機器には多数の物理量センサが用いられている。物理量センサには圧力センサや加速度センサなどがあり、高温多湿の厳しい環境で使用されることが多い。物理量センサ装置では、凹部にセンサエレメントが配置されるナット部(収納箱)およびネジ部と、センサエレメントの信号を外部に伝達するためのインタフェースとなるソケット部と、によってパッケージが構成される技術が提案されている。また、ソケット部が、インナーハウジング部とソケットハウジング部との2つに分離する構成が提案されている。例えば、特許文献1で提案されている技術では、インナーハウジング部の貫通孔に上方から所定の入射角でレーザー光を照射し、第1リードピンの上端部とコネクタピンの一方の端部とを溶接することで、簡易に組み立てることができる。また、特許文献2で提案されている技術では、リードピンを収容するインナーハウジング部の一部の穴の形状を、穴の対辺の長さが当該穴に収容されるリードピンの径よりも短くすることで、センサエレメントからのインナーハウジング部の浮き上がりによる隙間の発生を抑制することができる。
また、銅系材料よりなる本体部と、挿入孔をもつように本体部から一体に隆起して筒状に突出するとともに突出先端側に先端側溶融部をもつ筒状突起部と、を有し、接続端子が挿入孔に挿入された状態で、先端側溶融部がレーザ光により溶融されることによって筒状突起部と接続端子とが溶接される接合方法が特許文献3に記載されている。
特開2017−037039号公報 特開2018−136277号公報 特開2006−179197号公報
図20は、従来の物理量センサ装置の製造方法におけるリードピンの挿入を示す断面図である。図20は、インナーハウジング部103の貫通孔103bに対して、下部よりセンサエレメントのリードピン115を挿入し組み合わせる挿入工程の図である。この際、インナーハウジング部103には、リードピン115導入用のテーパ部103gを設けて、挿入性を確保している。また、貫通孔103bの径r1を、リードピン115の径r2より大きくしている(r1>r2)。
図21は、従来の物理量センサ装置の製造方法におけるリードピンと貫通孔を示す上面図である。径r2は径r1より大きいため、図21に示すように、リードピン115挿入後、リードピン115とインナーハウジング部103との間に隙間gが生じてしまう。この後、リードピン115とインナーハウジング部103とをレーザー照射して金属同士を溶融させ接合している。ここで、リードピン115の挿入位置がずれるとこの隙間gが大きくなる(〜100μm)場合がある。一方、レーザー照射の位置は固定されており、レーザー照射の位置に大きい隙間gが生じた場合、レーザーが隙間gを通過して、照射面が減少して、リードピン115とインナーハウジング部103が溶融される部分が小さくなるため、溶接部が小さくなり、溶接強度が低下して、溶接品質が悪化する可能性があった。また、位置合わせセンサを設けて、レーザー照射位置を隙間gが狭い部分とすることもできるが、この場合、位置合わせの工数、位置合わせセンサの費用等で製造費用が高くなる。
本考案は、信頼性の高い端子構造および物理量センサ装置を提供することを目的とする。
本考案の目的を達成するため、本考案にかかる端子構造は、第1収容部に固定された第1端子と、第2収容部に固定された、前記第1端子の一端が挿入される貫通孔を備え前記第1端子の一端と所定方向で溶接される第2端子と、を備える。前記第2端子は、前記第1端子の一端が挿入される貫通孔と、前記第1端子の一端が挿入される挿入面から前記第1端子の一端が突出する突出面に近づくにつれて、前記貫通孔の径方向において内側に突き出る形状のガイド部と、を有する。前記ガイド部は前記所定方向側に設けられる。
また、本考案にかかる端子構造は、上述した考案において、前記貫通孔は、前記挿入面と前記突出面とで、孔位置がずれた斜めに形成されていることを特徴とする。
また、本考案にかかる端子構造は、上述した考案において、前記貫通孔の前記突出面の径r1、前記第1端子の一端の径r2、および前記第1端子の一端と、前記ガイド部と反対側の前記貫通孔とのずれS1は、r1−r2<S1<r1−0.25r2を満たすことを特徴とする。
また、本考案にかかる端子構造は、上述した考案において、前記ガイド部の側面が、前記第2端子の底面となす角度θは、100°以上135°以下であることを特徴とする。
本考案の端子構造および物理量センサ装置によれば、信頼性を高めることができる。
実施の形態にかかる物理量センサ装置の構成を示す断面図である。 図1Aの部分Aの拡大断面図である。 図1Aの部分Aの拡大断面図の他の形態である。 図1Aの部分Aの拡大上面図である。 図1Aの圧力センサチップの構成を示す説明図である。 図1Aの圧力センサチップの構成を示す説明図である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その1)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その2)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その3)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その4)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その5)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その6)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その7)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その8)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その9)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その10)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その11)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その12)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その13)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その14)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その15)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その16)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その17)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その18)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その19)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その20)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その21)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置のインナーハウジング部の製造途中の状態を示す説明図(その1)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置のインナーハウジング部の製造途中の状態を示す説明図(その2)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置のインナーハウジング部の製造途中の状態を示す説明図(その3)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置のインナーハウジング部の他の製造途中の状態を示す説明図(その1)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置のインナーハウジング部の他の製造途中の状態を示す説明図(その2)である。 実施の形態にかかる物理量センサ装置のインナーハウジング部の他の製造途中の状態を示す説明図(その3)である。 従来の物理量センサ装置の製造方法におけるリードピンの挿入を示す断面図である。 従来の物理量センサ装置の製造方法におけるリードピンと貫通孔を示す上面図である。
以下に添付図面を参照して、本考案にかかる端子構造および物理量センサ装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の各実施の形態の説明において、他の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
(実施の形態)
実施の形態にかかる端子構造および物理量センサ装置の構成について、圧力センサ装置を例に説明する。図1Aは、実施の形態にかかる物理量センサ装置の構成を示す断面図である。図2Aおよび図2Bは、図1Aの圧力センサチップの構成を示す説明図である。図2Aは、圧力センサチップ11の断面図を示し、図2Bには、圧力センサチップ11の俯瞰図を示す。図1Aに示すように、物理量センサ装置100は、センサエレメント(第1収容部)1、ネジ部(被測定媒体導入部)2、インナーハウジング部3およびソケットハウジング部(コネクタハウジング部)4を備える。本実施の形態では、センサエレメント1の信号を外部に伝達するためのインタフェースとなるソケット部が、インナーハウジング部(第2収容部)3と、ソケットハウジング部4との2つに分離する構成とする。センサエレメント1は、収納箱10、収納箱10の凹部10aに収納された、圧力センサチップ(半導体チップ)11、台座部材12、ダイアフラム13、を備える。なお、図1Aに示す断面は後述する図12Bに示す断面H-H’の位置の断面である。収納箱10は、例えばステンレス鋼材(SUS)などの金属でできている。
ここで、図2Aおよび図2Bを用いて、圧力センサチップ11について説明する。図2Aに示す断面は、図2Bに示すQ-Q’の位置の断面である。図2Aおよび図2Bに示すように、圧力センサチップ11は、例えば、ダイアフラム11aと、4つのゲージ抵抗63と、パッド部65と、を有する。ダイアフラム11aは、半導体シリコンの第1の面61から凹加工して形成された受圧部である。第1の面61は、図1Aでは上面である。このダイアフラム11aで圧力を受ける。4つのゲージ抵抗63は、半導体シリコンの第2の面62の、ダイアフラム11aの裏側に相当する箇所に形成されている。第2の面62は、図1Aでは下面である。4つのゲージ抵抗63は、拡散抵抗よりなる。これらのゲージ抵抗63は、圧力センサチップ11に圧力が印加された際に第2の面62に発生する歪の量に比例して抵抗値が変化する。圧力センサチップ11は他の半導体材料でできていてもよい。
また、圧力センサチップ11には、ゲージ抵抗63によって構成されるホイートストーンブリッジ回路などの圧力センサ素子や、制御回路が形成されている。制御回路は、第2の面62の制御回路領域64に形成される。制御回路とは、圧力センサ素子の出力信号を増幅する回路、感度を補正する回路、オフセットを補正する回路、感度およびオフセットの温度特性を補正する回路などである。また、圧力センサチップ11には、サージ保護素子やフィルタ(図示省略)なども形成されている。パッド部65は、圧力センサチップ11の第2の面62上に形成されている。パッド部65に設けられた各電極は、それぞれ、ボンディングワイヤ14により後述する各リードピン(第1端子)15に接続されている。パッド部65に設けられた各電極は、金属などの配線(図示省略)によって制御回路領域64に形成された各制御回路に接続されている。すなわち、各リードピン15は、ボンディングワイヤ14およびパッド部65に設けられた各電極を介して、制御回路領域64に形成された各制御回路に接続されている。また、パッド部65と制御回路領域64は、第2の面62のうち、ダイアフラム11aが設けられた領域以外の部分に配置される。また、パッド部65は、制御回路領域64の部分に配置されてもよい。
圧力センサチップ11の第1の面61は、収納箱10の凹部10aの底面に台座部材12を介して固着されている。台座部材12は、特に限定しないが、例えばガラス材料、すなわちパイレックス(登録商標)ガラスやテンパックスガラスなどでできている。台座部材12と圧力センサチップ11とは、静電接合によって接合されている。台座部材12と収納箱10とは、接着剤(不図示)によって接着されている。リードピン15は、センサエレメント1の信号を取り出すための端子ピンであり、複数配置される。
各リードピン15は、それぞれ、収納箱10の異なる貫通孔10bを通って収納箱10を貫通し、当該貫通孔10bを塞ぐ例えばガラスなどの絶縁性部材16により収納箱10に固定されている。リードピン15の一方の端部(以下、下端部とする)は、収納箱10の凹部10aから下方(ネジ部2側)に突出し、圧力センサチップ11の第2の面62上のパッド部65に設けられた各電極にボンディングワイヤ14により接続されている。リードピン15の他方の端部(以下、上端部とする)は、収納箱10の凹部10a側に対して反対側から上方(ソケットハウジング部4側)に突出している。収納箱10の凹部10a側に対して反対側には、凹み部27が設けられている。凹み部27は、絶縁性部材16に応力が集中するのを抑制するために設けられている。
具体的には、複数のリードピン15のうち、電源端子、グランド端子および出力端子である各リードピン(以下、第1リードピンとする)15aの下端部は、それぞれ、ボンディングワイヤ14により圧力センサ素子の各電極に接続される。第1リードピン15aの上端部は、コネクタピン(第2端子)31の貫通孔3bを貫通する。
一方、複数のリードピン15のうち、特性調整・トリミングのための各リードピン(以下、第2リードピンとする)15bの下端部は、それぞれボンディングワイヤ14により所定の制御回路の各電極に接続される。第2リードピン15bは、物理量センサ装置100の組み立て途中に特性調整・トリミングを行うために用いられ、特性調整・トリミング後には用いられない。第1リードピン15aと第2リードピン15bの長さは同じである。
ここで、縦方向とは、リードピン15の軸方向である。横方向とは、リードピン15の軸方向と直交する方向である。リードピン15は、例えば42アロイ(42Alloy)や、ニッケル(Ni)を50wt%程度含み、かつ残りの割合で鉄(Fe)を含む鉄ニッケル合金(50Ni-Fe)などの金属でできている。
図1Bは、図1Aの部分Aの拡大断面図である。図1Bにおいて、インナーハウジング部3は、インナーハウジング部3のコネクタピンの端部31aである(図1C、図1Dでも同様である。図5B参照)。実施の形態では、図1Bに示すように、インナーハウジング部3には、リードピン15導入用のテーパ部3gが設けられ、インナーハウジング部3のコネクタピン31の貫通孔3bの挿入側(リードピン15が挿入される側、図1Bのh2)の面(挿入面)で孔位置を変えずに、突出側(リードピン15が突出する側、図1Bのh1)の面(突出面)の孔位置がずれるように斜めに貫通孔3bを設けている。これにより、コネクタピン31にガイド部3hが設けられるようになる。ガイド部3hは、斜めの傾斜が設けられ、挿入側から突出側に近づくにつれて、貫通孔3bの反対側に突き出る形状を有している。言い換えれば、ガイド部3hは、貫通孔3bの径方向において内側に突き出る形状を有している。
また、コネクタピン31のガイド部3hと反対側の面にも傾斜が設けられている。この傾斜により、リードピン15の先端が逃げる空間ができ、リードピン15挿入時にリードピン15が曲がった場合でも、リードピン15を貫通孔3bに貫通させることができる。
実施の形態では、ガイド部3hを設けることにより、リードピン15の挿入位置がずれた場合でも、リードピン15を貫通孔3bの突出側の所定の位置にリードピン15を導く(ガイド)ことができる。ガイド部3hをレーザー照射位置側に設けることで、レーザー照射位置で、貫通孔3bに挿入されたリードピン15とコネクタピン31との間の隙間を小さくすることができる。これにより、溶接部が大きくなり、溶接強度を高くすることができ、強度低下を抑制できる。このように、実施の形態では、レーザー照射位置を、隙間が狭い部分とすることができるため、レーザーを隙間が小さい部分に位置を合わせるセンサを設ける必要が無くなり、製造費用を低減することもできる。ここで、ガイド部3hと反対側では、隙間が大きくなるが、ここにレーザーを照射して溶接することはないので問題はない。
ガイド部3hは、リードピン15を導く機能を有するため、ガイド部3hの側面が、コネクタピン31の底面となす角度θは、100°以上135°以下であることが好ましい。100°未満であると、リードピン15を導く機能が弱く、135°より大きいとリードピン15が曲がったときに、リードピン15を導けないためである。
ここで、コネクタピン31の突出側の径r1は0.8mm程度、リードピン15の径r2は、0.45mm程度である。この際、コネクタピン31の突出側の径r1、リードピン15の径r2および貫通孔3bのずれS1は、
r1−r2<S1<r1−0.25r2
を満たすことが好ましい。ずれS1は、リードピン15と、ガイド部3hと反対側の貫通孔3bとの距離である。ずれS1がr1−r2以下であると、リードピン15挿入時にずれて、リードピン15が曲がった場合に貫通孔3bに挿入できなくなるためである。ずれS1がr1−0.25r2以上であると、隙間が大きくなりすぎるためである。
図1Cは、図1Aの部分Aの拡大断面図の他の形態である。図1Cに示すように、ガイド部3hと反対側の貫通孔3bは、直線形状であってもよい。このような形状でも、ガイド部3hにより、リードピン15を貫通孔3bの突出側の所定の位置に端子を導くことができるため、図1Bと同様の効果を有する。
この形状の場合、リードピン15が曲がった場合に、リードピン15の先端が逃げる空間が無いが、コネクタピン31の突出側の径r1はリードピン15の径r2より大きく(r1>r2)、インナーハウジング部3の挿入側の径r3は突出側の径r1より大きい(r3>r1)ため、リードピン15が貫通できなくなることを避けることができる。また、この形状であっても、コネクタピン31の突出側の径r1、リードピン15の径r2および貫通孔3bのずれS1は、
r1−r2<S1<r1−0.25r2
を満たすことが好ましい。
図1Dは、図1Aの部分Aの拡大上面図である。コネクタピンの端部31aが伸びていく方向(図1DのA方向)の方が、周りにフレームが少なく、レーザーエネルギーが逃げにくいため、レーザー照射位置は、図1DのA方向にする場合が多い。このため、ガイド部3hを、矢印のA側に設けることで、リードピン15をレーザー照射位置側に導くことができる。ただし、構造上の制約から、レーザー光を打ちやすい箇所をレーザー照射位置にする場合もある。この場合は、レーザー照射位置側にガイド部3hを設ける。このように、インナーハウジング部3の構造等から、レーザー照射の好ましい位置が決まっているが、実施の形態では、ガイド部3hを好ましい位置の方向に設けることで、レーザー照射位置での隙間を小さくすることができる。
ネジ部2は、例えばSUSなどの金属でできている。ネジ部2の中心には、縦方向に被圧力測定気体である空気や被圧力測定液体である油(オイル)等の被測定媒体が通る貫通孔(導入孔)23が設けられている。ネジ部2の一方の開放端における貫通孔23の開口部が圧力導入口24である。ネジ部2の他方の開放端における貫通孔23の開口部25と収納箱10の凹部10aとが対向するように、ネジ部2の他方の開放端に設けられた台座部21上に、ダイアフラム13を挟んで収納箱10が載置されている。ネジ部2の台座部21、ダイアフラム13および収納箱10の積層箇所の周囲は、レーザー溶接により接合されている。
ダイアフラム13は、波打った薄い金属板であり、例えばSUSなどの金属でできている。ダイアフラム13は、収納箱10の凹部10aの開口部、および、ネジ部2の他方の開放端を塞ぐように配置される。収納箱10の凹部10aとダイアフラム13とに囲まれた空間には、圧力センサチップ11に圧力を伝達するシリコンオイルなどの液体(圧力媒体)20が充填されている。ネジ部2の台座部21、ダイアフラム13および収納箱10の積層箇所(接合部)の周囲の符号22は、ネジ部2の台座部21と収納箱10との溶接部である。符号26は、オーリングである。
インナーハウジング部3は、コネクタピン31と一体成形された樹脂部材であり、センサエレメント1の上方および周囲を囲む略凹部状をなす。具体的には、インナーハウジング部3は、収納箱10の凹部10a側に対して反対側の外周部に接着剤28により接着されている。収納箱10とインナーハウジング部3との接触面のほぼ全面に接着剤28が介在する。インナーハウジング部3と収納箱10との接着面の一方の面を凹凸が交互に繰り返し並んだ断面形状(例えばのこぎり刃のようなぎざぎざ)とし、当該接着面での接着剤の量を増やすことで、インナーハウジング部3と収納箱10とを接着しやすくしてもよい。インナーハウジング部3の凹部32は、第2リードピン15bを収容可能な深さを有する。
インナーハウジング部3の、センサエレメント1の上方を覆う部分(以下、インナーハウジング部3の上部とする)3aには、第1リードピン15aを貫通させるための貫通孔3bが設けられている。また、インナーハウジング部3の上部3aには、コネクタピン31が一体成形されている。コネクタピン31は、物理量センサ装置100と外部との信号のやり取りを行う信号端子である。コネクタピン31の一方の端部31a(後述する図3A〜図3C参照)は、インナーハウジング部3の貫通孔3bに接続する貫通孔31eを備える。コネクタピン31の垂直部31c(後述する図3A〜図3C参照)に設けられた凹部31fには、チップコンデンサ18が接合部材17によって取り付けられている。チップコンデンサ18は、隣り合うコネクタピン31間に取り付けられている。なお、コネクタピン31の構成は図3Aおよび図3Bを用いて後述する。
第1リードピン15aの上端部とコネクタピン31の一方の端部31aとは、組立て時に上方から所定の入射角(縦方向に対して3度程度傾いた角度)でレーザー光が照射される。このレーザー溶接により、第1リードピン15aの上端部は、コネクタピン31の一方の端部31aに接合されている。コネクタピン31は、例えば燐青銅(銅(Cu)に錫(Sn)を含む合金)、42アロイや50Ni-Feなどの金属でできており、レーザー光の照射によりコネクタピン31とリードピン15とが互いに溶け合うように接合される。
ソケットハウジング部4は、コネクタピン31の垂直部31c(後述する図3A〜図3C参照)を収容した、外部配線との接続部である。ソケットハウジング部4は、コネクタピン31の垂直部31cの周囲を囲む例えば略筒状をなす。例えば、コネクタピン31は、ソケットハウジング部4の底部4bの貫通孔4cを貫通して、ソケットハウジング部4に囲まれた空間41に突出している。ソケットハウジング部4は、インナーハウジング部3の上部3aの上面の外周部に接着剤(不図示)により接着されている。インナーハウジング部3とソケットハウジング部4との接触面のほぼ全面に接着剤が介在する。ソケットハウジング部4とインナーハウジング部3との接合面に、互いに嵌合する凹凸4a、3dが設けられていてもよい。
ネジ部2の台座部21、収納箱10、インナーハウジング部3およびソケットハウジング部4の最大直径はほぼ等しいことが好ましい。その理由は、次の通りである。上述したように、ネジ部2、収納箱10、インナーハウジング部3およびソケットハウジング部4は順に重ねて接合(または接着)される。このため、ネジ部2の台座部21、収納箱10、インナーハウジング部3およびソケットハウジング部4の最大直径をほぼ等しくすることで直径方向(横方向)の小型化を図ることができるからである。
上述した構成の物理量センサ装置100では、圧力導入口24から圧力媒体が導入され、圧力センサチップ11のダイアフラム11aで圧力を受けると、ダイアフラム11aが変形する。そして、ダイアフラム11a上のゲージ抵抗値が変化し、それに応じた電圧信号が発生する。その電圧信号は、感度補正回路やオフセット補正回路や温度特性補正回路などの調整回路によって調整された信号が増幅回路により増幅され、圧力センサチップ11から出力される。そして、その出力信号は、ボンディングワイヤ14を介して第1リードピン15aに出力される。
次に、物理量センサ装置100の製造方法(組立方法)について説明する。図3A〜図17は、実施の形態にかかる物理量センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図である。
まず、図3Aから図5Bを用いてチップコンデンサ18が接続されたコネクタピン31とインナーハウジング部3について説明する。図3A〜図3Cは、インナーハウジング部3を省いたコネクタピン31とチップコンデンサ18のみを示している。
図3A〜図3Cには、各方向から見た場合のコネクタピン31を示す。図3Dには、コネクタピン31同士を繋ぐチップコンデンサ18の等価回路を示す。第1コネクタピン31оと第4コネクタピン31rは、電源電圧を供給するための電源信号を供給する信号端子ピンであり、電源端子であるリードピン15と接続される。第2コネクタピン31pは、センサ信号を取り出すための信号端子ピンであり、出力端子であるリードピン15と接続される。第3コネクタピン31qは、グランド(Gnd)と接続するための信号端子ピンであり、グランド端子であるリードピン15と接続される。また、電源信号(Vcc)を供給するための信号端子ピンは、センサ信号(Vout)を取り出すための信号端子ピンとグランド(Gnd)と接続するための信号端子ピンとのそれぞれとの間にチップコンデンサ18を取り付けるために、第1コネクタピン31оと第4コネクタピン31rのように両端に2本設けられる。
第1コネクタピン31o〜第3コネクタピン31qは、樹脂形成によってインナーハウジング部3の上部3aに埋め込まれる部分(以下、水平部(第1部分)とする)31bと、当該水平部31bに連結され、当該水平部31bと直交して上方に突出する部分(以下、垂直部とする)31cと、からなる略L字状の断面形状を有する(図3Cの例では第1コネクタピン31oを示す)。第4コネクタピン31rについては、垂直部31cのみを有する略I字状の断面形状を有する(不図示)。
第1コネクタピン31o〜第3コネクタピン31qの一方の端部31aは、貫通孔31eの周囲を囲むように成形される(図3B)。なお、第1コネクタピン31o〜第3コネクタピン31qの端部31aは、貫通孔31eの周囲の一部を囲む略半円状の平面形状に成形されてもよいし、貫通孔31eの側壁に達する直線状の平面形状を有し、当該貫通孔31eの側壁の一部に露出されていてもよい(不図示)。
また、第1コネクタピン31oの水平部31bは、第1コネクタピン31oの端部31aと、第2コネクタピン31pの水平部31bおよび端部31aと、第3コネクタピン31qの水平部31bおよび端部31aを囲うように設けられ、第4コネクタピン31rと一体化されて接続されている(図3B)。これにより、第1コネクタピン31oと第4コネクタピン31rとは同電位となる。
まず、コネクタピン31に半田や導電性接着剤などの接合部材17によってチップコンデンサ18を取り付ける。例えば、第1コネクタピン31oと第2コネクタピン31pとがチップコンデンサ18aを介して接続されている(図3A、図3B)。例えば、第2コネクタピン31pと第3コネクタピン31qとがチップコンデンサ18bを介して接続されている(図3A、図3B)。例えば、第3コネクタピン31qと第4コネクタピン31rとがチップコンデンサ18cを介して接続されている(図3A、図3B)。このように、コネクタピン31同士は、チップコンデンサ18を介して接続されている(図3A、図3B)。上述したように、第1コネクタピン31oの端部31aが第4コネクタピン31rの垂直部31cと接続されている。このため、各端子間にチップコンデンサ18を取り付けることができる(図3D)。
図3A〜図3Dの例では、各端子間にチップコンデンサ18を取り付けているが、これに限らない。例えば、第4コネクタピン31rと第3コネクタピン31qとの間のチップコンデンサ18cについては、サージの要求に応じて取り付けるか否かが決定されてもよい。例えば、チップコンデンサ18cが取り付けられる場合、チップコンデンサ18cが取り付けられない場合と比較してEMC(Electromagnetic Cоmpatibility)耐性が向上する。
次に、コネクタピン31を、インナーハウジング部3の成形用の金型に入れる。そして、その金型に樹脂材料を流し込むことによりインナーハウジング部3とコネクタピン31とを一体成形(インサート成形)する。
図4には、インナーハウジング部3の断面を示す。図5Aおよび図5Bには、インナーハウジング部の外観を示す。インナーハウジング部3には、ソケットハウジング部4との接合面に嵌合する凹3dが設けられている(図4、図5A、図5B)。
インナーハウジング部3の上部3aには、第1リードピン15aを貫通させるための貫通孔3bが設けられている(図5B)。貫通孔3bは、コネクタピン31の貫通孔31e(図3B、図3C参照)と同じ位置に設けられている。このため、インナーハウジング部3のコネクタピン31が露出している側から見た表面の貫通孔3bは、貫通孔31eと同じである。ただし、後述する図12Bに示すようにインナーハウジング部3のコネクタピン31が露出している側から見た裏面の貫通孔3bは樹脂によって形成された貫通孔である。また、インナーハウジング部3の上部3aには、コネクタピン31が一体成形されている(図4、図5A、図5B)。例えば、インナーハウジング部3からコネクタピン31の垂直部31cの一部が露出されている(図4)。例えば、インナーハウジング部3の上部3aは、コネクタピン31の水平部31bを被覆する。コネクタピン31の一方の端部31aは、インナーハウジング部3の上部3aから露出されている。この、コネクタピン31の一方の端部31aの露出されている部分と第1リードピン15aが溶接される。
また、インナーハウジング部3の上端部3eは、コネクタピン31に取り付けたチップコンデンサ18および接合部材17を被覆する。
次に、図6から図11を用いて、収納箱10にリードピン15を取り付ける工程から圧力媒体を注入して封止するまでの工程について説明する。
図6に示すように、収納箱10の各貫通孔10bに、それぞれリードピン15を貫通させる。ここでは、収納箱10が略円形状の平面形状を有し、収納箱10の凹部10aの底面の中心を中心とする円周上に貫通孔10bが設けられている場合を例に説明する。複数の孔のうち、1つの孔は圧力媒体であるオイルを注入するための孔10cであり、残りの孔がリードピン15を貫通させる貫通孔10bである。
次に、収納箱10の貫通孔10bにガラスなどの絶縁性部材16を流し込んでリードピン15と収納箱10とを接合(気密封止)する。次に、収納箱10の凹部10aの底面の、貫通孔10bが設けられていない例えば中心に接着剤51を塗布する。次に、図7に示すように、収納箱10の凹部10aの底面の接着剤51上に、圧力センサチップ11を搭載して接着する。次に、図8に示すように、圧力センサチップ11の各電極とリードピン15とをボンディングワイヤ14により電気的に接続する。次に、図9に示すように、ネジ部2の台座部21上に、ダイアフラム13を挟んで、凹部10a側が下(ネジ部2側)になるように収納箱10を載置し、これらの部材の積層部分を例えばレーザーシーム溶接により接合する。
次に、図10に示すように、真空雰囲気下で、収納箱10の孔10cから収納箱10の凹部10aとダイアフラム13とに囲まれた空間にシリコンオイルなどの液体20を注入する。次に、図11に示すように、液体20を注入した孔10cに例えばSUSなどの金属でできた金属球52を押し当てて電圧を加える。これにより、当該孔10cの開口部に金属球52が溶接され(抵抗溶接)、液体20が封止される。次に、一般的な方法により、センサエレメント1の特性調整・トリミングを行う。
次に、図12Aから図16を用いて、インナーハウジング部3と収納箱10とを接着する工程について説明する。
図12Aには、インナーハウジング部3のコネクタピン31が露出していない側の底面を示す。また、図12Bには、収納箱10のリードピン15が露出している側の面を示す。
図12Aの例では、インナーハウジング部3には、3つの貫通孔3bと、5つの溝3fとを有する。貫通孔3bは、上述したようにコネクタピン31と接続されている。貫通孔3bには第1リードピン15aが貫通されてコネクタピン31と接続される。溝3fは、第1溝3faと第2溝3fbとがある。溝3fには第2リードピン15bが嵌め込まれる。リードピン15の長さが8mm程度である場合、溝3fと第2リードピン15bとが嵌め込まれる長さは2mm以上3mm以下程度である。
リードピン15の横方向の断面(リードピン15を輪切りに切断した断面)の形状が円形形状であるため、貫通孔3bと第1溝3faの形状は円形形状である。貫通孔3bと第1溝3faの径はφhである。リードピン15の径はφpである。φp≒φhの関係が成り立つ。
第2溝3fbの形状は、第2溝3fbの対辺の長さが長さφpより短くなるような形状であれば、第2溝3fbに第2リードピン15bが嵌め込まれる。また、第2溝3fbの形状は、第2リードピン15bを押し込む力の限界を超えない様な形状である。図12Aの例では、第2溝3fbの形状は弦と円弧を組み合わせた形状である。なお、第2溝3fbの形状は略六角形形状や略四角形形状などのように多角形の形状であってもよい。例えば第2溝3fbの弧の長さはφh’である。φh’<φpの関係が成り立つ。例えば、第2溝3fbや第2リードピン15bの寸法精度のばらつきを考慮して、φh’をφpよりも5%以上10%以下程度減らしている。なお、φh’=φpであると、第2溝3fbに第2リードピン15bを嵌め込む際に第2リードピン15bが削られるため、精度よく嵌め込むことができない虞があるため、φh’<φpとすることが好ましい。
また、第2溝3fbの数が多いと、第2溝3fbに第2リードピン15bを押し込むための力が大きくなるため、第2リードピン15bを押し込むことができない虞がある。そこで、第2溝3fbの数は1個以上3個以下とすることが好ましい。第2溝3fbの数は、1個よりも2個がよく、2個よりも3個であるとよい。第2溝3fbの数が3個であると、面固定となるため、インナーハウジング部3の浮き上がりを抑制することができる。また、溝3fの形状を第2溝3fbとすることが好ましいが、貫通孔3bの形状が第2溝3fbの形状となっていてもよい。例えば、5本の第2リードピン15bをすべて切断してしまう場合、第2リードピン15bを溝3fに嵌め込めないため、3個の貫通孔3bのうち少なくともいずれかの貫通孔3bの形状を第2溝3fbの形状としてもよい。また、例えば、面固定となるように第2溝3fbの数を3個としたいが、5本の第2リードピン15bのうち3本の第2リードピン15bを切断して2本の第2リードピン15bのみ溝3fに嵌め込めない場合、3個の貫通孔3bのうちの1個の貫通孔3bの形状を第2溝3fbの形状としてもよい。
このように、例えば複数の溝3fのうちの一部の溝3fの形状を円形形状から、円形の直径よりも対辺の長さが短くなるような形状に変更することにより、溝3fにリードピン15が噛み込むような構造となる。このため、接着剤28(図1A)の熱硬化時のインナーハウジング部3の浮き上がりを抑制することができる。換言すると、接着剤28の熱硬化時に、インナーハウジング部3の底面3cと収納箱10とに隙間が形成されることを抑制することができる。
次に、図13を用いて、コネクタピン31を一体成形したインナーハウジング部3の貫通孔3bに第1リードピン15aを貫通させる工程について説明する。実施の形態のインナーハウジング部3には、ガイド部3hが設けられている。このため、図13のように、第1リードピン15aが貫通孔3bの挿入側でずれて、図13のp1の状態になったとしても、ガイド部3hにより、第1リードピン15aが図13のp2の状態、p3の状態となり、貫通孔3bに挿入され、第1リードピン15aとインナーハウジング部3との間の隙間を狭くすることができる。
また、第1リードピン15aが貫通孔3bの挿入側で図13と逆方向にずれた場合でも、問題なく、挿入することができ、ガイド部3hがあるため、ガイド部3h側では、第1リードピン15aとインナーハウジング部3との間の隙間を狭くすることができる。
次に、図14に示すように、コネクタピン31を一体成形したインナーハウジング部3の貫通孔3bに第1リードピン15aを貫通させると同時に、インナーハウジング部3の溝3fに第2リードピン15bを嵌め込ませることにより、インナーハウジング部3の位置を決定し、熱硬化の接着剤28(図1A)でインナーハウジング部3を収納箱10に固定する。例えば、塗布した接着剤28が硬化するまでに、インナーハウジング部3と収納箱10とを高温状態で放置する。この際、第2リードピン15bがインナーハウジング部3の溝3fに嵌め込まれているため、接着剤28の熱硬化時のインナーハウジング部3の浮き上がりを防止することができ、インナーハウジング部3と収納箱10とを押さえ込まなくてもよい。このように、簡易に組み立てることができる。
このとき、第1リードピン15aは、インナーハウジング部3の上部3aの上面に露出するコネクタピン31とインナーハウジング部3の貫通孔3bで接触する。また、この段階では、コネクタピン31の周囲を覆うソケットハウジング部4が接合されていないため、インナーハウジング部3の上方に、レーザー光53の進入経路上に障害物となる部材は配置されていない。すなわち、ほぼ上方から、第1リードピン15aの上端部とコネクタピン31の一方の端部31aとの接触部を視認可能である。次に、インナーハウジング部3の貫通孔3bに上方から所定の入射角でレーザー光53を照射し、第1リードピン15aの上端部とコネクタピン31の一方の端部31aとの接触部を溶接(接合)する。
図15には、接着した後のインナーハウジング部3と収納箱10との断面を示す。断面は図12Bに示した断面A-A’の位置の断面である。なお、図15ではネジ部2や圧力センサチップ11などを省略してある。第1リードピン15aはコネクタピン31に溶接される。具体的には、例えば第1リードピン15aの上端部は、貫通孔3bを貫通し、コネクタピン31の一方の端部31aおよびコネクタピン31の水平部31bと接合されている。一方、第2リードピン15bと溝3fとが嵌合している。また、第2リードピン15bは切断されないため、第2リードピン15bと第1リードピン15aとは同じ長さである。
次に、図16Aおよび図16Bを用いて、ソケットハウジング部4について説明する。
図16Aには、ソケットハウジング部4の斜視図を示す。図16Bには、ソケットハウジング部4の断面図を示す。ソケットハウジング部4は、コネクタピン31の垂直部31cを収容する。ソケットハウジング部4は、インナーハウジング部3と接合する面にインナーハウジング部3の凹3dと嵌合する凸4aが設けられている。
また、ソケットハウジング部4は、内部が凹部になっている。ソケットハウジング部4の凹部の底部4bには、貫通孔4cと溝4dとが設けられている。底部4bには、ソケットハウジング部4の内壁に近い部分に溝4dが設けられるため、底部4bの溝4dが設けられる部分は貫通孔4cが設けられている部分よりも厚みがある。各貫通孔4cには、第1コネクタピン31o〜第3コネクタピン31qが貫通される。溝4dには、第4コネクタピン31rが入れられる。また、各貫通孔4cと溝4dとは、インナーハウジング部3の底面3cも含めてコネクタピン31を貫通または入れることが可能な形状となっている。溝4dおよび貫通孔4cの位置によってインナーハウジング部3の位置を決定することができる。
次に、図17を用いて、ソケットハウジング部4とインナーハウジング部3とを接合する工程について説明する。
図17に示すように、接着剤によりソケットハウジング部4とインナーハウジング部3とを接合する。これにより、コネクタピン31の周囲を囲むように、インナーハウジング部3の上部3aの上面にソケットハウジング部4が接合される。このとき、例えば、各貫通孔4cには、それぞれ第1コネクタピン31o〜第3コネクタピン31qが貫通される。溝4dに第4コネクタピン31rを入れ、各貫通孔4cには、それぞれ第1コネクタピン31o〜第3コネクタピン31qを貫通させることにより、インナーハウジング部3とソケットハウジング部4とが接合される。
その後、ネジ部2の台座部21の下面にオーリング26(図1A)を装着することで、図1Aに示す物理量センサ装置100が完成する。
図18A〜図18Cは、実施の形態にかかる物理量センサ装置のインナーハウジング部の製造途中の状態を示す説明図である。インナーハウジング部3は、物理量センサ装置を製造する前に製造しておく。まず、三角形の形状の突起がついた金型66を2台用意する。2台の金型66では突起の位置が異なっている。図18Aに示すように、この2台の金型66でインナーハウジング部3を上下から挟み、上下から圧力をかけることで、インナーハウジング部3を変形させ三角形の形状の溝を2つ形成する。
次に、図18Bに示すように、インナーハウジング部3を、貫通孔3bに対応する開口部を有する台68上に溝の間が開口部となるように設置して、インナーハウジング部3の上方からパンチ67で打ち抜き、貫通孔3bをくり抜く。
これにより、図18Cに示すように、インナーハウジング部3内に斜めに貫通孔3bが形成される。また、図1Cで示す形状の貫通孔3bも金型66の三角形の形状を変えることにより、同様に形成することができる。
図19A〜図19Cは、実施の形態にかかる物理量センサ装置のインナーハウジング部の他の製造途中の状態を示す説明図である。実施の形態にかかる物理量センサ装置のインナーハウジング部は、以下の方法でも製造することができる。まず、三角形の形状の突起がついた金型66を1台用意する。次に、図19Aに示すように、この金型66でインナーハウジング部3を上から圧力をかけることで、インナーハウジング部3を変形させ三角形の形状の溝を形成する。
次に、図19Bに示すように、貫通孔3bに対応する開口部を有し、インナーハウジング部3を斜めに設置することができる台68上に、インナーハウジング部3を溝が開口部上となるように設置して、インナーハウジング部3の上方からパンチ67で打ち抜き、貫通孔3bをくり抜く。
これにより、図19Cに示すように、インナーハウジング部3内に斜めに貫通孔3bが形成される。また、図1Cで示す形状の貫通孔3bも金型66の三角形の形状を変えることにより、同様に形成することができる。
なお、図19A〜図19Cに示す方法は金型66が1台であるという利点はあるが、台68上に斜めに設置するため、溝と開口部の位置あわせが難しく、図18A〜図18Cに示す方法で形成する方が好ましい。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、ガイド部を設けることにより、リードピンの挿入位置がずれた場合でも、リードピンを貫通孔の突出側の所定の位置にリードピンを導くことができる。ガイド部をレーザー照射位置側に設けることで、レーザー照射位置で、貫通孔に挿入されたリードピンとインナーハウジング部との間の隙間を小さくすることができる。これにより、溶接部が大きくなり、溶接強度を高くすることができ、強度低下を抑制できる。
以上のように、本考案にかかる物理量センサ装置は、収納箱の凹部側(ダイアフラム側)から圧力を印加するセンサチップを備えた物理量センサ装置に有用であり、特に圧力センサ装置に適している。
1 センサエレメント
2 ネジ部(被測定媒体導入部)
3、103 インナーハウジング部
3a インナーハウジング部の上部
3b、103b インナーハウジング部の貫通孔
3c インナーハウジング部の上端部の底面
3d インナーハウジング部の上部の外周部の凹凸
3e インナーハウジング部の上端部
3f、3fa、3fb インナーハウジング部の溝
3g、103g インナーハウジング部のテーパ部
3h インナーハウジング部のガイド部
4 ソケットハウジング部
4a ソケットハウジング部の下端部の凹凸
4b ソケットハウジング部の底部
4c ソケットハウジング部の底部の貫通孔
4d ソケットハウジング部の底部の溝
10 収納箱
10a 収納箱の凹部
10b 収納箱の貫通孔
10c 収納箱の孔
11 圧力センサチップ
11a、13 ダイアフラム
12 台座部材
14 ボンディングワイヤ
15、15a、15b、115 リードピン
16 絶縁性部材
17 接合部材
18、18a〜18c チップコンデンサ
20 液体
21 台座部
22 溶接部
23 ネジ部の貫通孔(導入孔)
24 ネジ部の一方の開放端の圧力導入口
25 ネジ部の他方の開放端の開口部
26 オーリング
27 凹み部
28、51 接着剤
31、31o〜31r コネクタピン
31a コネクタピンの端部
31b コネクタピンの水平部
31c コネクタピンの垂直部
31e コネクタピンの貫通孔
31f コネクタピンの凹部
32 インナーハウジング部の凹部
41 ソケットハウジング部に囲まれた空間
52 金属球
53 レーザー光
61 第1の面
62 第2の面
63 ゲージ抵抗
64 制御回路領域
65 パッド部
66 金型
67 パンチ
68 台
100 物理量センサ装置

Claims (8)

  1. 第1収容部に固定された第1端子と、
    第2収容部に固定された、前記第1端子の一端が挿入される貫通孔を備え前記第1端子の一端と所定方向で溶接される第2端子と、
    を備え、
    前記第2端子は、前記第1端子の一端が挿入される挿入面から前記第1端子の一端が突出する突出面に近づくにつれて、前記貫通孔の反対側に突き出る形状のガイド部を有し、
    前記ガイド部は前記所定方向側に設けられることを特徴とする端子構造。
  2. 前記貫通孔は、前記挿入面と前記突出面とで、孔位置がずれた斜めに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の端子構造。
  3. 前記貫通孔の前記突出面の径r1、前記第1端子の一端の径r2、および前記第1端子の一端と、前記ガイド部と反対側の前記貫通孔とのずれS1は、
    r1−r2<S1<r1−0.25r2
    を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の端子構造。
  4. 前記ガイド部の側面が、前記第2端子の底面となす角度θは、100°以上135°以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の端子構造。
  5. 半導体チップを備えた第1収容部と、
    前記第1収容部に配置された第1端子と、
    前記第1端子を収容し、前記第1端子の一端と所定方向で溶接される第2端子を備える第2収容部と、
    を備え、
    前記第2端子は、
    前記第1端子の一端が挿入される貫通孔と、
    前記第1端子の一端が挿入される挿入面から前記第1端子の一端が突出する突出面に近づくにつれて、前記貫通孔の反対側に突き出る形状のガイド部と、
    を有し、
    前記ガイド部は前記所定方向側に設けられることを特徴とする物理量センサ装置。
  6. 前記貫通孔は、前記挿入面と前記突出面とで、孔位置がずれた斜めに形成されていることを特徴とする請求項5に記載の物理量センサ装置。
  7. 前記貫通孔の前記突出面の径r1、前記第1端子の一端の径r2、および前記第1端子の一端と、前記ガイド部と反対側の前記貫通孔とのずれS1は、
    r1−r2<S1<r1−0.25r2
    を満たすことを特徴とする請求項5または6に記載の物理量センサ装置。
  8. 前記ガイド部の側面が、前記第2端子の底面となす角度θは、100°以上135°以下であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の物理量センサ装置。
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