JP2024035707A - 圧力センサ装置および圧力センサ装置の製造方法 - Google Patents

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JP2024035707A JP2022140331A JP2022140331A JP2024035707A JP 2024035707 A JP2024035707 A JP 2024035707A JP 2022140331 A JP2022140331 A JP 2022140331A JP 2022140331 A JP2022140331 A JP 2022140331A JP 2024035707 A JP2024035707 A JP 2024035707A
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Figure 2024035707000001
【課題】ダイアフラムの長寿命化および低コストで組み立てが可能な圧力センサ装置および圧力センサ装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体圧力センサチップ11を有する収容部1と、被圧力測定気体または被圧力測定液体を導く導入孔23を有する被測定媒体導入部2と、収容部1と被測定媒体導入部2との間に挟みこまれたカートリッジ化ダイアフラム13aと、を備える。カートリッジ化ダイアフラム13aは、収容部1側の環状の上部リング70と、被測定媒体導入部2側の環状の下部リング71とで、ダイアフラム13を挟み込み、溶接で一体化したものである。
【選択図】図1A

Description

本発明は、圧力センサ装置および圧力センサ装置の製造方法に関する。
従来、自動車や産業機器には多数の物理量センサが用いられている。物理量センサには圧力センサや加速度センサなどがあり、高温多湿の厳しい環境で使用されることが多い。物理量センサ装置では、凹部にセンサエレメントが配置されるナット部(収納箱)およびネジ部と、センサエレメントの信号を外部に伝達するためのインタフェースとなるソケット部と、によってパッケージが構成される技術が提案されている。また、ソケット部が、インナーハウジング部とソケットハウジング部との2つに分離する構成が提案されている。例えば、特許文献1で提案されている技術では、インナーハウジング部の貫通孔に上方から所定の入射角でレーザー光を照射し、第1リードピンの上端部とコネクタピンの一方の端部とを溶接することで、簡易に組み立てることができる。また、特許文献2で提案されている技術では、リードピンを収容するインナーハウジング部の一部の穴の形状を、穴の対辺の長さが当該穴に収容されるリードピンの径よりも短くすることで、センサエレメントからのインナーハウジング部の浮き上がりによる隙間の発生を抑制することができる。
また、ベースを形成するセラミックスの線膨張係数をΔ1(10-6/K)とし、リング部材を形成する金属の線膨張係数をΔ2(10-6/K)としたときに、0.7×Δ2≦Δ1を満たすことで、ベースをセラミックス製とした場合でも、気密性が高く接合欠陥を抑制できる圧力センサが公知である(例えば、特許文献3参照)。
また、環状のリング部材と、リング部材に対向する受け部材と、リング部材及び受け部材の間に挟まれたダイアフラムと、からなる受圧構造体と、リング部材に接合されて、ダイアフラムとの間に受圧空間を形成するセラミックス製のベースと、ベースの受圧空間側に取り付けられた半導体型圧力検出装置を備え、突発的な高電圧の印加においても半導体型圧力検出装置の検出精度の低下を防止することができる圧力検出ユニットが公知である(例えば、特許文献4参照)。
特開2017-037039号公報 特開2018-136277号公報 特開2020-008306号公報 特開2017-146136号公報
本発明は、ダイアフラムの長寿命化および低コストで組み立てが可能な圧力センサ装置および圧力センサ装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するため、本発明にかかる圧力センサ装置は、半導体圧力センサチップを有する収容部と、被圧力測定気体または被圧力測定液体を導く導入孔を有する被測定媒体導入部と、前記収容部と前記被測定媒体導入部との間に挟みこまれたカートリッジ化ダイアフラムと、を備える。前記カートリッジ化ダイアフラムは、前記収容部側の環状の上部リングと、前記被測定媒体導入部側の環状の下部リングとで、薄い金属板であるダイアフラムを挟み込み、溶接で一体化したものである。
また、本発明にかかる圧力センサ装置は、上述した発明において、前記収容部と、前記被測定媒体導入部と、前記カートリッジ化ダイアフラムとは、溶接で一体化されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる圧力センサ装置は、上述した発明において、前記上部リングと前記下部リングとは、同一材料、同一寸法で形成されていることを特徴とする。
また、本発明にかかる圧力センサ装置は、上述した発明において、前記上部リングは、前記上部リングの軸に垂直な方向に突出した上部突出部を有することを特徴とする。
また、本発明にかかる圧力センサ装置は、上述した発明において、前記上部突出部に、前記収容部側に突出したチップ側突出部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明にかかる圧力センサ装置は、上述した発明において、前記上部リングの軸方向において、前記上部突出部と前記半導体圧力センサチップが少なくとも一部で重なることを特徴とする。
また、本発明にかかる圧力センサ装置は、上述した発明において、前記上部突出部は、平板形状であり、少なくとも1つ上部圧力導入伝達穴が設けられていることを特徴とする。
また、本発明にかかる圧力センサ装置は、上述した発明において、前記上部圧力導入伝達穴は、前記軸の方向において前記半導体圧力センサチップと重ならない位置に設けることを特徴とする。
また、本発明にかかる圧力センサ装置は、上述した発明において、前記下部リングは、前記下部リングの軸に垂直な方向に突出した下部突出部を有することを特徴とする。
また、本発明にかかる圧力センサ装置は、上述した発明において、前記下部突出部は、平板形状であり、少なくとも1つ下部圧力導入伝達穴が設けられていることを特徴とする。
また、本発明にかかる圧力センサ装置は、上述した発明において、前記下部圧力導入伝達穴は、前記軸の方向において前記半導体圧力センサチップと重ならない位置に設けることを特徴とする。
また、本発明にかかる圧力センサ装置は、上述した発明において、前記下部リングは、前記下部リングの軸に垂直な方向に突出した下部突出部を有することを特徴とする。
また、本発明にかかる圧力センサ装置は、上述した発明において、前記上部リングと前記下部リングとは、同一材料、同一寸法で形成されていることを特徴とする。
本発明の目的を達成するため、本発明にかかる圧力センサ装置の製造方法は、まず、半導体圧力センサチップを有する収容部を形成する第1工程を行う。次に、被圧力測定気体または被圧力測定液体を導く導入孔を有する被測定媒体導入部を形成する第2工程を行う。次に、カートリッジ化ダイアフラムを形成する第3工程を行う。次に、前記収容部と前記カートリッジ化ダイアフラムとを接合する第4工程を行う。次に、前記被測定媒体導入部と前記カートリッジ化ダイアフラムとを接合する第5工程を行う。前記第3工程では、前記収容部側の環状の上部リングと、前記被測定媒体導入部側の環状の下部リングとで、ダイアフラムを挟み込み、溶接で一体化することで前記カートリッジ化ダイアフラムを形成する。
また、本発明にかかる圧力センサ装置の製造方法は、上述した発明において、前記第3工程の後、前記収容部と前記被測定媒体導入部との間に前記カートリッジ化ダイアフラムを挟み込んだ後、前記第4工程および前記第5工程を行うことを特徴とする。
また、本発明にかかる圧力センサ装置の製造方法は、上述した発明において、前記第3工程の後、前記収容部と前記被測定媒体導入部との間に前記カートリッジ化ダイアフラムを挟み込んだ後、前記収容部と前記被測定媒体導入部との間に電流を流しプロジェクション溶接することにより、前記第4工程と前記第5工程とを同時に行うことを特徴とする。
本発明の圧力センサ装置および圧力センサ装置の製造方法によれば、ダイアフラムの長寿命化および低コストで組み立てが可能になる。
実施の形態1にかかる圧力センサ装置の構成を示す断面図である。 実施の形態1にかかる圧力センサ装置のリング、ダイアフラムの詳細構造を示す断面図である。 実施の形態1にかかる圧力センサ装置のリングの他の構造を示す断面図である。 図1Aの圧力センサチップの構成を示す説明図である。 図1Aの圧力センサチップの構成を示す説明図である。 実施の形態1にかかる圧力センサ装置のリングの溶接を示す説明図である。 実施の形態1にかかる圧力センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その1)である。 実施の形態1にかかる圧力センサ装置の製造途中(組立途中)の状態を示す説明図(その2)である。 実施の形態2にかかる圧力センサ装置のリング、ダイアフラムの詳細構造を示す断面図である。 実施の形態1にかかる圧力センサ装置の高温時の状態を示す説明図である。 実施の形態1にかかる圧力センサ装置の温度とオイル圧との関係を示すグラフである。 実施の形態2にかかる圧力センサ装置の動作時の状態を示す説明図である。 実施の形態2にかかる圧力センサ装置の温度とオイル圧との関係を示すグラフである。 実施の形態2にかかる圧力センサ装置の温度とダイアフラム部応力との関係を示すグラフである。 実施の形態3にかかる圧力センサ装置のリング、ダイアフラムの詳細構造を示す断面図である。 実施の形態3にかかる圧力センサ装置の動作時の状態を示す説明図である。 実施の形態4にかかる圧力センサ装置のリング、ダイアフラムの詳細構造を示す断面図である。 実施の形態4にかかる圧力センサ装置の動作時の状態を示す説明図である。 従来の圧力センサ装置のネジ部とセンサエレメントの構成を示す断面図である。 収納箱と台座部との図15の溶接部Sの正常時の拡大図である。 収納箱と台座部との図15の溶接部Sの軸ずれ時の拡大図である。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる圧力センサ装置および圧力センサ装置の製造方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の各実施の形態の説明において、他の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。また、以下に示す、実施の形態1~4は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる圧力センサ装置の構成について説明する。図1Aは、実施の形態1にかかる圧力センサ装置の構成を示す断面図である。図1Aに示すように、圧力センサ装置100は、センサエレメント(第1収容部、収容部)1、ネジ部(被測定媒体導入部)2、インナーハウジング部3およびソケットハウジング部(コネクタハウジング部)4を備える。本実施の形態1では、センサエレメント1の信号を外部に伝達するためのインタフェースとなるソケット部が、インナーハウジング部(第2収容部)3と、ソケットハウジング部4との2つに分離する構成とする。センサエレメント1は、収納箱10、収納箱10の凹部10aに収納された、圧力センサチップ(半導体チップ)11、台座部材12、ダイアフラム13を備える。収納箱10は、例えばステンレス鋼材(SUS)などの金属でできている。
本発明は、ダイアフラム13をカートリッジ式にした構造としている。本発明では、ダイアフラム13を、センサエレメント1の収納箱10とネジ部2の台座部21とは異なる部材である、センサエレメント1側の環状の上部リング70と、ネジ部2側の環状の下部リング71とで挟み込み、この3部材をシーム溶接し一体化してカートリッジ化している。以下、上部リング70と下部リング71とでダイアフラム13を挟んだ形状をカートリッジ化ダイアフラム13aと称する。さらに、カートリッジ化ダイアフラム13aを収納箱10と台座部21とで挟み込み、それぞれをシーム溶接する。シーム溶接した箇所が溶接部22である。上部リング70と下部リング71の材質は溶接性を考慮して、被溶接物(収納箱10と台座部21)と同じ材料であることが好ましい。上部リング70および下部リング71は上から見た場合、環状の形状をしている。
上部リング70と下部リング71は、同一材料、同一寸法、同一工法によって製作されている。これにより、上部リング70と下部リング71での大きさのばらつきを低減することができる。また、ダイアフラム13との組み合わせにおいても、治具を用いて、外形がほぼ一致した上部リング70と下部リング71を使用するため、同芯度が小さい組み立てが可能となり、上部リング70および下部リング71と、ダイアフラム13との接触箇所の形状や位置などを安定させることができる。このため、ダイアフラム13の変形時に発生する圧力のムラをなくし、圧力の均一化を図ることが可能になる。
さらに、上部リング70と下部リング71に対して、同一材料を使用することで、直接材のコストダウンが可能となる。さらに、同一材料を生産、使用することで、ダイアフラム13の発生応力の均一化を図ることが可能になり、ダイアフラム13の長寿命化、寿命の安定化が図れる。
ダイアフラム13を、カートリッジ化することで、金属薄膜で構成されたダイアフラム13を本組み立て工程で直接取り扱うことがなくなる。このため、後工程でのハンドリングによるダイアフラム13の変形がなくなり、製造工程での良品率向上に寄与する。さらに、仕様要求が変化し、ダイアフラム13の外形サイズの変更があっても、カートリッジ外形を変えないようにすればよく、組み立て工程を変更することなく、製作することが可能になる。
図1Bは、実施の形態1にかかる圧力センサ装置のリング、ダイアフラムの詳細構造を示す断面図である。上部リング70および下部リング71は同じ厚さtであり、厚さtは、製造時のレーザー光照射径または溶融幅をΦL(図3A参照)とすると、ΦLの2倍以上であることが好ましい(t≧ΦL/2)。ΦLは、例えば、3μm~6μmである。また、上述したように上部リング70および下部リング71は、同一寸法である。つまり、上部リング70の外径ΦD1、下部リング71の外径ΦD2は、ΦD1=ΦD2であり、上部リング70の内径Φd1、下部リング71の内径Φd2は、Φd1=Φd2である。上部リング70および下部リング71は、ダイアフラム13側に、フィレット形状(R形状)が形成され、上部リング70の曲率半径R1、下部リング71の曲率半径R2は、R1=R2である。さらに、上部リング70の外径ΦD1、下部リング71の外径ΦD2は、ダイアフラム13の径ΦFとほぼ同じであり、ΦD1=ΦD2≒ΦFであることが好ましい。
また、図1Cは、実施の形態1にかかる圧力センサ装置のリングの他の構造を示す断面図である。上部リング70の上面および下部リング71の上面に突起72を備えている。カートリッジ化ダイアフラム13aの収納箱10と台座部21への取り付けは、上部リング70の上面および下部リング71の上面に形成された突起72を収納箱10および台座部21と接触させた状態でプロジェクション溶接を行うことで接合できる。プロジェクション溶接は、収納箱10と台座部21との間に電流を流すことにより突起72を溶融して接合する。
ここで、図2Aおよび図2Bを用いて、圧力センサチップ11について説明する。図2Aに示す断面は、図2Bに示すQ-Q’の位置の断面である。図2Aおよび図2Bに示すように、圧力センサチップ11は、例えば、ダイアフラム11aと、4つのゲージ抵抗63と、パッド部65と、を有する。ダイアフラム11aは、半導体シリコンの第1の面61から凹加工して形成された受圧部である。第1の面61は、図1Aでは上面である。このダイアフラム11aで圧力を受ける。4つのゲージ抵抗63は、半導体シリコンの第2の面62の、ダイアフラム11aの裏側に相当する箇所に形成されている。第2の面62は、図1Aでは下面である。4つのゲージ抵抗63は、拡散抵抗よりなる。これらのゲージ抵抗63は、圧力センサチップ11に圧力が印加された際に第2の面62に発生する歪みの量に比例して抵抗値が変化する。圧力センサチップ11は他の半導体材料でできていてもよい。
また、圧力センサチップ11には、ゲージ抵抗63によって構成されるホイートストーンブリッジ回路などの圧力センサ素子や、制御回路が形成されている。制御回路は、第2の面62の制御回路領域64に形成される。制御回路とは、圧力センサ素子の出力信号を増幅する回路、感度を補正する回路、オフセットを補正する回路、感度およびオフセットの温度特性を補正する回路などである。また、圧力センサチップ11には、サージ保護素子やフィルタ(図示省略)なども形成されている。パッド部65は、圧力センサチップ11の第2の面62上に形成されている。パッド部65に設けられた各電極は、それぞれ、ボンディングワイヤ14により後述する各リードピン(第1端子)15に接続されている。パッド部65に設けられた各電極は、金属などの配線(図示省略)によって制御回路領域64に形成された各制御回路に接続されている。すなわち、各リードピン15は、ボンディングワイヤ14およびパッド部65に設けられた各電極を介して、制御回路領域64に形成された各制御回路に接続されている。また、パッド部65と制御回路領域64は、第2の面62のうち、ダイアフラム11aが設けられた領域以外の部分に配置される。また、パッド部65は、制御回路領域64の部分に配置されてもよい。
圧力センサチップ11の第1の面61は、収納箱10の凹部10aの底面に台座部材12を介して固着されている。台座部材12は、特に限定しないが、例えばガラス材料、すなわちパイレックス(登録商標)ガラスやテンパックスガラスなどでできている。台座部材12と圧力センサチップ11とは、静電接合によって接合されている。台座部材12と収納箱10とは、接着剤(不図示)によって接着されている。リードピン15は、センサエレメント1の信号を取り出すための端子ピンであり、複数配置される。
各リードピン15は、それぞれ、収納箱10の異なる貫通孔10bを通って収納箱10を貫通し、当該貫通孔10bを塞ぐ例えばガラスなどの絶縁性部材16により収納箱10に固定されている。リードピン15の一方の端部(以下、下端部とする)は、収納箱10の凹部10aから下方(ネジ部2側)に突出し、圧力センサチップ11の第2の面62上のパッド部65に設けられた各電極にボンディングワイヤ14により接続されている。リードピン15の他方の端部(以下、上端部とする)は、収納箱10の凹部10a側に対して反対側から上方(ソケットハウジング部4側)に突出している。収納箱10の凹部10a側に対して反対側には、凹み部27が設けられている。凹み部27は、絶縁性部材16に応力が集中するのを抑制するために設けられている。
具体的には、複数のリードピン15のうち、電源端子、グランド端子および出力端子である各リードピン(以下、第1リードピンとする)15aの下端部は、それぞれ、ボンディングワイヤ14により圧力センサ素子の各電極に接続される。第1リードピン15aの上端部は、コネクタピン(第2端子)31の貫通孔3bを貫通する。
一方、複数のリードピン15のうち、特性調整・トリミングのための各リードピン(以下、第2リードピンとする)15bの下端部は、それぞれボンディングワイヤ14により所定の制御回路の各電極に接続される。第2リードピン15bは、圧力センサ装置100の組み立て途中に特性調整・トリミングを行うために用いられ、特性調整・トリミング後には用いられない。
ここで、縦方向とは、リードピン15の軸方向である。横方向とは、リードピン15の軸方向と直交する方向である。リードピン15は、例えば42アロイ(42Alloy)や、ニッケル(Ni)を50wt%程度含み、かつ残りの割合で鉄(Fe)を含む鉄ニッケル合金(50Ni-Fe)などの金属でできている。
ネジ部2は、例えばSUSなどの金属でできている。ネジ部2の中心には、縦方向に被圧力測定気体である空気や被圧力測定液体である油(オイル)等の被測定媒体が通る貫通孔(導入孔)23が設けられている。ネジ部2の一方の開放端における貫通孔23の開口部が圧力導入口24である。ネジ部2の他方の開放端における貫通孔23の開口部25と収納箱10の凹部10aとが対向するように、ネジ部2の他方の開放端に設けられた台座部21上に、カートリッジ化ダイアフラム13aを挟んで収納箱10が載置されている。ネジ部2の台座部21、カートリッジ化ダイアフラム13aおよび収納箱10の積層箇所の周囲は、レーザー溶接により接合されている。
ダイアフラム13は、厚さ25μm程度の波打った薄い金属板であり、例えばSUSなどの金属でできている。ダイアフラム13は、上部リング70の開口部と下部リング70の開口部を塞ぐように配置される。収納箱10の凹部10aとダイアフラム13とに囲まれた空間には、圧力センサチップ11に圧力を伝達するシリコーンオイルなどの液体(圧力媒体)20が充填されている。ネジ部2の台座部21、ダイアフラム13および収納箱10の積層箇所(接合部)の周囲の符号22は、ネジ部2の台座部21と収納箱10との溶接部である。符号26は、オーリングである。
インナーハウジング部3は、コネクタピン31と一体成形された樹脂部材であり、センサエレメント1の上方および周囲を囲む略凹部状をなす。具体的には、インナーハウジング部3は、収納箱10の凹部10a側に対して反対側の外周部に接着剤28により接着されている。収納箱10とインナーハウジング部3との接触面のほぼ全面に接着剤28が介在する。インナーハウジング部3と収納箱10との接着面の一方の面を凹凸が交互に繰り返し並んだ断面形状(例えばのこぎり刃のようなぎざぎざ)とし、当該接着面での接着剤の量を増やすことで、インナーハウジング部3と収納箱10とを接着しやすくしてもよい。インナーハウジング部3の凹部32は、第2リードピン15bを収容可能な深さを有する。
インナーハウジング部3の、センサエレメント1の上方を覆う部分(以下、インナーハウジング部3の上部とする)3aには、第1リードピン15aを貫通させるための貫通孔3bおよび、第2リードピン15bが嵌め込まれる溝3fが設けられている。また、インナーハウジング部3の上部3aには、コネクタピン31が一体成形されている。コネクタピン31は、圧力センサ装置100と外部との信号のやり取りを行う信号端子である。コネクタピン31の一方の端部は、インナーハウジング部3の貫通孔3bに接続する貫通孔を備える。コネクタピン31の垂直部に設けられた凹部31aには、チップコンデンサ18が接合部材17によって取り付けられている。チップコンデンサ18は、隣り合うコネクタピン31間に取り付けられている。
第1リードピン15aの上端部とコネクタピン31の一方の端部とは、組立て時に上方から所定の入射角(縦方向に対して3度程度傾いた角度)でレーザー光が照射される。このレーザー溶接により、第1リードピン15aの上端部は、コネクタピン31の一方の端部に接合されている。コネクタピン31は、例えば燐青銅(銅(Cu)に錫(Sn)を含む合金)、42アロイや50Ni-Feなどの金属でできており、レーザー光の照射によりコネクタピン31とリードピン15とが互いに溶け合うように接合される。
ソケットハウジング部4は、コネクタピン31の垂直部を収容した、外部配線との接続部である。ソケットハウジング部4は、コネクタピン31の垂直部の周囲を囲む例えば略筒状をなす。例えば、コネクタピン31は、ソケットハウジング部4の底部4bの貫通孔4cを貫通して、ソケットハウジング部4に囲まれた空間41に突出している。ソケットハウジング部4は、インナーハウジング部3の上部3aの上面の外周部に接着剤(不図示)により接着されている。インナーハウジング部3とソケットハウジング部4との接触面のほぼ全面に接着剤が介在する。ソケットハウジング部4とインナーハウジング部3との接合面に、互いに嵌合する凹凸4a、3dが設けられていてもよい。
上述した構成の圧力センサ装置100では、圧力導入口24から圧力媒体が導入され、圧力センサチップ11のダイアフラム11aで圧力を受けると、ダイアフラム11aが変形する。そして、ダイアフラム11a上のゲージ抵抗値が変化し、それに応じた電圧信号が発生する。その電圧信号は、感度補正回路やオフセット補正回路や温度特性補正回路などの調整回路によって調整された信号が増幅回路により増幅され、圧力センサチップ11から出力される。そして、その出力信号は、ボンディングワイヤ14を介して第1リードピン15aに出力される。
次に、図3Aは、カートリッジ化ダイアフラム13aの製造方法を示す。ダイアフラム13を両面から環状の金属でできた上部リング70と下部リング71とで挟み込み、その合わせめとなる部分をレーザー光53等のエネルギーにて全周を溶接する。これにより、カートリッジ化ダイアフラム13aが完成する。図3Aにおいて、溶融箇所を符号73で示し、ΦLは、製造時のレーザー光照射径または溶融幅である。
次に、図3Bに示すように、ネジ部2の台座部21上に、カートリッジ化ダイアフラム13aを挟んで、凹部10a側が下(ネジ部2側)になるように圧力センサチップ11を収納した収納箱10を載置し、これらの部材の積層部分を例えばレーザーシーム溶接やプロジェクション溶接により接合する。この構造とすることにより、カートリッジ化ダイアフラム13aの組み立て工程と、その後のカートリッジ化ダイアフラム13aの本体への取り付け工程に分けられることにより、組み立て精度の向上が図られ、さらに、専業化することでコストダウンすることが可能になる。
次に、図4に示すように、インナーハウジング部3およびソケットハウジング部4を接合して、圧力センサ装置100を完成する。
(比較例)
図15は、比較例の圧力センサ装置のネジ部とセンサエレメントの構成を示す断面図である。圧力センサ装置200は、圧力を導入する部品であるネジ部102と圧力センサチップ111を格納したステム(センサエレメント101)の間に挟みこまれたダイアフラム113からなる構成を有する。圧力センサ装置200は、それぞれの部材をシーム溶接にて一体化させ、センサエレメント101とダイアフラム113にて形成される空間にシリコーンオイル等の液体120を密閉封止した構造である。この構成では、ネジ部102の圧力導入穴124から侵入した圧力媒体がダイアフラム113を押し、ダイアフラム113の弾性変形により密封された液体120へ圧力を伝達する。液体120は収納箱110の空間に配置された圧力センサチップ111へ圧力を伝達し、電気信号へ変換することで圧力を検出する。
電気信号は、圧力センサチップ111に接続されたボンディングワイヤ114を経由して、リードピン115で外部に取り出される。センサエレメント101とネジ部102は、センサエレメント101の収納箱110とネジ部102の台座部121を溶接部122でシーム溶接されている。
ダイアフラム113は、先に述べた機能の他、外部からの熱によって膨張収縮をする液体120の体積変化を吸収する役割を持つ。しかし、ダイアフラム113は弾性体であることから一定のばね定数を保有する。このため、液体120の膨張収縮の変化と同時に液体120の圧力変化を伴うこととなる。
これらの圧力変化によるダイアフラム113へのストレスや、液体120の熱膨張収縮による体積変化は、ダイアフラム113に形成された波型によってダイアフラム113が変形することによって吸収している。また、内部の液体120の熱膨張収縮による体積変化は、液体120の体積、すなわち内部容積に依存している。
このダイアフラム113の弾性変形は、センサエレメント101の最小接触部位(収納箱110)とネジ部102の最小接触部位(台座部121)によって支えられている。この接触部分には最も大きな応力が働くため、ダイアフラム113が最も破壊しやすい最弱部位となる。このため、この部位にはフィレット形状(R形状)を形成し、応力の発生を低減している。
しかし、センサエレメント101とネジ部102とでは、その工法が全く違うため、この接触部位のR形状や寸法を全く同じにすることができない。さらに、それぞれの軸を合わせて3部材をシーム溶接するが、その際の各部材の外形バラツキや、組み合わせの軸ズレによってダイアフラム113がずれて溶接されやすい。図16は、収納箱と台座部との図15の溶接部Sの正常時の拡大図である。図17は、収納箱と台座部との図15の溶接部Sの軸ずれ時の拡大図である。
図16の正常時には、ダイアフラム113に対する影響は少ないが、図17のように、軸がずれたダイアフラム113が形成された場合、図17の矢印で示すように圧力や体積変化によるダイアフラム113への応力の発生が不均一となり、ダイアフラム113の寿命を著しく低下させてしまう。
これに対し、本実施の形態1によれば、ダイアフラムは、センサエレメント側の環状の上部リングとネジ部側の環状の下部リングとで挟み込まれている。上部リングと下部リングは、同一材料、同一寸法、同一工法によって製作されている。これにより、上部リングおよび下部リングと、ダイアフラムとの接触箇所の形状や位置などを安定させることができる。このため、ダイアフラムの変形時に発生する圧力のムラをなくし、圧力の均一化を図ることが可能になり、ダイアフラムの長寿命化、寿命の安定化が図れる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる圧力センサ装置の構成について説明する。図5は、実施の形態2にかかる圧力センサ装置のリング、ダイアフラムの詳細構造を示す断面図である。実施の形態2でもダイアフラム13は、上部リング70と下部リング71とに挟み込まれカートリッジ化されている。実施の形態2では、上部リング70および下部リング71に、上部リング70および下部リング71の軸に垂直な方向に突出した突出部76が設けられている。突出部76は、平板形状であり、中心に圧力導入、伝達穴79が設けられており、上から見た場合、環状の形状である。
図6は、実施の形態1にかかる圧力センサ装置の高温時の状態を示す説明図である。圧力センサ装置100は、封じ込めた液体20の熱膨張収縮をダイアフラム13のばね特性によって吸収しているが、熱膨張収縮で歪みが発生し、その歪みがダイアフラム13の疲労寿命を左右してしまう。この歪みは、図6の点線の丸で囲まれた領域Sで最も大きくなる。さらに、体積変化を吸収するダイアフラム13自体が非線形な弾性変形を生じることで、内圧変化も温度に比例しない非線形な状態をもたらすこととなり、センサ出力の温度に対する非直線性が悪化してしまう。
図7は、実施の形態1にかかる圧力センサ装置の温度とオイル圧との関係を示すグラフである。図7において、横軸は温度を示し、縦軸はオイル圧(内圧75)を示す。内圧75とは、液体20の熱膨張によりダイアフラム13にかかる圧力のことである。図7で、実線は、実施の形態1にかかる圧力センサ装置100の内圧75を示し、点線は、従来の圧力センサ装置200の内圧を示す。実施の形態1では、上部リング70を設けているため、収納箱10の体積が増えている。このため、液体20が多くなり、図7に示すように、実施の形態1では、温度が高くなると内圧75の強さが従来より強くなり、その結果、ダイアフラム13の歪みも大きくなる。
図8は、実施の形態2にかかる圧力センサ装置の動作時の状態を示す説明図である。実施の形態2では、上部リング70および下部リング71に、ダイアフラム13と接触しない突出部76を設けることで、設置した突出部76の体積が本来液体20が入るべき空間に存在するようになり、注入される液体20の量を突出部76の体積分低減することが可能となる。下部リング71の突出部76は、液体20の量を低減する効果がないため、設けなくてもよいが、以下で説明する障壁の効果を有するため、設けることが好ましい。
図9は、実施の形態2にかかる圧力センサ装置の温度とオイル圧との関係を示すグラフである。図9において、横軸は温度を示し、縦軸はオイル圧(内圧75)を示す。図9で、実線は、実施の形態1にかかる圧力センサ装置100の内圧75を示し、点線は、実施の形態2にかかる圧力センサ装置100の内圧75を示す。また、図10は、実施の形態2にかかる圧力センサ装置の温度とダイアフラム部応力との関係を示すグラフである。図10において、横軸は温度を示し、縦軸はダイアフラム13にかかる応力を示す。図10で、実線は、実施の形態1にかかる圧力センサ装置100の応力を示し、点線は、実施の形態2にかかる圧力センサ装置100の応力を示す。
図9および図10に示すように、実施の形態2では、液体20の量を少なくすることで、液体20の熱膨張収縮量も低減され、ダイアフラム13が吸収すべき体積増加も少なくて済む。この結果、液体20による内圧75が弱くなり、ダイアフラム13の歪みも少なくなりダイアフラム13に発生する応力も少なくなる。これらの効果として、ダイアフラム13の寿命を向上させるとともに、センサ出力の温度に対する非直線性の影響も緩和できる。
さらに、実施の形態2では、下部リング71に突出部76を設けることで、測定媒体に混入した異物77等が圧力74の脈動によって侵入した場合でも、突出部76が障壁となり、ダイアフラム13に衝突することを減少させ、ダイアフラム13の保護としても有効な効果をもたらす。
また、実施の形態2にかかる圧力センサ装置100は、突出部76が設けられた上部リング70および突出部76が設けられた下部リング71を用いることで、実施の形態1にかかる圧力センサ装置100と同様に製造することができる。
以上、説明したように、本実施の形態2によれば、上部リングおよび下部リングに、軸に垂直な方向に突出した突出部が設けられている。突出部により、液体量の低減が可能となり、ダイアフラムにかかる応力を低減し、ダイアフラムの長寿命化、非直線性を改善することができる。さらに、突出部は、ダイアフラムの保護としても有効な効果をもたらす。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3にかかる圧力センサ装置の構成について説明する。図11は、実施の形態3にかかる圧力センサ装置のリング、ダイアフラムの詳細構造を示す断面図である。実施の形態3でも実施の形態2と同様に、上部リング70および下部リング71に、軸に垂直な方向に突出した突出部76が設けられている。実施の形態3では、上部リング70の突出部76に圧力センサチップ11側に突出したチップ側突出部78が設けられている。チップ側突出部78は、ダイアフラム13と接触しないように、上部リング70の突出部76の圧力センサチップ11側に設けられている。
図12は、実施の形態3にかかる圧力センサ装置の動作時の状態を示す説明図である。実施の形態3では、上部リング70の突出部76にチップ側突出部78を設けることで、設置したチップ側突出部78の体積が本来液体20が入るべき空間に存在するようになり、注入される液体20の量をチップ側突出部78の体積分低減することが可能となる。このため、実施の形態3では、実施の形態2よりも液体20の量を低減することが可能になり、実施の形態2よりも、液体20による内圧75が弱くなり、ダイアフラム13に発生する応力がより少なくなる。このため、ダイアフラム13の寿命をさらに向上させるとともに、センサ出力の温度に対する非直線性の影響もさらに緩和することができる。
さらに、実施の形態3でも、実施の形態2と同様に、下部リング71に突出部76を設けることで、測定媒体に混入した異物77等が圧力74の脈動によって侵入した場合でも、突出部76が障壁となる。これにより、ダイアフラム13に衝突することを減少させ、ダイアフラム13の保護としても有効な効果をもたらす。
また、実施の形態3にかかる圧力センサ装置100は、突出部76が設けられ、突出部76にチップ側突出部78が設けられた上部リング70および突出部76が設けられた下部リング71を用いることで、実施の形態1にかかる圧力センサ装置100と同様に製造することができる。
以上、説明したように、本実施の形態3によれば、上部リングの突出部にチップ側突出部が設けられている。チップ側突出部により、液体の量がさらに低減可能となり、ダイアフラムにかかる応力を実施の形態2よりも低減し、ダイアフラムの寿命をさらに向上させるとともに、センサ出力の温度に対する非直線性の影響もさらに緩和することができる。
なお、上部リング70と下部リング71とを同一材料、同一寸法で形成してもよい。この場合、下部リング71にチップ側突出部78が設けられる。下部リング71に設けられるチップ側突出部78は、圧力センサチップ11側に突出する形状ではなく、導入孔23側に突出する構成となる。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4にかかる圧力センサ装置の構成について説明する。図13は、実施の形態4にかかる圧力センサ装置のリング、ダイアフラムの詳細構造を示す断面図である。実施の形態4でも、実施の形態2と同様に、上部リング70および下部リング71に、軸に垂直な方向に突出した突出部76が設けられている。実施の形態4では、圧力導入、伝達穴79が1か所ではなく複数個所に設けられている。圧力導入、伝達穴79は、軸の中心に設けられず、圧力導入、伝達穴79の配置を変えることで外部からの異物衝突を効果的に保護することが可能となる。
図14は、実施の形態4にかかる圧力センサ装置の動作時の状態を示す説明図である。実施の形態4でも、実施の形態2、3と同様に、上部リング70の突出部76および下部リング71の突出部76を設けることで、設置した突出部76の体積が本来液体20が入るべき空間に存在するようになり、注入される液体20の量を突出部76の体積分低減することが可能となる。このため、実施の形態4でも、実施の形態2と同様に液体20の量を低減することが可能になり、液体20による内圧75が弱くなり、ダイアフラム13に発生する応力が少なくなる。このため、ダイアフラム13の寿命を向上させるとともに、センサ出力の温度に対する非直線性の影響もさらに緩和することができる。
さらに、実施の形態4では、圧力導入、伝達穴79を複数個所に設け、軸の中心に設けられていない。これにより、測定媒体に混入した異物77等が圧力74の脈動によって垂直に侵入した場合でも、突出部76が障壁となり、ダイアフラム13に衝突することを減少させ、ダイアフラム13の保護としても有効な効果をもたらす。
また、実施の形態4にかかる圧力センサ装置100は、突出部76が設けられ、突出部76に複数の圧力導入、伝達穴79を設けた上部リング70および下部リング71を用いることで、実施の形態1にかかる圧力センサ装置100と同様に製造することができる。
以上、説明したように、本実施の形態4によれば、上部リングおよび下部リングに突出部が設けられている。突出部により、液体の量が低減可能となり、ダイアフラムにかかる応力を低減し、ダイアフラムの寿命を向上させるとともに、センサ出力の温度に対する非直線性の影響もさらに緩和することができる。また、圧力導入、伝達穴を複数個所に設け、軸の中心に設けられていない。これにより、測定媒体に混入した異物等が圧力の脈動によって垂直に侵入した場合でも、突出部が障壁となり、ダイアフラムに衝突することを減少させ、ダイアフラムの保護としても有効な効果をもたらす。また、実施の形態1~4がそれぞれ開示する構成を、矛盾の生じない範囲で適宜組み合わせることができる。このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。
以上のように、本発明にかかる圧力センサ装置および圧力センサ装置の製造方法は、収納箱の凹部側(ダイアフラム側)から圧力を印加するセンサチップを備えた圧力センサ装置に有用であり、特に圧力センサ装置に適している。
1 センサエレメント
2 ネジ部
3 インナーハウジング部
3a インナーハウジング部の上部
3b インナーハウジング部の貫通孔
3d インナーハウジング部の上部の外周部の凹凸
3f インナーハウジング部の溝
4 ソケットハウジング部
4a ソケットハウジング部の下端部の凹凸
4b ソケットハウジング部の底部
4c ソケットハウジング部の底部の貫通孔
10 収納箱
10a 収納箱の凹部
10b 収納箱の貫通孔
11 圧力センサチップ
11a、13 ダイアフラム
12 台座部材
13a カートリッジ化ダイアフラム
14 ボンディングワイヤ
15、15a、15b リードピン
16 絶縁性部材
17 接合部材
18 チップコンデンサ
20 液体
21 台座部
22 溶接部
23 ネジ部の貫通孔(導入孔)
24 ネジ部の一方の開放端の圧力導入口
25 ネジ部の他方の開放端の開口部
26 オーリング
27 凹み部
28 接着剤
31 コネクタピン
31a コネクタピンの凹部
32 インナーハウジング部の凹部
41 ソケットハウジング部に囲まれた空間
53 レーザー光
61 第1の面
62 第2の面
63 ゲージ抵抗
64 制御回路領域
65 パッド部
70 上部リング
71 下部リング
72 突起
73 溶融箇所
74 圧力
75 内圧
76 突出部
77 異物
78 チップ側突出部
79 圧力伝達穴
100 圧力センサ装置

Claims (16)

  1. 半導体圧力センサチップを有する収容部と、
    被圧力測定気体または被圧力測定液体を導く導入孔を有する被測定媒体導入部と、
    前記収容部と前記被測定媒体導入部との間に挟みこまれたカートリッジ化ダイアフラムと、
    を備え、
    前記カートリッジ化ダイアフラムは、前記収容部側の環状の上部リングと、前記被測定媒体導入部側の環状の下部リングとで、ダイアフラムを挟み込み、溶接で一体化したものであることを特徴とする圧力センサ装置。
  2. 前記収容部と、前記被測定媒体導入部と、前記カートリッジ化ダイアフラムとは、溶接で一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ装置。
  3. 前記上部リングと前記下部リングとは、同一材料、同一寸法で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ装置。
  4. 前記上部リングは、前記上部リングの軸に垂直な方向に突出した上部突出部を有することを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ装置。
  5. 前記上部突出部に、前記収容部側に突出したチップ側突出部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の圧力センサ装置。
  6. 前記上部リングの軸方向において、前記上部突出部と前記半導体圧力センサチップが少なくとも一部で重なることを特徴とする請求項4に記載の圧力センサ装置。
  7. 前記上部突出部は、平板形状であり、少なくとも1つ上部圧力導入伝達穴が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の圧力センサ装置。
  8. 前記上部圧力導入伝達穴は、前記軸の方向において前記半導体圧力センサチップと重ならない位置に設けることを特徴とする請求項7に記載の圧力センサ装置。
  9. 前記下部リングは、前記下部リングの軸に垂直な方向に突出した下部突出部を有することを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ装置。
  10. 前記下部突出部は、平板形状であり、少なくとも1つ下部圧力導入伝達穴が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の圧力センサ装置。
  11. 前記下部圧力導入伝達穴は、前記軸の方向において前記半導体圧力センサチップと重ならない位置に設けることを特徴とする請求項10に記載の圧力センサ装置。
  12. 前記下部リングは、前記下部リングの軸に垂直な方向に突出した下部突出部を有することを特徴とする請求項5に記載の圧力センサ装置。
  13. 前記上部リングと前記下部リングとは、同一材料、同一寸法で形成されていることを特徴とする請求項12に記載の圧力センサ装置。
  14. 半導体圧力センサチップを有する収容部を形成する第1工程と、
    被圧力測定気体または被圧力測定液体を導く導入孔を有する被測定媒体導入部を形成する第2工程と、
    カートリッジ化ダイアフラムを形成する第3工程と、
    前記収容部と前記カートリッジ化ダイアフラムとを接合する第4工程と、
    前記被測定媒体導入部と前記カートリッジ化ダイアフラムとを接合する第5工程と、
    を含み、
    前記第3工程では、前記収容部側の環状の上部リングと、前記被測定媒体導入部側の環状の下部リングとで、ダイアフラムを挟み込み、溶接で一体化することで前記カートリッジ化ダイアフラムを形成することを特徴とする圧力センサ装置の製造方法。
  15. 前記第3工程の後、前記収容部と前記被測定媒体導入部との間に前記カートリッジ化ダイアフラムを挟み込んだ後、
    前記第4工程および前記第5工程を行うことを特徴とする請求項14に記載の圧力センサ装置の製造方法。
  16. 前記第3工程の後、前記収容部と前記被測定媒体導入部との間に前記カートリッジ化ダイアフラムを挟み込んだ後、
    前記収容部と前記被測定媒体導入部との間に電流を流しプロジェクション溶接することにより、前記第4工程と前記第5工程とを同時に行うことを特徴とする請求項14に記載の圧力センサ装置の製造方法。
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