JP3232308U - 点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具 - Google Patents

点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具 Download PDF

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Abstract

【課題】使用者ごとの身体的事情を問わず、点眼補助具を使用して目部の適切な位置に目薬を滴下させることができるように目薬を目部に滴下する位置を容易にかつ正確に決定することができる点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具を提供する。【解決手段】点眼補助具用スペーサ11は、目薬容器51の容器本体51aが搭載された点眼補助具に取り付けられるスペーサ11であって、スペーサ11は、下向きの略コ字状断面のスペーサ本体と、スペーサ本体の上端に設けられ、点眼補助具と係合可能なフランジ部を備えた上端開口部と、スペーサ本体の下端開口縁に設けられ、長さ調整機構を備えた延伸部材13とを備え、上端開口部が目薬容器51の容器本体51aが搭載された点眼補助具の下部開口部に取り付けられることにより、目薬の点眼に際して、位置ズレすることなく正確に目薬を目部に滴下させることができる。【選択図】図54

Description

本考案は、目薬容器を用いて目薬を注す際に用いる点眼補助具に関し、容易にかつ正確に目薬を目部に注すことができるようにするスペーサに関するものである。
国内の眼科患者数は年々増加しており、白内障や緑内障、加齢性の眼底疾患、糖尿病などの成人病による眼疾患は高齢社会の進展に伴ってますます増加し続けるものと予測される。
さらにドライアイ、眼精疲労など眼関連症状を有する人口は増加しており、薬店などで点眼薬を購入し、利用する利用者は今後さらに増大することが予想されている。
ちなみに、現在の眼科の薬物治療はほとんどが点眼薬を用いて行われている。さらに多くの患者は複数の点眼薬を利用している。現在、下記に示すような点眼補助具は複数種あるが、複数の点眼瓶に対応しているものは非常に少なく、また点眼薬の利用者として指の不自由な利用者や、指先の力加減が難しくなっている高齢者も多い。これら身体的条件の異なる様々な利用者において正確な点眼薬の滴下が可能である補助具はほとんど存在しない。
以下に、従来提案された種々の点眼補助具について示す。
例えば特開2015−205058号公報(特許文献1参照)には、上側開孔部に点眼瓶を着脱自在に挿着し、該点眼瓶から目薬液を目部に滴下させる際の補助を行う点眼補助具であって、上側開孔部を有する上側部材と、上側部材よりも低弾性である下側部材とを備え、上側部材と下側部材は、夫々の中央に有する貫通孔を連通させるように一体化されており、点眼補助具は、点眼瓶を介した被押圧による、上側開孔部の下部の口径拡がりを規制する規制部を有する点眼補助具が提案されている。
また特開2007−244510号公報(特許文献2参照)には、補助具本体と保持部から構成され、本体には瞼周辺に当接される下側開口部と、点眼瓶の首部を挿着する上側開口部が貫通して形成されており、保持部は2片の弾性板材から構成され、本体の上側開口部の肩部分から立設していて、保持部が点眼瓶の胴部を把持し、安定させるようにした点眼補助具が提案されている。
特開2007−215962号公報(特許文献3参照)には、目薬容器と、環状に形成した周側枠の外周前後方向に片持ち軸を突設するとともに、目薬容器を倒立姿勢で支持しその下向きの滴下ノズルが周側枠の内側を貫通するように装着させることのできる基枠体と、上半部は押圧片を有する押圧操作部となし、中間部は前記環状の周側枠を抱え込むことができ且つ前記片持ち軸に枢着できる枢着部を有する揺動基部となし、下半部は滴下ノズルが嵌合し得るキャップ形状の凹部を有する開閉下脚部を形成し、その下には外側に反り返るように形成された瞼当て部を設けてなる左右一対の揺動部材と、一対の発条とからなる目薬点眼補助具が提案されている。
しかしながら前記従来の点眼補助具においては、目薬容器の胴部を押圧する手段がほぼ指の押圧力のみの直接的な機構が採用されており、指で押圧するのに微妙な力加減を必要としており、指の不自由な利用者や指先の力加減の困難な人や高齢者では自由に使えないという問題点があったのである。
また、眼病治療のための目薬は薬の成分が強いために目に正確に1滴を点眼することが早期治療となるのであり、より精度よく1滴分のみ押圧して点眼することが望まれていた。
そこで、本件出願人は、上記の様な問題点を解消するために、目薬容器の押圧手段を「てこの原理」を利用したものとして、高齢者等でも微妙な点眼操作が容易となり、また手のひらで包み込むようにすれば手全体で力加減を行うことができて非常に使いやすい点眼補助具を発明した。(特開2018−061623、特許文献4参照)。
特開2015−205058号公報 特開2007−244510号公報 特開2007−215962号公報 特開2018−061623号公報
本件出願人の発明した前記点眼補助具(特許文献4)の点眼補助具においては、目薬容器の押圧手段を「てこの原理」を利用したものとして、高齢者等でも微妙な点眼操作が容易となり、また手のひらで包み込むようにすれば手全体で力加減を行うことができて非常に使いやすい点眼補助具を提供することができるようになったものの、点眼補助具を使用して目薬を目部に注ぐ際に、使用者の目部周辺に接触させるスペーサの形状が単一形状であったため、使用者ごとの身体的事情によっては、目薬を目部の適切な位置に滴下させることが容易ではない場合があった。
また、前記スペーサの形状について、複数の形状のスペーサを用意して、使用者が使用時に適切なスペーサを選択して、前記点眼補助具に取り付けて使用するようにすることもできたものの、スペーサの付け外しの手間、部品点数の増加による管理・保管等の煩雑さを解消する必要があった。
本考案は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、使用者ごとの身体的事情を問わず、点眼補助具を使用して目部の適切な位置に目薬を滴下させることができるように目薬と目部との位置関係を適切なものすることを目的とする。
また、ワンタッチで変形可能なスペーサとすることによってひとつのスペーサで使用者ごとの身体的事情に対応することができ、点眼補助具へのスペーサの付け外しの手間を解消するとともに、部品点数の増加による管理・保管等の煩雑さを解消した点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本考案の点眼補助具用スペーサは、目薬容器の容器本体が搭載された点眼補助具に取り付けられるスペーサであって、
前記スペーサは、下向きの略コ字状断面のスペーサ本体と、
前記スペーサ本体の上端に設けられ、前記点眼補助具と係合可能なフランジ部を備えた上端開口部と、
前記スペーサ本体の下端開口縁に設けられ、長さ調整機構を備えた延伸部材とを備え、
前記上端開口部が前記目薬容器の容器本体が搭載された点眼補助具の下部開口部に取り付けられることにより、目薬の点眼に際して、使用者ごとに前記長さ調整機構により長さを調整した前記延伸部材の端部をまぶたの下部に当接させるとともに、前記スペーサ本体の下端開口縁の前記スライド部と対向する部分をまぶたの上部に当接させることにより、前記目薬容器から目薬が滴下する位置を容易に決定することができ、位置ズレすることなく正確に目薬を目部に滴下させることができるようにしたことを特徴とするものである。
本考案のスペーサ付点眼補助具は、リング状ガイドと、
前記リング状ガイドに取り付けられて前記目薬容器の容器本体を押圧する、弾性素材からなるほぼU字状の押圧翼とを備え、
前記リング状ガイド内には複数の切込みで形成された複数の保持片を備えたボトル保持部が内向きに取り付けられて首部のサイズの異なる目薬容器を挿着することができ、
前記リング状ガイドは外周側に所望の間隔で一対のガイド枠が突設され、かつ前記ガイド枠にはガイド孔が設けられており、
前記押圧翼はその内面側には適宜間隔で配置した一対の押圧用突起を備え、また前記リング状ガイドに設けた一対のガイド枠に対応してスライド片が形成され、このスライド片に設けた開口部を前記リング状ガイドのガイド枠内に外向きに突設したガイド片に係合させてあるため、
前記押圧翼を握る操作をすると、前記押圧用突起が目薬容器の容器本体を押圧して目薬容器から目薬がまぶたに点眼できるようにした点眼補助具の下部開口部に、
下向きの略コ字状断面のスペーサ本体と、
前記スペーサ本体の上端に設けられ、前記点眼補助具と係合可能なフランジ部を備えた上端開口部と、
前記スペーサ本体の下端開口縁に設けられ、長さ調整機構を備えた延伸部材とを備えたスペーサの前記上端開口部を取り付けることにより、
目薬の点眼に際して、使用者ごとに前記長さ調整機構により長さを調整した前記延伸部材の端部をまぶたの下部に当接させるとともに、前記スペーサ本体の下端開口縁の前記スライド部と対向する部分をまぶたの上部に当接させることにより、前記目薬容器から目薬が滴下する位置を容易に決定することができ、位置ズレすることなく正確に目薬を目部に滴下させることができるようにしたことを特徴とするものである。
本考案の点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具は、前記延伸部材が、前記スペーサ本体の下端開口縁から下向きに設けられた下垂部と、前記下垂部にスライド可能に取り付けられたスライド部材とからなることをも特徴とするものである。
本考案の点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具は、前記長さ調整機構が、前記下垂部の中央に設けられたガイド溝と、前記ガイド溝の両側縁部分に所定の間隔で複数設けられた左右一対の係合突起と、前記スライド部材に設けられ、前記左右一対の係合突起に係合させる弾性ロック部材とからなり、
前記スライド部材を前記下垂部の長さ方向に沿ってスライドさせた際に、前記弾性ロック部材を前記左右一対の係合突起に係合させて、前記スライド部材の位置決めをすることにより、前記延伸部材を任意の長さに調整することができるようにしたことをも特徴とするものである。
本考案の点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具は、前記弾性ロック部材が、前記ガイド溝の左右一対の係合突起とそれぞれ係合する係合部を上端部に備えた左右一対の棒状体からなるとともに、前記弾性ロック部材を構成する各棒状体の上端部につまみ用板部材を設けることにより、
前記各棒状体のつまみ用板部材を手でつまむ操作をすると、前記各棒状体の上端部分どうしが近づくとともに、前記左右一対の係合突起と前記各棒状体の係合部との係合が解かれて、前記スライド部材をスライドさせることができるようにしたことをも特徴とするものである。
本考案の点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具は、前記左右一対の係合突起は、下部縁部分を前記ガイド溝の両側縁部分と直交するように形成し、上部縁部分を前記ガイド溝の両側縁部分から下向きに傾斜するよう形成するとともに、
前記弾性ロック部材を構成する各棒状体の上端部に設けたそれぞれ前記左右一対の係合突起と係合する係合部の上部縁部分を対向する前記ガイド溝の両側縁部分と直交するよう形成し、下部縁部分を対抗する前記ガイド溝の両側縁部分から下向きに傾斜するよう形成するようにしたことをも特徴とするものである。
点眼補助具を介して目薬容器から目薬を目部に滴下させようとする点眼補助具の使用者のほぼ全てが、頭部を斜めに傾斜して使用するという実情において、前記従来の点眼補助具においてまぶた近傍と当接させるサポート部のような単一の形状では、前記サポート部の下部開口縁の全周を使用者のまぶた近傍に当接させてしまうと、かえって目薬を滴下させる位置決めが困難となる場合もあったところ、本考案に係る本考案の点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具によれば、スペーサの下部開口縁に延伸部材を設けることで、使用者ごとの身体的事情を問わず、また使用者の姿勢に応じて、目薬と目部との位置関係を適切なものすることができ、点眼補助具を使用して目部の適切な位置に目薬を滴下させることができるようになった。
また、前記延伸部材に使用者ごとの身体的事情に応じた長さ調整機構を搭載してワンタッチで変形可能なスペーサとすることによって、ひとつのスペーサで使用者ごとの身体的事情に対応することができ、点眼補助具へのスペーサの付け外しの手間を解消するとともに、部品点数の増加による管理・保管等の煩雑さを解消することができるようになった。
また、前記延伸部材を構成する下垂部に設けたガイド溝の両側縁部分の左右一対の係合突起と、前記スライド部材に設けた弾性ロック部材の前記左右一対の係合突起と係合する係合部との係合において、前記スライド部材がまぶたに当接して上向きに付勢された際には、前記ガイド溝の係合突起と前記弾性ロック部材の係合部とが係合して前記スライド部材がスライドしないようにするとともに、前記スライド部を指でつまむ等して下向きに付勢すると、前記ガイド溝の係合突起と前記弾性ロック部材の係合部との係合が解かれて、前記スライド部材がスライドするようにしたので、使用者が点眼補助具を使用した際に、前記スライド部材が使用者の意に反してスライドして前記延伸部材が短くなることを防ぐとともに、使用者が前記延伸部材を任意の長さに容易に調整することができるので、非常に快適にかつ安心して使用することができるようになった。
本考案に係る点眼補助具用スペーサの1実施例を表すものであり、スペーサ本体とスライド部材の分解状態の概略正面図である。 その概略背面図である。 その概略側面図である。 その概略断面図である。 その概略斜視図である。 その概略透視斜視図である。 その概略中央断面斜視図である。 その組立状態の概略正面図である。 その概略背面図である。 その概略側面図である。 その概略断面図である。 その概略斜視図である。 その概略透視斜視図である。 そのスライド部材を下向きにスライドさせた状態を示す概略正面図である。 その概略背面図である。 その概略側面図である。 その概略断面図である。 その概略斜視図である。 その概略透視斜視図である。 本考案に係るスペーサ付点眼補助具の1実施例を表すものであり、リング状ガイドの正面図である。 その中央切断正面図である。 リング状ガイドの斜視図である。 その中央切断斜視図である。 その平面図である。 その底面図である。 ボトル保持部の斜視図である。 その中央切断斜視図である。 リング状ガイドの内側にボトル保持部を装着した状態の斜視図である。 その中央切断斜視図である。 (a)は押圧翼の側面図、(b)は反対側の面を示す側面図である。 (a)は押圧翼の正面図、(b)はその背面図である。 押圧翼の斜視図である。 押圧翼を反対側から見た斜視図である。 リング状ガイドと押圧翼を組み付けようとする状態を示すものであり、(a)は組み付け前の断面図、(b)はリング状ガイドのガイド片の斜面に沿って押圧翼のスライド片が押し込まれる状態を示す断面図、(c)は押圧翼のスライド片が押し込まれた状態を示す断面図、(d)は押圧翼に負荷がかかってスライド片がリング状ガイドのガイド片の下面に沿って移動する状態を示す断面図である。 リング状ガイドとボトル保持部を組み付け、さらにU字状に形成した押圧翼を組み付けようとする状態を示す斜視図である。 組み付け完了時の斜視図である。 ボトル保持部に目薬容器を取り付けようとする段階の斜視図である。 ボトル保持部に目薬容器を取り付けた上、押圧翼を手のひらで握る操作をしている状態の斜視図である。 押圧翼の押圧用突起と目薬容器の位置関係を示す平面図である。 てこの原理を説明するための概略平面図である。 押圧翼を手のひらで握りしめようとする段階の概略平面図である。 押圧翼押圧用突起で目薬容器を押圧した状態の概略平面図である。 手のひらで点眼補助具を握りしめて点眼する状態を示す概略説明図である。 リング状ガイドを下部で水平に切断した状態の断面図である。 リング状ガイドの当該箇所をスペーサの上端開口部に結合しようとする状態の斜視図である。 リング状ガイドとボトル保持部を組み付け、さらにその下部にスペーサを組み付けた状態を示す斜視図である。 さらにU字状に形成した押圧翼を組み付けようとする状態を示す斜視図である。 組み付け完了時の斜視図である。 ボトル保持部に目薬容器を取り付けようとする段階の概略断面図である。 ボトル保持部に目薬容器を取り付けた状態の概略断面図である。 本考案に係るスペーサ付点眼補助具の使用状態を示すものであり、スペーサの延伸部材を延伸方向に沿って最も短い状態として、延伸部材をまぶたの下部に当接するとともに、スペーサの下部開口縁の前記延伸部材と対向する位置をまぶたの上部に当接して、押圧翼に負荷をかけようとする段階の概略断面図である。 その、押圧翼に負荷をかけて目薬容器を押圧用突起で押圧し、1滴の目薬が目に滴下される状態を示す概略断面図である。 本考案に係るスペーサ付点眼補助具の使用状態を示すものであり、スライド部材を下向きにスライドさせて延伸部材を延伸方向に沿って最も長い状態として、延伸部材をまぶたの下部に当接するとともに、スペーサの下部開口縁の前記延伸部材と対向する位置をまぶたの上部に当接して、押圧翼に負荷をかけようとする段階の概略断面図である。 その、押圧翼に負荷をかけて目薬容器を押圧用突起で押圧し、1滴の目薬が目に滴下される状態を示す概略断面図である。
以下この考案の点眼補助具用スペーサの実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1ないし図19は、本考案の点眼補助具用スペーサを示すものである。先ず本考案の点眼補助具用スペーサ11は、後述の目薬容器51の容器本体51aが搭載された点眼補助具31に取り付けられるスペーサとして適用することができる。前記スペーサ11は、下向きの略コ字状断面のスペーサ本体12と、前記スペーサ本体12の下端開口縁12cに設けられ、長さ調整機構14を備えた延伸部材13とを備えている。
また、前記スペーサ本体12は、上端に前記点眼補助具31と係合可能なフランジ部12bを備えた上端開口部12aを設けてある。
このような構成とすることにより、目薬の点眼に際して、使用者ごとに前記長さ調整機構14により長さを調整した前記延伸部材13の下端部をまぶたの下部に当接させるとともに、前記スペーサ本体12の下端開口縁12cの前記延伸部材13と対向する部分をまぶたの上部に当接させることにより、前記目薬容器51から目薬が滴下する位置を容易に決定することができ、位置ズレすることなく正確に目薬を目部に滴下させることができるのである。
前記延伸部材13は、前記スペーサ本体12の下端開口縁12cから下向きに設けられた下垂部15と、前記下垂部15にスライド可能に取り付けられたスライド部材16とから構成されている。
すなわち、前記下垂部15は、中央にガイド溝15aを備え、前記スペーサ本体12の下端開口縁12cから所定の幅で、前記下端開口縁12cに沿った円弧状断面としてある。また、前記ガイド溝15aには、両側縁部分に所定の間隔で左右一対の係合突起15bを複数設けてある。
前記左右一対の係合突起15bは、突起を構成する下側縁部分15cが前記ガイド溝15aの両側縁部分と直交するよう形成されており、上側縁部分15dは前記ガイド溝15aの両側縁部分から下向きに傾斜した状態で形成されている。
前記スライド部材16の基部16aは、前記下垂部15の下端部に沿った底部16bと前記下垂部15の左右両辺に沿った側壁16cとで構成された上向きコ字状をなしている。前記両側側壁16bからは、前記下垂部15の前面側にそれぞれ前面スライドガイド板16dを取り付けてあるとともに、前記下垂部の背面に後面スライドガイド板16eを取り付けてある。
また、前記スライド部材16は、前記基部16aの底部16bの中央部分に、前記下垂部15の背面側に沿って上向きの左右一対の棒状体からなる弾性ロック部材17を設けている。
前記弾性ロック部材17には、それぞれ上端部に前記ガイド溝15aに設けた左右一対の係合突起15bに係合させる係合部17aを備え、前記係合部17aは、常時、前記ガイド溝15aの左右一対の係合突起15bと接触した状態となるよう配されている。
より詳しくは、前記スライド部材16を上方にスライドさせて、前記延伸部材13が最も短くなるようにした際は、前記弾性ロック部材17の係合部17aの上側縁部分17cは、前記ガイド溝15aと当接して、前記スライド部材16の上方へのスライドが完了する。このとき、前記弾性ロック部材17の係合部17aの下側縁部分17bは、前記ガイド溝15aの左右一対の係合突起15bの上側縁部分15dと当接している。
また、前記スライド部材16を下方にスライドさせて、前記延伸部材13が最も長くなるようにした際は、前記弾性ロック部材17の係合部17aの下側縁部分17bは前記ガイド溝15aと当接して、前記スライド部材16の下方へのスライドが完了する。このとき、前記弾性ロック部材17の係合部17aの上側縁部分17cは、前記ガイド溝15aの左右一対の係合突起15bの上側縁部分15dと当接している。
すなわち、前記弾性ロック部材17の係合部17aは、前記ガイド溝15aの左右一対の係合突起15bと常時接触した状態で配されており、前記スライド部材16の下端部がまぶたの下部に当接されて上向きに付勢されると、前記係合部17aの上側縁部分17cが必ず前記ガイド溝15aの左右一対の係合突起15bの下側縁部分15cもしくは前記ガイド溝15aと当接して、使用者の意に反して前記スライド部材16が上方へスライドできないようにしてある。
一方、前記スライド部材16を指でつまむ等して下向きにスライドさせるときは、前記ガイド溝15aの左右一対の係合突起15bの上側縁部分15cと当接した前記弾性ロック部材17の係合部17aの下側縁部分17bが、前記左右一対の係合突起15bの上側縁部分15dの下向きの傾斜に誘導されて、前記弾性ロック部材17を構成する左右一対の棒状体の上端が互いに近づくよう変形し、前記弾性ロック部材17の係合部17aと前記ガイド溝15aの左右一対の係合突起15bの係合が解かれて、前記スライド部材16が下方にスライドすることができるようにしてある。
なお、前記弾性ロック部材17を構成する左右一対の棒状体の上端には、それぞれ前記下垂部15の前面側に突出するように形成したつまみ用板部材17dを備えており、使用者が、前記つまみ用板部材17dを指でつまむ等することにより、前記弾性ロック部材17を構成する左右一対の棒状体の上端が互いに近づくよう変形させて、前記弾性ロック部材17の係合部17aと前記ガイド溝15aの左右一対の係合突起15bの係合が解いて、前記スライド部材16を上下の任意の方向にスライドさせることもできる。
以上のとおり、前記延伸部材13は、前記スライド部材16をスライドさせて前記延伸部材13の長さを調整することができる長さ調整機構14を備え、前記長さ調整機構14は、使用者が自ら前記延伸部材13の長さを調整することができるとともに、使用者の意に反して前記延伸部材13の長さが短くならないようにしてあるので、使用者が点眼補助具を使用した際に、使用者の身体的事情に合わせて前記延伸部材13の長さを調整することで、目薬の目部への滴下の位置決めを容易にかつ正確に行うことができ、非常に快適に、安心して使用することができるのである。
ついで、この考案のスペーサ付点眼補助具の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図20ないし図54は、本考案のスペーサ付点眼補助具を示すものである。先ず本考案のスペーサ付点眼補助具31は、支点部と、作用点部と、前記支点部と前記作用点部の距離よりも前記支点部らの距離が大きい力点部を有する押圧翼と、ボトル保持部とを備え、前記力点部に力を加えることにより、作用点部からボトル保持部に保持された薬液瓶に、加えた力よりも大きな力が加わることを特徴とするものである。
その上で、前記作用点部が動くことにより描かれる弧を含む面と、前記複数の保持片が形成する面とが略平行であることをも特徴としている。
以下にその第1の実施形態を図面に基いて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図20ないし図25は本考案の実施形態に係るスペーサ付点眼補助具31を構成するリング状ガイド32を表すものである。
図において筒状のリング状ガイド32は、筒状本体32aと段差32bを介して連結した細径部32cとで構成されている。そしてこの細径部32cの開口端32dには外向きに所定間隔で一対の係合片32eが突設されている。
なお、筒状のリング状ガイド32の筒状本体32aの外周側には、所望の間隔で一対のガイド枠33,33が突設され、かつ前記ガイド枠33,33にはそれぞれガイド孔34が上下に貫通して設けられている。35は、前記リング状ガイド32のガイド枠33,33内に外向きに突設したガイド片である。このガイド片35の上面には下向きの傾斜面35aが形成され、またガイド片35の下面には水平面35bが形成されている。
また、前記リング状ガイド32の外周側に所望の間隔で突設した一対のガイド枠33,33は、図24および図25に示すように、前記リング状ガイド32の中心線より所望の角度α分ずらして配置されており、後述の押圧翼に負荷をかけた際に押圧用突起が正対するようになっている。
本実施形態において、前記ボトル保持部は、複数の保持片を備え、前記保持片が薬液瓶の首部を周囲から押さえつけることにより、薬液瓶を保持することを特徴としている。
また、弾性を有する複数の保持片を有し、前記保持片が薬液瓶の首部を周囲から押さえつけることにより、薬液瓶を保持するボトル保持部を備えたことをも特徴としている。
さらに、前記ボトル保持部は、円筒状本体を備え、前記保持片は、その一辺を円筒状本体と接続され、他の辺が薬液ボトルの首部に当接されることをも特徴とするものである。
そして、前記円筒状本体は、その内面が多段に形成されていることをも特徴とするものである。
このようなボトル保持部を図面に基いて詳細に説明する。
図26および図27は複数の切込み41bで仕切られた複数の保持片41aを内向きに設けた筒状のボトル保持部41を示すものであり、該ボトル保持部41は前記リング状ガイド32内に取り付けられて首部のサイズの異なる目薬容器を無理なく挿着することができるようになっている。
また前記ボトル保持部41は、円筒状本体41cを備え、該本体32cの内周面を下方に向かって径を縮小させる方向に複数の段差41d,41eを備えた多段に形成するとともに、下部の段差41eから複数の切込み41bで仕切られた複数の保持片41aを下つぼまりとなるよう垂下させてある。したがって、前記複数の保持片41a内に首部のサイズの異なる目薬容器を挿着することができ、また各段差41d,41eでも目薬容器の種々のサイズに対応できるようになっている。
もちろん、前記ボトル保持部21としてサイズの異なる複数の種類を準備しておけば、適宜交換して首部のサイズの異なる目薬容器や微少点滴用ボトルにも迅速に対応することができる。
また、目薬容器の形状に合わせてさらに複数段の段差を備えた多段構造とすることもできる。
図28および図29は前記リング状ガイド32内にボトル保持部41を複数の保持片41aが内向きとなるように取り付けた状態を示すものであり、該ボトル保持部41の円筒状本体41cは前記リング状ガイド32の段差32bに係合して固定されている。
図30(a),(b)および図31(a),(b)、図32、図33は前記リング状ガイド32の前記ガイド枠33,33に取り付けられる、両端部をやや下向きに傾斜させた押圧翼42を示すものである。
この押圧翼42は所定の長さのバンド本体42aの側辺に、前記リング状ガイド32に設けた一対のガイド枠33,33に対応してスライド片43,43が形成されており、スライド片43,43にはスライド孔43aが形成されている。
また押圧翼42の内面側には適宜間隔で配置した一対の押圧用突起44,44が突設されている。該押圧用突起44,44は、バンド本体42aと一体に設けても、また取付取り外しが可能なように別体としてもよい。その場合には、長さの異なる複数の種類を用意しておけば、目薬容器のサイズ等に応じて適宜取り替えて使用することができる。
そして、前記スライド片43,43のスライド孔43aが前記リング状ガイド32のガイド枠33,33内に設けたガイド片35に係合するようになっている。すなわち、図34(a)の状態から、図34(b)のように前記スライド片43,43をガイド枠33,33内に押し込むと、前記ガイド片35の上面には下向きの傾斜面35aが形成されているため前記スライド片43,43は拡がるように下降し、先端に達して図34(c)のようにスライド孔43aが前記ガイド片35に係合するようになる。その上で図34(d)のように前記スライド片43,43は元の状態に戻ろうとしてスライド孔43aはガイド片35の下面の水平面35bに沿ってスライドし、かつ前記ガイド片35によって抜け止めされる。
その上で、前記押圧翼42を握る操作をすると、前記スライド片43,43はガイド片35に沿ってスライドし、前記押圧用突起44,44が目薬容器の容器本体を押圧して目薬容器から目薬が目部に点眼できるようになっている。
ちなみに、図24に示すように前記一対のガイド枠33,33は前記リング状ガイド32の筒状本体32aの外周上に等しい間隔で取り付けられてはおらず、前記押圧用突起44,44が目薬容器の容器本体を押圧する位置において前記押圧用突起44,44どうしが正対するように、所定の角度αで押圧翼42の両端側が開くように配置されている。
なお、前記ガイド片35は上面を下向きに傾斜させてあるため、前記押圧翼42のスライド片43,43を無理なく押し込むことができる。
図において42bは、前記バンド本体42aの長さ方向の端部の外周側に形成した補強用リブであり、42cは該補強用リブ42bの内側に突設した複数の突条からなる滑り止めである。
図35はこの押圧翼42をU字状に成形した上、スライド片43,43を前記リング状ガイド32のガイド枠33,33に係合する段階を示すものであり、図36は組み付けが完了した状態を示すものである。
すなわち、前記リング状ガイド42のガイド枠33,33のガイド孔34内側には外向きにガイド片35が突設されている。そしてガイド片35の先端はガイド枠33,33の先端部分の内側とは切り離され、かつ高さもやや下側に形成されている。
したがって、前記スライド片43,43は前記リング状ガイド32のガイド枠33,33のガイド片35の先端部分から押し込むことにより係合され、簡単に外れることがない。
なお、この段階において、すでに実用的に使用することができる。
すなわち、目薬容器51を準備して図37に示す状態から図38に示すようにこの目薬容器51を前記ボトル保持部41内に装着する。
そして、手のひらで前記押圧翼42を握る操作をすると、前記押圧用突起44,44が目薬容器51の容器本体51aを押圧して目薬容器から目薬が目部に点眼できるようになるのである。
その際、前記押圧翼42はてこの原理で動作する。すなわち、図39のように前記押圧翼42と目薬容器51は当初は押圧用突起44,44の先端で接触している。その際、前記一対のガイド枠33,33は前記リング状ガイド32(図示せず)の中心線より所望の角度α分ずらして配置されているため、前記押圧用突起44,44もα分ずれて目薬容器51の表面に接触している。図40にてこの原理における支点(押圧翼42の中間部分)A、作用点(押圧用突起44,24)B、力点(押圧翼42の両側端部)Cの位置を示す。もちろん、A−B<B−Cの関係である。
したがって、図41のように力点(押圧翼42の両側端部)Cに負荷をかけると、図42のように作用点(押圧用突起44,44)Bが目薬容器51の容器本体51aに食い込むようになり、負荷を調節しながら例えば目薬の1滴を確実に点眼することができるようになる。
すなわち、図43に示すように、前記押圧翼42を持った状態で手首をほほに接して支えにしながら、手のひらで前記押圧翼42を握る操作をすると、前記押圧用突起44,44が目薬容器51の容器本体51aを押圧して目薬容器51から目薬が目部に点眼できるようになるのである。
しかしながら、この段階において実用的に使用することができるものの、目薬の目部への滴下に際して、位置決めがそこまで容易ではなく、使用者によっては目薬が目部の外に滴下してしまうといった事態も想定される。
そこで、本考案に係るスペーサ付点眼補助具では、前記ボトル保持部として、さらにまぶた周辺に当接されるスペーサを備えたことを特徴とするものである。
以下にその第2の実施形態を図面に基いて詳細に説明する。
(第2の実施形態)
上述の図1ないし図19に示したとおり、第2の実施形態において用いられる前記スペーサ11は、前記スペーサ本体12の上端開口部12aに所定の幅のフランジ部12bが形成されており、このフランジ部12bに前記リング状ガイド32の下部にほぼ対称に形成した一対の係合片32eを挿通させる凹部17が形成されている。
したがって、図44、図45に示す前記一対の係合片32eを、前記凹部17に挿通した上、図46に示すように前記リング状ガイド32を回して前記係合片42eを前記フランジ部12bに係合させることにより、ワンタッチで前記リング状ガイド32と前記スペーサ11とを連結することができる。
また前記スペーサ11には、上端開口部12aに設けたフランジ部12bの内周に係合溝12dが形成してあり、前記リング状ガイド32に形成した一対の係合片32eの間に突設した係合突起32fを前記係合溝12dに係合させれば、前記スペーサ11と前記リング状ガイド32とは簡単に回り止めする構造となるのである。
ちなみに、前記スペーサ11を透明で柔軟なプラスチック素材とすることにより、目薬を滴下する状態を目視で確認することができ、また第三者が使用者に点眼の位置を教えたりすることができるので安全で正確な点眼を行うことが可能となる。もちろん、前記スペーサ11を半透明や不透明素材とした場合であっても、前記スペーサ11の前記延伸部材13と、前記スペーサの下端開口縁12cの前記延伸部材13と対向する位置との中間位置から、目薬を滴下する状態を目視で確認することができることはいうまでもない。
本実施形態において前記スペーサ11は、前記延伸部材13の下端をまぶたの下部に接するように押し当てられ、使用者によってはさらに、前記スペーサ本体12の下端開口縁12の前記延伸部材13と対向する位置をまぶたの上部に押し当てられ、この状態で前記押圧翼42を握る操作をすると、前記押圧用突起44,44が目薬容器51の容器本体51aを押圧して目薬容器51から目薬が目部に正確に点眼できるようになるのである。
このスペーサ11は、前記延伸部材13の長さ調整機構14によって、使用者ごとに適宜長さを調整することができるので、長さの異なる複数の種類を用意する必要がなく、点眼補助具へのスペーサの付け外しの手間を解消するとともに、部品点数の増加による管理・保管等の煩雑さを解消することができて便利である。
図47および図48は前記リング状ガイド32の前記ガイド枠33,33に押圧翼42を取り付ける状態を示すものである。すなわち、前記スライド片43,43は前記リング状ガイド32のガイド枠33,33のガイド片35の上面の傾斜面から押し込むことにより係合され、簡単に外れることがない。
図49および図50は、前記目薬容器51を前記ボトル保持部41に装着する状態を示すものである。
図51および図52は、前記スライド部材16を上方にスライドさせて前記延伸部材13の長さを短くした状態で、目薬を目部に点眼しようとする状態をしめすものである。図に示すとおり、使用者は予め身体的事情に応じて前記長さ調整機構14により前記延伸部材13の長さを短く調整しておき、前記押圧翼42を手に持った状態で、前記延伸部材13の下端部をまぶたの下部に当接させ、使用者によっては前記スペーサ本体12の下端開口縁12cの前記延伸部材13と対向する部分をもまぶたの上部に当接させる。そして手のひらで前記押圧翼42を握る操作をすると、前記押圧用突起44,44が目薬容器51の容器本体51aを押圧して目薬容器51から目薬が目部に点眼できるようになるのである。このとき、使用者は前記延伸部材13の端部をまぶたに下部に当接させるだけで、もしくは、前記延伸部材13の下端部をまぶたの下部に当接させ、前記スペーサ本体12の下端開口縁12cの前記延伸部材13と対向する部分をもまぶたの上部に当接させるだけで、前記目薬容器51から目薬が滴下する位置を容易に決定することができるので、使用者の顔の前面を水平まで傾けることなく、無理のない範囲で顔の前面を傾ければよく、非常に快適に目薬を目部に点眼できるのである。
図53および図54は、前記スライド部材16を上方にスライドさせて前記延伸部材13の長さを長くした状態で、目薬を目部に点眼しようとする状態をしめすものである。図に示すとおり、使用者は予め身体的事情に応じて前記長さ調整機構14により前記延伸部材13の長さを長く調整しておき、前記押圧翼42を手に持った状態で、前記延伸部材13の下端部をまぶたの下部に当接させ、使用者によっては前記スペーサ本体12の下端開口縁12cの前記延伸部材13と対向する部分をもまぶたの上部に当接させる。そして手のひらで前記押圧翼42を握る操作をすると、前記押圧用突起44,44が目薬容器51の容器本体51aを押圧して目薬容器51から目薬が目部に点眼できるようになるのである。このとき、使用者は前記延伸部材13の端部をまぶたに下部に当接させるだけで、もしくは、前記延伸部材13の下端部をまぶたの下部に当接させ、前記スペーサ本体12の下端開口縁12cの前記延伸部材13と対向する部分をもまぶたの上部に当接させるだけで、前記目薬容器51から目薬が滴下する位置を容易に決定することができるので、使用者の顔の前面を水平まで傾けることなく、無理のない範囲で顔の前面を傾ければよく、非常に快適に目薬を目部に点眼できるのである。
以下に本考案の点眼補助具の効果を列挙する。
A.従来の製品も目薬容器を押圧することで目薬(点眼液)を滴下するが、押圧力のコントロールが困難で滴下が困難、逆に多数摘が滴下するなど適正量の滴下が困難である。本考案では押圧翼を利用することで指圧力のコントロールが容易になり、滴下数も1滴に正確にコントロールすることが可能となる。
B.目薬容器の頭部形状は種類によって大きく異なるため、従来の点眼補助具の場合、利用可能な点眼容器に制限があったが、本考案ではリング状ガイドを装着したため、多数の点眼容器に対して対応が可能となり、ほとんどすべての点眼容器に対し使用が可能となった。
C.点眼容器は小型なものが多く、手指の生活動作能力が低下している利用者の場合、点眼容器の正確な把持が困難であったが、本考案では手全体での把持が可能な押圧翼によって、点眼容器をより正確な、またしっかりした把持が可能になった。
D.視機能の低下患者の場合、点眼容器の先端ノズルを正確に眼部に合わせることが困難であり、この補助として眼周囲に密着する装置が開発されている。しかしながら、眼周囲形状は個人差が大きく、また点眼容器先端を正確に眼部へ装着することには個人差が大きい。このため一律な形状では多数利用者には対応が困難である。本考案では、眼周囲へ当接させるスペーサの長さ調整を可能とすることにより、目薬を目部へ滴下する位置の決定が容易であり、非常に快適にかつ安心して使用することができる。さらに、あらゆる使用者の身体的事情に対応可能で、使用者ごとの点眼補助具へのスペーサの付け外しの手間を解消するとともに、部品点数の増加による管理・保管等の煩雑さを解消することができる。
本考案は以上のように点眼補助具として説明したが、本考案の要旨を逸脱しない限り他の用途にも転用できることはいうまでもない。
11 スペーサ
12 スペーサ本体
12a 上端開口部
12b フランジ部
12c 下端開口縁
12d 係合溝
13 延伸部材
14 長さ調整機構
15 下垂部
15a ガイド溝
15b 左右一対の係合突起
15c 下側縁部分
15d 上側縁部分
16 スライド部材
16a 基部
16b 底部
16c 側壁
16d 前面スライドガイド板
16e 後面スライドガイド板
17 弾性ロック部材
17a 係合部
17b 下側縁部分
17c上側縁部分
17d つまみ用板部材
31 点眼補助具
32 リング状ガイド
32a 筒状本体
32b 段差
32c 細径部
32d 開口端
32e 係合片
32f 係合突起
33 ガイド枠
34 ガイド孔
35 ガイド片
41 ボトル保持部
41a 保持片
41b 切込み
42 押圧翼
42a バンド本体
42b 補強用リブ
42c 滑り止め
43 スライド片
44 押圧用突起
45 サポート部
45a 下側開口部
45b 上側開口部
46 フランジ部
46a 係合溝
47 凹部
51 目薬容器
51a 容器本体

Claims (6)

  1. 目薬容器の容器本体が搭載された点眼補助具に取り付けられるスペーサであって、
    前記スペーサは、下向きの略コ字状断面のスペーサ本体と、
    前記スペーサ本体の上端に設けられ、前記点眼補助具と係合可能なフランジ部を備えた上端開口部と、
    前記スペーサ本体の下端開口縁に設けられ、長さ調整機構を備えた延伸部材とを備え、
    前記上端開口部が前記目薬容器の容器本体が搭載された点眼補助具の下部開口部に取り付けられることにより、目薬の点眼に際して、使用者ごとに前記長さ調整機構により長さを調整した前記延伸部材の端部をまぶたの下部に当接させるとともに、前記スペーサ本体の下端開口縁の前記スライド部と対向する部分をまぶたの上部に当接させることにより、前記目薬容器から目薬が滴下する位置を容易に決定することができ、位置ズレすることなく正確に目薬を目部に滴下させることができるようにしたことを特徴とする点眼補助具用スペーサ。
  2. リング状ガイドと、
    前記リング状ガイドに取り付けられて前記目薬容器の容器本体を押圧する、弾性素材からなるほぼU字状の押圧翼とを備え、
    前記リング状ガイド内には複数の切込みで形成された複数の保持片を備えたボトル保持部が内向きに取り付けられて首部のサイズの異なる目薬容器を挿着することができ、
    前記リング状ガイドは外周側に所望の間隔で一対のガイド枠が突設され、かつ前記ガイド枠にはガイド孔が設けられており、
    前記押圧翼はその内面側には適宜間隔で配置した一対の押圧用突起を備え、また前記リング状ガイドに設けた一対のガイド枠に対応してスライド片が形成され、このスライド片に設けた開口部を前記リング状ガイドのガイド枠内に外向きに突設したガイド片に係合させてあるため、
    前記押圧翼を握る操作をすると、前記押圧用突起が目薬容器の容器本体を押圧して目薬容器から目薬がまぶたに点眼できるようにした点眼補助具の下部開口部に、
    下向きの略コ字状断面のスペーサ本体と、
    前記スペーサ本体の上端に設けられ、前記点眼補助具と係合可能なフランジ部を備えた上端開口部と、
    前記スペーサ本体の下端開口縁に設けられ、長さ調整機構を備えた延伸部材とを備えたスペーサの前記上端開口部を取り付けることにより、
    目薬の点眼に際して、使用者ごとに前記長さ調整機構により長さを調整した前記延伸部材の端部をまぶたの下部に当接させるとともに、前記スペーサ本体の下端開口縁の前記スライド部と対向する部分をまぶたの上部に当接させることにより、前記目薬容器から目薬が滴下する位置を容易に決定することができ、位置ズレすることなく正確に目薬を目部に滴下させることができるようにしたことを特徴とするスペーサ付点眼補助具。
  3. 前記延伸部材が、前記スペーサ本体の下端開口縁から下向きに設けられた下垂部と、前記下垂部にスライド可能に取り付けられたスライド部材とからなることを特徴とする請求項1または2に記載の点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具。
  4. 前記長さ調整機構が、前記下垂部の中央に設けられたガイド溝と、前記ガイド溝の両側縁部分に所定の間隔で複数設けられた左右一対の係合突起と、前記スライド部材に設けられ、前記左右一対の係合突起に係合させる弾性ロック部材とからなり、
    前記スライド部材を前記下垂部の長さ方向に沿ってスライドさせた際に、前記弾性ロック部材を前記左右一対の係合突起に係合させて、前記スライド部材の位置決めをすることにより、前記延伸部材を任意の長さに調整することができるようにしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具。
  5. 前記弾性ロック部材が、前記ガイド溝の左右一対の係合突起とそれぞれ係合する係合部を上端部に備えた左右一対の棒状体からなるとともに、前記弾性ロック部材を構成する各棒状体の上端部につまみ用板部材を設けることにより、
    前記各棒状体のつまみ用板部材を手でつまむ操作をすると、前記各棒状体の上端部分どうしが近づくとともに、前記左右一対の係合突起と前記各棒状体の係合部との係合が解かれて、前記スライド部材をスライドさせることができるようにしたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具。
  6. 前記左右一対の係合突起は、下部縁部分を前記ガイド溝の両側縁部分と直交するように形成し、上部縁部分を前記ガイド溝の両側縁部分から下向きに傾斜するよう形成するとともに、
    前記弾性ロック部材を構成する各棒状体の上端部に設けたそれぞれ前記左右一対の係合突起と係合する係合部の上部縁部分を対向する前記ガイド溝の両側縁部分と直交するよう形成し、下部縁部分を対抗する前記ガイド溝の両側縁部分から下向きに傾斜するよう形成するようにしたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の点眼補助具用スペーサまたはスペーサ付点眼補助具。
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