JP2018057488A - 箸状器具及び箸補助器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】箸先に充分に握力を与えることができ、また、手指や掌とを広い面積で接触させることによって、握力の小さい使用者であっても箸先に充分な握力を与えながら箸先の動きをコントロールして食物を掴みやすくするための箸状器具及び箸補助器具を提供する。【解決手段】少なくとも一本の指で支持される第1の端面と、第1の箸状部材とを含む第1部材と、他の指で支持される第2の端面と、第2の箸状部材とを含む第2部材と、第1部材と第2部材とのそれぞれの一部分同士を重ねて回動可能に軸支する支点軸と、握ったときに、第1部材と第2部材とを開く方向に反発力を与える弾性部材と、回動可能範囲を規制する回動規制手段とを備え、第1部材は、第2部材と重なる部分を平面とし、第2部材は、第1部材と重なる部分を平面とし、第1の箸状部材と第2の箸状部材の先端同士を最接近させたときに、支点軸は、第1の箸状部材及び第2の箸状部材の延長線に挟まれている箸状器具。【選択図】 図2

Description

本発明は、疾病や高齢などにより手指の細かな動きが不自由となった人や、利き手以外の使用を余儀なくされる人、又は箸を使い慣れていない外国人の、箸を使う動作を補助する箸状器具及び箸補助器具に関する。
従来、疾病や高齢などにより手指の細かな動きが不自由となった人が箸を使うための箸補助器具が知られている。例えば、下記特許文献1は、図7(a)に示すように、一対の箸61a,61b本体の手元部62a,62bの上面および下面それぞれにガイド板63a,63bを備え、下面ガイド板63bが一方の箸61bに、上面ガイド板63aが他方の箸61aに連接しており、箸本体の手元部内側に箸先を常に拡開する方向へ付勢するバネ65を装入し、且つ、上面ガイド板を下面ガイド板に箸先開閉自在に枢着64した食事用自助装具を開示する。また、このような食事用自助装具は、手指の機能が不全な障害者及び利き手交換する人等が使用する食事用自助装具において、箸先の軌跡を同一平面上に規制しながら、ガイド板の歪みによる機能喪失が生じ難い箸を提供できることを開示する。
特開2013−70983号公報
特許文献1に開示されたような食事用自助装具を用いた場合、手元のガイド板によって箸先の軌跡が同一平面上に規制される。そのために、箸先の動きをコントロールしやすくなるため、箸先で食物を掴みやすくなり、通常の箸を使うのが困難な人であっても、箸を用いて食事をすることが可能となる。このような食事用自助装具においては、図7(b)に示すように食物を掴む側の箸先を最接近させたときには、箸61aと箸61bとが略平行になるために、箸先に充分に握力が与えられず、そのために、食物を掴むことが難しかった。また、特許文献1のような箸の使用者は、箸61aと箸61bの棒状の部分を握って箸の動きをコントロールするために、手指や掌との接触面積が小さくなり、また、握り幅が狭くなるために握力が衰えた使用者においては握りにくいという問題があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、箸先に充分に握力を与えることができ、また、手指や掌とを広い面積で接触させることによって、握力の小さい使用者であっても箸先に充分な握力を与えながら箸先の動きをコントロールして食物を掴みやすくするための箸状器具及び箸補助器具を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の箸状器具及び箸補助器具は次のような特徴を有する。
本発明の一局面は、箸先の開閉により食べ物を挟むための箸状器具であって、手で握られたときに、少なくとも一本の指で支持される第1の端面と、第1の箸状部材とを含む第1部材と、手で握られたときに、少なくとも一本の指以外で支持される第2の端面と、第2の箸状部材とを含む第2部材と、第1部材と第2部材とのそれぞれの一部分同士を互いに重ねてそれらを回動可能に軸支する支点軸と、手で第1の端面と第2の端面とを握ったときに、第1部材と第2部材とを開く方向に反発力を与える弾性部材と、第1部材と第2部材との回動可能範囲を規制する回動規制手段とを備え、第1部材は、第2部材と重なる部分を平面とし、第2部材は、第1部材と重なる部分を平面とし、第1の箸状部材と第2の箸状部材の先端同士を最接近させたときに、支点軸は、第1の箸状部材及び第2の箸状部材のそれぞれの中心軸の延長線に挟まれる位置に配置されている箸状器具である。
また、本発明の他の一局面は、第1の箸と第2の箸とからなる一膳の箸の箸先の開閉動作を補助するための箸補助器具であって、手で握られたときに、少なくとも一本の指で支持される第1の端面と、第1の箸を固定する第1の箸固定部とを含む第1部材と、手で握られたときに、少なくとも一本の指以外で支持される第2の端面と、第2の箸を固定する第2の箸固定部とを含む第2部材と、第1部材と第2部材とのそれぞれの一部分同士を互いに重ねてそれらを回動可能に軸支する支点軸と、手で第1の端面と第2の端面とを握ったときに、第1部材と第2部材とを開く方向に反発力を与える弾性部材と、第1部材と第2部材との回動可能範囲を規制する回動規制手段とを備え、第1部材は、第2部材と重なる部分を平面とし、第2部材は、第1部材と重なる部分を平面とし、第1の箸と第2の箸の先端同士を最接近させたときに、支点軸は、第1の箸及び第2の箸それぞれの中心軸又はそれらの中心軸の延長線に挟まれる位置に配置されている箸補助器具である。
本発明の箸状器具及び箸補助器具によれば、手指の細かな動きが不自由となった人や、箸を使い慣れていない外国人や、握力が弱い人であっても簡単に食物を掴むことができる。
図1は、実施形態の箸状器具10を説明する説明図であり、図1(a)は斜視模式図、図1(b)は分解模式図である。 図2は、箸状器具10を右手で握ったときの様子を説明する説明図である。 図3は、一膳の箸50を固定した箸補助器具20を正面から見たときの模式図である。 図4は、一膳の箸50を固定した箸補助器具20を上面から見たときの模式図である。 図5は、箸補助器具20を右手で握ったときの様子を説明する説明図である。 図6は、別の実施形態の箸状器具30の分解模式図である。 図7は、従来の箸状器具(食事用自助装具)の模式図である。
はじめに、本発明の箸状器具の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の箸状器具10を説明する説明図である。図1(a)は箸状器具10の斜視模式図、図1(b)は箸状器具10の分解模式図である。
図1に示す箸状器具10は、手で握られたときに、少なくとも一本の指で支持される第1の端面1aと、第1の箸状部材1bとを含む第1部材1と、手で握られたときに、少なくとも一本の指以外で支持される第2の端面2aと第2の箸状部材2bとを含む第2部材2と、第1部材1と第2部材2とのそれぞれの一部分同士を互いに重ねてそれらを回動可能に軸支する支点軸3と、手で第1の端面1aと第2の端面2aとを握ったときに、第1部材1と第2部材2とを開く方向に反発力を与える弾性部材5と、第1部材1と第2部材2との回動可能範囲を規制する第2部材2の表面に立設するピン4aとガイド枠4bとからなる回動規制手段になるストッパ構造4とを備え、第1部材1は、第2部材2と重なる部分を平面とし、第2部材2は、第1部材1と重なる部分を平面とする。支点軸3は、第1の箸状部材1b及び第2の箸状部材2bの中心軸の延長線に挟まれる位置に配置されている。
第1部材1は、第2部材2と重なる部分(図1中のL1)を平面とし、第2部材2は、第1部材1と重なる部分を平面とする。そして、第1部材1と第2部材2のそれぞれの一部分同士を互いに重ねてそれらを回動可能に支点軸3で軸支する。このように、第1部材1と第2部材2とが平面状に重ねられた状態で支点軸3で回動自在に軸支されているため、箸先E1,E2の動きを面内に規制することができる。それによって、箸先E1,E2の動きを必ずしも複数の指先で操作する必要がなく、箸先E1,E2が捩れを起こしてすれ違いを起こすことがないために、食物を掴みやすくなる。支点軸3としては、例えば、図1(b)に示すように、ピン3aを第1部材1に設けられた穴3bに挿通させ、第2部材2に設けられたメス孔3cに嵌合させてピン止めして第1部材1と第2部材2を回動自在に固定するような手段が挙げられる。
図1に示すように、第1部材1と第2部材2とは、それぞれの一部分同士を捩れ防止のために互いに重ねた状態で支点軸3で軸支されているとともに、その回動範囲はストッパ構造4で規制されている。ストッパ構造4は、第1の端面1a及び第2の端面2aを扱いやすくするために、箸先E1,E2がある程度の範囲以上に開かないように第1部材1と第2部材2との回動範囲を規制する回動規制手段である。ストッパ構造4は、第1部材1に設けられたガイド枠4bと、ガイド枠4bに規制された範囲で移動可能な第2部材2に立設されたピン4aを備える。このようなストッパ構造4においては、第1部材1と第2部材2との回動範囲は、第1部材1と第2部材2とが開かれたときにガイド枠4bの内壁面にピン4aが当たることによって回動範囲が規制される。
なお、箸状器具10においては、第1部材1と第2部材2とは重なっているために、第1の箸状部材1bを含む第1部材1の面と、第2の箸状部材2bを含む第2部材2の面とは、第1部材1の厚み分だけ段差が生じてずれが生じる。そのために、第1の箸状部材1bと第2の箸状部材2bとの箸先E1と箸先E2とがすれ違わずに接触するように、例えば、第1の箸状部材1bと第2の箸状部材2bの中心軸が第1部材1と第2部材2との重なる面に位置するように、第1の箸状部材1bと第2の箸状部材2bの傾斜を調整したり、配置場所を調整したりすることが好ましい。
また、箸状器具10は、手で第1の端面1aと第2の端面2aとを握られたときに、第1部材1と第2部材2とを開く方向に反発力を与える弾性部材5を備える。箸状器具10においては、弾性部材5は弾性樹脂から形成された板バネ構造を有し、第1の端面1aと第2の端面2aとを手で握って第1部材1と第2部材2とが閉じられたときに板バネ構造の弾性によって第1部材1と第2部材2とが互いに開く方向A(以下、開方向Aとも称する)に反発力を与える。このような弾性部材5を設けることにより、第1部材1と第2部材2とを握って閉じたときに開く方向に反発力を発生させる。本実施形態では、弾性部材5を第1部材1の一部分として弾性を有する合成樹脂で一体成形して形成された例を示しているが、例えば金属バネのような弾性部材を予め準備された第1部材の本体に後付けして組み立てるような形態であってもよい。
図2は、本実施形態の箸状器具10を人が握って食物を把持したときの状態を説明する説明図である。図2(a)は、右手で箸状器具10をその背面から握り、食物100を掴んだときの様子を示し、図2(b)は図2(a)の状態における、第1の箸状部材1b及び第2の箸状部材2bのそれぞれの中心軸の延長線1c,2cと、支点軸3との位置関係を説明する説明図であり、図2(c)は、第1の箸状部材1bと第2の箸状部材2bとのそれぞれの箸先E1,E2を接触させたときの状態を示す説明図である。
図2(a)に示すように、箸状器具10を人が使用するとき、例えば、第2指(人差し指)f1は第1部材1の第1の端面1aを支持し、第1指(親指)f5及び掌の腹の部分f2は、第2部材2の第2の端面2aを支持する。このように箸状器具10の第1部材1及び第2部材2を2本の指と掌を使って支えることにより、その状態で人が握力を軽く加えるだけで、支点軸3を中心に、第1部材1と第2部材2が閉じる方向に回動して箸先端E1とE2とが閉じる。そして、箸先端E1及びE2を閉じることにより、食物100を容易に掴むことを可能にする。なお、第1の端面1a及び第2の端面2aは、このような持ち方に限られず、例えば、第1の端面1aを第2指、第3指(中指)、第4指(薬指)、第5指(小指)の4本の指で、第2の端面2aを第1指(親指)及び掌の腹の部分で支持することもでき、各々の使用者が使いやすい使い方で、各指の第一関節や第二関節、指の付け根、更には掌のみで支持するような持ち方も可能である。箸状器具10によれば、その把持部分になる第1部材1と第2部材2とが箸のような棒状ではなく、それぞれ端面を有する、互いに重なる面状であるために、指や掌全体を使って支持することが容易になる。
箸状器具10においては、図2(b)に示すように、支点軸3は、第1の箸状部材1bと第2の箸状部材2bの先端同士を最接近させて接触させたときに、第1の箸状部材1bと第2の箸状部材2bとのそれぞれの中心軸の延長線1c,2c上に挟まれるような位置に配置されている。このように、支点軸3を、第1の箸状部材1bと第2の箸状部材2bの先端同士を最接近させたときに、第1の箸状部材1bと第2の箸状部材2bとのそれぞれの中心軸の延長線1c,2cに重ならず、挟まれるような位置に配置することにより、第1の端面1a及び第2の端面2aが握られて第1の箸状部材1bと第2の箸状部材2bとが閉じられるときに、箸先E1,E2にモーメントが作用する。言い換えれば、箸状器具10を握った場合に、箸先E1,E2が図2(c)に示すように、ある程度の内角Rを保持した状態で閉じられるために、握力が箸先E1,E2に集中するように伝わる。そのために、握力が弱い場合であっても、てこの原理により、掴まれた食物100をしっかりと把持することができる。そして、食物100を掴んだ後は、その状態を安定させることができるために、一旦掴んだ食物100を口に入れる前に落としてしまうことも少なくなる。
図2(b)を参照すれば、箸状器具10を握って箸先E1,E2を最接近させたときに、中心軸の延長線1c,2cと支点軸3を通過する箇所における距離Cとしては、15〜50mm、さらには20〜45mm、とくには30〜40mmであることが箸先に対するモーメントの作用と、実用上の操作性のバランスに優れるという点から好ましい。上記距離Cが遠すぎる場合にはモーメントが大きく作用するが、小さな手では握りにくくなる傾向がある、また、上記距離が近すぎる場合にはモーメントが小さくなる。
また、図2(c)を参照すれば、箸状器具10を握って箸先E1,E2を最接近させたときの内角Rとしては、5〜30度、さらには、10〜20度程度であることが、じゃがいも片のような大きな塊から豆のような小さなものまで箸先で掴みやすくなる点から好ましい。内角Rが小さすぎる場合には、箸先に握力が集中しにくくなり、内角Rが大きすぎる場合には小さな手では握りにくくなる傾向がある。
そして、箸状器具10においては、図2(a)に示したような食物100を掴んで握力を付与した状態においては、箸先E1とE2との開方向に板バネ構造を有する弾性部材5による反発力が発生している。そのために、使用者は握力を緩めたときには、箸先E1と箸先E2とは、板バネ構造が弾性により元の状態に戻ろうとして自動的に開く。これにより、使用者は、食物を口に入れた後は、食物を掴むために箸先を開くような細かな動作をすることなく、箸先E1と箸先E2とが開いた元の状態に戻る。
以上、本発明の一実施形態として箸状器具10について説明した。このような形態の代わりに、次に説明するような、一膳の箸を取り外して交換することができるように、箸のそれぞれを固定できる箸補助器具を用いたような形態であってもよい。
図3は、第1の箸50aと第2の箸50bとからなる一膳の箸50を固定した箸補助器具20を正面から見たときの説明図である。また、図4は、箸補助器具20を上面から見たときの説明図である。
図3中、箸補助器具20は、手で握られたときに少なくとも一本の指で支持される第1の端面11aと第1の箸50aを固定する第1の箸固定部11b,11b’とを含む第1部材11と、手で握られたときに、少なくとも一本の指以外で支持される第2の端面12aと第2の箸50bを固定する第2の箸固定部12b,12b’とを含む第2部材12と、第1部材11と第2部材12のそれぞれの一部分同士(図3中のL1)を互いに重ねてそれらを回動可能に軸支する支点軸13と、第1部材11と第2部材12との回動可能範囲を規制するストッパ構造14とを備える。第1の箸固定部11b,11b’及び第2の箸固定部12b,12b’は、第1の箸50aと第2の箸50bとをそれぞれ嵌め込んで固定する。なお、箸補助器具20においては、第1部材11と第2部材12とは重なっているために、第1の箸固定部11b,11b’が設けられた第1部材11の面と、第2の箸固定部12b,12b’が設けられた第2部材12の面とは、第1部材11の厚み分だけ段差が生じてずれが生じる。第1の箸固定部11b,11b’と第2の箸固定部12b,12b’とが同じ形状である場合には箸先E11と箸先E12とを閉じたときにすれ違いが生じるために、好ましくは、箸先E11と箸先E12とが一致するように、第1の箸固定部11b,11b’と第2の箸固定部12b,12b’との形状を調整したりすることが好ましい。
第1部材11は、第2部材12と重なる部分(図3中のL11)を平面とし、第2部材12は、第1部材11と重なる部分を平面とする。そして、第1部材11と第2部材12のそれぞれの一部分同士を互いに重ねてそれらを回動可能に支点軸13で軸支する。このように、第1部材11と第2部材12とが平面状に重ねられた状態で支点軸13で回動自在に軸支されているため、箸先E11,E12の動きを面内に規制することができる。それによって、箸先E11,E12の動きを必ずしも複数の指先で操作する必要がなく、箸先E11,E12が捩れを起こしてすれ違いを起こすことがないために、食物を掴みやすくする。支点軸13としては、例えば、ビス止め、ボルト・ナット構造、リベット構造等により第1部材11と第2部材12を回動自在に固定するような手段であれば特に限定なく用いられる。
また、図3に示すように、第1部材11と第2部材12とは、それぞれの一部分同士を捩れ防止のために互いに重ねた状態で支点軸13で軸支されているとともに、その可動範囲はストッパ構造14で規制されている。ストッパ構造14は、第1の端面11a及び第2の端面12aを扱いやすくするために、箸先がある程度以上に開かないように第1部材11と第2部材12との回動範囲を規制する部材である。箸補助器具20においては、第2部材12に設けられたガイド枠14bと、ガイド枠14bに案内されて移動可能に第1部材11に立設されたピン14aを備える。このような構造においては、第1部材11と第2部材12との可動範囲は、ガイド枠14bにピン14aが案内される範囲に可動範囲が規制される。
支点軸13は、第1の箸50a及び第2の箸50bのそれぞれ又はそれらの延長線に重ならない位置に配置されている。さらに、手で第1の端面11aと第2の端面12aとを握ったときに、第1部材11と第2部材12とを開く方向に反発力を与える弾性部材15を備える。図4に示すように、箸補助器具20においては、弾性部材15はゴム輪を重ねたものであり、第1部材11の上端及び第2部材12の上端にそれぞれ設けられた係止部11c及び係止部12cにゴム輪を引っ掛けて複数周巻き重ねることにより、ゴム弾性によって第1部材11と第2部材12とが互いに開く方向に反発力を与える。このような弾性部材を設けることにより、第1部材11及び第2部材12を握ったときに開く方向に反発力が発生する。
図5は、箸補助器具20に第1の箸50aと第2の箸50bとからなる一膳の箸50を固定して、人が握って食物を把持したときの状態を説明する説明図である。図5(a)は、右手で箸補助器具20をその背面から握り、食物100を掴んだときの様子を示し、図5(b)は図5(a)の状態における、第1の箸50a,第2の箸50b,及び支点軸13の位置関係を説明する説明図であり、図5(c)は、第1の箸50aと第2の箸50bとの箸先を最接近させて接触させたときの状態を示す説明図である。
箸補助器具20においては、図5(b)に示すように、支点軸13は、第1の箸50a及び第2の箸50bのそれぞれ又はそれらの中心軸の延長線に挟まれる位置に配置されている。このように、支点軸13を、第1の箸50a及び第2の箸50bのそれぞれ又はそれらの延長線に重ならない位置に配置することにより、第1の箸50aと第2の箸50bとの間に支点軸が配置されることになり、第1の端面11a及び第2の端面12aが握られて箸が閉じられるときに、箸にモーメントが作用する。言い換えれば、箸補助器具20を握った場合に、箸先E11,E12が図5(c)に示すように、ある程度の内角Rを保持した状態で閉じられるために、握力が箸先E11,E12に集中するように伝わる。そのために、握力が弱い場合であっても、掴まれた食物100をしっかりと把持することができる。
図5(b)を参照すれば、第1の箸50aと第2の箸50bとの支点軸を通過する箇所における距離Cとしては、15〜50mm、さらには20〜45mm、とくには30〜40mmであることが箸先に対するモーメントの作用と、実用上の操作性のバランスに優れるという点から好ましい。また、図5(c)を参照すれば、箸補助器具20を握って箸先E11,E12を最接近させたときの内角Rとしては、5〜30度、さらには、10〜20度程度であることが好ましい。
箸補助器具20においては、図5(a)に示したような食物100を掴んで握力を付与した状態においては、箸先E1とE2との開方向に弾性部材15による反発力が発生している。そのために、使用者は握力を緩めたときには、箸先E11と箸先E12とは、反発力により自動的に開く。これにより、使用者は、食物を口に入れた後は、食物を掴むため箸先を開くような細かな動作をすることなく、箸先E11と箸先E12とが開いた元の状態に戻る。
以上、本発明に係る箸状器具または箸補助器具の一実施形態について説明した。なお、本発明の範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、本実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
具体的には、上述した各実施形態においては第1部材と第2部材は平面状の部分で単に重なり合っているだけであるが、例えば、図6に示す箸状器具30のように、第1部材21と第2部材22とが離れたり、捩れたりしないように、第2部材22にガイドレール7を設け、また、ガイドレール7に嵌められて移動を案内するガイドピン8を第1部材23の表面から立設させ、ガイドレール7内でガイドピン8を移動させることにより、第1部材と第2部材とが離れたり、捩れたりしないような機構を設けてもよい。
また、具体的には、例えば、上述した各実施形態においては第1部材と第2部材の形状は平面状であるが、それらは開閉動作によって重なりうる部分を平面としていればよく、それ以外の部分については、握りやすいように立体的な形状としてもよい。例えば、重なり合う部分以外の部分を手に沿うように畝状に形成したり、第1の端面及び第2の端面の部分のみを肉厚にしたりして、掴みやすくする等の改変が挙げられる。
1,11,21 第1部材
1a,11a 第1の端面
1b 第1の箸状部材
1c 第1の箸状部材の中心軸の延長線
2,12,22 第2部材
2a,12a 第2の端面
2b 第2の箸状部材
2c 第2の箸状部材の中心軸の延長線
3,13 支点軸
3a,4a,14a ピン
3b 穴
3c メス孔
4,14 ストッパ構造
4b,14b ガイド枠
5,15 弾性部材
7 ガイドレール
8 ガイドピン
10,30 箸状器具
11b,11b’ 第1の箸固定部
11c 第1の係止部
12b,12b’ 第2の箸固定部
12c 第2の係止部
20 箸補助器具
50 一膳の箸
50a,50b 箸
100 食物
L1,L11 第1部材と第2部材との重なる部分

Claims (6)

  1. 箸先の開閉により食べ物を挟むための箸状器具であって、
    手で握られたときに、少なくとも一本の指で支持される第1の端面と、第1の箸状部材とを含む第1部材と、
    前記手で握られたときに、前記少なくとも一本の指以外で支持される第2の端面と、第2の箸状部材とを含む第2部材と、
    前記第1部材と前記第2部材とのそれぞれの一部分同士を互いに重ねてそれらを回動可能に軸支する支点軸と、
    前記手で前記第1の端面と前記第2の端面とを握ったときに、前記第1部材と前記第2部材とを開く方向に反発力を与える弾性部材と、
    前記第1部材と前記第2部材との回動可能範囲を規制する回動規制手段とを備え、
    前記第1部材は、前記第2部材と重なる部分を平面とし、前記第2部材は、前記第1部材と重なる部分を平面とし、
    前記第1の箸状部材と前記第2の箸状部材の先端同士を最接近させたときに、前記支点軸は、前記第1の箸状部材及び前記第2の箸状部材のそれぞれの中心軸の延長線に挟まれる位置に配置されていることを特徴とする箸状器具。
  2. 前記第1の箸状部材と前記第2の箸状部材の先端同士を最接近させたときに、前記第1の箸状部材の中心軸の延長線と前記第2の箸状部材の中心軸の延長線との前記支点軸を通過する箇所における距離が、15mm以上である請求項1に記載の箸状器具。
  3. 前記第1の箸状部材と前記第2の箸状部材の先端同士を最接近させたときに、前記第1の箸状部材と前記第2の箸状部材との成す角度が5〜30度である請求項1または2に記載の箸状器具。
  4. 前記弾性部材がゴム弾性体またはバネ構造体である請求項1〜3の何れか1項に記載の箸状器具。
  5. 前記第1部材と前記第2部材とが重なって対面する部分において、前記第1部材と前記第2部材とが互いに回動するときに、前記第1部材と前記第2部材とを連結させた状態で回動させるガイド機構をさらに備える請求項1〜4の何れか1項に記載の箸状器具。
  6. 第1の箸と第2の箸とからなる一膳の箸の箸先の開閉動作を補助するための箸補助器具であって、
    手で握られたときに、少なくとも一本の指で支持される第1の端面と、前記第1の箸を固定する第1の箸固定部とを含む第1部材と、
    前記手で握られたときに、前記少なくとも一本の指以外で支持される第2の端面と、前記第2の箸を固定する第2の箸固定部とを含む第2部材と、
    前記第1部材と前記第2部材とのそれぞれの一部分同士を互いに重ねてそれらを回動可能に軸支する支点軸と、
    前記手で前記第1の端面と前記第2の端面とを握ったときに、前記第1部材と前記第2部材とを開く方向に反発力を与える弾性部材と、
    前記第1部材と前記第2部材との回動可能範囲を規制する回動規制手段とを備え、
    前記第1部材は、前記第2部材と重なる部分を平面とし、前記第2部材は、前記第1部材と重なる部分を平面とし、
    前記第1の箸と前記第2の箸の先端同士を最接近させたときに、前記支点軸は、前記第1の箸及び前記第2の箸の中心軸又はそれらの延長線に挟まれる位置に配置されていることを特徴とする箸補助器具。
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