JP3232104U - 腕時計の組立セット - Google Patents

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潤一 二ノ方
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偉偉 金沢
偉偉 金沢
宗弘 室岡
宗弘 室岡
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株式会社マトリクス
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Abstract

【課題】一つの腕時計の組み立てに必要な部品や工具を容易に分かるようにし、腕時計の組み立てを十分に楽しめるようにすることを可能とする腕時計の組立セットを提供する。【解決手段】腕時計の組立セット1は、ケース2に複数の引き出し3A、3B、3Cを備える。腕時計の部品だけを収容する部品専用の引き出し3Bには、少なくとも一つの腕時計の組み立てに必要なすべての部品5a〜5lが収容される。腕時計の組み立て用の工具だけを収容する工具専用のには、前記部品により一つの腕時計を組み立てるときに使用するすべての工具が収容される。つまり、腕時計の組立セットは、腕時計の部品と腕時計の組み立て用の工具のすべてが揃い、容易に分かるように別々の引き出しに収容されている。【選択図】図2

Description

本考案は、腕時計の組み立てを楽しむための腕時計の組立セットに関する。
従来、腕時計のバンドのファッション性に着目して、バンドをワンタッチで付け替えできる腕時計の時計本体とバンドとを並べてケースに収容した時計キットがある(特許文献1)。また、壁掛け時計の組み立て用として、収容基体の一方の側面には大きい時計の文字板を収容し、他方の側面には文字板以外の小さい時計部品とロックナットまわしという一つの工具を収容した組立式時計部品の収容物がある(特許文献2)。
実開平7−28889号公報 実公昭55−25758号公報
ところで、腕時計は、時刻を知るための機能製品であるが、身に着ける身飾品としての価値もある。それゆえ、腕時計に興味のある者や製品の組み立てが好きな者にとって、腕時計を部品から組み立てることは、完成させる作業が楽しく、また、完成したときの喜びがあり、しかも、自ら製作した腕時計には愛着が持てるようになる。
しかしながら、従来例(特許文献1)の時計キットは、バンドをワンタッチで付け替えできる腕時計であり、ディスプレイや保管のためのものであり、そもそも腕時計の組み立てを楽しむものでなく、また、組み立て用の工具を収容するという発想もない。また、従来例(特許文献2)の組立式時計部品の収容物は、大きい部品と小さい部品とを収容基体の別の側面に分けて収容するものである。すなわち、収容基体の他方の側面には小さい部品とロックナットまわし(工具)とを一緒に収容しており、部品と工具とを分けて収容するという発想はなく、また、ロックナットまわしという一つの工具しか収容されておらず、腕時計の組み立てを考えた場合に組み立てに使用するすべての工具を揃えるようにするという発想もない。
しかるに、腕時計の部品は小さな部品が存在し、また、組み立てには専用の工具が多数必要となる。それゆえ、組み立てに必要な部品と工具が全部揃っているのかを確認するのは一般人では困難である。また、組み立てにどのような工具が必要となるかを確かめ、必要な工具が不足しているとその工具をすべて自らが用意するのは手間がかかり面倒である。前記各従来例は、いずれも、このような問題を解決できるようなものではなかった。そのため、腕時計の組み立てを行う前に、腕時計の部品や工具のすべてを確認し、それを揃える準備の負担が大きいと、腕時計を組み立てるという楽しみを損なってしまう。
本考案は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、一つの腕時計の組み立てに必要な部品や工具を容易に分かるようにし、腕時計の組み立てを十分に楽しめるようにすることを可能とする腕時計の組立セットを提供することを目的とする。
本考案に係る腕時計の組立セットは、
ケースに複数の引き出しを備え、
一つの引き出しは、腕時計の部品だけを収容する部品専用の引き出しとし、この部品専用の引き出しには、少なくとも一つの腕時計の組み立てに必要なすべての部品が収容され、
他の一つの引き出しは、腕時計の組み立て用の工具だけを収容する工具専用の引き出しとし、この工具専用の引き出しには、前記部品により一つの腕時計を組み立てるときに使用するすべての工具が収容され、
腕時計の部品と腕時計の組み立て用の工具とが別々の引き出しに収容されているというものである。
以上より、本考案によれば、一つの腕時計の組み立てに必要な部品や工具のすべてが揃っていて、それらがどこにあるのか容易に分かる。従って、腕時計の組み立てを十分に楽しむことができるようになる。
実施形態の腕時計の組立セットにおいて引き出しを閉じた状態を示す斜視図である。 実施形態の腕時計の組立セットにおいて部品専用の引き出しを開いた状態を示す斜視図である。 実施形態の腕時計の組立セットにおいて工具専用の引き出しを開いた状態を示す斜視図である。 実施形態の腕時計の組立セットにおいて付属物用の引き出しを開いた状態を示す斜視図である。 中段の部品専用の引き出しが全開状態のとき、下段の工具専用の引き出しを少し開いた状態を示す斜視図である。
以下に、本考案の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1〜図4に示すように、実施形態の腕時計の組立セット1は、ケース2に三段の引き出し3を備え、一つの引き出し3(3B)には、腕時計の部品5だけを収容し、他の一つの引き出し3(3A)には、腕時計の組み立て用の工具6だけを収容し、さらに他の一つの引き出し3(3C)には、腕時計の組み立て手順を記載した説明書4を収容し、部品5と工具6と説明書4とが別々の引き出し3に収容されているものである。なお、説明書4は、ケース2に収容しない場合もあり、必要に応じて任意にケース2に収容されている。また、引き出し3の数は、少なくとも腕時計の部品5と組み立て用の工具6とを別々に分けて収容できるように二段のみ有するものでもよいし、また、実施形態のように三段有するもの等を含めて三段以上の多段に有するものでもよい。
ケース2は、四角形箱型のケース本体21を有し、このケース本体21内に引き出し3が上下三段に配設されたものである。引き出し3は、上面を開放部31とする四角形状の有底箱型に形成されている。一番下の下段の引き出し3は、腕時計の組み立て用の工具6だけを収容する工具専用の引き出し3Aである。下から二番目の中段の引き出し3は、腕時計の部品5だけを収容する部品専用の引き出し3Bである。一番上の上段の引き出し3は、部品5及び工具6を除く付属物用の引き出し3Cであり、本実施形態では、腕時計の組み立て手順を記載した説明書4が収容されている。
図2に示すように、中段の部品専用の引き出し3Bには、一つの腕時計を組み立てるのに必要なすべての部品5が収容されている。本実施形態では、ムーブメント5a、ボタン電池5b、文字盤5c、ムーブメント固定台5d、長針・短針・秒針等の時計針5e、時計ケース5f、裏蓋5g、リューズ5h、リューズ芯5i、革ベルト5j、メタルベルト5k、ベルトばねピン5lが収容されている。なお、文字盤5cは、色違いで3つ収容されており、ユーザーの好みの文字盤5cを選択して使用できるようにしているが、1つの文字盤5cだけを収容することでもよい。ベルトは、色違いの革ベルト5jが2つ、メタルベルト5kが1つの合計3つのベルトが収容されており、ユーザーの好みにより選択して使用できるようにしているが、ベルトも、革ベルト5jとメタルベルト5kを1つずつ、あるいは、革ベルト5jかメタルベルト5kのどちらか1つだけを収容することでもよい。また、部品専用の引き出し3Bに収容する腕時計の部品5は、前記各部品5に限るものではなく、一つの腕時計を構成するすべての部品5が揃っていれば、任意に追加又は減少してもよい。すなわち、腕時計の部品5として、腕時計の種類や構造、ユーザーの好み等に応じて、前記部品5以外の他の部品や同じ部品のタイプ違い(本実施形態では文字盤、ベルトが該当する。)等を収容する場合でもよく、また、前記部品5で機能的に重複する1又は複数の部品5を収容しない場合でもよい。
図3に示すように、下段の工具専用の引き出し3Aには、部品専用の引き出し3Bに収容した部品5を用いて、一つの腕時計を組み立てるときに使用するすべての工具6が収容されている。本実施形態では、時計針の取り付けに使用する剣押さえ6a、時計針の取り外しに使用する剣抜き6b、随時細かい部品の取り扱い作業に使用するピンセット6c、時計針の取り付け時の微調整やベルトの長さ調整などに使用するハンマー6d、裏蓋の開閉に使用する裏蓋オープナー6e、ベルト取り付け時に使用するベルト固定台6f、ベルトの取り付けや取り外しに使用するばね棒外し6g、メタルベルトの駒を外すのに使用するメタルベルトサイズ調整器6hが収容されている。なお、工具専用の引き出し3Aに収容する工具6は、前記各工具6に限るものではなく、一つの腕時計の組み立てに使用するすべての工具6が揃っていれば、任意に追加又は減少してもよい。すなわち、腕時計の組み立て用の工具6として、腕時計の種類や構造等に応じて、前記工具6以外に他の工具を収容する場合でもよく、また、前記工具6で機能的に兼用できるような1又は複数の工具6を収容しない場合でもよい。
図4に示すように、上段の付属物用の引き出し3Cは、本実施形態では、説明書4が収容されている。この説明書4の内容は、パーツリスト、工具リスト、組み立て手順などが記載されている。例えば、パーツリストは、中段の部品専用の引き出し3Bに収容したすべての腕時計の部品5が写真入りで一覧にして記載されている。工具リストは、下段の工具専用の引き出し3Aに収容したすべての工具6が写真入りで一覧にして記載されている。組み立て手順は、ケース2に収容した部品5と工具6を用いて腕時計を組み立てる作業工程や部品5の交換工程が写真入りで記載されている。なお、上段の引き出し3Cは、説明書4も収容せずに空っぽの状態でもよいし、説明書4に加え、あるいは説明書4に代えて他の書類(例えば、カタログ等)等を収容してもよい。
中段の部品専用の引き出し3Bと下段の工具専用の引き出し3Aとは、内部に底板32が配設されている。底板32には、この底板32を配設する引き出し3に収容する収容物の外形形状に沿って凹ませた収容凹部7が形成されている。各々の収容凹部7には、その収容凹部7に対応した形状の収容物を嵌め込むようにして収容されている。具体的に、下段の工具専用の引き出し3Aの底板32では、各工具6を収める収容凹部7が形成されており、各工具6は、その形状に対応した各収容凹部7に収容されている。
中段の部品専用の引き出し3Bの底板32では、腕時計の部品5そのもの、部品5を収容した部品ケース8を収める収容凹部7が形成されており、各部品5及び部品ケース8は、その形状に対応した各収容凹部7に収容されている。ここで、部品ケース8は、容器と蓋とからなるプラスチック製の透明ケースであり、腕時計の部品5の取り扱いを容易にする、部品5の紛失を防止する、部品5を保護する等のために使用される。本実施形態では、機能的、組み立て順序等の共通性等を考慮して、長針、短針及び秒針の時計針5eを部品ケース8に収容し、ムーブメント5a、ボタン電池5b、リューズ5h及びリューズ芯5iを部品ケース8に収容し、ベルトばねピン5lを部品ケース8に収容し、また、色違いの3つの文字盤5cは、1つずつ別々の部品ケース8に収容している。これら部品ケース8は、その部品ケース8の形状に対応した底板32の収容凹部7に収容されている。一方、時計ケース5f、裏蓋5g、ムーブメント固定台5d、ベルト5j,5kは、それらの形状に対応した底板32の収容凹部7にそのまま収容されている。時計ケース5fとムーブメント固定台5dの収容凹部7は、底板32の同じ位置で上部と下部に段状に形成されており、上下部の各収容凹部7に時計ケース5fとムーブメント固定台5dとが収容されている。これにより、引き出し3内の収容スペースの省スペース化が図られている。なお、部品5の保護等の観点から、腕時計のすべての部品5は、個々あるいは数個をまとめて透明の部品ケース8に収めるようにしてもよい。
上段の付属物用の引き出し3Cには、底板32は設けられていない。なお、上段の引き出し3Cにも、説明書4の外形形状に沿って凹ませた収容凹部7を形成した底板32を配設し、この底板32の収容凹部7に説明書4を収めるようにしてもよい。
以上のように、本実施形態による腕時計の組立セット1によれば、一つの腕時計を構成するすべての部品5と、これら部品5から腕時計を組み立てるときに使用するすべての工具6とが別々の引き出し3A,3Bに収容されているので、一つの腕時計の組み立てに必要な部品5や工具6のすべてが揃っていて、それらがどこにあるのか容易に分かるようになる。従って、部品5や工具6を容易に確認することができ、部品5や工具6の一部の欠落を探す負担が大幅に軽減されるから、腕時計の組み立てに集中して十分に楽しむことができる。
また、本実施形態では、ケース2において、ケース本体21の4つの側面のうち隣り合った2つの側面が開口した開口部22が形成されている。各引き出し3は、1つのコーナ部がケース本体21に軸支され、ケース本体21の開口部22を通してケース本体21内から回転式に出し入れ可能に構成されている。すなわち、各引き出し3は、4つのコーナ部のうち1つのコーナ部がケース本体21の開口部22における対角の2つのコーナ部のうち一方のコーナ部位置で同軸上に軸支され、前記軸支部分を支点にして回転させながらケース本体21内から出し入れされる。
しかるに、ケース本体から直線上に出し入れされる引き出しでは、上の引き出しを全開にすると、下の引き出しをケース本体から引き出しても、上の引き出しに隠れて下の引き出し内を見ることができない。
これに対して、実施形態におけるケース2によれば、図5に示すように、上の引き出し3(3B)を90度回転させて全開状態にしても、下の引き出し3(3A)を90度より小さく回転させて半開きにすることでこの下の引き出し3(3A)の上面の開放部31の一部が上の引き出し3(3B)の横に配置されて引き出し3(3A)内を見ることができる。従って、各段の引き出し3(3A,3B)に何が収容されているのか、どのような収容物が収容されているのか等の確認がし易いという利点がある。よって、さらに、部品5や工具6を容易に確認することができ、腕時計の組み立てを十分に楽しむことができる。また、各段の引き出し3を少しずつ回転させて、らせん状に開くようにすれば見栄えが良く、おしゃれなインテリアとしても使用でき、また、店頭やSNS等でのディスプレイ効果も高めることができる。
また、ケース本体21の開口部22における対角の2つのコーナ部のうち他方のコーナ部側では、各引き出し3とケース本体21とを係止して各引き出し3がケース本体21から不用意に開かないようにする開き防止手段が設けられている。具体的には、図1を参照して、引き出し3の外面に孔12をあけたバンド11が取り付けられ、ケース本体21の外面にピン13が立設され、引き出し3を閉じた状態でバンド11の孔12をピン13に差し込んで係止させることにより、引き出し3の不用意な開きが防止される。このバンド11とピン13とが開き防止手段となる。なお、開き防止手段は、バンド11の孔12をピン13に差し込む方式に限らず、バンド11とケース本体21とにホックを設けて係止するもの、面ファスナーを設けて係止するもの等、種々の係止手段を用いることができる。
なお、本考案は、前記実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲の記載に基づいて様々な変更を実施することができる。
1 腕時計の組立セット
2 ケース
3 引き出し
3A 工具専用の引き出し
3B 部品専用の引き出し
3C 付属物用の引き出し
4 説明書
5 部品
6 工具
7 収容凹部
8 部品ケース
11 バンド
12 孔
13 ピン
21 ケース本体
22 開口部
31 開放部
32 底板

Claims (3)

  1. ケースに複数の引き出しを備え、
    一つの引き出しは、腕時計の部品だけを収容する部品専用の引き出しとし、この部品専用の引き出しには、少なくとも一つの腕時計の組み立てに必要なすべての部品が収容され、
    他の一つの引き出しは、腕時計の組み立て用の工具だけを収容する工具専用の引き出しとし、この工具専用の引き出しには、前記部品により一つの腕時計を組み立てるときに使用するすべての工具が収容され、
    腕時計の部品と腕時計の組み立て用の工具とが別々の引き出しに収容されている腕時計の組立セット。
  2. 請求項1に記載の腕時計の組立セットにおいて、
    前記ケースは、四角形箱型のケース本体と、ケース本体内に配設する複数の前記引き出しとを備え、
    前記ケース本体は、4つの側面のうち隣り合った2つの側面を開口した開口部が形成され、
    前記各引き出しは、上面を開放部とする四角形状の有底箱型に形成され、その1つのコーナ部が前記ケース本体の開口部における対角の2つのコーナ部のうち一方のコーナ部位置で軸支され、当該軸支部分を支点にして回転式に前記ケース本体内から出し入れ可能に構成され、
    前記ケース本体の開口部における対角の2つのコーナ部のうち他方のコーナ部側にて、前記各引き出しと前記ケース本体とを係止して前記各引き出しが前記ケース本体内から不用意に開かないようにする開き防止手段が設けられている腕時計の組立セット。
  3. 請求項1又は2に記載の腕時計の組立セットにおいて、
    前記引き出しは、上面を開放部とする有底箱型に形成され、
    前記部品専用の引き出しと前記工具専用の引き出しの内部には、底板が設けられ、
    前記底板は、当該底板を設けた引き出しに収容する収容物の外形形状に沿って凹ませた収容凹部が形成され、
    前記収容凹部には、当該収容凹部に対応した形状の収容物を嵌め込むようにして収容されている腕時計の組立セット。
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