JP3231474B2 - 内視鏡の湾曲操作ワイヤの取付構造 - Google Patents

内視鏡の湾曲操作ワイヤの取付構造

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JP3231474B2
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章 杉山
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旭光学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内視鏡の挿入部先端
における湾曲操作ワイヤの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】挿入部先端の硬質部が短くて、しかも内
蔵物を通すためのスペース制限を小さくするために、従
来は、例えば図5に示されるように、操作ワイヤ12の
先端にストッパ片13を固着して、そのストッパ片13
を、図8に示されるように、湾曲部3の最先端の節輪7
を切り欠いて形成した凹部20に係合させていた(特開
平5−42098号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の内視鏡の湾曲操
作ワイヤの取付構造においては、図8に示されるよう
に、節輪7,8に被覆された網状管10の先端が、スト
ッパ片13のすぐ先側の位置で先端部本体1の外周面に
緊縛固着されている。
【0004】したがって、ストッパ片13は外方向への
移動がしっかりと規制されていないので、湾曲操作時に
操作ワイヤ12が強い力で後方に牽引されたとき、例え
ば図9に示されるように、ストッパ片13が外方向にず
れて浮き上がって傾いてしまうことがある。
【0005】すると、ロー付け等によってストッパ片1
3に固着されている操作ワイヤ12の先端部分付近に複
雑な力が作用して、操作ワイヤ12が切れてしまう事故
が発生する。
【0006】そこで本発明は、操作ワイヤの先端に固着
したストッパを節輪の切り欠き凹部に係合させた内視鏡
の湾曲操作ワイヤの取付構造において、ストッパが外方
にずれてしまう現象によるワイヤ破損の生じない、耐久
性のある内視鏡の湾曲操作ワイヤの取付構造を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の内視鏡の湾曲操作ワイヤの取付構造は、遠
隔的に進退操作される操作ワイヤの先端部にその側方に
突出するストッパを設けて、屈曲自在に形成された湾曲
部の先端に連結された先端部本体の外周面から上記スト
ッパを突出させ、上記湾曲部を形成する最先端の節輪を
上記先端部本体の後端部外周に嵌合させて固定し、その
節輪を切り欠いて形成した凹部に上記ストッパを係合さ
せると共に、上記節輪に被覆された網状管を上記ストッ
パの設けられた位置において上記ストッパの外側から緊
縛固定したことを特徴とする。
【0008】
【実施例】図面を参照して実施例を説明する。図1は本
発明の一実施例の側面断面図、図2はそのII−II断面
図、図3は III−III 断面図である。
【0009】先端部本体1には、対物レンズ2などが内
蔵されている。この先端部本体1は、内視鏡の挿入部先
端に形成されて遠隔操作によって屈曲自在な湾曲部3の
先端に連結されている。
【0010】先端部本体1には、イメージガイドファイ
バ4、ライトガイドファイバ5、鉗子チャンネル6など
のいわゆる内蔵物の先端が各々取着されており、それら
内蔵物は、湾曲部3内を後方に引き通されている。
【0011】湾曲部3は、互いに回動自在に連結された
多数の節輪7,8と、その外周に被覆された金属細線製
の網状管10と、さらにその外周に被覆されたゴムチュ
ーブ製の外皮11とにより構成されている。
【0012】12は、公知の操作装置(図示せず)によ
り遠隔的に進退操作される上下一対の操作ワイヤであ
り、この操作ワイヤ12の先端部分は小さく外方に向け
て直角に折り曲げられていて、その端部には、図4及び
図5にも示されるような、ストッパ片13が銀ロー付け
によって固着されている。このストッパ片13は、最先
端の節輪7とほぼ同じ厚さと曲率半径を有する、四角形
のステンレス鋼板製の小片である。
【0013】一方、先端部本体1の後半部の周面には、
操作ワイヤ12を嵌入し得る程度の深さの浅い溝15
が、軸方向に沿って、周面の上下に各々形成されてい
る。そして、その溝15内に操作ワイヤ12が嵌入され
て後方に引き出されており、ストッパ片13は先端部本
体1の外周面に接している。
【0014】先端部本体1の外周には、最先端の節輪7
が後方から嵌着されており、この節輪7は、図2に示さ
れるように、複数の係止ピン16によって先端部本体1
に係止されている。
【0015】最先端の節輪7には、図6に示されるよう
に、ストッパ片13を嵌め込むことができる大きさの凹
部20が前端縁側から切り欠かれて、上下2カ所に操作
ワイヤ12と位置を合わせて形成されている。そして、
ストッパ片13は、ちょうどその凹部20内に嵌め込ま
れるように配置されている。
【0016】したがって、操作ワイヤ12が基端部側か
ら牽引されると、ストッパ片13が凹部20の底縁20
aに当接し、先端部本体1及び最先端の節輪7が操作ワ
イヤ12の基端部側に向かって引張られて、湾曲部3が
屈曲する。
【0017】湾曲部3の節輪7,8を被覆するように配
置された網状管10の先端は、図1に示されるように、
ストッパ片13と凹部20とが係合している位置で、ス
トッパ片13の外側から糸21によって緊縛されて、最
先端の節輪7の外周面に固定されており、その外側の外
皮11の先端は、それより先側の先端部本体1の外周面
に緊縛して接着固定されている。
【0018】このように、ストッパ片13は糸21によ
って常時外側から強く押圧されているので、外方に自由
に移動することはできない。したがって、湾曲操作時
に、操作ワイヤ12が強い力で後方に牽引されたときで
も、ストッパ片13は外方向に浮き上がることはでき
ず、凹部20内での姿勢が変わることがない。
【0019】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例えば図7に示されるように、凹部20が
最先端の節輪7の途中に穿設されているものなどであっ
てもよい。
【0020】
【発明の効果】本発明の内視鏡の湾曲操作ワイヤの取付
構造によれば、節輪に被覆された網状管を、ストッパの
設けられた位置においてストッパの外側から緊縛固定し
たことにより、ストッパが外方に移動することができな
いので、湾曲操作時に操作ワイヤが強い力で牽引された
ときでも、ストッパの姿勢が変化せず、その結果、操作
ワイヤに無理な力が加わることがなくてワイヤ切れ等が
発生せず、優れた耐久性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の内視鏡の湾曲操作ワイヤの取付構造の
側面断面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1におけるIII−III断面図である。
【図4】実施例のストッパ片と操作ワイヤの斜視図であ
る。
【図5】実施例のストッパ片と操作ワイヤの斜視図であ
る。
【図6】実施例の最先端の節輪の斜視図である。
【図7】他の実施例の最先端の節輪の斜視図である。
【図8】従来例の内視鏡の湾曲操作ワイヤの取付構造の
正常状態の側面断面図である。
【図9】従来例の内視鏡の湾曲操作ワイヤの取付構造の
破損状態の側面断面図である。
【符号の説明】
1 先端部本体 3 湾曲部 7 最先端の節輪 8 節輪 10 網状管 12 操作ワイヤ 13 ストッパ片 21 緊縛用糸

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遠隔的に進退操作される操作ワイヤの先端
    部にその側方に突出するストッパを設けて、屈曲自在に
    形成された湾曲部の先端に連結された先端部本体の外周
    面から上記ストッパを突出させ、上記湾曲部を形成する
    最先端の節輪を上記先端部本体の後端部外周に嵌合させ
    て固定し、その節輪を切り欠いて形成した凹部に上記ス
    トッパを係合させると共に、上記節輪に被覆された網状
    管を上記ストッパの設けられた位置において上記ストッ
    パの外側から緊縛固定したことを特徴とする内視鏡の湾
    曲操作ワイヤの取付構造。
JP11023293A 1993-05-12 1993-05-12 内視鏡の湾曲操作ワイヤの取付構造 Expired - Fee Related JP3231474B2 (ja)

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