JP3231078B2 - 近接信管制御装置 - Google Patents

近接信管制御装置

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JP3231078B2
JP3231078B2 JP15205592A JP15205592A JP3231078B2 JP 3231078 B2 JP3231078 B2 JP 3231078B2 JP 15205592 A JP15205592 A JP 15205592A JP 15205592 A JP15205592 A JP 15205592A JP 3231078 B2 JP3231078 B2 JP 3231078B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近接信管制御装置に係
り、より詳細には、弾頭を搭載した飛翔体に搭載され、
該飛翔体が目標物体に近接した時に該弾頭の弾薬の点火
作動を指令する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の飛翔体用近接信管制御装
置は、該飛翔体から電波または光波のビームを投射し、
該投射ビームに目標物体が侵入し通過した時に該目標物
体からの反射波を受信して当該目標物体を検出し、該検
出に基づく信号を利用して起爆装置に対し直ちに、また
は所定の遅延時間後に弾頭の弾薬の点火を作動させるよ
うになっている。そのため、飛翔体と目標物体の相対的
な位置関係によっては、必ずしも最適な状態(最適には
弾頭の弾片が目標物体に命中するような点火タイミン
グ)で動作するとは限らない。
【0003】また、飛翔体に搭載された他の装置から出
力される(目標物体との間の)相対速度信号を用いて起
爆タイミングを設定する電波方式または光波方式の近接
信管制御装置においては、相対速度に対しては起爆タイ
ミングを設定することは可能であるが、目標物体と弾頭
の弾片とが激突する点までの距離(ミス・ディスタン
ス)に関しては起爆タイミングを設定することは極めて
困難である。つまり、起爆信号により爆発するまでの弾
頭の起爆遅れ時間や、弾頭の弾片が飛散して目標に到達
するまでのミス・ディスタンスに応じた時間を必要とす
るからである。
【0004】そのため、飛翔体から比較的離れた所を目
標物体が通過する場合には、弾頭の弾片が目標物体に到
達する前に該目標物体が通過してしまい、逆に、目標物
体が飛翔体のごく近傍に位置する場合には、弾片が目標
物体の前方を通過してしまうという不都合が生じる。つ
まり、目標物体が弾頭の弾片の飛散範囲から外れてしま
うという事態が発生し、そのため弾頭が目標物体に対し
て撃破、損害等を有効に与えられないという欠点があ
る。その結果、飛翔体の対目標撃破能力に支障を及ぼ
し、特に近年に見られるような、飛翔体の対攻撃目標が
超高速の飛翔体(例えばSSM)から巡航飛翔体あるい
は回転翼機等の低速の目標まで広範囲に亘っているよう
な相対速度に対して、或る一定の傾斜角に固定した投射
ビームで会合検知させるためには、それぞれ確実に撃破
させるための最適な起爆タイミング信号を送出できない
という問題があった。
【0005】これに対処するために、単一の投射ビーム
の傾斜角(方向角)を前方向に小さくして侵入目標物体
を検知する方法や、あるいは複数本の投射ビームを固定
して侵入目標物体を検知する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】或る一定の傾斜角に固
定した単一の投射ビームを利用する方法では、目標物体
との間の会合交戦角の有効検知範囲が限定されるという
不都合があり、会合交戦角によっては検知不可能な角度
が存在し、そのために弾頭が目標物体に対して撃破、損
害等を有効に与えられないという欠点がある。
【0007】また、複数本の投射ビームを固定的に利用
する方法では、上記の限定された会合交戦角の範囲をカ
バーできるという利点があるが、投射ビームの構成上、
各ビーム毎に投射器を必要とするために装置が複雑化
し、また形状も大きくなって、飛翔体に装着する上で問
題が生じる。また、高周波発振器または半導体レーザ等
の高出力発光素子とその付属回路に必要な供給用電源の
容量が大きくなるという不都合もあり、そのために電源
を含めた装置全体の形状および寸法が大きくなるという
欠点がある。
【0008】本発明の主な目的は、かかる従来技術にお
ける課題に鑑み、超高速から低速まで広範囲に亘る侵入
目標物体に対し、またその侵入角(交戦角)に対し、検
知不可能な範囲を無くすと共に、弾頭への起爆信号の送
出タイミングの制御を行い易くし、ひいては最適なタイ
ミングで弾頭の弾片を当該目標物体に正確に集中させて
確実に撃破させることができる近接信管制御装置を提供
することにある。
【0009】本発明の他の目的は、不要なビーム送信出
力を抑制して秘匿性を向上させると共に、消費電力の低
減と装置構成の簡素化を図ることができる近接信管制御
装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明によれば、弾頭を搭載した飛翔体に搭載さ
れ、該飛翔体が目標物体に近接した時に該弾頭の弾薬の
点火作動を指令する装置であって、前記目標物体を捕捉
し且つ追尾するための制御を行ない、該目標物体との間
の相対速度を指示する相対速度信号、前記飛翔体の速度
を指示する自機速度信号、該目標物体の存在する方向角
を指示する目標方向角信号および該目標物体との間の距
離を指示する相対距離信号を出力する目標誘導手段と、
前記飛翔体の機軸を中心として全周囲方向に分割された
少なくとも4象限の各象限毎に該飛翔体の前方向に向け
て或る設定角度で電波または光波のビームをコーン状に
投射する手段と、該投射されたビームに対する前記目標
物体からの反射波を検出して各象限毎に信号強度に応じ
た検出信号を出力する目標検出器と、該出力された各検
出信号をそれぞれ隣り合う象限信号レベルと比較し、該
比較結果に基づき前記目標物体の存在象限を判定して存
在象限検知信号を出力する回路と、該存在象限検知信号
と前記相対速度信号に基づいて前記点火作動を指令する
起爆タイミング発生手段と、前記相対速度信号に基づき
前記投射ビームの投射角設定のための制御信号を生成す
る手段と、前記相対速度信号、自機速度信号、目標方向
角信号および相対距離信号の情報を用いて、前記目標物
体が自機に対して接近および侵入して来る侵入角度を算
出し、該算出に基づいて前記目標物体に対する有効検知
距離を補正するための補正信号を生成する手段とを具備
し、前記生成された制御信号に基づいて前記ビーム投射
手段に対し前記投射ビームの投射設定角度を適宜変化さ
せると共に、前記生成された補正信号に基づいて前記目
標検出器に対し前記有効検知距離の可変制御を行い、そ
れによって前記ビーム投射手段に対し当該投射ビームの
送信出力を変化させるようにしたことを特徴とする近接
信管制御装置が提供される。
【0011】また、上記近接信管制御装置において、上
記相対速度信号、自機速度信号および目標方向角信号の
情報を用いて自機が前記目標物体に対し前方または後方
のいずれの方向から攻撃しているかを判定し、その結果
を指示する前方/後方攻撃指示信号を出力する手段を更
に具備してもよい。この場合には、この前方/後方攻撃
指示信号と併せて前記存在象限検知信号および相対速度
信号に基づいて前記弾頭の弾薬の点火作動を制御するよ
うにする。
【0012】
【作用】上述した構成によれば、飛翔体の前方向に向け
て投射した電波または光波の投射ビーム内に侵入して来
る目標物体の検知とそれに基づく弾頭への起爆信号の送
出を行う際に、該目標物体の侵入速度(つまり目標物体
との間の相対速度)に応じてビームの投射設定角度を適
宜切り換え設定し、それに基づき弾頭の弾薬の点火作動
(すなわち起爆信号の発生タイミング)を制御するよう
にしている。
【0013】従って、超高速から低速まで広範囲に亘る
目標物体が投射ビーム内に侵入してきても、その侵入速
度に応じてビームの投射角度を適宜切り換えることがで
きるので、従来形に見られたような検知不可能な範囲を
無くすことができる。また、目標物体の侵入速度に対応
させて弾頭への起爆信号の送出タイミングを制御するこ
とにより、弾頭の弾片を当該目標物体に対し常に最適な
タイミングで正確に集中させ、確実に撃破させることが
可能となる。
【0014】また、目標物体の相対速度に対応させてビ
ームの投射角度を変える構成を採用しているので、従来
形に見られたような各ビーム毎の投射器は不要となり、
装置の構成を簡素化することができる。これは、消費電
力の低減化にも寄与する。さらに、制御信号に基づいて
投射ビームの投射設定角度を変化させる際に、目標物体
に対する有効検知距離の可変制御を行うと共に、目標物
体の侵入角に対しても該有効検知距離を補正制御して当
該投射ビームの送信出力を変化させるように構成されて
いるので、侵入角に対する検知不可能な範囲を無くすこ
とができ、また不要なビーム送信出力を抑制し、それに
よって秘匿性を向上させることが可能となる。
【0015】また、前方/後方攻撃判定手段を具備して
いる場合には、目標物体の脆弱な範囲に弾頭の弾片を撃
突させるように起爆タイミングを制御できるので、目標
物体の撃墜効率を向上させることが可能となる。なお、
本発明の他の構成上の特徴および作用の詳細について
は、添付図面を参照しつつ以下に記述される実施例を用
いて説明する。
【0016】
【実施例】図1には本発明の一実施例としての近接信管
制御装置の構成が示される。本実施例の近接信管制御装
置は、弾頭を装備した飛翔体40(図3参照)に搭載さ
れ、近接信管装置10と目標誘導装置(例えばホーミン
グ装置)20を備えている。近接信管装置10は、主な
構成要素として電波方式または光波方式の目標検出器1
1と、ビーム設定制御器15と、前方/後方攻撃判定器
16と、有効距離補正器51とを具備し、目標誘導装置
20から出力される各種制御信号(後述)を用いて、超
高速から低速に亘る広範囲の速度で侵入してくる目標物
体30を確実に検出し、それに対して最適なタイミング
で弾頭の弾片を正確に集中および撃突させるようにして
いる。また近接信管装置10は、光波方式の後方攻撃時
(図3参照)において、目標物体30のプルーム(排気
ガス)31またはテールパイプ32による影響を回避
し、それによって誤動作を防止する機能も有している。
【0017】目標誘導装置20は、目標物体30を捕捉
し且つ追尾するための制御を行うものであり、該目標物
体との間の相対速度を指示する相対速度信号VCと、飛
翔体自身すなわち自機の速度を指示する自機速度信号V
Mと、目標物体30の存在する方向角を指示する目標方
向角信号θと、目標物体30との間の距離を指示する相
対距離信号SRとを出力する。これら各信号は、近接信
管装置10内の起爆タイミング発生器14、ビーム設定
制御器15、前方/後方攻撃判定器16および有効距離
補正器51に供給される。
【0018】本実施例で使用する目標検出器11は、飛
翔体の機軸を中心に全周囲方向に分割された少なくとも
4象限の内のいずれかの象限内に侵入してくる目標物体
30の存在方向を検知可能とするものである。ここで
は、4象限に分割した場合の装置を例にとって説明す
る。この技術については例えば、本件出願人による特願
昭63−176484号(特開平2−25700号)ま
たは特願昭63−209365号(特開平2−5969
0号)に開示されている。
【0019】目標検出器11は、ビーム投射部17(送
信アンテナまたは光ビーム投射器17a)から投射され
たビームAS内に侵入した目標物体30からの反射電波
または反射光(到来ビーム)ARをビーム入力部18
(受信アンテナまたは受光器18a)を介して検出し、
各象限毎に信号強度に応じたレベルを生成してそれぞれ
所定のスレッショルド・レベルと比較し、該比較に基づ
いて各象限毎に検出信号D1〜D4を出力する。これら
検出信号D1〜D4は信号比較器12に送出される。ま
た、目標検出器11は、目標物体30を検知した時点で
の一瞬の検知信号をトリガ・パルス信号SLとして発生
し、象限判定器13および起爆タイミング発生器14に
送出する。
【0020】信号比較器12は、通常用いられているコ
ンパレータ回路により構成され、隣合う象限検知ビーム
(検出信号D1〜D4)の信号レベルを比較し、その結
果を2値信号の形で象限判定器13に送出する。象限判
定器13は、目標検出器11(電波方式の場合には内蔵
の相関フィルタ・モジュール、光波方式の場合には内蔵
の光受信器)からのトリガ・パルス信号SLをラッチ信
号として入力し、該ラッチ信号SLに応答して信号比較
器12からの2値信号出力を保持し、その保持状態に応
じて目標物体30の存在象限を判定する。判定された結
果は、存在象限検知信号QDとして起爆タイミング発生
器14に送出される。
【0021】起爆タイミング発生器14は、目標検出器
11から供給されるトリガ・パルス信号SLを基準にし
て目標誘導装置20からの相対速度信号VCと前方/後
方攻撃判定器16からの前方/後方攻撃指示信号VH/
VT(後述)とを用いて、目標物体30の予め設定した
致命点に弾頭の弾片が確実にあたるように象限判定器1
3からの存在象限検知信号QDを制御し、目標物体存在
方向の点火タイミング信号を弾頭へ送出する。
【0022】ビーム設定制御器15は、目標誘導装置2
0から供給される相対速度信号VCに基づいて、会合相
対速度に対応した投射ビーム角の設定に用いるビーム設
定制御信号VBCを生成し、目標検出器11とビーム投
射部17およびビーム入力部18の各位相器17bおよ
び18bに送出する。ビーム設定制御信号VBCは、複
数の区分に分割された目標物体速度、例えばマッハ1.
5以下、1.5〜2.5、2.5〜4.0、および4.
0以上の各区分に対し、それぞれビーム傾斜角度αを8
0°、70°、60°および50°に相当する制御信号
の形で送出される。
【0023】前方/後方攻撃判定器16は、目標誘導装
置20からの相対速度信号VCと自機速度信号VMと目
標方向角信号θを用いて、自機が目標物体30に対して
前方攻撃または後方攻撃のいずれであるかを判定する機
能を有している。例えば、光波方式の目標検出器におい
て戦闘機を例にとって説明すると、図3に示されるよう
な後方攻撃の場合には、目標検出器11からのトリガ・
パルス信号SLを基準にして相対速度信号VCとプルー
ム31およびテールパイプ32の各位置を通過する時間
(Tp,Tt)と目標物体30の致命点Pに達するまで
の時間(Tc)とに基づき、弾頭の弾片が目標物体30
に確実に撃突するように起爆タイミング信号(ΔTとす
る)が制御され、目標物体存在方向の点火タイミング信
号が弾頭に送出される(例えばΔT=(Tp+Tt)+
Tc)。
【0024】同様にして前方攻撃の場合には、トリガ・
パルス信号SLを基準にして相対速度信号VCと目標物
体30の前方から致命点Pに達するまでの時間とに基づ
き、弾頭の弾片が目標物体30に確実に撃突するように
起爆タイミング信号が制御され、弾頭に目標物体存在方
向の点火タイミング信号が送出される(例えばΔT=T
c)。
【0025】ここで、前方または後方攻撃の判定は、相
対速度信号VCと自機速度信号VMと目標方向角信号θ
を用いて以下のように行われる。 (VC)≧(VM)×cosθ 〔前方攻撃〕 (VC)<(VM)×cosθ 〔後方攻撃〕 この判定結果は、それぞれ前方攻撃指示信号VHまたは
後方攻撃指示信号VTとして起爆タイミング発生器14
に送出される。
【0026】この前方/後方攻撃指示信号VH/VT
は、図3に示すように目標物体30の脆弱な範囲Wの位
置が前方からの距離と後方からの距離とで異なることに
鑑み、この脆弱範囲W内の予め設定した致命点Pに弾頭
の弾片が撃突するように起爆の点火タイミング信号を制
御するのに用いられる。ビーム投射部17およびビーム
入力部18は、飛翔体40の機軸を中心として全周囲方
向に分割された4象限の各象限毎に該飛翔体の前方向に
向けてビームをコーン状に投射すると共に(投射ビーム
AS)目標物体30からの反射波を到来ビームARによ
り受信するという通常の機能に加え、ビーム設定制御器
15からのビーム設定制御信号VBCに基づき、通常用
いられているアンテナ素子17aへの給電位相を可変に
する位相器17bを用いて、投射ビーム角を目標物体3
0の侵入速度に応じた適正なビーム設定角α12,……
…,に変化させる機能を有している(図2参照)。ビー
ム投射部17およびビーム入力部18については、フェ
ーズド・アレイ・アンテナ(例えばディジタル・ビーム
・フォーミング・アンテナ、コンフォーマル・アレイ・
アンテナ等)を用いることが可能である。例えば、目標
検出器11として光波方式を用いた場合には、光ビーム
投射器の光学系レンズ等により、所定のビーム傾斜角α
i に変化させる。これにより、侵入してくる目標物体3
0との間の相対速度信号VCに応じて、起爆タイミング
の制御を容易に行うことができる。
【0027】また、ビーム設定制御信号VBCは、目標
検出器11内の高周波送信器(電波方式の場合)または
光波ビームドライバ回路(光波方式の場合)に送出さ
れ、ビーム設定角αi に対応させてビーム投射出力を可
変制御するのに用いられる。このビーム投射出力は、図
2に示されるように、ビーム設定角α12,………, に
対応して角度が増大するに従い有効検知距離R1,R2,…
……,を短く減少させて有効ミス・ディスタンス(M
D)に入る目標物体のみを検出可能として不要な送信出
力を出さないように、制御されている。これは、秘匿性
の向上と消費電力の低減化に寄与するものである。
【0028】さらに、ビーム設定制御信号VBCは、ビ
ーム送信出力のみでなく、送信パルス、目標検出器11
の変調周波数等により有効検知距離Ri を可変制御する
のにも用いられる。例えば、前述の特願昭63−176
484号(特開平2−25700号)に開示されている
目標検出器では、該検出器内の電圧制御発生器にビーム
設定制御信号を入力し、ビーム設定角(αi )に対応さ
せて擬似ランダムコード(PN)発生器のクロック速度
を可変設定させるようになっている。例えば、ミス・デ
ィスタンス(MD)が10mの場合、各ビームの有効検
知距離(Ri )がα=80°の時は約10.2m、α=
50°の時は約13.2mに相当するようなクロック速
度に設定される。
【0029】有効距離補正器51は、目標誘導装置20
からの相対速度信号VCと自機速度信号VMと目標方向
角信号θと相対距離信号SRとを用いて、目標物体30
が自機に対して接近および侵入して来る角度(すなわち
交戦角;図4の角度φ)を算出し、該算出に基づいて、
目標物体30に対する有効検知距離(Ri )を補正する
ための補正信号RCを生成する。
【0030】図4に示されるように、自機(すなわち飛
翔体40)と目標物体30との間の相対距離Rと相対速
度信号VCおよび自機速度信号VMとにより、自機と目
標物体30との会合点Mまでの距離R’はR’=R/V
C×VMで表されるので、該会合点Mにおける目標物体
30の侵入角(すなわち交戦角)φは、R’×sinφ
=R×sin(φ+θ)の関係式から算出することがで
きる。
【0031】有効距離補正器51は、図2に示されるよ
うに、目標物体30の侵入角φに応じて投射ビームの有
効検知距離Ri の範囲を可変設定(ΔRi )するための
補正信号RCを目標検出器11に送出する。これによっ
て、ビーム設定制御信号VBCが補正され、高周波送信
器(電波方式の場合)または光波ビームドライバ回路
(光波方式の場合)のビーム投射出力あるいは上記擬似
ランダムコード(PN)発生器のクロック速度が可変制
御される。
【0032】以上のごとく構成された本実施例の近接信
管制御装置によれば、以下の利点が得られる。 (1)目標誘導装置20からの相対速度信号VCに基づ
き、侵入目標物体30との会合速度に最適な投射ビーム
の傾斜角を切り換え設定し、超高速から低速まで広範囲
に亘る侵入目標物体に対し、起爆信号のタイミング設定
を行い易くすると共に、従来形に見られたような投射ビ
ーム傾斜角に起因して生じる目標物体の侵入角による検
知不可能な範囲を無くし、それによって最適なタイミン
グで弾頭の弾片を当該目標物体に正確に集中させ、確実
に撃破させることができる。
【0033】また、投射ビーム角の傾きによる検知距離
の差に対して送信出力および有効検知距離を可変制御す
ることにより、検知範囲の有効性の改善を図り、不要な
送信出力を出さずに秘匿性を向上させることが可能とな
る。 (2)目標物体30との間の相対速度(VC)に応じて
投射ビーム傾斜角度を切り換え設定することにより、複
数本の固定投射ビームを用いて侵入目標物体を検知する
従来の方法に比べて、ビーム投射部(アンテナ)の構成
が各ビームに対し投射器を必要とせず、しかも複雑な構
成とならないため、その形状および寸法が小さくなり、
飛翔体への装着が容易になるという利点がある。
【0034】また、複数本の固定投射ビームを用いる従
来の方法に比して、高周波発振器または半導体レーザ等
の高出力発光素子とその付属回路に必要な供給用電源の
容量を小さくすることができ、また消費電力を低減させ
ることができる。従って、電源を含めた装置全体の形状
および寸法が小さくなるという利点がある。 (3)前方攻撃または後方攻撃のいずれであるかを判定
し、その結果に基づいて目標物体30の脆弱な範囲に弾
頭の弾片を撃突させるように起爆タイミングを制御して
いるので、当該目標物体の撃墜効率を向上させることが
可能となる。
【0035】(4)自機(飛翔体40)と目標物体30
との侵入角を算出し、設定有効検知距離の補正を行うよ
うにしているので、侵入角に起因する検知不可能な範囲
を無くし、ひいては確実に目標物体30を検出できると
いう改善効果がある。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、目
標物体の侵入速度に応じて投射ビームの傾斜角度を適宜
切り換えることにより、超高速から低速まで広範囲に亘
る目標物体に対し検知不可能な範囲を無くし、弾頭への
起爆信号の送出タイミングの制御を行い易くして、最適
なタイミングで弾頭の弾片を当該目標物体に正確に集中
させ、確実に撃破させることができる。
【0037】また、不要なビーム送信出力を抑制して秘
匿性を向上させると共に、消費電力の低減と装置構成の
簡素化を図ることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による近接信管制御装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】図1におけるビーム投射部からのビーム投射お
よびビーム切り換えの状況を示す図である。
【図3】後方攻撃時の相対位置関係を示す図である。
【図4】自機と目標物体との侵入角度の関係を示す図で
ある。
【符号の説明】
10…近接信管装置 11…目標検出器(電波方式または光波方式) 12…(象限検知ビーム)信号比較器 13…象限判定器 14…起爆タイミング発生器 15…ビーム設定制御器 16…前方/後方攻撃判定器 17…ビーム投射部 18…ビーム入力部 20…目標誘導装置 30…目標物体 40…飛翔体 51…有効距離補正器 D1〜D4…目標検出信号 QD…存在象限検知信号 Ri …有効検知距離 RC…目標物体に対する有効検知距離を補正する信号
(補正信号) SL…目標検知指示信号(トリガ・パルス信号) SR…相対距離信号 VBC…ビーム設定制御信号 VC…相対速度信号 VM…自機速度信号 VH/VT…前方/後方攻撃指示信号 αi …投射ビーム設定角度(傾斜角) θ…目標方向角信号 φ…自機に対する目標物体の侵入角(交戦角)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−13100(JP,A) 特開 平4−13099(JP,A) 特開 平5−340697(JP,A) 特開 平4−254199(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F42C 13/04 F41G 7/22 F42C 13/02 G01S 13/88

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾頭を搭載した飛翔体に搭載され、該飛
    翔体が目標物体(30)に近接した時に該弾頭の弾薬の
    点火作動を指令する装置であって、 前記目標物体を捕捉し且つ追尾するための制御を行な
    い、該目標物体との間の相対速度を指示する相対速度信
    号(VC)、前記飛翔体の速度を指示する自機速度信号
    (VM)、該目標物体の存在する方向角を指示する目標
    方向角信号(θ)および該目標物体との間の距離を指示
    する相対距離信号(SR)を出力する目標誘導手段(2
    0)と、 前記飛翔体の機軸を中心として全周囲方向に分割された
    少なくとも4象限の各象限毎に該飛翔体の前方向に向け
    て或る設定角度(αi )で電波または光波のビームをコ
    ーン状に投射する手段(17)と、 該投射されたビームに対する前記目標物体からの反射波
    を検出して各象限毎に信号強度に応じた検出信号(D1
    〜D4)を出力する目標検出器(11)と、 該出力された各検出信号をそれぞれ隣り合う象限信号レ
    ベルと比較し、該比較結果に基づき前記目標物体の存在
    象限を判定して存在象限検知信号(QD)を出力する回
    路(12,13)と、 該存在象限検知信号と前記相対速度信号に基づいて前記
    点火作動を指令する起爆タイミング発生手段(14)
    と、 前記相対速度信号に基づき前記投射ビームの投射角設定
    のための制御信号(VBC)を生成する手段(15)
    と、 前記相対速度信号、自機速度信号、目標方向角信号およ
    び相対距離信号の情報を用いて、前記目標物体が自機に
    対して接近および侵入して来る侵入角度(φ)を算出
    し、該算出に基づいて前記目標物体に対する有効検知距
    離(Ri )を補正するための補正信号(RC)を生成す
    る手段(51)とを具備し、 前記生成された制御信号に基づいて前記ビーム投射手段
    に対し前記投射ビームの投射設定角度を適宜変化させる
    と共に、前記生成された補正信号に基づいて前記目標検
    出器に対し前記有効検知距離の可変制御を行い、それに
    よって前記ビーム投射手段に対し当該投射ビームの送信
    出力を変化させるようにしたことを特徴とする近接信管
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記相対速度信号、自機速度信号および
    目標方向角信号の情報を用いて自機が前記目標物体に対
    し前方または後方のいずれの方向から攻撃しているかを
    判定し、その結果を指示する前方/後方攻撃指示信号
    (VH,VT)を出力する手段(16)を更に具備し、
    該出力された前方/後方攻撃指示信号と併せて前記存在
    象限検知信号および相対速度信号に基づいて前記弾頭の
    弾薬の点火作動を制御するようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載の近接信管制御装置。
  3. 【請求項3】 前記目標検出器は前記投射ビームで前記
    目標物体を検知した時点で目標検知指示信号(SL)を
    出力し、前記起爆タイミング発生手段は該目標検知指示
    信号に応答して前記点火作動を指令することを特徴とす
    る請求項1または2に記載の近接信管制御装置。
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