JP3231038B2 - スクータ型車両 - Google Patents

スクータ型車両

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JP3231038B2
JP3231038B2 JP13622490A JP13622490A JP3231038B2 JP 3231038 B2 JP3231038 B2 JP 3231038B2 JP 13622490 A JP13622490 A JP 13622490A JP 13622490 A JP13622490 A JP 13622490A JP 3231038 B2 JP3231038 B2 JP 3231038B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,スクータ型の電動車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,電動モータの一側に連設した伝動ケース内に該
モータの出力を後輪に伝達する伝動機構を収容して,該
後輪を後端部に肩持ち支持するスイング式のパワーユニ
ットを備え,そのパワーユニットの上方およびシート下
方を覆うシートカウルの内部に,前記電動モータと関連
する伝送部品を収納したスクータ型電動車両は従来公知
である。
【0003】 また,一般のスクータ型車両において,物品収納部
を,その利便性を考慮してシート下方に設置することが
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前記スクータ型電動車両では,電動モータ関
連の電装部品,例えばバッテリ充電用の充電器が雨水等
に接触することは,該充電器の性能低下を来たす等の影
響を受ける虞れがあり,好ましいことではない。
【0005】 そこで前記スクータ型電動車両において,そのシート
カウル内のシート下方に物品収納部を設置して,この収
納部内にバッテリ充電用の充電器を配設することによ
り,該充電器への水等の接触を極力回避できるようにす
ることが考えられるが,その場合には,物品収納部の有
効スペースが充電器設置により減ぜられ,大きな物品あ
るいは大量の物品を収納できなくなる虞れがある。
【0006】 本発明は前述の事情に鑑みてなされたものであり,シ
ートカウル内で充電器を物品収納部の利便性や有効容量
を減ずることなく設置できるようにし,しかも該充電器
に水分や埃等が極力接触しないようにしたスクータ型電
動車両を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために,請求項1の発明は,前輪
を操向可能に支持したヘッドパイプが固着される前部フ
レームと,後輪の上方に配置されていて,後輪を弾性的
に支持するためのリヤクッションの一端が連結される後
部フレームと,その前,後部フレーム間を接続する中央
フレームとから車体フレームが構成され,この車体フレ
ームには,電動モータの一側に連設した伝動ケース内に
該モータの出力を後輪に伝達する伝動機構を収容して該
後輪を後端部に片持ち支持するスイング式のパワーユニ
ットの前端部が上下揺動可能に軸支されると共に,リヤ
クッションの他端が該パワーユニットに連結され,その
パワーユニットの上方とシート下方と後部フレームの左
右両側方とを覆うようにシートカウルが設置され,この
シートカウル内に,パワーユニットの上方で且つシート
下方に位置する物品収納部が配設されてなるスクータ型
電動車両であって,前記シートカウル内で前記物品収納
部の後方に,電動モータ駆動用バッテリを充電するため
の充電器を配設し,前記シートカウルの下方に,後輪側
部を覆うカバー部材を該カウルとは別体に配設し,前記
カバー部材は,その前後長さが少なくとも前記電動モー
タの後部から後車軸に亘る長さに形成されたことを特徴
とする。
【0008】 また請求項2の発明は,請求項1の発明の上記特徴に
加えて,前記カバー部材が箱形に形成されて第2の物品
収納部とされることを特徴とし,また請求項3の発明
は,請求項1の発明の上記特徴に加えて,前記カバー部
材が,側面視で前記電動モータの側面から後輪の上方部
に亘る領域を覆うように形成されることを特徴とする。
さらに請求項4の発明は,請求項3の発明の上記特徴に
加えて,前記カバー部材の後端部が,後車軸よりも後方
へ延びることを特徴とする。
【0009】
【作 用】
請求項1の発明の上記特徴によれば,シートカウル
が,パワーユニット上方とシート下方と後部フレームの
左右両側方とを覆っていて,後部フレームよりも下側ま
で下方に比較的長く延びている上,このシートカウルの
更に下方には,該カウルとは別個のカバー部材が特設さ
れ,更にそのシートカウル内で物品収納部の後方に充電
器が位置している(即ちシートカウル内で充電器の前側
に物品収納部が立ちはだかっている)。このため,シー
トカウルの内部空間,特に物品収納部より後側の充電器
が置かれる後方空間に外部からの水分や埃(例えば後輪
近傍で飛散,浮遊する水分や埃等)が侵入するのを効果
的に阻止できるから,物品収納部内に充電器が無くて
も,該充電器に上記水分や埃が接触して性能低下や故障
を惹起するのを効果的に防止できる。以上の結果,物品
収納部の有効容量の十分な確保を図りながら,その物品
収納部外で充電器を水分や埃から効果的に保護すること
ができる。
【0010】 しかも上記カバー部材は,スクータ型電動車両におい
て排気マフラが省略されることに伴い生じる,シートカ
ウル下方のデッドスペースを有効に利用して無理なく設
置可能であるため,該カバー部材の車両外側方への張出
しが極力抑えられ,車両の小型化に寄与することができ
る。また上記カバー部材は,車両ボディを構成する外装
部品であるシートカウルとは別部品として製作できるた
め,種々の形態,彩色のシートカウル(外装部品)に対
し共通部品化することが可能となってコスト節減が図ら
れ,しかもそのシートカウル自体が大型部品化するのを
回避できて取扱いが簡便となる。
【0011】 また特に請求項2の発明の上記特徴によれば,上記カ
バー部材が箱形に形成されて第2の物品収納部に兼用さ
れるため,このカバー部材の容積分だけ車両の物品収納
空間が増え,物品積載性を向上した高性能のカバー部材
が得られる。
【0012】 さらに請求項3の発明の上記特徴によれば,上記カバ
ー部材による被覆領域を,電動モータの側面から後輪の
上方部に至る広範囲とすることができるため,シートカ
ウル周辺に存する水しぶき等の,シートカウル内への侵
入が一層効果的に防止される。
【0013】 さらにまた請求項4の発明の上記特徴によれば,カバ
ー部材による前記被覆領域を特に後側に一層広範囲に拡
げることができるため,上記水しぶき等のシートカウル
内への侵入防止により効果的であり,また後輪がより広
範囲に,体裁良く覆われるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,添付図面に例示した本発明の
実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
【0015】 添付図面において,図1〜図8は本発明の第1実施例
を示すもので,図1はスクータ型車両の全体側面図,図
2は図1のII−II線断面図,図3はモータの制御系を示
す回路図,第4図はポテンショメータの構造を示すアク
セルグリップの縦断面図,図5は図4のV−V線断面
図,図6は図4のVI−VI線断面図,図7は物品収納部を
示す車体右側面図,図8は図7のVIII−VIII線断面図で
ある。また図9及び図10は本発明の第2実施例を示すも
ので,図9は物品収納部を示す車体右側面図,図10は図
9のX−X線断面図である。
【0016】 図1は,本発明によるスクータ型車両Vの全体側面図
であって,その車体フレームFは鋼管よりなる前部フレ
ームF1,中央フレームF2,および後部フレームF3から構成
され,その外側はレッグシールトB1,ステップフロアB2,
後部カバーB3,およびアンダーカバーB4から構成される
合成樹脂製のボディBによって覆われる。而して前記後
部カバーB3は,後述するパワーユニットPの上方および
シート8下方を覆うシートカウルを構成している。
【0017】 前部フレームF1に固着したヘッドパイプ1には,上端
に操向ハンドル2を備えるとともに下端にフロントクッ
ション3を介して前輪Wfを軸架したフロントフォーク4
が枢支される。中央フレームF2の後部には,後端に後輪
Wrを片持ち式に軸架するリヤフォークとしてのスイング
式のパワーユニットPの前端がピボット5で上下揺動自
在に枢支され,そのパワーユニットPの後部上面と後部
フレームF3とはリヤクッション6を介して連結される。
中央フレームF2に設けたスタンド7は,図示した格納位
置において前記パワーユニットPの前部下面を覆い,そ
の内部に収納した後述の駆動用モータの保護部材を兼ね
る。パワーユニットPの上部には,車体に上下揺動自在
に支持したシート8により開閉される物品収納部9が設
けられる。この物品収納部9は前記モータが発生する磁
気によりフロッピーディスク等の収容物が影響を受けな
いように,導電性樹脂等の磁気をシールドする材料で形
成される。中央フレームF2には前記モータの駆動用電源
としてのバッテリを収納するバッテリボックス10が設け
られる。また,前記ヘッドパイプ1の前方にはモータの
駆動を制御するコントローラ11が設けられる。なお,前
記コントローラは車体後部に鎖線で示した111の位置,
あるいは112の位置に設けることが可能である。
【0018】 シートカウルとしての前記後部カバーB3の内部には,
前記バッテリを充電するための充電器121が,前記物品
収納部9の後方において配設される。
【0019】 次に,図2に基づいて前記パワーユニットPの構造を
詳述する。パワーユニットPは前端に前記ピボット5が
左右に貫通する伝動ケース13を備えており,その前部に
設けたモータMと後部に設けた減速機14が,伝動機構と
してのベルト式無段変速機15を介して接続される。
【0020】 モータMは伝動ケース13の前部に一体に形成したモー
タハウジング16の内部に収納され,その右側面の開口は
ボルト17で固定した蓋部材18により閉塞される。モータ
Mの回転軸19は前記蓋部材18に設けたボールベアリング
20とモータハウジング16左端の壁部161に設けたボール
ベアリング21によって支持される。蓋部材18から突出す
る回転軸19の紛端には冷却ファン22が設けられ,その外
周は空気取り入れ口231を有するファンカバー23で覆わ
れる。そして,前記冷却ファン22により空気取り入れ口
231から導入された空気は,蓋部材18の通孔181を介して
モータハウジング16の内部に流入し,モータMを冷却し
た後に壁部161の通孔162から伝動ケース13内に供給され
る。この空気は更に伝動ケース13内を後方に流れてベル
ト式無段変速機15を冷却した後,該伝動ケース13の後端
に形成した排風口131から外部に排出される。一方,前
記モータハウジング16の壁部161を貫通して伝動ケース1
3の内部に延びる回転軸19の左端は,直接前記ベルト式
無段変速機15の入力軸として使用される。
【0021】 モータMは直流ブラシレスモータであって,回転軸19
に固着した鉄心31の外周に永久磁石32を配設した回転子
33と,モータハウジング16の内部にボルト34で固着した
鉄心35の回りに巻回したコイル36とよりなる固定子37を
備えるとともに,回転軸19に固着したマグネット38とそ
の外周に対向して配設した3個のホール素子39よりなる
回転子位置センサ40を備える。
【0022】 図3はモータMの制御系を示す回路図で,モータMの
回転速度を制御すべく,操向ハンドル2のアクセルグリ
ップ41に接続されたポテンショメータ42の電位と,回転
子位置センサ40により検出された回転子33の位相信号と
がコントローラ11に入力される。前記コントローラ11と
モータMの間に介装されるドライバー43は,6個の電界効
果トランジスタ(以下,FETと略記する)44と,回転子位
置センサ40からの信号に基づいて前記FET44群を制御
し,モータMの固定子電流を順次切り換えてゆくスイッ
チング回路45とを備える。
【0023】 図4〜図6に示すように,操向ハンドル2のハンドル
パイプ46の中間に固着したリング状の固定ブラケット47
と,ハンドルパイプ46の先端に回転自在に嵌合し,その
外周にアクセルグリップ41が一体に圧入された筒状の回
転ブラケット48との間には,前記アクセルグリップ41を
アイドリング位置に向けて付勢する捩じりバネ49が装着
される。アクセルグリップ41の回転操作により作動する
ポテンショメータ42は,固定ブラケット47の底面に固着
した円弧状のプリント基板50の表面に平行にプリントし
た導電体501と抵抗体502とを備え,その導電体501と抵
抗体502には,それぞれ0ボルトと5ボルトの電位が与
えられる。前記固定ブラケット47の内部には,円弧状の
ガイド溝511を有するガイド板51がプリント基板50と平
行に固着されており,前記プリント基板50とガイド板51
の間に配設された摺動部材52の背面に形成した突起521
は,前記ガイド板51のガイド溝511を貫通して前記回転
ブラケット48に支持される。そして,摺動部材52の正面
には,前記コントローラ11に電気的に接続する金属板53
が,プリント基板50の導電体501と抵抗体502に同時に接
触するように固着される。而して,アクセルグリップ41
が図示のアイドリング位置にあるとき,その金属板53の
電位は約0.5ボルトになり,アクセルグリップ41をフル
ロード位置に向けて矢印方向に回転させると,その電位
は約4.5ボルトまで次第に増加する。
【0024】 次に,再び図2を参照して伝動ケース13の内部に収納
されるベルト式無段変速機15の構造を説明する。ベルト
式無段変速機15は,モータハウジング16側から伝動ケー
ス13内部に突出する回転軸19に設けた駆動プーリ61と,
伝動ケース13の後部に支持した減速機入力軸62に設けた
従動プーリ63とを備え,両プーリ61,63には無端ベルト6
4が巻き掛けられる。駆動プーリ61は回転軸19に固着さ
れた固定側プーリ本体611と,この回転軸19に軸方向摺
動自在に支持された可動側プーリ半体612からなり,こ
の可動側プーリ半体612と回転軸19に固着したランププ
レート65との間には遠心ウエイト66が半径方向に移動自
在に配設される。一方,従動プーリ63は減速機入力軸62
にニードルベアリング67を介して相対回転自在に嵌合す
るカラー68に支持した固定側プーリ反対631と可動側プ
ーリ半体632とよりなり,この従動プーリ63に伝達され
た駆動力は自動遠心クラッチ69を介して前記減速機入力
軸62に伝達される。そして,前記ベルト式無段変速機15
および自動自動遠心クラッチ69を収納した伝動ケース13
の側面は,着脱自在なサイドカバー132によって閉塞さ
れる。
【0025】 減速機入力軸62は,伝動ケース13に設けたボールベア
リング70と減速機カバー71に設けたボールベアリング72
とによって支持され,同じく伝動ケース13と減速機カバ
ー71に設けた一対のボールベアリング73,74によって支
持した後輪Wrの車軸75との間には中間軸76が支持され
る。そして,減速機入力軸62の入力ギヤ77の回転は中間
軸76の2個の中間ギヤ78,79を介して車軸75の出力ギヤ8
0に伝達される。
【0026】 図7及び図8に示すように,後部フレームF3の右側面
にはパイプ材をL字状に屈曲した取付ステー81の両端が
固定され,この取付ステー81に上面が開口した物品収納
部82の下縁と後縁が支持される。図8から明らかなよう
に,物品収納部82は後輪Wrを挟んで前記パワーユニット
Pの反対側で,後輪Wr側部を覆うように設けられ,これ
により車体右側面のデッドスペースの有効利用が図られ
る。物品収納部82は,シート8下部に設けた前記物品収
納部9と同様に,モータMの発する磁気をシールドすべ
く導電性樹脂等の材料が形成されており,その右側面に
ヒンジ83で枢支した開閉自在な蓋84の上部には開閉操作
およびロック操作を行うためのレバー85が設けられる。
而して上記物品収納部82は,シートカウル(後部カバー
B3)の下方に,それとは別体に構成されて配設される本
発明のカバー部材を構成する。そしてこのカバー部材
(第2の物品収納部82)は,その前後長さが少なくとも
電動モータMの後部から後車軸に亘る長さに(図示例で
は図7から明らかなように後端部が後車軸よりも後方へ
延びるように)形成される。
【0027】 次に,前述の構成を備えた本発明の実施例の作用を説
明する。
【0028】 アクセルグリップ41がアイドリング位置にあってモー
タMの回転速度が小さいとき,自動遠心クラッチ69は切
断された状態にあり,前記モータMの駆動力は後輪Wrに
伝達されない。この状態からアクセルグリップ41を回転
させてモータMの回転速度を増加させると,その回転軸
19に固着したランププレート65に沿って遠心ウエイト66
が半径方向外側に移動し,駆動プーリ61の可動側プーリ
半体612を固定側プーリ半体611に接近する方向に移動さ
せる。これにより,駆動プーリ61の有効半径が増加する
とともに,無端ベルト64を介して従動プーリ63の可動側
プーリ半体632が固定側プーリ半体631から離間する方向
に駆動され,その有効半径が減少する。その結果,ベル
ト式無段変速機15の減速比が減少して前記従動プーリ63
と共に回転するカラー68の回転速度が増加し,やがて自
動遠心クラッチ69が接続してモータMの駆動力が減速機
入力軸62に伝達されると,減速機14を介して後輪Wrが駆
動される。
【0029】 モータMの回転軸19に設けた冷却ファン22によりファ
ンカバー23の空気取り入れ口231から導入された空気
は,モータハウジング16の内部を通過してモータMを冷
却した後,伝動ケース13の内部を通過してベルト式無段
変速機15と自動遠心クラッチ69を冷却し,排風口131
ら外部に排出される。
【0030】 シート8の下部に儲けた物品収納部9は主としてヘル
メット等の大型の物品の収納に使用され,車体右側面に
設けた物品収納部82は主として薄型の物品あるいは細長
い物品の収納に適している。そして,いずれの物品収納
部9,82にも磁気シールドが施されているため,パワーユ
ニットPのモータMから発生する磁気によりフロッピー
ディスクや磁気カード等の収納物が損傷することが防止
される。
【0031】 図9及び図10は本発明の第2実施例を示すもので,こ
の実施例は車体右側面の物品収納部82とシート8下部の
物品収納部9を一体に連設した点に特徴を有している。
そして,両物品収納部9,82の上部開口は,前端をピン86
で上下揺動自在に枢支したシート8と,そのシート8と
一体に揺動する上部カバーB5によって開閉される。
【0032】 而して,この実施例においても,後輪Wrを片持ち支持
するパワーユニットPの反対側の車体右側面のデッドス
ペースを,物品の収納部82として有効利用することがで
きる。
【0033】 以上,本発明の実施例を詳述したが,本発明は前記実
施例に限定されず,特許請求の範囲に記載した本発明を
逸脱することなく,種々の小設計変更を行うことが可能
である。
【0034】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば,スクータ型電
動車両において,シートカウル内には物品収納部をその
利便性を考慮してパワーユニットの上方で且つシート下
方に配設し,更にこの物品収納部の後方のシートカウル
内に,電動モータ駆動用バッテリを充電するための充電
器を配設したので,物品収納部の有効容量(有効深さ)
を充電器により減ずることなく十分に確保可能としなが
ら,充電器への水分,埃等の接触をシートカウル,カバ
ー部材及び物品収納部の三者の協働により効果的に防止
できる。即ち,シートカウルは,パワーユニット上方と
シート下方と後部フレームの左右両側方とを覆ってい
て,後部フレームよりも下側まで下方に比較的長く延び
ている上,このシートカウルの更に下方には,該カウル
とは別個のカバー部材が特設され,更にそのシートカウ
ル内で物品収納部の後方に充電器が位置しているため,
シートカウルの内部空間,特に物品収納部より後側の充
電器が置かれる後方空間に外部からの水分や埃(例えば
後輪近傍で飛散,浮遊する水分や埃等)が侵入するのを
効果的に阻止することができ,従って,物品収納部内に
充電器が無くても,該充電器に上記水分や埃が接触して
性能低下や故障を惹起するのを効果的に防止でき,以上
により,物品収納部の有効容量の十分な確保を図りなが
ら,その物品収納部外で充電器を水分や埃から効果的に
保護することができる。
【0035】 しかも上記カバー部材は,スクータ型電動車両におい
て排気マフラが省略されることに伴い生じる,シートカ
ウル下方のデッドスペースを有効に利用して無理なく設
置可能であるため,該カバー部材の車両外側方への張出
しが極力抑えられ,車両の小型化に寄与することができ
る。また上記カバー部材は,車両ボディを構成する外装
部品であるシートカウルとは別部品として作成できるた
め,種々の形態,彩色のシートカウル(外装部品)に対
し共通部品化することが可能となって,それだけコスト
節減が図られる上,シートカウル自体が大型部品化する
ことを回避できて取り扱いも簡便となる。
【0036】 また特に請求項2の発明によれば,上記カバー部材が
箱形に形成されて第2の物品収納部に兼用されるので,
このカバー部材の容積分だけ車両の物品収納空間が増
え,従って物品積載性を向上した高性能のカバー部材と
することができる。
【0037】 さらに請求項3の発明によれば,上記カバー部材が,
側面視で電動モータの側面から後輪の上方部に亘る領域
を覆うように形成されるので,カバー部材による被覆領
域を,電動モータの側面から後輪の上方部に至る広範囲
とすることができ,従ってシートカウル周辺に存する水
しぶき等の,シートカウル内への侵入を一層効果的に防
止することができる。
【0038】 さらにまた請求項4の発明によれば,上記カバー部材
の後端部が,後車軸よりも後方へ延びるので,カバー部
材による前記被覆領域を特に後側に一層広範囲に拡げる
ことができ,従って上記水しぶき等のシートカウル内へ
の侵入防止により効果的であり,また後輪をより広範囲
に体裁良く覆うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例によるスクータ型車両の全体側面図
【図2】 図1のII−II線断面図
【図3】 モータの制御系を示す回路図
【図4】 ポテンショメータの構造を示すアクセルグリップの縦断
面図
【図5】 図4のV−V線断面図
【図6】 図4のVI−VI線断面図
【図7】 物品収納部を示す車体右側面図
【図8】 図7のVIII−VIII線断面図
【図9】 本発明の第2実施例に係る物品収納部を示す車体右側面
【図10】 図9のX−X線断面図
【符号の説明】
B3……後部カバー(シールカウル) F……車体フレーム F1……前部フレーム F2……中央フレーム F3……後部フレーム P……パワーユニット Wf……前輪 Wr……後輪 1……ヘッドパイプ 6……リヤクッション 8……シート 9……物品収納部 121……充電器 13……伝動ケース 15……ベルト式無段変速機(伝動機構) 82……第2の物品収納部(カバー部材)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−83261(JP,A) 特開 昭58−133974(JP,A) 実開 昭51−80848(JP,U) 実開 昭56−70492(JP,U) 実開 平2−60694(JP,U) 実公 昭62−1035(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62J 9/00 B62J 15/00 B62M 23/02 B62K 11/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪(Wf)を操向可能に支持したヘッドパ
    イプ(1)が固着される前部フレーム(F1)と,後輪
    (Wr)の上方に配置されていて,後輪(Wr)を弾性的に
    支持するためのリヤクッション(6)の一端が連結され
    る後部フレーム(F3)と,その前,後部フレーム(F1,F
    3)間を接続する中央フレーム(F2)とから車体フレー
    ム(F)が構成され,この車体フレーム(F)には,電
    動モータ(M)の一側に連設した伝動ケース(13)内に
    該モータ(M)の出力を後輪(Wr)に伝達する伝動機構
    (15)を収容して該後輪(Wr)を後端部に片持ち支持す
    るスイング式のパワーユニット(P)の前端部が上下揺
    動可能に軸支されると共に,リヤクッション(6)の他
    端が該パワーユニット(P)に連結され,そのパワーユ
    ニット(P)の上方とシート(8)下方と後部フレーム
    (F3)の左右両側方とを覆うようにシートカウル(B3
    が設置され,このシートカウル(B3)内に,パワーユニ
    ット(P)の上方で且つシート(8)下方に位置する物
    品収納部(9)が配設されてなるスクータ型電動車両で
    あって, 前記シートカウル(B3)内で前記物品収納部(9)の後
    方に,電動モータ(M)駆動用バッテリを充電するため
    の充電器(121)を配設し,前記シートカウル(B3)の
    下方に,後輪(Wr)側部を覆うカバー部材(82)を該カ
    ウル(B3)とは別体に配設し,前記カバー部材(82)
    は,その前後長さが少なくとも前記電動モータ(M)の
    後部から後輪軸に亘る長さに形成されたことを特徴とす
    る,スクータ型電動車両。
  2. 【請求項2】前記カバー部材(82)は箱形に形成されて
    第2の物品収納部とされることを特徴とする,請求項1
    に記載のスクータ型電動車両。
  3. 【請求項3】前記カバー部材(82)は,側面視で前記電
    動モータ(M)の側面から後輪(Wr)の上方部に亘る領
    域を覆うように形成されることを特徴とする,請求項1
    に記載のスクータ型電動車両。
  4. 【請求項4】前記カバー部材(82)の後端部は,後車軸
    よりも後方へ延びることを特徴とする,請求項3に記載
    のスクータ型電動車両。
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