JP3230987B2 - 電力変換器の制御装置 - Google Patents

電力変換器の制御装置

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JP3230987B2
JP3230987B2 JP11221696A JP11221696A JP3230987B2 JP 3230987 B2 JP3230987 B2 JP 3230987B2 JP 11221696 A JP11221696 A JP 11221696A JP 11221696 A JP11221696 A JP 11221696A JP 3230987 B2 JP3230987 B2 JP 3230987B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電力を交流電
力に変換する電力変換器の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電力変換装置の制御装置の一例を
図面を参照して説明する。図10は制御対象となる電力変
換装置の主回路構成で、スイッチング素子10U,10X,
10V,10Y,10W,10Zと、スイッチング素子10U,10
X,10V,10Y,10W,10Zにそれぞれ逆並列に接続さ
れたダイオード11U,11X,11V,11Y,11W,11Zと
からなり、電力変換装置のU,V,W相の出力電流を検
出する電流検出器12U,12V,12Wとが設けられてい
る。
【0003】直流側の電源VdcはVdc/2づつに分け、
その中点の電位を零電位とする。図11は従来の制御装置
のブロック図である。図11の制御装置は、電流検出器12
U,12V,12Wで検出された三相交流信号Iu ,Iv
w を二相交流信号Ia ,Ib に変換する3相−2相変
換回路20と、周波数f1 で回転する位相信号θ1 を発生
させる位相信号発生回路21と、この位相信号発生回路21
からの位相信号θ1 を基に上記3相−2相変換回路20か
らの二相交流信号Ia ,Ib を回転座標系の電流信号I
d ,Iq に変換する静止座標系−回転座標系変換回路22
と、この静止座標系−回転座標系変換回路22からの電流
信号Id ,Iq と電流指令値Id * ,Iq * とを基に電
圧指令信号Vd * ,Vq * を演算する電流制御回路23
と、この電流制御回路23からの電圧指令信号Vd *,Vq
* を振幅指令信号Vr * と位相角θ3 に変換する回転
座標系−極座標系変換回路24と、この回転座標系−極座
標系変換回路24からの振幅指令信号Vr * と位相角θ3
を基に電圧指令信号Vu * ,Vv * ,Vw * を演算する
極座標系−静止座標系変換回路25と、一定周波数の三角
波VTRを発生させる三角波発生回路26と、上記極座標系
−静止座標系変換回路25からの電圧指令信号Vu * ,V
v * ,Vw * と三角波発生回路26からの三角波VTRとを
比較しインバータ出力電圧Eu,Ev ,EW を決定する
比較回路27と、この比較回路27からのインバータ出力電
圧Eu ,Ev ,Ew を基に電力変換装置のスイッチング
素子のゲート信号Gu ,Gx ,Gv ,Gy ,Gw ,Gz
を発生させるゲートパルス発生回路28とからなり、電力
変換装置が直流電力を交流電力に変換を行なうようにゲ
ート信号を発生させる。
【0004】次に図11に示す制御装置の各構成について
詳細に説明する。三相−二相変換回路20は、電流検出器
12U,12V,12Wで検出された三相交流信号Iu ,I
v ,Iw を以下の演算により、直交ab座標の二相交流
信号Ia ,Ib に変換する。但し、a軸はU相方向とし
b軸はa軸より90°遅れた軸とする。
【0005】
【数1】 位相信号発生回路21は、以下の演算により周波数f1
回転する位相信号θ1を求める。
【0006】
【数2】 静止座標系−回転座標系変換回路22は、3相−2相変換
回路20からの二相交流信号Ia ,Ib を位相信号発生回
路21からの位相信号θ1 を基に以下の演算を行ない回転
座標系の電流信号Id ,Iq に変換する。
【0007】
【数3】 電流制御回路23は、静止座標系−回転座標系変換回路22
からの電流信号Id ,Iq と、電流指令値Id * ,Iq
* とを基に以下の演算を行ない電圧指令信号Vd * ,V
q * を求める。
【0008】
【数4】 回転座標系−極座標系変換回路24は、電流制御回路23か
らの電圧指令信号Vd * ,Vq * を基に以下の演算を行
ない極座標系の振幅指令信号Vr * と位相角θ3 に変換
する。
【0009】
【数5】 極座標系−静止座標系変換回路25は、回転座標系−極座
標系変換回路24からの振幅指令信号Vr * と位相角θ3
とを基に以下の演算を行ない電圧指令信号Vu * ,Vv *
,Vw * を求める。
【0010】
【数6】 三角波発生回路26は以下の演算により周期がT1 の三角
波VTRを発生させる。
【0011】
【数7】 但し〔X〕はXを越えない最大の整数
【0012】比較回路27は極座標系−静止座標系変換回
路25からの電圧指令信号Vu * ,Vv * ,Vw * と三角
波発生回路26からの三角波VTRとを比較してインバータ
出力電圧Eu ,Ev ,Ew を求める。
【0013】例えばU相については図12に示すようにV
u * ≦VTRのときにはEu =+Vdc/2となり、Vu *
<VTRのときにはEu =Vdc/2となる。同様にして、
V相、W相についても求められる。
【0014】ゲートパルス発生回路28は、比較回路27か
らのインバータ出力電圧Eu ,Ev,Ew を基にスイッ
チング素子のゲート信号Gu ,Gx ,Gv ,GY ,G
w ,Gz を発生させる。
【0015】例えばU相については、インバータ出力電
圧が+Vdc/2のときはGu をON,GxをOFFと
し、インバータ電圧が−Vdc/2のときはGu をOF
F,GxをONとする。V相、W相についても同様であ
る。以上の様にして従来は電力変換器の制御が行なわれ
ていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来スイッチング素子
にGTOを用いるような場合には、GTOの特性から、
GTOを一旦オンさせると一定時間オン状態を維持しな
ければならないという制約がある。つまり、必要最小限
のオン期間(オンパルス幅)を保つ必要があり、それよ
り狭いパルスを出力することはできない。
【0017】例えば、図12において、電圧指令信号が大
きく三角波の上下の頂点に接近したときには、オンパル
ス幅が最小オンパルス幅より小さくなってしまうので、
変調度を制限しなければならず、電力用大容量GTOの
場合には、最小オンパルス幅が約200 μsに達すること
もあり、これに抵触しないようにするためには、三角波
の周波数を500 Hzとした場合、変調度は約0.8 が上限
となる。
【0018】変調度の上限が約0.8 とすると、電力変換
装置の出力線間電圧のピーク値は(31/2 /2)×r×
dcとなる(但し、r:変調度、Vdc:直流電圧)。つ
まり、出力線間電圧のピーク値は直流電圧の約0.69倍が
上限となる。換言すれば必要な出力線間電圧のピーク値
を得るためには、そのピーク値の約1.45倍の高い直流電
圧が必要となる。
【0019】高い直流電圧に対応するために、スイッチ
ング素子の耐圧には限度があるため、スイッチング素子
を複数個直列に接続する必要があり、スイッチング素子
の使用数はそのまま価格に反映されるため電力変換装置
が高価になるという問題がある。よって、本発明では、
効率良く線間電圧を得ることができる電力変換装置の制
御装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
電力変換器の制御装置では、電圧指令値とフィードバッ
クした電力変換器の出力相電圧との差分の積分値が所定
値を越えると電力変換器の出力相電圧を切り換えること
により、相電圧指令値が大きくても最小オンパルス幅の
制約を受けにくくなる。
【0021】本発明の請求項2記載の電力変換器の制御
装置では、相電圧指令値にバイアス電圧を加算し補正す
ることにより、電力変換器の出力電圧を約15%向上させ
ることができる。
【0022】本発明の請求項3記載の電力変換器の制御
装置では、バイアス補正された電圧指令値とフィードバ
ックした電力変換器の出力相電圧との差分の積分値が所
定値を越えると電力変換器の出力相電圧を切り換えるこ
とにより、電力変換器の出力電圧を約15%向上させるこ
とができ、かつ、相電圧指令値が大きくても最小オンパ
ルス幅の制約を受けにくくなる。
【0023】本発明の請求項4記載の電力変換器の制御
装置では、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電
力変換器の制御装置を巻線型誘導発電機の二次巻線を励
磁するインバータに適用することにより、同様の効果を
得ることができる。
【0024】本発明の請求項5記載の電力変換器の制御
装置では、スイッチング素子の最小オンパルス幅を確保
するまで積分を続け、最小オンパルス幅が確保される
と、電力変換器の出力電圧を切り換えることにより、イ
ンバータの変調度をほぼ1.0 にすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施
の形態の制御装置のブロック図である。第1の実施の形
態の制御装置の制御対象は従来と同じ図10の電力変換装
置で、図11に示した従来の制御回路と異なる点は、三角
波比較を行なっていた三角波発生回路26と比較回路27と
に代わり、誤差積分追従型PWM回路30を用いた点であ
る。
【0026】第1の実施の形態の制御回路は、電流検出
器12U,12V,12Wで検出された三相交流信号Iu ,I
v ,Iw を二相交流信号Ia ,Ib に変換する3相−2
相変換回路20と、周波数f1 で回転する位相信号θ1
発生させる位相信号発生回路21と、この位相信号発生回
路21からの位相信号θ1 を基に上記3相−2相変換回路
20からの二相交流信号Ia ,Ib を回転座標系の電流信
号Id ,Iq に変換する静止座標系−回転座標系変換回
路22と、この静止座標系−回転座標系変換回路22からの
電流信号Id ,Iq と電流指令値Id * ,Iq * とを基
に電圧指令信号Vd * ,Vq * を演算する電流制御回路
23と、この電流制御回路23からの電圧指令信号Vd *
q * を振幅指令信号Vr * と位相角θ3 に変換する回
転座標系−極座標系変換回路24と、この回転座標系−極
座標系変換回路24からの振幅指令信号Vr * と位相角θ
3 を基に電圧指令信号Vu * ,Vv * ,Vw * を演算す
る極座標系−静止座標系変換回路25と、この極座標系−
静止座標系変換回路25からの電圧指令信号Vu * ,Vv
* ,Vw * とフィードバックしたインバータ出力電圧E
u ´,Ev ´,EW ´との差分を積分した値を基にイン
バータ出力電圧Eu,Ev ,Ew を求める誤差積分追従
型PWM制御回路30と、この誤差積分追従型PWM制御
回路30からのインバータ出力電圧Eu ,Ev ,Ew を基
に電力変換装置のスイッチング素子のゲート信号Gu
x ,Gv ,Gy ,Gw ,Gz を発生させるゲートパル
ス発生回路28とからなる。ここでは、従来と同一のもに
については同一符号を付し説明を省略する。
【0027】以下、誤差積分追従型PWM制御回路30に
ついて説明する。図2は誤差積分追従型PWM制御回路
30のブロック図である。ここではU相についてのみ記載
するが、V相、W相についても同様である。
【0028】誤差積分追従型PWM制御回路30は、極座
標系−静止座標系、変換回路25からの電圧指令信号とフ
ィードバックしたインバータ出力電圧との差分を積分す
る積分回路31と、積分回路31からの出力と正の所定値と
の比較を行う比較器32と、積分回路31からの出力と負の
所定値との比較を行う比較器33と、比較器32の出力と比
較器33の出力との和を基にインバータ出力電圧を求める
出力電圧設定回路34とからなる。
【0029】積分回路31は、極座標系−静止座標系変換
回路25からの電圧指令信号Vu * とフィードバックした
インバータ出力電圧Eu 'との差分を積分して積分量Su
を求める。
【0030】
【数8】 比較器32は、積分回路31からの積分量Su と正の所定値
Aとを比較し、Su ≧Aならば+1を出力し、Su <A
ならば0を出力する。
【0031】比較器33は、積分回路31からの積分量Su
と負の所定値−Aとを比較し、Su≦−Aならば−1を
出力し、Su >−Aならば0を出力する。出力電圧設定
回路34は、比較器32の出力と比較器33の出力との和Nu
を基にインバータ出力電圧Eu を以下のように決定す
る。
【0032】Nu =+1のとき、Eu =+Vdc/2 Nu =0のとき、Eu は前回出力した値を出力 Nu =−1のとき、Eu =−Vdc/2 次に図3を参照して、誤差積分追従型PWM回路の動作
について説明する。
【0033】電圧指令信号Vu * とフィードバックされ
たインバータ出力電圧Eu ´との差分の積分値Su は時
刻0から時刻T1 までの間は負の許容値−Aから正の許
容値Aまで増加している。このとき、比較器32の出力と
比較器33の出力との和Nu は0であるので、時刻0から
時刻T1 までの間のインバータ出力電圧Eu は、時刻0
でのインバータ出力電圧と同じ−Vdc/2を出力する。
【0034】時刻T1 になると、差分の積分値Su は正
の許容値Aに達する。このとき、比較器32の出力と比較
器33の出力との和Nu は+1であるので、時刻T1 のイ
ンバータ出力電圧Eu は+Vdc/2を出力する。
【0035】時刻T1 から時刻T2 までの間では、差分
の積分値Su は、正の許容値Aから負の許容値−Aまで
減少している。このとき、比較器32の出力と比較器33の
出力との和Nu は0であるので、時刻T1 から時刻T2
までの間のインバータ出力電圧Eu は、時刻T1 でのイ
ンバータ出力電圧と同じ+Vdc/2を出力する。
【0036】時刻T2 になると、差分の積分値Su は負
の許容値−Aに達する。このとき、比較器32の出力と比
較器33の出力との和Nu は−1であるので、時刻T2
インバータ出力電圧Eu は−Vdc/2を出力する。
【0037】以上の様な動作を繰り返し誤差積分値追従
型PWM回路30はインバータ出力電圧を出力する。次に
この様な動作によって得られるインバータ出力電圧の平
均値Euaveが電圧指令信号の平均値Vu * ave に一致す
ることを確認する。まず、差分の積分値Su が正の許容
値Aに達するまでの時刻T1 は以下のようになる。
【0038】
【数9】
【0039】電圧指令値の平均値をVu * ave とすると 同様にして差分の積分値Su が負の許容値−Aに達する
までの時刻T2 は以下のようになる。
【0040】
【数10】 そして、インバータ出力電圧の平均値Euaveは以下のよ
うになる
【0041】
【数11】 このように、誤差積分追従型PWM回路では、電圧指令
信号とフィードバックしたインバータ出力電圧との差分
の積分値に基づきインバータ出力電圧を求めているた
め、電圧指令信号が大きいとインバータ出力電圧が+V
dc/2のときには電圧指令信号との差が小さくなるた
め、積分値が負の許容値に達するまでの時間が長くな
り、スイッチング周波数が下がる。
【0042】このため、従来の三角波比較PWM制御に
比べて、電圧指令信号が大きくても最小パルス幅の制約
を受けにくくなる。しかし、電圧指令信号が非常に大き
いと最小オンパルス幅tLMT よりも狭いパルス幅t1
出力することがある。このような場合には、指示通りの
狭いパルス幅t1 は出力せず、最小オンパルス幅tLMT
に固定したパルスを出力することが考えられるが、そう
すると等価的に電圧指令信号をゆがませてしまうことに
なり、その結果、出力電圧波形が歪んでしまう。
【0043】よって、このような場合には、tLMT −t
1 の期間は、許容値を越えて差分の積分を継続し、t
LMT になるとインバータ出力電圧を変更するようにす
る。この動作を図4を参照して説明する。
【0044】電圧指令信号Vu * とフィードバックされ
たインバータ出力電圧Eu ´との差分の積分値Su は、
時刻t1 になると正の許容値Aに達する。しかし、最小
オンパルス幅tLMT が確保されていないので、インバー
タ出力電圧を変更せずに積分を継続させる。
【0045】そして、時刻tLMT になると、最小オンパ
ルス幅tLMT が確保されたので、インバータ出力電圧E
u は+Vdc/2を出力する。次に差分の積分値Su が負
の許容値−Aに達するまではインバータ出力電圧Eu
+Vdc/2を出力する。
【0046】このようにして最小オンパルス幅tLMT
確保するまでは許容値を越えてもインバータ出力電圧を
切換えず、積分を継続させ、最小オンパルス幅を確保し
た時点でインバータ出力電圧を切換えることによって、
最小オンパルス幅を確保でき、かつ、許容値を越えた分
だけ次の許容値に達するまでの時間が長くなるため、パ
ルス幅をtLMT にしても波形が歪むことがない。
【0047】以上述べたように本発明の第1の実施の形
態の制御装置では、GTOの最小オンパルス幅の制約を
回避することができ、インバータの変調度を従来の0.8
からほぼ1.0 に高めることができる。
【0048】よって、同じ直流電圧に対して得られるイ
ンバータの出力電圧は従来よりも25%向上する。すなわ
ち同じインバータの出力電圧を得るためには、直流母線
の直流電圧を下げることができるため、インバータのス
イッチング素子の数を減らすことができる。
【0049】また、電圧指令が大きいときには変調周波
数が下がり、スイッチング回数を減らすことができるた
め、スイッチングに伴なう電力損失と発熱を低減するこ
とができる。
【0050】次に第2の実施の形態について説明する。
図5は本発明の第2の実施例の形態の制御装置のブロッ
ク図である。第2の実施の形態の制御装置の制御対象は
従来と同じ図10の電力変換装置で、図11に示した従来の
制御装置と異なる点は極座標系−静止座標系変換回路25
に代わり、バイアス演算回路40と極座標系−静止座標系
変換回路41とを用いた点で、線間電圧が正弦波である状
態を保ちながら、元々の指令の線間電圧の2/√3にな
るように相電圧指令値を変換することで従来より高い出
力電圧を得ることを目的としている。
【0051】第2の実施の形態の制御回路は、電流検出
器12U,12V,12Wで検出された三相交流信号Iu ,I
v ,Iw を二相交流信号Ia ,Ib に変換する3相−2
相変換回路20と、周波数f1 で回転する位相信号θ1
発生させる位相信号発生回路21と、この位相信号発生回
路21からの位相信号θ1 を基に上記3相−2相変換回路
20からの二相交流信号Ia ,Ib を回転座標系の電流信
号Id ,Iq に変換する静止座標系−回転座標系変換回
路22と、この静止座標系−回転座標系変換回路22からの
電流信号Id ,Iq と電流指令値Id * ,Iq * とを基
に電圧指令信号Vd * ,Vq * を演算する電流制御回路
23と、この電流制御回路23からの電圧指令信号Vd *
q * を振幅指令信号Vr * と位相角θ3 に変換する回
転座標系−極座標系変換回路24と、この回転座標系−極
座標系変換回路24からの位相角θ3 を基にバイアス成分
biasを求めるバイアス演算回路40と、上記回転座標系
−極座標系変換回路24からの振幅指令信号Vr * と位相
角θ3 と上記バイアス演算回路40からのバイアス成分V
biasとを基に電圧指令信号Vu2 * ,Vv2 * ,Vw2 *を演
算する極座標系−静止座標系変換回路41と、一定周波数
の三角波VTRを発生させる三角波発生回路26と、上記極
座標系−静止座標系変換回路25からの電圧指令信号Vu2
* ,Vv2 * ,Vw2 * と三角波発生回路26からの三角波V
TRとを比較しインバータ出力電圧Eu ,Ev ,EW を決
定する比較回路27と、この比較回路27からのインバータ
出力電圧Eu ,Ev ,Ew を基に電力変換装置のスイッ
チング素子のゲート信号Gu ,Gx ,Gv ,Gy ,G
w ,Gz を発生させるゲートパルス発生回路28とからな
る。ここでは、従来と同様のものについては同一符号を
付し説明を省略する。
【0052】以下、バイアス演算回路40と、極座標系−
静止座標系変換回路41とについて図6を用いて説明す
る。図6はバイアス演算回路40と極座標系−静止座標系
変換回路41の作用を表す波形図である。バイアス演算回
路40は回転座標系−極座標系変換回路24からの位相角θ
3 を入力とし、以下の演算により、バイアス成分Vbias
を求める。
【0053】
【数12】
【0054】このようにして60°周期のバイアス成分V
biasが求まる。極座標系−静止座標系変換回路41は、回
転座標系−極座標系変換回路24からの振幅指令信号Vr
* と位相角θ3 とバイアス演算回路40からのバイアス成
分Vbiasとを入力とし、以下の演算により、電圧指令信
号Vu2 * ,Vv2 * ,Vw2 * を求める。
【0055】
【数13】
【0056】このようにして求められた電圧指令信号V
u2 * ,Vv2 * ,Vw2 * と三角波VTRとを比較し、インバ
ータ出力電圧を決定することによって、インバータの出
力線間電圧のピーク値をrVdcとすることができる。従
来の方法では、インバータの出力線間電圧のピーク値は
(31/2 /2)×rVdcであったので、同じ直流電圧に
対して得られるインバータの出力電圧は従来よりも約15
%向上する。
【0057】すなわち、同じインバータの出力電圧を得
るためには、直流母線の直流電圧を下げることができる
ため、インバータのスイッチング素子の数を減らすこと
ができる。
【0058】次に第3の実施の形態について説明する。
図7は本発明の第3の実施の形態の制御装置のブロック
図である。第3の実施の形態の制御装置の制御対象は従
来と同じ図10の電力変換装置で、制御装置の構成は、第
1の実施の形態と第2の実施の形態とを組み合わせた構
成となっている。
【0059】第3の実施の形態の制御回路は、電流検出
器12U,12V,12Wで検出された三相交流信号Iu ,I
v ,Iw を二相交流信号Ia ,Ib に変換する3相−2
相変換回路20と、周波数f1 で回転する位相信号θ1
発生させる位相信号発生回路21と、この位相信号発生回
路21からの位相信号θ1 を基に上記3相−2相変換回路
20からの二相交流信号Ia ,Ib を回転座標系の電流信
号Id ,Iq に変換する静止座標系−回転座標系変換回
路22と、この静止座標系−回転座標系変換回路22からの
電流信号Id ,Iq と電流指令値Id * ,Iq * とを基
に電圧指令信号Vd * ,Vq * を演算する電流制御回路
23と、この電流制御回路23からの電圧指令信号Vd *
q * を振幅指令信号Vr * と位相角θ3 に変換する回
転座標系−極座標系変換回路24と、この回転座標系−極
座標系変換回路24からの位相角θ3 を基にバイアス成分
biasを求めるバイアス演算回路40と、上記回転座標系
−極座標系変換回路24からの振幅指令信号Vr * と位相
角θ3 と上記バイアス演算回路40からのバイアス成分V
biasとを基に電圧指令信号Vu2 * ,Vv2 * ,Vw2 *を演
算する極座標系−静止座標系変換回路41と、この極座標
系−静止座標系変換回路41からの電圧指令信号Vu2 *
v2 * ,Vw2 * とフィードバックしたインバータ出力電
圧Eu ´,Ev ´,EW ´との差分を積分した値を基に
インバータ出力電圧Eu ,Ev ,Ew を求める誤差積分
追従型PWM制御回路30と、この誤差積分追従型PWM
制御回路30からのインバータ出力電圧Eu ,Ev ,Ew
を基に電力変換装置のスイッチング素子のゲート信号G
u ,Gx ,Gv ,Gy ,Gw ,Gz を発生させるゲート
パルス発生回路28とからなる。
【0060】図8はバイアス回路40と極座標系−静止座
標系変換回路41と誤差積分追従型PWM制御回路30との
作用を表す波形図である。バイアス演算回路40は、60°
周期のバイアス成分Vbiasを求め、極座標系−静止座標
系変換回路41は、振幅指令信号Vr * と位相角θ3 とバ
イアス成分Vbiasとを基に電圧指令信号Vu2 * ,V
v2 * ,Vw2 * を求める。
【0061】誤差積分追従型PWM制御回路30は電圧指
令信号とフィードバックされたインバータ出力電圧との
差分を積分して、その積分値に基づいてインバータ出力
電圧を求める。
【0062】このように制御することにより、インバー
タの出力線間電圧のピーク値をrVdcとすることがで
き、かつ、GTOの最小オンパルス幅の制御を回避する
ことができ、インバータの変調度をほぼ1.0 に高めるこ
とができる。
【0063】よって、同じ直流電圧に対して得られるイ
ンバータの出力電圧は従来よりも約44%向上する。すな
わち、同じ出力インバータの出力電圧を得るためには、
直流母線の直流電圧を下げることができるため、インバ
ータのスイッチング素子の数を減らすことができる。
【0064】また、電圧指令が大きいときには変調周波
数が下がり、スイッチング回数を減らすことができるた
め、スイッチングに伴なう電力損失と発熱を低減するこ
とができる。
【0065】第3の実施の形態では、中性点バイアス補
正を加えた電圧指令信号を基に誤差積分追従型PWM制
御を行なっているが、特開昭63-136967 号公報にあるよ
うな二相制御を行なう電圧指令信号を基に誤差積分追従
型PWM制御を行なっても同様の効果を得ることができ
る。
【0066】以上の実施の形態では、制御対象を三相ブ
リッジインバータとして説明したが、中性点バイアス補
正制御と誤差積分追従型PWM制御は、NPCインバー
タや単相インバータ等のインバータ全般に適用すること
ができる。
【0067】例えば、図9に示すような可変速揚水発生
システムに使用されるNPCインバータにも適用するこ
とができる。図9は可変速揚水発電システムの概略図
で、系統51に主変圧器52を介して接続された巻線型誘導
発電機53と、この巻線型誘導発電機53の二次巻線に接続
されたNPCインバータ54と、NPCインバータ54の直
流母線に接続された直流コンデンサ55P,55Nと、直流
母線に直流電力を供給する直流電源56P,56Nと、NP
Cインバータ54の出力電流を検出する電流検出器57U,
57V,57Wと、巻線型誘導発電機53の1次側の位相角を
検出する第1の位相検出器58と、巻線型誘導発電機53の
2次側の位相角を検出する第2の位相検出器59と、電流
検出器57U,57V,57Wからのインバータの出力電流と
第1の位相検出器58と第2の位相検出器59の差分とを基
にNPCインバータ54を制御するインバータ制御回路60
とからなる。
【0068】このインバータ制御回路に、中性点バイア
ス補正制御と誤差積分追従型PWM制御を適用すること
によって、本発明の第1の実施の形態乃至第3の実施の
形態と同様の効果を得ることができる。
【0069】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の電力変換器の制
御装置では、相電圧指令値とフィードバックした電力変
換器の出力相電力との差分の積分値が所定値を越えると
電力変換器の出力相電圧を切り換えることにより、相電
圧指令値が大きくても最小オンパルス幅の制約を受けに
くくなる。
【0070】本発明の請求項2記載の電力変換器の制御
装置では、相電圧指令値にバイアス電圧を加算し補正す
ることにより、電力変換器の出力電圧を約15%向上させ
ることができる。
【0071】本発明の請求項3記載の電力変換器の制御
装置では、バイアス補正された電圧指令値とフィードバ
ックした電力変換器の出力相電圧との差分の積分値が所
定値を越えると電力変換器の出力相電圧を切り換えるこ
とにより、電力変換器の出力電圧を約15%向上させるこ
とができ、かつ、相電圧指令値が大きくても最小オンパ
ルス幅の制約を受けにくくなる。
【0072】本発明の請求項4記載の電力変換器の制御
装置では、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電
力変換器の制御装置を巻線型誘導発電機の二次巻線を励
磁するインバータに適用することにより、同様の効果を
得ることができる。
【0073】本発明の請求項5記載の電力変換器の制御
装置では、スイッチング素子の最小オンパルス幅を確保
するまで積分を続け、最小オンパルス幅が確保される
と、電力変換器の出力電圧を切り換えることにより、イ
ンバータの変調度をほぼ1.0 にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブロック図。
【図2】本発明の誤差積分追従型PWM回路のブロック
図。
【図3】誤差積分追従型PWM回路の動作波形図。
【図4】誤差積分追従型PWM回路の動作波形図。
【図5】本発明の第2の実施の形態のブロック図。
【図6】バイアス補正の波形図。
【図7】本発明の第3の実施の形態のブロック図。
【図8】バイアス補正及び誤差積分追従型PWM制御の
波形図。
【図9】可変速揚水発電システムの概略図。
【図10】電力変換器の主回路構成図。
【図11】従来の電力変換器の制御装置のブロック図。
【図12】三角波比較の説明図。
【符号の説明】
30…誤差積分追従型PWM回路 40…バイアス演算回路 41…極座標系−静止座標系変換回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力変換器の出力電流を検出する電流検
    出手段と、この電流検出手段からの出力電流に基づいて
    前記電力変換器が発生すべき電圧の電圧指令値を演算す
    る電圧指令演算手段とを有する電力変換器の制御装置に
    おいて、前記電力変換器の出力相電圧を検出する電圧検
    出手段と、前記電圧指令演算手段からの電圧指令値と前
    記電圧検出手段からの出力相電圧の差分の積分値を求
    め、この積分値と予め設定された所定値とを比較して、
    前記積分値が前記所定値を越えると前記電力変換器の出
    力相電圧を切り換える誤差積分追従型PWM制御手段と
    を具備したことを特徴とする電力変換器の制御装置。
  2. 【請求項2】 電力変換器の出力電流を検出する電流検
    出手段と、この電流検出手段からの出力電流に基づいて
    前記電力変換器が発生すべき電圧の電圧指令値を演算す
    る電圧指令演算手段とを有する電力変換器の制御装置に
    おいて、前記電圧指令演算手段からの電圧指令値に前記
    電力変換器の周波数の3倍の周波数で変化し前記電力変
    換器の出力線間電圧を2/√3倍とするバイアス電圧を
    加算し、電圧指令値を補正するバイアス補正手段を具備
    したことを特徴とする電力変換器の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電力変換器の制御装置に
    おいて、前記電力変換器の出力相電圧を検出する電圧検
    出手段と、前記バイアス補正手段により補正された電圧
    指令値と前記電圧検出手段からの出力相電圧の差分の積
    分値を求め、この積分値と予め設定された所定値とを比
    較して、前記積分値が前記所定値を越えると前記電力変
    換器の出力相電圧を切り換える誤差積分追従型PWM制
    御手段とを具備したことを特徴とする電力変換器の制御
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の電力変換器の制御装置において、前記電力変換器は巻
    線型誘導発電機の二次巻線を励磁するインバータである
    ことを特徴とする電力変換器の制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載又は請求項3又は請求項4
    の電力変換器の制御装置において、前記誤差積分追従型
    PWM制御手段は、積分値が所定値を越えても電力変換
    器を構成するスイッチング素子の最小オンパルス幅が確
    保されない場合には、最小オンパルス幅が確保されるま
    で積分を続け、最小オンパルス幅が確保されると電力変
    換器の出力電圧を切り換えることを特徴とする電力変換
    器の制御装置。
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