JP3230437B2 - 高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物 - Google Patents
高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物Info
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Description
れた高電圧電気絶縁体となるシリコーンゴムを与える碍
子用シリコーンゴム組成物に関する。
等に用いる碍子に使用される高電圧電気絶縁体は、一般
に磁器製又はガラス製である。しかし、海岸沿いの地域
や工業地帯のように汚染を受けやすい環境下では、高電
圧電気絶縁体の表面を微粒子や塩類、霧等が通ることに
より、漏れ電流が発生したり、フラッシュオーバーにつ
ながるドライバンド放電等が起こるという問題があっ
た。
縁体の欠点を改良するために種々の解決法が提案されて
いる。例えば、米国特許第3511698号公報には、
硬化性樹脂からなる部材と白金触媒含有オルガノポリシ
ロキサンエラストマーとからなる耐候性の高電圧電気絶
縁体が提案されている。また、特開昭59−19860
4号公報には、一液性の室温硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物をガラス製又は磁器製の電気絶縁体の外側表
面に塗布することにより、湿気、大気汚染、紫外線等の
野外におけるストレスの存在下においても前記電気絶縁
体の有する高性能の電気性能を維持させる技術が提案さ
れている。
国特許第3965065号公報及び特開平4−2096
55号公報には、加熱硬化によりシリコーンゴムとなる
オルガノポリシロキサンとアルミニウム水和物との混合
物を100℃よりも高い温度で30分以上加熱すること
によって、電気絶縁性が改良されたシリコーンゴム組成
物が得られることが提案されている。また、特開平7−
57574号公報には、シリコーンゴムにメチルアルキ
ルポリシロキサン油を配合することにより、経時での良
好な接触角回復特性が得られ、閃烙防止に効果があるこ
とが提案されている。
れも使用されているシリコーンゴム材料の高電圧電気絶
縁性能が未だ十分満足できるものでなかったり、電気絶
縁性能を向上するためには多量のアルミニウム水酸化物
を使用しなければならず、このためゴムの機械的強度が
弱くなる欠点が生じたり、更には長時間の暴露試験で汚
れが付き易くなり、しまいには破壊に至る可能性があっ
た。
加熱硬化後に過酷な大気汚染あるいは気候に晒される条
件下でも耐候性、耐電圧性、耐トラッキング性、耐アー
ク性、耐エロージョン性等の高電圧電気絶縁特性に優れ
たシリコーンゴムを与える碍子用シリコーンゴム組成物
を提供することを目的とする。
発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、付加硬化型のオルガノポリシロキサン組成物、水酸
化アルミニウムを含む無機質充填剤を含有するシリコー
ンゴム組成物に対して、両末端が(CH3)2(OH)S
iO1/2単位で封鎖され、ケイ素原子に結合する有機基
が1価の飽和炭化水素基である25℃における粘度が1
00〜100,000センチポイズの液状オルガノポリ
シロキサンを配合することにより、耐候性、耐汚染性、
耐電圧性、耐トラッキング性、耐アーク性、耐エロージ
ョン性等の高電圧電気絶縁特性に優れたシリコーンゴム
を与える碍子用シリコーンゴム組成物が得られることを
知見し、本発明をなすに至った。
組成式(1) R1 aSiO(4-a)/2 (1) (但し、式中R1は置換又は非置換の1価炭化水素基であるが、R1の0.01〜 20モル%はアルケニル基である。aは1.9〜2.4の正数である。) で示される1分子中に少なくとも平均2個以上のアルケニル基を有するオルガノ ポリシロキサン 100重量部 (ロ)下記平均組成式(2) R2 bHcSiO(4-b-c)/2 (2) (但し、式中R2は炭素数1〜10の置換又は非置換の1価炭化水素基である。 また、bは0.7〜2.1、cは0.002〜1で、かつb+cは0.8〜3を 満足する正数である。) で示される常温で液状のオルガノハイドロジェンポリシロキサン 0.1〜100重量部 (ハ)付加反応触媒 触媒量 を主成分とする付加硬化型のオルガノポリシロキサン組成物: 100重量部、 (2)水酸化アルミニウムを含有する無機質充填剤(但し、平均粒子径10μm 未満のアルミナ微粉末5〜95重量%と平均粒子径10〜50μmのアルミナ微 粉末95〜5重量%とからなるアルミナ微粉末を含む場合を除く): 1〜50重量部、 (3)両末端が(CH3)2(OH)SiO1/2単位で封鎖され、ケイ素原子に結 合する有機基が1価の飽和炭化水素基である25℃における粘度が100〜10 0,000センチポイズの液状オルガノポリシロキサン: 1〜100重量部 を含有してなることを特徴とする碍子用シリコーンゴム
組成物を提供する。
と、本発明の碍子用シリコーンゴム組成物の第一成分
は、硬化してゴム状弾性体を与える付加硬化型のオルガ
ノポリシロキサン組成物である。
サン組成物としては、 (イ)下記平均組成式(1) R1 aSiO(4-a)/2 (1) (但し、式中R1は置換又は非置換の1価炭化水素基で
あるが、R1の0.01〜20モル%はアルケニル基で
ある。aは1.9〜2.4の正数である。) で示される1分子中に少なくとも平均2個以上のアルケ
ニル基を有するオルガノポリシロキサン (ロ)下記平均組成式(2) R2 bHcSiO(4-b-c)/2 (2) (但し、式中R2は炭素数1〜10の置換又は非置換の
1価炭化水素基である。また、bは0.7〜2.1、好
ましくは1〜2、cは0.002〜1、好ましくは0.
01〜0.5で、かつb+cは0.8〜3、好ましくは
1.5〜2.6を満足する正数である。) で示されるケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも
2個、好ましくは3個以上有する常温で液状のオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサン (ハ)付加反応触媒 を主成分とするオルガノポリシロキサン組成物が好適に
使用される。
ポリシロキサンにおいて、R1は、好ましくは炭素数1
〜12、より好ましくは炭素数1〜8の置換又は非置換
の1価炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシ
ル基、オクチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル
基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等の
アルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等の
アリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラル
キル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3
−トリフロロプロピル基、3−クロロプロピル基、シア
ノエチル基等のハロゲン置換、シアノ基置換炭化水素基
などが挙げられる。なお、各置換基はそれぞれ異なって
いても同一であってもよいが、R1中の0.01〜20
モル%、より好ましくは0.1〜10モル%がアルケニ
ル基であることが好ましく、また分子中に少なくとも平
均2個のアルケニル基を有していることが必要である。
なおまた、R1は上記のいずれでもよいが、アルケニル
基としてはビニル基、他の置換基としてはメチル基、フ
ェニル基の導入が好ましい。また、aは1.9〜2.
4、好ましくは1.95〜2.2の範囲の正数である。
は、その分子構造が直鎖状であっても、あるいはR1S
iO3/2単位やSiO4/2単位を含んだ分岐状であっても
よいが、通常は主鎖部分が基本的にR1 2SiO2/2単位
のジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子
鎖両末端がR1 3SiO1/2のトリオルガノシロキシ単位
で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンである
ことが一般的である。また、分子中のアルケニル基は分
子鎖末端あるいは分子鎖途中のケイ素原子のいずれに結
合したものであっても、また、両方に結合したものであ
ってもよいが、硬化性、硬化物の物性等の点から少なく
とも分子鎖両末端のケイ素原子に結合したアルケニル基
を有するものであることが好ましい。
サンの粘度は、25℃において100〜1,000,0
00cps、特に500〜500,000cpsである
ことが望ましい。
サンは、公知の方法によって製造することができ、具体
的にはオルガノシクロポリシロキサンとヘキサオルガノ
ジシロキサンとをアルカリ又は酸触媒の存在下に平衡反
応を行うことによって得ることができる。
ェンポリシロキサンにおいて、R2はR1と同様である
が、脂肪族不飽和結合を有しないものであることが好ま
しい。bは0.7〜2.1、好ましくは1〜2、cは
0.002〜1、好ましくは0.01〜0.5で、かつ
b+cは0.8〜3、好ましくは1.5〜2.6を満足
する正数である。
ンは、付加反応触媒の存在下に前記(イ)成分の主剤に
対する架橋剤として作用するものであり、1分子中に少
なくとも平均2個、好ましくは3個以上のケイ素原子に
結合した水素原子(即ち、SiH基)を有するものであ
り、このSiH基は分子鎖末端あるいは分子鎖途中のい
ずれに位置するものであっても、また両方に位置するも
のであってもよい。
ロキサンとしては、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メ
チルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチル
シロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジ
ェンポリシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロ
ジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン、両末端ジメ
チルハイドロジェンポリシロキシ基封鎖ジメチルシロキ
サン、両末端ジメチルハイドロジェンポリシロキシ基封
鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロ
キサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチ
ルハイドロジェンポリシロキサン・ジフェニルシロキサ
ン・ジメチルシロキサン共重合体、(CH3)2HSiO
1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(C
H3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C6H5)S
iO3/2単位とからなる共重合体などを挙げることがで
きる。
リシロキサンは、その分子構造が直鎖状であっても、環
状あるいは分岐状であってもよいが、常温で液状である
ことが必要であり、その粘度は25℃において0.1〜
500cps、特に0.5〜300cpsであることが
望ましく、また分子中のケイ素原子の数が通常3〜30
0個、好ましくは4〜100個程度のものであればよ
い。
ロキサンは、公知の方法によって製造することができ
る。
ンの配合量は、通常(イ)成分のオルガノポリシロキサ
ン100部に対して0.1〜100部、好ましくは0.
3〜50部、特に0.5〜30部の範囲である。
ロキサンは、分子中のケイ素原子に結合した水素原子
(SiH基)が(イ)成分のオルガノポリシロキサン中
のアルケニル基に対してモル比で0.5〜5モル/モ
ル、好ましくは0.8〜3モル/モルとなるように配合
することもできる。
化第2白金、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、
塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトア
セテート、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒等が挙げ
られる。この付加反応触媒の添加量は触媒量であり、通
常(イ)成分に対して白金、パラジウム又はロジウム金
属として0.1〜500ppm、特に1〜100ppm
である。
成物には、基本的に無機質充填剤は配合されないが、上
記主成分以外に任意成分としてエチニルシクロヘキサノ
ール等のアセチレンアルコール化合物などの付加反応制
御剤等を本発明の効果を妨げない範囲で添加することが
できる。
ヒュームドシリカ、沈澱シリカ、結晶性シリカ等のシリ
カ微粉末、球状溶融シリカ、石英粉、酸化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マ
グネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、カル
シウムアルミネート、ハイドロタルサイト類、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム等が使用され、これらの1種
又は2種以上を使用することができるが、水酸化アルミ
ニウムを含有する。
に特に限定はなく、従来のシリコーンゴム組成物に使用
されているものを使用することができる。このようなシ
リカ微粉末としては、例えばBET法による比表面積が
50m2/g以上、特に50〜1,000m2/g、特に
100〜500m2/gの沈澱シリカ、ヒュームドシリ
カ、焼成シリカや、平均粒子径が50μm以下、特に
0.1〜20μmの粉砕石英、珪藻土などが好適に使用
される。
径が0.1〜40μmのものが使用され、例えばAda
m Fine(Adamatechs社製)などが挙げ
られる。
ム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マ
グネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、カル
シウムアルミネート、ハイドロタルサイト類、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウムなどは、電気特性や耐熱性を
改良するものであり、これらは特に限定されるものでは
なく、通常使用されているものを適宜選定し得る。これ
らの中では、特に水酸化アルミニウム及び石英粉が好ま
しい。
使用してもよいが、表面処理剤で処理して表面を疎水性
にすることもできる。無機質充填剤に疎水性を与える表
面処理剤としては、シラン系あるいはチタネート系カッ
プリング剤やジメチルポリシロキサンオイル、ジメチル
ハイドロジェンポリシロキサンオイル等を挙げることが
できる。
ヘキサメチルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラ
ザン、ジフェニルテトラメチルジシラザン等のオルガノ
シラザン類、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジ
メトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ビニルト
リス(メトキシエトキシ)シラン等のアルコキシシラン
類、トリメチルクロロシラン等のクロロシラン類、トリ
メチルアミノシラン等のアミノシラン類、グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルメ
チルジエトキシシラン、(エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシ
シラン、クロロプロピルトリメトキシシラン等のエポキ
シ官能性基、(メタ)アクリル官能性基等の官能性基を
有するアルコキシシラン類なとが例示される。
は、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチ
ルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラステ
アリルチタネート、トリエタノールアミンチタネート、
チタニウムアセチルアセテート、チタニウムエチルアセ
トアセテート、チタニウムラクテート、オクチレングリ
コールチタネート、イソプロピルトリステアロイルチタ
ネート、イソプロピルドデシルベンゼンスルホニルチタ
ネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェ
ート)チタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェー
ト)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルピ
ロホスフェート)エチレンチタネート等が例示される。
ては、環状又は鎖状の粘度0.65〜100cps(2
5℃)のものが好適に使用される。
ンオイルとしては、分子構造が直鎖状、分岐状、環状、
網目状のいずれでもよいが、下記一般式(3)で示され
る分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖された直鎖
状のものが望ましく使用される。
0〜25であり、uは1〜50、好ましくは2〜25の
数である。tが50を超えると粘度が高く処理し難くな
る場合があり、uが50を超える場合も同様に粘度が高
く表面が濡れ難くなる場合がある。
ザン類、特にはヘキサメチルジシラザンがより好ましく
使用され、これにより長期又は浸水後の基材との接着性
もよく、また耐トラッキング性も向上する。
剤100部に対して1〜50部、特に5〜30部の範囲
で使用することが好ましく、1部に満たないと処理剤と
しての効果がない場合があり、50部を超えると工程上
無駄となりコスト的にも不利な場合がある。
周知の技術により処理することができ、例えば予め無機
質充填剤に直接処理しても他の成分と混練しながら処理
しても良いが、特に予め直接処理することが好ましい。
具体的には、常圧で密閉された機械混練装置に、あるい
は流動層に無機質充填剤と処理剤を入れ、必要に応じて
不活性ガス存在下において室温あるいは熱処理にて混合
処理し、混練後乾燥することにより調整することができ
る。なお、場合により各処理剤に合わせて触媒を使用し
て処理を促進しても良い。
成分100部に対して1〜500部、好ましくは3〜3
00部の範囲であり、1部に満たないと機械的強度が弱
くなり、500部を超えると充填が困難になり、作業性
が悪くなる。
ルガノポリシロキサンは、電気特性を向上すると共に、
SiOH基により表面にある程度の湿潤性を与え、長期
の屋外の暴露において付着した汚れを雨により洗浄する
効果を期待できるもので、これにより耐電圧特性を長期
間維持できるものとなる。この液状オルガノポリシロキ
サンは、前述のように両末端が(CH3)2(OH)Si
O1/2単位で封鎖され、ケイ素原子に結合する有機基が
1価の飽和炭化水素基で基本的に直鎖状のジオルガノポ
リシロキサン構造のものとされるが、一部に分岐状の構
造を含んだものであってもよい。その25℃における粘
度は、100cps未満では、この液状オルガノポリシ
ロキサンのシリコーンゴム硬化物表面への移動速度が速
すぎて表面の液状オルガノポリシロキサンの消失が速く
なり長期間の耐候性を維持できなくなり、その結果長期
間の耐電圧特性を維持できなくなり、また100,00
0cpsを超えるとこの表面への移動速度が遅く、上記
の特性を発現又は回復するのに時間がかかりすぎるた
め、100〜100,000cps、好ましくは300
〜10,000cps、更に好ましくは500〜1,0
00cpsのものが使用される。
は、下記一般式(4)で示されるものが好ましく用いら
れる。
で、R3、R4は互いに同一であっても異なっていてもよ
い。rはこのオルガノポリシロキサンを上記粘度とする
数である。)
ぞれ1価の飽和炭化水素基、好ましくは炭素数1〜8の
ものであり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基などが挙げ
られるが、特にメチル基が好ましい。
量は、第一成分100部に対して1〜100部、好まし
くは3〜70部の範囲である。配合量が1部未満では硬
化後の組成物が必要な耐候性や耐トラッキング性、耐電
圧性が得られず、100部を超えると硬化したゴム弾性
体の表面上がオルガノポリシロキサンで濡れてしまい、
組成物の作業性が悪くなる。
した成分以外に更に必要によりその目的に応じて各種の
添加剤、例えば酸化チタン、酸化鉄、酸化セリウム、酸
化バナジウム、酸化コバルト、酸化クロム等の金属酸化
物、カーボン等を添加することができ、また目的とする
特性を損なわない限り顔料、耐熱剤、難燃剤、可塑剤、
反応制御剤等を添加してもよい。なお、これら任意成分
の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とす
ることができる。
た第一乃至三成分、任意成分を常温で均一に混合するだ
けでも得ることが可能であるが、必要に応じて第一成分
中の上記(ロ)、(ハ)、(ニ)成分、第三成分以外の
必須成分、任意成分をプラネタリーミキサーやニーダー
等で100〜200℃の範囲で2〜4時間熱処理し、そ
の後(ロ)、(ハ)、(ニ)成分、第三成分を混合して
硬化成形してもよい。成形方法は、混合物の粘度により
自由に選択することができ、注入成形、圧縮成形、射出
成形、押し出し成形、トランスファー成形等いずれの方
法を採用しても良い。その硬化条件は、通常80〜20
0℃で3分〜3時間加熱する条件とすることができる。
は、過酷な大気汚染、塩害あるいは気候に晒された条件
下でも耐候性、撥水性、防汚性、耐電圧性、耐トラッキ
ング性、耐アーク性、耐エロージョン性等の高電圧電気
特性に優れたシリコーンゴムを与え、このシリコーンゴ
ムは碍子として有用である。
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、各例中の部はいずれも重量部であ
る。
端がそれぞれジメチルビニルシロキシ基で封鎖された2
5℃の粘度が10,000cpsのジメチルポリシロキ
サン(オルガノポリシロキサン(a))、第二成分のシ
リカ微粉末として湿式シリカ(ニプシルLP、日本シリ
カ工業社製、BET比表面積180m2/g)、及び平
均粒子径8μm、BET比表面積2cm2/gの水酸化
アルミニウムを配合し、150℃でプラネタリーミキサ
ーにて2時間撹拌混合した後、室温に冷却した。更に、
残りの第一成分中の(ロ)成分として下記式(5)で示
されるジメチルハイドロジェンポリシロキサン、(ハ)
成分として塩化白金酸の1%2−エチルヘキサノール溶
液、更に第三成分として下記平均式(6)で示される両
末端がシラノール基で封鎖された25℃の粘度が700
cpsのポリオルガノシロキサン、それに反応制御剤と
してエチニルシクロヘキサノールを加え、均一混合し、
シリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成
物を120℃で10分間加熱硬化してそれぞれ128m
m×44mm×6mm(厚み)のシリコーンゴムシート
を得た。
し、実施例1と同様にしてシリコーンゴムシートを得
た。
ノポリシロキサンを両末端トリメチルシロキシ基で封鎖
された25℃での粘度が1,000cpsのジメチルポ
リシロキサンに代えた以外は実施例1と同様にして、シ
リコーンゴムシートを得た。
リコーンゴムシートについて、下記方法でトラッキング
試験、侵食損失重量の測定、汚損耐電圧試験(実施例
1、比較例2,3)を行った。結果を表1,2に示す。トラッキング試験方法: ASTM D−2303−64
Tの規格に準じて行った。即ち、荷電圧4kVで電極間
距離50mmの間に汚染液(0.1%NH4Clと0.
02%非イオン界面活性剤の水溶液)を0.6ml/m
inの速さで上部電極から滴下して、トラックが発生し
て導電するまでの時間と、それによって起こる侵食損失
重量(重量%)を測定した。侵食損失重量: ゴムシートの一部が上記試験をする間、
熱やアークにより劣化し、侵食される。この侵食量は次
式で算出した。 侵食により失った重量/試験前のシート全体の重量×1
00汚損耐電圧試験方法: サンドペーパーで表面を磨いた上
記ゴムシートを45度に傾けて固定した。そのシートに
汚損液(14%NaClと4%トの粉の水溶液)を等価
塩分付着量0.35mg/cm2になるように吹きか
け、3分間常温で乾燥後、電極間距離45mmで電極を
取り付け、電圧を0Vから印加し、約1kV/30se
cの速度で上昇し、6kVまで上げたところまでを1サ
イクルとし、10サイクルまで繰り返し、6kV前で閃
烙したサイクル数を測定した。
ゴム組成物は、耐電圧性、耐トラッキング性及び耐エロ
ージョン性に優れているもので、第三成分として両末端
が(CH3)2(OH)SiO1/2単位で封鎖されたポリ
オルガノシロキサン無配合のもの(比較例1〜3)は、
侵食量が大きく又は耐トラッキング性に劣り、更に汚損
耐電圧が悪いことが確認された。
Claims (1)
- 【請求項1】 (1)(イ)下記平均組成式(1) R1 aSiO(4-a)/2 (1) (但し、式中R1は置換又は非置換の1価炭化水素基であるが、R1の0.01〜 20モル%はアルケニル基である。aは1.9〜2.4の正数である。) で示される1分子中に少なくとも平均2個以上のアルケニル基を有するオルガノ ポリシロキサン 100重量部 (ロ)下記平均組成式(2) R2 bHcSiO(4-b-c)/2 (2) (但し、式中R2は炭素数1〜10の置換又は非置換の1価炭化水素基である。 また、bは0.7〜2.1、cは0.002〜1で、かつb+cは0.8〜3を 満足する正数である。) で示される常温で液状のオルガノハイドロジェンポリシロキサン 0.1〜100重量部 (ハ)付加反応触媒 触媒量 を主成分とする付加硬化型のオルガノポリシロキサン組成物: 100重量部、 (2)水酸化アルミニウムを含有する無機質充填剤(但し、平均粒子径10μm 未満のアルミナ微粉末5〜95重量%と平均粒子径10〜50μmのアルミナ微 粉末95〜5重量%とからなるアルミナ微粉末を含む場合を除く): 1〜50重量部、 (3)両末端が(CH3)2(OH)SiO1/2単位で封鎖され、ケイ素原子に結 合する有機基が1価の飽和炭化水素基である25℃における粘度が100〜10 0,000センチポイズの液状オルガノポリシロキサン: 1〜100重量部 を含有してなることを特徴とする碍子用シリコーンゴム
組成物。
Priority Applications (1)
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