JP3230382B2 - ガイドローラ - Google Patents

ガイドローラ

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JP3230382B2
JP3230382B2 JP19285194A JP19285194A JP3230382B2 JP 3230382 B2 JP3230382 B2 JP 3230382B2 JP 19285194 A JP19285194 A JP 19285194A JP 19285194 A JP19285194 A JP 19285194A JP 3230382 B2 JP3230382 B2 JP 3230382B2
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英治 小野
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の窓ガラスなど
の移動体に固定されるシャフトと、該シャフトの先端部
に取り付けられたローラ本体とからなり、ローラ本体が
断面略C字状のガイドレールに摺動可能に嵌挿され、該
ローラ本体がガイドレール内を摺動することにより、上
記移動体が一定軌道を移動するようにガイドするガイド
ローラに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、自動車の窓ガラスを昇降するための機構として、図
7に示した機構が一般に採用されている。即ち、窓ガラ
スaにガイドローラbを取り付け、これをドアcに固定
したガイドレールdに摺動可能に嵌挿し、手動又は電動
により窓ガラスaを昇降させると共に、このとき該窓ガ
ラスaと一体的に上記ガイドローラbをガイドレールd
に沿って摺動させることにより窓ガラスaの昇降運動を
ガイドし、安定的な昇降運動が得られるようすることが
行われている。
【0003】このような機構により窓ガラスaを昇降さ
せる場合に用いられるガイドローラbとしては、従来図
8に示したようなガイドローラが知られている。即ち、
このガイドローラbは、窓ガラスaに固定するシャフト
eの先端部に基体fと押圧体gとからなるローラ本体h
を取り付け、該ローラ本体hをガイドレールd内に摺動
可能に嵌挿して、該ローラ本体hがガイドレールd内を
摺動することにより、窓ガラスaの昇降運動をガイドす
るものである。
【0004】この場合、上記ローラ本体hは、シャフト
eの先端に嵌合固定された上記基体fのシャフトe突出
側に上記押圧体gをシャフトeの軸方向に沿って移動可
能に連結したものであり、かつ押圧体gと基体fとの間
にゴム製のクッション体iが配設され、該クッション体
iの弾発力により基体f及び押圧体gがガイドレールd
の内面に圧接し得るようになっている。
【0005】このガイドローラbによれば、上記クッシ
ョン体iの弾発力によりガイドレールdの寸法誤差を吸
収して、常にローラ本体hの基体f及び押圧体gがガイ
ドレールdの内面に一定圧力で接した状態で摺動し、が
たつき等の不都合を生じることなく窓ガラスaを昇降し
得、また自動車ドアc(図7参照)の急閉時に窓ガラス
aががたつくことも効果的に防止することができるもの
である。即ち、ゴム製のクッション体iは、該クッショ
ン体iを潰す方向の力が大きくなるにしたがってその反
力も徐々に大きくなる。従って、ローラ本体hの摺動時
にガイドレールdの寸法誤差を吸収する場合の小さな圧
縮ストロークに対してはクッション体iの反力も小さ
く、ローラ本体hのガイドレールdに対する摺動抵抗が
大きくなってローラ本体hの摺動が阻害されるようなこ
とがない。一方、ドア急閉した場合の大きな圧縮ストロ
ークに対してはその反力が大きくなり、窓ガラスaのが
たつきを確実に防止することができるものである。
【0006】しかしながら、このガイドローラbは、常
にクッション体iが圧縮された状態で使用されるため、
該クッション体iの劣化が起こりやすく、ローラb自体
にがたつきが発生する場合がある。
【0007】また、従来ローラ本体をガイドレールの内
面に圧接しておくための弾発部材として、上記ゴム製の
クッション体iに代えて金属製のスプリングを用いたガ
イドローラも種々提案されている(実開昭50−112
15号公報、同53−158023号公報、特公昭55
−32152号公報等)。
【0008】しかしながら、自動車窓ガラス用のガイド
ローラにおいてはローラ本体の変動ストロークが小さい
ため、この変動ストローク内でスプリングの潰れに対す
る反力に変化をもたせることが困難であり、ガイドレー
ルを摺動する時のがたつきとドア急閉時のがたつきとを
両方とも良好に防止することが困難である。即ち、図9
に示したように、スプリングの反力は圧縮ストロークに
比例するが、ガイドローラではローラ本体の変動ストロ
ークがドア急閉時でも非常に小さいため、ガイドレール
の寸法誤差を吸収するためのストローク内でローラ本体
の摺動が良好となるように反力を設定したスプリングA
を用いると、ローラ本体に大きな力が加わるドアの急閉
時には、スプリングの反力が弱くスプリングの伸縮運動
がおさまらずに大きながたつきが生じ、また異音が発生
する場合もある。一方、ドア急閉時に対応するため反力
を大きく設定したスプリングBを用いると、ガイドレー
ル摺動時にローラ本体とガイドレールとの間の摩擦抵抗
が大きくなりすぎ、ローラ本体がスムーズに摺動しなく
なり、窓ガラスを良好に昇降させることができなくな
る。なお、図9中jは、ローラ本体が良好にガイドレー
ルを摺動し得るスプリング反力の範囲、kはドア急閉時
に良好に対応し得るスプリング反力の範囲である。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、ガイドレールの寸法誤差を良好に吸収し、かつ良好
にガイドレールを摺動し得ると共に、自動車の窓ガラス
に採用した際のドア急閉時の衝撃も良好に吸収し得、し
かも弾発部材の劣化をも可及的に防止することができる
ガイドローラを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、移動体に固定されるシャフトと、該シャフ
トの先端部に取り付けられたローラ本体とからなり、ロ
ーラ本体が断面略C字状のガイドレール内に摺動可能に
嵌挿され、該ローラ本体がこのガイドレール内を摺動す
ることにより、移動体が一定軌道を移動するようにガイ
ドするガイドローラであって、上記シャフトに取り付け
られた基体と該基体にシャフトの軸方向に沿って変位可
能に連結された押圧体とで上記ローラ本体を構成し、該
ローラ本体の上記基体と押圧体との間に第1弾性体を配
設して、押圧体を基体から離間する方向に付勢すると共
に、上記基体及び押圧体のいずれか一方に上記第1弾性
体よりも反力の大きい第2弾性体を固定し、常時は上記
第1弾性体の付勢力により上記基体又は押圧体と上記第
2弾性体とが所定間隔離間した状態となると共に、上記
第1弾性体の付勢力に抗して押圧体が押圧された際、上
記基体又は押圧体が上記第2弾性体に当接するように構
成したことを特徴とするガイドローラを提供する。
【0011】
【作用】本発明のガイドローラは、自動車の窓ガラスを
昇降させる際に、該窓ガラスの昇降運動をガイドするた
めに好適に使用されるもので、上記の通り、窓ガラス等
の移動体に上記シャフトを固定すると共に、上記ローラ
本体をガイドレールに摺動可能に嵌挿し、該ローラ本体
がこのガイドレール内を摺動することにより、移動体が
一定軌道を移動するようにガイドするものである。
【0012】この場合、本発明のガイドローラによれ
ば、断面略C字状のガイドレールに嵌挿された上記ロー
ラ本体の基体及び押圧体が上記第1弾性体の付勢力によ
りガイドレール内面に所定圧力で圧接し、これによりガ
イドレールの寸法誤差を吸収してがたつきなくガイドレ
ール内を摺動することにより、安定的に移動体の運動を
ガイドすることができる。また、自動車の窓ガラスに採
用した場合のドアの急閉時のように、ガイドローラに大
きな衝撃が加わった場合には、ローラ本体の押圧体と基
体とが第1弾性体の付勢力に抗して強く圧縮され、押圧
体又は基体の一方が他方に固定された第2弾性体に当接
して第1弾性体よりも反力の大きなこの第2弾性体によ
り上記第1弾性体で吸収しきれない強い衝撃が良好に吸
収され、がたつきや軋みが生じることを確実に防止する
ことができる。
【0013】即ち、本発明のガイドローラは、ガイドレ
ールの寸法誤差を吸収する際の小さな圧縮ストロークに
対しては、それを第1弾性体の付勢力により吸収し、自
動車窓ガラスに採用した場合のドア急閉時の衝撃のよう
な大きな圧縮ストロークに対しては、それを上記第1弾
性体よりも反力の大きな第2弾性体で吸収するようにな
っている。従って、第1弾性体の反力特性をガイドレー
ルの寸法誤差を吸収し得ると共に、摺動抵抗が大きくな
り過ぎることなく良好に摺動し得るように設定し、一方
第2弾性体の反力特性を大きな衝撃を良好に吸収し得る
ように比較的大きく設定することにより、摺動性を低下
させることなく、通常の摺動時及び衝撃負荷時のがたつ
きや軋み音の発生を確実に防止することができるもので
ある。
【0014】また、本発明のガイドローラは上記第2弾
性体が、通常の摺動時にはローラ本体の基体又は押圧体
と離間した非圧縮状態で保持され、大きな衝撃がかかっ
た時のみ作用するようになっているので、この第2弾性
体としてゴム製のクッション体を用い、通常の摺動時に
も圧縮状態となる第1弾性体として耐久性に優れるスプ
リングを用いることにより、圧縮状態の継続により劣化
しやすいゴム製のクッション体の劣化を可及的に防止す
ることができ、ゴム製クッション体が常に圧縮された状
態でガイドレールを摺動する従来のガイドローラに比べ
て、クッション体の劣化が大幅に少ないものである。従
って、長期の使用に対してもガイドローラ本体の弾性特
性を劣化させることなく、良好に使用されるものであ
る。
【0015】即ち、本発明のガイドローラによれば、第
2弾性体としてドア急閉時等の大きな衝撃を吸収するの
に好適な反力特性を有するゴム製クッション体を用い、
かつ通常の摺動時にガイドレールの寸法誤差等を吸収す
る第1弾性体としてスプリングを用いることにより、通
常の摺動時及び大衝撃負荷時のいずれにも良好に対応す
ることができ、しかも圧縮状態の継続により劣化しやす
いゴム製クッション体は、大きな衝撃が加わった時のみ
圧縮されるので、その劣化を可及的に防止することがで
きるものである。
【0016】このように、本発明のガイドローラによれ
ば、ガイドレールの寸法誤差を良好に吸収し、かつ良好
にガイドレールを摺動し得ると共に、自動車の窓ガラス
に採用した際のドア急閉時の衝撃も良好に吸収し得、し
かも弾性体の劣化をも可及的に防止して長期に亘り良好
に自動車窓ガラス等の移動体をガイドすることができる
ものである。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例につき図面を参照して
説明する。図1〜図5は、本発明の一実施例にかかるガ
イドローラを示すもので、このガイドローラは自動車の
窓ガラス等の移動体aに固定されるシャフト1と、該シ
ャフト1に先端部に取り付けられ、断面四角C字状のガ
イドレールd内に摺動可能に嵌挿されるローラ本体2と
を具備している。
【0018】上記シャフト1は移動体aに固定される固
定端部(図2,3中右側端部)に固定用のねじ部3が形
成されていると共に、先端部には球状のヘッド部4が設
けられている。また、シャフト1の中間部は、その周面
の互いに対向する2箇所が切り欠かれており、ねじ部3
を移動体aに固定する際にこの切欠き部5,5にスパナ
等の工具を嵌合させて締め付けることができるようにな
っている。
【0019】次に、上記ローラ本体2は、図3に示され
ているように、上記シャフト1のヘッド部4に連結され
た基体6と、該基体6のシャフト1突出側(図2,3中
右側)の面に取り付けられた押圧体7とから構成されて
いる。
【0020】このローラ本体2を構成する上記基体6
は、円形基板8の内面(図3中右側面)中央部に球状内
空部9を有する略円筒状の嵌合部10を突設すると共
に、該基板8の外周縁部に内面側(図2,3中右側)に
向けてリング状の周壁部11を周方向に沿って一体に形
成したものであり、上記嵌合部10の内空部9内に上記
シャフト1のヘッド部4が摺動可能に嵌合されて基体6
がシャフト1の先端部に取り付けられている。この場
合、嵌合部10とシャフト1のヘッド部4とは所謂ボー
ルジョイントとなっており、基体6とシャフト1とが互
いに回転及び揺動可能に連結された状態となっている。
【0021】また、上記基板8の内面(図3中右側面)
には、3つのスプリング保持突起12a,12a,12
aと3つの小突起12b,12b,12bとが互い違い
に等間隔ずつ離間して円形に配列された状態に突設され
ており(図1参照)、各スプリング保持突起12aには
金属製のコイルスプリング(第1弾性体)13が保持さ
れていると共に、上記小突起12bには略リング状に形
成されたゴム製のクッション体(第2弾性体)14が保
持されている。即ち、スプリング13の中空部内に上記
スプリング保持突起12aが挿入され、該スプリング1
3がローラ本体2の軸方向に沿って配設された状態に保
持されており、また上記クッション体14に設けられた
3つの幅広部に形成された取付孔に上記小突起12bが
嵌合して該クッション体14が基体6の基板8内面に固
定されている。
【0022】なお、図1及び図3中の参照符号15は基
体6の基板8中央部に上記嵌合部10の中空部9と連通
した状態に形成した貫通穴であり、また16は成型時に
金型を抜くために基板8の周縁部に形成された抜き穴で
あるが、この抜き穴16はローラ本体2がガイドレール
dを摺動する際に、ガイドレールdの内面に塗布された
グリスをローラ本体2内に取り込み、後述する押圧体7
の変位をスムーズに行わせる作用も奏するものである。
【0023】次に、ローラ本体2を構成する上記押圧体
7は、図3及び図5に示されているように、リング板状
の基板17の一面側に該基板17よりもやや小径に形成
された厚肉円筒状の挿入体18を一体に突設したもの
で、基板17中央の貫通穴17aと該挿入体18の中空
部18aとが連通した状態になっている。また、上記挿
入部18には上記基体6の3つのスプリング保持突起1
2a及び3つの小突起12bに対応してそれぞれ3つの
スプリング挿入凹部19,19,19及び3つの小突起
挿入凹部20,20,20が形成されている。
【0024】この押圧体7は、図3に示されているよう
に、その挿入部18を上記基体6の周壁11と嵌合部1
0との間に挿入して遊嵌し、挿入部18の先端外周縁部
に形成された断面鈎状の係止突条21と周壁11の先端
内周縁部に形成された係止突条22とを係合させること
により、基体6と押圧体7とが連結されていると共に、
シャフト1が該押圧体7を構成する挿入部18の中空部
18a及び基板17の貫通穴17aを挿通して該押圧体
7の下面(図3,4中右側面)から突出した状態になっ
ており、かつこの押圧体7は、シャフト1の軸方向に沿
って移動可能な状態になっている。この場合、上記スプ
リング挿入凹部19内に上記スプリング13の先端側が
挿入され、このスプリング13により押圧体7が基体6
から離間する方向(図3,4中右方向)に付勢されてい
ると共に、上記小突起挿入凹部20が基体6の小突起1
2bと対向した状態になっている。更に、このとき押圧
体7の挿入部18上端面(図3中左側面)と上記クッシ
ョン体14との間に所定の間隙が形成されるようになっ
ている。なお、図2,3中Eは、基体6の周壁11と押
圧体7の基板17との間に形成されたクリアランスを示
し、このクリアランスEの範囲内で押圧体7が移動し得
るようになっている。
【0025】本実施例のガイドローラは、図2に示した
ように、シャフト1の基端部(図中右側端部)を窓ガラ
ス等の移動体aにそのねじ部3を利用して直接又は固定
具mを介して固定すると共に、ガイドレールdにローラ
本体2を嵌挿し、移動体aを移動させる際、ローラ本体
2がガイドレールd内を摺動することにより移動体aが
一定軌道を移動するようにガイドするものである。
【0026】この場合、本実施例のガイドローラによれ
ば、ガイドレールdに嵌挿された上記ローラ本体2の基
体6及び押圧体7がスプリング(第1弾性体)13の付
勢力によりガイドレールd内面に所定圧力で圧接し、こ
れによりガイドレールdの寸法誤差を吸収してがたつき
なくガイドレールd内を摺動し、安定的に移動体aの運
動をガイドすることができる。また、自動車の窓ガラス
に採用した場合のドアの急閉時のように、ガイドローラ
に大きな衝撃が加わった場合には、ローラ本体2の押圧
体7と基体6とがスプリング(第1弾性体)13の付勢
力に抗して強く圧縮され、押圧体7が基体6に固定され
たゴム製のクッション体(第2弾性体)14に当接して
該クッション体14によりスプリング13で吸収しきれ
ない強い衝撃も良好に吸収され、がたつきや軋みが生じ
ることを確実に防止することができる。
【0027】即ち、上記スプリング(第1弾性体)13
は、ガイドレールの寸法誤差を良好に吸収し得、かつロ
ーラ本体2とガイドレールdとの間の摩擦抵抗が大きく
なり過ぎることがない程度の反力特性に設定されている
と共に、上記クッション体(第2弾性体)14はドア急
閉時等の大きな衝撃を良好に吸収し得るように反力特性
が上記スプリング13よりも大きく設定されており、ロ
ーラ本体2全体の反力特性は、図6に示したグラフのよ
うになっている。このローラ本体2全体の反力特性につ
いて詳述すると、図6のグラフ中Aの部分は、押圧体7
が上記クッション体(第2弾性体)14に当接するまで
の間の圧縮ストロークであり、この間は上記スプリング
(第1弾性体)13のみによる比較的小さい反力が生
じ、この間の圧縮ストロークはガイドレールの寸法誤差
と一致している。また、図6のグラフ中Bの部分は、押
圧体7が上記クッション体(第2弾性体)14に当接し
てから押圧体7と基体6との間のクリアランスE(図
2,3参照)が0となるまでの間の圧縮ストロークであ
り、この間は上記スプリング(第1弾性体)13とクッ
ション体(第2弾性体)14とを合わせた大きな反力が
生じ、更にグラフ中Cの部分は基体6及び押圧体7が撓
むことによる圧縮ストロークであり、この間は上記スプ
リング(第1弾性体)13とクッション体(第2弾性
体)14とを合わせた反力に更に基体6及び押圧体7を
形成する樹脂自体の弾性反力を加えた非常に大きな反力
が生じ、上記Bの部分とこのCの部分とを合わせた圧縮
ストロークがドア急閉時のストロークと一致している。
【0028】従って、本実施例のガイドローラは、ガイ
ドレールdの寸法誤差を吸収する際の小さな圧縮ストロ
ークに対しては、それをスプリング(第1弾性体)13
の反力(図6中のA)により吸収し、ドア急閉時の衝撃
にような大きな圧縮ストロークに対しては、それをスプ
リング(第1弾性体)13の反力とゴム製のクッション
体(第2弾性体)14の反力とを合わせた反力(図6中
のB)で吸収し、更に非常に大きな衝撃に対してはスプ
リング(第1弾性体)13の反力及びクッション体(第
2弾性体)14の反力に更に基体6及び押圧体7自体の
反力を加えた反力(図6中のC)によりその衝撃を吸収
するようになっている。よって、通常の摺動時には、ス
プリング(第1弾性体)13の比較的小さな反力(図6
中のA部分)によりガイドレールdの寸法誤差を吸収し
得ると共に、摺動抵抗が大きくなり過ぎることなく良好
にガイドレールd内を摺動し得、かつドア急閉時等の大
きな衝撃が加わった時にはスプリング(第1弾性体)1
3とクッション体(第2弾性体)14とを合わせた大き
な反力(図6中のB部分)、更にはこれに基体6及び押
圧体7自体の反力を加えた非常に大きな反力(図6中の
C)によりその衝撃を吸収し得るものである。
【0029】なおこの場合、本実施例のガイドローラに
あっては、3つのスプリング13が互いに等間隔ずつ離
間して円形に配置されいるので押圧体7が均等に付勢さ
れ、かつクッション体14がリング状に形成され押圧体
7にその周方向に沿って均等に当接するようになってい
るので、ローラ本体2のいずれの箇所が圧縮されても該
圧縮力を常に良好に吸収することができる。
【0030】また、本実施例のガイドローラは、長期間
の使用に対しても弾発特性が劣化することなく、長期に
亘り良好に自動車窓ガラス等の移動体aを良好にガイド
することができるものである。即ち、本実施例のガイド
ローラは、上記クッション体(第1弾性体)14が、通
常の摺動時にはローラ本体2の押圧体7と離間した非圧
縮状態で保持され、大きな衝撃がかかった時のみ作用す
るようになっているので、ゴム製クッション体が常に圧
縮された状態でガイドレールを摺動する従来のガイドロ
ーラに比べて、クッション体14の劣化が大幅に少な
く、かつ通常の摺動時にガイドレールdの寸法誤差等を
吸収する第1弾性体が良好な耐久性を有する金属製のス
プリング13により構成されているので、長期間使用さ
れてもローラ本体2全体の弾発特性が劣化することな
く、長期に亘り良好に移動体aをガイドすることができ
るものである。
【0031】このように、本実施例のガイドローラによ
れば、ガイドレールdの寸法誤差を良好に吸収し、かつ
良好にガイドレールdを摺動し得ると共に、自動車の窓
ガラスに採用した際のドア急閉時の衝撃も良好に吸収し
得、しかもその弾発特性の劣化を可及的に防止して長期
に亘り良好に移動体aをガイドすることができるもので
ある。
【0032】なお、本発明のガイドローラは、上記実施
例に限定されるものではなく、ローラ本体の基体や押圧
体、シャフト、クッション体、スプリング等の形状や取
付構造、またシャフトと移動体との固定方法などは、本
発明の要旨の範囲内で適宜変更することができる。例え
ば、上記実施例ではクッション体14をローラ本体2の
基体6側に固定し、大きな衝撃が加わった時にこのクッ
ション体14に押圧体7が当接するように構成したが、
これとは逆に押圧体7にクッション体14を固定し、衝
撃負荷時にこのクッション体14に基体6が当接するよ
うにしてもよく、また上記実施例では、クッション体1
4をリング状に形成したが、ブロック状に形成した複数
クッション体をスプリング13と互い違いに等間隔ずつ
離間して円形に配設することもでき、更に第1及び第2
弾性体は、第2弾性体の反力が第1弾性体よりも大きく
設定されていればどの様な組み合わせでもよく、反力特
性をこのように設定した2種類の金属スプリングや2種
類のゴム製クッション体を用いてもよい。また、上記実
施例では、シャフト1と連結された基体6のシャフト突
出側に押圧体7を配設したが、基体6のシャフトとは反
対側に押圧体を配設してもよく、更にその他の構成につ
いても本発明の要旨を逸脱しない限り種々変更して差し
支えない。更にまた、本発明のガイドローラは自動車の
窓ガラスを昇降させる際にその昇降運動をガイドさせる
のに好適に使用されるが、その他にもスライド運動する
部品等の移動体を案内する機構であればいずれの用途に
も使用することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガイドロ
ーラによれば、弾発部材として反力特性の異なる第1弾
性体と第2弾性体とを併用したことにより、ガイドレー
ルの寸法誤差を良好に吸収し、かつ良好にガイドレール
を摺動し得ると共に、自動車の窓ガラスに採用した際の
ドア急閉時の衝撃も良好に吸収し得、しかも弾発部材の
劣化を可及的に防止して、長期に亘り良好に移動体をガ
イドすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるガイドローラを示す
正面図である。
【図2】同ガイドローラを示す側面図である。
【図3】同ガイドローラを示す断面図である。
【図4】同ガイドローラを示す底面図である。
【図5】同ガイドローラを構成する押圧体を示す図3の
矢印A方向から見た正面図である。
【図6】同ガイドローラの反力特性を示すグラフであ
る。
【図7】本発明ガイドローラが好適に用いられる自動車
の窓ガラス昇降機構を示す概略図である。
【図8】従来のガイドローラを示す一部を切り欠いて断
面とした側面図である。
【図9】金属製スプリングの反力と圧縮ストロークとの
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 シャフト 2 ローラ本体 6 基体 7 押圧体 13 スプリング(第1弾性体) 14 クッション体(第2弾性体) a 移動体 d ガイドレール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05F 11/38 E05D 15/06 106

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体に固定されるシャフトと、該シャ
    フトの先端部に取り付けられたローラ本体とからなり、
    ローラ本体が断面略C字状のガイドレール内に摺動可能
    に嵌挿され、該ローラ本体がこのガイドレール内を摺動
    することにより、移動体が一定軌道を移動するようにガ
    イドするガイドローラであって、上記シャフトに取り付
    けられた基体と該基体にシャフトの軸方向に沿って変位
    可能に連結された押圧体とで上記ローラ本体を構成し、
    該ローラ本体の上記基体と押圧体との間に第1弾性体を
    配設して、押圧体を基体から離間する方向に付勢すると
    共に、上記基体及び押圧体のいずれか一方に上記第1弾
    性体よりも反力の大きい第2弾性体を固定し、常時は上
    記第1弾性体の付勢力により上記基体又は押圧体と上記
    第2弾性体とが所定間隔離間した状態となると共に、上
    記第1弾性体の付勢力に抗して押圧体が押圧された際、
    上記基体又は押圧体が上記第2弾性体に当接するように
    構成したことを特徴とするガイドローラ。
  2. 【請求項2】 複数の第1弾性体と複数の第2弾性体と
    が互い違いに等間隔ずつ離間して円形に配列された請求
    項1記載のガイドローラ。
  3. 【請求項3】 第1弾性体がスプリングであり、かつ第
    2弾性体がゴム製のクッション体である請求項1又は2
    記載のガイドローラ。
  4. 【請求項4】 第2弾性体がリング状に形成されたゴム
    製のクッション体であり、第1弾性体の付勢力に抗して
    押圧体が押圧された際、このクッション体に基体又は押
    圧体の一面が周方向に沿って均等に当接するように構成
    した請求項1記載のガイドローラ。
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