JP3230309U - 繊維製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】剛性と強力に優れる産業資材用シートに適用可能な繊維製品を提供する。【解決手段】高強力繊維2からなる糸条と芯鞘型複合繊維3からなる糸条とが、引き揃えられた状態、撚り合わされた状態、組まれた状態のいずれかの状態で存在してなり、該芯鞘型複合繊維は、高融点重合体が芯部5を構成し、低融点重合体4が鞘部を構成し、鞘部の低融点重合体が溶融固化することによって、高強力繊維を溶融固定してなる。【選択図】図1
Description
本考案は、産業資材用であって、特に高い強力が求められる用途に適用可能な繊維製品に関するものである。
産業資材用の繊維糸条としては、高強力が求められ、また、用途によっては、剛性や形態維持性が求められる。特許文献1には、芯鞘型複合繊維よりなるマルチフィラメント糸を経糸および緯糸に用いて粗目の織物を製織し、熱処理して鞘成分を溶融させ経糸及び緯糸の交点を融着させて、交点を固定したメッシュシートとすることが開示されている。ここで、経糸及び緯糸の交点を融着させるのは、目づれを防止するためである。このメッシュシートは、主として建築工事現場で足場等の仮設構造物の外側構面に張設するもので、飛来落下物等が仮設構造物外に飛び出すのを防止するのに用いるものであるから、交点外の箇所が融着されていなくても差し支えがないものである。
上記したメッシュシート以外の産業資材用シートとして、交点外の箇所も融着して、さらに高剛性となったプラスチック様メッシュシートを要求されることがある。たとえば、養殖網は、魚と絶えず接触して摩耗しやすいし、魚がシートを噛む切ることもあるため、プラスチック様の剛性があるものが適する。
本考案は、剛性と強力に優れる産業資材用シートに適用可能な繊維製品を提供することを課題とする。1
本考案は、剛性と強力に優れる産業資材用シートに適用可能な繊維製品を提供することを課題とする。1
本考案者は、前記した課題を達成するために検討した結果、熱融着性を有する芯鞘型複合繊維からなる糸条と、高強力を有する高強力繊維からなる糸条とを特定の状態で複合化したうえで、芯鞘型複合繊維の鞘部を溶融固化させると、強度と剛性との両者に優れることを見出した。本考案は、この知見に基づくものであり、高強力繊維からなる糸条と芯鞘型複合繊維からなる糸条とが、引き揃えられた状態、撚り合わされた状態、組まれた状態のいずれかの状態で存在してなり、該芯鞘型複合繊維は、高融点重合体が芯部を構成し、低融点重合体が鞘部を構成し、鞘部の低融点重合体が溶融固化することによって、高強力繊維を溶融固定してなることを特徴とする繊維製品を要旨とする。
本考案の繊維製品は、適度な剛性を有し、かつ強力に優れることから、土木用(盛土補強材、補強土壁材等のジオテキスタイル分野等)、陸上用(ゴルフネット、防球ネット、防鳥ネット、防獣ネット等)、水産用(養殖用資材、生簀用資材、釣糸等)、建築用(コンクリート剥落防止資材等)等のロープやネット等の種々の産業資材として適用するにあたり、好適に用いることができる。
以下、本考案について詳細に説明する。
本考案の繊維製品は、高強力繊維からなる糸条と芯鞘型複合繊維からなる糸条とが、引き揃えられた状態、撚り合わされた状態、組まれた状態のいずれかの状態で存在してなり、芯鞘型複合繊維の鞘部が溶融固化することによって、高強力繊維を溶融固化している。図1に、本考案の繊維製品1の概略断面模式図を示す。図1の模式図における繊維製品1は、高強力繊維2からなる糸条と、芯鞘型複合繊維3からなる糸条とが引き揃えられてなる引き揃え糸2本を撚り合わせたものであり、芯鞘型複合繊維3は、高融点重合体が芯部を構成し低融点重合体が鞘部を構成してなり、芯鞘型複合繊維を構成する鞘部の低融点重合体4が溶融固化している。なお、この低融点重合体の溶融固化については、低融点重合体が溶融固化により一体化してマトリックス状となり、その鞘部同士が一体化した低融点重合体4のマトリックスの中に、高融点重合体からなる複数の芯部5が繊維形態を維持した状態で存在している。
本考案の繊維製品は、高強力繊維からなる糸条と芯鞘型複合繊維からなる糸条とが、引き揃えられた状態、撚り合わされた状態、組まれた状態のいずれかの状態で存在してなり、芯鞘型複合繊維の鞘部が溶融固化することによって、高強力繊維を溶融固化している。図1に、本考案の繊維製品1の概略断面模式図を示す。図1の模式図における繊維製品1は、高強力繊維2からなる糸条と、芯鞘型複合繊維3からなる糸条とが引き揃えられてなる引き揃え糸2本を撚り合わせたものであり、芯鞘型複合繊維3は、高融点重合体が芯部を構成し低融点重合体が鞘部を構成してなり、芯鞘型複合繊維を構成する鞘部の低融点重合体4が溶融固化している。なお、この低融点重合体の溶融固化については、低融点重合体が溶融固化により一体化してマトリックス状となり、その鞘部同士が一体化した低融点重合体4のマトリックスの中に、高融点重合体からなる複数の芯部5が繊維形態を維持した状態で存在している。
高強力繊維としては、溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維、アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンゾオキサゾール繊維、炭素繊維、ガラス繊維が用いられる。本考案において、15cN/dtex以上の引張強度を有するもの繊維を高強力繊維という。高強力繊維は、たとえば、無撚糸、撚糸、紡績糸、引揃糸等の糸条の形態で用いるとよい。
上で挙げた高強力繊維について、より具体的に説明すると、たとえば、溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維を構成する溶融液晶ポリマーからなるポリアリレートは、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸等に由来する反復構成単位からなるものである。また、芳香族ジアミン、芳香族ヒドロキシアミンまたは芳香族アミノカルボン酸に由来する構成単位を含んでいてもよい。なお、市場で入手できるものとして、クラレ社製の商品名ベクトランが挙げられる。アラミド繊維は、芳香族ポリアミドからなる繊維であって、メタ系アラミド繊維であっても、パラ系アラミド繊維であってよい。市場で入手できるものとして、デュポン社製の商品名ケブラー、帝人社製の商品名テクノ―ラが挙げられる。
本考案における芯鞘型複合繊維は、芯部が高融点重合体、鞘部が低融点重合体から構成される繊維である。芯部を構成する高融点重合体としては、ポリエステル、ポリアミドをはじめ、繊維形成性の熱可塑性重合体として知られている各種の重合体を使用することができ、汎用性が高く、機械的強度にも優れることから、ポリエステルを用いることが好ましい。
ポリエステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、あるいはアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル類を酸成分とし、かつエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等をジオール成分とするホモポリエステル重合体あるいは共重合体が挙げられる。なお、これらのポリエステルには、パラオキシ安息香酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸、ポリアルキレングリコール、ペンタエリスリトール等が添加あるいは共重合されていてもよい。
また、ポリアミドとしては、ポリイミノ−1−オキソテトラメチレン(ナイロン4)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリウンデカナミド(ナイロン11)、ポリラウロラクタミド(ナイロン12)、ポリメタキシレンアジパミド、又はこれらのモノマーを構成単位とするポリアミド系共重合体が挙げられる。
鞘部を構成する低融点重合体としては、芯部の高融点重合体の融点よりも低いことが必要であり、その差は30℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。低融点重合体の融点は、高融点重合体の融点よりも低ければ特に限定されるものではないが、繊維製品を使用する状況や環境において、融解しない融点を選択するとよい。
芯鞘型複合繊維を構成する芯部の高融点重合体と鞘部の低融点重合体の組み合わせとしては、芯部が高融点ポリエステル、鞘部が低融点ポリエステルの組み合わせ、芯部がポリエステル、鞘部がポリオレフィンの組み合わせ、芯部が高融点ポリアミド、鞘部が低融点ポリアミドの組み合わせ、芯部が高融点ポリアミド、鞘部が低融点ポリエステルの組み合わせのいずれかがよい。
具体的には、芯部が高融点ポリエステル、鞘部が低融点ポリエステルの組み合わせとしては、芯部がポリエチレンテレフタレート、鞘部が共重合ポリエステルの組み合わせが挙げられる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(融点260℃)を芯部とし、融点120〜220℃程度の共重合ポリエステルを鞘部とする芯鞘型複合繊維である。
芯部がポリエステル、鞘部がポリオレフィンの組み合わせとしては、芯部がポリエチレンテレフタレート、鞘部がポリエチレンまたはポリプロピレンを配した芯鞘型複合繊維がよい。
芯部が高融点ポリアミド、鞘部が低融点ポリアミドの組み合わせとしては、ナイロン66(融点265℃)を芯部に配し、鞘部にナイロン6(融点225℃)を配した芯鞘型複合繊維が挙げられる。
芯部が高融点ポリアミド、鞘部が低融点ポリエステルの組み合わせとしては、芯部にナイロン6(融点225℃)を配し、鞘部に融点120〜180℃の共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維、芯部にナイロン66(融点265℃)を配し、鞘部に融点120〜230℃の共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維が挙げられる。
なお、本考案において、芯鞘型複合繊維を構成する低融点重合体が融点を示さない場合は、軟化点を融点とみなす。
芯鞘型複合繊維の鞘部の低融点重合体は、加熱により溶融流動して固化する。芯鞘型複合繊維からなる糸条と高強力繊維からなる糸条とが、引揃え、撚り合わせや組むことにより、両者の糸条を構成する繊維同士が密に接触していることから、溶融流動した低融点重合体は、高強力繊維の周囲にも溶融固化することとなり、高強力繊維からなる糸条と芯鞘型複合繊維からなる糸条とを、強固に一体化する。したがって、本考案の繊維製品は、端部を切断した際に、繊維同士がばらけることなく形態を維持し、かつ剛性の高いものとなる。
本考案において、芯鞘型複合繊維は、単繊維繊度は、3〜40デシテックス程度がよく、また、その形態は、短繊維であっても、長繊維(連続繊維)であってもよいが、繊維製品の強度の観点から、長繊維であることが好ましく、芯鞘型複合繊維からなる糸条は、芯鞘型複合長繊維からなるマルチフィラメント糸によって構成されることが好ましい。なお、芯鞘型複合繊維が短繊維の場合は、芯鞘型複合繊維からなる糸条は、芯鞘型複合短繊維からなる紡績糸が用いられる。
芯鞘型複合繊維の芯鞘比率は、芯/鞘=1/0.3〜3程度がよい。芯部の比率が、1/0.3より大きくなると、繊維同士を溶融固定するための鞘部の比率が低くなり、剛性や形態維持性の効果が発揮し難く、一方、芯部の比率が1/3より小さくなると、機械的強度が低下する傾向となる。
芯鞘型複合繊維を構成する高融点重合体または低融点重合体には、必要に応じて各種の添加剤、例えば艶消し剤、顔料、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤等が本考案の効果を損なわない範囲内で含まれていてもよい。
本考案の繊維製品は、上記した高強度繊維からなる糸条と芯鞘型複合繊維からなる糸条とが、引揃えた状態、撚り合わされた状態、組まれた状態のいずれかの状態で存在している。したがって、本考案の繊維製品は、たとえば、高強度繊維からなる糸条と芯鞘型複合繊維からなる糸条とを、引き揃えて引揃糸としたり、組んで組紐としたり、撚り合わせて合撚糸としたり、また、合撚したものをさらに撚り合わせてロープ等の形態とし、この形態(引揃糸、組紐、合撚糸、ロープ)のものに熱処理を施して、鞘部の低融点重合体を溶融させて得ることができる。また、高強度繊維からなる糸条と芯鞘型複合繊維からなる糸条との引揃糸、高強度繊維からなる糸条と芯鞘型複合繊維からなる糸条との合撚糸、または高強度繊維からなる糸条と芯鞘型複合繊維からなる糸条との組んだ糸のいずれかを用いて、製編織や製網して、織編物や網の形態とし、熱処理を施して、鞘部の低融点重合体を溶融させて、本考案の繊維製品とすることもできる。いずれも剛性と形態保持性に優れ、強度にも優れたものである。
本考案の繊維製品において、高強度繊維と芯鞘型複合繊維との質量比は、目的とする強度や剛性等に応じて適宜選択すればよいが、高強度繊維/芯鞘型複合繊維(質量比)=1〜4/1程度がよい。高強度繊維の比率を1/1以上とすることにより、高い強力を有する繊維製品を好適に得ることができ、また、高強度繊維の比率を4/1以下とすることにより、芯鞘型複合繊維の鞘部によって良好に高強度繊維が接着固定されて形態維持性が良好で剛性に優れる繊維製品を得ることができる。
本考案の繊維製品は、高強力繊維からなる糸条と芯鞘型複合繊維からなる糸条とが、引き揃えられた状態、撚り合わされた状態、組まれた状態のいずれかの状態で、芯鞘型複合繊維の鞘部の低融点重合体が溶融固化することによって、高強力繊維も接着固化しているが、低融点重合体を溶融する方法としては、特に限定されるものではなく、アイロン、熱風溶接機、熱風乾燥機、テンターマシンなど従来公知のものを用いればよく、低融点重合体が溶融し、かつ高融点重合体が溶融しない温度で熱処理するとよい。熱処理時間は、繊維製品の径や熱処理設定温度等に応じて適宜選択すればよいが、30秒〜10分程度とする。熱処理により溶融した低融点重合体を固化する方法としては、特に限定されるものではなく、放冷、空冷、風冷、炉冷、水冷などを用いて冷却すればよい。
次に、実施例に基づいて本考案を具体的に説明するが、本考案はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例における各種の特性は、次のようにして測定または評価した。
(1)引張試験(切断強力、切断伸度)
JIS L−1013 引張強さ及び伸び率の標準時試験に準じて、島津製作所製オートグラフAG−1を用い、つかみ間隔250mm、引張速度300mm/分で測定した。
(2)形状固定性
試料の端部をはさみで切断した際、切断面が解けるか否かを目視で確認し、切断面の繊維が全く解けず、切断面に指で触っても解けることがなかったものは「◎」、切断面の繊維が解けず、切断面に指で触ったところ、少し繊維が解けた箇所が見られたものは「〇」、切断面の繊維がばらばらと解けたものは「×」とした。
(3)剛軟度
JIS L−1096 剛軟度 A法(45°カンチレバー法)に準じて測定した。
(1)引張試験(切断強力、切断伸度)
JIS L−1013 引張強さ及び伸び率の標準時試験に準じて、島津製作所製オートグラフAG−1を用い、つかみ間隔250mm、引張速度300mm/分で測定した。
(2)形状固定性
試料の端部をはさみで切断した際、切断面が解けるか否かを目視で確認し、切断面の繊維が全く解けず、切断面に指で触っても解けることがなかったものは「◎」、切断面の繊維が解けず、切断面に指で触ったところ、少し繊維が解けた箇所が見られたものは「〇」、切断面の繊維がばらばらと解けたものは「×」とした。
(3)剛軟度
JIS L−1096 剛軟度 A法(45°カンチレバー法)に準じて測定した。
実施例1
高強力繊維からなる糸として、パラ系アミド繊維からなるマルチフィラメント糸(帝人社製「テクノ―ラ T−221」、1670デシテックス/333本)を準備した。また、芯鞘型複合繊維からなる糸として、ポリエステル系芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント糸(ユニチカ社製「メルセット CM27」、1670デシテックスT/192本 芯部:ポリエチレンテレフタレート、鞘部:融点160℃の共重合ポリエステル)を準備した。
高強力繊維からなる糸として、パラ系アミド繊維からなるマルチフィラメント糸(帝人社製「テクノ―ラ T−221」、1670デシテックス/333本)を準備した。また、芯鞘型複合繊維からなる糸として、ポリエステル系芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント糸(ユニチカ社製「メルセット CM27」、1670デシテックスT/192本 芯部:ポリエチレンテレフタレート、鞘部:融点160℃の共重合ポリエステル)を準備した。
上記したパラ系アミド繊維からなるマルチフィラメント糸1本とポリエステル系芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント1本とを引き揃えてボビン(A)に巻き取った。
一方、ポリエステル系芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント糸2本を引き揃えてボビン(B)に巻き取った。
8打角打製紐機(国分製鉄社製)を用い、製紐機へのボビン取り付けにおいては、左回転にボビン(A)2つを取り付け、右回転にボビン(B)2つを取り付け、4打組紐を作製した。得られた組紐を、180℃×1分の定長熱処理を行って、本考案の組紐を得た。
実施例2
実施例1において、製紐機へのボビン取り付けにおいては、ボビン(A)のみを用いたこと、すなわち、左回転にボビン(A)2つを取り付け、右回転にボビン(A)2つを取り付け、4打組紐を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、本考案の組紐を得た。
実施例1において、製紐機へのボビン取り付けにおいては、ボビン(A)のみを用いたこと、すなわち、左回転にボビン(A)2つを取り付け、右回転にボビン(A)2つを取り付け、4打組紐を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、本考案の組紐を得た。
実施例3
実施例1において用いたパラ系アミド繊維からなるマルチフィラメント糸2本を引き揃えてボビン(C)に巻き取った。
実施例1において用いたパラ系アミド繊維からなるマルチフィラメント糸2本を引き揃えてボビン(C)に巻き取った。
8打角打製紐機(国分製鉄社製)を用い、製紐機へのボビン取り付けにおいては、左回転に、実施例1で用いたボビン(B)2つを取り付け、右回転にボビン(C)2つを取り付け、4打組紐を作製した。得られた組紐を、180℃×1分の定長熱処理を行って、本考案の組紐を得た。
実施例4
高強力繊維からなる糸として、溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維からなるマルチフィラメント糸(クラレ社製「ベクトラン T−147」、1670デシテックス/300本)を準備した。
高強力繊維からなる糸として、溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維からなるマルチフィラメント糸(クラレ社製「ベクトラン T−147」、1670デシテックス/300本)を準備した。
上記したポリアリレート繊維からなるマルチフィラメント糸1本と、実施例1で用いたポリエステル系芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント1本とを引き揃えてボビン(D)に巻き取った。
また、実施例1で用いたポリエステル系芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント糸2本を引き揃えたボビン(B)も準備した。
8打角打製紐機(国分製鉄社製)を用い、製紐機へのボビン取り付けにおいては、左回転にボビン(D)2つを取り付け、右回転にボビン(B)2つを取り付け、4打組紐を作製した。得られた組紐を、180℃×1分の定長熱処理を行って、本考案の組紐を得た。
実施例5
実施例4で用いたポリアリレート繊維からなるマルチフィラメント糸1本と、実施例1で用いたポリエステル系芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント1本とを引き揃えてボビン(D)を準備し、8打角打製紐機(国分製鉄社製)を用い、製紐機へのボビン取り付けにおいては、左回転にボビン(D)2つを取り付け、右回転にボビン(D)2つを取り付け、4打組紐を作製した。得られた組紐を、180℃×1分の定長熱処理を行って、本考案の組紐を得た。
実施例4で用いたポリアリレート繊維からなるマルチフィラメント糸1本と、実施例1で用いたポリエステル系芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント1本とを引き揃えてボビン(D)を準備し、8打角打製紐機(国分製鉄社製)を用い、製紐機へのボビン取り付けにおいては、左回転にボビン(D)2つを取り付け、右回転にボビン(D)2つを取り付け、4打組紐を作製した。得られた組紐を、180℃×1分の定長熱処理を行って、本考案の組紐を得た。
実施例6
実施例1で用いたポリアリレート繊維からなるマルチフィラメント糸1本と、実施例1で用いたポリエステル系芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント1本とを、撚糸条件S−30T/mとして、合撚糸を得た。
実施例1で用いたポリアリレート繊維からなるマルチフィラメント糸1本と、実施例1で用いたポリエステル系芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント1本とを、撚糸条件S−30T/mとして、合撚糸を得た。
前記で得られた合撚糸を用いて、8打角打製紐機(国分製鉄社製)を用い、4打組紐を作製した。得られた組紐を、180℃×1分の定長熱処理を行って、本考案の組紐を得た。
比較例1
実施例3で用いたパラ系アミド繊維からなるマルチフィラメント糸2本を引き揃えたボビン(C)を準備した。このボビン(C)のみを用いて、8打角打製紐機(国分製鉄社製)を用い、4打組紐を作製した。得られた組紐を、180℃×1分の定長熱処理を行って、比較例1の組紐を得た。
実施例3で用いたパラ系アミド繊維からなるマルチフィラメント糸2本を引き揃えたボビン(C)を準備した。このボビン(C)のみを用いて、8打角打製紐機(国分製鉄社製)を用い、4打組紐を作製した。得られた組紐を、180℃×1分の定長熱処理を行って、比較例1の組紐を得た。
比較例2
実施例1で用いたポリエステル系芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント糸2本を引き揃えたボビン(B)を準備した。このボビン(B)のみを用いて、8打角打製紐機(国分製鉄社製)を用い、4打組紐を作製した。得られた組紐を、180℃×1分の定長熱処理を行って、比較例2の組紐を得た。
実施例1で用いたポリエステル系芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント糸2本を引き揃えたボビン(B)を準備した。このボビン(B)のみを用いて、8打角打製紐機(国分製鉄社製)を用い、4打組紐を作製した。得られた組紐を、180℃×1分の定長熱処理を行って、比較例2の組紐を得た。
得られた実施例および比較例の組紐の物性を表1に示した。
1 繊維製品
2 高強力繊維
3 芯鞘型複合繊維
4 低融点重合体
5 高融点重合体からなる芯部
2 高強力繊維
3 芯鞘型複合繊維
4 低融点重合体
5 高融点重合体からなる芯部
Claims (5)
- 高強力繊維からなる糸条と芯鞘型複合繊維からなる糸条とが、引き揃えられた状態、撚り合わされた状態、組まれた状態のいずれかの状態で存在してなり、
該芯鞘型複合繊維は、高融点重合体が芯部を構成し、低融点重合体が鞘部を構成し、鞘部の低融点重合体が溶融固化することによって、高強力繊維を溶融固定してなることを特徴とする繊維製品。 - 高強力繊維が、溶融液晶ポリマーからなるポリアリレート繊維、アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンゾオキサゾール繊維、炭素繊維、ガラス繊維のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の繊維製品。
- 芯鞘型複合繊維からなる糸条が、芯鞘型複合長繊維からなるマルチフィラメント糸であることを特徴とする請求項1または2記載の繊維製品。
- 芯鞘型複合繊維を構成する芯部の高融点重合体と鞘部の低融点重合体の組み合わせが、芯部が高融点ポリエステル、鞘部が低融点ポリエステルの組み合わせ、芯部がポリエステル、鞘部がポリオレフィンの組み合わせ、芯部が高融点ポリアミド、鞘部が低融点ポリアミドの組み合わせ、芯部が高融点ポリアミド、鞘部が低融点ポリエステルの組み合わせのいずれかであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の繊維製品。
- 繊維製品が、引揃糸、合撚糸、組紐、ロープのいずれかの形態であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の繊維製品。
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