JP3230192U - 消毒液噴霧装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】消毒液を正しく噴霧することができる足踏み式の消毒液噴霧装置を提供する。【解決手段】消毒液噴霧装置は、中空状の支柱2の上部に取り付けられたトレイ3と、トレイ3上に所定間隔を存して対向するように設置された一対の支持部材4と、一対の支持部材4に昇降可能に支持された門形の押圧体5と、支柱2を支持する台座部2aの近傍に設置された足踏みペダル6と、支柱2の内部を挿通して押圧体5と足踏みペダル6を連結するワイヤとを備えている。消毒液容器1を一対の支持部材4で挟まれたトレイ3上に載置し、この状態で使用者が足踏みペダル6を踏み込むと、ワイヤを介して押圧体5に下向きの力が加わることにより、押圧体5が消毒液容器1の昇降ヘッド9を押し下げて噴射ノズル9aから消毒液を噴射することができる。【選択図】図1
Description
本考案は、ポンプ式の消毒液容器に装着して使用される足踏み式の消毒液噴霧装置に関する。
新型コロナウイルス等のウイルスによる感染症を予防するために、病院や飲食店やオフィス等にポンプ式の消毒液容器を設置することが多くなっている。ポンプ式の消毒液容器は、消毒液を内蔵するボトル本体と、上方へ弾性付勢された噴射ノズル付きの昇降ヘッドと、昇降ヘッドをボトル本体の上部開口部に取り付けるキャップとを有し、昇降ヘッドを手で押圧することによって消毒液を噴霧するように構成されている。このような構成の消毒液容器においては、不特定多数の人が昇降ヘッドに手を触れる可能性があり、昇降ヘッドにウイルスが付着してしまう虞があるため、昇降ヘッドに手を触れることなく消毒液を噴霧できるようにした足踏み式の消毒液噴霧装置が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、自立性のある支柱の上部に着脱可能に取り付けられたトレイと、トレイに載置された消毒液容器の昇降ヘッドを押圧操作するための押圧体と、支柱の下部に配設された足踏みペダルと、足踏みペダルに加えられる踏み込み動作を押圧体の押し込み動作に変換する動力変換機構と、を備えた消毒液噴霧装置が開示されている。ここで、押圧体は、昇降ヘッドの頂部を押圧する天壁と、昇降ヘッドの前後左右方向への移動を規制する4つの規制壁とを有しており、そのうちの1つの規制壁に噴射ノズルを挿通させるための開口が設けられている。また、動力変換機構は、押圧体の天壁に設けられたブラケットに連結された回動アームと、足踏みペダルの踏み込み動作に伴って回動する下部リンク要素と、この下部リンク要素の動きを回動アームに伝達する中間リンク要素とで構成されている。
このように構成された消毒液噴霧装置では、使用者が足踏みペダルを踏み込むと、その踏み込み動作が下部リンク要素と中間リンク要素を介して回動アームに伝達され、それに伴って回動アームが回動して押圧体を押し下げるため、昇降ヘッドが押圧されて消毒液を噴霧することができる。したがって、使用者は、消毒液容器の昇降ヘッドに直接手を触れることなく、衛生的に手を消毒することができる。
特許文献1に記載された消毒液噴霧装置では、トレイ上に載置した消毒液容器の昇降ヘッドに箱型の押圧体を被せた状態で足踏みペダルを踏み込み操作すると、その踏み込み動作が動力変換機構である回動アームの回転運動を介して押圧体に伝達されるため、押圧体の4つの規制壁が昇降ヘッドに対して隙間なく緊密に取り付けられていれば、押圧体によって昇降ヘッドをスムーズに押し下げることができる。しかしながら、消毒液容器に備えられる昇降ヘッドの大きさや形状は必ずしも全て同じであるとは限らず、押圧体はある程度余裕を持った大きさに形成しておく必要があるため、小さ目の昇降ヘッドを備えた消毒液容器を使用する場合に、昇降ヘッドが押圧体の中心から偏倚した位置に設置されてしまうことがある。その場合、押圧体からの押圧力が昇降ヘッドに対して斜め方向に作用するため、昇降ヘッドを真っ直ぐに押し下げることができなくなり、消毒液の正常な噴霧動作が阻害されてしまうことになる。
本考案は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、消毒液を正しく噴霧することができる足踏み式の消毒液噴霧装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本考案の消毒液噴霧装置は、消毒液を内蔵するボトル本体と、上方へ弾性付勢された噴射ノズル付きの昇降ヘッドと、前記昇降ヘッドを前記ボトル本体の上部開口部に取り付けるキャップと、を有する消毒液容器に装着して使用される消毒液噴霧装置であって、台座部を有する中空状の支柱と、前記支柱の上部に取り付けられたトレイと、前記トレイ上に所定間隔を存して対向するように設置された一対の支持部材と、前記一対の支持部材に昇降可能に支持された門形の押圧体と、前記支柱の下部に配置された足踏みペダルと、前記支柱の内部を挿通して前記押圧体と前記足踏みペダルを連結するワイヤと、を備え、前記消毒液容器は一対の前記支持部材で挟まれた前記トレイ上に載置され、前記昇降ヘッドが前記押圧体の真下に配置されることを特徴としている。
このように構成された消毒液噴霧装置では、トレイ上に設置された一対の支持部材間に跨るように門形の押圧体が昇降可能に支持されており、このトレイ上に消毒液容器を載置して昇降ヘッドを押圧体の真下に位置させた状態で、使用者が足踏みペダルを踏み込むと、押圧体がワイヤに引っ張られて昇降ヘッドを押し下げるため、昇降ヘッドに直接手を触れることなく消毒液を噴霧することができる。その際、昇降ヘッドはワイヤに引っ張られた門形(逆凹状)の押圧体によって押し下げられるため、消毒液容器の外形サイズや昇降ヘッドの形状等が相違する種々の消毒液容器を使用しても、消毒液を正しく噴霧することができる。また、トレイ上の支持部材から導出するワイヤを中空状の支柱に挿通させることにより、押圧体と足踏みペダルを連結することができるため、わざわざ専用の台座部付きの支柱を製造しなくても、ベルト式パーテーション等として広く流通しているガイドポールを台座部付きの支柱として活用することができる。
上記構成の消毒液噴霧装置において、支持部材から上方に突出する押圧体の突出量が規定されていると共に、押圧体がスプリングによって常時上方へ弾性付勢されていると、消毒液噴霧装置の非使用状態において、消毒液容器の昇降ヘッドを押圧体の真下位置に容易に配置することができる。
また、上記構成の消毒液噴霧装置において、中実構造の押圧体の両端部にワイヤを固着するようにしても良いが、押圧体が中空パイプからなり、この中空パイプをワイヤが挿通して支持部材の外部に導出されていると、押圧体にワイヤを簡単かつ確実に連結することができて好ましい。
また、上記構成の消毒液噴霧装置において、支持部材にLED等からなる照明部が設けられており、足踏みペダルの踏み込み操作に連動して照明部が点灯動作されるようになっていると、消毒液が噴霧されたことを視覚的に認識することができて好ましい。
この場合において、照明部の点滅を切り替えるスイッチがワイヤの移動によって動作されるようになっていると、スイッチを支持部材または足踏みペダルに内蔵することにより、照明部の点滅用回路を容易に実現することができる。
また、上記構成の消毒液噴霧装置において、足踏みペダルの踏み込み力を緩和するダンパー手段をさらに備えていると、消毒液が勢い良く噴霧されてしまうことを防止できる。
また、上記構成の消毒液噴霧装置において、トレイに仕切り板が立設されており、この仕切り板によって区画された2つの領域に、一対の支持部材と押圧体を1組とするユニットがそれぞれ搭載されていると共に、これら各ユニットに対応する2組のワイヤと足踏みペダルを備えていると、飲食店やオフィスの出入口等に設置することにより、トレイ上の2つの消毒液容器を入退出する使用者の動線上に振り分けて設置することができる。
以下、考案の実施の形態について図面を参照しながら説明すると、図1は本考案の実施形態に係る消毒液噴霧装置を示す斜視図、図2は該消毒液噴霧装置の平面図、図3は消毒液噴霧装置の要部を示す部分断面図、図4は該消毒液噴霧装置に備えられる足踏みペダルの説明図である。
図1と図2に示すように、第1実施形態に係る消毒液噴霧装置は、使用対象物となる消毒液容器1と、台座部2aに支持されて上下方向に延びる中空状の支柱2と、支柱2の上部に取り付けられたトレイ3と、トレイ3上に所定間隔を存して対向するように設置された一対の支持部材4と、一対の支持部材4に昇降可能に支持された門形の押圧体5と、支柱2の下部に配置された足踏みペダル6と、前記支柱2の内部を挿通して押圧体5と足踏みペダル6を連結するワイヤ7とを備えている。
消毒液容器1は、アルコール等の消毒液が収納されたボトル本体8と、噴射ノズル9aを有する昇降ヘッド9と、昇降ヘッド9をボトル本体8の上部開口部に取り付けるキャップ10とを備えており、昇降ヘッド9はキャップ10に内蔵されたスプリング(図示せず)のばね力によって上方へ弾性付勢されている。この消毒液容器は、トレイ3上における一対の支持部材4で挟まれた部分にボトル本体8が載置され、押圧体5の真下に昇降ヘッド9が配置される。
台座部2a付きの支柱2は、病院や飲食店やオフィス等の所定箇所(例えば出入口)に設置され、台座部2aによって床面上に安定的に支持されている。台座部2a付きの支柱2は、ベルト式パーテーション等として広く流通しているガイドポールであり、支柱2の上部には図示せぬベルトを装着するためのスリット2bが設けられている(図2参照)。
トレイ3は金属板等からなる平坦状の部材であり、その下面にブラケット11が一体的に設けられている。トレイ3は、ブラケット11を支柱2の上端部に嵌合・固定することにより、支柱2の上端部に水平な姿勢で保持されている。
一対の支持部材4はトレイ3上に所定間隔を存して対向配置されており、図示せぬ止めネジをブラケット11とトレイ3を貫通して支持部材4に螺合することにより、これら支持部材4はトレイ3上に強固に固定されている。また、支持部材4の外周面にはLED等からなる照明部12が設けられており、後述するように、照明部12は足踏みペダル6の踏み込み操作に連動して点灯するようになっている。
押圧体5は、中空パイプを門形にフォーミングした部材からなり、上下方向に延びる一対の摺動部5aと、両摺動部5aの上端部を繋いで水平方向に延びる押圧部5bとを有している。図2に示すように、押圧体5の両摺動部5aは、対応する支持部材4に設けられたガイド孔4aに昇降可能に挿入されており、下端部に取着されたストッパ5cによって支持部材4からの脱落が防止されている。
支持部材4から突出する両摺動部5aの任意位置に係止リング13が取着されており、係止リング13と支持部材4との間にスプリング14が介設されている。このスプリング14のばね力により、押圧体5は常時上方へ弾性付勢されているため、消毒液噴霧装置の非使用状態において、押圧体5の押圧部5bは昇降ヘッド9の上方の離間位置に保持されている。ただし、このようなスプリング14を省略しても良く、その場合、押圧体5には自重による下向きの力が常時作用するため、消毒液噴霧装置の非使用状態において、押圧体5の押圧部5bは昇降ヘッド9の天面に当接した状態に維持される。
ワイヤ7は、ステンレスワイヤ等の導電性を有する材料からなり、押圧体5に挿通されて両摺動部5aの下端部から支持部材4の外部に導出している。両摺動部5aからブラケット11の下方に導出された2本のワイヤ7は、支柱2のスリット2b内で一纏めに集約された後、絶縁性の筒状ケーブル7Aに被覆された状態で支柱2内を挿通して足踏みペダル6に連結されている。
足踏みペダル6は台座部2aの内部に収納されており、台座部2aの外表面には、足踏みペダル6を動作させるための操作ボタン21が配置されている。図3に示すように、足踏みペダル6は、ペダル受け台15に組み込まれた扁平状の部材であり、その一端部が支軸16を介してペダル受け台15に軸着されている。ブラケット11から導出されたワイヤ7と筒状ケーブル7Aのうち、筒状ケーブル7Aの端部はペダル受け台15の上面に固定され、ワイヤ7の端部はペダル受け台15の内部で足踏みペダル6の他端部に固定されている。図3では図示省略されているが、前述した操作ボタン21は、台座部2aの外表面における足踏みペダル6と対向する位置に配置されており、足踏みペダル6は操作ボタン21を介して踏み込み動作されるようになっている。
また、足踏みペダル6の他端部とペダル受け台15の底面との間にダンパー手段(例えばオイルダンパー)17が介設されており、このダンパー手段17で足踏みペダル6を強く踏み込んだ時の衝撃力を吸収することにより、消毒液が勢い良く噴霧されてしまうことが防止されている。なお、ダンパー手段17の設置場所はペダル受け台15の内部に限定されず、例えば、支柱2の内部に組み込んでワイヤ7の急激な動きを緩和したり、トレイ3上に設置して昇降ヘッド9や押圧体5の急激な押し込み動作を緩和したりするようにしても良い。
図4は、支持部材4に設けられた照明部12の点滅回路の一例を示す説明図である。前述したように、照明部12は足踏みペダル6の踏み込み操作に連動して点灯するようになっており、その点滅回路には、照明部12の電源となる電池18と、照明部12をON/OFFに切り替えるスイッチ19とが設けられている。電池18は、ペダル受け台15や支持部材4の内部に設置することが可能であるが、専用のバッテリーをボトル本体8に取り付けるようにしても良い。
スイッチ19は、足踏みペダル6に連結されたワイヤ7の移動によって動作されるようになっている。図4に示すように、ワイヤ7として、ステンレスワイヤ7aを絶縁チューブ7bで被覆し、この絶縁チューブ7bに銅線7cを巻回して外皮チューブ7dで覆った芯線タイプのものを使用した場合、LED等からなる照明部12の両極をステンレスワイヤ7aと銅線7cに接続し、ワイヤ7の動きをスイッチ19で検知して照明部12のON/OFFを行うようにすれば良い。このようにワイヤ7の移動によってスイッチ19を動作させる構成の場合、ワイヤ7が通過する支持部材4と支柱2およびペダル受け台15のいずれにもスイッチ19を設置することができるため、設計上の自由度が向上する。
なお、スイッチ19のON/OFFを足踏みペダル6が直接行うようにすることも可能であり、その場合、ペダル受け台15の内部にマイクロスイッチからなるスイッチ19を配設したり、支軸16の近傍にロータリスイッチからなるスイッチ19を配設したりし、これらスイッチ19を足踏みペダル6の踏み込み操作によってON/OFF動作させれば良い。
照明部12は、支持部材4の外周面における任意箇所、例えば前面や側面に配設されており、照明部12が点灯することよって、消毒液が噴霧されたことを使用者に視覚的に報知するようになっている。照明部12は、LED等からなるチップ部品からの直接光であっても良いが、アクリル板や反射板を用いた面発光とすれば、レインボーカラーやグラデーション発光による点灯を行うことができる。
次に、上記のごとく構成された消毒液噴霧装置の使用形態について説明する。
本実施形態に係る消毒液噴霧装置は、ボトル本体8のサイズや昇降ヘッド9の形状等を異にする種々の消毒液容器1に対して適用可能であり、図1に示すように、トレイ3上に設置された一対の支持部材4の間に消毒液容器1を載置した状態で使用される。その際、押圧体5は昇降ヘッド9の真上に配置され、足踏みペダル6は台座部2aの近傍の床面等に設置される。
消毒液噴霧装置の使用に際し、使用者が両手を噴射ノズル9aの前に差し出した状態で操作ボタン21を介して足踏みペダル6を踏み込むと、ワイヤ7を介して押圧体5に下向きの力が加わるため、押圧体5によって昇降ヘッド9が押し下げられる。昇降ヘッド9は下降しながら噴射ノズル9aから消毒液を噴射するため、使用者の手指を消毒することができる。その際、操作ボタン21を勢い良く踏み込んで足踏みペダル6が強い力で踏み込み動作されたとしても、その衝撃力がダンパー手段17によって吸収されるため、消毒液が大量に噴射されてしまうことを抑制できる。
また、足踏みペダル6が踏み込まれると、足踏みペダル6に連結されたワイヤ7の移動に伴ってスイッチ19がON動作するため、支持部材4に設けられたLED等からなる照明部12が点灯する。したがって、使用者は、消毒液の噴霧による手指の消毒と同時に、照明部12の点灯による視覚的な面白さも体験することができ、特に、アクリル板や反射板を用いた面発光タイプの照明部12とすれば、レインボーカラーやグラデーション発光によるインパクトのある点灯を行うことができる。
以上説明したように、第1実施形態に係る消毒液噴霧装置では、トレイ3上に設置された一対の支持部材4間に跨るように門形の押圧体5が昇降可能に支持されており、このトレイ3上に消毒液容器1を載置して昇降ヘッド9を押圧体5の真下に位置させた状態で、使用者が操作ボタン21を介して足踏みペダル6を踏み込むと、押圧体5がワイヤ7に引っ張られて昇降ヘッド9を押し下げるため、昇降ヘッド9に直接手を触れることなく消毒液を噴霧することができる。その際、昇降ヘッド9はワイヤ7に引っ張られた門形の押圧体5によって押し下げられるため、消毒液容器1の外形サイズや昇降ヘッド9の形状等が相違する種々の消毒液容器1を使用しても、消毒液を正しく噴霧することができる。
また、トレイ3上の支持部材4から導出するワイヤ7を中空状の支柱2に挿通させることにより、押圧体5と足踏みペダル6を連結することができるため、わざわざ専用の台座部付きの支柱を製造しなくても、ベルト式パーテーション等として広く流通しているガイドポールを台座部2a付きの支柱2として活用することができ、その分、消毒液噴霧装置のトータルコストを低減することができる。なお、台座部付きの支柱としてガイドポール以外のものを使用することも可能であり、例えば、所定長さの中空パイプの一端部に台座部を後付けしたものでも良く、その場合、足踏みペダル6を台座部に一体的に組み込むことが容易になる。
また、第1実施形態に係る消毒液噴霧装置では、支持部材4から上方に突出する押圧体5の突出量が規定されていると共に、押圧体5がスプリング14によって常時上方へ弾性付勢されているため、消毒液噴霧装置の非使用状態において、消毒液容器1の昇降ヘッド9を押圧体5の真下位置に容易に配置することができる。
また、第1実施形態に係る消毒液噴霧装置では、押圧体5として門形にフォーミングした中空パイプを使用し、この中空パイプにワイヤ7を挿通して支持部材4の外部に導出するようにしたので、押圧体5にワイヤ7を簡単かつ確実に連結することができる。ただし、押圧体5として門形にフォーミングした中実構造のシャフトを使用し、このシャフトの両端部にワイヤ7を固着するようにしても良い。
また、第1実施形態に係る消毒液噴霧装置では、支持部材4にLED等からなる照明部12が設けられており、足踏みペダル6の踏み込み操作に連動して照明部12が点灯動作されるようになっているため、使用者は、消毒液が噴霧されたことを視覚的にも認識することができ、特に、面発光タイプの照明部12を採用すると、レインボーカラーやグラデーション発光によるインパクトのある点灯を行うことができる。その際、照明部12の点滅用スイッチ19がワイヤ7の移動によって動作されるようになっているため、ワイヤ7が通過する支柱2やペダル受け台15の内部にスイッチ19を選択的に設置することができ、設計上の自由度が向上する。なお、ペダル受け台15の内部にマイクロスイッチやロータリスイッチ等からなるスイッチ19を配設し、このようなスイッチ19のON/OFFを足踏みペダル6が直接行うようにしても良い。
また、第1実施形態に係る消毒液噴霧装置では、足踏みペダル6の踏み込み力を緩和するダンパー手段17を備えており、足踏みペダル6を強く踏み込んだときの衝撃力がダンパー手段17で吸収されるため、消毒液が勢い良く噴霧されてしまうことを防止できる。
なお、第1実施形態に係る消毒液噴霧装置において、足踏みペダル6を台座部2aの外部に配置し、使用者が足踏みペダル6を直接踏み込むようにしても良い。また、ワイヤ7の途中に図示せぬコイルばねを介設し、足踏みペダル6を踏み込んだときに、該コイルばねの伸長動作を伴ってワイヤ7が押圧体5を押し下げるようにしても良い。このように構成すると、足踏みペダル6の踏み込み動作を解除したときに、コイルばねが元の長さに戻ろうとする復帰力を利用して押圧体5が初期位置に上昇するため、昇降ヘッド9の復帰用スプリングの弾性力が弱くても、押圧体5を確実に初期位置に戻すことができる。
図5は、第2実施形態に係る消毒液噴霧装置を示す斜視図であり、図1〜図4に対応する部分には同一符号を付してある。
図5に示すように、第2実施形態に係る消毒液噴霧装置では、トレイ3の中央部にアクリル板等からなる透明な仕切り板20が立設されており、この仕切り板20によって区画されたトレイ3上の2つの領域に、一対の支持部材4と押圧体5を1組とするユニットがそれぞれ設置されている。また、これら2つのユニットに対応するように、支柱2の台座部2aに2つの足踏みペダル6が設置されており、対応する足踏みペダル6と押圧体5はそれぞれワイヤ7を介して連結されている。トレイ3上の2つの領域にはそれぞれ消毒液容器1が載置され、これら2つの消毒液容器1は、対応する足踏みペダル6によって個別に動作されるようになっている。
このように構成された消毒液噴霧装置を飲食店やオフィスの出入口等に設置する場合、例えば、図示左側の消毒液容器1が入口側の動線上に配置され、図示右側の消毒液容器1が出口側の動線上に配置される。これにより、入室する使用者は左側の足踏みペダル6を踏み込んで左側の消毒液容器1から消毒液を噴射することができ、退出する使用者は右側の足踏みペダル6を踏み込んで右側の消毒液容器1から消毒液を噴射することができる。その際、入室者と退出者が同時に消毒液噴霧装置を使用する場合であっても、両者の間に仕切り板20が立設されているため、仕切り板20によって飛沫感染を防止することができる。
以上説明したように、第2実施形態に係る消毒液噴霧装置では、トレイ3上に立設された仕切り板20によって区画された2つの領域に、一対の支持部材4と押圧体5を1組とするユニットがそれぞれ搭載されていると共に、これら各ユニットに対応する2組のワイヤ7と足踏みペダル6を備えており、このようなトレイ3上の2つの領域にそれぞれ消毒液容器1が載置されるようになっているため、上述した第1実施形態に係る消毒液噴霧装置の作用効果に加えて、2つの消毒液容器1を入退出する使用者の動線上に振り分けて設置することができ、仕切り板20によって飛沫感染を防止することもできる。
図6は、足踏みペダルの変形例を示す説明図である。図6に示すように、足踏みペダル30は台座部2aに上下動可能に支持されたロッド30aを有しており、該ロッド30aの下端部に動滑車31が設けられている。また、台座部2aの内部に2つの定滑車32,33が設けられており、台座部2aの内部を固定端とするワイヤ7は、動滑車31と2つの定滑車32,33を介して押圧体5に連結されている。
このように構成された足踏みペダル30では、使用者が台座部2aの表面に露出する足踏みペダル30を踏み込み操作すると、ロッド30aの下端部に設けられた動滑車31が、定滑車32と固定端間に張られたワイヤ7を押し下げ、それに伴ってワイヤ7が足踏みペダル30の踏み込み量の2倍移動する。したがって、足踏みペダル30の少ない踏み込み量によってワイヤ7を大きく移動させることが可能となり、押圧体5を確実に押し下げ動作することができる。なお、ワイヤ7が巻き付けられる動滑車と定滑車の組み合わせは適宜選択可能であり、例えば動滑車を2個用いると、ワイヤ7を足踏みペダル30の踏み込み量の4倍移動させることができる。
また、ワイヤ7の移動距離を増加させる機構を、台座部2a以外の支柱2やトレイ3に設けるようにしても良い。図7は、ワイヤ7の移動距離を増加させる機構40を示す説明図であり、同図に示すように、該機構40は、2つの動滑車41,42と1つの定滑車43を有している。2つの動滑車41,42は連結部44に支持されており、不図示の足踏みペダルに連結されたワイヤ7の端部が連結部44に固定されている。また、押圧体5に連結されたワイヤ7の端部は機構40の内部に固定されており、このワイヤ7は2つの動滑車41,42と定滑車43に巻き付けられている。
このように構成された機構40では、足踏みペダルの踏み込み操作に伴ってワイヤ7が移動すると、連結部44が足踏みペダル30の踏み込み量の4倍移動する。したがって、足踏みペダル30の少ない踏み込み量によって連結部44を大きく移動させることが可能となり、押圧体5を確実に押し下げ動作することができる。
なお、本考案は前述した各実施形態に限定されるものではなく、様々な変形態様が含まれる。例えば、前述した実施形態は、本考案を分りやすく説明するために説明したものであり、本考案は、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1 消毒液容器
2 支柱
2a 台座部
2b スリット
3 トレイ
4 支持部材
4a ガイド孔
5 押圧体
5a 摺動部
5b 押圧部
5c ストッパ
6,30 足踏みペダル
7 ワイヤ
7A 筒状ケーブル
7a ステンレスワイヤ
7b 絶縁チューブ
7c 銅線
7d 外皮チューブ
8 ボトル本体
9 昇降ヘッド
9a 噴射ノズル
10 キャップ
11 ブラケット
12 照明部
13 係止リング
14 スプリング
15 ペダル受け台
16 支軸
17 ダンパー手段
18 電池
19 スイッチ
20 仕切り板
21 操作ボタン
2 支柱
2a 台座部
2b スリット
3 トレイ
4 支持部材
4a ガイド孔
5 押圧体
5a 摺動部
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5c ストッパ
6,30 足踏みペダル
7 ワイヤ
7A 筒状ケーブル
7a ステンレスワイヤ
7b 絶縁チューブ
7c 銅線
7d 外皮チューブ
8 ボトル本体
9 昇降ヘッド
9a 噴射ノズル
10 キャップ
11 ブラケット
12 照明部
13 係止リング
14 スプリング
15 ペダル受け台
16 支軸
17 ダンパー手段
18 電池
19 スイッチ
20 仕切り板
21 操作ボタン
Claims (7)
- 消毒液を内蔵するボトル本体と、上方へ弾性付勢された噴射ノズル付きの昇降ヘッドと、前記昇降ヘッドを前記ボトル本体の上部開口部に取り付けるキャップと、を有する消毒液容器に装着して使用される消毒液噴霧装置であって、
台座部を有する中空状の支柱と、
前記支柱の上部に取り付けられたトレイと、
前記トレイ上に所定間隔を存して対向するように設置された一対の支持部材と、
前記一対の支持部材に昇降可能に支持された門形の押圧体と、
前記支柱の下部に配置された足踏みペダルと、
前記支柱の内部を挿通して前記押圧体と前記足踏みペダルを連結するワイヤと、
を備え、
前記消毒液容器は一対の前記支持部材で挟まれた前記トレイ上に載置され、前記昇降ヘッドが前記押圧体の真下に配置されることを特徴とする消毒液噴霧装置。 - 請求項1に記載の消毒液噴霧装置において、
前記支持部材から上方に突出する前記押圧体の突出量が規定されていると共に、前記押圧体がスプリングによって常時上方へ弾性付勢されていることを特徴とする消毒液噴霧装置。 - 請求項1または2に記載の消毒液噴霧装置において、
前記押圧体が中空パイプからなり、前記ワイヤが前記中空パイプを挿通して前記支持部材の外部に導出されていることを特徴とする消毒液噴霧装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の消毒液噴霧装置において、
前記支持部材に照明部が設けられており、前記足踏みペダルの踏み込み操作に連動して前記照明部が点灯動作されることを特徴とする消毒液噴霧装置。 - 請求項4に記載の消毒液噴霧装置において、
前記照明部の点滅を切り替えるスイッチが前記ワイヤの移動によって動作されることを特徴とする消毒液噴霧装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の消毒液噴霧装置において、
前記足踏みペダルの踏み込み力を緩和するダンパー手段をさらに備えていることを特徴とする消毒液噴霧装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の消毒液噴霧装置において、
前記トレイに仕切り板が立設されており、前記仕切り板によって区画された2つの領域に、前記一対の支持部材と前記押圧体を1組とするユニットがそれぞれ搭載されていると共に、これら各ユニットに対応する2組の前記ワイヤと前記足踏みペダルを備えていることを特徴とする消毒液噴霧装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020004636U JP3230192U (ja) | 2020-10-27 | 2020-10-27 | 消毒液噴霧装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020004636U JP3230192U (ja) | 2020-10-27 | 2020-10-27 | 消毒液噴霧装置 |
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JP3230192U true JP3230192U (ja) | 2021-01-14 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3230192U (ja) |
-
2020
- 2020-10-27 JP JP2020004636U patent/JP3230192U/ja not_active Expired - Fee Related
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