JP3229848B2 - ディジタル無線通信システムのウエイトベクトル計算方法 - Google Patents
ディジタル無線通信システムのウエイトベクトル計算方法Info
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Description
信システムのウエイトベクトル計算方法に関し、特に、
PDMA(Path Division Multiple Access )通信など
のディジタル無線通信システムにおいて、移動局と基地
局との間で受信される受信信号に掛け合わされる重みを
要素とするウエイトベクトルを計算するようなウエイト
ベクトル計算方法に関する。
Division Multiple Access:FDMA),時分割多重接
続(Time Division Multiple Access :TDMA)およ
びPDMAにおけるユーザ信号の配置図である。まず、
図6を参照して、FDMA,TDMAおよびPDMAに
ついて簡単に説明する。図6(a)はFDMAを示す図
であって、異なる周波数f1〜f4でユーザ1〜4のア
ナログ信号が周波数分割されて伝送され、各ユーザ1〜
4の信号は周波数フィルタによって分離される。
ユーザのディジタル化された信号が一定の時間(タイム
スロット)ごとに時分割されて伝送され、各ユーザの信
号は周波数フィルタと基地局および各ユーザ移動端末装
置間の時間同期により分離される。
り周波数利用効率を高めるために、PDMA方式が提案
されている。このPDMA方式は、図6(c)に示すよ
うに、同じ周波数f1と同じタイムスロットを用いて空
間的に分割してユーザのデータを伝送するものである。
このPDMAでは各ユーザの信号は周波数フィルタと基
地局および各ユーザ移動端末装置間の時間同期とアダプ
ティブアレイなどの相互干渉除去装置を用いて分離され
る。
テムを示す図である。この例では、ユーザ1と2とを識
別するために、4本のアンテナ3〜6が設けられてい
て、各アンテナの出力は周波数変換回路7〜10に与え
られて局部発振信号Loによって周波数変換され、A/
D変換器11によってディジタル信号に変換されてDS
P(Digital Signal Proccesser )12に与えられる。
機121とチャネル割り当て装置122とアダプティブ
アレイ131と132とが設けられている。チャネル割
り当て基準計算機121は2人のユーザ信号がアダプテ
ィブアレイによって分離可能かどうかを予め計算し、そ
の計算結果に応じてチャネル割り当て装置122によっ
て周波数と時間とを選択するユーザ情報とを含むチャネ
ル割り当て情報を各アダプティブアレイ131,132
に与える。アダプティブアレイ131,132はたとえ
ば図8に示すような信号合成回路で構成され、特定のユ
ーザの信号のみを選択する働きにより各ユーザごとの信
号を分離する。
ク図である。この例では、複数のユーザ信号を含む入力
信号から希望するユーザの信号を抽出するため、4つの
入力ポート14〜17が設けられていて、各入力ポート
14〜17に入力された信号がウエイトベクトル計算機
18と乗算器20〜23とに与えられる。ウエイトベク
トル計算機18は、入力信号と予めメモリ19に記憶さ
れている特定のユーザの信号に対応したトレーニング信
号あるいは加算器24の出力とを用いて、ウエイトベク
トルw1〜w4を計算する。乗算器20〜23は各入力
ポート14〜17の入力信号とウエイトベクトルw1〜
w4をそれぞれ乗算し、加算器24へ送る。加算器24
は乗算器20〜23の出力信号を加算して出力ポート2
5および(あるいは)ウエイトベクトル計算機18へ出
力信号を送る。
(t)とx2 (t)の2つの信号が到来したとすると、
アダプティブアレイの出力信号は次式で表わされる。
2 (t)=s1 (t)+n(t) ここで、ユーザ1のウエイトベクトルwは次式で表わさ
れる。
ベクトル計算機18によるウエイトベクトルの計算方法
を示す図であり、図11は図8に示したアダプティブア
レイによる信号抽出手順を示すフローチャートである。
ネルのプリアンブルとデータとを用いて計算される。次
に、図11を参照してウエイトベクトルを用いて信号を
抽出する手順について説明する。図8に示したウエイト
ベクトル計算機18は図11のステップ(図示ではSP
と略称する)SP1において、たとえば入力端子14に
入力されたユーザaの信号Ua(t)の抽出が要求され
ると、ステップSP2において相関行列Pとウエイトベ
クトルWの初期値P(0),W(0)を次式のように設
定する。
=1.0-10 である。ステップSP3において時刻t=
1を設定し、ステップSP4において時刻tのカルマン
ゲインベクトルK(t)を次式に基づいて計算する。
の中間生成ベクトルを示す。ステップSP5において図
9に示したプリアンブルの長さTp がtよりも小さいか
否かを判別して、t≧Tp であれば、ステップSP6に
おいて基準信号d(t)を次式に基づいて計算する。
示す。
ばステップSP7において基準信号d(t)にトレーニ
ング信号dTr(t)を代入する。そして、ステップSP
8において時刻(t)の誤差e(t)を次式に従って計
算する。
時刻tのウエイトベクトルW(t)を計算する。
関行列P(t)を計算する。
a(t)を次式より計算する。
イムスロットTの長さがt≧Tであるか否かを判別し、
Tの長さがt≧TでなければステップSP13において
tを+1し、ステップSP4に戻る。
に示した従来例では、図9に示すように通信チャネルに
含まれるプリアンブルの期間Tp 以内にウエイトベクト
ルの計算を収束させる必要がある。しかしながら、プリ
アンブルの時間Tp が短くなった場合は特性が劣化する
という問題がある。
は、ウエイトベクトルはプリアンブルもデータもたとえ
ばRLS(Recursive Least Square)やCMA(Consta
nt Modulus Algorithm)などの同じアルゴリズムで計算
されるので、データの平均誤り率が高くなってしまう欠
点があった。
エイトベクトルの収束完了までの計算時間を短縮でき、
しかもデータの平均誤り率を改善できるようなディジタ
ル無線通信システムのウエイトベクトル計算方法を提供
することである。
ディジタル無線通信システムにおいて、複数のアンテナ
と受信回路を持つ受信機を使用し、制御チャネルを用い
て通信を開始するための情報を伝達し、制御チャネルと
異なる通信チャネルを用いて通信を行ない、制御チャネ
ルおよび通信チャネルを用いて伝達され、複数のアンテ
ナと受信回路で受信された受信信号にはそれぞれ重みを
要素とするウエイトベクトルが掛け合わされていて、制
御チャネルにおいて予めウエイトベクトルを計算してお
き、そのベクトル値を通信チャネルのウエイトベクトル
を計算するときの初期値とすることにより、通信チャネ
ルにおけるウエイトベクトルの収束時間を短縮する。
おけるウエイトベクトルの計算に、既に通話中のユーザ
の受信信号ベクトルを基に作成した信号を混合して、通
信チャネルの受信状態を制御チャネルにおいて擬似的に
作り出すことにより精度の高い初期値を求める。
イトベクトル計算アルゴリズムを変更することにより、
より最適な通信状態を保つ。
けるベクトル計算開始時間を説明するための図であり、
図2は同じくウエイトベクトルの計算方法を説明するた
めの図である。
ャネルの抽出要求があってからプリアンブルの時間Tp
以内にウエイトベクトルの計算を収束させる必要があっ
たのに対して、図1に示した実施形態では、制御チャネ
ルのチャネル制御信号の抽出要求があってから、チャネ
ル制御信号の時間Tcとプリアンブルの時間Tp との合
計時間内にウエイトベクトルを収束させる。
リアンブルもデータも同じアルゴリズムで計算していた
のに対して、図2に示した実施形態では、ウエイトベク
トルをプリアンブルとデータで別々のアルゴリズムで計
算することにより、データの平均誤り率を従来例に比べ
て低く抑える。
するためのフローチャートである。図3において、ステ
ップSP21において制御チャネルにおけるユーザaの
信号Ua(t)の抽出要求を行ない、ステップSP22
において従来のアダプティブアレイによる所望信号抽出
手順に従って、ユーザ信号を抽出し、計算途中で得られ
たウエイトベクトルWおよび(あるいは)相関行列Pを
メモリに記憶する。
了し、続いて通信チャネルでの処理が行なわれる。すな
わち、ステップSP23において通信チャネルにおける
ユーザaの信号Ua(t)の抽出要求を行ない、ステッ
プSP24において相関行列PとウエイトベクトルWの
初期値に、ステップSP22でメモリに記憶したウエイ
トベクトルWおよび(あるいは)相関行列Pを代入し
て、以下、図11で説明したステップSP3〜SP13
の処理が実行される。
明するためのフローチャートである。この実施形態は、
制御チャネルにおけるウエイトベクトルの計算に、既に
通話中のユーザの受信信号ベクトルを基に作成した信号
を混合して、通信チャネルの受信状態を制御チャネルに
おいて擬似的に作り出すことにより、より精度の高い初
期値を求めようとするものである。
御チャネルにおけるユーザaの信号Ua(t)の抽出要
求し、ステップSP32においてユーザaが接続するタ
イムスロットに接続中のユーザ数Mを調べる。ステップ
SP33においてユーザ数Mが0であるか否かを判別
し、0でなければ、ステップSP34において、i=1
に設定し、時刻tのときのダミーの受信信号ベクトルX
d(t)を時刻tのときの制御チャネルの受信信号ベク
トルとする。そして、ステップSP35において、時刻
tのときのダミーの受信信号ベクトルXd(t)に時刻
tのときの通信チャネルで通信中のi番目のユーザの受
信信号ベクトルXi(t)を加算してダミーの受信信号
ベクトルXd(t)とする。
きくなったかあるいは等しくなったかを判別し、そうで
なければステップSP38でiを+1し、ステップSP
35,SP36の動作を繰返す。ステップSP36にお
いてi≧Mになったことを判別すると、ステップSP3
7においてXd(t)をメモリに格納する。そして、ス
テップSP39において、図11のステップSP2以下
の動作を実行する。ただし、図11におけるX(t)は
Xd(t)に置換えられる。
したステップSP23,SP24およびSP3〜SP1
3の動作が行なわれる。
すフローチャートであり、図2に示した実施形態を実現
するものである。
れる内容が既知のプリアンブルの場合は、ウエイトが高
速に収束するアルゴリズムでたとえばRLSを用い、伝
送される内容が未知データの場合は、参照信号が不要な
アルゴリズムとしてたとえばCMAを用い、トータルで
最も良好な通信品質が得られるように制御する。
〜SP11とSP13は図11の従来例で説明したRL
Sアルゴリズムであり、ステップSP51〜SP55が
CMAアルゴリズムである。ステップSP5において、
プリアンブルTp の長さがtよりも長くなると、未知の
データであると判断され、ステップSP51で時刻tの
誤差e(t)が次式に従って計算される。
W(t)が次式に従って計算される。
(t)が次式に従って計算される。
ットの長さTがtよりも短いか否かを判別し、短くなけ
ればステップSP55でtを+1し、ステップSP51
に戻り、以下、ステップSP51〜SP54の動作を繰
返す。
チャネルにおいて、予めウエイトベクトルを計算してお
き、そのベクトル値を通信チャネルのウエイトベクトル
を計算するときの初期値とすることにより、ウエイトベ
クトルの収束時間を短縮することができる。しかも、制
御チャネルにおけるウエイトベクトルの計算に、既に通
話中のユーザの受信信号ベクトルをもとに作成した信号
を混合して通信チャネルの受信状態を制御チャネルにお
いて擬似的に作り出すことにより、より精度の高い初期
値を求めることができ、さらに通信途中でウエイトベク
トル計算アルゴリズムを変更することにより、より最適
な通信状態を保つことができる。
始時間を説明するための図である。
トルの計算方法を説明するための図である。
フローチャートである。
のフローチャートである。
チャートである。
ーザ信号の配置図である。
図である。
る。
を示すタイムチャートである。
エイトベクトル計算方法を示すタイムチャートである。
ゴリズムを示すフローチャートである。
Claims (3)
- 【請求項1】 ディジタル無線通信システムにおいて、
複数のアンテナと受信回路を持つ受信機を使用し、 制御チャネルを用いて通信を開始するための情報を伝達
し、前記制御チャネルと異なる、通信チャネルを用いて
通信を行ない、 前記制御チャネルおよび前記通信チャネルを用いて伝達
され、前記複数のアンテナと受信回路で受信された受信
信号には、それぞれ重みを要素とするウエイトベクトル
が掛け合わされていて、 前記制御チャネルにおいて、予めウエイトベクトルを計
算しておき、そのベクトル値を前記通信チャネルのウエ
イトベクトルを計算するときの初期値とすることによ
り、前記ウエイトベクトルの収束時間を短絡することを
特徴とする、ディジタル無線通信システムのウエイトベ
クトル計算方法。 - 【請求項2】 前記制御チャネルにおけるウエイトベク
トルの計算に、既に通話中のユーザの受信信号ベクトル
を基に作成した信号を混合して、通信チャネルの受信状
態を制御チャネルにおいて擬似的に作り出すことによ
り、精度の高い初期値を求めることを特徴とする、請求
項1に記載のディジタル無線通信システムのウエイトベ
クトル計算方法。 - 【請求項3】 通信途中でウエイトベクトル計算アルゴ
リズムを変更することにより、より最適な通信状態を保
つことを特徴とする、請求項1に記載のディジタル無線
通信システムのウエイトベクトル計算方法。
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電子情報通信学会論文誌,Vol.J81−B−▲II▼,No.1(1998−1−25),加藤喜久他,低アダプティブアレーの同一チャネル干渉除去特性,p.1−9 |
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