JP3561705B2 - 伝送チャネル割当方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は伝送チャネル割当方法およびその装置に関し、特に、PDMA(Path Division Multiple Access )方式の通信システムにおいて、複数のユーザが同一周波数および同一時刻のチャネルを使用して音声や映像などのデータを送受信する場合に、接続を要求するユーザに、伝送に使用するチャネルを割当てるための伝送チャネル割当方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、急速に発達しつつある携帯型電話機のような移動通信システムにおいて、周波数の有効利用を図るべく種々の伝送チャネル割当方法が提案されており、その一部のものは実用化されている。
図38は周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access:FDMA),時分割多重接続(Time Division Multiple Access :TDMA)およびPDMAの各種の通信システムにおけるチャネルの配置図である。まず、図38を参照して、FDMA,TDMAおよびPDMAについて簡単に説明する。図38(a)はFDMAを示す図であって、異なる周波数f1〜f4の電波でユーザ1〜4のアナログ信号が周波数分割されて伝送され、各ユーザ1〜4の信号は周波数フィルタによって分離される。
【0003】
図38(b)に示すTDMAにおいては、各ユーザのデジタル化された信号が、異なる周波数f1〜f4の電波で、かつ一定の時間(タイムスロット)ごとに時分割されて伝送され、各ユーザの信号は周波数フィルタと基地局および各ユーザ移動端末装置間の時間同期とにより分離される。
一方、最近では、携帯型電話機の普及により電波の周波数利用効率を高めるために、PDMA方式が提案されている。このPDMA方式は、図38(c)に示すように、同じ周波数における1つのタイムスロットを空間的に分割して複数のユーザのデータを伝送するものである。このPDMAでは各ユーザの信号は周波数フィルタと基地局および各ユーザ移動端末装置間の時間同期とアダプティブアレイなどの相互干渉除去装置とを用いて分離される。
【0004】
図39は従来のPDMA用基地局の受信システムを示す図である。この例では、ユーザ1と2とを識別するために、4本のアンテナ3〜6が設けられていて、それぞれのアンテナの出力は周波数変換回路7〜10に与えられて局部発振信号Loによって周波数変換され、A/D変換器11によってデジタル信号に変換されてDSP(Digital Signal Proccesser )12に与えられる。
【0005】
DSP12にはチャネル割当基準計算機121とチャネル割当装置122とアダプティブアレイ131と132とが設けられている。チャネル割当基準計算機121は2人のユーザ信号がアダプティブアレイによって分離可能かどうかを予め計算し、その計算結果に応じてチャネル割当装置122は、周波数と時間とを選択するユーザ情報を含むチャネル割当情報を各アダプティブアレイ131,132に与える。アダプティブアレイ131,132はたとえば図40に示すような信号合成回路で構成され、特定のユーザの信号のみを選択する働きにより各ユーザごとの信号を分離する。
【0006】
図40は従来のアダプティブアレイのブロック図である。この例では、複数のユーザ信号を含む入力信号から希望するユーザの信号を抽出するため、4つの入力ポート14〜17が設けられていて、各入力ポート14〜17に入力された信号がウエイトベクトル計算機18と乗算器20〜23とに与えられる。ウエイトベクトル計算機18は、入力信号と予めメモリ19に記憶されている特定のユーザの信号に対応したトレーニング信号あるいは加算器24の出力を用いて、ウエイトベクトルw1〜w4を計算する。乗算器20〜23は各入力ポート14〜17の入力信号とウエイトベクトルw1〜w4とをそれぞれ乗算し、加算器24へ送る。加算器24は乗算器20〜23の出力信号を加算して出力ポート25および(あるいは)ウエイトベクトル計算機18へ出力信号を送る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、PDMA通信における受信信号ベクトルについて簡単に説明する。2つのアンテナのそれぞれにユーザ1からAs1 (t)とBs1 (t)という信号が受信されると、それぞれのアンテナの受信信号x1 (t)とx2 (t)は次式で表わされる。
【0008】
x1 (t)=As1 (t)+n1 (t)
x2 (t)=Bs1 (t)+n2 (t)
上述の式でA,Bはユーザ1から送信され、各アンテナに受信された信号の係数であり、n1 (t),n2 (t)はノイズ成分である。ここで、ユーザ1の受信信号ベクトルU1は次式で表わされる。
【0009】
【数1】
【0010】
一方、上述の2つのアンテナにユーザ2からのCs2 (t)とDs2 (t)という信号が受信されると、各アンテナの受信信号x1 (t)とx2 (t)とは次式で表わされる。
x1 (t)=As1 (t)+Cs2 (t)+n1 (t)
x2 (t)=Bs1 (t)+Ds2 (t)+n2 (t)
ここで、ユーザ2の受信信号ベクトルU2は次式で表わされる。
【0011】
【数2】
【0012】
ユーザが1人の場合、受信信号ベクトルU1は簡単に求まるが、ユーザが2人になると信号が混じり合うため、それぞれの信号を分離するのが困難となる。また、ユーザが1人であっても複数の受信信号が到来することもある。受信信号ベクトルU1,U2の相関値が小さい値であれば、2人のユーザからの信号は、図40に示したアダプティブアレイで分離できるので、同一の周波数および同一時刻(タイムスロット)に属するチャネルを使用して通信を行なうことが可能となる。しかし、受信信号ベクトルU1,U2の相関値が大きい場合、アダプティブアレイでの分離が困難となるため、同一の周波数および同一時刻(タイムスロット)に属するチャネルを使用して通信を行なうことができなくなる。
【0013】
次に、ウエイトベクトルについて説明する。2つのアンテナにユーザ1の信号s1 (t)とユーザ2の信号s2 (t)が受信されると、次式が得られる。
x1 (t)=As1 (t)+Cs2 (t)+n1 (t)
x2 (t)=Bs1 (t)+Ds2 (t)+n2 (t)
ここで、図47のアダプティブアレイ131がチャネル割当装置122からの情報に従いユーザ1の信号を抽出する場合、すなわち、図48に示されたアダプティブアレイにおいて、入力ポート14、15にそれぞれx1 (t)、x2 (t)が入力され、ウエイトベクトル計算機18がユーザ1の信号を抽出するように理想的なウエイトw11、w12を計算する場合、出力信号y1 (t)は次式で表わされる。
【0014】
y1 (t)=w11(t)x1 (t)+w12(t)x2 (t)=s1 (t)+n(t)
ここで、ユーザ1のウエイトベクトルW1 は次式で表わされる。
W1 =[w11,w12]T
一方、同様に図47のアダプティブアレイ132がチャネル割当装置122からの情報に従いユーザ2の信号を抽出する場合、出力信号y2 (t)は次式で表わされる。
【0015】
y2 (t)=w21(t)x1 (t)+w22(t)x2 (t)=s2 (t)+n(t)
ここで、ユーザ2のウエイトベクトルW2 は次式で表わされる。
W2 =[w21,w22]T
この2人ユーザのウエイトベクトルの相関値が大きい場合には、アダプティブアレイ131、132を用いても2人のユーザの分離は困難となるため、同一の周波数および同一の時刻に属するチャネルを使用して通信を行なうことはできなくなる。
【0016】
一方、最近の携帯型電話機の急速な普及により、チャネルの利用効率は限界に近づきつつあり、将来、利用可能な伝送チャネル数をユーザからの割当要求が上回る事態が予想される。このような事態に、何らかの合理的な取決めをもって望まなければ、移動通信システムの運用自体に大きな混乱が生じてしまうおそれがる。
【0017】
それゆえに、この発明の他の目的は、チャネルの利用効率が限界に達した場合に合理的な伝送チャネルの割当が可能な伝送チャネル割当方法およびその装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、ユーザが多重接続を用いて端末装置でデータを送信または受信する場合に、接続を要求するユーザが使用するチャネルを割当てるための方法であって、時間軸方向に複数のタイムスロットが設けられ、各タイムスロットはパス多重方向に複数のチャネルを有していて、前記ユーザがチャネル割当要求を出したとき、時間軸方向にタイミングをずらしながら時間軸方向の空きスロットのチャネルを割当てて、空きスロットがなくなったときパス多重方向の空きスロットのチャネルを割当てることを特徴とする、伝送チャネル割当方法である。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の第1の実施形態によるチャネル割当手順を説明するための図である。この発明では、同一時間,同一周波数に属する複数のチャネルをタイムスロットと総称し、図1の例では3個のタイムスロット1〜3が示されている。また、同一タイムスロット内で到来方向別に分離できる複数のユーザが通信しているとき、各ユーザが使用しているエリアをチャネルと称し、図1の例では合計9個のチャネルが示されている。この発明の第1の実施形態では、新規ユーザに対してi方向(時間方向)に順次チャネルを割当てて空きタイムスロットを埋め、空きスロットがなくなると、j方向にチャネルを割当て(あるいはj方向にチャネルを変更して)パス多重を開始する。
【0027】
図2はこの発明の第2の実施形態によるチャネル割当手順を説明するための図である。この実施形態では、j方向に順次チャネルを割当てて1番目のタイムスロット1をパス多重で埋め、パス多重できなくなると、次のタイムスロット2でj方向に順次チャネルを割当てる。
図3はこの発明の第3の実施形態によるチャネル割当手順を説明するための図である。この実施形態では、特定のタイムスロット(たとえばタイムスロット1)を、PDMAのプロトコルに対応していない端末装置の専用として予め確保しておく。このタイムスロットは、PDMAのプロトコルに未対応であるため、1タイムスロットに1ユーザしか接続できない。
【0028】
接続要求端末装置がPDMA対応であれば、i方向に順次チャネルを割当ててPDMA用の空きタイムスロットを埋め、PDMAの空きスロットがなくなると、j方向にチャネルを割当ててパス多重を開始する。そして、接続要求端末装置がPDMA未対応であれば、PDMA未対応端末専用スロットを割当てる。
図4はこの発明の第4の実施形態によるチャネル割当手順を説明するための図である。この図4に示した実施形態は、図1と同様にして新規ユーザに対してi方向(時間方向)に順次チャネルを割当てて空きスロットを埋め、空きスロットがなくなるとj方向にチャネルを割当てるが、j方向に割当てる際にタイムスロットの接続タイミングがi方向にずらされている(T(1)→T(2)→T(3))。このようにタイムスロットを時間的にずらせることによって、各タイムスロットの識別がしやすくなり、パスの分離がより容易になる。
【0029】
図5はこの発明の第5の実施形態によるチャネル割当手順を説明するための図である。この図5に示した実施形態は、図3と同様に、特定のタイムスロット(たとえばタイムスロット1)をPDMAのプロトコルに対応していない端末装置の専用として予め確保しておく。したがってこのタイムスロットはPDMAのプロトコルに未対応であるため、1タイムスロットに1ユーザしか接続できない。そして、接続要求端末装置がPDMAに対応していれば、j方向に順次チャネルを割当て、1番目のタイムスロット2をパス多重で埋めて、パス多重できなくなると、i方向すなわち次のタイムスロット3にチャネルを割当てる。接続要求端末装置がPDMA未対応であれば、PDMA未対応端末専用タイムスロットに割当てる。
【0030】
図6はこの発明の第6の実施形態によるチャネル割当手順を説明するための図である。前述の図3および図5の実施形態では、PDMA未対応の端末装置に対して専用のタイムスロット(タイムスロット1)を割当てるようにしたが、この図6に示した実施形態では、PDMA未対応の端末装置に対してタイムスロットを適宜決定する。すなわち、接続要求があると、その端末装置がPDMA対応であるか否かを調べ、PDMA未対応であれば、適宜空いているタイムスロットをPDMA用未対応端末用チャネルと決定する。一方、接続要求があった端末装置がPDMA対応であれば、既に割り振られたPDMA用タイムスロットに接続できれば接続し、接続できなければ他の空きタイムスロットをPDMA端末用に割り振って接続させる。
【0031】
図7は、図1に示した第1の実施形態によるチャネル割当の具体的な動作を説明するためのフローチャートである。このフローチャートに基づくプログラムは、図39に示したチャネル割当基準計算機121によって実行される。
図7において、新規にユーザからチャネル割当要求があると、ステップ(図示ではSPと略称する)SP1において、図1に示したi方向(時間方向)にi=1がセットされ、ステップSP2において、1番目のタイムスロット1に接続中のユーザ数Mが調べられる。そして、ステップSP3で、接続中のユーザ数Mが0が否かが判別される。
【0032】
タイムスロット1のユーザ数Mが0であれば、図1に示したチャネル(1,1)は空きチャネルであることがわかるので、ステップSP4において、そのチャネル(1,1)に、このユーザが割当てられる。このユーザは以後、チャネル(1,1)を伝送チャネルとして通信を行なうことになる。また、ステップSP5では、このチャネル(1,1)における当該ユーザからの受信信号の受信信号ベクトルが測定され、ユーザ情報として図示しないメモリに記憶される。この受信信号ベクトルの測定方法については後で説明する。
【0033】
一方、ステップSP3で、タイムスロット1に接続中のユーザ数Mが0でないことが判別されると、少なくともチャネル(1,1)は既にあるユーザとの伝送に割当てられていることがわかるので、次のタイムスロット2のチャネル(2,1)での割当の可能性を調べる必要がある。
このため、まずステップSP6において、ステップSP1において設定したi=1が、1つの周波数に対して予め決められているタイムスロット数Nよりも大きいか否かが判別される。Nは、たとえばPHSでは通常3に設定されており、先に述べたようにこの発明の各実施形態においてもN=3に設定されているものとする。
【0034】
i(=1)はN(=3)よりも小さいため、ステップSP7においてiは1だけインクリメントされてi=2にセットされ、ステップSP2において2番目のタイムスロット2に接続中のユーザ数Mが調べられる。そして、ステップSP3でユーザ数Mが0か否かが判別される。
タイムスロット2のユーザ数Mが0であれば、図1に示したチャネル(2,1)は空きチャネルであることがわかるので、ステップSP4において、そのチャネル(2,1)に、この新規ユーザが割当てられる。このユーザは以後、チャネル(2,1)を伝送チャネルとして通信を行なうことになる。また、ステップSP5では、このチャネル(2,1)における当該ユーザからの受信信号ベクトルが測定され、ユーザ情報としてメモリに記憶される。
【0035】
一方、ステップSP3で、タイムスロット2に接続中のユーザ数Mが0でないことが判別されると、少なくともチャネル(2,1)は既にあるユーザとの伝送に割当てられていることがわかるので、次のタイムスロット3のチャネル(3,1)への割当の可能性を調べる必要がある。
以下、ステップSP2〜SP7を繰返し、i方向のi番目のタイムスロットiのユーザ数Mが0であれば、当該ユーザはそのタイムスロットのチャネル(i,1)に割当てられ(SP4)、そのユーザの受信信号ベクトルが測定され、メモリに記憶されることになる(ステップSP5)。
【0036】
一方、N(=3)番目のタイムスロットNに至っても空きスロットが見つからない場合、すなわちタイムスロットNのチャネル(N,1)が空きチャネルでない場合には、ステップSP6でi=Nが判別され、ステップSP8に進む。
ステップSP8では、現在割当要求を行なっている当該ユーザの受信信号ベクトルが既知であるかあるいは未知であるかが判別される。すなわち、割当要求を行なっている当該ユーザが、過去にチャネルへの割当を既に受けているユーザであることが特定されれば、先行するチャネルへの接続時に既に受信信号ベクトルが測定され記憶されているので、その受信信号ベクトルは既知である。一方、割当要求を行なっている当該ユーザが、チャネルへの初めての割当を要求しているユーザであることが特定されれば、その受信信号ベクトルは未知であるため、ステップSP9においてその受信信号ベクトルが測定される。
【0037】
新規に割当要求を行なっている当該ユーザの既知の受信信号ベクトルまたはステップSP9で新たに測定された受信信号ベクトルが、以下に説明する処理のために、ステップSP10において、メモリに一時的に記憶される。
この第1の実施形態では、ステップSP6において、i方向に空きタイムスロットがないことが判別された場合、j方向にチャネルの割当を行なうことにより、同一タイムスロット内のいわゆるパス多重を開始することになる。
【0038】
そのためには、同一タイムスロット内において、既にチャネルに接続している既存のユーザの信号と、パス多重で割当を要求している新規のユーザの信号とが干渉するか否かを判別する必要がある。
まず、ステップSP11において、i方向にi=1がセットされ、ステップSP12において、1番目のタイムスロット1に接続中のユーザ数Mが調べられる。そして、ステップSP13において、j方向(パス多重方向)にj=1がセットされる。
【0039】
そして、SP14において、前述のステップSP4において測定されかつステップSP5においてメモリに記憶された受信信号ベクトルのうち、チャネル(i=1,j=1)の受信信号ベクトルと、ステップSP10でメモリに一時的に記憶された、現在割当を要求しているユーザの受信信号ベクトルとが読出されて、それらの間の相互相関値Cが計算される。
【0040】
次に、ステップSP15において、ステップSP14において計算された相互相関値Cが、信号間の干渉の発生の判断基準となるある基準値S(Sは0よりも大きく1よりも小さい)よりも小さいか否かが判別される。そして、相互相関値Cが基準値Sよりも小さいと判別されれば、既に接続されているチャネル(1,1)の既存のユーザの信号と、割当を要求している新規ユーザの信号との間には実質的に干渉が生じないものと判断する。
【0041】
この場合には、ステップSP16において、ステップSP13で設定したj=1が、ステップSP12で調べられたユーザ数M以上か否かが判別される。タイムスロット1においてチャネル(1,1)だけが既存のユーザと接続中であれば、j=M=1であるため、ステップSP18に進み、タイムスロット1のチャネル(i=1,M+1=2)に新規ユーザの伝送チャネルが割当てられ、タイムスロット1内のパス多重が行なわれる。そして、ステップSP19で、このチャネル(1,2)における当該ユーザからの受信信号ベクトルが測定され、ユーザ情報として図示しないメモリに記憶される。
【0042】
一方、タイムスロット1において既にパス多重が行なわれていて2以上のユーザが接続している場合には、ステップSP16でjがM以上でないことが判別され、ステップSP17でjを1だけインクリメントしてステップSP14に戻り、メモリに記憶されているチャネル(1,2)の受信信号ベクトルと、新規ユーザの受信信号ベクトルとの相互相関値Cが計算される。そして、相互相関値Cが基準値Sよりも小さいことがステップSP15で判別され、jがM以上であることがステップSP16で判別されれば、ステップSP18でチャネル(1,M+1)に当該新規ユーザの伝送チャネルが割当てられる。
【0043】
一方、ステップSP15において、相互相関値Cが基準値Sよりも小さくないと判別されれば、タイムスロット1において既に接続しているチャネルの既存のユーザの信号と、割当要求している新規ユーザの信号との間には実質的に干渉が生じるものと判断する。この場合には、次のタイムスロット2におけるパス多重の可能性を調べる必要がある。
【0044】
このため、ステップSP20において、ステップSP11で設定したi=1がタイムスロット数N(=3)以上か否かが判別され、i(=1)はN(=3)よりも小さいため、ステップSP21においてiは1だけインクリメントされてi=2にセットされる。そして、ステップSP12〜ステップSP15の処理を反復し、相互相関値Cが基準値Sよりも小さくなければ、ステップSP20でi=N(=3)が判別されるまで、iを1ずつインクリメントしながらステップSP12〜ステップSP15の処理が繰返される。相互相関値Cが基準値Sよりも小さいタイムスロットが見つかれば、ステップSP16〜SP18において、チャネル(i,M+1)に新規ユーザが割当てられる。一方、ステップSP20でi=N(=3)が判別されるまで、相互相関値Cが基準値Sよりも小さいタイムスロットが見つからなければ、いずれのタイムスロットにおいてもパス多重はできないものとして、ステップSP22において当該新規ユーザの接続は不許可となる。
【0045】
以上のように、この発明の第1の実施形態によれば、同一タイムスロット内の接続中の既存のユーザの信号との干渉が生じない限り、新規ユーザに対しj方向のパス多重を行ない、タイムスロットの空きを埋めている。
なお、上述の実施形態では、受信信号ベクトルをチャネル割当基準の計算に用いるようにしたが、これに限ることなくウエイトベクトルまたは到来方向ベクトルを並列的に用いてチャネル割当基準を計算するようにしてもよい。
【0046】
図8は図7に示した第1の実施形態の変形例を示すフローチャートである。この例は、図7に示したステップSP8〜SP10の動作を、ユーザのチャネル割当要求があれば、直ちに行なうようにしたものである。それ以外のステップSP1〜SP6,SP11〜SP22の動作は図7と同じであるので、説明を省略する。
【0047】
図9は図7に示した第1の実施形態の他の変形例を示すフローチャートである。この例はチャネル割当基準にウエイトベクトルを用いるようにしたものであり、図7のステップSP5,SP8,SP9,SP10,SP14,SP19における受信信号ベクトルを、ステップSP31〜SP36でウエイトベクトルに置き換えたものである。それ以外の動作は図7と同じであるので、説明を省略する。
【0048】
図10は図9に示した実施形態のさらなる変形例を示すフローチャートである。この例は、図8の変形例と同様に、図9に示したステップSP32〜SP34の動作を、ユーザのチャネル割当要求があれば直ちに行なうものである。それ以外の動作は図9と同じであるので、説明を省略する。
図11は図7に示した第1の実施形態のさらに他の変形例を示すフローチャートである。この例はチャネル割当基準にユーザ信号の到来方向を用いるようにし、信号間の干渉発生基準値を角度差S(Sは0度から360度)としたものであり、図7のステップSP5,SP8,SP9,SP10,SP14,SP19における受信信号ベクトルを、ステップSP37〜SP42でユーザ信号の到来方向に、ステップSP14における相互相関値をステップSP41で到来角度差にそれぞれ置き換えたものである。それ以外の動作は図7と同じであるので、説明を省略する。
【0049】
図12は図11に示した実施形態のさらなる変形例を示すフローチャートである。この例も、図8の変形例と同様に、図11のステップSP38〜SP40の動作を、ユーザのチャネル割当要求があれば直ちに行なうものである。それ以外の動作は図11と同じであるので、説明を省略する。
図13は図2に示した第2の実施形態によるチャネル割当の具体的にな動作を説明するためのフローチャートである。図7に示した第1の実施形態のフローチャートでは、ユーザからチャネル割当要求があると、ステップSP2〜SP7のループでタイムスロット1に空きがあるか否かを判別し、空きがあればそのタイムスロット内にチャネル割当を行ない、空きがなければステップSP7でiを1だけインクリメントし、次のタイムスロットに空きがあるか否かの判別を行なうようにした。
【0050】
これに対して、図13に示した第2の実施形態では、タイムスロット1内に接続しているユーザがいなければステップSP2〜SP5でその空きのチャネルにチャネル割当を行ない、既に接続しているユーザがいれば、ステップSP8〜SP10で新規チャネル割当を要求しているユーザの受信信号ベクトルを測定する。ステップSP14で当該タイムスロット内の既存ユーザの信号と新規ユーザの信号との相互相関値Cを計算し、ステップSP15で既存のユーザと新規ユーザとが干渉するか否かを判別する。干渉せずかつタイムスロット内に空きがあればステップS18でチャネル(i,M+1)に新規ユーザのチャネルを割当てる。干渉する場合にはステップSP21でiを1だけインクリメントしてステップSP2〜SP20を反復し、次のタイムスロットにおいてチャネルの割当、すなわちパス多重を行なうための処理を行なう。
【0051】
図14は図13に示した第2の実施形態の変形例を示すフローチャートである。この例は、ユーザからのチャネル割当要求があれば、図13のステップSP8〜SP10の動作を直ちに実行して、新規チャネル割当を要求しているユーザの受信信号ベクトルを測定してメモリに記憶するようにしたものである。それ以外の動作は図13と同じであるので、説明を省略する。
【0052】
図15は図3に示した第3の実施形態によるチャネル割当の具体的な動作を説明するためのフローチャートである。図3で説明したように、この第3の実施形態では、たとえばタイムスロット1がPDMAのプロトコルに対応していない端末装置の専用タイムスロットとして予め確保されている。図15のステップSP51において新規チャネル割当を要求しているユーザの端末装置がPDMA対応であるか否かを判別し、PDMA対応の端末装置であればステップSP1でi=k+1を設定し、図7の第1の実施形態と同様にしてチャネル割当を行なう。ここで、kはPDMA非対応端末専用のスロットの番号であり、PDMA対応の端末装置ではk番目のタイムスロットを避けてチャネル割当が行なわれる。
【0053】
ステップSP51でユーザ端末装置がPDMAに対応していないことが判別されると、ステップ52でPDMA非対応端末専用としてタイムスロット1を設定するためにk=1を設定する。ステップSP53においてk番目のタイムスロットに接続中のユーザがあるか否かを判別し、なければステップSP54でk番目のタイムスロットに新規ユーザを割当てる。しかし、既にユーザがいればステップSP55においてk≧Lであるか否かを判別する。ここで、Lは予め決められているPDMA非対応端末専用のタイムスロットの数である。kがLよりも小さければステップSP56においてkを1だけインクリメントし、再びステップSP53で、次のPDMA非対応端末専用タイムスロットに既にユーザがいるか否かを判別する。いなければステップSP54で新規ユーザのチャネルを割当てる。もし、ステップSP55においてk≧LであればステップSP57において新規ユーザの接続を不許可にする。
【0054】
図16は図15に示した第3の実施形態の変形例を示すフローチャートである。この変形例では、ステップSP51でPDMA対応の端末装置であることを判別した後、ステップSP8〜SP10を直ちに実行して新規チャネル割当を要求しているユーザの受信信号ベクトルをメモリに記憶している。その後、ステップSP1〜SP7,SP1〜SP22の動作を実行する。それ以外の動作は図15と同じであるので、説明を省略する。
【0055】
図17は、図4に示した第4の実施形態によるチャネル割当の具体的な動作を説明するためのフローチャートである。図4で説明したように、この第4の実施形態では、j方向にチャネルを割当てる際に、チャネルの接続タイミングがi方向にずらされている(T(1)→T(2)→T(3))。図17のステップSP43(図7のステップSP4に対応)において、チャネル(i,1)に新規ユーザを割当てる際に、当該チャネルの接続タイミングT(1)が指定される(たとえば基準時間T(1)=0に指定される)。
【0056】
次に、図17のステップSP44(図7のステップSP18に対応)において、チャネル(i,M+1)に新規ユーザを割当てる際に、チャネルの接続タイミング(M+1)が指定される。それ以外の動作は、図7と同じであるので、説明を省略する。
図18は図5に示した第5の実施形態によるチャネル割当の具体的な動作を説明するためのフローチャートである。図5で説明したように、タイムスロット1がPDMA非対応端末専用タイムスロットとして割当てられており、ステップSP51でPDMA非対応端末装置であることが判別されると、図15の第3の実施形態の説明と同様にして、ステップSP52〜SP57が実行される。しかし、PDMA対応の端末装置であれば、図13の第2の実施形態と同じ動作を実行する。すなわち、接続を要求する端末装置がPDMA対応であれば、PDMA非対応端末専用タイムスロット以外のタイムスロットをステップSP18でパス多重で割当てる。そして、パス多重ができなくなると、ステップSP2,3で次のタイムスロットの空き状態を判別し、ステップSP4でそのタイムスロットの最初のチャネルに新規ユーザのチャネルを割当てる。
【0057】
図19は図18に示した第5の実施形態の変形例を示すフローチャートであり、図18のステップSP8〜SP10の処理をステップSP51の後で行なっている。その後のステップSP1〜SP5,SP10,SP13〜SP22の動作は図18と同じなので、説明を省略する。
図20は図6に示した第6の実施形態によるチャネル割当の具体的な動作を説明するためのフローチャートである。図6で説明したように、この第6の実施形態では、PDMA未対応端末用のタイムスロットを予め決めておくことなく適宜決定する。このために、ユーザのチャネル割当要求があると、ステップSP51においてユーザ端末がPDMA未対応端末であるか否かを判別し、PDMA未対応端末であることを判別すると、ステップSP52〜SP57を実行してタイムスロットを適宜割当てる。
【0058】
一方、ステップSP51でユーザ端末がPDMA対応であることを判別すると、ステップSP1でi=1に設定した後、ステップSP2でi番目のタイムスロットに接続しているユーザ数Mを調べる。ステップSP3でユーザ数Mが0でなければ、ステップSP60でそのタイムスロットに接続中のユーザ端末がPDMA対応端末であるか否かを判別し、PDMA未対応のユーザであることが判別されれば、ステップSP61でiを1だけインクリメントして他のタイムスロットでのパス多重を実行しようとする。
【0059】
図21は図20に示した第6の実施形態の変形例を示すフローチャートである。図21の例は、ステップSP51でPDMA対応のユーザ端末であることを判別した後、図20に示したステップSP8とSP9の処理を実行するものである。その後のステップSP1以下の動作は図20と同じなので、説明を省略する。以上で、第1ないし第6の基本的な伝送チャネル割当方法の実施形態の説明を終り、以下のこれらの実施形態に付随する種々の追加の実施の形態について説明する。
【0060】
図22は、この発明の第7の実施形態として、通話中のユーザが移動する場合のチャネル割当の具体的な動作を説明する図である。この第7の実施形態によれば、通信中のユーザが移動することにより2人のユーザの信号間に実質的に干渉が生じ、アクティブアレイを用いてユーザの信号を分離できなくなった場合に、ユーザの伝送チャネルを、ユーザ同士の間で実質的に干渉しないタイムスロットに移動させるものである。
【0061】
すなわち、ユーザの通信中には、相互干渉の監視命令が出され、まずステップSP71でi方向にi=1がセットされ、ステップSP72において、タイムスロット1に接続中のユーザ数Mが調べられる。
そして、ステップSP73で、タイムスロット1に2人以上のユーザが接続されていることが判別されると、タイムスロット1内でユーザ同士の信号の干渉が生じている可能性があるので、そのような干渉の有無を調べる必要がある。
【0062】
まず、ステップSP76でj方向にj=1がセットされてタイムスロット1のチャネル(1,j)=(1,1)が指定され、次いでステップSP77でj方向にk=j+1=2がセットされてタイムスロット1のチャネル(1,k)=(1,2)が指定される。
次に、これら同一タイムスロットに含まれる2つのチャネル(1,1),(1,2)の間の干渉の有無を判別するために、ステップSP78において、双方のチャネルに接続されているユーザ信号のウエイトベクトルの相互相関値Cが計算される。
【0063】
次に、ステップSP79において、ステップSP78において計算された相互相関値Cが、信号間の干渉の発生の判断基準となる基準値Sよりも小さいかが判別される。そして、相互相関値Cが基準値Sよりも大きければ、同一タイムスロットの2つのチャネル(1,1),(1,2)に接続している2つのユーザ信号が実質的に干渉しているものと判別され、ステップSP80において、チャネル(1,2)に接続しているユーザ信号を別のチャネルに割当てるため、プログラムは前述の第1ないし第6の実施の形態のいずれかのチャネル割当方法のルーチンに進む。
【0064】
そして、ステップSP81において、kがタイムスロット1のユーザ数M以上でないことが判別されれば、ステップSP82においてkを1だけインクリメントして、ステップSP78においてチャネル(1,1),(1,3)に接続しているユーザ信号のウエイトベクトルの相互相関値Cが計算される。そして、両者の間で実質的に干渉しているものと判別されると、前述のようにステップSP80でチャネルの再割当が行なわれる。
【0065】
上述のステップSP78〜SP82の処理が繰返されてステップSP81においてkがタイムスロット1のユーザ数Mに達したことが判別されると、ステップSP83でjがM−1以上か否かが判別される。jがM−1に達していなければ、ステップSP84でjが1だけインクリメントされ、以後、ステップSP77〜SP82を介してチャネル(1,2)とチャネル(1,k)との間の干渉の有無が判別される。そして、両者の間で干渉しているものと判断されると、前述のようにステップSP80でチャネルの再割当が行なわれる。
【0066】
上述のステップSP77〜SP84の処理が繰返され、ステップSP83でjがM−1以上であることが判別されると、タイムスロット1に含まれる2以上のユーザのチャネルのすべての対の間の実質的な干渉の有無が判断されたことになる。そし、次のタイムスロット2での実質的な干渉の可能性を調べる必要がある。そこで、プログラムはステップSP74に進む。
【0067】
一方、ステップSP73で、タイムスロット1に2人以上のユーザが接続されていないことが判別されると、タイムスロット1内ではユーザ同士の信号の干渉がないことがわかるので、次のタイムスロット2での実質的な干渉の可能性を調べる必要がある。そして、この場合にもプログラムはステップSP74に進み、ステップSP71で設定したi=1がタイムスロット数M以上か否かが判別される。ここで、i(=1)はN(=3)よりも小さいため、ステップSP75においてiは1だけインクリメントされてi=2にセットされ、ステップSP72においてタイムスロット2に接続中のユーザ数Mが調べられる。
【0068】
以下、上述のステップSP73〜SP84が繰返され、N個のタイムスロットのすべてにおいて、ユーザ間の実質的な干渉の有無が判断され、実質的な干渉が判断されると一方のユーザの伝送チャネルの移動(再割当)が実行される。
図23は、図22に示した第7の実施形態の変形例を示すフローチャートである。図22に示した例では、ステップSP80でタイムスロット1のチャネル(1,k)のユーザを別のチャネルに移動させた後、ステップSP81,SP82に進み、チャネル(1,j)を固定したままで、チャネル(1,k)をj方向にインクリメントするようにしている。これに対し、図23に示した例では、チャネル(1,k)のユーザの別チャネルへの移動後に、ステップSP83,SP84に進み、タイムスロット1のチャネル(1,j),(1,k)の双方をインクリメントするように構成したものである。それ以外の動作は図22と同じであるので、説明を省略する。
【0069】
図24は図22に示した第7の実施形態の変形例を示すフローチャートである。図22に示した例では、ステップ78においてタイムスロット1のチャネル(1,j)のユーザ信号とタイムスロット1のチャネル(1,k)のユーザ信号との実質的な干渉を判別するために、双方のユーザ信号のウエイトベクトルの相関値Cを調べるようにしたが、図24に示した例では、ステップSP85で双方のユーザ信号の受信信号ベクトルの相関値Cを調べるようにしたものであり、それ以外の動作は図22と同じであるので、説明を省略する。
【0070】
図25は図23に示した実施形態の変形例である。この例は、図24と同様にして、ステップSP85で双方のユーザ信号の受信信号ベクトルの相関値Cを調べるようにしたものである。
図26は図22に示した第7の実施形態の変形例を示すフローチャートである。この例は、ステップSP86において双方のユーザ信号の到来方向の角度差Cを求めるものである。
【0071】
図27は図23に示した実施形態の変形例を示すフローチャートである。この例も、ステップSP86において双方のユーザ信号の到来方向の角度差Cを求めるものである。
図28は通信中に受信信号ベクトルを更新する動作を示すフローチャートである。通信中にユーザが移動しているときに、受信信号ベクトルを通信中随時に測定することによって、ユーザ間の信号の干渉量の増減を調べるものである。
【0072】
図28は1タイムスロットに1人または2人以上のユーザがいる場合の受信信号ベクトルの更新動作を示している。図28のステップSP91において、i方向にi=1にセットしてタイムスロット1を選択し、ステップSP92でタイムスロット1に接続されているユーザ数Mを調べる。ステップSP93で1以上のユーザがタイムスロット1に接続されていることを判別すると、ステップSP94でユーザが2以上であるか否かを判別する。ステップSP94において、ユーザ数が2より少ないこと、すなわちユーザ数が1であることが判別されれば、ステップSP99においてタイムスロット1の1番目のチャネル(1,1)のユーザの受信信号ベクトルを計算してメモリされている値を更新する。このようにユーザ数Mが1の場合の受信信号ベクトルは、図32および図33を参照して後述されるM=1の場合に適用される受信信号ベクトル計算方法を用いて正確に計算される。
【0073】
一方、ユーザ数が2以上であればステップSP95でj=1にセットしてタイムスロット1のチャネル(1,1)を設定する。ステップSP96においてタイムスロット1のチャネル(1,1)のユーザの受信信号ベクトルを計算し、メモリされている値を更新する。このようにユーザ数Mが2以上の場合の受信信号ベクトルは、図30および図31を参照して後述されるM=1またはM≧2の場合に適用される受信信号ベクトル計算方法を用いて正確に計算される。
【0074】
そして、ステップSP97において、j方向のチャネル番号jがユーザ数M以上になったか否かを判別し、以上でなければ、ステップSP98においてjを1だけインクリメントして次のチャネル(1,j)の受信信号ベクトルを計算してメモリに記憶されている値を更新する。
図29も、1タイムスロットにユーザが何人いる場合でも受信信号ベクトルを更新する動作を示すフローチャートである。前述の図28ではユーザが1人の場合に限り特別な計算方法を用いているのでステップSP94とSP99の処理が必要であったのに対して、図29では、ステップSP96で、図30および図31に示されるM=1またはM≧2の場合に適用される計算方法を用いているので、これらの処理を省略しており、それ以外の動作は図28と同じである。
【0075】
次に、1個のタイムスロットに2人以上のユーザが接続しているときの各ユーザの受信信号ベクトル計算方法について説明する。アンテナ素子数を2本とし、1つのタイムスロットに接続中のユーザ数を2人とした場合、受信信号は次式で表わされる。
X(t)=[x1 (t),x2 (t)]T
x1 (t)=h11s1 (t)+h12s2 (t)+n1 (t)
x2 (t)=h21s1 (t)+h22s2 (t)+n2 (t)
ここで、xi (t)はi番目のアンテナの受信信号であり、si (t)はi番目のユーザの信号であり、ni (t)はi番目のアンテナの熱雑音であり、hijはi番目のアンテナに受信されたj番目のユーザ信号の係数を示し、[・]T は行列[・]の転置を表わす。
【0076】
ここで、アダプティブアレイが良好に動作していると、ユーザ信号を分離し、取出しているため、si (t)はすべて既知となる。そこで、受信信号と既知となったユーザ信号とを掛け合わせ、アンサンブル平均(時間平均)を計算すると、次式で表わされる。
E[x1 (t)s1 (t)]=h11E[s1 (t)s1 (t)]+h12E[s2 (t)s1 (t)]+E[n1 (t)s1 (t)]
ここで、平均時間が十分長いと、上述の式の右辺第1項のE[s1 (t)s1 (t)]=1となり、第2項はユーザ1の信号とユーザ2の信号に相関がないため、E[s2 (t)s1 (t)]=0となり、第3項はユーザ1の信号と雑音信号に相関がないため、E[n1 (t)s1 (t)]=0となるので、1番目のユーザの1番目のアンテナに受信されたベクトル値h11は次式で計算できる。
【0077】
E[x1 (t)s1 (t)]=h11
以下、アンテナを順番に変えて同様にしてベクトル値h21は次式で計算できる。
E[x2 (t)s1 (t)]=h21
これにより、ユーザ1の受信信号ベクトルR1 =[h11,h21]T も計算できる。
【0078】
図30は上述の各ユーザの受信信号ベクトル計算方法を示すフローチャートである。図30において、ステップSP101で時刻を示すパラメータkを設定し、ステップSP102でアンテナ素子を示すパラメータm=1,em =0を設定する。なお、em はアンテナの素子数だけある。ステップSP103でem =em +xm (k)sj (k)を演算する。ここで、xm (k)はm番目のアンテナの時刻kの受信信号であり、sj (k)はj番目のユーザの変調された信号であり、アダプティブアレイにより分離された信号である。
【0079】
ステップSP104でm≧アンテナ素子数Nか否かを判別し、mがNよりも小さければステップSP105でパラメータmを1だけインクリメントし、ステップSP103,SP104を繰返す。
ステップSP104でパラメータmがアンテナ素子数Nと等しくなるかあるいは大きくなると、ステップSP106で時刻を示すパラメータkが時間平均を行なう所定のシンボル数T以上か否かを判別する。大きければステップSP107でkを1だけインクリメントし、次の時刻におけるステップSP102〜SP106の処理を繰返す。そして、k=Tになると、ステップSP108でm=1に設定し、ステップSP109でem をTで除算して平均値hmjを求める。ステップSP110でm≧Nでないことを判別すると、ステップSP111でパラメータmを1だけインクリメントし、ステップSP109で次のアンテナ素子の平均値を求める。ステップSP110でパラメータmがNになったことを判別すると、受信信号ベクトルRj =[hij,…,hNj]T を出力する。
【0080】
図31は図30に示した実施形態の変形例を示すフローチャートである。前述の図30に示した例では、ステップSP103〜SP105のループで各アンテナ素子ごとの受信信号em を加算し、ステップSP109でアンサンブル平均値を求めるようにしたが、この図31に示した例では、ステップSP112で加算とアンサンブル平均を求めるようにしたものであり、それ以外の動作は図30と同じである。
【0081】
上述の説明は1個のタイムスロットに1人以上のユーザが接続しているときの各ユーザの受信信号ベクトル計算方法について説明したが、次に1個のタイムスロットに1人のユーザが接続しているときのそのユーザの受信信号ベクトル計算方法について説明する。アンテナ素子数を2本とし、接続中のユーザ数を1人とした場合、受信信号は次式で示される。
【0082】
X(t)=[x1 (t),x2 (t)]T
x1 (t)=h11s1 (t)+n1 (t)
x2 (t)=h21s1 (t)+n2 (t)
ただし、xi (t)はi番目のアンテナの受信信号であり、si (t)は1番目のユーザの信号であり、ni (t)はi番目のアンテナの熱雑音であり、hijはi番目のアンテナに受信された1番目のユーザ信号がフェージングなどの影響を受け、結果として変動した位相と振幅値を示す。[・]T は行列[・]の転置を表わす。
【0083】
ここで、アダプティブアレイが良好に動作していると、ユーザ信号を分離し、取出しているため、si (t)は既知となる。そこで、受信信号を既知となったユーザ信号s1 (t)で割算し、アンサンブル平均(時間平均)を計算する。
E[x1 (t)÷s1 (t)]=h11E[s1 (t)÷s1 (t)]+E[n1 (t)÷s1 (t)]
ここで、平均時間が十分長いと、E[s1 (t)÷s1 (t)]=1であり、雑音のランダム性によりE[n1 (t)÷s1 (t)]=0なので、1番目のユーザの1番目のアンテナに受信されたベクトル値h11が計算できる。
【0084】
E[x1 (t)÷s1 (t)]=h11
以下、アンテナを順番に変えて同様に
E[x2 (t)÷s1 (t)]=h21
となり、ユーザ1の受信信号ベクトルR1 =[h11,h21]T が計算できる。
図32は上述の受信信号ベクトル計算方法を実行するためのフローチャートであり、ステップSP114のみが図30のSP103と異なる。すなわち、ステップSP114において各アンテナ素子ごとに時刻kの受信信号xm (k)をj番目の変調された信号sj (k)で割算したものを受信信号em に加算していき、ステップSP109においてTで除算してhmjが求められる。
【0085】
図33は図32の変形例を示すフローチャートであり、図31の変形例に対応している。すなわち、図32のステップSP109でのTによる除算をステップSP115で行なうようにしたものであり、それ以外の動作は図32と同じである。
上述の説明ではいずれも図39に示した構成を用いて複数のユーザが通信する場合について説明したが、次に図34を参照して1人のユーザが複数のパスを利用して通信を行なう場合にチャネルを割当てる実施形態について説明する。
【0086】
図34において、DSP12内には、図39と同様にしてチャネル割当計算機121とチャネル割当装置122とアダプティブアレイ131と132とが設けられるとともに、データ合成器123が設けられる。アダプティブアレイ131のユーザ1から送信されたチャネル(1,1)の信号を抽出し、アダプティブアレイ132は、チャネル(1,2)を用いて通信している同じユーザ1から送信されたチャネル(1,1)で送信された信号とは異なる信号を抽出する。この例では、チャネル(1,1)の信号として32Kbpsの信号がデータ合成器123に与えられ、チャネル(1,2)の信号として32Kbpsの信号がデータ合成器123に与えられ、データ合成器123から64Kbpsの信号系列に並び換えられたデータが出力される。
【0087】
ところで、最近の携帯型電話機の急速な普及により、たとえ上述のようなPDMA方式を採用したとしても、近い将来、周波数の利用効率が限界に達する事態が想定される。すなわち、新規のユーザからの接続要求があっても、どのタイムスロットにも接続可能な空きチャネルがなく、結局接続不許可になることが予想される。このような事態を放置すれば、移動通信システムの運用に著しい支障が生じることになる。
【0088】
このような事態の対策の1つとして、加入料金等の差に応じて、ユーザ間に合理的な接続の優先度を設け、空きチャネルがない場合に、接続状態にある優先度の低いユーザの接続を強制的に切断して当該チャネルに優先度の高いユーザを割当てる方法が考えられる。
図35および図36は、このようなユーザの優先度に基づくチャネル割当を行なう実施形態の動作を説明するフロー図である。図35に示したチャネル割当動作は、以下の点を除いて、基本的に図7に示した第1の実施形態の動作と同じである。
【0089】
すなわち、図7の第1の実施形態では、ステップSP20で、接続可能な空きチャネルがN個のタイムスロットのいずれにも存在しないことが判断されると、ステップSP22で新規ユーザの接続を不許可としている。これに対し、図35の実施形態では、ステップSP201で、新規にチャネル割当を要求しているユーザの予め決められた接続優先度が最下位か否かが判断される。
【0090】
最下位であることが判断されると、このユーザには、他のユーザを排除してまでチャネルが割当てられる余地は全くないため、ステップSP202で接続拒否される。一方、最下位でないことが判断されると、より優先度の低い他のユーザを排除してチャネルが割当てられる可能性があるため、図36の優先ユーザ接続ルーチンに移行する。
【0091】
図36において、ステップSP203でまずi方向にi=1がセットされ、ステップSP204でタイムスロット1に接続中のユーザ数Mが調べられ、メモリに格納される。
次に、ステップSP205でj方向にk=1がセットされ、ステップSP206において、チャネル(i,k)=(1,1)に既に接続中のユーザの優先度を調べてメモリに格納する。ステップSP207でkがユーザ数M以上でないことが判断されると、ステップSP208でkを1だけインクリメントし、チャネル(1,2)のユーザの優先度を調べてメモリに格納する。
【0092】
このステップSP206〜SP208を繰返し、ステップSP207においてkがユーザ数Mに達したことが判断されると、ステップSP209において、タイムスロット1に接続中のすべてのユーザを、優先度の低い順にソートする。ただし、ソート結果はこのルーチンの中でのみ保持されかつ有効であり、実際のチャネル配置の変更を伴わない。
【0093】
次に、ステップSP210において、j方向にk=1がセットされ、1つのタイムスロット内の、新規ユーザとの相関値が基準値を越える接続ユーザ数を示すパラメータNGを0にセットする。ステップSP211において、新規にチャネル割当を要求しているユーザの優先度と、チャネル(i,k)=(1,1)に接続中のユーザの優先度とが比較される。新規ユーザの優先度の方がチャネル(1,1)の既存ユーザの優先度よりも低いと判断されると、ステップSP209で当該タイムスロットのユーザは既に優先度の低い順にソートされているので、新規ユーザの優先度は他の接続中のユーザと比較しても低いはずである。そこで、ステップSP212でiがタイムスロット数Nに達したことが判断されるまで、ステップSP213でiを1ずつインクリメントしながらステップSP211での優先度の比較が繰返される。
【0094】
一方、ステップSP211で新規ユーザの優先度がチャネル(1,k)の既存ユーザの優先度よりも高いことが判断されると、ステップSP214でj方向にm=1がセットされる。ステップSP215でm=kか否かが判断され、ステップSP216で新規ユーザの受信信号ベクトルと、m≠kであるチャネル(1,m)のユーザの受信信号ベクトルとの相互相関値Cが計算される。
【0095】
ステップSP217において、ステップSP216において計算された相互相関値Cが、信号間の干渉の発生の判断基準となる基準値Sよりも小さいか否かが判断される。そして、相互相関値Cが基準値Sよりも小さいと判断されると、新規ユーザをタイムスロット1のチャネル(1,k)に割当てても、チャネル(1,m)のユーザ信号との間で実質的に干渉は起こらないことが理解される。
【0096】
ステップSP218でmがユーザ数Mに達したことが判断されるまで、ステップSP219でmを1ずつインクリメントしながら、ステップSP215〜SP218を繰返し、タイムスロット1内のm=k以外のすべてのチャネル(1,m)との間で、新規ユーザの信号が実質的な干渉を引き起こさないか否かが判断される。
【0097】
そして、ステップSP218でmがユーザ数Mに達し、タイムスロット1内で実質的な干渉の発生がないことが判断されると、ステップSP220で、チャネル(1,k)に接続していたユーザの接続を強制的に切断し、ステップSP221でチャネル(1,k)に新規ユーザを割当てる。そして、ステップSP222で、新規ユーザの受信信号ベクトルをチャネル(1,k)のユーザ情報としてメモリに格納する。
【0098】
一方、ステップSP217で、タイムスロット1内のいずれかのチャネル(1,m)に関して、相互相関値Cが基準値Sよりも小さくなく、タイムスロット1内での実質的な干渉の発生が判断されると、ステップSP223でNG≧1か否かが判別される。NG=0にセットされているのでステップSP224でNGを1だけインクリメントし、ステップSP225でk=mとしてステップSP211で優先度の判断を行なう。すなわち、同一タイムスロット内で新規ユーザとの相関値が基準値を越える接続中ユーザが1人見つかったのでその接続ユーザとしか新規ユーザはチャネルの置換をすることができない。そこで、k=mとして2回目の優先度の判定を行なうことにした。
【0099】
その後、ステップSP217でC<Sが再度判定されると、ステップSP223でNG≧1と判定される。すなわち、同一タイムスロット内で新規ユーザとの相関値が基準値を越える接続中ユーザが2人以上存在していることが判定されたことになる。この場合、新規ユーザをたとえどちらか一方の接続ユーザと置換しても他方のユーザとの実質的な相互干渉量が大きく、結局通話不能となる。したがって、この場合は、新規ユーザに対する当該タイムスロット内での割当は断念し、次のタイムスロットでの割当の可能性を調べることになる。
【0100】
そこで、ステップSP212で、iがタイムスロット数Nに達していないと判断されれば、ステップSP213でiを1だけインクリメントして、次のタイムスロットに対し、ステップSP204〜SP225の処理を行なう。
そして、1つのタイムスロット内のいずれかのチャネルに接続しているユーザよりも新規ユーザの優先度が高いことがステップSP211で判断され、かつそのタイムスロット内の他のチャネルに接続しているユーザとの間で実質的な干渉が生じないことがステップSP214〜SP225で確認されれば、当該チャネルの優先度の低いユーザの切断をステップSP220で強制的に切断し、ステップSP221でそのチャネルに新規ユーザを割当てる。
【0101】
以上のように、加入料金の差などの合理的理由によりユーザ間の差別化を図ることにより、移動通信システムの周波数利用効率が限界に近づいた状況においても、システムの効率的な運用を図ることが可能となる。
次に、図37は、基本的に図22の第7の実施形態に対応し、通信中のユーザが移動することによりユーザの信号間に実質的な干渉が生じた場合に、予め決められた優先度に基づき、別のチャネルに移動させられるべきユーザを決定しようとするものである。
【0102】
この図37の例は、以下の点を除いて図22の第7の実施形態と同じである。すなわち、図22の第7の実施形態では、同一タイムスロットに属する2つのチャネル間でユーザ信号の干渉が生じることが判断された場合に、ステップSP80において、チャネル(i,j)およびチャネル(i,k)のうちチャネル(i,k)に接続しているユーザを別のタイムスロットのチャネルに移動させるようにしている。これに対し、図37の実施形態では、同一タイムスロットに属する2つのチャネル間で実質的な干渉の発生が判断された場合、これら2つのチャネルにそれぞれ接続しているユーザの優先度を比較し、優先度の低い方のユーザを、別のタイムスロットのチャネルに移動させるように制御している。したがって、優先度の高い方のユーザは接続中のチャネルに残留することが認められるので、他のチャネルへの再割当動作に入る必要がなく接続不許可になるようなおそれはない。したがってこの場合にも移動通信システムの合理的な運用が可能となる。
【0103】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、各ユーザの受信信号ベクトル,ウエイトベクトルまたは到来方向のいずれかを使用して干渉除去装置を用いて干渉を除去できるチャネルをユーザに割当てることができる。
また、通信中のユーザが移動しているとき、各ユーザの受信信号ベクトル,ウエイトベクトルまたは到来方向のいずれかを使用して同一タイムスロットのユーザ同士の干渉量を計算して、干渉除去装置を用いて干渉を除去できる新たなチャネルを割当てることができる。
【0104】
さらに、PDMA非対応の端末装置に対して、特定のタイムスロットを予め設定しておき、PDMA対応,非対応の端末装置からの要求があっても、PDMA非対応の端末装置に対して特定のタイムスロットを割当てることができる。
さらに、チャネルの利用効率が限界に近づいた場合にも合理的なチャネルの割当が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態におけるチャネル割当手順を説明するための図である。
【図2】この発明の第2の実施形態におけるチャネル割当手順を説明するための図である。
【図3】この発明の第3の実施形態におけるチャネル割当手順を説明するための図である。
【図4】この発明の第4の実施形態におけるチャネル割当手順を説明するための図である。
【図5】この発明の第5の実施形態におけるチャネル割当手順を説明するための図である。
【図6】この発明の第6の実施形態におけるチャネル割当手順を説明するための図である。
【図7】図1に示した第1の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】第1の実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図10】図9に示した実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図11】第1の実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図12】図11に示した実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図13】図2に示した第2の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】第2の実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図15】図3に示した第3の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】第3の実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図17】図4に示した第4の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図18】図5に示した第5の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図19】第5の実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図20】図6に示した第6の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図21】第6の実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図22】第7の実施形態の動作を説明するフローチャートである。
【図23】第7の実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図24】第7の実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図25】図23に示した実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図26】第7の実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図27】図23に示した実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図28】通信中に受信信号ベクトルを更新する動作を示すフローチャートである。
【図29】通信中の受信信号ベクトルを更新する動作を示すフローチャートである。
【図30】1タイムスロットに1ユーザしかいない場合の受信信号ベクトルを更新する動作を示すフローチャートである。
【図31】図30に示した実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図32】1個のタイムスロットに1人のユーザが接続しているときのそのユーザの受信信号ベクトル計算方法を示すフローチャートである。
【図33】図31に示した実施形態の変形例を示すフローチャートである。
【図34】1人のユーザが複数のパス多重チャネルを利用して通信を行なう場合の実施形態を示す図である。
【図35】優先度に基づくチャネル割当を行なう実施形態の動作を説明するフロー図である。
【図36】優先度に基づくチャネル割当を行なう実施形態の動作を説明するフロー図である。
【図37】優先度に基づくチャネル再割当を行なう実施形態の動作を説明するフロー図である。
【図38】FDMA,TDMAおよびPDMAにおけるユーザ信号の配置図である。
【図39】従来のPDMA用基地局の受信システムを示す図である。
【図40】従来のアダプティブアレイのブロック図である
【符号の説明】
3〜6 アンテナ
7〜10 周波数変換回路
11 A/D変換器
12 DSP
121 チャネル割当基準計算機
122 チャネル割当装置
123 データ合波器
131,132 アダプティブアレイ
Claims (1)
- ユーザが多重接続を用いて端末装置でデータを送信または受信する場合に、接続を要求するユーザが使用するチャネルを割当てるための方法であって、時間軸方向に複数のタイムスロットが設けられ、各タイムスロットはパス多重方向に複数のチャネルを有していて、前記ユーザがチャネル割当要求を出したとき、時間軸方向にタイミングをずらしながら時間軸方向の空きスロットのチャネルを割当てて、空きスロットがなくなったときパス多重方向の空きスロットのチャネルを割当てることを特徴とする、伝送チャネル割当方法。
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