JP3229200B2 - 骨計測方法 - Google Patents

骨計測方法

Info

Publication number
JP3229200B2
JP3229200B2 JP11241896A JP11241896A JP3229200B2 JP 3229200 B2 JP3229200 B2 JP 3229200B2 JP 11241896 A JP11241896 A JP 11241896A JP 11241896 A JP11241896 A JP 11241896A JP 3229200 B2 JP3229200 B2 JP 3229200B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
bone
cortical bone
cortical
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11241896A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09294740A (ja
Inventor
賢二 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP11241896A priority Critical patent/JP3229200B2/ja
Priority to CA002201057A priority patent/CA2201057C/en
Priority to DE69724865T priority patent/DE69724865D1/de
Priority to EP97105299A priority patent/EP0803843B1/en
Priority to US08/825,091 priority patent/US5835619A/en
Priority to AT97105299T priority patent/ATE250252T1/de
Priority to AU16674/97A priority patent/AU713136B2/en
Publication of JPH09294740A publication Critical patent/JPH09294740A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3229200B2 publication Critical patent/JP3229200B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、骨計測方法および
骨計測装置に関するものである。さらに詳細には、本発
明は、被検骨の代表断面の構造を画像化する手段を用い
て得られた画像を画像処理装置に入力し、所定の方法に
より該入力画像中の皮質骨部と海綿骨部とを自動的、か
つ、迅速、かつ、再現性良く、かつ、物理的に意義があ
るように分離および/または抽出する方法を提供するも
のである。
【0002】
【従来の技術】骨の強度を評価する際には、骨構造と骨
物性の両者を評価しなくてはならない。中でも、骨構造
評価はより重要な評価項目である。ところで、骨構造
は、外観形状と内部構造とに大別され、内部構造はさら
に皮質骨部および海綿骨部に分けられる。たとえば、転
倒等により骨に負荷が与えられた場合には、皮質骨部は
衝撃を吸収するように(脆性的に)作用し、海綿骨部は
変形量に耐えるように(延性的に)作用する。つまり、
皮質骨部と海綿骨部では負荷に対する役割が違うと考え
られる。したがって、骨内部構造を評価する際には、皮
質骨部と海綿骨部とを別々に考えなければならない。し
かしながら、現状の骨評価方法においては骨断面画像に
対して皮質骨部と海綿骨部との分離および/または抽出
を行い、各領域を別々に計測・評価している評価装置は
少ない。また、各領域の分離および/または抽出を行っ
ている装置においては、たとえば図1に示すように骨断
面画像を入力画像とし、該入力画像を2値化して骨部を
抽出し、該骨部の外殻境界線の内側領域を穴埋め処理
し、該穴埋め画像の面積がたとえば1/2になるまで該
穴埋め画像を収縮させ(図1中1)、該収縮画像の非
(NOT)画像と該2値化画像との積(AND)をとる
ことで皮質骨部を求め、該収縮画像と該2値化画像との
積(AND)をとることで海綿骨部を求めている。この
ような方法を用いて皮質骨部と海綿骨部とを分離および
/または抽出する際には、皮質骨の厚みのいかんにかか
わらず、皮質骨部および/もしくは海綿骨部が決まるた
めに、骨強度という面から考えて物理的意義は低い分離
および/または抽出になるという問題がある。
【0003】骨断面画像における皮質骨部と海綿骨部の
分離および/または抽出方法の他の例として、たとえば
デジタイザー等を用いて手動でおこなう方法が考えられ
るが、この場合、測定者間、測定の度に分離領域が変化
するため得られた骨構造計測結果の再現性が低いという
問題がある。
【0004】また、骨断面画像の取得方法としては、被
検骨を摘出した後に樹脂内に包埋しミクロトーム等で薄
切した切辺を顕微鏡等で観察した画像が考えられるが、
この場合には破壊的に切辺を得るため同一被検骨に対し
て負荷試験等の他の試験ができないという問題がある。
【0005】他の骨断面画像の取得方法としては、解像
度が200〔μm〕程度の断層写真撮影装置を用いる方
法があるが、この場合には幅100〔μm〕程度の海綿
骨骨梁を観察するには解像度が低すぎるので、得られた
骨構造計測結果の正確度が低いという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、非破壊的、
かつ、微視的に被検骨の内部構造を観察し、自動的、か
つ、迅速、かつ、再現性良く骨断面画像の皮質骨部と海
綿骨部とを分離および/または抽出する方法を見いだ
し、骨強度評価指標のうち特に骨構造に対する評価がよ
り正確かつ迅速に行えるようにすることを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる目
的を達成するために鋭意研究した結果、海綿骨の微細構
造を計測するのに十分な焦点寸法および解像度を持つ微
小フォーカスX線断層写真撮影装置を用いて被検骨を撮
影して得た画像に対して細線化処理を施すことにより、
画像中の骨部のうち皮質骨部および/または海綿骨部を
選択的に分離および/または抽出する方法を見いだし本
発明に到達した。
【0008】すなわち本発明は、(1)被検骨の関心断
面の構造を表す関心断面画像を2値化して骨部を抽出
し、該骨部の細線化画像を用いて皮質骨部と海綿骨部と
を自動的に分離および/または抽出することを特徴とす
る骨計測方法を提供するものである。
【0009】さらに本発明は、(2)細線化画像の内部
を穴埋めして得られる画像と前記関心断面の骨部2値化
画像より皮質骨部の外側半分の画像を抽出し、この抽出
した外側皮質骨部画像が本来の皮質骨骨幅の約1/2の
骨幅であることを用いて皮質骨部を分離および/または
抽出することを特徴とする上記(1)の骨計測方法を提
供するものである。
【0010】さらに本発明は、(3)外側皮質骨部画像
の平均骨幅を求め、該平均骨幅または該骨幅と一定関係
の値の整数値の回数だけ外側皮質骨骨部画像を膨張さ
せ、この膨張画像と前記骨部2値化画像の積(AND)
処理により皮質骨部を分離および/または抽出すること
を特徴とする上記(2)の骨計測方法を提供するもので
ある。
【0011】さらに本発明は、(4)微小フォーカスX
線断層写真撮影装置によって得られた被検骨の関心断面
画像を入力画像として用いる上記(1)、(2)又は
(3)の骨計測方法を提供するものである。
【0012】ここで、細線化とは、対象となる図形の連
結性を変えない、すなわち、図形が切れたり孔が生じた
りしないようにしながら線幅を細くしていき最終的に線
幅が1になった中心線を抽出する操作のことを指す。
【0013】
【作用】したがって、本発明は以上のような手段を講じ
たことにより、非破壊的、かつ、微視的に被検骨の内部
構造を観察し、自動的、かつ、迅速、かつ、再現性良く
骨断面画像の皮質骨部と海綿骨部とを分離および/また
は抽出できるため、より正確かつ迅速な骨構造評価がで
きる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図2〜10
を参照して説明する。
【0015】まず、被検骨を代表する特性を持つような
断面を決定し、該断面についての断層写真像を取得す
る。
【0016】断層写真には、骨の内部構造を詳細に計測
することが可能な程度の解像度が必要とされる。したが
って、断層写真像を得る方法としては、フォーカス・サ
イズ20〔μm〕以下、好ましくは10〔μm〕以下の
微小焦点からX線を発生・照射する微小フォーカスX線
断層写真撮影装置(以下、μX線CT)が挙げられる。
【0017】具体的には、骨梁を観察するのに十分な1
0〔μm〕程度の空間解像度が得られるものであればよ
い。
【0018】なお、μX線CTを利用して被検骨の断面
像を得れば、薄切の際に発生するアーチファクトがない
という点においても好適である。
【0019】なお、本発明の装置に適用できる被検体の
例としては、動物の骨の発育状態、老化度の確認、また
は骨粗鬆症、骨軟化症等の骨病変の種類の範囲またはそ
の進行度、治療時の効果の確認等の種々の骨計測をおこ
なう場合に必要とされる動物の被検骨等が挙げられる。
被検骨の具体例としては大腿骨、脛骨、腓骨、腰椎等が
挙げられる。その他の被検物としては、撮影して、得ら
れた断面像を画像処理装置に入力できるもののうち、リ
ング構造の内部に海綿構造のものが存在する場合のもの
であればいかなるものであってもよい。この場合のリン
グ構造とは、該リングの部分が分断されているものも含
むことができる。さらに、本発明の装置に適用できる計
測領域としては、顕微鏡等を用いて観察した断面像の一
部分および/もしくは全体が挙げられる。
【0020】該被検骨は、軟部組織もしくは、軟部組織
様のものが付着している場合とそうでない場合が考えら
れる。この場合には図2におけるX線管2の管電圧を変
えて2回以上X線を発生・照射してμX線CT撮影する
ことにより、各波長のX線に対する軟部組織と骨部のX
線減弱係数の違いを利用して軟部組織をキャンセルする
方法(DECT:DualEnergy Computed Tomography)が
報告されているのでこの方法を応用的に用いてもよい。
【0021】以下、μX線CTおよびμX線CTを使っ
た断面像取得方法を図2を用いて説明する。
【0022】本発明で用いたμX線CTは、焦点寸法が
約8〔μm〕のX線管2を使用した。回転陽極3にて加
速された電子は該X線管の該焦点寸法の領域に照射され
X線を発生する。該X線は被検骨4を透過した後に、ス
リット5によってスライス厚さ分の情報のみに絞られセ
ンサ6に到達する。たとえば被検骨4を徐々に自転させ
ることにより、被検骨4に対する照射X線方向を変化さ
せ、その都度X線照射、センサ検出を繰り返しμX線C
T像を再構成する。本発明において得たμX線CT像は
縦512画素×横512画素であり、1画素当たりの寸
法は縦15〔μm〕×横15〔μm〕であり、各画素の
CT値は216階調で表現されている。また、各画素のC
T値を画像処理装置に入力する際には数1で変換した。
【0023】
【数1】
【0024】(CTmax)−(CTmin) ただし、TL:変換後CT値、CTmax:最大CT値、
CTmin:最小CT値
【0025】上記のようにして得られた画像をもとに画
像処理を実施する。今回の発明における画像処理方法を
図3〜9を用いて詳細に説明する。
【0026】μX線CTを用いて撮影した被検骨の関心
部位断面像は、画像処理装置に入力され、入力画像とな
る。
【0027】ひとつめの実施例として、ラット大腿骨遠
位端のμX線CT像における各画素の輝度値を数1で輝
度値変換した画像を入力画像とし、該入力画像を2値化
した画像についての皮質骨と海綿骨との分離および/ま
たは抽出方法について図3〜6を用いて説明する。図3
はラット大腿骨遠位端断面の2値化画像(以下、大腿骨
2値化画像と呼ぶ)の例を示す。本実施例についてのフ
ローチャートを図4に、説明図を図5に示す。該大腿骨
2値化画像は、皮質骨部が分断されているところが少な
いことから、皮質骨部と海綿骨部とを分離および/また
は抽出しやすい例である。
【0028】なお、画像の2値化方法としては、たとえ
ば判別分析法を用いることができる。判別分析法とは、
画像中の画素をある閾値でクラス分けしたときに、各ク
ラスの画素の輝度値のバラツキが小さく、クラス間のバ
ラツキが大きくなるような閾値によって2値化する方法
のことである。
【0029】さらに詳細には、各クラスの画素の輝度の
バラツキを表す指標としては、クラス内分散 δW2
用いる。 δW2=ω1σ1 2+ω2σ2 2 ただし、ω1:クラス1の画素数、σ1:クラス1の画素
の輝度の分散、ω2:クラス2の画素数、σ2:クラス2
の画素の輝度の分散
【0030】また、クラス間のバラツキを表す指標とし
てはクラス間分散 δB2 を用いる。 δB2=ω1ω2(M1−M22 ただし、M1:クラス1の画素の輝度の平均、M2:クラ
ス2の画素の輝度の平均δB2とδW2の比である分散比
0 が最大になるような閾値を求める。 F0=δB2/δW2 該閾値によって2値化する方法を判別分析法という。
【0031】つぎに、該大腿骨2値化画像において血管
等のために皮質骨部の一部が分断している場合があるこ
とを考慮し、該分断部を仮想的に接続する処理を施す。
具体的にはn回画像膨張処理を施した後に(n+1)回
画像収縮処理を施す。たとえば、本実施例の場合、該分
断部の間隙幅からn=10とした。さらに、該収縮画像
における穴部を検出して穴埋め処理を施した後に境界画
素群を抽出する。ここで、境界画素群とは、対象となっ
ている画像中の対象形状において背景画素と接している
画素の集合のことを指す。該境界画素群を含む画像と該
大腿骨2値化画像との和(OR)画像が仮想的に分断部
を接続した画像(以下、大腿骨対象画像と呼ぶ)であ
る。
【0032】つぎに、該大腿骨対象画像に対して細線化
処理を施した(図5a)後に、得られた細線化画像にお
ける穴部を検出して穴埋め処理を施した画像(図5b)
(以下、穴埋め画像と呼ぶ)を求める。つぎに、該大腿
骨2値化画像から、該穴埋め画像を引いた差画像(図5
c)を求める。ここで、該差画像は、該皮質骨部の約半
分の骨幅を持っている。したがって、該差画像の平均骨
幅MWTを求める。
【0033】ここで、差画像の算出方法は、該大腿骨2
値化画像の各画素の輝度値(本例では0と255の2
値)から、該穴埋め画像における同一位置の画素の輝度
値(同様に本例では0と255の2値)を引いて、引い
た結果輝度値の値が負になったときは輝度値を0にし、
負でなければ255とした画像を求める操作のことをい
う。
【0034】ここで、該平均骨幅MWTの算出は、ま
ず、該差画像の境界画素群に対するチェインコードデー
タより周囲長BSを算出する。ついで、該差画像の面積
CSAを算出する。これらより、次式の数2により該平
均骨幅MWTを算出する。
【0035】
【数2】MWT=2.0×CSA/BS ここで、面積の計算は数3によりおこなう。
【0036】
【数3】CSA=ΣiΣjφ[f(i,j)] ただし、骨部:φ[f(i,j)]=1、それ以外:φ
[f(i,j)]=0ここで、図3を参照すると、i,
jとは512×512画素からなる2次元空間のX軸
(画像の水平方向)、Y軸は(同じく垂直方向)の座標
値を意味する。また、iおよびjの範囲は 0≦i≦iend=511 0≦j≦jend=511 である。
【0037】なお、f(i,j)とは座標(i,j)に
おける画像の輝度値のことをいう。
【0038】ここで、周囲長は画素群に対するチェイン
コードデータを利用して、画素どうしが水平または垂直
に並ぶ部分ではその画素数を周囲長に加算し、画素どう
しが斜めに並ぶ部分では一対の隣接画素について√2を
周囲長に加算して求める。
【0039】ここで、チェインコードとは、図6に示し
たように、線画像に対して注目画素を中心として3×3
画素範囲内を考え、中央にある該注目画素に対して隣接
画素が位置0〜7のどこにあるかによって0〜7の方向
コードを割り当てるという操作における該方向コードを
指す。
【0040】該差画像に対して、MWT×α+1 を整
数化した回数分膨張処理を施し、該皮質骨部用のテンプ
レート画像(図5d)を作成する。たとえば本実施例の
場合、α=2.0とした。これは、皮質骨は全周に渡っ
て凸凹しており、すなわち骨幅にバラツキがあるとかま
たは皮質骨内に小さくとも穴があるような場合では、α
=1.0とした場合皮質骨の内側が海綿骨部と誤認され
やすく、そのためαは1より若干大きいたとえばα=
2.0としたほうが妥当と考えられる分離が行える経験
値である。もちろん、皮質骨幅がほぼ一定の場合は1<
α<2の中でふさわしい値を設定するほうがよい。
【0041】該大腿骨2値化画像と該テンプレート画像
との積(AND)画像を求めることにより、結果的に、
該皮質骨部(図5e)を分離および/または抽出するこ
とができる。該大腿骨2値化画像と該皮質骨部との差画
像を求めることにより、結果的に、海綿骨部(図5f)
を分離および/または抽出することができる。
【0042】また、該テンプレート画像の非(NOT)
画像を求め、該非画像と該大腿骨2値化画像との積(A
ND)画像を求めることにより、結果的に、該海綿骨部
を分離および/または抽出してもよい。また、該大腿骨
2値化画像と該海綿骨部との差画像を求めることによ
り、結果的に、該皮質骨部を分離および/または抽出し
てもよい。
【0043】また、上記の手法によって求めた皮質骨部
および/または該海綿骨部のみが入力画像の輝度値を保
持し、他のバックグラウンド領域の輝度値を0にした半
2値化画像を求めてもよい。
【0044】また、該入力画像を、基準となる角度だけ
回転した画像について同様の処理を施してもよい。
【0045】ふたつめの実施例として、ラット腰椎の中
心断面のμX線CT像における各画素の輝度値を数1で
輝度値変換した画像を入力画像とし、該入力画像を2値
化した画像から切り出した関心領域画像についての皮質
骨部と海綿骨部との分離および/または抽出方法につい
て図7〜9を用いて説明する。図7aは該判別分析法に
よるラット腰椎の中心断面の2値化画像(以下、腰椎2
値化画像と呼ぶ)を、図7bは該腰椎2値化画像の中か
ら骨強度の面からみて意味がある領域を切り出した関心
領域画像の例を示す。本実施例についてのフローチャー
トを図8に、説明図を図9に示す。該被検骨の関心領域
画像は、皮質骨部が分断されていることから、特別な方
法を用いなければ皮質骨部と海綿骨部とを分離および/
抽出することができない例である。
【0046】つぎに、該関心領域画像において血管等の
ために皮質骨部の部分が分断している場合があることを
考慮し、該分断部を仮想的に接続する処理を施す。具体
的にはn回画像膨張処理を施した後に(n+1)回画像
収縮処理を施す。たとえば、本実施例の場合、該分断部
の間隙幅からn=8とした。さらに、該収縮画像におけ
る穴部を検出して穴埋め処理を施した後に境界画素群を
抽出する。境界画素群を含む画像と該関心領域画像との
和(OR)画像が仮想的に分断部を接続した画像(以
下、腰椎対象画像と呼ぶ)である。
【0047】つぎに、該腰椎2値化画像に対して細線化
処理を施した後に、該細線化画像と該腰椎対象画像との
積(AND)画像(図9a)を求める。さらに、該積画
像についてのフィレ座標を求める。
【0048】ここで、フィレ座標とは対象となっている
形状を包含する最小の四角形のうち、各辺がX軸、もし
くはY軸のどちらかに平行な四角形の、対角をなすふた
つの頂点の座標のことをいう(図9aにおけるP(X
p,Yp)、Q(Xq,Yq))。
【0049】該フィレ座標を利用して、図9bに示す該
積画像を囲む四角形を作図し、得られた画像に対してフ
ァインドホール処理を施す(図9c)。
【0050】ここで、ファインドホール処理とは、対象
となる画像において背景としての輝度値を持つすべての
閉領域を抽出する処理のことをいう。
【0051】該ファインドホール画像に対してラベリン
グ処理を施し、各ラベルを持つ形状毎に面積を求め、面
積が大きい方から順に2つの形状を選択することで図9
cにおける図形7および図形8を抽出する。
【0052】ここで、ラベリング処理とは対象画像にお
いて、互いに独立している各々の形状に対して番号付け
をおこなう処理のことを示す。
【0053】まず最初に、面積が一番大きい該図形7と
該腰椎対象画像との積(AND)画像を求める(図9
d)。ここで、該積画像は、片側の皮質骨の約半分の骨
幅を持っている。したがって、該積画像について数3に
より面積CSA1を求め、さらに周囲長BS1を求め、つ
いで数2により平均骨幅MWT1を求める。
【0054】該積画像を MWT1×β1+1 を整数化し
た回数分膨張処理を施し(図9e)、該片側の皮質骨用
テンプレート画像9を作成する。たとえば本実施例の場
合、β1=2.0とした。
【0055】つぎに、面積が2番目に大きい該図形8と
該腰椎対象画像との積(AND)画像を求める。ここ
で、該積画像は、片側の皮質骨の約半分の骨幅を持って
いる。したがって、該積画像について数3により面積C
SA2を求め、さらに周囲長BS2を求め、ついで数2に
より平均骨幅MWT2を求める。
【0056】該積画像を MWT2×β2+1 を整数化し
た回数分膨張処理を施し、該片側の皮質骨用テンプレー
ト画像を作成する。たとえば本実施例の場合、β2
2.0とした。
【0057】これらふたつの皮質骨用テンプレート画像
の和(OR)画像を求める(図9f)。ついで、該和画
像と該腰椎対象画像との積(AND)画像を求めること
により、結果的に、該皮質骨部(図9g)を分離および
/または抽出することができる。該関心領域画像と該皮
質骨部との差画像を求めることにより、結果的に海綿骨
部を分離および/または抽出することができる(図9
h)。
【0058】また、該ふたつの皮質骨用テンプレート画
像の和画像に対する非(NOT)画像を求め、該非画像
と該腰椎対象画像との積(AND)画像を求めることに
より、結果的に、該海綿骨部を分離および/または抽出
してもよい。また、該腰椎2値化画像と該海綿骨部との
差画像を求めることにより、結果的に、該皮質骨部を分
離および/または抽出してもよい。
【0059】また、上記の手法によって求めた皮質骨部
および/または該海綿骨部のみが入力画像の輝度値を保
持し、他のバックグラウンド領域の輝度値を0にした半
2値化画像を求めてもよい。
【0060】また、該入力画像を、基準となる角度だけ
回転した画像について同様の処理を施してもよい。
【0061】図10は、本発明の骨計測方法を実施する
ための骨計測装置の態様例として模式的に示したもので
ある。なお、本計測装置はCT装置のコンピュータ手段
と兼用させることも可能である。
【0062】本装置は、図10において、各種演算をお
こなう演算手段10と、μX線CT撮影で得た画像を加
工したり種々の指標を計測するために演算手段10内に
設けられた画像処理手段11と、画像処理開始等の命令
を入力するための入力手段12と、入力した命令を表示
するためのテキスト表示手段13と、画像処理が開始さ
れμX線CT撮影で得た画像が加工されていく過程を表
示するための画像表示手段14と、得られた計測結果を
出力するための出力手段15とを備えたものである。
【0063】本骨計測装置は、影像記憶手段16を具備
することが好ましい。かかる影像記憶手段16として
は、μX線CT撮影によって得られた画像でのCT値の
大小に関するデジタル信号を撮影した断面内の位置に対
応させたデータ群、各種構造指標、該構造指標を算出す
る過程で得られたデータ群を記憶し得るものであればい
かなるものであってもよく、骨計測の目的に応じてその
記憶サイズメモリを選ぶ。具体例としては、ハードディ
スクのような高速・大容量の記憶装置および、μX線C
T撮影によって得られた画像データを演算手段10に入
力するための、光磁気ディスクのような大容量かつ荷搬
に適した記憶装置等が挙げられる。この場合、光磁気デ
ィスクによって演算手段10に入力された画像データは
ハードディスクに転送され高速処理できるようにする。
【0064】また、本装置には図10に示すごとき影像
記憶手段16によって記憶された被検骨の影像を画像と
して表示するためのCRT(Cathode Ray Tube)のご
とき画像表示手段14と、表示された被検骨の画像にお
いて骨計測に必要な基準ポイントを入力するためのポイ
ント入力手段17と、入力された基準ポイントを用いて
記憶された被検骨の影像に関する骨計測のための演算を
おこなうための演算手段10が具備されている。
【0065】かかる画像表示手段14としては、影像記
憶手段16に記憶されたデジタル信号と位置の関係から
なるデータ群を画像として表示し得るものであればいか
なるものであってもよく、具体的には解像度およびコス
トから好適な例としてはCRT等が挙げられる。また、
テキスト表示手段13と画像表示手段14は兼用させる
ことができる。
【0066】ポイント入力手段17としては、画像表示
手段14において基準ポイントとして位置を特定して入
力することができればいかなるものであってもよく、具
体例としては図10に17として示したごときカーソル
位置表示制御手段や、ライトペン型入力手段、タッチパ
ネルにより外部より入力する方法ならびに記憶された被
検骨の影像から自動的に入力する方法などが挙げられ
る。
【0067】また、本骨計測装置における骨計測結果の
出力手段15としては、演算によって得られた計測結果
を出力できるものであればいかなるものであってもよ
く、具体例としてはハードコピーにはドット式インクプ
リンタ、サーマルプリンタ、レーザプリンタ、ビデオプ
リンタ、その他のCRT画面等が挙げられる。
【0068】
【発明の効果】本発明を用いれば、自動的、かつ、迅
速、かつ、再現性良く、かつ、物理的に意義がある皮質
骨部と海綿骨部との分離および/または抽出ができるた
め、より正確かつ迅速な骨構造評価ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】皮質骨部と海綿骨部の分離および/または抽出
方法の他の例
【図2】μX線CTおよびμX線CTを使った断面像取
得方法の説明図
【図3】ラット大腿骨遠位端断面の2値化画像の例
【図4】皮質骨部と海綿骨部の分離および/または抽出
方法のフローチャートの例
【図5】皮質骨部と海綿骨部の分離および/または抽出
方法の説明図
【図6】チェインコードの説明図
【図7】ラット腰椎の中心断面の2値化画像およびRO
I画像
【図8】皮質骨部と海綿骨部の分離および/または抽出
方法のフローチャートの例
【図9】皮質骨部と海綿骨部の分離および/または抽出
方法の説明図
【図10】態様例
【符号の説明】
1 皮質骨部と海綿骨部との境界画素群 2 X線管 3 回転型陽極 4 被検骨 5 スリット 6 センサ 7 1番目に面積大のラベル形状 8 2番目に面積大のラベル形状 9 片側の皮質骨用テンプレート画像 10 演算手段 11 画像処理手段 12 入力手段 13 テキスト表示手段 14 画像表示手段 15 出力手段 16 影像記憶手段 17 ポイント入力手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−138854(JP,A) 特開 平7−236630(JP,A) 特開 平7−236629(JP,A) 特開 平7−236628(JP,A) 特開 平7−148143(JP,A) 特開 平6−269434(JP,A) 特開 平8−164129(JP,A) 特開 平5−76553(JP,A) 特開 平7−284020(JP,A) 特開 昭63−216549(JP,A) 特開 平4−338459(JP,A) 特開 平2−126837(JP,A) 国際公開95/6874(WO,A1) Journal of Comput er Assisted Tomogr aphy,15[1](1991)(米)p. 133−139 ホルモンと臨床、43[8](1995)、 藤井、藤田、p.791−796 CLINICAL CALCIUM, 2[8](1992)、福永、p.1083− 1088 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 6/00 - 6/14 G06F 19/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検骨の関心断面の構造を表す関心断面
    画像を2値化して骨部を抽出し、該骨部の細線化画像を
    用いて皮質骨部と海綿骨部とを自動的に分離および/ま
    たは抽出する骨計測方法であり、該細線化画像の内部を
    穴埋めして得られる画像と前記関心断面の骨部2値化画
    像とから皮質骨部の外側半分の画像を抽出し、この抽出
    した外側皮質骨部画像が本来の皮質骨骨幅の約1/2の
    骨幅であることを用いて皮質骨部を分離および/または
    抽出することを特徴とする骨計測方法。
  2. 【請求項2】 外側皮質骨部画像の平均骨幅を求め、該
    平均骨幅または該骨幅と一定関係の値の整数値の回数だ
    け外側皮質骨骨部画像を膨張させ、この膨張画像と前記
    骨部2値化画像の積(AND)処理により皮質骨部を分
    離および/または抽出することを特徴とする請求項
    骨計測方法。
  3. 【請求項3】 微小フォーカスX線断層写真撮影装置に
    よって得られた被検骨の関心断面画像を入力画像として
    用いる請求項1、2の骨計測方法。
JP11241896A 1996-03-29 1996-05-07 骨計測方法 Expired - Fee Related JP3229200B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11241896A JP3229200B2 (ja) 1996-05-07 1996-05-07 骨計測方法
CA002201057A CA2201057C (en) 1996-03-29 1997-03-26 A method of processing a sectional image of a sample bone including a cortical bone portion and a cancellous bone portion
EP97105299A EP0803843B1 (en) 1996-03-29 1997-03-27 A method of processing a sectional image of a sample bone including a cortical bone portion and a cancellous bone portion
US08/825,091 US5835619A (en) 1996-03-29 1997-03-27 Method of processing a sectional image of a sample bone including a cortical bone portion and a cancellous bone portion
DE69724865T DE69724865D1 (de) 1996-03-29 1997-03-27 Verfahren zur Verarbeitung des Schnittbildes einer Knochenprobe mit Kortikal- und Spongiosaknochengebieten
AT97105299T ATE250252T1 (de) 1996-03-29 1997-03-27 Verfahren zur verarbeitung des schnittbildes einer knochenprobe mit kortikal- und spongiosaknochengebieten
AU16674/97A AU713136B2 (en) 1996-03-29 1997-04-01 A method of processing a sectional image of a sample bone including a cortical bone portion and a cancellous bone portion

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11241896A JP3229200B2 (ja) 1996-05-07 1996-05-07 骨計測方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09294740A JPH09294740A (ja) 1997-11-18
JP3229200B2 true JP3229200B2 (ja) 2001-11-12

Family

ID=14586160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11241896A Expired - Fee Related JP3229200B2 (ja) 1996-03-29 1996-05-07 骨計測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3229200B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6821350B2 (en) 2002-01-23 2004-11-23 Applied Materials, Inc. Cleaning process residues on a process chamber component

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4495891B2 (ja) * 1999-06-03 2010-07-07 帝人株式会社 骨計測方法
JP2005304872A (ja) * 2004-04-22 2005-11-04 Hirokazu Gesso 骨折予知判定システム及び骨折予知判定方法
WO2006085525A1 (ja) * 2005-02-09 2006-08-17 Hitachi Medical Corporation 画像診断支援システム、画像診断支援プログラム
JP5280058B2 (ja) * 2008-01-28 2013-09-04 株式会社日立メディコ 画像診断支援システム
JP5640280B2 (ja) * 2011-01-12 2014-12-17 国立大学法人広島大学 骨粗鬆症診断支援装置及び骨粗鬆症診断支援プログラム
JP6734390B2 (ja) * 2016-03-25 2020-08-05 ペルキネルマー ヘルス サイエンシーズ, インコーポレイテッド 3d解剖学的画像から骨の中心軸を特徴付けるためのシステム及び方法
US10136869B2 (en) 2016-03-25 2018-11-27 Perkinelmer Health Sciences, Inc. Systems and methods for characterizing a central axis of a bone from a 3D anatomical image

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
CLINICAL CALCIUM,2[8](1992)、福永、p.1083−1088
Journal of Computer Assisted Tomography,15[1](1991)(米)p.133−139
ホルモンと臨床、43[8](1995)、藤井、藤田、p.791−796

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6821350B2 (en) 2002-01-23 2004-11-23 Applied Materials, Inc. Cleaning process residues on a process chamber component

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09294740A (ja) 1997-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6466687B1 (en) Method and apparatus for analyzing CT images to determine the presence of pulmonary tissue pathology
JP3619270B2 (ja) ヒストグラム領域を検知し、ディジタル放射線撮影画像のトーンスケールの再現を改善する方法
US7664297B2 (en) Three-dimensional joint structure measuring method
EP0905638A1 (en) A method of estimation
JP3656695B2 (ja) 骨計測方法および装置
JP3499761B2 (ja) 骨画像処理方法及び骨強度評価方法
CN103886576B (zh) 一种腺体组织特征灰度检测方法及装置
JP2008043758A (ja) オパシティの検出のために放射線画像を処理するための方法
JP4495891B2 (ja) 骨計測方法
JP3229200B2 (ja) 骨計測方法
US7330576B2 (en) Quantification method of vessel calcification
Marar et al. Mandible bone osteoporosis detection using cone-beam computed tomography
Marsh Jr et al. Ex vivo coronary calcium volume quantification using a high-spatial-resolution clinical photon-counting-detector computed tomography
JP2001076141A (ja) 画像認識方法および画像処理装置
JP3258233B2 (ja) 骨計測方法
JP3709759B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP3238626B2 (ja) 骨計測方法
JPH1119077A (ja) 放射線画像における腫瘤影の検出方法及び装置
JPH11155849A (ja) 骨画像情報取得方法
JP3731400B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
Šprem et al. Classification of coronary artery calcifications according to motion artifacts in chest CT using a convolutional neural network
JP3229179B2 (ja) 骨計測方法
Lima et al. Three-dimensional conic beam X-ray microtomography in bone quality
Imai et al. Fractal-feature distance analysis of radiographic image
JPH09266905A (ja) 骨計測方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070907

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090907

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090907

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees