JPH09266905A - 骨計測方法 - Google Patents

骨計測方法

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JPH09266905A
JPH09266905A JP8081410A JP8141096A JPH09266905A JP H09266905 A JPH09266905 A JP H09266905A JP 8081410 A JP8081410 A JP 8081410A JP 8141096 A JP8141096 A JP 8141096A JP H09266905 A JPH09266905 A JP H09266905A
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section
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JP8081410A
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Kenji Morimoto
賢二 森本
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 骨強度のうち、特に構造に関する特性を非破
壊的かつ正確に評価する。 【解決手段】 被検骨の関心断面に関する微小フォーカ
スX線断層写真撮影画像情報の、2値化画像における切
辺長についての統計的指標又は骨部に対応する細線化画
像情報の分岐点数などの形態指標又は骨部についてのモ
ーメント等の力学的指標を求める、骨計測方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、骨計測方法および
骨計測装置に関するものである。さらに詳細には、本発
明は、被検骨の代表断面を微小フォーカスX線断面写真
撮影して得られた画像を画像処理装置に入力し各種指標
を計測することで、骨の強度のうち特に構造に関する特
性を非破壊的にかつ正確に評価する方法を提供するもの
である。
【0002】
【従来の技術】骨強度評価においては骨構造評価が重要
な課題である。骨構造は、外観形状と内部構造とに大別
される。従来の研究における内部構造についての評価指
標は局所的な面積計測や密度計測しかなく、骨構造評価
としては不十分であった。また、従来の骨強度評価方法
の一例として、骨塩量を測定する方法(例:DEXA
法、MD法等)がある。しかしこれらの方法は、骨塩量
と骨強度の間に比較的良い相関があるという事実を利用
した評価方法に過ぎず、同一骨塩量であっても骨強度は
違うといった事実がしばしば見られた。
【0003】なお、DEXA(Dual Energy X-Ray Abso
rptiometry)法とは、物体の線減弱係数が照射X線の波
長(エネルギー)によって変化することを利用して、2
種の単色X線を被検体に照射することで軟部組織と骨部
について分離的に骨塩量を求める方法である。
【0004】また、MD(MicroDensitometry )法
(「骨代謝」第13巻、187―195頁(1980
年)、第14巻、91―104頁(1981年)等参
照)とは、厚さが除々に変化しているアルミニウム階段
と被検者の右手第2中手骨とを、1枚のレントゲン写真
フイルム上に同時に撮影し、該アルミニウム階段部のレ
ントゲン写真フイルム黒化度と該第2中手骨1/2部位
のレントゲン写真フイルム黒化度とを、マイクロデンシ
トメータを用いて比較することで骨塩量および皮質骨指
数を求める方法である。この方法は、近年コンピュータ
を使用して行われるようになりCXD法といわれるよう
になった。
【0005】そこで、骨強度は骨自体の材質と構造によ
るところが大きいという仮定に基づいて強度評価しよう
という試みがなされるようになった。
【0006】骨にかかる負荷の典型例は、理想力学を適
用して応力とひずみの関係を計算すると数1〜3にな
る。
【0007】
【数1】引張・圧縮:ε=W/(EA) [ただし、ε:ひずみ、W:負荷、E:ヤング率、A:
断面0次モーメント]
【0008】
【数2】曲げ :Y=(Wl3 )/(48EI) [ただし、y:変形量、W:負荷、l:支点間距離、
E:ヤング率、I:断面2次モーメント]
【0009】
【数3】ねじり :θ=2(1+ν)T/(EJ) [ただし、θ:単位長さ当たりのねじれ角、ν:ポアソ
ン比、T:ねじりトルク、E:ヤング率、J:極慣性モ
ーメント]
【0010】これからも明らかなように、強度評価に関
しては縦弾性係数(ヤング率:E)が重要な指標であ
る。縦弾性係数については、局所的骨塩量と関連がある
という文献(「THE JOURNAL OF BONE AND JOINT SURGER
Y 」Vol.59−A, No.9.P954−962等参照)
がある。
【0011】一方、骨構造を計測するにあたっては、外
観形状計測と内部構造計測の2種類が考えられるが、骨
強度を評価する場合においては内部構造の方が重要度は
高い。しかしながら、内部構造を観察するには、破壊的
に骨を薄く切り出して顕微鏡で観察するか、解像度20
0μm程度の低解像度のCT(Computed Tomography)
装置を用いる方法しかなかった。したがって、同一被検
骨について他の試験を実施できない、人間に適用できな
い、微細な骨梁構造まで観察できないといった様々な問
題点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、非破壊的、
かつ、微視的に被検骨の内部構造を観察し、骨強度をよ
く反映する指標を計測する方法を見出し、骨強度評価の
うち特に構造に対する評価がより正確かつ迅速に行える
ようにすることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる目
的を達成するために鋭意研究した結果、海綿骨の微細構
造を計測するのに十分な焦点寸法・解像度をもつ微小フ
ォーカスX線断面写真撮影装置を用いて被験骨を撮影し
た画像をもとに各種画像処理を施し、骨強度評価指標の
うち特に骨の構造に関する各指標を計測できることを見
いだし本発明に到達した。
【0014】すなわち本発明は、被検骨の関心断面に関
する微小フォーカスX線断層写真撮影画像情報を2値化
して骨部のみを抽出した2値化画像情報において、骨髄
部または海綿骨部について任意の異なる多数の直線によ
る切辺長を計測し、平均値、最大値および標準偏差のう
ちの少なくとも1個の統計的指標を得ることを特徴とす
る骨計測方法を提供するものである。
【0015】さらに本発明は、被検骨の関心断面に関す
る微小フォーカスX線断層写真撮影画像情報の骨部に対
応する細線化画像情報における、分岐点数、ループ数お
よびフリーエンド数のうちの少なくとも1個の指標を計
測することを特徴とする骨計測方法を提供するものであ
る。
【0016】さらに本発明は、該被験骨の関心断面に関
する微小フォーカスX線断層写真撮影画像情報を2値化
して骨部のみを抽出し、該抽出画像情報のうち骨部全体
もしくは皮質骨のみまたは海綿骨部のみの断面0次モー
メント、断面2次モーメントおよび極慣性2次モーメン
トのうちの少なくとも1個の指標を求めることを特徴と
する骨計測方法を提供するものである。
【0017】さらに本発明は、該被験骨の関心断面に関
する微小フォーカスX線断層写真撮影画像情報を2値化
して骨部のみを抽出した画像情報と、前記撮影画像情報
との積をとり、該積画像のうち骨部全体もしくは皮質骨
のみまたは海綿骨部についてCT値またはCT値を重力
単位系に変換した密度で重み付けした断面0次モーメン
ト、断面2次モーメントおよび極慣性2次モーメントの
うちの少なくとも1個の指標を求めることを特徴とする
骨計測方法を提供するものである。
【0018】なおCT値とは、CT装置にて撮影した被
験体の密度情報を、空気の密度を−1000、水の密度
を0として構成した値である。
【0019】CT値を重力単位系の密度に変換する方法
には、1種類以上の違った密度をもつ密度校正用基準物
質をあらかじめ、あるいは被検骨と同時に撮影すること
により、被検骨関心断面の各画素のCT値を重力単位系
に変換する方法が好適である。
【0020】
【作用】したがって、本発明は以上のような手段を講じ
たことにより、非破壊的、かつ、微視的に被検骨の断面
像を観察できるため、より正確かつ迅速な構造評価がで
きる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例についた図1〜10
を参照して説明する。
【0022】まず、骨強度を評価する指標を計測する前
に、被検骨を代表する特性を持つような断面を決定し、
該断面についての断層写真像を取得する。
【0023】断面写真には、骨の内部構造を詳細に計測
することが可能な程度の解像度が必要とされる。したが
って、断面写真像を得る方法としては、フォーカスサイ
ズ20μm以下、好ましくは10μm以下の微小焦点か
らX線を発生・照射する微小フォーカスX線断面写真撮
影(以下、μX線CT)が挙げられる。具体的には、骨
梁を観察するのに十分な10μm程度の解像度が得られ
るものであればよい。
【0024】なお、本発明の装置に適用できる被験体の
例としては、動物の骨の発育状態、老化度の確認、又は
骨粗鬆症、骨軟化症等の骨病変の種類の範囲又はその進
行度、治療時の効果の確認等の種々の骨計測を行う場合
に必要とされる動物の被検骨等が挙げられる。被検骨の
具体例としては、大腿骨、頸骨、腓骨、腰椎、尾椎が挙
げられる。その他の被験物としては、撮影して、得られ
た断面像を画像処理装置に入力できるものであればいか
なるものであってもよい。
【0025】該被検骨は、軟部組織もしくは、軟部組織
様のものが付着している場合とそうでない場合が考えら
れる。脂肪成分が多い軟部組織が付着している場合には
管電圧を変えて2回以上X線を発生・照射してμX線C
T撮影することにより、各波長のX線に対する軟部組織
と骨部のX線減弱係数の違いを利用して軟部組織をキャ
ンセルする方法(DECT:Dual Energy Computed Tom
ography )が報告されているのでこの方法を応用的に用
いても良い。
【0026】以下、μX線CTおよびμX線CTを使っ
た断面像取得方法を図1を用いて説明する。
【0027】本発明で用いたμX線CTは、焦点寸法が
約8μmのX線管1を使用した。回転陽極2にて加速さ
れた電子は該X線管の該焦点寸法の領域に照射されX線
を発生する。該X線は被検骨3を透過した後に、スリッ
ト4によってスライス厚さ分の情報のみに絞られセンサ
5に到達する。たとえば被検骨を徐々に自転させること
により、被検骨に対する照射X線方向を変化させ、その
都度X線照射、センサ検出を繰り返しμX線CT像を再
構成する。本発明において得たμX線CT像は縦512
画素×横512画素であり、1画素当たりの寸法は縦約
15μm×横約15μmであり、各画素のCT値は216
階調で表現した。また、各画素のCT値を画像処理装置
に入力する際には数4で変換した。
【0028】
【数4】
【0029】[ただし、TL:変換後CT値、C
max :最大CT値、CTmin :最小CT値]
【0030】上記のようにして得られた画像をもとに各
種画像処理を実施する。本発明における画像処理方法を
以下に詳細に説明する。
【0031】骨構造特性を評価する指標を、骨梁の太さ
・骨梁の穿孔度を評価する骨髄空切辺・骨髄切辺等の穿
孔度指標と、骨梁の連続性を評価する細線化指標と、断
面0次モーメント・断面2次モーメント・極慣性モーメ
ント等の量的指標に分類する。
【0032】μX線CTにより撮影された被検骨の関心
部位断面像は、画像処理装置に入力され、入力画像とな
り、ついで、2値化される。
【0033】なお、入力画像の2値化方法としては、た
とえば判別分析法を用いることができる。判別分析法と
は、画像中の画素をある閾値でクラス分けしたときに、
各クラス内の画素の輝度のばらつきが小さく、各クラス
間のばらつきが大きくなるような閾値によって2値化す
る方法のことである。
【0034】さらに詳細には、各クラスの画素の輝度の
ばらつきを表す指標としては、クラス内分散δW2 を用
いる。 δW2 =ω1 σ1 2 +ω2 σ2 2 [ただし、ω1 :クラス1の画素数、σ1 :クラス1の
画素の輝度の分散、ω2:クラス2の画素数、σ2 :ク
ラス2の画素の輝度の分散]
【0035】また、クラス間のばらつきを表す指標とし
てはクラス間分散δB2 を用いる。 δB2 =ω1 ω2 (M1 −M2 2 [ただし、M1 :クラス1の画素の輝度の平均、M2
クラス2の画素の輝度の平均]
【0036】次にδB2 とδW2 の比である分散比F0
が最大になるような閾値を求める。 F0 =δB2 /δW2
【0037】該閾値によって2値化する方法を判別分析
法という。図2はこの判別分析法による2値化画像を示
す。該2値化画像について、数5により骨部0次モーメ
ントを算出する。ついで、数7および数8によりX軸回
りおよびY軸回りの骨部断面1次モーメントを計算し、
さらに数9により重心点G(Xg ,Yg )を算出する。
【0038】
【数5】m00=Σi Σj φ[f(i,j)] [ただし、骨部:φ[f(i,j)]=1、それ以外:
φ[f(i,j)]=0]
【0039】ここで、i,jとは512×512画素か
らなる2次元画像空間のX軸(画像の水平方向)、Y軸
(同じく垂直方向)の座標値を意味する。また、iおよ
びjの範囲は
【0040】
【数6】
【0041】である。
【0042】なお、f(i,j)とは座標(i,j)に
おける画像の輝度値のことをいう。
【0043】
【数7】 m10=Σi Σj j・φ[f(i,j)] (X軸回り)
【0044】
【数8】 m01=Σi Σj i・φ[f(i,j)] (Y軸回り)
【0045】
【数9】
【0046】さらに、数10によって定義されるX軸回
りの骨部断面2次モーメントを計算する。
【0047】
【数10】 m20=Σi Σj (j−Yg 2 ・φ[f(i,j)]
【0048】該重心点Gを中心として画像を除々に回転
していき、該骨部断面2次モーメントが最大になるよう
にする。すなわち、重心座標を通る慣性主軸(図2中の
1点鎖線)がY軸に平行となるように2値化画像を回転
させる。
【0049】上記のような手法を用いて、μX線CTに
より撮影された被検骨の関心部位断面像が基準位置にな
るように回転した該回転済画像をもとに、該断面の穿孔
度指標を計測する手法について、図3〜5を参照して詳
細に説明する。
【0050】穿孔度計測画像処理のフローチャートを図
3に、説明図を図4に示す。μX線CTにより撮影され
た被検骨の関心部位断面像は、前記の所定の手続きを経
て回転済画像に加工される。該回転済画像は、画像処理
装置に入力され入力画像となる。
【0051】該入力画像において、基準点Pを任意に決
定する。ついで、該基準点Pを始点とし海綿骨部を横断
するような任意の直線Lを設定する。該直線Lのみを含
む画像と、該2値化画像の積をとる。結果的に、k箇所
の骨梁切辺が抽出される。該k箇所の骨梁切辺長tcl
を測定する。
【0052】該基準点Pを統計的に充分な回数l、例え
ば100回移動させ、各々の点Pについて該直線Lを統
計的に充分な回数m、例えば36回設定しなおす。これ
らのときに得られる該骨髄切辺長を計測する。したがっ
て骨髄切辺長は mcl[l][m][k] の配列結果を得る。
【0053】該分布の特徴を表す指標の一例としては、
平均値・最大値・最小値・標準偏差および/もしくはこ
れらを用いて計算した指標、あるいはフリーエ解析等の
パターン解析結果が考えられる。
【0054】つぎに、μX線CTにより撮影された被検
骨の関心部位断面像をもとに、該断面の細線化指標を計
測する手法について図6〜7を参照して詳細に説明す
る。
【0055】細線化指標計測画像処理のフローチャート
を図6に、説明図を図7に示す。μX線CTにより撮影
された被検骨の関心部位断面像を、前記の穿孔度指標計
測の場合と同様の方法により、2値化した後に回転す
る。得られた回転済画像を入力画像とする。
【0056】該入力画像に対して細線化処理を施す。細
線化処理によって得られた画像をもとに分岐点数、ルー
プ数、フリーエンド数、分岐点間距離、分岐点−フリー
エンド距離の少なくとも1指標を計測する。該分岐点数
の計測は、3方向分岐および4方向分岐およびその他の
分岐を別々に計測してもよい。
【0057】ここで、2値化画像の細線化とは、対象と
なる図形の連結性を変えない、すなわち図形が切れたり
孔が生じたりしないようにしながら線幅を細くしていき
最終的に線幅が1となった中心線を抽出する操作のこと
を指す。
【0058】最後に、μX線CTにより撮影された被検
骨の関心部位断面像をもとに、該断面の細線化指標を計
測する手法について図8〜10を参照して詳細に説明す
る。
【0059】量的指標計測画像処理のフローチャートを
図8に、説明図を図9に示す。μX線CTにより撮影さ
れた被検骨の関心部位断面像を、前記の穿孔度指標計測
の場合と同様の方法により、2値化した後に回転する。
得られた回転済画像を入力画像とする。該入力画像につ
いて数5で定義される骨部0次モーメント(断面積)m
00を計算する。
【0060】ついで、数7および数8によりX軸回りお
よびY軸回りの骨部断面1次モーメントm10、m01を計
算する。
【0061】さらに、数9より重心座標G(Xg
g )を計算する。
【0062】数10より、該重心座標Gに関するX軸回
りの骨部断面2次モーメントm20を計算し、Y軸回りの
骨部断面2次モーメントm02については数11で計算す
る。
【0063】
【数11】 m02=Σi Σj (i−Xg 2 ・φ[f(i,j)]
【0064】さらに、数12により、該重心座標Gに関
する骨部極慣性モーメントm30を計測する。
【0065】
【数12】m30=Σi Σj {(j−Xg 2 +(i−Y
g 2 }・φ[f(i,j)]
【0066】重心座標、骨部断面1次モーメント、骨部
2次モーメント、骨部極慣性モーメントは、密度情報を
付加するとさらに有用な指標が得られると考えられるの
で、2値化する前の画像において、該2値化画像で骨部
と判断された領域以外の領域の輝度値を0にした半2値
化画像について、数13によって骨部0次モーメント
を、さらに数14および数15によって骨部断面1次モ
ーメントを計算する。ついで、数16により重心座標を
求める。該重心座標をもとに数10および数11で定義
されるX軸回りおよびY軸回りの骨部断面2次モーメン
ト、数12で定義される骨部極慣性2次モーメントを計
算してもよい。
【0067】
【数13】m′00=Σi Σj f(i,j)
【0068】
【数14】 m′10=Σi Σj j・f(i,j) (X軸回り)
【0069】
【数15】 m′01=Σi Σj i・f(i,j) (Y軸回り)
【0070】
【数16】
【0071】該重心座標に関して、数17および数18
によりX軸回りおよびY軸回りの骨部断面2次モーメン
トを計算する。
【0072】
【数17】 m′20=Σi Σj (j−Xg ′)2 ・f(i,j)
【0073】
【数18】 m′20=Σi Σj (j−Yg ′)2 ・f(i,j) 該重心座標に関して、数19により骨部極慣性モーメン
トを計測する。
【0074】
【数19】m′30=Σi Σj {(j−Yg ′)2 +(i
−Xg ′)2 }・f(i,j)
【0075】つぎに、世界的によく知られている手法で
ある定量的X線断層写真(QCT:Quantitative Compu
ted Tomography)撮影技術について説明する。
【0076】密度が違う2種類以上の物質を、好ましく
は同時にCT撮影し、各々のCT値と実際の密度を対比
させることで、被検部位のCT値をSI単位系[g/c
3]に変換する方法のことを指す。中でも生体の骨密
度を計測する際等には、軟部組織をキャンセルしたいか
どうかでSEQCT(Single Energy Quantitative Com
puted Tomography)とDEQCT(Dual Energy Quanti
tative Computed Tomography)が使い分けられているの
が現状である(向井孝夫:骨塩定量法の原理と基本性能
骨塩定量法の原理・骨ミネラル測定と骨粗鬆症:21
−26,1989参照)。これらどちらの手法を用いて
もよいが、一般的なSEQCT手法により、被検骨の関
心断面のCT画像における各画素のCT値をSI単位系
[g/cm3 ]に変換する。上記のようにして得られた
SI単位系のCT値によって重み付けされた骨部0次モ
ーメント、骨部断面1次モーメント、重心座標、骨部断
面2次モーメント、骨部極慣性モーメントを求めてもよ
い。得られた密度画像において座標(i,j)における
各画素密度をF(i,j)と表す。前記の穿孔度指標計
測の場合と同様の方法により、2値化した後に回転す
る。得られた回転済画像を入力画像とする。該入力画像
について、骨部0次モーメントは数20により、骨部断
面1次モーメントは数21および数22により、重心座
標は数23により計算できる。
【0077】
【数20】M00′=Σi Σj F(i,j)
【0078】
【数21】M10′=Σi Σj j・F(i,j)
(X軸回り)
【0079】
【数22】M01′=Σi Σj i・F(i,j)
(Y軸回り)
【0080】
【数23】
【0081】得られた重心座標に関して数24および数
25によりX軸回りおよびY軸回りの骨部断面2次モー
メントを計算する。
【0082】
【数24】 M20=Σi Σj (j−YG 2 ・F(i,j) (X軸回り)
【0083】
【数25】 M02=Σi Σj (j−XG 2 ・F(i,j) (Y軸回り) 該重心座標に関する骨部極慣性モーメンは数26により
計測する。
【0084】
【数26】M30=Σi Σj {(j−YG 2 +(i−X
G 2 }・f(i,j)
【0085】本発明の骨計測装置は、かかる骨計測方法
を実施するための構成を有することを特徴としている。
図10は、本発明の骨計測装置の態様例として模式的に
示したものである。なお、本計測装置はCT装置のコン
ピュータ手段と兼用させることも可能である。その場
合、途中で可視的画像を形成することなく、目的を達成
することもできる。
【0086】本発明は、図10において、各種演算を行
う演算手段6と、μX線CT撮影で得た画像を加工した
り種々の指標を計測するために演算手段6内に設けられ
た画像処理手段7と、画像処理開始等の命令を入力する
ための入力手段8と、入力した命令を表示するためのテ
キスト表示手段9と、画像処理が開始されたμX線CT
撮影で得た画像が加工されていく過程を表示するための
画像表示手段10と、得られた計測結果を出力するため
の出力手段11とを備えたものである。
【0087】本発明の骨計測装置は、影像記憶装置12
を具備することが好ましい。かかる影像記憶手段として
は、μX線CT撮影によって得られた画像でのCT値の
大小に関するデジタル信号を撮影した断面内の位置を対
応させたデータ群、各種構造指標、該構造指標を算出す
る過程で得られたデータ群を記憶し得るものであればい
かなるものであってもよく、骨計測の目的に応じてその
記憶メモリサイズを選ぶ。具体例としては、ハードディ
スクのような高速・大容量の記憶装置および、μX線C
T撮影によって得られた画像データを演算手段に入力す
るための、光磁気ディスクのような大容量かつ荷搬に適
した記憶装置等があげられる。この場合、光磁気ディス
クによって演算手段に入力された画像データはハードデ
ィスクに転送され、高速処理できるようにする。
【0088】また、本発明の装置には図10に示すごと
き影像記憶手段によって記憶された被検骨の影像を画像
として表示するためのCRT(Cathode Ray Tube)のご
とき画像表示手段9と、表示された被検骨の画像におい
て骨計測に必要な基準ポイントを入力するためのポイン
ト入力手段13と、入力された基準ポイントを用いて記
憶された被検骨の影像に関する骨計測のための演算を行
うための演算手段6が具備されている。
【0089】かかる画像表示手段10としては、影像記
憶手段12に記憶されたデジタル信号と位置の関係から
なるデータ群を画像として表示し得るものであればいか
なるものであってもよく、具体的には解像度およびコス
トから好適な例としてはCRT等が挙げられる。また、
テキスト表示手段9と画像表示手段12は兼用させるこ
とができる。
【0090】ポイント入力手段13としては、画像表示
手段10において基準ポイントとして位置を特定して入
力することができればいかなるものであってもよく、具
体例としては図10に13として示したごときカーソル
位置表示指示制御手段や、ライトペン型入力手段、マウ
ス型入力手段、タッチパネルにより外部より入力する方
法並びに記憶された被検骨の影像から自動的に入力する
方法などがあげられる。
【0091】また、本発明の骨計測装置における骨計測
結果の出力手段11としては、演算によって得られた計
測結果を出力できるものであればいかなるものであって
もよく、具体例としてはハードコピーにはドット式イン
クプリンタ、サーマルプリンタ、レーザプリンタ、ビデ
オプリンタ、その他のCRT画面等があげられる。
【0092】
【発明の効果】本発明は、被検骨の関心断面を微小フォ
ーカスX線CT撮影し、得られた画像を画像処理装置に
入力することで、骨強度評価指標のうち特に骨構造に関
する穿孔度指標、骨線化指標、量的指標を計測すること
ができる。結果として、非破壊的、かつ、微視的に被検
骨断面像を観察できるため、より正確かつ迅速な骨構造
評価ができる。強いては、より正確かつ迅速な骨強度評
価ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】μX線CTおよびμX線CTを使った断面像取
得方法の説明図
【図2】判別分析法を用いて画像を2値化した例
【図3】穿孔度計測の画像処理フローチャート
【図4】穿孔度計測の説明図
【図5】骨梁切辺長計測結果の分布例
【図6】細線化指標計測の画像処理フローチャート
【図7】細線化指標計測の説明図
【図8】量的指標計測の画像処理フローチャート
【図9】量的指標計測の説明図
【図10】本発明の骨計測装置の態様例
【符号の説明】
1 X線管 2 回転型陽極 3 被検骨 4 スリット 5 センサ 6 演算手段 7 画像処理手段 8 入力手段 9 テキスト表示手段 10 画像表示手段 11 出力手段 12 影像記憶装置 13 ポイント入力手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検骨の関心断面に関する微小フォーカ
    スX線断層写真撮影画像情報を2値化して骨部のみを抽
    出した2値化画像情報において、骨髄部または海綿骨部
    について任意の異なる多数の直線による切辺長を計測
    し、平均値、最大値および標準偏差のうちの少なくとも
    1個の統計的指標を得ることを特徴とする骨計測方法。
  2. 【請求項2】 被検骨の関心断面に関する微小フォーカ
    スX線断層写真撮影画像情報の骨部に対応する細線化画
    像情報における、分岐点数、ループ数およびフリーエン
    ド数のうちの少なくとも1個の指標を計測することを特
    徴とする骨計測方法。
  3. 【請求項3】 該被験骨の関心断面に関する微小フォー
    カスX線断層写真撮影画像情報を2値化して骨部のみを
    抽出し、該抽出画像情報のうち骨部全体もしくは皮質骨
    のみまたは海綿骨部のみの断面0次モーメント、断面2
    次モーメントおよび極慣性2次モーメントのうちの少な
    くとも1個の指標を求めることを特徴とする骨計測方
    法。
  4. 【請求項4】 該被験骨の関心断面に関する微小フォー
    カスX線断層写真撮影画像情報を2値化して骨部のみを
    抽出した画像情報と、前記撮影画像情報との積をとり、
    該積画像のうち骨部全体もしくは皮質骨のみまたは海綿
    骨部についてCT値またはCT値を重力単位系に変換し
    た密度で重み付けした断面0次モーメント、断面2次モ
    ーメントおよび極慣性2次モーメントのうちの少なくと
    も1個の指標を求めることを特徴とする骨計測方法。
  5. 【請求項5】 該微小フォーカスX線断層写真撮影画像
    情報が、可視的画像情報から入力される、請求項1〜4
    記載のいずれかの骨計測方法。
  6. 【請求項6】 該可視的画像情報がμX線CT画像であ
    る請求項5記載の骨計測方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4495891B2 (ja) * 1999-06-03 2010-07-07 帝人株式会社 骨計測方法
CN106871764A (zh) * 2017-02-28 2017-06-20 成都金盘电子科大多媒体技术有限公司 一种基于医学影像的空间长度测量方法

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