JP3228814U - 食品の熟成保管容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】食品を美味しく飲食・保管するための、スギ材の中に存在する有効成分を放出させて熟成効果を高める食品の熟成保管容器を提供する。【解決手段】厚さ8〜20mmのスギ材の平板から製作された正方形、又は長方形の蓋付き箱体において、内部面に幅4〜8mm、深さ4〜8mmのスリット3で、各スリット間の間隔を4〜8mmである木口面を持つ、長さ50〜1000mmのスリット部2を持つスギ平板材によって構成されて、スリット部が箱体の内面で箱容積1L当たり300〜500平方センチメートルの面積に施されている。【選択図】図2
Description
本考案は、食品を美味しく飲食・保管するための、スギ材の中に存在する有効成分を放出させて熟成効果を高める食品の熟成保管容器で、スギ材を遠赤外線により低温で、且つ、短期間に乾燥させることにより、スギ材に含有される高機能成分(セドロール、木の香り、精油、抽出成分等)の雰囲気をもたらせる高機能スギ木口材を使用した箱体である食品の熟成保管容器に関する。
スギ材を従来の板目材や柾目材として利用する場合には、スギ材が空気汚染(二酸化窒素、オゾン、ホルムアルデヒド)を浄化する能力は、木口材として利用する場合の1/6程度と低く、実用的な浄化性能のレベルにはなく、スギ材に含まれる高機能成分の含有量が問題になることはなかった。
スギの木口を露出させた装置を用いることにより、二酸化窒素などの汚染物質を除去できることが開示されている。スギからセドロールを放出させることについては開示がない。そもそも、スギ中の精油成分(例えば、セドロール)についてはまったく言及がない。すなわち、後述するとおり、従来、スギ中の精油成分(例えば、セドロール)を利用するためには、スギから抽出などの工程を用いてスギ中の精油成分をいったん取り出すことが必要であると考えられていたのであり、スギの木材からその有効量が空気中に放出されるとは考えられていなかったのである(特許文献1参照)。
このように、スギの木口材(木口スリット材、V溝木口材など)の開発により、スギ材のもつ高機能(空気汚染の浄化性能)を生かす装置としての建材などの生産が可能になったが、スギ中の精油成分を高効率で放出させる装置の製造方法はまったくの未知であった。セドロールについては、交感神経活動を抑制し副交感神経活動を優位にさせるし、セドロールがヒマラヤスギなどから抽出されるセダーウッドオイルに存在する香気成分として得られることを記載する(非特許文献1参照)。
効果的に食品組成物に振動を加えることができる熟成技術を提供するにおいて、食品組成物が収容された瓶の瓶首、又は食品組成物が収容された収容体に設けられた被保持手段を保持することで、前記瓶又は前記収容体を非接地状態で維持し、前記瓶又は前記収容体に振動を与えながら、前記食品組成物を熟成させる食品組成物の熟成方法が提案されている(特許文献2参照)。
食品を保存する容器を振動させることで細菌の増殖抑制と食品の熟成を行う機能を備えた食品保存装置に、前記容器を振動させる基本波と高調波の振動数と振幅とを設定する機能を付与した食品保存装置として、食品を保存する容器を振動させることによって細菌の増殖抑制と食品の熟成を行う機能を備えた食品保存装置であって、前記振動の周波数成分を制御する機能を備え、また、前記容器の振動の周波数成分を細菌の生体リズムに合わせて制御する機能を備えた食品保存装置が提案されている(特許文献3参照)。
ふわふわした食感を有し、かつ小麦タンパク質を用いないパン様食品を工業的規模で製造できる方法を提供することにおいて、卵、非熟成チーズもしくは発酵乳、膨張剤、植物タンパク質(小麦タンパク質を除く)もしくは乳タンパク質、ならびにキサンタンガムおよび/またはグアーガムに必要に応じて水を加えて生地を調製し、該生地を焼成する。焼成により必要十分な生地の膨らみが得られるだけでなく、冷却後には生地が速やかに萎むので、自然な皺が形成される方法が提案されている(特許文献4参照)。
生食を思わせるお刺身感覚で食することができる牛肉加工食品及びその製造方法として、麹を加えた漬け液に牛肉の塊を漬け込み、熟成させ、1本ずつ真空包装をし、蒸気,湯とうまたはオーブンにより、63℃以上68℃以下の加熱温度で、牛肉の中心温度が63℃以上68℃以下となるように加熱し、この加熱温度での保持時間を牛肉の中心温度がこの加熱温度に到達してから30分以上240分以下とする。これにより、加熱調理せずにお刺身感覚で美味しく食することができる方法が提案されている(特許文献5参照)。
長期保存が可能で、色味などが損なわれず、水や加熱器具が確保できない場合であっても、食することが可能な米飯の製造において、水及び食品添加物酸味料製剤に米を浸漬させる浸漬工程と、浸漬工程を終えた米及び食品添加物酸味料製剤を含む水を炊飯する炊飯工程と、炊飯工程を終えた米飯を所定温度に保った状態で米飯に対して所定量の酵素製剤を添加する酵素添加工程と、酵素添加工程を終えて酵素製剤を含む米飯を耐熱トレーに入れて密閉する密閉工程と、密閉工程を終えて密閉された耐熱トレー内にある米飯を所定温度条件下で一定時間保存して熟成させる熟成工程と、熟成工程を終えた耐熱トレー内の米飯を、当該米飯の中心の温度を所定温度に保った状態で所定時間だけ加熱する滅菌工程と、を備える米飯の製造方法が提案されている(特許文献6参照)。
豚肉の熟成中に生成する保健的機能を有するペプチド及びその塩を含む血圧降下剤、食品、熟成豚肉、及び熟成豚肉の加工品または調理品を提供すること、嗜好性にも優れた食品、熟成豚肉、及び熟成豚肉の加工品または調理品を提供すること、及び嗜好性と同時に血圧降下作用等の保健的機能性を有する豚肉の熟成評価法を提供することが提案されている(特許文献7参照)。
このように、スギには、自律神経調整などの様々な薬理作用を有するセドロールなどの精油成分が含まれることが知られていたが、セドロールなどの精油成分は、スギなどの植物体から精油として抽出して入手し、あるいは合成して使用することが技術常識であった。そのため、セドロールなどの精油成分がスギの材木から直接放出され得るとは考えられておらず、さらにスギの材木からセドロールなどの精油成分の実質的に有効な量を、抽出工程を経ないで直接的に放出させる方法が存在するとは考えられていなかった。
天然杉にセドロールが存在することを一般論として記述しているのに過ぎない。すなわち、実際にセドロールが放出されるか否かを測定もしていないし、実質的に有効な量のセドロールを放出させるために必要なスギの加工方法についてもまったく記載がない。すなわち、単に杉を中核壁として使用することを開示しており、正目面または板目面を表面として露出することを実質的に教示している。この方法では、木口面が空気と接触する面積が非常に少なく、セドロールを十分に空気中に放出させることができない。また、適切な杉の乾燥方法についても一切開示がない。そのため、実用的に使用可能なレベルのセドロールを放出可能な建材のような形態の装置を製造する方法は知られていなかった(特許文献8参照)。
従って、有効な量のセドロールなどの精油成分を放出できる建材などの形態の装置を製造する方法は知られていなかった。また食品の熟成に利用することはほとんどない。
「香気成分セドロールの鎮静効果の解析」、ARROMA RESEARCH、Vol.15,No.3、2003年、p213−223
本考案は上述した課題を解決しようとするものであり、スギに含まれる高機能成分を高い効率で空気中に放出できる装置を提供する。最近環境に影響を与えない天然の杉木材が見直され、全体が天然杉木材にて造られた家屋、家具では検討されているが、建築材の広板材としては入手が難しくなっている。また、スギ木材の特有な香りとして人体に近くて、最も健康に、精神的に影響を与えると考えられるが、食品の保存に天然の杉木材にて作製されたスリット状板が適応できないかの課題を目的とするものである。
また、食品を保管後に美味しく飲食できるための、スギ材の中に存在する有効成分を放出させて、食品の熟成効果を高めることができる熟成保管容器が安全面で期待されている、スギ材を遠赤外線により低温で、且つ、短期間に乾燥させることにより、スギ材に含有される高機能成分(セドロール、木の香り、精油、抽出成分等)の雰囲気をもたらせる高機能スギ木口材を使用した箱体である食品熟成保管容器にて、うどん麺、そば麺、ラーメン麺、パン類、肉類、果物などに効果をもたらす装置を提供することを目的とする。
本考案者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果として、本考案を完成させた。以下の方法と装置などが提供され、そのことにより上記課題が解決される。
食品保管により美味しく飲食させるための熟成保管容器として、厚さ15〜30mmのスギ材の平板から製作された縦150〜1000mm、横150〜1000mm、高さ100〜800mmの正方形、又は長方形の扉、蓋付き箱体形状において、内部面に幅4〜8mm、深さ4〜8mmのスリットで、各スリット間の間隔を4〜8mmである木口面を持つ、長さ50〜1000mmのスリット部を持つ凹凸スギ平板材によって構成されて、スリット部を有する面積は前記容器の箱体の全内面で箱体の容積1L当たり100〜300cm2(平方センチメートル)の面積に施されている食品の熟成保管容器である。
特定に選ばれたスギ材で、スギの含水率が全乾燥時の重量を基準とした含水率として10〜20%の範囲になるまで30〜50℃の温度で乾燥させた特定に選ばれたスギ材面を、スリットが複数形成され、該スリットの幅4〜8mm、深さ4〜8mmであり、長さ50〜1000mm、1つのスリットと次のスリットとの間の間隔が4〜8mmであり、木口面を露出したスリットを形成させたスギ材の凹凸スリットの小口面から、スギ材に含有される木の香り、精油、セスキテルペンアルコールの有効高機能成分の雰囲気になるように、スギ材に含まれる前記有効高機能成分を放出させて、特定容器内に充満できるようになっている。
熟成保管容器で、旨味、甘味を増して美味しく飲食するための保管熟成に有効な食物対象物は、うどん麺、そば麺、ラーメン麺、パン、肉、果物、干物であり、箱体容積に対して、10〜50%の容積に食物対象物を、木の香り、精油、及びセスキテルペンアルコールの一種であるセドロールを含有する雰囲気で1〜7日間の収納保管による熟成を行う。
箱体の容器内にある食物対象物を、木の香り、精油、及びセドロール含有する気相雰囲気に十分に晒させる上で、特殊処理したスギ材のスリットの小口面のスギの含有成分である木の香り、精油、及びセドロールを空気中に有効に発散させるために、スキ材面は、切断されたスギ材を、30〜50℃の温度でスギ材を乾燥させ、乾燥したスギ材の板面でスリットの幅4〜8mm、深さ4〜8mmの凹凸面になるように切削加工を行って、強度を持たせて安定に維持できる木材の導管部を有する木口面を多く露出されている凹凸スギ板面にしている。
スギの木材の樹齢は、特に限定されない。若齢木を用いてもよく、老齢木を用いても良い。若齢木を用いる場合には、間伐材を用いることができる点で好ましい。スギの若齢木を用いることが好ましい。樹齢25年〜35年のものが好ましい。スギの老齢木には材中にタンニンが含まれる。木材は、心材、すなわち、樹木の中心部の着色した材でもよく、辺材、すなわち、外周部の材でもよい。心材が好ましい。心材を用いる場合には、赤化した赤心材であってもよく、黒化した黒心材であってもよい。
スギ材の乾燥方法は、その産地において伐採した原木を乾燥させた後に所望の製品の形状に加工されて使用される。伐採された時点におけるスギは、非常に多量の水を含むため、乾燥を行わずに使用すると、その後の水分の蒸発によりスギ材が反ったり歪むなどの変形が生じ、その製品の所望の形状を維持することが困難になる。スギの原木の含水率は、一般に、全乾燥時の重量を基準として心材の場合70〜180%であり、辺材の場合80〜280%前後である。
乾燥前の処理工程でのスギ材の乾燥を行う前に、スギ材の大きさは、乾燥室に収容することが可能な大きさに調整される。スギ材は、伐採の際に、乾燥室に収容することが可能な大きさになるように伐採される。伐採の際には、乾燥室に収容することができない大きさに切断されることが多い。その場合には、スギ材は、伐採の後、乾燥室に収容することが可能な大きさに切断した後に乾燥室に収容する。
乾燥室に収容する際のスギ材は、伐採された丸太の形状であってもよく、角材または板の形状に切削されたものであってもよい。丸太の形状の場合、樹皮を剥いでおくことが好ましい。角材または板材の形状であることが、後の加工工程の容易さの観点などから好ましい。
乾燥室に収容する際のスギ材の長さは、乾燥室の内部空間の長さよりも短ければよく、任意の長さとすることが可能である。具体的には、長さの上限については、例えば、10m以下、5m以下などに設定することが可能である。
乾燥室に収容する際のスギ材の長さは、乾燥室の内部空間の長さよりも短ければよく、任意の長さとすることが可能である。具体的には、長さの上限については、例えば、10m以下、5m以下などに設定することが可能である。
乾燥は、スギ材を乾燥室に収容して、そのスギ材に遠赤外線を照射しながら行う。乾燥室は、スギ材を収容して、温度を一定に保つことができる箱体であればよい。排気装置を有することが好ましい。このような乾燥室としては、木材用の乾燥機として従来公知のものが使用可能である。乾燥室のサイズは、所望のスギ材を収容できるように選択される。大きいものを用いれば大きいサイズのスギ材を収容できるので有利である。遠赤外線の照射は、公知の遠赤外線ヒーターまたは遠赤外線パネルを乾燥室内に配置することにより行うことが可能である。例えば、乾燥室中のスギ材が置かれる場所のまわりに遠赤外線ヒーターまたは遠赤外線パネルを配置することが可能である。
乾燥工程での乾燥時間は、スギ材の含水率が、その後の加工などを行うのに適切な率に下がるまで行う。乾燥が不十分であると、その後の加工の際に、または最終製品が完成した後にスギ材が反ったり変形したりする可能性があるため好ましくない。スギ材の含水率が、全乾燥時の重量を基準とした含水率として、約25%になるまで乾燥を行うことが好ましく、約20%になるまで乾燥を行うことがより好ましく、約15%になるまで乾燥を行うことがさらに好ましい。約10%の含水率となるまで乾燥を行うことが特に好ましい。10〜20%の範囲になるまで乾燥を行うようにしてもよい。
乾燥時間は、乾燥工程前の時点における含水率の比較的高い原木を用いる場合には比較的長くなり、含水率の比較的低い原木を用いる場合には比較的短くなる。また、スギ材の大きさが大きい場合、特に、厚みが大きい場合、には比較的長い時間が必要となる。乾燥を行う時間については、その原木の含水率や大きさに応じて、適宜設定することができる。例えば、乾燥工程の時間の下限については、好ましくは、5時間〜50時間に設定することが可能である。
乾燥温度は、高すぎる場合には、スギの精油成分(セドロールなど)が失われてしまうので高すぎないことが好ましい。すなわち、セドロールをはじめとして、スギに含まれる高機能成分(精油成分、抽出成分等)の殆どは揮発性であるので、高温で乾燥を行うと、揮散してしまうのである。低すぎる場合には、乾燥時間が非常に長くなるので生産効率の観点から好ましくない。従って、乾燥の際の温度は、好ましくは35℃以上であり、より好ましくは40℃以上である。
木口の露出においては、乾燥工程を終えた後のスギ材の木口面以外の面に切削加工を行ってスギ材の木口面を露出させる。スギを切断した木材の木口面を、セドロールなどの精油成分を放出するべき空気または二酸化窒素を含有する空気に接触させる。従って、木口面が表面に露出するように、乾燥工程の後のスギ材に切削加工が行われる。木口面とは、木の繊維方向に対して約90°の面が好ましい。
木口面の形状および大きさは、任意の形状とすることができる。正方形状、長方形状、台形状、三角形状、六角形状などであってもよい。木口面の大きさは、任意の大きさとすることができる。例えば、多角形の形状であれば、その最も長い辺の長さとして、1mm以上であることが好ましく、5mm以上であることがより好ましく、木口面の面積としては、1mm2以上であることが好ましく、1cm2以上であることがより好ましく、10cm2以上であることがさらに好ましく、50cm2以上であることが特に好ましい。
セドロール成分放出するスギを所望の形状および大きさに切断することにより、木口面が表面に露出した木材部品を得ることができる。この木材部品は、そのまま単独で、精油成分放出装置として使用することができる。例えば、この木材部品を、精油成分を放出させたい場所に置いて、木口面を空気に接触させることにより、空気中に精油成分を放出することができる。この木材部品の表面の全面を木口面とすることもできるが、必要に応じて、木口面と、木口面以外の面(板目または柾目など)とを併用することができる。表面に露出する木口面の面積の割合がなるべく大きくなるように設計される。
本考案によれば、スギ材の中に存在する精油成分(例えば、セドロール)を高いレベルで放出すせる能力との両方を有する装置にて、うどん麺、そば麺、ラーメン麺、パン、肉、果物、であり、箱体容積に対して、10〜50%の容積に食品を1〜7日間の収納保管を行うことにより熟成による旨味、甘味が向上させた食品の熟成保管容器が提供される。
スギ材の中に存在する精油成分(例えば、セドロール)を有効利用する方法として、抽出工程を行って液体の製品を一旦調製した後に使用するという従来の利用方法とはまったく異なり、抽出工程を行うことなく、液体の製品を一旦調製することもなく、スギ材の内部に存在する精油成分(例えば、セドロール)を乾燥工程の際にスギ材の内部に維持しておいて、そのスギ材の木口を露出させることにより、精油成分(例えば、セドロール)をスギ材の木口から放出させるという方法により、熟成保管容器で食品保管により美味しく飲食させる可能になる。
スギには導管があり、切削加工により木口面を露出された場合、その木口面においては導管が開いている。そのため、木口面から空気は木材内部まで導入され得る。木材が仮導管を通じて外気と呼吸するように、木材の内部において有効成分の放出作用が奏されると考えられる。つまり、木口材の場合は、木口の導管を通じて、木材全体が精油成分の放出食品の熟成と旨味増進効果に関与していると考えられる。
以下、本考案を詳細に説明する。
本考案に好ましく使用可能な具体的なスギ材の種類としては、例えば、屋久杉、神代杉、春日杉、吉野杉、秋田杉、土佐杉、御山杉、霧島杉、市房杉、日光杉、北山杉、日田杉、天竜杉、飫肥杉などがある。杉の産地は、特に限定されないが、日本国内であることが好ましい。また、九州産であることがより好ましい。
本考案に好ましく使用可能な具体的なスギ材の種類としては、例えば、屋久杉、神代杉、春日杉、吉野杉、秋田杉、土佐杉、御山杉、霧島杉、市房杉、日光杉、北山杉、日田杉、天竜杉、飫肥杉などがある。杉の産地は、特に限定されないが、日本国内であることが好ましい。また、九州産であることがより好ましい。
スギの表面において、二酸化窒素は空気中の水分と反応して硝酸と亜硝酸になり、木材内部に沈着する。スギの表面においては、ジテルペン、トリテルペン、セスキテルペン、フラボノイド、リグナンなどを含有することが研究されている。またスギは一般に、長い繊維を有するが、木口面においては、その長い繊維の断面が露出されることになり、この断面から木材の深い部分にまで空気が入りやすい。また針葉樹は一般に、仮導管が均一に配列し、木口面においては、その長い繊維の横断面が露出されることになり、この断面から木材の深い部分にまで空気が入りやすい。これらを食品対象物に晒して保存管理させる。
図1Aに示すように、美味しく飲食させるための熟成保管容器として、厚さ20mmのスギ材の平板から製作された縦400mm、横400mm、高さ400mmの正方形の蓋付き箱体において、図2に示すように内部面に幅6mm、深さ6mmのスリット幅で、各スリット間の間隔を6mmである木口面を持つ、長さ400mmのスリット部を持つスギ平板材によって、図3に示すように、蓋板部、背板部、側板部、底板部、棚板部、天板部を構成されて、64Lの容積になっており、各板部のスリット部が箱体の内面で箱容積1L当たり160cm2(平方センチメートル)の面積に施されている肉などの食品保管により熟成保管容器とした。
特定に選ばれたスギ材で、スギの含水率が全乾燥時の重量を基準とした含水率として15%の範囲になるまで30℃の温度で乾燥させた特定に選ばれたスギ材を、スリットが複数形成され、該スリットの幅6mm、深さ6mmであり、長さ400mmの蓋板部、背板部、側板部、底板部、棚板部、天板部を構成した、1つのスリットと次のスリットとの間の間隔が6mmである、木口面を露出したスリットを形成する、スギ材のスリットの小口面から、スギ材に含まれるセスキテルペンアルコールの一種である鎮静作用を持つセドロールを放出させて、室内を充満させた。
図6に示すように熟成保管容器で美味しく飲食するための保管熟成する食品は、500gの牛肉であり、箱体容積に対して、10%の容積に食品を常温で空気流通なして、静置して2日間の収納保管を行って熟成を行った。
箱体の容器内の牛肉にスギに木の香を、成分セドロール類の雰囲気を接触させるために、切断されたスギ材を該乾燥室の中に収容し、遠赤外線を照射しながら、30℃の温度で該スギ材を乾燥させ、該乾燥を行ったスギ材の木口面でスリットの幅6mm、深さ6mmで切削加工を行って木口面を露出させるスリットの小口面のスギ材でセドロールを空気中に有効に放出させて、牛肉に当たらせ蛋白質成分の酵素の作用による熟成による旨味が増大させて、肉質が柔らかくなって、大勢の方がこの装置による牛肉が美味しかったといった。
図1Bに示すような、食品保管により美味しく飲食させるための熟成保管容器として、厚さ20mmのスギ材の平板から製作された縦400mm、横400mm、高さ800mmの正方形、又は長方形の蓋付き箱体において、内部面に幅4〜8mm、深さ6mmのスリットで、各スリット間の間隔を6mmである木口面を持つ、長さ400*400mm、400*800mmのスリット部を持つスギ平板材によって蓋板部、背板部、側板部、底板部、棚板部、天板部を構成されて、128Lの容積になっており、スリット部が箱体の内面で箱容積1L当たり160cm2(平方センチメートル)の面積に施されているうどん麺の食品の熟成保管容器であった。
実施例1と同様に、特定に選ばれたスギ材で、スギの含水率が全乾燥時の重量を基準とした含水率として15%の範囲になるまで30℃の温度で乾燥させた特定に選ばれたスギ材を、スリットが複数形成され、該スリットの幅6mm、深さ6mmであり、長さ400mmと800mmとの蓋板部、背板部、側板部、底板部、棚板部、天板部を構成した、1つのスリットと次のスリットとの間の間隔が6mmである、木口面を露出したスリットを形成する、スギ材のスリットの小口面から、スギ材に含まれるセスキテルペンアルコールの一種である鎮静作用を持つセドロールを放出させて、室内を充満させた。
熟成保管容器で美味しく飲食するための保管熟成する食品は、うどん麺であり、箱体容積に対して、20%の容積に食品を1日間の収納保管で熟成された。箱体の容器内の食品にセドロールの接触において、スリットの小口面のスギ材でセドロールを空気中に有効に放出させるには、スギ材を、乾燥室の中に収容できる大きさに切断し、切断されたスギ材を該乾燥室の中に収容し、遠赤外線を照射しながら、30℃の温度で該スギ材を乾燥させ、該乾燥を行ったスギ材の木口面でスリットの幅6mm、深さ6mmで切削加工を行って木口面を露出させるスリット材を施した蓋板部、背板部、側板部、底板部、棚板部、天板部を組立て食品の熟成保管容器に仕上げた。うどん麺の玉を3個保管した。乾燥することなく、美味しく食することができた。
図1Aに示すように、美味しく飲食させるための熟成保管容器として、厚さ20mmのスギ材の平板から製作された縦400mm、横400mm、高さ400mmの正方形の蓋付き箱体において、図2に示すように内部面に幅6mm、深さ6mmのスリット幅で、各スリット間の間隔を6mmである木口面を持つ、長さ400mmのスリット部を持つスギ平板材によって、図3に示すように、蓋板部、背板部、側板部、底板部、棚板部、天板部を構成されて、64Lの容積になっており、各板部のスリット部が箱体の内面で箱容積1L当たり160cm2(平方センチメートル)の面積に施されている肉などの食品保管により熟成保管容器とした。
上記のスギ平材の乾燥方法として乾燥試験装置について、乾燥試験に供した乾燥機(乾燥室)は、YAMATO社製DK347S型(内寸30×30×60cm)であった。乾燥室の内部に、遠赤外線パネルを配置した。スギ材間の距離は、各々およそ5〜10cmであり、スギ材と乾燥室の奥のパネルとの間の距離は7cmにした。
スギ平材の乾燥試験条件は乾燥温度(30〜50℃範囲)30°、乾燥時間(30〜100時間)60時間であり、スギ材のブロック試料の両面が含水率20%以下であり、試験材料は、日田産のスギ(40年生)の心材の未乾燥の原木を切断して、サンプルを作成した。
スギ木口の製作は含水率15%以下まで乾燥したブロック試料(20mm×300mm×800mm)から、スギ木口体を切り出し、性能試験に供した。セドロールの放散性能として、セドロールの放散性能試験装置は、インキュベータ内に各スギ木口体を設置し、放散するセドロールを捕集管に捕集し、GC/MSで測定した。
図5に示すように熟成保管容器で美味しく飲食するための保管熟成する食品は、5個のキューイであり、箱体容積に対して、20%の容積に食品を常温で空気流通なして、静置して2日間の収納保管を行って熟成を行った。
箱体の容器内の4個のキューイにスギに木の香を、成分セドロール類の雰囲気を接触させるために、切断されたスギ材を該乾燥室の中に収容し、遠赤外線を照射しながら、30℃の温度で該スギ材を乾燥させ、該乾燥を行ったスギ材の木口面でスリットの幅6mm、深さ6mmで切削加工を行って木口面を露出させるスリットの小口面のスギ材でセドロールを空気中に有効に放出させて、キューイの熟成による旨味が増大させて、肉質が柔らかくなって、大勢の方がこの装置によるキューイが美味しかったといった。
箱体の容器内の4個のキューイにスギに木の香を、成分セドロール類の雰囲気を接触させるために、切断されたスギ材を該乾燥室の中に収容し、遠赤外線を照射しながら、30℃の温度で該スギ材を乾燥させ、該乾燥を行ったスギ材の木口面でスリットの幅6mm、深さ6mmで切削加工を行って木口面を露出させるスリットの小口面のスギ材でセドロールを空気中に有効に放出させて、キューイの熟成による旨味が増大させて、肉質が柔らかくなって、大勢の方がこの装置によるキューイが美味しかったといった。
1.食品の熟成保管容器
2.スリット部
3.凹凸スリット
4.蓋板部
5.背板部
6.側板部
7.底板部
8.棚板部
9.天板部
10.丁番
11.取手
12.果実
13.肉類
2.スリット部
3.凹凸スリット
4.蓋板部
5.背板部
6.側板部
7.底板部
8.棚板部
9.天板部
10.丁番
11.取手
12.果実
13.肉類
Claims (4)
- 食品保管により美味しく飲食させるための熟成保管容器として、厚さ15〜30mmのスギ材の平板から製作された縦150〜1000mm、横150〜1000mm、高さ100〜800mmの正方形、又は長方形の扉、蓋付き箱体形状において、内部面に幅4〜8mm、深さ4〜8mmのスリットで、各スリット間の間隔を4〜8mmである木口面を持つ、長さ50〜1000mmのスリット部を持つ凹凸スギ平板材によって構成されて、スリット部を有する面積は前記容器の箱体の全内面で箱体の容積1L当たり100〜300cm2(平方センチメートル)の面積に施されていることを特徴とする食品の熟成保管容器。
- 特定に選ばれたスギ材で、スギの含水率が全乾燥時の重量を基準とした含水率として10〜20%の範囲になるまで30〜50℃の温度で乾燥させた特定に選ばれたスギ材面を、スリットが複数形成され、該スリットの幅4〜8mm、深さ4〜8mmであり、長さ50〜1000mm、1つのスリットと次のスリットとの間の間隔が4〜8mmであり、木口面を露出したスリットを形成させたスギ材の凹凸スリットの小口面から、スギ材に含有される木の香り、精油、セスキテルペンアルコールの有効高機能成分の雰囲気になるように、スギ材に含まれる前記有効高機能成分を放出させて、特定容器内に充満できるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の食品の熟成保管容器。
- 熟成保管容器で、旨味、甘味を増して美味しく飲食するための保管熟成に有効な食物対象物は、うどん麺、そば麺、ラーメン麺、パン、肉、果物、干物であり、箱体容積に対して、10〜50%の容積に食物対象物を、木の香り、精油、及びセスキテルペンアルコールの一種であるセドロールを含有する雰囲気で1〜7日間の収納保管による熟成を行うことを特徴とする請求項1に記載の食品の熟成保管容器。
- 箱体の容器内にある食物対象物を、木の香り、精油、及びセドロール含有する気相雰囲気に十分に晒させる上で、特殊処理したスギ材のスリットの小口面のスギの含有成分である木の香り、精油、及びセドロールを空気中に有効に発散させるために、スギ材面は、切断されたスギ材を、30〜50℃の温度でスギ材を乾燥させ、乾燥したスギ材の板面でスリットの幅4〜8mm、深さ4〜8mmの凹凸面になるように切削加工を行って、強度を持たせて安定に維持できる木材の導管部を有する木口面を多く露出されている凹凸スギ板面にしていることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の食品の熟成保管容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020001830U JP3228814U (ja) | 2020-04-15 | 2020-04-15 | 食品の熟成保管容器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2020001830U JP3228814U (ja) | 2020-04-15 | 2020-04-15 | 食品の熟成保管容器 |
Publications (1)
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JP3228814U true JP3228814U (ja) | 2020-11-12 |
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ID=73043393
Family Applications (1)
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JP2020001830U Active JP3228814U (ja) | 2020-04-15 | 2020-04-15 | 食品の熟成保管容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3228814U (ja) |
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2020
- 2020-04-15 JP JP2020001830U patent/JP3228814U/ja active Active
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