JP3228424B2 - ガス検出システムおよびガス検出方法 - Google Patents

ガス検出システムおよびガス検出方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は、気体内に存在する汚染物質の検出方法に関
し、特に気体の分子、原子、基、イオンなどを内部共振
器型レーザ分光方法(ILS)に関連したレーザ技術によ
り高感度に検出する方法に関するものである。
【0002】 発明の背景 超小型電子技術に使用される高品質の半導体材料(シ
リコンフィルムなど)を作製するためには、汚染物質を
抑えることが必要であることがよく知られている。ま
た、汚染物質のコントロールに失敗すると重要な資源を
失うことになり、製品がその主な目的には利用できなく
なることもまた知られており認識されている。
【0003】 通常、シリコンフィルムは、「バルク」(窒素やアル
ゴンなど)もしくは「スペシャリティ」(塩化水素、臭
化水素、三塩化ホウ素など)のガスを初めの材料として
形成される。半導体材料を作製する製造設備における作
業が成功するか否かは、初めのガスの純度に直接依存
し、また処理室へガスを送出する際や材料を加工する際
ガスの純度を維持するために利用されるガスの取り扱い
能力にも依存する。このように初めのガス純度を適切に
コントロールすること(すなわちガス中に含まれる汚染
物質をモニタしハイレベルに抑制すること)が重要であ
る。
【0004】 半導体材料の生成(例えば気相成長「CVD」)や加工
(ドーピングやエッチング)に使用されるバルクガスも
しくはスペシャリティガス中に多種類の分子、原子、
基、イオンが存在し、「汚染物質」としてみなされる。
このような汚染物質により、形成される半導体材料の品
質や、半導体材料を生成する効率が低下してしまう。
【0005】 汚染物質を制御または除去する第1ステップは、初め
の材料として使用されるバルクガスもしくはスペシャリ
ティガスの中からそれらを検出することである。このこ
とは一般的に知られているが、実際の方法だと不十分で
ある。これは、大抵がこれまで発展してきた工業基準が
競争により向上してきたことにより生じた状態によるも
のである。特に、超小型電子技術のデバイスのサイズが
小さくなり、パフォーマンス特性が向上してきた一方
で、ガス純度に対する要求度も高くなってきた。
【0006】 このような背景に対し、その影響を検出するためには
いくつかの測定基準が重要であることが明らかになっ
た。(1)サンプル中のガス分子の全数に対する数とし
て一般に規定される絶対検出感度(例えば十万個に対す
る個数もしくは10+6の全体の分子に対する汚染物質の分
子の数)(2)ガス種の選択性、または他のガス種が存
在する中でのあるガス種の濃度を測定する能力(3)所
望のS/N比が得られる測定速度(4)非反応性および反
応性ガス中の汚染物質の観測能力(5)測定可能なガス
濃度の線形性およびダイナミックレンジ。
【0007】 現在最新式の汚染物質(例えば水)検出用の装置とし
て多種類の測定技術がある。例えば水蒸気検出用の最新
式の装置としては、導電性、電気化学、直接吸収分光特
性、大気圧イオン化質量分光(APIM)測定技術などがあ
る。しかし、そのような方法では、これらの要求を十分
満たすことはない。
【0008】 特に、直接吸収分光技術は通常、外部光源から光をサ
ンプル内に伝搬させて、サンプル中の分子、原子、基、
イオンの吸収により生じる光強度の減衰を測定する。検
出感度は二つの大きさ(すなわちサンプルを通過する前
の外部光源の光強度とサンプルを通過した後の光強度)
の除算に直接依存する。この方法によるとある程度検出
感度が制限されてしまい、直接吸収法は一般的には低感
度の方法として認識されている。
【0009】 本発明において、極めて高感度なレベルでガス種(汚
染物質)を検出するための検出器として使用されるレー
ザ技術、特に内部共振レーザ分光方法(ILS)について
述べる。このアプリケーションに関連し、レーザ技術が
特に水蒸気の検出においてガス種(汚染物質)を検出す
る際に公知の方法よりも利点があることを示す。
【0010】 従来、ガス種(汚染物質)を検出する際にレーザを適
用する場合には、第2信号(例えばイオン化または蛍
光)を発生させるための外部レーザからガスサンプルを
励起するためにレーザが生ずる放射光を使用していた。
または、ガスサンプルを通過した後のレーザ強度は初期
の強度で規格化して測定できる(吸収)。
【0011】 20数年前に、他の検出方法として、 G.Atkinson,A.Laufer,M.Kurylo,“Detection of Free R
adicals by an Intracavity Dye Laser Technique,"59J
ournal Of Chemical Physics,July 1,1973などに示され
る、レーザ自体を検出器として用いる内部共振器型レー
ザ分光法が最初に試みられた。
【0012】 内部共振器型レーザ分光法(ILS)は、従来の吸収分
光法の利点に加え、レーザ誘導蛍光法(LIF)やマルチ
光子イオン化法(MPI)の分光方法などの他のレーザ技
術が有する高い検出感度を付加することができる。ILS
は、マルチモード特性を有する均一広帯域レーザの光共
振器内に生じるガス種の吸収による内部共振器損失に基
づいた方法である。マルチモードレーザの通常のモード
動的特性を通じて、この内部共振器損失がレーザ媒体
(すなわち利得媒体)中に生ずる利得と競合する。従
来、ILSの研究には、効果的にモード競合を引き起こす
ために必要とされる条件をマルチモード特性は満足し、
それの広範囲なチューニング特性により多くの異なるガ
ス種のスペクトルへアクセスできるという理由で色素レ
ーザが使用されてきた。またあるILSの実験において
は、 D.Gilmore,P.Cvijin,G.Atkinson,“Intracavity Absorp
tion Spectroscopy With a Titanium:Sapphire Laser,"
Optics Communications 77(1990)385−89に見られる
ような、可視光中心のレーザやチタンサファイアレーザ
のようなマルチモードの波長可変な固体レーザ媒体を用
いて実験されてきた。
【0013】 ILSは、高い検出感度の必要性から吸収分光法は明ら
かに除外されると選択される場合においては、安定状態
または遷移状態のガス種を検出するために十分有用であ
った。例えば、ILSは、低温のチャンバ、プラズマ放
電、光分解および熱分解、超音速ジェット膨張などの環
境においてガスサンプルを試験するために使用されてき
た。ILSはさらに、吸収線の分析を通じて計量可能な吸
収情報(例えば線強度や衝突広がり係数)を得るために
使用されてきた。これらのうちいくつかは、G.Atkinso
n,“Intracavity Laser Spectroscopy,"SPIE Conf.,So
c.Opt.Eng,1637(1992)に述べられている。
【0014】 しかしながら、公知のILSは、研究段階においては有
用であるが、民生用としては受け入れがたいものであ
る。上記したように、民生用の検出器としては便利なサ
イズで比較的安価、信頼性のあるものが期待される。研
究レベルのモデルはこれらの要求を満足するものではな
い。
【0015】 さらに、ILS検出方法の応用可能な民生用レベルで
は、理想的ではない環境においてもガスサンプルが存在
する。特に、工業上のプロセスにおけるガスサンプルは
通常腐蝕性のガスも含まれる。例えば、半導体部品の製
造においては腐蝕性ガス(塩化水素など)中の汚染物質
(水蒸気など)の存在を検出できることが特に重要であ
る。
【0016】 研究段階の実験として、Cr4+:YAGレーザを使用した窒
素雰囲気中の微量の水蒸気を検出するILS技術を用いた
方法が、D.gilmore,P.Cvijin,G.Atkinson,“Intracavit
y Laser Spectroscopy in the 1.38−1.55μm Spectral
Region Using a Multimode Cr4+:YAG Laser,"Optics C
ommunication 103(1993)370−74に述べられている。
そこで使用された実験装置は動作特性を立証するには満
足するものであったが、例えば塩化水素(HCl)のよう
な腐蝕性ガス中の水蒸気の検出など、本発明が意図する
ような民生用に適用するにはふさわしくないものであ
る。
【0017】 本発明の様々な特徴によれば、本発明は、民生用レベ
ルのコストが実現可能であり、反応性および非反応性サ
ンプル特に腐蝕性のサンプルにおけるガス種の検出が可
能であり、直接吸収技術の利点を有し、劇的に検出感度
を向上させた、ユーザフレンドリー、すなわち比較的単
純な検出システムを提供するものである。さらに、本発
明は、長い間切実に必要とされてきた、民生用途におけ
る、反応性および非反応性サンプル特に腐蝕性のサンプ
ルにおける汚染物質の高感度検出の方法および装置を提
供するものである。
【0018】 発明の開示 本発明によれば、ガスサンプル内のガス種の存在を検
出するガス検出システムを提供する。その検出システム
は、 (a)レーザ共振器と、 (b)その中に配されたイオン添加された結晶と、 (c)該レーザ共振器の外部に配置され、該イオン添加
された結晶をレーザ発振するための閾値より僅かに大き
い光励起出力を有し、それにより該レーザ共振器から出
射する出力ビームを生じさせる励起レーザと、 (d)該レーザ共振器内で該ガスサンプルを保持するた
めのコンテナとを備え、前記イオン添加された結晶から
の前記出力ビームが前記レーザ共振器から出力される前
に前記ガスサンプル中を伝搬し、 (e)前記レーザ共振器を励起した後に前記出力ビーム
を検出する検出装置とから構成される。
【0019】 さらに、腐蝕性ガスを含むガスサンプル内のガス種の
存在を検出する方法も提供する。その方法は、 (a)(i)該ガス種が少なくとも一つの吸収特性を有
し(ii)該腐蝕性ガスが実質的に吸収特性に干渉しない
場合に、スペクトル領域を選択する手段と、 (b)レーザ共振器とその中に含まれる利得媒体を有
し、該利得媒体がレーザ発振のための閾値より僅かに大
きい出力で光励起され波長分布の少なくとも一部が前記
選択したスペクトル領域内にある光を出力するレーザを
設ける手段と、 (c)光ビームが中を伝搬可能にするため前記選択した
スペクトル領域において透明な窓を有するガスサンプル
セルを設ける手段と、 (d)前記レーザ内に前記ガスサンプルセルを挿入し、
前記利得媒体からの出力光を前記レーザ共振器から出射
する前に前記ガスサンプル中を伝搬させる手段と、 (e)前記腐蝕性ガスを含む前記ガスサンプルを前記ガ
スサンプルセル内に挿入して前記利得媒体からの出力光
を該ガスサンプル中を伝搬させ、前記腐蝕性ガスが前記
レーザと反応しないように該ガスサンプルを前記ガスサ
ンプルセル内に密閉する手段と、 (f)前記ガスサンプル内の前記ガス種の存在およびそ
の濃度を決定するため、前記利得媒体からの出力光を前
記レーザ共振器から出力させた後に検出装置へと導く手
段とからなる方法である。
【0020】 上記の方法を使用した本発明のガス検出システムは、 (a)前記レーザ共振器と、 (b)該レーザ共振器内に配置され、レーザ発振のため
の閾値より僅かに大きい出力で光励起され波長分布の少
なくとも一部が前記スペクトル領域内にある光を出力す
る前記利得媒体と、 (c)前記レーザ内に含まれる前記ガスサンプルセル
と、 (d)前記ガスサンプルセル内の前記腐蝕性ガスを含む
前記ガスサンプルを挿入するための導管と、 (e)前記ガスサンプル内の前記ガス種の存在およびそ
の濃度を検出するための検出装置とからなり、 前記レーザからの出力光が前記検出装置へと導かれ
る。そのILSガス検出システムはまた、励起レーザビー
ムやILSレーザからの出力の強度を周期的に遮断するよ
うなチョップ装置またはパルス装置または変調装置を含
む。
【0021】 本発明の様々な特徴によれば、ILS技術を使用して、1
ppb以下の濃度、さらには1ppt以下まで汚染物質を光学
的に検出できる。腐蝕性ガスの場合1ppm以下の濃度、さ
らには1ppb以下まで検出できる。塩化水素中の水蒸気を
検出するために、イオン添加された結晶媒体を有し1300
nm〜1500nmのスペクトル領域で動作する固体レーザを検
出器として使用することが望ましい。気体汚染物質のガ
ス種(水蒸気など)や腐蝕性ガス(塩化水素など)を含
んだガスサンプルは、レーザの光共振器(反射面もしく
はミラーの間)の内部で活性媒体の片側に配置される。
Cr4+:YAGおよびCr4+:LuAGを有するレーザ媒体がここで
述べられているが、マルチ縦モードおよびマルチ横モー
ドの共振モードを有する他のイオン添加結晶のような他
の利得媒体も同様に使用できる。また他のレーザシステ
ムも同様に使用できる。例えば、イオン添加結晶を有す
る半導体レーザ励起固体レーザをILS検出の提供ができ
るように光学的に形成してもよい。
【0022】 発明を実施するための最良の形態 ここで、発明者による本発明の最良の実施の形態を示
した具体例を参照しながら本発明の具体的形態を説明す
る。他の具体例も手短に応用例として述べる。
【0023】 上述したように、本発明の主な目的は、特に半導体部
品の製造時に使用するのに適したものを提供することで
あり、本発明の好ましい具体的形態の例について以下に
述べる。しかしながら、以下の記述は本発明の適用を制
限するものではなく、好ましい具体的形態の例を述べて
いるにすぎない。
【0024】 本発明は特に汚染物質の検出に適したものである。こ
こでの汚染物質とは、シリコンフィルムの形成すなわち
インレットラインに使用されるガス材料などに含まれる
ような分子、原子、基、イオンなどのガス種のことであ
る。また、例えばガス材料から吸収線(例えばHCl吸収
線)が十分に取り除かれたかどうかを決定するために本
発明の検出器を使用する場合などにもそのガス材料自体
にも汚染物質という言葉が当てはまる。
【0025】 本発明の好ましい具体的形態によれば、第1A図に示す
ように、ガス(汚染物質)検出システム10は、励起レー
ザシステムA、ILSレーザおよびそれに付随するチャン
バB、分光器Cおよびそれに付随する電気系装置(例え
ばコンピュータ、デジタル回路など)を有する検出器D
からなる。さらに具体的には、第1B図および第2図に示
すように、励起レーザシステムAは、励起レーザ100、
ビーム整形光学装置200、ビーム変調装置300からなり、
レーザおよびチャンバBはチャンバ装置400およびILSレ
ーザ500からなり、分光器Cは分光装置600からなり、検
出器Dは検出装置700およびコンピュータシステム800か
らなることが望ましい。さらに、ガス検出システム10は
ガスサンプル中に含まれるガス種(汚染物質)を検出す
ることに優れている。一般には励起レーザ駆動システム
AはILSレーザ500を励起し、好ましくはレーザビームが
ガスサンプル中を伝搬してガスサンプルのスペクトラム
が得られるように閾値でまたは閾値近傍で励起する。こ
のスペクトラムは検出装置/コンピュータシステムDを
用いて検出することが望ましく、ガスサンプル内に含ま
れるガス種(汚染物質)の高感度レベルでの濃度および
存在を信頼性よく正確に決定することができる。
【0026】 本発明の好ましい具体的形態による科学的原理を詳細
に説明するため、内部共振器型レーザ分光器(ILS)の
一般的な原理を第3A図〜第3C図に図示する。公知である
が簡単には、レーザは、光利得を生ずる利得媒体とミラ
ーのような光学素子からなる共振器を有するものとして
認識されている。特に第3A図に示すように、簡単なレー
ザ装置は、レーザ共振器5を形成するために設置された
各ミラー2Aおよび3Aの間に利得媒体1Aを有するように示
すことができる。ミラー2Aおよび3Aは一般的には広帯域
の波長範囲において高反射率のコーティングが施されて
いる。例えば、ミラー2Aのミラーコーティングは全反射
性のものであり、一方ミラー3Aのミラーコーティングは
一部反射性のものであり、それゆえ光はある程度レーザ
共振器5から抜け出ることができる。利得媒体1Aが置か
れたミラー2Aおよび3Aの反射面の間の空間領域がレーザ
共振器として決定され、いわゆる本発明における「内部
共振器領域」に関連するものである。
【0027】 レーザ出力強度(I)は、利得媒体1Aが作用する波長
領域(λ)と共振器の光学素子(例えばミラー2Aおよび
3A)の反射率により決定される。通常、第3A図のグラフ
3Aに示された波長に対する光強度Iの特性に示されるよ
うに、この出力は広帯域で先鋭性または離散的なスペク
トル特性は有しない。
【0028】 レーザ共振器5を形成する光学素子を異なるものに置
き換えることにより、レーザ出力のスペクトルは変化し
たり波長可変なものになり得る。例えば、第3B図に示さ
れるように、波長可変の共振器には、第3A図に示した高
反射率ミラー2Aが回折格子2Bに置き換えられる。図示す
るように、そのレーザ装置は、回折格子2B、ミラー3B、
およびその間に設置される利得媒体1Bを有する。一般に
は、この波長可変のレーザの出力のスペクトルは結果的
に挟帯域で、利得媒体1A、ミラー2Aおよび3A(第10A
図)により決定される元々のレーザ出力スペクトル内の
波長で現れる。例えば、挟帯域の出力を図示した波長
(λ)に対する光強度(I)の特性がグラフ3Bに示され
ている。
【0029】 また、光共振器内に、基底状態または励起状態にある
ガス状の分子、原子、基、イオンが存在することによ
り、レーザ出力が変化し得る。第3C図に示すように、そ
こに配列されたレーザは、高反射率ミラー2C、部分反射
ミラー3C、利得媒体1C、その間に内部キャビティ吸収部
材4を有する。この場合、内部キャビティ吸収部材4は
ガス種(例えば汚染物質を有するサンプル)を含んでい
る。レーザ出力には内部共振器のガス種の効果が観測で
きる。例えば、その装置の波長λに対する光強度Iの特
性がグラフ3Cに示される。グラフ3Cには、内部キャビテ
ィ吸収部材4内に含まれるガス種の吸収スペクトラムが
示される。グラフ3Cに図示された離散的な吸収形状はレ
ーザ利得の競合に対する内部キャビティ内のガス種によ
る損失から生じる。
【0030】 このように、内部キャビティ内のガス種の吸収スペク
トラムはレーザ出力のスペクトルに現れる。特に、共振
器の利得特性に対し内部キャビティの吸収形状がより強
く競合が効果的である波長(λ)においてレーザ出力強
度(I)はより減少する。結果的に、グラフ3Aのような
比較的スムースで連続的な出力特性に代わり、構成した
レーザの出力がグラフ3Cに示されるように観測される。
グラフ3Cに示されるように、光強度(I)の減少は、内
部キャビティ部のガス種の吸収によるものであり、すな
わち吸収特性が大きければレーザ出力強度も大きく減少
する。本発明によれば、内部キャビティ吸収部材が作用
する内部共振器レーザ測定により得られた吸収スペクト
ラムはこのようなガス種の高感度検出に利用することが
できる。各々のガス種はその吸収スペクトラムにより鑑
定され、そのガス種(汚染物質)を確信的に特定するた
めに使用できることがわかった。
【0031】 本発明の発明者は、レーザシステムが閾値に達する時
に自然に生じる利得と損失との競合中またはその前にレ
ーザ共振器内の吸収性のガス種(気体状要素)の存在に
よりILSの使用を通じて検出感度が高められることがわ
かった。内部キャビティ吸収部材に関わる損失がレーザ
内の利得および損失の間の競合の一部になるということ
になり、弱い吸収遷移に関わる小さな吸収であっても、
または吸収部材の濃度が極端に小さくても、利得および
損失の競合中には劇的に増幅される。結果的に、そのよ
うな競合状態により、明確にILS信号(グラフ3C参照)
の出力に現れる。このように、この原理を用いて、ILS
は弱い吸収や極端に小さな吸収部材の濃度を検出する際
に利用できる。
【0032】 ILS検出法はレーザを使用する他の分光方法とは意義
的に異なる。上記したように、分光方法に使用されるレ
ーザの出力によりガス種を励起し、第2現象を引き起こ
し、それを観測する。または、レーザ出力はガス種中を
伝搬し、レーザ出力が波長において選択的に吸収される
ことによりガスを特定する手段を提供する。どちらの場
合も、レーザの動作は独立で、測定されるガス種による
影響は受けない。
【0033】 しかしながら、ILS検出の場合、レーザの動作はガス
種により直接影響を受ける。この方法においては、ILS
レーザ500自体が検出器として作用する。特に、ILSレー
ザ500からの出力は、レーザ共振器5から出力された後
にはガス種についての分光情報を有している。この動作
モードはILS検出およびILSレーザ500の独特のものであ
る。
【0034】 従って、ILSレーザ500は従来のレーザとは明らかに異
なり、従来のレーザにはない動作特性を有している。例
えば、損失を引き起こす吸収性粒子を故意にILSレーザ
のレーザ共振器5内に導入する。これらの吸収性粒子は
ILSレーザ500の動作に作用を及ぼしその出力を変化させ
る。
【0035】 また、従来のアプリケーションに使用されるレーザと
は異なり、ILSレーザ500を閾値よりわずかに上(例えば
閾値パワーの10%内)で動作させる。しかしながら閾値
近傍の動作ではしばしばILSレーザ500の出力は不安定な
ものとなる。したがって、ILSレーザ500の出力を安定化
させる技術を付加することが求められる。
【0036】 対照的に、従来のレーザは一般には閾値以上で出力を
最大限にするように動作する。出力を最大限にすること
はILSレーザ500の目的ではない。従って、効率の良くな
いまたは高出力パワーを生じないレーザ媒体でもILS検
出には使用可能であり、そのようなレーザ媒体はほとん
どの他のレーザのアプリケーションには好ましくない場
合が多い。ILSレーザ500の目的は光を生み出すことでは
なく、レーザ共振器5内の損失をモニタすることにあ
る。上記したように、レーザ共振器5の中のモード競合
によりILSレーザ500内の損失を高感度に検出することが
できる。
【0037】 ILS検出は従来の分光技術を超えた高感度性を有して
いるので、従来の分光技術では測定不可能な弱い吸収や
極めて小さな吸収材料濃度を有するガスからの干渉信号
も測定可能である。
【0038】 ILSを通じてガスを検出することは、様々なレーザシ
ステムを使用することにより達成できる(ここで使用す
るように、そのレーザシステムにはILSレーザ500と励起
用レーザ100が含まれる)。このレーザシステムは各
々、極めて高感度な検出を必要とするいくつかの一般的
な特性を共に有している。公知により以下の3つの特性
が認識されている。第1に、このレーザシステムは発振
する閾値エネルギー近傍ではマルチモード動作を示す。
第2に、このレーザシステムは観測されるガス種や汚染
物質(すなわち分子、原子、基、イオン)の吸収特性と
比較して十分広帯域な動作波長帯域を有する。第3に、
このレーザシステムは安定した強度および波長を維持す
る。
【0039】 異なる物理的および光学的特性を有する様々なILSレ
ーザシステムには、極めて高い検出感度のためのこれら
の上記の基準が合致する。このレーザシステムの異なる
物理的および光学的特性はまた、ILSによる測定がなさ
れる実験状態(データ取得時間)に関するような明確な
利点を提供する。さらに、これらの異なる物理的および
光学的特性は以下のことに影響を及ぼす。(1)検出可
能なガス種または汚染物質(すなわち分子、原子、基や
イオン)。(2)決定可能な各ガス種のそれぞれの濃
度。(3)検出可能なサンプルの実質的なタイプ。最後
の例には、サンプルの全体の圧力、サンプルサイズやサ
ンプルを有する環境が含まれる。
【0040】 こういった一般的原理の背景に対し、本発明において
発明者は、腐蝕性ガス(ILSレーザ500を含む部品に反応
するガス)を含むガスサンプル内に存在する汚染物質の
検出感度を高める民生用として可能な汚染物質センサシ
ステムを考案した。
【0041】 ここで第1A図および第2図に示すように、本発明の好
ましい具体的形態の例として、ガス検出システム10はレ
ーザドライバー100およびILSレーザ500が含まれるILSチ
ャンバ装置400を有することが望ましい。分光装置600お
よび検出装置/コンピュータシステム700、800にはILS
レーザ500からの出力が光学的に導かれ、これにより吸
収スペクトラムを測定することが望ましく、ガス種の存
在や濃度を高感度に検出することができる。
【0042】 ILSレーザ500はガスサンプル(水など)内に含まれる
汚染物質の検出に適した波長領域またはスペクトル領域
において動作する。このスペクトル領域において吸収ス
ペクトラムの特性が得られる。ガス状態の分光特性に関
しては広範囲に研究されているので、ガス種がどのよう
に独立に特定できるかを示す有益な文献が数多く存在す
る。
【0043】 ILS検出法を用いて、吸収を測定できる適切なスペク
トル範囲を選択することにより、腐蝕性ガス(塩化窒素
など)の中のガス種(例えば水蒸気)の一つを観測する
ことができる。特に、(1)汚染物質やガス種は少なく
とも一つの吸収特性を有し、(2)腐蝕性ガスが実質的
には吸収特性に干渉しない場合には、スペクトル領域は
決定され得る。吸収特性に干渉するということは、ガス
種を特定する際に使用する吸収特性に重なってしまうこ
とを意味するものであり、それゆえガス種と腐蝕性ガス
との検出選択性が曖昧になってしまう。多くのそのよう
なスペクトル範囲(腐蝕性ガスの吸収がない範囲または
非常に弱い吸収が存在する範囲)にはガス種の吸収領域
が存在する。腐蝕性ガスの吸収はこのようなスペクトル
範囲においては極めて弱い(測定可能として)ので、こ
れらの波長で動作するILSセンサ100は干渉もなくガス種
の検出に使用することができる。そのようなスペクトル
範囲が存在する波長領域を見つけるには努力が必要であ
る。特に、ガス内の吸収を測定するためのILS検出法の
検出感度が高いので、たとえ従来の分光技術では無視で
きるものであったとしても、弱い吸収または極めて小さ
な吸収物の濃度を有するガスからの干渉が意味をもつも
のとなる。さらに、特別なスペクトル特性が存在する特
定のスペクトル領域内におけるILSレーザ500の動作にも
かなりの努力が必要とされる。
【0044】 にもかかわらず、この独特の分光によるガス種の特定
にはかなり期待できる。このようにして、検出されるガ
ス種の選択が可能となる。しかしながら、このようなス
ペクトル範囲の存在は、高いスペクトル分解能によって
のみ明らかになる。結果的に、お互い近傍に現れる吸収
特性を分離するためには十分なスペクトル分解能が必要
となる。
【0045】 さらには、ある特定のスペクトル範囲の波長位置およ
びその幅はある特定のガス種およびある特定の腐蝕性ガ
スに直接依存する。例えば、塩化水素(HCl)内の水蒸
気の検出には、約1420nmと1434nmの間の波長領域からス
ペクト領域が選択される。または、約1433nmと1440nmの
間の波長領域からスペクトル領域が選択される。
【0046】 従って、ILSレーザ500は選択されたスペクトル領域の
少なくとも一部に波長分布を有する出力光を有しなけれ
ばならない。
【0047】 ILSレーザ500を駆動させるためには、ILSレーザを閾
値よりわずかに上に励起させるために十分なパワーの放
射光を導き適切な波長領域内の励起光源がガス検出シス
テム10に必要となる。これに関して、光共振器内のガス
種の吸収とともに利得媒体やミラーやミラーではない共
振器内部の光学素子に付随するものも含めた全体の光損
失をレーザ媒体の利得が上回ってILSレーザ500を動作さ
せることが重要である。さらには、レーザ500が広帯域
の波長範囲にわたり縦マルチモードで動作することが望
ましい。通常は、レーザ動作が生じる帯域範囲は約2nm
から15nmが望ましい。ILSレーザ500は一つ以上の横共振
モードで動作可能であるがそれは必要ではない。本発明
の好ましい具体的形態の例によれば、レーザドライバー
は光励起レーザ100からなる。好ましくは、励起レーザ1
00の光学パラメータがILSレーザ500の光学的に必要なも
のと一致することが望ましい。そのためには、特定の体
積中にそして特定の期間中に励起レーザ100からの所定
の距離でどれだけ多くの光子が送出され得るのかを決定
することが必要である。一般に、本発明によれば、励起
レーザ100をILSレーザ500の光学特性と一致するように
適切に選択するように、公知の理論的および量的な方程
式によりその決定はなされる。
【0048】 本発明においては他のドライバーを利用することもで
きるが、励起レーザ100に関しては、単独でILSレーザ50
0を励起できるようにその動作波長および光学パラメー
タに基づいて選択することが望ましい。以下に詳細に述
べるが、励起レーザ100が単独で効果的に駆動(励起な
ど)できない場合には、ビーム整形装置200のようなビ
ーム修正光学部品を利用することもできる。しかしなが
ら、レーザ100からの放射光がILSレーザ500内に含まれ
るILS利得媒体の励起に関する要求(モード体積など)
を満足する場合には、そのようなビーム修正光学部品は
不要である。
【0049】 本発明の具体的実施の形態の一例によれば、励起レー
ザ100は波長λで発振するレーザ(この場合では固体
結晶レーザ、約2.8ワット以上の出力でTEM00の横モード
を有して約1064nmで発振するNd:YAGレーザ)からなる。
また、励起レーザ100から伝搬するビームEは、直線偏
光で伝搬面に対し垂直に偏波面が回転可能であることが
望ましい。さらには、励起レーザ100からの出力ビーム
(ビームE)の発散角は0.5mrad以下でビーム径5mm以下
が望ましい。励起レーザ100として好ましいレーザはMou
ntain View,CÅのSpectra Physics社のモデルT20−1054
Cが挙げられる。さらに以下で詳細に述べるが、そのよ
うな励起レーザ100を使用する際にはビーム整形光学装
置200を使用する必要がある。
【0050】 ドライバー100は、コヒーレントもしくはインコヒー
レント、連続波もしくはパルス波に関わらずILSレーザ5
00を励起するために適当な励起光源からなることが望ま
しい。結果的に、前の具体例で上述したように励起光源
100は従来の方法で動作し、所望の帯域を有し所望の周
波数にわたり発振する。例えば、励起レーザ100は半導
体レーザからなってもよい。しかしながら励起レーザ10
0として半導体レーザを使用する場合には、一般にはビ
ーム整形光学装置を使用する必要がある。
【0051】 続けて第2図に示すように、ILSレーザ500は簡単には
各ミラー501、503、505の間の全体の光学距離により定
義された光共振器からなる。
【0052】 しかしながら、レーザ自体の部品(利得媒体、結晶、
ミラー、機械部品など)と化学的に反応しないサンプル
内のガス(汚染物質)を検出するためにシステム10を使
用する際には、光共振器はミラー501、503、505の領域
により定義することができる。この場合、ガスサンプル
領域(すなわちガスサンプルが存在する領域)はミラー
501、503、505の間の領域(レーザ結晶507を除く)から
なる。
【0053】 しかしながら、腐蝕性ガス、すなわち一つ以上のレー
ザ部品に化学的に反応するガスを含んだサンプルの場合
には、それらの部品からガスサンプルの領域を分離する
ことが望ましい。本発明の具体的実施の形態によれば、
レーザ部品からサンプルを独立させて利用する独立サン
プルシステム400Aの形態が望ましい。
【0054】 第2図および第4図に示すように、本発明の好ましい
具体例によれば、そのサンプルシステム400Aはガスサン
プルセルホルダ407内に保持されたガスサンプルセルボ
ディ406からなることが望ましい。各セル窓404および40
5はガスサンプルセルボディ406の末端に配置され、セル
ボディ内のサンプルへ光を伝搬させることが望ましい。
窓404および405はまたセルボディ406を覆っていること
が望ましい。以下に詳細に述べるが、システム400Aが配
置された領域は非点収差補正されていることが望まし
い。こめ非点収差補正により、窓404および405は、伝搬
に関することを除き、ILSレーザの出力を変質させない
非能動光学素子となる。入口部の導管408および出口部
の導管409はガスセルボディ406に機能的に接続されてい
る。
【0055】 第4図に示すように、結合部408および409は、ガス
(汚染物質)サンプルセルシステム400Aに対してガスサ
ンプルを確実に出入りさせる効果的な役割を果たす。従
って、本発明のガス検出システム10は高圧を含む可変圧
力のガス流量を継続的にモニタすることができる。特
に、ガスサンプルセルボディ406を使用することによ
り、大気圧やILSレーザが発振した圧力とは異なる(高
いもしくは低い)圧力のガスを測定する際に、ILSレー
ザ500を動作させることができる。そのようなガスサン
プルセルボディを使用しないと、ILSレーザ500が配置さ
れた場所とは異なる圧力を有したガスサンプルをモニタ
する際に発振が困難になるであろう。このように、この
ガスサンプルセルボディ406により、大気圧やILSレーザ
が発振する圧力を超過した圧力のガスサンプルに対して
ILSレーザを安定に動作させることができる。または、
大気圧やILSレーザが発振するような圧力以下の圧力
(例えばガスサンプルセルボディ406が真空の時)のガ
スサンプルに対しても同様である。さらに、圧力がふら
ついているようなガスサンプルに対してもガスサンプル
セルボディによりILSレーザを安定に動作させることが
できる。
【0056】 また、セルボディ406は、10〜90mmの範囲の大きさの
ステンレススチールからなることが望ましい。本発明の
特に好ましい具体的形態によれば、サンプルシステム40
0Aは約8分の1インチの直径の開口部(すなわちボディ
406内の開口部)を有する。ボディ406の開口部はガスサ
ンプルセルボディ406の中心に対称的にあることが望ま
しい。また、ガスサンプルシステム400Aの光学アライメ
ントが簡単になるように、セルボディ406の開口部の直
径は入射するビームの直径より大きくなるようにするこ
とが望ましい。
【0057】 窓404および405の厚みは、ガス検出システム10の動作
を通じて得られたILS吸収スペクトラム特性と干渉する
干渉効果を避けるように選択することが望ましい。これ
によれば、窓404および405の形成に使用する材科は、13
50〜1550nmの波長領域のようなILSレーザが動作する領
域において吸収損失を最小限にするよう最適に選択する
ことが望ましい。例えば、窓404および405は、高精度に
研磨させたResearch Electro Optics of Boulder,COのI
nfrasilTMのような光学的に親和性のある材料から形成
される。窓404および405は窓の表面からの反射損を最小
限にするためブリュースター角の方位で配置することが
望ましい。
【0058】 このように配列させると、ガスサンプルセル406によ
り、ビームHをガスサンプル中を分析のための伝搬をさ
せることができる。チューブが取り付けられた結合部40
8および409は、閾値励起状態を変化させないままILSレ
ーザ内でアライメントが必要とされる窓404および405の
調整が簡単になるように選択されることが望ましいい。
システム400Aが使用される場合、共振器はミラー501、5
03、505の間の物理的距離(レーザ結晶507を含み、さら
に窓404および405自身を含む窓404と405との間の領域の
ような、サンプルシステム400Aを構成する領域を含む)
により決められる。しかしながら、サンプルがレーザ部
品と化学反応しない場合には、サンプルセルは各ミラー
501、503、505の間の物理的領域(レーザ結晶507を除い
て)により名目上定義される。
【0059】 チャンバ400内の検出されたガス(汚染物質)は、ガ
ス検出システム10を使用することにより得られるサンプ
ルの吸収スペクトラムがシステム400A内に含まれるガス
サンプル内のガス(汚染物質)の量やその存在を正確に
示すよういかなるものも除去されることが望ましい。本
発明の好ましい具体的形態によれば、チャンバ400は、
検出されたガス(汚染物質)を取り除いたり、検出され
たガス(汚染物質)を除去したり排出できるような、も
しくはガス(汚染物質)のレベルをサンプルシステム40
0A内で検出可能レベル以下に減少させるような封印され
たコンテナである。例えば以下に詳細に述べるように、
ゲッターにより汚染物質の連続除去が可能になる。
【0060】 第2図および第4図に示すように、本発明の好ましい
具体的形態によれば、ILSチャンバ400(サンプルシステ
ム400Aを除く)は、コンテナベース401および取り付け
可能な蓋410からなることが望ましい。各窓402、403は
適当な方法で光共振器で決まる位置でボディ401の壁面
に配置することが望ましい。コンテナベース401および
取り付け可能な蓋410はステンレスもしくはアルミから
なることが望ましい。蓋410は、そこに存在する汚染物
を排気したり除去したりするのに適当な従来技術に従い
ボディ401に固定される。例えば、ガスケット410Aや装
置を封印するための他の適当な手段(例えば機械的アシ
ストや金属物のシールド、接着剤など)はそのような目
的に使用できる。ベース401および蓋410は、ユーザーに
運ばれる前に密閉することが望ましい。
【0061】 チャンバ400を排気するため、真空ポンプ用または排
気用として入口部411および出口部412が設けられる。
【0062】 窓402、403をコンテナ401の壁面に配置することによ
り、ILSチャンバ400へ光を導くことが望ましい。また窓
402は波長約1000〜1100nm、最も好ましくは約1064nmに
おいて無反射(AR)コーティングが施されていることが
望ましい。一方、窓403はARコーティングなしの光学窓
であることが望ましい。窓402は波長λ、この場合106
4nmで透過が最大になるように設計されることが望まし
い。同様に、窓403はILSレーザ500の発振波長領域(例
えば1350nmから1550nm)にわたって透過が最大になるよ
う設計されることが望ましい。
【0063】 特に、チャンバ400(サンプルシステム400Aを除く)
内のガス(汚染物質)を許容レベルに減少させること
は、ガス(汚染物質)のレベルをサンプルシステム内の
ガスサンプル内で検出可能以下にするように、密閉可能
な蓋410付のコンテナ401を排気したりガスを取り除いた
りして可能になる。(1)チャンバ内のガス濃度と
(2)ガスサンプルセルボディ内のガス濃度との比が
(1)共振器の長さ(すなわちミラー501と505の間)と
(2)ILSレーザビームがセルボディ内部を伝搬する長
さの比と等しい時には、チャンバ400内のガスが寄与す
る損失はガスサンプルセルボディ406内のガスが寄与す
る損失に匹敵する。
【0064】 汚染物質が水蒸気からなる場合には、チャンバ400内
の水蒸気のレベルをサンプルに含まれるレベル以下に減
少させる必要がある。本発明によれば、10ppt以下の検
出レベルを得ることができる。チャンバ400から汚染物
質(例えば水蒸気)を除去する方法として公知の方法や
下記の方法を本発明において実施することが可能である
が、チャンバ400を密閉し、窒素などの不活性ガスを排
出するようにすることが望ましい。またさらに、そこに
含まれる全ての汚染物質を実質的に除去するような真空
状態を生ずるようにチャンバ400を排気する必要がある
場合もある。また、排気中にチャンバ400を加熱するこ
とも有用である。そのように加熱したり「焼成」したり
することにより、チャンバ400が排気中に冷えている場
合よりもさらに高いレベルの真空度を得ることができる
だろう。本発明のさらなる具体的実施の形態によれば、
チャンバ400内の水蒸気をさらに除去するためにゲッタ
ー(図示なし)をチャンバ400に使用することが望まし
い。公知の技術のように、ガスサンプルセル406内にお
いて検出可能な水蒸気濃度以下(例えば10ppt以下)の
水蒸気(汚染物質)レベルに減少させるために、連続的
に水蒸気を吸収することのできるゲッターを使用するこ
とができる。
【0065】 ガスサンプルは、結合部408および409にガスラインを
接続することによりサンプルシステム400Aへガスを供給
するようにシステム400Aに通じていることが望ましい。
【0066】 簡単に上記したように、ILSセンサ500はチャンバ400
内に配置されたガスサンプルに含まれるガス種(汚染物
質、例えば水蒸気など)を光学的に検出するのに適して
いる。本発明によれば、ILSレーザ500は結晶ホルダ508
に取り付けられた結晶(利得媒体)507を含むことが望
ましい。結晶507は、結晶507もまた入射ビームに対して
最適に配置されるように結晶ホルダ508に取り付けられ
る。上記のように、入射ビームFをILS利得媒体(例え
ば結晶507)のモード体積に一致させるように励起レー
ザ100の発振やビーム整形装置200を使用し、入射ビーム
を整形することが望ましい。
【0067】 一般には、ILSレーザ500は、例えばシステム400A内に
含まれるようなビームがガスサンプルに向けられた領域
において内部共振器領域内のレーザビームがほぼ平行で
ある(すなわち非点収差補正された)ように形成される
ことが望ましい。この目的のためには様々な光学的な配
置があるが、このようなミラーの配列には特に利点があ
る。このような配列によりILSレーザの非点収差補正を
正確になすことが可能となり、そのため発振閾値でILS
レーザを励起するために必要な光学的状態に同時に合致
させ、ほぼ平行なレーザビームを生成してシステム400A
内に含まれるガスサンプルに向けられる。
【0068】 本発明のこの特徴によれば、各ミラー501および505と
折り返しミラー503はこの目的のために使用される。ミ
ラー501は波長λ、例えば約1000nmから1100nm、望ま
しくは1064nmの波長を中心とする最適なARコーティング
を有する光学ミラーからなることが望ましい。ミラー50
1はまた、ILSレーザの動作する所望のスペクトル領域に
おいて約99.8〜100%のコーティングを有する。望まし
くは、ミラー501は凹面ミラーである。例えば、ミラー5
01は約10cmの曲率半径(ROC)で約1.0〜1.3cmの直径の
ミラーである。またミラー503はミラー501と同様の形状
で同様の反射コーティングを有する折り返しミラーであ
ることが望ましい。本発明の好ましい具体的形態によれ
ば、ミラー503は所望のスペクトル領域(例えば1350nm
〜1550nm)にわたり約99.8%〜100%の反射率を達成す
るコーティングが施されていることが望ましい。
【0069】 またミラー505は平板ミラー(ROC=無限大)からなる
ことが望ましい。第2図に示すように、ミラー505の片
側とミラー503の側面にはILSレーザの所望の発振スペク
トル領域、例えば1350nmから1550nmにおいて反射コーテ
ィングが設けられていることが望ましい。ミラー505の
他の面505Bにはコーティングが施されない。
【0070】 ミラー505の両面は、約0.5度〜3度、好ましくは約1.
0度の角度のウェッジ構造になっていることが望まし
い。本発明の発明者によれば、この面構造の干渉効果に
より不用意な反射を最小限にする傾向があることが分か
っている。
【0071】 マウント502、504、506により、チャンバ400内に存在
するILS共振器の光学アライメント用の機械的な調整が
可能である。例えば、本発明の発明者によれば、ミラー
501および505をビームに対し0度の角度に、ミラー503
をビームに対し約12.5度の角度に調整してレーザの形成
をすることによりILSレーザの効率を最適化できること
がわかっている。
【0072】 ミラー501、503、505を適切に設計、配置および形成
することにより、ビームHはミラー503と505の間の領域
においてほぼ平行(コリメートされた)になる。結果的
に、ILSレーザの動作に実質的に有害な影響もなく内部
共振器領域内にサンプルシステム400Aを挿入できる。し
かしながら、ILSレーザ500内の反射面(例えばミラーや
窓)の間のいかなる場所においても、ILSレーザ内でい
かなる干渉をも生じさせないようにしなければならな
い。反射面間の距離がILSレーザ結晶が動作する波長に
相当する波長の整数倍と等しいならば干渉パターンが生
じてしまう。
【0073】 上記したように、ILSレーザ結晶507は、ガスサンプル
に含まれる汚染物質(例えば水蒸気)の検出に適した波
長領域で発振し、吸収スペクトラムが得られることが望
ましい。先に述べたように、レーザ結晶507は一般には
マルチモードレーザシステムの特性を示す。レーザ結晶
507の出力のモード間隔は、ガスサンプルの吸収特性を
正確に示すように十分小さいことが必要とされる。レー
ザ結晶507により生じる光は一般には約450MHz〜550MHz
のモード間隔であり、そのため吸収帯域の正確なスペク
トルの複製が可能になる。本発明においてはいかなるレ
ーザ結晶も使用できるが、本発明においては(例えば塩
化水素中の水蒸気の検出など)Cr4+:YAGもしくはCr4+:L
utetium(Lu)AGレーザ結晶が最適に使用できる。さら
にはCr4+イオンにかわり他のイオンや結晶に他のイオン
をドーピングしたものが代用できる。本発明の発明者に
よれば、ガーネットホストのCr4+のシステム(例えばYA
GやLuAG)の低い利得効率でも、約10mmから30mmの長さ
で5mmの直径の結晶を用いてレーザとして十分動作する
ことがわかっている。特にはレーザ利得媒体507は反射
損を最小限にするためのブリュースター角でカットされ
たCr4+:YAGもしくはCr4+:LuAG結晶からなることが望ま
しい。さらに望ましくは、約0.15%のドープレベルで約
23mm〜27mmの結晶長を有しブリュースター角(約1.82の
結晶の屈折率に対して約61.20度)でカットされたCr4+:
YAG結晶が、本発明によるガス検出システム10において
特に有効であることがわかった。
【0074】 効率を向上させる一方で、現在利用可能なレーザ結晶
507にはかなりの損失がある。損失は熱に変換される。
本発明によれば結晶507は発振により生じる熱を効果的
に除去する方法でマウントされている。しかしながら、
新しい結晶が開発されレーザ結晶507の効率が改善され
ている一方で、ある点においては熱除去デバイスの必要
性が低減され、熱除去の必要性がなくなる程度に損失が
小さくなることは望ましいことである。しかしながら、
現在利用されている結晶507を使用する際には、ILSレー
ザシステム500にヒートシンクシステム500Aがさらに付
加されることが望ましい。
【0075】 続けて第2図さらには第5図に示すように、ヒートシ
ンクシステム500Aはマント508および結晶507(第5図に
は図示なし)に取り付けられる。第5図に見られるよう
に、ホルダ508はレーザ結晶507を機械的に固定するため
に2つの部品のホルダからなることが望ましい。ヒート
シンクシステム500Aは銅のヒートシンクブリッジ510と
熱電冷凍素子509および熱電センサ511からなることが望
ましい。さらに、チャンバ400のボディ401の側壁に電気
温度制御装置512を設けることが望ましい。ブリッジ51
0、冷凍素子509、センサ511が付加されたマウント508に
より、ILSレーザを構成する他の光学部品に対して結晶5
07を適切にアライメントすることが可能になり、また結
晶の熱特性の制御も可能になる。
【0076】 本発明の好ましい具体的形態によれば、ヒートシンク
システム500Aは、結晶507に直接物理的に接触がしてい
ることが望ましい。ビームFにより誘発される光励起を
通じて結晶507の通常の動作により生じる熱は結晶507か
ら効果的に逃がされ、このため動作中の結晶温度を比較
的一定に保持することができる。また、結晶ホルダ508
は銅/アルミの合金からなり、冷凍素子509およびヒー
トシンクブリッジ510に機能的に取り付けられることが
望ましい。ヒートシンク510は、余分な熱が結晶507から
逃げ出るようにチャンバ400のボディ401内に配置された
銅のヒートシンクであることが望ましい。センサ511は
動作温度が最適に保持されるようにホルダ508、冷凍素
子509、ブリッジ510および結晶507の温度を測定する。
本発明によれば、結晶507の温度管理が可能になり、こ
のため不用意にガス検出システム10の動作を複雑にする
ような冷却剤の必要がなくなる。
【0077】 ILSレーザシステム500は、結晶507を励起するビーム
とミラー503からの反射ビームのなす角度(φ)が約20
゜〜30゜、さらには約23゜〜27゜、最適には約25゜であ
ることが望ましい。このビーム(ビームH)はサンプル
システム400Aへ導かれる。
【0078】 サンプルシステム400Aを伝搬した後のILSレーザ500か
らの出力ビームGは、分光装置600へと導かれる。第2
図に示すように、それはミラーホルダ602に取り付けら
れた折り返しミラー601を使用することによりなされ
る。ミラー601はILSレーザが動作する所望のスペクトル
領域(例えば1350nm〜1550nm)において高反射率のコー
ティングが施された平面ミラーからなる。
【0079】 ILSレーザ500からの出力は、光ファイバーのリンクに
より、スペクトル分析を行う離れた場所へと導かれても
よい。特に、ビームGは光ファイバーや光ファイバーバ
ンドルへと結合させることができる。ガス種中を伝搬し
た後、ILSレーザの出力は離れた場所に配置された分光
装置600へと導かれる。適切な状態にすることにより、
その光ファイバー伝送がスペクトルデータを歪めること
はないことが実証されている。
【0080】 続けて第2図に示すように、分光装置600は、コヒー
レントビームをスペクトル分解するように設計され、特
に検出されたサンプル内の汚染物質の吸収スペクトラム
をスペクトル分解するように設計された分散型回折格子
からなる。分光装置600のスペクトル分散は、汚染物質
の吸収特性を明確に分析するのに十分な大きさであるこ
とが望ましく、それゆえ各汚染物質の特定や汚染物質の
濃度の決定をすることができる。ここでわかるように、
本発明において分光器が使用されるが、分光装置600は
光ビーム拡大装置600Cおよび集光レンズ装置600Dととも
に動作する2つの回折格子600Aと600Bからなることが望
ましい。光ビーム拡大装置600Cはレンズ603および605か
らなり、マウント604および606を使用してガス検出シス
テム10内に配置されることが望ましい。レンズ603は負
のレンズでレンズ605はコリメートレンズであることが
望ましく、各レンズは、検出されるサンプル内の汚染物
質の吸収スペクトラム、例えば約1000nm〜1500nm、好ま
しくは1400nmの波長を中心とするARコーティングが施さ
れることが望ましい。
【0081】 回折格子装置600Aおよび600Bは各回折格子マウント60
8および610に設置された各回折格子607および609からな
る。マウント608、610は分光器600内で回折格子607、60
9を調整することができる。
【0082】 集光レンズ装置600DはILSレーザ500の動作する波長、
例えば約1000nm〜1500nm、好ましくは1400nmのARコーテ
ィングが施されたレンズ611からなることが望ましい。
そのレンズ611は分光器600の出力をマルチチャンネルア
レイ検出器701へと集光する。
【0083】 ILSレーザ500が動作するスペクトル領域は、分光装置
600により再生され、マルチチャンネルアレイ検出器701
がマウント702に固定された面に空間的に置換される。
マルチチャンネルアレイ検出器701からの情報を操作し
読み取るために必要な制御およびタイミング電気部品を
含んだ電気ボード703がそこに効果的に接続される。結
果的に、ガス検出システム10を使用して見つけ特定され
た特定の汚染物質のスペクトル分散した吸収スペクトラ
ム全体が得られる。その汚染物質の特定の吸収形状の位
置および相対強度により、検出されたガスを特定し、さ
らに検出されたガスの量を決定することができる。
【0084】 例えば検出器701は、100μm間隔の256ピクセルを有
するInGaAsのマルチチャンネルアレイからなる。マルチ
チャンネル検出器701により検出された光は、各検出器
の要素(ピクセル)の電気信号に変換され、ポード703
を通じてアナログ−デジタル(A/D)変換器801へと伝送
される。変換器801は、情報の正確な伝送を保証するよ
うにBNCコネクタとシールドケーブルを通じて接続され
ることが望ましい。このようにデータが変換されてコン
ピュータ802へと送信され、コンピュータ802は電気信号
をスペクトル情報に変換するようにプログラムされ、ス
ペクトル特性がガス(汚染物質)の特性とガス(汚染物
質)濃度を決定する。
【0085】 または、モニターされるガス種中を伝搬したILSレー
ザの出力を、波長走査できる少なくとも一つの分散型光
学索子(例えば回折格子607および609)を有する分光装
置へと導いてもよい。この分光装置600の出力は単一チ
ャンネルの検出器へと導くこともできる。レーザ共振器
5内のガス種のスペクトル特性は、分光装置600を伝搬
する光を単一チャンネル検出器の前に設置された適当な
開口部(例えばスリット)を通じて伝搬させて分散型光
学素子を走査することにより得られる。分光装置600を
伝搬した、すなわち分光装置600の出力である光の強度
は、分散型光学素子を走査しながら記録される。
【0086】 ここで第2図に示すように、上記のごとく、励起レー
ザ100によりILSレーザを閾値近傍で動作させると、ガス
検出システム10は、ILSレーザが動作する領域にわたり
スペクトル分解された領域を検出する。ドライバー100
の光学特性がILSレーザ500のそれと一致する場合には、
ドライバー100の出力には何の修正も付加する必要はな
い。しかしながら、利得媒体(すなわち結晶507)へと
伝搬されるドライバー100からの励起用放射光が、ILSレ
ーザ500の利得媒体内で光励起させなければならない体
積と一致しない場合には、その体積整合をなすためにビ
ーム修正システム200を利用することができる。簡単に
は、ビーム修正システムは、ILSレーザ500の利得媒体の
正確な位置および体積に必要な光子密度へと集光するこ
とによりILSレーザ500へ導かれる放射光を最適化するた
めに有用な光学テレスコープからなることが望ましい。
とりわけ、ビーム修正システム200は、ILSレーザ500の
必要性に合わせてドライバー100の励起用放射光を変化
させるために使用される。
【0087】 本発明によれば、ビーム修正システム200はビーム拡
大テレスコープからなる。とりわけ、励起レーザ100がS
pectra Physics社の半導体レーザ励起固体結晶レーザ
からなり、ILS結晶507がCr4+:YAGまたはCr4+:LuAG結晶
からなる場合には、励起レーザ出力のビームの拡大が必
要である。
【0088】 第6図に見られるように、システム200はレンズと調
整可能開口部の列からなる。特に、各可変開口部品202
および205が設けられた場所に各直立壁を含んだフレー
ム201が設けられている。レーザ100の出力(例えばビー
ムE)をシステム200に入出させる開口部の大きさを可
変する適当な方法が設けられ、部品202および205は従来
の開口可変部品からなる。システム200はまた、集光レ
ンズ203とコリメートレンズ204からなることが望まし
い。レンズ203が集光レンズ、レンズ204がコリメートレ
ンズで、共に波長λ、例えば約1000nm〜1100nm、好ま
しくは1064nmにおいてARコーティングが施されているこ
とが望ましい。第6図に見られるように、レンズ203お
よび205はビームE内に各配置がなされるようにフレー
ム201に取り付けられることが望ましい。
【0089】 続けて第2図に示すように、あるアプリケーションに
おいては、入射ビームをILSレーザ500内のレーザ利得媒
体(例えばイオンドープの結晶やガラス)507に集光し
て入射させることが必要であろう。本発明の好ましい具
体的形態によれば、集光レンズ206は、その集光レンズ
がビームFの光路内に配置されるようにレーザレンズマ
ウント207に設置されることが望ましい。本発明の特に
好ましい具体的な形態によれば、集光レンズ206は波長
λ、例えば約1000nmから1100nm、好ましくは1064nmを
中心としたARコーティングが施された光学集光レンズで
あることが望ましい。集光レンズ206は平面−凸面形状
または凸面一凸面形状であることが望ましい。
【0090】 ここでわかるように、ガス検出システム10を使用する
ことにより得られる量の情報の質に関しては、少なくと
も部分的にILSレーザ500の安定動作に依存する。本発明
においては、レーザ500の安定性は、ILSレーザ500がい
かに再現性よく閾値に到達するかに直接依存する。励起
レーザ100がILSレーザ500を最も感度の良い閾値近傍で
連続的に励起させることが望ましい。しかしながら、す
べてのドライバーが連続的に信頼性よく動作させる能力
があるとは限らない。さらに、連続的に動作させるとIL
Sレーザ500の振幅や波長の安定性を維持するためには相
当の努力が必要となる傾向があり、コスト面において反
対の影響をもたらし、ゆえにガス検出システム10を民生
用として実行可能とするのに逆効果となってしまう。
【0091】 ILSレーザを連続的に動作させるため、本発明の好ま
しい具体的形態によれば、ILSレーザを「パルスモー
ド」もしくは「チョップモード」で動作させる。ここで
使用する「パルスモード」および「チョップモード」と
は、ILSレーザをオンオフするように励起用放射光をILS
レーザ500(すなわちイオンドープの結晶507)に再現性
よく露光するための過程を言う。チョップというのは、
固定周波数の固定デューティサイクルにおいて固定の強
度と0強度との間で励起用放射光を変化させることに相
当する。対称的に、パルスとは、励起用放射光を可変で
一般には非対称なデューティサイクルにおいて0強度と
非0強度との間を変化させることに相当する(または励
起ビームの強度が0に達せず、ILSレーザ500が閾値の上
下を変化するような少なくとも二つの強度レベルで変化
するように、励起用放射光を変調することもでき
る。)。
【0092】 チョップモードやパルスモードの動作により、確実に
量的なスペクトルおよび濃度の測定をするようなILSレ
ーザ500の安定動作を、民生用として実行可能な方法に
より実現できる。そのような強度変調(遮断)は機械的
に動作するチョッパーや音響光学変調器やシャッターな
どのようなものを用いて達成することができる。
【0093】 または、出力ビーム(ビームE)を二次的にチョップ
する代わりとして励起レーザ100の出力強度を変調でき
る。特に、励起レーザが半導体レーザであれば、半導体
レーザである励起レーザへ供給される電気パワーを変調
することにより、ILSレーザが発振するために必要な閾
値の上下の電圧を得ることができる。結果的にILSレー
ザ500はオンとオフで切り替わる。
【0094】 本発明によりチョップモードやパルスモードが得られ
る方法が述べられたが、これらのモードは変調装置300
を使用することによっても得ることができる。
【0095】 本発明によれば、励起レーザビームEを周期的に遮断
したり伝達したりする回転変調器301により、ビームE
をILSレーザへと到達させることを周期的に妨げられ
る。とりわけ、第6図においては、変調器301は機械的
なチョッパーからなっている。機械的なチョッパー301
はビームEがILSレーザに到達する前に変調されるよう
に配置される。変調器301はビーム修正システム200の前
後どちらでも配置できるが、本発明の好ましい具体的形
態によれば、チョッパーはビーム修正システム200内の
集光点に配置されることが望ましい。または、チョッパ
ー301は励起レーザ100の前に配置されることが望まし
い。第2図によく見られるように、チョッパー301はビ
ーム修正装置200のフレーム201に設置されることが望ま
しい。
【0096】 チョッパー301は励起レーザビームを周期的に遮断し
たり変調したりする機械的または電気光学的ないかなる
装置にも置き換えられる。先に述べたように、本発明に
よれば、励起レーザ100から放出される励起用放射光の
強度は、ILSレーザ500が閾値以下になるような強度でよ
く、0である必要はない。しかしながら、励起レーザ10
0によりILSレーザへと導かれる光学励起エネルギー全体
は、各変調周期において一定に保持されなければならな
い。
【0097】 パルスモードやチョップモードを使用すると、吸収情
報を有するILSレーザの出力は周期的にサンプリングさ
れる。再び第2図に示すように、本発明の好ましい具体
的実施の形態によれば、変調装置300は変調器301(適当
な電気回路が必要)と変調器304(同様に適当な電気回
路が必要)からなる。変調器301は励起レーザ100とレン
ズ203からの出力ビームEの強度を変調し、変調装置304
はチャンバ400から出るILSレーザ500の出力ビームを変
調する。ここで変調器301はILSレーザ500の利得媒体
(例えば結晶507)に到達する際に励起ビームEを遮断
し、変調器304は分光装置600と検出装置700に到達する
際にチャンバ400から出力されるILSレーザビームを遮断
する。
【0098】 チョッパー301は開口位置および閉口位置の繰り返し
で回転することが望ましい。チョッパー301は適当な電
気コネクタ302を用いてチョッパーに接続されたチョッ
パードライバー303により駆動する。ドライバー303がチ
ョッパー301を開口位置に回転させるとビームEはILSレ
ーザに到達し、それゆえILSレーザはレーザ活性のため
の閾値以上になる。ドライバー303がチョッパー301を閉
口位置に回転させるまでILSレーザは動作し続け、その
後励起ビームEがILSレーザ500に到達することを妨げ
る。
【0099】 チャンバ400から出たILSレーザの出力は、変調器304
へと直接導かれる。本発明によれば、変調器304は音響
光学変調器からなる。しかしながら、他の利用可能な装
置、例えば他の機械的動作のチョッパーやシャッターな
どもこの目的のために使用することができる。上記した
ように、ビームが出力されるILSレーザ500から量に関す
る情報を抽出するために、変調器304は、特定サンプル
に含まれる汚染物質(ガス種など)の吸収データを有す
るILSレーザの出力を周期的にサンプリングする(以下
に詳細に述べるが、変調器304を使用するかわりに、ILS
レーザ500の出力を周期的にサンプリングするために、
検出装置700をオンオフでスイッチをしてもよい。)。
【0100】 この変調形態に関しては変化可能であるが、変調器を
使用することによりILSレーザ500内の光路長を再現性よ
く効果的に生み出すことができる。言い換えると、発生
時間tg、すなわちILSレーザ500内の内部共振器モード競
合が起こっている時間を変化させることにより、内部共
振器内の実効吸収光路長を制御して、ILSガス検出器10
による定量的な測定が最適に達成できる長さになるよう
選択することができる。
【0101】 ILSレーザ500からの量的情報が時間分解による方法で
抽出可能になるように、励起レーザ100の出力の変調を
変調装置304と同期させる。励起用放射光Eはチョッパ
ーを通じて励起ビームEを断続的に伝搬させることによ
りILSレーザへと効果的に伝搬される。放射光を断続的
に伝搬させることによりILSレーザを閾値以上にしたり
以下にしたりする。ILSレーザ500が閾値に達して発生時
間tgが経過した後は、ILSレーザの出力は変調器304によ
り分光器600および検出用の検出装置700の入口部へと偏
向される。しかしながら、変調装置301および304の同期
により決定される短時間のみ、分光装置600および検出
装置700へとILSレーザの出力ビームGが偏向される。変
調器301および304の同期により、ILSレーザ500からの放
射光が時間間隔tgにわたりサンプリングされる。
【0102】 変調器301と304の同期は、例えばガス検出システム10
に接続されたコンピュータ802によりデジクル回路(図
示しない)を操作することによる電気制御といった、い
くつかの従来の方法により達成できる。通常、変調器30
1と304の同期は約300〜500μS以下、さらに好ましくは
約10〜100μS以下、最適には約1μS以下の発生時間t
gで発生することが適当である。その同期により変調装
置300は変調器304が閉じたときに励起レーザ100の出力
を遮られることなく伝搬させることができる。励起レー
ザ100の出力が変調装置300により遮られないときと変調
器304が開かれたときとの間の時間間隔はtgにより決定
される。
【0103】 発生時間tgは、励起レーザ100の出力をパルス状態に
することにより変調器304を使用しなくとも変化させる
ことができる。上述したように、パルスとは、可変のデ
ューティサイクルにわたり0強度と0ではない強度の値
との間で励起用放射光を変化させることを意味し、それ
ゆえILSレーザ500を閾値以下と以上とで変化させること
ができる。それゆえILSレーザをオンオフのスイッチを
行うことができる。ILSレーザが発振する時間は励起レ
ーザ100の出力のデューティサイクル、特に励起レーザ
がILSレーザを閾値まで励起させる時間を変化させるこ
とにより変えられる。従って、発生時間tg、すなわちIL
Sレーザ500内の内部共振器モード競合が発生する時間は
変化する。この場合、検出装置700は連続的にオン状態
のままであり、チャンバ400から出るILSレーザビームの
出力は分光装置600と検出装置700に達する。
【0104】 しかしながら、上記したように、各変調周期中の励起
レーザによるILSレーザへ伝搬される全体の光励起エネ
ルギーもしくは積分強度は、ILSレーザが光を出力する
時間が変化しても一定のままである。一定の全光励起エ
ネルギーを維持するため、励起ビームの強度レベルはtg
が変化しても異なる変調周期により調整される。従っ
て、励起ビームの強度および半導体レーザ励起レーザ10
0がILSレーザを閾値に励起する時間は共に、異なる発生
時間を与えて変化する。
【0105】 励起レーザ100の出力をパルス状態にすることは、
「パルサー」で励起ビームの伝搬を外部制御することに
より達成できる。または、もし励起レーザが半導体レー
ザならば半導体励起レーザの出力強度は半導体レーザへ
供給される電気パワーを変化させることにより変調でき
る(上記したように、半導体レーザへ供給される電気パ
ワーは、ILSレーザ500が発振するために必要な閾値以下
および以上の電圧を有して変調することができる。)。
【0106】 従って、本発明のガス検出システム10には、発生時間
を変えられる形態として以下を含む。
【0107】 (1) 励起レーザ100の出力は外部チョッパー(例え
ばチョッパー301)によりチョップされ、周期的なサン
プリングを可能にするために検出器へのILSレーザ500の
出力の伝搬をパルサーにより制御し、検出器700は連続
してオンの状態にする。
【0108】 (2) 励起レーザ100の出力は外部チョッパー(例え
ばチョッパー301)によりチョップされ、ILSレーザ500
からの出力の周期的なサンプリングを可能にするため検
出器700はパルス状にオンオフさせる。
【0109】 (3) 励起レーザ100の出力を外部パルサーによりパ
ルス化し、ILSレーザを発振させる励起レーザからのパ
ルスの持続時間により制御されるILSレーザ500の出力と
ガス種との相互作用が生じる持続時間において検出器70
0は連続してオンの状態にする。
【0110】 (4) 励起レーザ100が半導体レーザの場合、半導体
レーザの出力は半導体レーザへ供給される電気パワーを
変化させることによりパルス化し、ILSレーザを発振さ
せる励起レーザからのパルスの持続時間により制御させ
るILSレーザ500の出力とガス種との相互作用が生じる持
続時間において検出器700は連続してオンの状態にす
る。
【0111】 (5) 励起レーザ100が半導体レーザの場合、半導体
レーザの出力を半導体レーザへ供給する電気パワーを変
化させることによりチョップし、周期的なサンプリング
を可能にするために検出器700へのILSレーザ500の出力
の伝搬をパルサーにより制御して検出器700は連続して
オンの状態にする。
【0112】 (6) 励起レーザ100が半導体レーザの場合、半導体
レーザの出力を半導体レーザへ供給される電気パワーを
変化させることによりチョップし、ILSレーザ500からの
出力の周期的なサンプリングを可能にするため検出器70
0はパルス状にオンオフさせる。
【0113】 上記した本発明のガス検出システム10の具体的実施の
形態においては、ILSレーザ500は、折り返しミラー503
を含む3つのミラー(501、503、505)から形成される
レーザ共振器を有する。上述したように、これらのミラ
ーの形態は、ミラー503と505の間の領域において非点収
差補正がなされてほぼ平行光ビームになるようになって
いる。
【0114】 または、本発明のガス検出システム10は、より簡略化
されたレーザ共振器5を有するILSレーザ500からなる。
本発明の他の具体的形態として、レーザ共振器5は非点
収差補正されるように設計されていない。むしろ、レー
ザ共振器5は二つのミラーとの間で形成され、それゆえ
非点収差補正されないほぼ線形な形態を有する。しかし
ながら、この本発明の他の具体的形態により使用される
線形な共振器の設計によれば、ガス検出システム10を小
さく簡単に形成することができる。結果的には、本発明
のこの具体的形態は、上述した具体的形態よりも安く形
成でき、簡単に動作する。さらに、線形のレーザ共振器
に基づく本発明の他の具体的形態によれば、多くの実際
のアプリケーションに必要とされるように、より頑丈で
機械的に安定に形成することができる。
【0115】 「線形レーザ共振器」とは、二つのみのミラー間で形
成されるレーザ共振器と同等のレーザ共振器5を意味す
る。簡単な形状としては、線形レーザ共振器は第1のミ
ラーと第2のミラーとの間で形成されるレーザ共振器か
らなる。平面のミラーをいくつも付加し、第1のミラー
から第2のミラーへと伝搬するビームの向きを変えても
(すなわち光路を変えても)同じである。しかしなが
ら、これらの付加したミラーが含まれても、レーザ共振
器5内のビーム形状は修正されない(第1のミラーと第
2のミラーとの間の距離が変化しなければ)。従って、
レーザのレーザ共振器5内に平面ミラーを付加してもレ
ーザ動作には影響を与えず、レーザの物理的形状のみを
変化させるだけである。結果的に、第1のミラーと第2
のミラーとの間に平面ミラーが付加されて形成されたレ
ーザ共振器5は、単に第1のミラーと第2のミラーとの
間に形成されたレーザ共振器と同等であり、付加した平
面ミラーを取り除いてもビーム形状やレーザの動作を変
えることはない。しかしながら、平面ミラーを用いるこ
とにより、空間的に圧迫したパッケージにレーザ共振器
5を適合させるためには都合がよい。
【0116】 このように、ガス検出システム10による腐蝕性ガスを
含んだガスサンプル内の汚染物質の存在およびその濃度
を検出する方法および装置を示した。本発明の好ましい
具体的実施の形態により、また高感度に検出する方法も
ここで示した。この方法は、サンプルチャンバ400内の
ガス(汚染物質)を許容レベルまで減少させ、サンプル
システム400A内に検出対象のガスサンプルを配置し、IL
Sレーザ500を閾値近傍で励起し、ILSレーザ500からの光
出力を好ましくは変調装置300を通じて周期的にサンプ
リングし、分光装置600および検出装置700を用いてサン
プル内のガス(汚染物質)の吸収スペクトラムを測定
し、コンピュータ/ソフトウェアシステム800を使用し
てサンプル内のガス種(汚染物質)を鑑定しその濃度を
決定するために吸収スペクトラムを分析するものであ
る。
【0117】 腐蝕性ガスを含むガスサンプル内に存在するガス種の
存在を検出する方法には、(1)ガス種が少なくとも一
つの吸収特性を有する場合、(2)腐蝕性ガスが実質的
に吸収特性に干渉しない(上記したように吸収特性に干
渉するということはガス種を特定するために使用する吸
収特性と重なることを意味し、それゆえガス種と腐蝕性
ガスとの間で検出感度が劣化する)場合に、スペクトル
領域を選択する必要がある。本発明の方法によれば、レ
ーザ共振器5と利得媒体507からなり、選択したスペク
トル領域の少なくとも一部に波長分布を有する光を出力
するレーザが設けられる。ILSレーザ500はサンプルチャ
ンバ400内に入れられる。光ビームがガスサンプルセル
を通過するために、選択したスペクトル領域において透
明な窓404および405を有するガスサンプルセル406もま
た設けられる。そのガスサンプルセルは、利得媒体507
からの出力光がレーザ共振器5から出る前にガスサンプ
ルを通過するようにILSレーザ内に挿入される。サンプ
ルチャンバ400内のガス(汚染物質)は許容レベルまで
減少する。検出しようとするガスサンプルはガスサンプ
ルセル406内に配置される。ILSレーザ500は閾値近傍に
励起され、ILSレーザ500からの光出力は、好ましくは変
調装置300を通じて周期的にサンプリングされる。サン
プル内のガス(汚染物質)の吸収スペクトラムは分光装
置600および検出装置700により測定される。吸収スペク
トラムはコンピュータ/ソフトウェアシステム800を用
いてサンプル内のガス種(汚染物質)の特定やその濃度
を決定するために分析される。
【0118】 特に、チャンバ400(ガスサンプルセル406を除く)内
に存在するガス(汚染物質)を許容レベルまで減少させ
るため、ガス(汚染物質)のレベルをガスサンプルセル
406内のガスサンプルの検出可能以下にするよう、蓋410
を有する密閉可能容器401を排気する。上記したよう
に、ガス(汚染物質)のレベルを低減するためにおいて
は、許容レベルに減少させることができるならば他の機
構も利用できる。コンテナベース401は蓋410に覆われ、
そこに含まれる汚染物質は効率よく除去(もしくは許容
レベルまで低減)されることが望ましい。ベース401お
よび蓋410はユーザーに運ばれる前に効果的に密閉する
ことが望ましい。
【0119】 コネクク408にガスラインを接続してガスサンプルセ
ルへとガスを供給することにより、サンプルはガスサン
プルセルと通ずる(例えばサンプルが腐蝕性もしくは反
応性ガスの場合)。
【0120】 さらには、閾値近傍でILSレーザ500を励起させるため
には、適切な励起レーザ100を選択し、ビーム修正光学
装置200および206を使用してレーザ結晶507に集光し、
および変調システム300を利用して変調する。本発明に
よるガス種の検出方法はさらに、ILSレーザを閾値近傍
のわずかに上で動作させることからなる。本発明によれ
ば、レーザ100はILSレーザ500を励起する。必要な場合
には、励起ビームEはILSレーザ500の光学的必要性と合
致するようにビーム整形装置200により整形してもよ
い。さらに、ガス検出システム10がパルスもしくはチョ
ップモードで動作する場合、上記したように、変調装
置、特に変調器301により周期的に励起ビームEを遮断
し、それによりビームEのILSレーザへの到達を妨げ
る。変調器301およびビーム整形装置200からの出力のビ
ームFはILSレーザに導かれる。
【0121】 この方法によれば、ビームFが密閉されたコンテナボ
ディ401の側壁に配置された窓402を通じてチャンバ400
に入って来ると、ビームFはILSレーザへと向かう。ビ
ームFを窓402から集光レンズ206へと伝搬させ、集光レ
ンズ206によりビームFを集光しミラー501に導くことに
より、ビームFをさらに集光し導くことができる。ビー
ムFは結晶507を閾値近傍に励起し、その出力ビーム
は、ミラー503および505により、ガスサンプルセル406
内のガスサンプルへと導かれる。ガス(汚染物質)の吸
収データを含んだ出射ビームはその後、密閉されたコン
テナボディ401の側壁に配置された窓403からガスチャン
バ400を出る。
【0122】 ILSレーザ500は変調器304を用いてパルスモードもし
くはチョップモードで動作させ、好ましくは変調器301
と同期させ、ILSレーザからの出力ビームを周期的にサ
ンプリングし、サンプリングされた出力ビームを分光装
置600および検出装置700へと導く。または、励起レーザ
100が半導体レーザからなる場合には半導体レーザに供
給される電気パワーを変調器304とともに変調し同期さ
せてもよい。サンプリングされた出力ビームGをミラー
601によりILSレーザ500から分光装置600および検出装置
700へと導く。または、変調器304の代わりに、ILSレー
ザ500の出力をサンプリングするために検出装置700をオ
ンオフのスイッチングをしてもよい。
【0123】 本発明によるガス種の検出方法はさらに、ILSレーザ5
00からのサンプリングされた出力ビームGの分析からな
る。分光装置600はスペクトル分解し、検出装置700はIL
Sレーザ500からのサンプリングされたビームGを分析す
ることが望ましい。分光装置600により、ビーム拡大装
置600C、回折装置600A、600Bおよび集光装置600Dを通過
するILSレーザ500からのビームGをスペクトル分散させ
る。スペクトル分解された分光装置600からの吸収デー
タは、例えばマルチチャンネル検出器701からなる検出
装置700により検出されるように空問的に置換される。
【0124】 本発明のガス検出システム10および方法は、塩化水素
などの腐蝕性もしくは反応性ガスや窒素などの非腐蝕性
ガス内に含まれる水蒸気などの汚染物質に関する様々な
波長領域にわたる吸収スペクトラムを得るために使用す
ることができる。特に第7図および第8図には、ガス検
出システムを使用して得られた各環境(腐蝕性または非
腐蝕性ガス)における水蒸気の特性を示している。とり
わけ、第7図には、約1433nmから1440nmの領域における
塩化水素(900)または窒素(902)内の水に関する規格
化レーザ強度/吸収−波長特性が示され、一方第8図に
は同様に、約1420nmから1434nmの領域における塩化水素
(904)または窒索(906)内の水に関する規格化レーザ
強度/吸収−波長特性が示されている。第7図および第
8図に示されたスペクトラムは、分光装置600を用いて
ダイオード701の出力を測定することにより得られた。
図示されている各データ点は各種の測定の結果得られた
ものである。
【0125】 第7図および第8図に示された特性のデータにより、
本発明の方法を用いて塩化水素中での水の検出に成功し
たことが実証された。さらに、塩化水素中や窒素中の測
定どちらにも関わらず、水の吸収スペクトラムが同様に
観測されたことで、極めて高濃度(例えば1大気圧)で
存在したとしても、塩化水素のスペクトル干渉がなかっ
たことを実証した。
【0126】 強度と濃度の相関関係が与えられ、例えば水蒸気のよ
うな汚染物質の特性が得られれば、サンプル内に含まれ
る汚染物質の濃度が容易に得られる。本発明によれば、
コンピュータ802は、データを処理しサンプル内に含ま
れる汚染物質の存在や濃度を示す出力を提供する。本発
明の方法を用いて得られた窒素ガス中の水の濃度に対す
る水の吸収強度の特性を第9図および第10図に示す。窒
素ガスに対する水の浄化に関して第9図および第10図の
それぞれは浸透装置およびインライン浄化装置に基づい
たものである。
【0127】 (スペクトル特性に見受けられる吸収特性は較正する
必要がある。内部共振器レーザ分光方法により公知の方
法よりも高感度になるので、明確に測定できないような
弱い遷移が本発明のガス検出システム10により初めて測
定可能となる。その場合、この弱い遷移をスペクトル特
性により鑑定しガス種の存在を特定することができる。
このような弱い遷移もまたガス検出システム10により較
正することができ、それゆえこの弱い遷移に相当する吸
収特性の強度によりガス種の濃度を決定することができ
る。)
【0128】 本発明は塩化水素などの腐蝕性ガス中の水蒸気のよう
な汚染物質の吸収スペクトルを得る際に適用可能なもの
として上述したが、他の適当な汚染物質や腐蝕性または
反応性ガスについても実際に本発明を使用できる。本発
明による使用において適用可能な腐蝕性ガスや反応性ガ
スの例について、これらに制限はされないが以下に示
す。N2O、NO、NO2、HONO、HNO2、SO、SO3、H2SO4、C
l2、ClO、Cl2O2、HOCl、PH3、OCS、HI、HF、HBr、BC
l3、NF3、BCl2、BCl、SO2、BF3、Br2、l2、F2、O3、AsH
3、NH3、SiH4、B2H4、HNO3、HCN、HNC、H2S、COF2、CH
4-xXx(ここでXはFまたはCl、xは1〜4)。上記し
たものを含むここで述べた腐蝕性または反応性ガスのみ
が全てでなく、他の腐蝕性ガスや反応性ガスにおいても
特定の用途に適するようにして使用することができる。
例えば、腐蝕性ガスについては、半導体部品の製造にお
いて使用される他の腐蝕性ガスからなる。さらに、腐蝕
性ガスは上記したような多くの腐蝕性ガスの混合からな
ることがある。検出されるガス種はここで制限されない
が上記の腐蝕性ガスの一つもしくは複数からなることも
ある。
【0129】 本発明の実施における検出レベルは従来の装置を使用
して得られるレベルよりも概して高いものである。さら
に、ガス検出システム10はインラインとして利用でき、
特定の腐蝕性のサンプルに含まれる汚染物質の存在やそ
の量をリアルタイムに測定することができ、従来の装置
の使用に際しての多くの問題に取り組んだ。特に、本発
明の方法により、公知の技術では得られなかった検出レ
ベルで腐蝕性ガスに含まれるガスサンプル内の水蒸気を
迅速に検出する手段を提供するものである。
【0130】 上記したものは発明の好ましい具体的形態に関連した
もので、ここに示した特定の形態に発明が制限されるも
のではない。追加請求項に明示するように発明の視野か
らそれない範囲でここで述べた要素の形態や様式に関し
て様々な修正をなすことができる。さらに、ILSガス検
出器の位置やガス検出システム10のアプリケーションと
しては、半導体製造装置などにおいても、所望により変
化可能である。例えば、ILSチャンバ400やガス検出シス
テム10自身の内部の様々な要素の特定の配置に関して
は、それらの形態や配置が容易に再生可能な方法でILS
レーザの光励起が可能な限り修正できるものである。本
発明の形態や様式やそのアプリケーションにおけるこれ
らや他の修正に関しては請求項の追加により考えられ
る。 図面の簡単な説明 本発明の具体的な好ましい実施の形態について、図面
を参照して説明する。以下で参照する図面は特に示さな
い限り、実際の寸法を示したものではないことを理解し
てほしい。 第1A図および第1B図は、本発明による汚染物質検出シ
ステムの概略ブロック図である。第1A図は基本的な形態
であり、第1B図は第2図に示される具体例を示した形態
である。 第2図は、本発明による汚染物質検出システムの具体
的形態を詳細に示した斜視図である。 第3A図〜第3C図は、簡単なレーザ装置を表した図と、
その装置から得られたスペクトルの出力(強度対波長)
のグラフを示したものである。 第4図は、第2図で描写したチャンバ部品を含むILS
レーザの斜視図であり、一部の部品を部分的に砕いて描
写している。 第5図は、ILSレーザ結晶ホルダおよび第2図で示し
た汚染物質検出システムとの接続に使用されるヒートシ
ンクの一例を示した斜視図である。 第6図は、第2図で示した汚染物質検出システムとの
接続に使用されるチョッパー素子を含むビーム整形装置
の具体的形態の一例を示す斜視図である。 第7図は、波長1433nm〜1440nmの範囲における窒素お
よび塩化水素中の水の吸収スペクトラムの一例を示した
グラフである。 第8図は、波長1420nm〜1434nmの範囲における窒素お
よび塩化水素中のILSによる水の吸収を示したグラフで
ある。 第9図は、浸透チューブ/体積膨張技術により決定し
た水の濃度に対する水の吸収強度を示すグラフである。 第10図は、インライン浄化装置により決定した波長14
20nm〜1430nmにおける水の濃度に対する水の吸収強度を
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カリスキー,エホシュア イスラエル国 84190 ビア−シェヴァ ピーオー ボックス 9001 (72)発明者 ザン,ジャミン アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08536 プレーンズボロ フィーザント ハロウ ドライヴ 1715 (72)発明者 ハインマン,マックス アメリカ合衆国 アイダホ州 83706 ボイス ノース フィリッピ 1680 ア パートメント 203 (72)発明者 メウディザデウ,エスメイル アメリカ合衆国 アリゾナ州 85715 タクソン イースト エル トロ サー クル 8040 アパートメント 314 (72)発明者 ウォルパーディンガー,マーカス アメリカ合衆国 アリゾナ州 85711 タクソン ノース ウィルモット ロー ド 205 ナンバー 307 (56)参考文献 特開 平7−7234(JP,A) 特開 昭51−46182(JP,A) 特開 平6−221985(JP,A) 特開 平5−82868(JP,A) 特開 平7−99360(JP,A) 特開 平7−142803(JP,A) 特表 平4−501036(JP,A) 米国特許4648714(US,A) Optics Communicat ions Vol.103 NO.5.6 (1993)PP.370−374 J.Opt.Soc.Am.B/Vo l.11 NO.12(1994)PP.2412− 2421 J.Quant.Elec.Vol. QE−12 NO.3(1976)PP.189 −193

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスサンプル内のガス種の存在を検出する
    ガス検出システム(10)において、 (a)レーザ共振器(5)と、 (b)その中に配されたイオン添加された結晶(507)
    と、 (c)該レーザ共振器(5)の外部に配置され、該イオ
    ン添加された結晶(507)をレーザ発振するための閾値
    より僅かに大きい光励起出力を有し、それにより該レー
    ザ共振器(5)から出射する出力ビームを生じさせる励
    起レーザ(100)と、 (d)該レーザ共振器(5)内で該ガスサンプルを保持
    するためのコンテナ(400、406)とを備え、前記イオン
    添加された結晶(507)からの前記出力ビームが前記レ
    ーザ共振器(5)から出力される前に前記ガスサンプル
    中を伝搬し、 (e)前記レーザ共振器(5)を励起した後に前記出力
    ビームを検出する検出装置(700)と、 を有することを特徴とするガス検出システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載のガス検出システム(10)を
    使用したガスサンプル内のガス種の存在を検出する方法
    において、 (a)前記励起レーザ(100)の出力ビームを前記イオ
    ン添加された結晶(507)へ導き、 (b)前記イオン添加された結晶(507)からの前記出
    力ビームを、レーザ共振器(5)から出力された後、前
    記ガスサンプル内のガス種の存在及び濃度を検出するた
    めに前記検出装置(700)へと導くことを特徴とするガ
    ス検出方法。
  3. 【請求項3】腐蝕性ガスを含むガスサンプル内のガス種
    の存在を検出する方法において、 (a)(i)該ガス種が少なくとも一つの吸収特性を有
    し(ii)該腐蝕性ガスが実質的に吸収特性に干渉しない
    場合に、スペクトル領域を選択する手段と、 (b)レーザ共振器(5)とその中に含まれる利得媒体
    (507)を有し、該利得媒体(507)がレーザ発振のため
    の閾値より僅かに大きい出力で光励起され波長分布の少
    なくとも一部が前記選択したスペクトル領域内にある光
    を出力するレーザ(500)を設ける手段と、 (c)光ビームが中を伝搬可能にするため前記選択した
    スペクトル領域において透明な窓(404、405)を有する
    ガスサンプルセル(406)を設ける手段と、 (d)前記レーザ(500)内に前記ガスサンプルセル(4
    06)を挿入し、前記利得媒体(507)からの出力光を前
    記レーザ共振器(5)から出射する前に前記ガスサンプ
    ル中を伝搬させる手段と、 (e)前記腐蝕性ガスを含む前記ガスサンプルを前記ガ
    スサンプルセル(406)内に挿入して前記利得媒体(50
    7)からの出力光を該ガスサンプル中を伝搬させ、前記
    腐蝕性ガスが前記レーザ(500)と反応しないように該
    ガスサンプルを前記ガスサンプルセル内に密閉する手段
    と、 (f)前記ガスサンプル内の前記ガス種の存在およびそ
    の濃度を決定するため、前記利得媒体(507)からの出
    力光を前記レーザ共振器から出力させた後に検出装置
    (700)へと導く手段とからなることを特徴とするガス
    検出方法。
  4. 【請求項4】前記腐蝕性ガスが、HC1、N2O、NO、NO2、H
    ONO、HNO2、SO、SO3、H2SO4、Cl2、ClO、Cl2O2、HOCl、
    PH3、OCS、HI、HF、HBr、BCl3、NF3、BCl2、BCl、SO2
    BF3、Br2、I2、F2、O3、AsH3、NH3、SiH4、B2H4、HN
    O3、HCN、HNC、H2S、COF2、CH4−xXx、(ここでXはF
    またはCl、xは1〜4)の群から選択されたガスである
    ことを特徴とする請求項3記載のガス検出方法。
  5. 【請求項5】前記ガス種が水であることを特徴とする請
    求項3記載のガス検出方法。
  6. 【請求項6】前記選択したスペクトル領域が、約1420nm
    から1440nmの波長領域から選択されることを特徴とする
    請求項4記載のガス検出方法。
  7. 【請求項7】請求項3記載の方法を使用した、腐蝕性ガ
    スを含むガスサンプル内のガス種の存在を検出するガス
    検出システム(10)において、該システム(10)が、 (a)前記レーザ共振器(5)と、 (b)該レーザ共振器(5)内に配置され、レーザ発振
    のための閾値より僅かに大きい出力で光励起され波長分
    布の少なくとも一部が前記スペクトル領域内にある光を
    出力する前記利得媒体(507)と、 (c)前記レーザ(500)内に含まれる前記ガスサンプ
    ルセル(400)と、 (d)前記ガスサンプルセル(406)内の前記腐蝕性ガ
    スを含む前記ガスサンプルを挿入するための導管(40
    8、409)と、 (e)前記ガスサンプル内の前記ガス種の存在およびそ
    の濃度を検出するための検出装置(700)とからなり、 前記レーザ(500)からの出力光が前記検出装置(700)
    へと導かれることを特徴とするガス検出システム。
  8. 【請求項8】前記利得媒体(507)が、固体結晶レーザ
    と半導体レーザからなる群より選択された励起レーザ
    (100)により励起されることを特徴とする請求項7記
    載のガス検出システム。
  9. 【請求項9】前記レーザ共振器(5)が、検出される前
    記ガス種を排気するよう形成されたチャンバ(400)内
    に含まれることを特徴とする請求項7記載のガス検出シ
    ステム。
  10. 【請求項10】前記ガスサンプルが、前記利得媒体(50
    7)からの前記出力光において非点収差を低減するため
    に非点収差補正がなされた前記レーザ共振器(5)内に
    含まれることを特徴とする請求項7記載のガス検出シス
    テム。
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