JP3228207B2 - バイポーラトランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

バイポーラトランジスタ及びその製造方法

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JP3228207B2 JP35274597A JP35274597A JP3228207B2 JP 3228207 B2 JP3228207 B2 JP 3228207B2 JP 35274597 A JP35274597 A JP 35274597A JP 35274597 A JP35274597 A JP 35274597A JP 3228207 B2 JP3228207 B2 JP 3228207B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバイポーラトランジ
スタとその製造方法に係わり、特に、寄生容量を低減
し、高周波特性を向上させたバイポーラトランジスタと
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】バイポーラトランジスタは、絶縁性基板
上にコレクタコンタクト層、コレクタ層、ベース層、エ
ミッタ層、を積層した多層膜構造を作製したのちエミッ
タ層、ベース層、コレクタコンタクト層に電極を設ける
ために、構造は一般的には図7に示すような階段状の構
造になる。ベース電極7を設ける外部ベース層11とコ
レクタコンタクト層5との間には寄生容量が形成され、
素子の動作遅延をもたらす原因となるため、この容量の
低減が必要である。
【0003】上記した寄生容量を低減するためには、図
8のように外部ベース層11とコレクタコンタクト層5
との間のコレクタ層4の少なくとも一部にイオン注入1
2することにより空乏化させる方法が一般的に用いられ
ている。その他に、絶縁体マスクを形成しその上に半導
体結晶成長を行うと伝導性が半絶縁性の多結晶半導体と
なる性質を用い、図9のように外部ベース層11とコレ
クタコンタクト層5の間のコレクタ層4の一部を半絶縁
性の多結晶半導体層14にすることによって寄生容量を
低減する方法(第55回アニュアル デバイスリサーチ
コンファレンス、1992年、III−B−8(5t
h Annual Device Research
Conference,1992,III−B−
8))、半導体が逆メサ形状にエッチングされるエッチ
ング方法を用い、図10のように寄生容量を生じる外部
ベース11の下部をアンダーカットする方法(アイ・イ
ー・イー・イー エレクトロン デバイス レターズ、
第17巻、97頁、1996年(IEEE Elect
ron Device Letters,17 p.9
7,1997))も提案されている。又、コレクタ層
4、ベース層3、外部ベース層11、エミッタ層2、エ
ミッタ電極8を形成した後、コレクタ層4、ベース層
3、外部ベース層11、エミッタ層2、エミッタ電極6
よりなる素子領域を絶縁性基板1より切り離して、寄生
容量を生じるコレクタ層4の一部を削除する方法(アイ
・イー・イー・イー エレクトロン デバイスレター
ズ、第16巻、357頁、1995年(IEEE El
ectron Device Letters,16
p.357,1995))等が試みられている。
【0004】しかしながら、図8に示した外部ベース層
11とコレクタコンタクト層5の間に位置するコレクタ
層4にイオン注入する方法では、コレクタ層4のイオン
注入された部分は空乏するため寄生容量は低減される
が、イオン注入された領域の誘電率自体は変わらないた
め、十分な寄生容量低減には至らない。また、禁制帯幅
の狭いInGaAsなどコレクタ材料によっては適用で
きないという欠点がある。
【0005】図9に示した、寄生領域となる部分を多結
晶半導体によって置き換える方法では、外部ベース層1
1までも多結晶になる。多結晶では結晶欠陥が多くイオ
ン化不純物の補償効果が大きい、またキャリアの再結合
多くなるため、高い電気伝導性を要求される外部ベース
層にとって不都合である。更には、結晶欠陥による再結
合中心の増加は雑音特性の低下につながる。また、In
Pなど半導体材料によっては多結晶化しても半絶縁特性
が得られないため、この手法は特定の半導体材料を用い
たバイポーラトランジスタのみにしか適用できない。
【0006】又、図10に示した、サイドエッチングに
よって寄生容量となる領域を削除する方法では、サイド
エッチング可能な横幅がエッチングされるべきコレクタ
層4の膜厚程度に限られるため、寄生容量を生じる領域
を十分に除去することができない。又、素子の真性部分
を絶縁性基板1より切り離し寄生容量となる領域を削除
する方法は、削除された領域は比誘電率が1に近い中空
となり多くのコレクタ層の比誘電率10近辺の値と比較
して小さくなるため寄生容量は著しく低減されるが、作
業工程が非常に複雑でかつ素子の大きさがマイクロメー
トル程度と非常に小さいため作業が非常に困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の欠点を改良し、特に、外部ベース層の電
気的特性を劣化させずかつ外部ベース層とコレクタコン
タクト層間もしくは外部ベース層とエミッタコンタクト
層間に生じる寄生容量を低減し、高周波特性を向上させ
たバイポーラトランジスタ、更に、バイポーラトランジ
スタを素子を半絶縁性基板1より切り離すことなく簡単
に製造することのできるバイポーラトランジスタの製造
方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、基本的には、以下に記載されたような技
術構成を採用するものである。即ち、本発明に係わるバ
イポーラトランジスタの第1態様は、コレクタコンタク
ト層、コレクタ層、ベース層、エミッタ層を含むバイポ
ーラトランジスタにおいて、前記ベース層とベース電極
との間に設けられる外部ベース層が単結晶半導体からな
り、前記外部ベース層とコレクタコンタクト層との間に
は絶縁体層が設けられ、前記絶縁体層とコレクタコンタ
クト層との間にはコレクタ電極が設けられていることを
特徴とするものであり、又、第2態様は、 ミッタコン
タクト層、エミッタ層、ベース層、コレクタ層を含むバ
イポーラトランジスタにおいて、前記ベース層とベース
電極との間に設けられる外部ベース層が単結晶半導体か
らなり、前記外部ベース層とエミッタコンタクト層との
間には絶縁体層が設けられ、前記絶縁体層とエミッタコ
ンタクト層との間にはエミッタ電極が設けられているこ
とを特徴とするものである
【0009】又、本発明に係わるバイポーラトランジス
タの製造方法の第1の態様は、 レクタコンタクト層、
コレクタ層、ベース層、エミッタ層を含むバイポーラト
ランジスタの製造工程において、半絶縁性基板上にコレ
クタコンタクト層を形成する第1の工程と、前記コレク
タコンタクト層上にコレクタ電極を形成する第2の工程
と、前記コレクタコンタクト層及びコレクタ電極上に所
定のパターンを有する絶縁体層を形成する第3の工程
と、前記絶縁体層をマスクとして前記コレクタコンタク
ト層上にコレクタ層及びベース層を選択的にエピタキシ
ャル成長させる第4の工程と、前記ベース層を前記絶縁
体層に沿った方向にエピタキシャル成長させることによ
り前記絶縁体層上に単結晶半導体層からなる外部ベース
層を形成する第5の工程とを含むことを特徴とするもの
であり、又、第態様は、エミッタコンタクト層、エミ
ッタ層、ベース層、コレクタ層を含むバイポーラトラン
ジスタの製造工程において、半絶縁性基板上にエミッタ
コンタクト層を形成する第1の工程と、前記エミッタコ
ンタクト層上にエミッタ電極を形成する第2の工程と、
前記エミッタコンタクト層及びエミッタ電極上に所定の
パターンを有する絶縁体層を形成する第3の工程と、前
記絶縁体層をマスクとして前記エミッタコンタクト層上
にエミッタ層及びベース層を選択的にエピタキシャル成
長させる第4の工程と、前記ベース層を前記絶縁体層に
沿った方向にエピタキシャル成長させることにより前記
絶縁体層上に単結晶半導体層からなる外部ベース層を形
成する第5の工程とを含むことを特徴とするものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1の断面
図を用いて説明する。半絶縁性基板1上に、コレクタコ
ンタクト層5が形成されている。コレクタコンタクト層
5上には絶縁体層9が形成され、絶縁体層9の少なくと
も2個所は開口されている。絶縁体層9はコレクタ層4
よりも誘電率が低いものを用いる。絶縁体層9の開口部
のうち少なくとも1個所にはコレクタ層4、ベース層
3、エミッタ層2、エミッタ電極6が順に配置されてい
る。ベース層3の上面は絶縁体層9上面より高いところ
に位置している。外部ベース層(ベース層の真性領域以
外の領域)11の少なくとも一部は絶縁体層9上に位置
し、且つ、ベース層3に隣接し接触している。外部ベー
ス層11にはベース層3との電気的接触をとるためのベ
ース電極7が設けられている。絶縁体層9の開口部のう
ち少なくとも1個所にはコレクタコンタクト層8に接触
するようにコレクタ電極8が設置されている。
【0011】図1に示したバイポーラトランジスタで
は、外部ベース層11とコレクタコンタクト層5との間
の絶縁体層9の誘電率(この具体例では3.9)はコレ
クタ層4の誘電率より低い絶縁体となっている(コレク
タ層4の誘電率は12)。従って、図1の外部ベース層
11とコレクタコンタクト層5間に生じる寄生容量は、
図7における外部ベース11とコレクタコンタクト層5
生じる寄生容量よりも著しく低減される。
【0012】また、単結晶である半導体外部ベース層1
1は、多結晶半導体と比較して結晶欠陥が少ないためイ
オン化不純物の補償効果が少なくまたキャリアの再結合
も抑えられ電気伝導性が劣化することはない。従って、
バイポーラトランジスタの遮断周波数および最高発振周
波数が向上する。更に、外部ベース11が単結晶である
ことは、多結晶ベースよりも結晶欠陥により生成される
再結合中心などが減少しているため素子の雑音特性も改
善される。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係わるバイポーラトランジ
スタとその製造方法の具体例を図面を参照しながら詳細
に説明する。図1、3は、本発明に係わる第1の具体例
の構造を示す図であって、図には、コレクタコンタクト
層5、コレクタ層4、ベース層3、エミッタ層2を含む
バイポーラトランジスタにおいて、前記ベース層3とベ
ース電極7との間に設けられる外部ベース層11が単結
晶半導体からなり、前記外部ベース層11とコレクタコ
ンタクト層5との間には絶縁体層9が設けられているこ
とが示されている。
【0014】又、図3には、コレクタコンタクト層5、
コレクタ層4、ベース層3、エミッタ層2を含むバイポ
ーラトランジスタにおいて、半導体基板上1にコレクタ
コンタク層5を形成する第1の工程と、前記コレクタコ
ンタクト層5上に所定のパターンを有する絶縁体層9を
形成する第2の工程(図5a)と、前記絶縁体層9をマ
スクとして前記コレクタコンタクト層5上にコレクタ層
4及びベース層3を選択的にエピタキシャル成長させる
第3の工程(図5b)と、前記ベース層3を前記絶縁体
層9に沿った方向にエピタキシャル成長させることによ
り前記絶縁体層上9に単結晶半導体層からなる外部ベー
ス層11を形成する第4の工程(図5b)とを含むバイ
ポーラトランジスタの製造方法が示されている。
【0015】この具体例を更に詳細に説明すると、有機
金属気相成長(MOCVD)法によるGaAs系半導体
結晶選択成長では、基板(1 ̄1 ̄1 ̄)B面上に一辺
が{112 ̄}方向に平行な辺を持つ長方形パターンを
窓あけした二酸化けい素マスクを用い、選択成長時の基
板温度とアルシン分圧を変えることによって、半導体エ
ピタキシャル結晶成長方向を{1 ̄1 ̄1 ̄}B方向と
{1 ̄10}方向に切り替えられることが報告されてい
る(アプライド フィジックス レターズ、第57巻、
1209頁、1990年(Applied Physi
cs Letters,57 p.1209,199
0))。
【0016】本具体例では前記の結晶選択成長方法を利
用する。そのために、まず、図3(a)に示すようにG
aAs半絶縁性基板{1 ̄1 ̄1 ̄}B面1上にコレク
タコンタクト層5を設ける。次にコレクタコンタクト層
5上に素子の真性部分となる領域として開口91を形成
した絶縁体層9を形成する。絶縁体層9は半導体結晶選
択成長のマスクとして機能し、かつ絶縁体層9はコレク
タ層4と比較して誘電率が低い材料を用いる。絶縁体層
9としては酸化シリコン(比誘電率εr =3.9)や窒
化シリコンが望ましい。マスク開口部の形状は一辺が
{112 ̄}方向に平行である長方形もしくはストライ
プとする。
【0017】マスクを開口91することによって露出し
たコレクタコンタクト層5上に素子真性部分の選択成長
を行う。半導体結晶成長方法には有機金属気相成長法を
用いIII 族原料にはトリメチルガリウムおよびトリエチ
ルアルミニウム、V族原料にはアルシンを使用する。は
じめに、基板温度を800℃、アルシン分圧を6.6×
10-5atmとすることによって、n−AlGaAsコ
レクタ層4とp+ −GaAsベース層3を、図3(b)
のごとく基板に垂直である{1 ̄1 ̄1 ̄}B方向に選
択成長する。このときベース層3の最上面はマスクであ
る絶縁体層9の上面より上に位置しなければならない。
【0018】次に、基板温度を600℃、アルシン分圧
を2×10-4atmにすることによって結晶成長の方向
を横方向である{1 ̄10}方向に切り替え、前記縦方
向結晶成長によってマスク上面より高い位置にあるベー
ス層3の側面に接触するようにp+ −GaAs外部ベー
ス層11を必要な幅になるまで単結晶結晶成長し、図3
(c)に示す構造にする。
【0019】ここで、{1 ̄10}側壁に選択成長する
ときの{1 ̄10}方向成長速度は{1 ̄1 ̄1 ̄}B
方向成長速度の約20倍である。このため横方向に外部
ベース層11を成長する際、縦方向にも若干成長するこ
とになるが、この層はベース層3と同じ伝導型になるた
め問題とはならない。その後、再び結晶成長の方向が
{1 ̄1 ̄1 ̄}B方向になるように基板温度とアルシ
ン分圧を切り替え、図3(d)に示すようにn−AlG
aAsエミッタ層2をベース層3および外部ベース層1
1上に結晶成長する。結晶成長後、外部ベース領域11
上部のエミッタ領域をエッチング除去することによって
図3(e)に示した構造にする。図3(e)に示した構
造に対ししかるべき工程によってエミッタ電極6、コレ
クタ電極8及びベース電極7を設けることによって、図
1のトランジスタが完成する。
【0020】図4に図1の構造のバイポーラトランジス
タを作製する第2の具体例を示す。前記具体例では図3
(a)に示したように半絶縁性基板1上にコレクタコン
タクト層5および一部を開口した絶縁体層9を形成した
後、前記具体例と同様結晶成長方法により図4(a)の
ごとくマスク開口部にコレクタ層4、ベース層3、更
に、エミッタ層2まで縦方向に選択成長させる。このと
き少なくともベース層3の一部分は絶縁体膜マスク9の
上面より上に位置しなければならない。
【0021】ここで結晶成長の方向を横方向に変えるこ
とにより、ベース層3と同じキャリアの形を有する外部
ベース層11を絶縁体膜層9上に必要な幅までエピタキ
シャル結晶成長し図(b)に示す構造とする。その後、
図4(c)に示すように、エミッタ層3に隣接する外部
ベース層11の一部を所望の高さまでエッチング除去す
る。その後、所定の工程により電極を設け、図1の構造
のバイポーラトランジスタを得る。
【0022】上記の二つの具体例によるバイポーラトラ
ンジスタの製造方法では、素子を半絶縁性基板1より切
り離す煩わしさを避け、また半導体多結晶層を形成する
ことなく、半導体外部ベース層が単結晶であり、かつ外
部ベース層11とコレクタコンタクト層5の間の少なく
とも一部がコレクタ層4よりも誘電率の低い絶縁体層と
することができる。また外部ベース層11の形成には結
晶再成長工程を用いないため、外部ベース層11とベー
ス層3の界面の接触抵抗は悪化しない。
【0023】なお、上記各例の結晶選択成長方法として
は、成長条件を変えることによって結晶成長方向を制御
可能な他の結晶選択成長方法を利用することも可能であ
る。又、絶縁体層9下部にあらかじめコレクタ電極を形
成しておくように構成することも可能である。このよう
にして作製されるバイポーラトランジスタの製造方法の
第3の具体例を図5に示す。
【0024】図5(a)のように半導体基板1上にコレ
クタコンタクト層5を形成したのち、コレクタコンタク
ト層5上にコレクタ電極8を形成しコレクタコンタクト
層5とコレクタ電極8上に絶縁体層9を形成し、コレク
タコンタクト層5の1部のみが露出するように絶縁体層
9を開口91する。これによって図5(b)におけるコ
レクタ層2、ベース層3、エミッタ層2及び外部ベース
層11を結晶成長する際にはコレクタ電極の影響はなく
なり、図3乃至図4に示した第1又は第2の具体例と同
様な工程を経ることによって、図5(b)に示す構造の
バイポーラトランジスタが作製できる。この具体例によ
ればバイポーラトランジスタの製造において、素子を基
板から切り離す煩わしさを避け、且つ、半導体多結晶層
を形成することなく、半導体外部ベース層11が単結晶
であり、しかも、外部ベース層11とコレクタコンタク
ト層5の間の少なくとも一部がコレクタ層4よりも誘電
率の低い絶縁体層9とすることができ、又、コレクタ層
4とコレクタ電極8とを近接させてコレクタ抵抗を減少
させることができる。従って、この具体例によるバイポ
ーラトランジスタの製造方法では、寄生容量低減とコレ
クタ抵抗低減の相乗効果によりバイポーラトランジスタ
の高周波特性が著しく向上する。
【0025】図6は上の具体例においてコレクタ電極8
を外部ベース層11下に収めるようにした第4の具体例
の断面図である。この構造は図5(a)に示されるコレ
クタ電極8の横幅を狭めることによって容易に実現され
る。図6に示した具体例では同じエミッタおよび外部ベ
ース面積を有するバイポーラトランジスタと比較して素
子が占める面積が縮小される。従って、本発明では、こ
の具体例に示したように、バイポーラトランジスタを含
む集積回路においてその集積度を高めることを可能にす
る効果をも有する。
【0026】上記各具体例において、エミッタとコレク
タを入れ替えた、いわゆるコレクタトップでも構成する
ことができる。例えば、図1の形態に対してエミッタと
コレクタを入替えた第5の具体例を図2に示す。この場
合、半絶縁性基板1上に、エミッタコンタクト層10が
形成されている。エミッタコンタクト層10の上には絶
縁体層9が形成され、絶縁体層9の少なくとも2個所は
開口されている。絶縁体層9はエミッタ層2よりも誘電
率が低いものを用いる。絶縁体層9の開口部のうち少な
くとも1個所にはエミッタ層2、ベース層3、コレクタ
層4、コレクタ電極8が順に配置されている。ベース層
3の上面は絶縁体層9上面より高いところに位置してい
る。外部ベース層11の少なくとも一部は絶縁体層9上
に位置しかつベース層3に隣接し接触している。外部ベ
ース層11にはベースとの電気的接触をとるための電極
が設けられている。絶縁体層9の開口部のうち少なくと
も1個所にはエミッタコンタクト層10に接触するよう
にエミッタ電極6が設置されている。本構成においては
外部ベース層11が単結晶でかつ外部ベース層11とエ
ミッタコンタクト層10との間は絶縁体層9からなるた
め、従来のコレクタトップのバイポーラトランジスタと
比較して外部ベース層11の電気的特性が悪化せず、ベ
ース層3とエミッタコンタクト10間の寄生容量が低減
される。従って、この具体例においてもバイポーラトラ
ンジスタの高周波特性が向上する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるバイ
ポーラトランジスタでは、外部ベース層が単結晶半導体
であり、かつ外部ベース層とコレクタコンタクト層の
間、もしくは外部ベース層とエミッタコンタクト層の少
なくとも一部が絶縁体であるため、ベース層の電気的特
性の劣化を招くこと無しに寄生容量が低減され、高周波
特性が著しく向上される。
【0028】また、本発明によるバイポーラトランジス
タの製造方法によれば、外部ベース層を単結晶とし、か
つ基板から素子を切り離す煩わしい工程を経ずに外部ベ
ース層とコレクタコンタクト層の間、もしくは外部ベー
ス層とエミッタコンタクト層の間を絶縁体に置き換える
ことができる。更に、本発明によるバイポーラトランジ
スタの製造方法では、絶縁体マスクを用いた選択成長を
用いるため、マスク下にあらかじめコレクタ電極を形成
した上で素子真性部を結晶選択成長することにより、コ
レクタ電極とコレクタ層を近接させることができ、コレ
クタ抵抗の低減が可能になる。
【0029】従って、バイポーラトランジスタの遮断周
波数や最高発振周波数を著しく向上させる効果がもたら
されるのである。なお、本発明は上記各具体例に限定さ
れず、本発明の技術思想の範囲において、各具体例は適
宜変更され得ることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の具体例によるバイポーラト
ランジスタの断面図である。
【図2】本発明による第5の具体例によるバイポーラト
ランジスタの断面図である。
【図3】本発明による第1の具体例によるバイポーラト
ランジスタの各製造工程を示す断面図である。
【図4】本発明による第2の具体例によるバイポーラト
ランジスタの各製造工程を示す断面図である。
【図5】本発明による第3の具体例によるバイポーラト
ランジスタの各製造工程を示す断面図である。
【図6】本発明による第4の具体例によるバイポーラト
ランジスタの断面図である。
【図7】第1の従来技術を示す断面図である。
【図8】第2の従来技術を示す断面図である。
【図9】第3の従来技術を示す断面図である。
【図10】第4の従来技術を示す断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 エミッタ層 3 ベース層 4 コレクタ層 5 コレクタコンタクト層 6 エミッタ電極 7 ベース電極 8 コレクタ電極 9 絶縁体層 10 エミッタコンタクト層 11 外部ベース層 12 イオン注入領域 13、14 多結晶半導体層 16 アンダーカット領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−62990(JP,A) 特開 昭61−294857(JP,A) 特開 平11−16924(JP,A) 特開 平1−278070(JP,A) 特開 平9−326399(JP,A) 特開 平2−256243(JP,A) 特開 平1−186674(JP,A) 特公 昭48−28832(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/33 - 21/331 H01L 29/00 - 29/267 H01L 29/30 - 29/38 H01L 29/68 - 29/737

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コレクタコンタクト層、コレクタ層、ベ
    ース層、エミッタ層を含むバイポーラトランジスタにお
    いて、 前記ベース層とベース電極との間に設けられる外部ベー
    ス層が単結晶半導体からなり、前記外部ベース層とコレ
    クタコンタクト層との間には絶縁体層が設けられ、前記
    絶縁体層とコレクタコンタクト層との間にはコレクタ電
    極が設けられていることを特徴とするバイポーラトラン
    ジスタ。
  2. 【請求項2】 エミッタコンタクト層、エミッタ層、ベ
    ース層、コレクタ層を含むバイポーラトランジスタにお
    いて、 前記ベース層とベース電極との間に設けられる外部ベー
    ス層が単結晶半導体からなり、前記外部ベース層とエミ
    ッタコンタクト層との間には絶縁体層が設けられ、前記
    絶縁体層とエミッタコンタクト層との間にはエミッタ電
    極が設けられ ていることを特徴とするバイポーラトラン
    ジスタ。
  3. 【請求項3】 コレクタコンタクト層、コレクタ層、ベ
    ース層、エミッタ層を含むバイポーラトランジスタの製
    造工程において、 半絶縁性基板上にコレクタコンタクト層を形成する第1
    の工程と、 前記コレクタコンタクト層上にコレクタ電極を形成する
    第2の工程と、 前記コレクタコンタクト層及びコレクタ電極上に所定の
    パターンを有する絶縁体層を形成する第3の工程と、 前記絶縁体層をマスクとして前記コレクタコンタクト層
    上にコレクタ層及びベース層を選択的にエピタキシャル
    成長させる第4の工程と、 前記ベース層を前記絶縁体層に沿った方向にエピタキシ
    ャル成長させることにより前記絶縁体層上に単結晶半導
    体層からなる外部ベース層を形成する第5の工程とを含
    むことを特徴とするバイポーラトランジスタの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 エミッタコンタクト層、エミッタ層、ベ
    ース層、コレクタ層を含むバイポーラトランジスタの製
    造工程において、 半絶縁性基板上にエミッタコンタクト層を形成する第1
    の工程と、 前記エミッタコンタクト層上にエミッタ電極を形成する
    第2の工程と、 前記エミッタコンタクト層及びエミッタ電極上に所定の
    パターンを有する絶縁 体層を形成する第3の工程と、 前記絶縁体層をマスクとして前記エミッタコンタクト層
    上にエミッタ層及びベース層を選択的にエピタキシャル
    成長させる第4の工程と、 前記ベース層を前記絶縁体層に沿った方向にエピタキシ
    ャル成長させることにより前記絶縁体層上に単結晶半導
    体層からなる外部ベース層を形成する第5の工程とを含
    むことを特徴とするバイポーラトランジスタの製造方
    法。
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