JP3227759B2 - シリコーン−ノボラックブロック共重合体の製造方法 - Google Patents
シリコーン−ノボラックブロック共重合体の製造方法Info
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Description
脂とする半導体素子封止材の低応力化に有効なシリコー
ン可撓剤の一種であるシリコーンーノボラックブロック
共重合体の製造方法に関するものである
く、これに伴って素子の大型化が進み、また高密度実装
の点からはパッケージの小型薄型化が要求されている。
これらの技術動向は半導体素子封止材に対しパッケージ
クラックなどの問題を引き起こし、現在封止材にはより
一層の低応力化が求められている。
低弾性率化の二者があり、前者は主に溶融シリカ等の充
填剤を増量することにより達成される。後者は主に可撓
剤の使用が効果的であるが、この時エポキシ樹脂等ベー
ス樹脂と可撓剤との相溶性が良好であるとTgが下が
り、耐熱性の低下を誘発し好ましくない。低応力性と高
耐熱性を両立させるにはPVC−ニトリルゴム系、AB
S樹脂系のように樹脂に可撓剤成分を分散させた海島構
造を構築することが効果的である。封止材樹脂の主材と
なるエポキシ樹脂用の可撓剤に関しては種々検討した結
果、シリコーン樹脂が最も分散性に優れており、耐熱性
を維持しつつ、低応力化を達成するための有効な可撓剤
であることが見いだされた。
ンオイルをベース樹脂に単純に添加する添加型可撓剤が
開発されたが、シリコーンのしみだしによる外観不良等
成形上好ましくない問題が発生した。そこでこのしみだ
しを押さえ、さらに分散性を良好にして低応力化を向上
させるために反応性官能基を含有したシリコーン樹脂を
ベース樹脂とあらかじめ反応させて用いる樹脂変性型可
撓剤が開発された。この樹脂変性型シリコーン可撓剤と
してはこれまで種々のシリコーン変性エポキシ樹脂(特
開昭62−84147号公報等)、シリコーン変性フェ
ノール樹脂(特公昭61−48544号公報等)等が検
討された。
脂変性型シリコーン可撓剤の中には低応力性と高耐熱性
を両立させるに至るものはあったが、同時に機械的強度
をも満足させるものはなかった。強度を上げるには樹脂
の伸びを向上させることが効果的であり、これを実現さ
せるには樹脂に緻密なミクロ相分離構造を構築すること
が有効である。このためにはシリコーン可撓剤をシリコ
ーン−ノボラック(エポキシ)ブロック共重合体、特に
はマルチブロック共重合体とする分子設計が必要とな
る。
ェノール樹脂としては多種提案されているが、フェノー
ル性水酸基を共重合反応に使用するものは分子構造的に
ブロック共重合体とは言いがたく、真の意味でのブロッ
ク共重合体と比較すると相分離性の緻密度において劣る
という欠点が現れる。また、特公昭61−48544号
公報に記載のフェノールとアリルフェノールを共縮重合
させたプレポリマーから合成する方法では、生成物がト
リブロック共重合体、ジブロック共重合体、ホモポリマ
ー等の混合物となることは避けがたく、さらには、緻密
な相分離構造を最も安定に構築するマルチブロック共重
合体を合成することはできない。この公知例、あるいは
これまでのいずれの合成方法でも完全なシリコーン−ノ
ボラックマルチブロック共重合体を合成することは不可
能であり、新規な合成手法の検討が必要である。
に可撓剤としてシリコーン−ノボラックブロック共重合
体を使用する場合、考慮すべき分子設計のポイントがあ
る。封止材樹脂の基本的配合はエポキシ樹脂を主材と
し、フェノールノボラック樹脂を硬化剤に、シリコーン
変性樹脂を可撓剤とするものであり、封止材樹脂は少な
くとも三成分系のポリマーブレンドである。この多成分
系のポリマーブレンドを硬化反応させるわけであるが、
そのモルホロジーは硬化反応後期において系のモビリテ
ィーが凍結された時点で決定される。このモルホロジー
に緻密な相分離構造を構築させるには硬化条件もさるこ
とながら、ブレンドの段階で分子構造に工夫がなされて
いなければならない。
Conformation and Dynamics of Macromolecules in Co
ndensed Systems”,Elsevier(1988).)によれば、A−B
ブロックポリマーとAホモポリマーの混合系において、
そのモルホロジーはブロックポリマーのセグメント間の
ミクロ相分離とブロックポリマーとホモポリマー間のマ
クロ相分離のかねあいにより決定される。つまり、マク
ロ相分離が支配的となった系ではホモポリマーはブロッ
クポリマー中の同一構造セグメントが形成するドメイン
の中に可溶化できず相分離構造は粗大化する。逆にミク
ロ相分離が支配的となった場合、ホモポリマーはドメイ
ン中に可溶化し、微細な相分離構造となる。後者の構造
が達成されるための条件はホモポリマーの分子量がブロ
ックポリマーの同一構造セグメントの分子量よりも小さ
いことである。
ク共重合体/フェノールノボラック樹脂/エポキシ樹脂
である。エポキシ樹脂はシリコーン樹脂と非相溶であ
り、フェノールノボラック樹脂と相溶性が良好であるの
で基本的には先の系と同様なモルホロジーの挙動を示す
と考えられ、緻密な相分離構造を達成するにはミクロ相
分離構造を支配的とする必要がある。つまり、シリコー
ン−ノボラックブロック共重合体のノボラックセグメン
トをフェノールノボラック樹脂やエポキシ樹脂よりも高
分子量化する必要がある。このような微細な相分離構造
を混合系で構築できた場合、硬化反応進行時に発生する
相分離は濃度ゆらぎにより誘発されるものであり、凍結
されるモルホロジーは緻密性の高いものになる。
全なブロック共重合体であり、さらにその主成分がトリ
ブロック共重合体以上のマルチブロック共重合体であ
り、そのノボラックセグメントの分子量が封止材作製の
際混合するフェノールノボラック樹脂やエポキシ樹脂の
分子量よりも大きいシリコーン−ノボラックブロック共
重合体の合成方法を提供するものである。この共重合体
を可撓剤として使用することにより、封止材樹脂により
緻密な相分離構造を構築させることができ、これにより
低応力性、高耐熱性、高強度を同時に満足する封止材樹
脂が設計可能となる。
る両末端にSi−H基を有するポリシロキサン(式中R
1及びR2は置換もしくは非置換の炭素原子数1〜3の一
価アルキル基又はフェニル基を示し、1は0〜200の
整数を示す)と、下記式[II]で示される両末端にアリ
ル基を有する数平均分子量が900以上、分子量分布M
w/Mnが2.0以上であるフェノールノボラック樹脂
(式中R3は炭素原子数1〜4のアルキル基、R4は炭素
原子数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基を示し、m
はフェノールノボラック樹脂の数平均分子量が900以
上で分子量分布Mw/Mnが2.0以上となる整数を示
す)とをヒドロシリル化反応により重付加反応させるこ
とにより得られる下記式[III]で示されるシリコーン
−ノボラックブロック共重合体(式中R 1 及びR 2 は置換
もしくは非置換の炭素原子数1〜3の一価アルキル基又
はフェニル基、R 3 は炭素原子数1〜4のアルキル基、
R 4 は炭素原子数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基
を示し、1は0〜200の整数、mはノボラックセグメ
ントの数平均分子量が900以上で分子量分布Mw/M
nが2.0以上となる整数、nは2以上の整数を示す)
の製造方法である。
が好ましく用いられる。R3はメチル基のものが好まし
く用いられる。R4はメトキシ基、メチル基のものが好
ましく用いられる。
と、合成は次に示す4段階の反応を経ることにより達成
される。すなわち、 第1段:線状高分子量フェノールノボラック樹脂の合成
反応 第2段:ノボラック樹脂両末端のメチロール化反応 第3段:両末端メチロール基ノボラック樹脂とアリルフ
ェノールとの縮合反応 第4段:両末端アリル基ノボラック樹脂と両末端Si−
H基ポリシロキサンとの重付加反応 ここで、本発明による反応はマルチブロック共重合体を
合成するために両末端Si−H基ポリシロキサンと両末
端アリル基含有ノボラック樹脂を重付加反応の両成分と
して使用するが、特に両末端アリル基含有ノボラック樹
脂の合成方法、及びこれを重付加反応の一成分として使
用することを第一の特徴とする。
とホルムアルデヒドを酸触媒を用いて縮合させることに
よりノボラック樹脂を得る。この時フェノール化合物と
しては線状ノボラック樹脂を得るため、また、ホルムア
ルデヒド活性点を末端のみに残すためにo−クレゾー
ル、p−クレゾール等二官能性(ホルムアルデヒド活性
点が二点)のものが使用可能である。また、ホルムアル
デヒドとしてはパラホルムアルデヒド、ホルマリン、ホ
ルムアルデヒドガス等が、酸触媒としてはしゅう酸、塩
酸等がよい。得られる重合体の分子量は封止材作製時に
配合されるフェノールノボラック樹脂やエポキシ樹脂の
分子量よりも大きくなければならない。
ゾール型エポキシ樹脂)は数平均分子量が約900、分
子量分布Mw/Mnが約2.0、硬化剤として用いるフ
ェノールノボラック樹脂は数平均分子量が約600、分
子量分布Mw/Mnが約2.0であるので得られるノボ
ラック樹脂の数平均分子量は少なくとも900以上、分
子量分布Mw/Mnも2.0以上である必要がある。バ
ルク法で合成する場合、F/P(ホルムアルデヒド/フ
ェノール類仕込モル比)を1.0以上とすると反応系の
粘度が上昇し、局部的な加熱を誘発して、部分的なゲル
化が起こり、数平均分子量2000、分子量分布Mw/
Mn2.0程度が限界となる。先に述べた混合系のモル
ホロジーにおいてミクロ相分離を支配的にするにはブロ
ックポリマー中のセグメントの分子量が大きければ大き
いほど有利であると考えられ、さらに、ノボラック樹脂
を高分子量化する合成方法の工夫が必要である。
してゲル化を避けるために溶液中で反応を進める方法が
あげられる。反応溶媒としてはメチルイソブチルケト
ン、ジオキサン等がある。さらなる高分子量化を行うに
は二官能性フェノールをモノマーとし、反応溶媒として
芳香族炭化水素類とセロソルブ類の混合物を用い、酸触
媒化、脱水後、120〜150℃の温度で10〜50時
間反応させる方法等がある。
ノボラック樹脂をアルカリ触媒を用い、溶液中ホルムア
ルデヒドでメチロール化して両末端メチロール基含有ノ
ボラック樹脂を得る。この時、ノボラック樹脂のホルム
アルデヒド活性点は末端のみであるので末端だけが確実
にメチロール化されることになる。ホルムアルデヒドと
してはホルマリン等が、反応溶媒はメタノール、エタノ
ール等アルコール性溶媒が好ましい。アルカリ触媒とし
ては水酸化ナトリウム等がよい。ホルムアルデヒドの仕
込量はノボラック樹脂の繰り返し単位の1〜10倍モル
量が好ましい。溶液濃度は2〜40重量%、触媒濃度は
0.5〜2Nとするのがよい。また、反応温度は30〜
60℃、反応時間は2〜6時間とするのが好ましい。
両末端メチロール基含有ノボラック樹脂とアリルフェノ
ールを溶液中酸触媒を用いて縮合させることにより両末
端アリル基含有ノボラック樹脂を得る。この時アリルフ
ェノールとしては確実に末端に導入させるために4−ア
リル−2−メトキシフェノール、2−アリル−4−メチ
ルフェノール、2−アリル−6−メチルフェノール等の
一官能性のものが使用可能である(つまりエンドブロッ
ク剤として使用する)。反応溶媒はジオキサン、メチル
イソブチルケトン等が好ましい。酸触媒としては塩酸等
がよい。アリルフェノールの仕込量はノボラック樹脂の
繰り返し単位の1〜10倍モル量が好ましい。溶液濃度
は0.1〜1mol/1、触媒濃度はアリルフェノール
の1/10〜1/200モル量とするのがよい。また、
反応温度は80〜110℃、反応時間は1〜3時間とす
るのが好ましい。
両末端アリル基含有ノボラック樹脂と別途合成した両末
端Si−H基ポリシロキサンを各種触媒を用い、いわゆ
るヒドロシリル化反応により重付加反応させることによ
って、目的のシリコーン−ノボラックブロック共重合体
を得る。この時反応溶媒としてはメチルイソブチルケト
ン等が好ましい。触媒としては有機過酸化物、紫外線、
三級アミン、ホスフィン及び白金、パラジウム、ロジウ
ム系の遷移金属系化合物等が使用可能であるが、白金系
触媒が好ましい。特に塩化白金酸がよい。溶液濃度は2
0〜60重量%、触媒濃度は反応物に対し10〜100
ppmとするのがよい。また、反応温度は80〜120
℃、反応時間は3〜8時間が好ましい、。また、生成す
るブロック共重合体の重合度は両末端アリル基含有ノボ
ラック樹脂と両末端Si−H基ポリシロキサンの仕込比
により制限される。また、両末端Si−H基ポリシロキ
サンはオクタメチルシクロテトラシロキサン、1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサンを出発原料として酸
触媒を用い、公知の技術である平衡化重合により合成で
きる。この重合度はモノマー仕込比により制御可能であ
る。
却管、温度計を備えた11のセパラブルフラスコにo−
クレゾール500g(4.63mol)、パラホルムア
ルデヒド162g(4.63mol)を加え、攪拌を始
めて50℃に加熱し、しゅう酸4.9gを加えた。その
後100℃に加熱し、6時間攪拌を行った。反応終了後
100〜160℃/30mmHgの条件で未反応のo−
クレゾールを完全に減圧除去した。完全除去はGLCに
より確認した。
%)、Mn=1600、Mw=3200、Mw/Mn=
2.0、形状は黄色透明固体であった。 (両末端メチロール基含有o−クレゾールノボラック樹
脂の合成)攪拌装置、冷却管、温度計、滴下ロートを備
えた31のセパラブルフラスコに先に合成したo−クレ
ゾールノボラック樹脂200g(1.25×10-1mo
l)、水酸化ナトリウム32gを加え、これにメタノー
ル800mlを加えて攪拌を行い完全に溶解させた。そ
の後50℃に加熱し、この溶液に35%のホルムアルデ
ヒド液(ホルマリン)1400g(16.7mol)を
滴下ロートから約1時間かけて滴下した。滴下終了後反
応温度を50℃に保ったまま、4時間攪拌を行った。反
応終了後、反応溶液を酢酸ビニルで注意深く中和した
後、大量の蒸留水中に注いで粗生成物を沈澱させた。沈
澱物を濾別した後、蒸留水で3回洗浄し、アセトン(良
溶媒)/蒸留水(貧溶媒)で3回再沈澱を行った。この
後常温で真空乾燥を行った。得られた樹脂は収量126
g(収率60%)、Mn=1800、Mw=3500、
Mw/Mn=1.9、形状は赤褐色固体であった。
ラック樹脂の合成)攪拌装置、冷却管、温度計、滴下ロ
ートを備えた21のセパラブルフラスコに4−アリル−
2−メトキシフェノール(オイゲノール)274g
(1.67mol)、1,4−ジオキサン420ml、
塩酸1.69g(1.67×10-2mol)を加えて、
101℃で環流攪拌した。この溶液に先に合成した両末
端メチロール基含有o−クレゾールノボラック樹脂10
0g(5.56×10-2mol)を1,4−ジオキサン
560mlに溶解させた溶液を滴下ロートから100m
l/30分の速度で注意深く滴下した。滴下終了後、1
時間環流攪拌を行った。反応終了後、200℃/30m
mHgの条件で未反応のオイゲノールを完全に減圧除去
した。完全除去はGPCにより確認した。得られた樹脂
は収量91g(収率78%)、Mn=1200、Mw=
3600、Mw/Mn=3.0、形状は黒色固体であっ
た。
体の合成)攪拌装置、冷却管、温度計、滴下ロートを備
えた11のセパラブルフラスコに先に合成した両末端ア
リル基含有o−クレゾールノボラック樹脂90g(7.
50×10-2mol)、メチルイソブチルケトン90
g、塩化白金酸2−エチルヘキサノール溶液0.08m
lを加え、80℃に加熱して攪拌した。重合度13の両
末端Si−H基ポリシロキサン66.8g(7.50×
10-2mol)をメチルイソブチルケトン67gに溶解
させ、先の溶液に1時間かけて滴下した。滴下終了後、
6時間反応を行った。反応終了後、メチルイソブチルケ
トンを減圧除去した。得られた樹脂は収量79g(収率
72%)、Mn=3200、Mw=16000、Mw/
Mn=5.0、形状は黒色固体であった。得られた樹脂
に関しては、その平均組成はトリブロック共重合体以上
であり、マルチブロック共重合体を含む共重合体の合成
が確認された。
却管、Dean-Starkトラップ、温度計を備えた11のセパ
ラブルフラスコにo−クレゾール500g(4.63m
ol)、パラホルムアルデヒド258g(7.40mo
l)、キシレン200ml、2−n−ブトキシエタノー
ル20mlを加え、攪拌を始めて50℃に加熱し、しゅ
う酸23.4gを加えた。その後100℃に加熱し、1
〜2時間かけてDean Starkトラップにて縮合水を完全に
脱水した後、120℃〜180℃で40時間攪拌を行っ
た。反応終了後、真空乾燥器にて溶媒を除去し、さらに
粉砕して真空乾燥を行った。得られた樹脂は収量490
g(収率100%)、Mn=2800、Mw=4400
0、Mw/Mn=15.8、形状は黄色透明固体であっ
た。
ノボラック樹脂の合成)攪拌装置、冷却管、温度計、滴
下ロートを備えた31のセパラブルフラスコに先に合成
したo−クレゾールノボラック樹脂200g(7.14
×10-2mol)、水酸化ナトリウム31gを加え、こ
れにメタノール800mlを加えて攪拌を行い完全に溶
解させた。その後50℃に加熱し、この溶液に35%の
ホルムアルデヒド液(ホルマリン)1400g(16.
7mol)を滴下ロートから約1時間かけて滴下した。
滴下終了後、反応温度を50℃に保ったまま、4時間攪
拌を行った。反応終了後、反応溶液を酢酸で注意深く中
和した後、大量の蒸留水中に注いで、粗生成物を沈澱さ
せた。沈澱物を濾別した後、蒸留水で3回洗浄し、アセ
トン(良溶媒)/蒸留水(貧溶媒)で3回再沈澱を行っ
た。この後常温で真空乾燥を行った。得られた樹脂は収
量112g(収率53%)、Mn=3300、Mw=1
7000、Mw/Mn=5.2、形状は赤褐色固体であ
った。
ラック樹脂の合成)攪拌装置、冷却管、温度計、滴下ロ
ートを備えた21のセパラブルフラスコに4−アリル−
2−メトキシフェノール(オイゲノール)274g
(1.67mol)、1,4−ジオキサン420ml、
塩酸1.69g(1.67×10-2mol)を加えて、
101℃で環流攪拌した。この溶液に先に合成した両末
端メチロール基含有o−クレゾールノボラック樹脂10
0g(3.03×10-2mol)を1,4−ジオキサン
560mlに溶解させた溶液を滴下ロートから100m
l/30分の速度で注意深く滴下した。滴下終了後、1
時間環流攪拌を行った。反応終了後、200℃/30m
mHgの条件で未反応のオイゲノールを完全に減圧除去
した。完全除去はGPCにより確認した。得られた樹脂
は収量84g(収率72%)、Mn=1200、Mw=
16000、Mw/Mn=13.3、形状は黒色固体で
あった。
体の合成)攪拌装置、冷却管、温度計、滴下ロートを備
えた11のセパラブルフラスコに先に合成した両末端ア
リル基含有o−クレゾールノボラック樹脂80g(6.
67×10-2mol)、メチルイソブチルケトン80
g、塩化白金酸2−エチルヘキサノール溶液0.08m
lを加え、80℃に加熱して攪拌した。重合度13の両
末端Si−H基ポリシロキサン59.4g(6.67×
10-2mol)をメチルイソブチルケトン59gに溶解
させ、先の溶液に1時間かけて滴下した。滴下終了後、
6時間反応を行った。反応終了後、メチルイソブチルケ
トンを減圧除去した。得られた樹脂は収量79g(収率
72%)、Mn=3400、Mw=77000、Mw/
Mn=22.7、形状は黒色固体であった。得られた樹
脂に関しては、その平均組成はトリブロック共重合体以
上であり、マルチブロック共重合体を含む共重合体の合
成が確認された。
ーン−ノボラックブロック共重合体は、主成分がトリブ
ロック共重合体以上のマルチブロック共重合体であり、
さらにそのノボラックセグメントが封止材の主材である
エポキシ樹脂や硬化剤であるフェノール樹脂よりも分子
量が大きい共重合体である。この共重合体を封止材用可
撓剤として用いることにより、硬化樹脂に非常に緻密ミ
クロ相分離構造を形成させることが可能となり、これに
より低応力性、高耐熱性、高強度を同時に満足する封止
材の提供が可能になった。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリシロキサンとフェノールノボラック
樹脂とをヒドロシリル化反応により重付加反応させるこ
とを特徴とする、ノボラックセグメントの数平均分子量
が900以上、分子量分布Mw/Mnが2.0以上であ
るシリコーン−ノボラックブロック共重合体の製造方
法。 - 【請求項2】 ポリシロキサンが下記式[I]で示され
る両末端にSi−H基を有するポリシロキサン(式中R
1及びR2は置換もしくは非置換の炭素原子数1〜3の一
価アルキル基又はフェニル基を示し、1は0〜200の
整数を示す)で、フェノールノボラック樹脂が両末端に
アリル基を有する数平均分子量が900以上、分子量分
布Mw/Mnが2.0以上であるフェノールノボラック
樹脂である請求項1記載のシリコーン−ノボラックブロ
ック共重合体の製造方法。 【化1】 - 【請求項3】 両末端にアリル基を有する数平均分子量
が900以上、分子量分布Mw/Mnが2.0以上であ
るフェノールノボラック樹脂が下記式[II]で示される
両末端アリル基含有フェノールノボラック樹脂(式中R
3は炭素原子数1〜4のアルキル基、R4は炭素原子数1
〜4のアルキル基又はアルコキシ基を示し、mはフェノ
ールノボラック樹脂の数平均分子量が900以上で分子
量分布Mw/Mnが2.0以上となる整数を示す)であ
る請求項2記載の下記式[III]で示されるシリコーン
−ノボラックブロック共重合体(式中R 1 及びR 2 は置換
もしくは非置換の炭素原子数1〜3の一価アルキル基又
はフェニル基、R 3 は炭素原子数1〜4のアルキル基、
R 4 は炭素原子数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基
を示し、1は0〜200の整数、mはノボラックセグメ
ントの数平均分子量が900以上で分子量分布Mw/M
nが2.0以上となる整数、nは2以上の整数を示す)
の製造方法。 【化2】 【化3】
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JPH05247159A (ja) | 1993-09-24 |
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