JP3227607U - お守り - Google Patents
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Abstract
【課題】装飾性が高く、粗末に扱われにくいお守りの提供。
【解決手段】お守りは、宝石と、宝石を固定保持する台座部30と、台座部30および宝石を揺動可能に支持するフレーム部50とを備える。フレーム部50の外面には、文字装飾部材70が設けられている。文字装飾部材70は、台座部30の台座本体部32の背面側が配置される側のフレーム部50の外面および宝石の正面側が配置される側のフレーム部50の外面の少なくとも一方に設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】お守りは、宝石と、宝石を固定保持する台座部30と、台座部30および宝石を揺動可能に支持するフレーム部50とを備える。フレーム部50の外面には、文字装飾部材70が設けられている。文字装飾部材70は、台座部30の台座本体部32の背面側が配置される側のフレーム部50の外面および宝石の正面側が配置される側のフレーム部50の外面の少なくとも一方に設けられている。
【選択図】図1
Description
本考案は、お守りに関する。
宝石類を用いたお守りが知られている。例えば、特許文献1には、予め御祓を施した宝石類を取り付けたカード形状のお守りが開示されている。特許文献2には、宝石等の硬質の無機質基材にミクロンオーダーの宗教情報が印刷されたお守りが開示されている。
本考案は、従来のお守りに比べ、さらに装飾性が高く、粗末に扱われにくいお守りを提供することを目的とする。
本考案は、以下の態様を含む。
本考案のお守りは、
天然宝石、合成宝石、人造宝石、模造宝石、天然宝石の原石、および、自然石の群から選ばれる宝石類と、
台座本体部、前記宝石類を挟んで相対的な位置に配置されたアーム部、および、前記アーム部の先端部分に配置され、少なくとも一部が円弧状に設けられた台座側係合リング部を有し、前記宝石類を固定保持する台座部と、
少なくとも一部が円弧状に設けられたフレーム側係合リング部を有し、前記フレーム側係合リング部が前記台座側係合リング部に連結されて係合し、前記台座部および前記宝石類を揺動可能に支持するフレーム部と、
前記台座本体部の背面側が配置される側の前記フレーム部の外面および前記宝石類の正面側が配置される側の前記フレーム部の外面の少なくとも一方に設けられた文字装飾部材と、を備える。
本考案のお守りは、
天然宝石、合成宝石、人造宝石、模造宝石、天然宝石の原石、および、自然石の群から選ばれる宝石類と、
台座本体部、前記宝石類を挟んで相対的な位置に配置されたアーム部、および、前記アーム部の先端部分に配置され、少なくとも一部が円弧状に設けられた台座側係合リング部を有し、前記宝石類を固定保持する台座部と、
少なくとも一部が円弧状に設けられたフレーム側係合リング部を有し、前記フレーム側係合リング部が前記台座側係合リング部に連結されて係合し、前記台座部および前記宝石類を揺動可能に支持するフレーム部と、
前記台座本体部の背面側が配置される側の前記フレーム部の外面および前記宝石類の正面側が配置される側の前記フレーム部の外面の少なくとも一方に設けられた文字装飾部材と、を備える。
本考案のお守りは、前記文字装飾部材が設けられている前記フレーム部の外面とは反対側の前記フレーム部の外面に、補助部材が設けられていることが好ましい。
前記補助部材は、前記フレーム部において前記文字装飾部材が設けられている側とは反対側の面の一部または全部を覆うことが好ましい。
前記補助部材は、中心部に孔を持った円板状の部材であり、前記フレーム部の外面を覆う前記円板状の部材の前記孔において前記台座本体部の背面側又は前記宝石類の正面側が露出することが好ましい。
前記円板状の部材は、前記フレーム部に対して着脱可能に固定された硬貨であることが好ましい。
前記アーム部は、一部または全部が捩じられて設けられていることが好ましい。
本考案の一実施形態によれば、台座部に保持された宝石類を揺動するように配されている構造を備えているため、従来のお守りに比べて装飾性が高く、粗末に扱われにくいお守りが提供される。
古来より日本には、神社仏閣にお参りした人が神社またはお寺からお守を授与される習慣がある。そして、お守りを授与された人は、厄除け、金運、健康、交通安全等の祈願の内容に応じたお守りを授与されることで、目的とするご利益に授かれると信じられている。しかしながら、せっかくお守を授与されたにもかかわらず、お守が粗末に扱われた場合には、目的とするご利益が得られ難くなるという考え方もある。
従来、宝石が用いられたお守りが知られている。例えば、ミクロンオーダーの宗教情報を印刷した宝石をお守りとして、指輪などに取り付ける技術が知られている。しかし、このお守りは、宝石そのものであり、宝石が小さい場合は、何かに取り付けないと、紛失してしまうことがあり、結果的に粗末に扱われてしまうことにもなる。
また、例えば、接着剤、ねじ止め、ボルト止めなどの固定金具により、宝石をカードに固定する技術が知られている。カードに固定された宝石は、カードに対して揺動することはない。このように宝石をカードに固定しただけのお守りでは、装飾性が十分とはいえず、粗末に扱われる場合がある。従って、装飾性が高く、粗末に扱われにくいお守りが求められていた。
一方、保持部材に保持された宝石類が揺動自在に取り付けられていると、宝石類が揺動することにより、宝石が止まっているときよりもキラキラと輝いて見える。このため宝石の美しさが更に強調される。これまでの宝石が取り付けられたお守りは、宝石の美しさが十分に発揮されていなかった。本考案のお守りであれば、より装飾性が高いものとなるため、従来のお守りに比べ、粗末に扱われにくくなる。さらに、目的とするご利益がいっそう得られやすくなる印象を与えることも可能となる。
本考案の実施形態に係るお守りにおいて、「宝石類」は、天然宝石、合成宝石、人造宝石、模造宝石、天然宝石の原石、および、自然石の群から選ばれる。
宝石類に含まれる各石は、例えば以下のとおりである。
天然宝石は、ダイヤモンド、ルビー、サファイヤ、水晶等の自然に生み出される宝石を含む。また、天然宝石は、改良(エンハンスメント)、改変(トリートメント)等の処理が加えられた処理宝石も含む。
合成宝石は、天然石と同一又は類似の化学特性、物理特性、内部構造を有し、人工的に作り出された宝石をいう。合成宝石は、人工宝石とも呼ばれる。
人造宝石は、自然界に存在しないものの、一定の化学特性、物理特性、内部構造を有しており、例えば、キュービック・ジルコニア(CZ)、ヤグ(YAG)等の天然宝石とは異なる物質を使用して作り出された宝石をいう。
模造宝石は、天然宝石を模した色、外観等を有しているものの、化学特性及び物理構造が異なり、例えば、ガラス、プラスチック、セラミックス等を使用して天然宝石を模して形成される宝石をいう。
天然宝石の原石は、天然宝石の原料として産出され、カット加工及び研磨加工が施されていないもの(自然に生み出された、採掘されたままのもの)をいう。なお、天然宝石の原石が大き過ぎる場合には、お守りに適用するための大きさに加工する意味での機械加工は施されてもよい。
自然石は、天然宝石の原石以外の自然に生み出された石をいう。
天然宝石は、ダイヤモンド、ルビー、サファイヤ、水晶等の自然に生み出される宝石を含む。また、天然宝石は、改良(エンハンスメント)、改変(トリートメント)等の処理が加えられた処理宝石も含む。
合成宝石は、天然石と同一又は類似の化学特性、物理特性、内部構造を有し、人工的に作り出された宝石をいう。合成宝石は、人工宝石とも呼ばれる。
人造宝石は、自然界に存在しないものの、一定の化学特性、物理特性、内部構造を有しており、例えば、キュービック・ジルコニア(CZ)、ヤグ(YAG)等の天然宝石とは異なる物質を使用して作り出された宝石をいう。
模造宝石は、天然宝石を模した色、外観等を有しているものの、化学特性及び物理構造が異なり、例えば、ガラス、プラスチック、セラミックス等を使用して天然宝石を模して形成される宝石をいう。
天然宝石の原石は、天然宝石の原料として産出され、カット加工及び研磨加工が施されていないもの(自然に生み出された、採掘されたままのもの)をいう。なお、天然宝石の原石が大き過ぎる場合には、お守りに適用するための大きさに加工する意味での機械加工は施されてもよい。
自然石は、天然宝石の原石以外の自然に生み出された石をいう。
以下、本考案のお守りの好ましい実施形態の一例について、図面を参照して説明する。なお、本考案は、以下で説明する各実施形態に限定されるものではなく、本考案のお守りと実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
まず、第1実施形態に係るお守りについて説明する。図1は、第1実施形態に係るお守りの一例を表す斜視図であり、第1実施形態に係るお守り100において台座部30の裏面が配置される側を斜めから見た図である。図2は、第1実施形態に係るお守り100の正面図であり、宝石10の正面が配置される側である正面から見た図を示している。
本実施形態(以下、第1実施形態および第2実施形態を総称して本実施形態と称する)に係るお守りに関する説明において、便宜上、台座本体部の背面(裏面)側が見える方向の面を底面または下面といい、その反対側の面(つまり、宝石類の正面が見える方向の面)を正面または上面という。
第1実施形態に係るお守り100は、宝石類の一例である天然宝石10と、天然宝石10(以下、「宝石10」とも称する)を固定保持する台座部30と、台座部30および宝石10を揺動可能に支持するフレーム部50と、フレーム部50の外面に設けられた文字装飾部材70を備えている。文字装飾部材70は、台座部30が有する台座本体部32の背面側が配置される側のフレーム部50における外面に設けられている。また、お守り100は、文字装飾部材70が設けられている外面とは反対側の面に、補助部材90の一例である5円玉硬貨を備えている。
台座部30は、台座本体部32と、宝石10を挟んだ両側の位置に、相対的な位置(つまり、宝石10の正面から見て左右の関係になる位置)となるように配置された2つのアーム部34を有し、それぞれのアーム部34の先端部分に、それぞれ円環状に形成された2つの台座側係合リング部36を有している。台座本体部32の中央部には、円形の開口部32Aが設けられている。宝石10のキューレット部(宝石類の底部の一例)を台座本体部32の開口部32Aから突き出した状態で、宝石10が台座部30に固定保持される。宝石10は、台座本体部32に設けられた4本の爪部38によって固定されている。
アーム部34は、台座本体部32と2つの台座側係合リング部36とを連結する連結部分である。2つのアーム部34は、互いに対称的な形状を有し、台座本体部32から外側に向けて延びている。なお、アーム部34は、目的に応じて変更が可能であり、例えば、少なくとも一部が捩じられて設けられていてもよい。具体的には、アーム部34は、台座本体部32から延びるとともに、宝石10の正面に対して傾斜して配されていてもよい。この場合、台座側係合リング部36もアーム部34の傾斜と同様に傾斜している。この傾斜角度は、台座本体部32における爪部38が設けられる側の面に対して0°を超え90°以下の範囲であってよい。なお、アーム部34の連結長さ、傾斜部分の有無などの変更が可能であり、アーム部34を設けずに台座部30を形成することも可能である。
台座部30は、例えば、金、プラチナ、シルバー、真鍮等の貴金属製の板材にプレス加工などの加工を行うことによって、単一の部材として形成されている。台座部30の材質、作製方法は特に限定されない。また、台座本体部32、爪部38の形状および配設個数なども限定されない。目的に応じて変更することが可能である。
フレーム部50は、円環状に形成された第1枠部材50A、第1枠部材50Aよりも径が小さい円環状に形成された第2枠部材50B、および第2枠部材50Bよりも径が小さい円環状に形成された第3枠部材50Cを備えている。第1枠部材50A、第2枠部材50B、および第3枠部材50Cは、上面側(正面側)から下面側(底面側)に向かってこの順番に配置されている。第1枠部材50Aは、フレーム部50の正面側に配置され、第2枠部材50Bおよび第3枠部材50Cは、フレーム部50の底面側に設けられている。第1枠部材50A、第2枠部材50B、および第3枠部材50Cのそれぞれの上面および下面は、互いに異なる平面に位置しており、これらの部材のうち、第3枠部材50Cの下面(お守り100における底面)が最も底面側に位置している。
第1枠部材50Aと第2枠部材50Bとは、第1枠部材50Aから第2枠部材50Bに向かって互いに異なる斜め方向に設けられた第1リブ部材51Aのペアによって連結されており、複数の第1リブ部材51Aのペアが第1枠部材50Aと第2枠部材50Bとの間に設けられている。また、第2枠部材50Bと第3枠部材50Cとは、第2枠部材50Bから第3枠部材50Cに向かって互いに異なる斜め方向に設けられたに第2リブ部材51Bのペアよって連結されており、複数の第2リブ部材51Bのペアが第2枠部材50Bと第3枠部材50Cとの間に設けられている。フレーム部50は、内部に、宝石10および台座部30を収容可能な空間をもった構造で形成されている。この内部空間は、第1枠部材50A、第2枠部材50B、第1枠部材50Aと第2枠部材50Bとをつなぐ第1リブ部材51A、第3枠部材50C、および第2枠部材50Bと第3枠部材50Cとをつなぐ第2リブ部材51Bによって、フレーム部50の内側に形成される。
フレーム部50の内部空間には、第3枠部材50Cの内周側の開口部50Dから見える位置に、台座部30を支持するための中間部材52が設けられている。中間部材52は、円環状に形成された中間部材本体54と、4本の支柱部材56を備えている。支柱部材56は、それぞれ、中間部材本体54と同じ平面の方向に放射状に向かって延びる第1支柱部位56Aと、第1支柱部位56Aが折り曲げられた折り曲げ支柱部位56Bと、折り曲げ支柱部位56Bから第3枠部材50Cに向かって延びる第2支柱部位56Cとを備えている。第2支柱部位56Cの伸びた先端部分は、第3枠部材50Cと接合している。第1枠部材50A、第2枠部材50B、第3枠部材50C、および中間部材52の各部材は、同心円状に配置されており、各枠部材50A、50B、50Cと、中間部材52とのそれぞれの上面および下面は、異なる平面に配置されている。
中間部材52は、中間部材本体54の底面に、2つのフレーム側係合リング部58を備えている。フレーム側係合リング部58は円環状に形成されており、台座側係合リング部36を挿入可能な間隙を有する。2つのフレーム側係合リング部58は、互いにほぼ平行に設けられている。フレーム側係合リング部58は、断面が円形を呈する線状部材を予め定められた長さに切断し、更に切断した線状部材をリング状に曲げることにより形成されている。台座部30に設けられた台座側係合リング部36と、フレーム部50の中間部材52に設けられたフレーム側係合リング部58とは、互いに相手方の中央開口部を貫通するとともに、各々の内周縁部同士を接触させるようにして相互に係合している。台座部30は、台座本体部32の背面(裏面)がお守り100の底面側に配置されている。
台座側係合リング部36は、周方向に直交する断面の形状が、異形断面形状を呈するように形成されていてもよい。具体的には、台座側係合リング部36は、例えば、周方向に直交する断面の形状が内周端縁に向けて次第に細くなる(尖る)形状を備えて形成されていてもよい。これにより、台座側係合リング部36をフレーム側係合リング部58に連結したときに、台座側係合リング部36とフレーム側係合リング部58が互いに交差して接触する接触部において、台座側係合リング部36とフレーム側係合リング部58との接触面積を小さくすることができる。その結果、フレーム部50に対して台座部30が揺動するときに、フレーム側係合リング部58に対する台座側係合リング部36の摩擦抵抗を小さく抑えることができるため、台座部30及び宝石10をフレーム部50に対して円滑に揺動させることができる。更に、台座部30及び宝石10の揺動運動の停止が抑制され、揺動時間をより長く延ばすことが可能となる。なお、台座側係合リング部36の断面形状は限定されず、台座側係合リング部36の断面を円形または円形以外の形状に形成すること等も可能である。
フレーム側係合リング部58に台座側係合リング部36を連結する場合には、フレーム側係合リング部58の間隙に台座側係合リング部36を挿入し、フレーム側係合リング部58を台座側係合リング部36の中央開口部36Aに挿通させて交差させる。次に、フレーム側係合リング部58が台座側係合リング部36の中央開口部36Aに挿通している状態で、フレーム側係合リング部58をその両端部同士を突き合わせて前述の間隙がなくなるように押圧して環状に塑性変形させる(加締める)。これによって、台座側係合リング部36の内周縁部とフレーム側係合リング部58の内周縁部とを互いに接触させて繋ぎ合わせることができる。なお、必要に応じて、フレーム側係合リング部58を塑性変形させた後に、フレーム側係合リング部58の突き合わされた端部同士をレーザ加工、ロウ付けなどによって固定してもよい。
第1実施形態に係るお守り100は、フレーム部50の底面側(台座本体部32の背面側が配される側)に、文字装飾部材70が設けられている。図1の例において、フレーム部50の底面側には、底面側から見て時計回りに判読可能となる「金」、「運」、「御」、および「守」の4文字を表した4つの文字装飾部材70が設けられている。文字装飾部材70は、第2枠部材50Bおよび第3枠部材50Cの底面に跨って設けられている。文字装飾部材70は、その上面側(お守り100の正面側)の一部が第2枠部材50Bおよび第3枠部材50Cのそれぞれ底面側の一部に埋もれて連なっていることにより、フレーム部50の一部の部材として、リブの役割も果たしている。文字装飾部材70の底面部は、第3枠部材50Cの底面部よりもさらに底面側に配置されている。文字装飾部材70は、フレーム部50とは別部材で構成し、レーザ加工などによりフレーム部50に接合されていてもよい。文字装飾部材70の接合は、レーザ加工に限らず、ろう付け等による溶着、接着剤等による接着でもよい。お守り100では、装飾文字部材として、「金運御守」の文字が用いられているが、「厄除」、「交通安全」など、目的に応じて変更が可能である。
お守り100は、フレーム部50の正面(文字装飾部材70が設けられている側と反対側の外面)に、補助部材90を備えている。補助部材90は、第1枠部材50Aの内周面に接して嵌め込まれている。第1実施形態のお守り100では、補助部材90の一例として、5円玉硬貨を備えており、フレーム部50の正面を覆っている。第1実施形態のお守り100が備える補助部材90としては、5円玉硬貨以外にも、例えば、50円玉硬貨など、中心部に孔を持った円板状の硬貨であってもよい。硬貨を補助部材90として用いる場合は、硬貨を損傷するなど加工することなく、フレーム部50に対して硬貨が着脱可能に固定されていてもよい。この場合、硬貨を取り外すことが可能な図示しない接着剤を用いて硬貨をフレーム部50に接着してもよい。補助部材として、5円玉硬貨など中心部に孔を持った硬貨を用いると、フレーム部50の外面を覆う硬貨の孔において宝石10の正面側が露出する。すなわち、5円玉硬貨の孔から揺動する宝石10が見える。このため、お守りとして、装飾効果が高まり、今までにない斬新なイメージ(美感)を与えることができる。さらに、金運に対するご縁が高まると期待されることが印象付けられる。このため、お守りを授与された者は、より大切に扱うようになることが期待される。もちろん、補助部材として取り付けられた硬貨を取り外して、お賽銭等として使用してもよい。
補助部材90の一例として、硬貨を示しているが、硬貨に限られない。第1実施形態のお守り100が備える宝石10の正面は、フレーム部50の正面側に配置されるため、補助部材90は、中心付近に円形状の穴が開いたドーナツ状に形成された部材であることが好適である。補助部材90は、正面側から見て宝石10の正面が見える種々の形状および材質に変更が可能である。
なお、第1実施形態のお守り100は、図3に示すお守り102のように、補助部材90を取りつけない態様であってもよい。図3に示すお守り102の構造は、お守り100の補助部材90を備えていないこと以外は、お守り100と同様であり、実質的に同じ構成を有する部分又は部材については同じ符号を用いて表すことによって、その詳しい説明を省略する。
次に、第2実施形態に係るお守り200について説明する。図4は、本実施形態に係るお守りの他の一例を表す正面図であり、第2実施形態に係るお守り200を宝石20の正面が配置される側である正面から見た図を示している。図5は、第2実施形態に係るお守り200において台座部40の裏面が配置される側を斜めから見た図である。
第2実施形態に係るお守り200は、第1実施形態に係るお守り100と同様に、宝石類の一例である天然宝石20と、天然宝石20(以下、「宝石20」とも称する)を固定保持する台座部40と、台座部40および宝石20を揺動可能に支持するフレーム部60を備えている。また、台座部40は、台座本体部42と、宝石20を挟んだ両側の位置に、相対的な位置となるように配置された2つのアーム部44を有し、それぞれのアーム部44の先端部分に、それぞれ円環状に形成された2つの台座側係合リング部46を有している。
第2実施形態に係るお守り200では、第1実施形態に係るお守り100と異なり、フレーム部60における宝石20の正面が配置される側(すなわち、台座本体部42の背面側が配置される側とは反対側)に、文字装飾部材80が設けられている。つまり、第2実施形態に係るお守り200では、台座部40が設けられる配置が、第1実施形態に係るお守り100における配置と異なっている。このため、第2実施形態に係るお守り200の正面側は、第1実施形態に係るお守り100の底面側と同じ側となる。
フレーム部60は、円環状に形成された第1枠部材60A、第1枠部材60Aよりも径が小さい円環状に形成された第2枠部材60B、および第2枠部材60Bよりも径が小さい円環状に形成された第3枠部材60Cを備えている。第1枠部材60A、第2枠部材60B、および第3枠部材60Cは、下面側(底面側)から上面側(正面側)に向かってこの順番に配置されている。第1枠部材60Aは、フレーム部60の底面側に配置され、第2枠部材60Bおよび第3枠部材60Cは、フレーム部60の正面側に設けられている。第1枠部材60A、第2枠部材60B、および第3枠部材60Cのそれぞれの上面および下面は、互いに異なる平面に位置しており、これら枠部材のうち、第3枠部材60Cが最も正面側に位置している。
第1枠部材60Aと第2枠部材60Bとは、第1枠部材60Aから第2枠部材60Bに向かって互いに異なる斜め方向に設けられた第1リブ部材61Aのペアによって連結されており、複数の第1リブ部材61Aのペアが第1枠部材60Aと第2枠部材60Bとの間に設けられている。また、第2枠部材60Bと第3枠部材60Cとは、第2枠部材60Bから第3枠部材60Cに向かって互いに異なる斜め方向に設けられた第2リブ部材61Bのペアによって連結されており、複数の第2リブ部材61Bのペアが第2枠部材60Bと第3枠部材60Cとの間に設けられている。お守り200では、ペアをなす2本の第1リブ部材61Aの間に、第2枠部材60Bから第1枠部材60Aの方向に向かって延びる装飾部61Cを備えている。装飾部61Cは、第1枠部材60A側が第2枠部材60B側よりも幅が狭い略三角形の部材と、この略三角形で挟まれた内側に設けられた略球形状の部材とを備えている。フレーム部60は、内部に、宝石20および台座部40を収容可能な空間をもった構造で形成されている。この内部空間は、第1枠部材60A、第2枠部材60B、第1枠部材60Aと第2枠部材60Bとをつなぐ第1リブ部材61A、第3枠部材60C、および第2枠部材60Bと第3枠部材60Cとをつなぐ第2リブ部材61Bによって、フレーム部60の内側に形成される。
フレーム部60の内部空間には、宝石20と、宝石20を保持する台座部40とを備えている。お守り200では、第3枠部材60Cの下面(底面)に、2つのフレーム側係合リング部68を備えている。フレーム側係合リング部68は円環状に形成されており、台座側係合リング部46を挿入可能な間隙を有する。台座部40に設けられた台座側係合リング部46と、第3枠部材60Cに設けられたフレーム側係合リング部68とは、互いに相手方の中央開口部を貫通するとともに、各々の内周縁部同士を接触させるようにして相互に係合している。このため、お守り200では、第3枠部材60Cの内周側の開口部分60Dから、宝石20の正面が臨める位置に、台座部40が配置されている。
第2実施形態に係るお守り200は、フレーム部60の正面側(宝石20の正面側が配される側)に、文字装飾部材80が設けられている。図4の例において、フレーム部60の正面側には、正面側から見て時計回りに判読可能となる「明」、「治」、「神」、および「宮」の4文字を表した4つの文字装飾部材80が設けられている。文字装飾部材80は、第2枠部材60Bおよび第3枠部材60Cの上面に跨って設けられている。文字装飾部材80は、その下面側(お守り200の底面側)の一部が第2枠部材60Bおよび第3枠部材60Cのそれぞれ上面側の一部に埋もれて連なっていることにより、フレーム部60の一部の部材として、リブの役割も果たしている。文字装飾部材80の上面部は、第3枠部材60Cの上面部よりもさらに上面側に配置されている。文字装飾部材80は、フレーム部60とは別部材で構成し、レーザ加工などによりフレーム部60に接合されていてもよい。文字装飾部材80の接合は、レーザ加工に限らず、ろう付け等による溶着、接着剤等による接着でもよい。図4に示すお守り200では、4つの文字装飾部材80によって「明治神宮」の4文字が表されているが、他の神社仏閣の名称など、目的に応じて変更が可能である。
お守り200は、フレーム部60の底面(文字装飾部材80が設けられている側と反対側の外面)に、円盤状のガラス製の補助部材92(補助部材の一例)を備えており、フレーム部60の底面を覆っている。補助部材92は開口部を備えておらず、第1枠部材60Aの内周面に接して嵌め込まれている。補助部材92は、お守り200から脱落しないように、お守り200に固定されて設けられている。
補助部材92は、お守り200に着脱可能に設けてもよく、補助部材92を設けなくてもよい。補助部材92を設ける場合には、円盤状、ドーナツ状のいずれ形状の部材でもよい。お守り200に設けられる好適な補助部材としては、ガラス製に限らず、例えば、樹脂製(アクリル、ポリカーボネートなど)の部材が挙げられる。この他、セラミック製、樹脂製の不透明な部材でもよい。不透明な補助部材を用いる場合には、お守りの底面側から入射する光が遮られるため、宝石の輝きが低下する。このため、宝石の底面側からも光が取り入れられて、宝石の輝きの低下を抑制する点で、台座本体部42の背面が見える位置(宝石の底面が見える位置)に開口部分を持つ形状(例えば、ドーナツ状など)が好適である。補助部材には、文字、模様などにより、ご祭神、ご神紋、ご本尊などを施してもよい。なお、本明細書中における不透明とは、全く光を通さない場合の他、着色されている透明を含み、透けて見える場合を含む意味である。
補助部材92は、円盤状のガラス製の部材に代えて、5円玉硬貨や50円玉硬貨などの中心部に孔を持った円板状の部材を用いてもよい。円板状の部材である硬貨を補助部材92として用いる場合は、フレーム部60に対して硬貨が着脱可能に固定されていてもよい。この場合、硬貨を取り外すことが可能な図示しない接着剤を用いて硬貨をフレーム部60に接着してもよい。5円玉硬貨など中心部に孔を持った硬貨を補助部材92として用いると、フレーム部60の外面を覆う硬貨の孔において台座部40の台座本体部42の背面側が露出する。これにより、台座本体部42の背面側に外光が当たり易くなるため、宝石20を輝き易くすることができる。また、硬貨を補助部材92として用いると、お守りのご利益、ご縁などが高まることが期待される印象が強くなり得る。このため、お守りを授与された者は、より大切に扱うようになることが期待される。もちろん、補助部材として取り付けられた硬貨を取り外して、お賽銭等として使用してもよい。
第2実施形態のお守り200は、図6に示すお守り202のように、補助部材92を取りつけない態様であってもよい。図6に示すお守り202の構造は、お守り200の補助部材92を備えていないこと以外は、お守り200と同様であり、実質的に同じ構成を有する部分又は部材については同じ符号を用いて表すことによって、その詳しい説明を省略する。
本実施形態に係るお守り100、200は、お守り100に設けられた連結部材59,お守り200に設けられた連結部材69に、図示しない紐状部材を取り付けることも可能である。紐状部材を用いることで、お守り100、200を、身に着ける、カバンに取り付ける、自動車内外の所望の場所に取り付けるなど、目的に応じた使用形態が可能となる。お守り102、202も同様の態様が可能である。
本実施形態に係るお守り100、102、200、202は、フレーム部50、60を構成する各部材の太さ、全体の形状、断面形状などを、目的に応じて変更することが可能である。また、本実施形態において、文字装飾部材70、80の外面は、平面状に設けられているが、丸みを帯びた凸状に形成された態様であってもよい。
10,20・・・宝石(宝石類の一例)、30,40・・・台座部、32,42・・・台座本体部、34,44・・・アーム部、36,46・・・台座側係合リング部、50,60・・・フレーム部、58,68・・・フレーム側係合リング部、70,80・・・文字装飾部材、90,92・・・補助部材、100,102,200,202・・・お守り
Claims (6)
- 天然宝石、合成宝石、人造宝石、模造宝石、天然宝石の原石、および、自然石の群から選ばれる宝石類と、
台座本体部、前記宝石類を挟んで相対的な位置に配置されたアーム部、および、前記アーム部の先端部分に配置され、少なくとも一部が円弧状に設けられた台座側係合リング部を有し、前記宝石類を固定保持する台座部と、
少なくとも一部が円弧状に設けられたフレーム側係合リング部を有し、前記フレーム側係合リング部が前記台座側係合リング部に連結されて係合し、前記台座部および前記宝石類を揺動可能に支持するフレーム部と、
前記台座本体部の背面側が配置される側の前記フレーム部の外面および前記宝石類の正面側が配置される側の前記フレーム部の外面の少なくとも一方に設けられた文字装飾部材と、
を備える、お守り。 - 前記文字装飾部材が設けられている前記フレーム部の外面とは反対側の前記フレーム部の外面に、補助部材が設けられている、請求項1に記載のお守り。
- 前記補助部材は、前記フレーム部において前記文字装飾部材が設けられている側とは反対側の面の一部または全部を覆う、請求項2に記載のお守り。
- 前記補助部材は、中心部に孔を持った円板状の部材であり、
前記フレーム部の外面を覆う前記円板状の部材の前記孔において前記台座本体部の背面側又は前記宝石類の正面側が露出する、請求項2又は請求項3に記載のお守り。 - 前記円板状の部材は、前記フレーム部に対して着脱可能に固定された硬貨である、請求項4に記載のお守り。
- 前記アーム部は、一部または全部が捩じられて設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のお守り。
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