JP3227510B2 - 空調制御システムにおける調節弁制御方法 - Google Patents

空調制御システムにおける調節弁制御方法

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JP3227510B2 JP07653395A JP7653395A JP3227510B2 JP 3227510 B2 JP3227510 B2 JP 3227510B2 JP 07653395 A JP07653395 A JP 07653395A JP 7653395 A JP7653395 A JP 7653395A JP 3227510 B2 JP3227510 B2 JP 3227510B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、調節弁の開度を調整
することによって空調機の熱交換器への熱媒体の供給量
を制御する空調制御システムにおける調節弁制御方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は空調制御システムの一例を示す計
装図である。同図において、1は温熱源、2は冷熱源、
P1,P2はポンプ、3−1,3−2は温熱源側のヘッ
ダ、4−1,4−2は冷熱源側のヘッダ、5−1〜5−
n,6−1〜6−n,7−1〜7−nは熱交換器、8−
1〜8−n,9−1〜9−n,10−1〜10−nは調
節弁、11−1,11−2は三方弁、12−1,12−
2はバイパス弁である。なお、熱交換器5−1〜5−n
は冷熱用の熱交換器、熱交換器6−1〜6−nは暖熱用
の熱交換器、7−1〜7−nは冷暖兼用の熱交換器であ
る。冷熱用の交換器5−1(5−n)と暖熱用の交換器
6−1(6−n)とをペアとして各々1つの空調機が構
成されている。また、冷暖兼用の熱交換器7−1〜7−
nによって、各々1つの空調機が構成されている。
【0003】この空調制御システムでは、温熱源1から
の温水がヘッダ3−1→熱交換器6−1〜6−n→調節
弁9−1〜9−n→ヘッダ3−2→ポンプP1の経路で
循環する。また、冷熱源2からの冷水がヘッダ4−1→
熱交換器5−1〜5−n→調節弁8−1〜8−n→ヘッ
ダ4−2→ポンプP2の経路で循環する。また、三方弁
11−1,11−2の切替状況に応じ、温熱源1からの
温水がヘッダ3−1→三方弁11−1→熱交換器7−1
〜7−n→調節弁10−1〜10−n→三方弁11−2
→ヘッダ3−2→ポンプP1の経路、あるいは冷熱源2
からの冷水がヘッダ4−1→三方弁11−1→熱交換器
7−1〜7−n→調節弁10−1〜10−n→三方弁1
1−2→ヘッダ4−2→ポンプP2の経路で循環する。
【0004】すなわち、この空調制御システムでは、
2つの熱源系統(温熱源と冷熱源)と、3つの配管系統
(冷房配管系統#1,暖房配管系統#2,冷暖房配管系
統#3)を備えている。そして、調節弁8−1〜8−
n,9−1〜9−n,10−1〜10−nの開度が、冷
房配管系統#1,暖房配管系統#2,冷暖房配管系統#
3に対して設けられた各空調機コントローラ(図示せ
ず)によって調整され、熱交換器5−1〜5−n,6−
1〜6−n,7−1〜7−nへの熱媒体の供給量が制御
される。
【0005】〔配管フラッシング〕このような空調制御
システムでは、通常、配管工事後に配管フラッシングが
行われる。すなわち、冷房配管系統#1,暖房配管系統
#2,冷暖房配管系統#3毎に、調節弁8−1〜8−
n,9−1〜9−n,10−1〜10−nを全開状態と
して圧水を流し、配管内の掃除をする。
【0006】〔冬季の管内凍結防止〕また、このような
空調制御システムでは、空調運転終了後、熱交換器に付
設された調節弁が全て全閉状態となる。すなわち、熱交
換器5−1〜5−n,6−1〜6−n,7−1〜7−n
の運転終了後、調節弁8−1〜8−n,9−1〜9−
n,10−1〜10−nが全閉状態となる。冬季におい
て、このままの状態で放置すれば、管内凍結が起こり、
配管破裂等、システムが破壊される可能性がある。そこ
で、従来では、その対策として、空調運転終了後、凍結
の虞れのある管路に付設された調節弁を全開状態として
いる。これにより、管内の滞留水が抜かれ、管内凍結が
防止される。
【0007】〔熱源起動時のウォーミングアップ〕ま
た、このような空調制御システムでは、熱源起動時にウ
ォーミングアップを行う。すなわち、例えば、空調機を
動かす前に、先に温熱源1を動かす。この場合、空調機
がまだ動いていないので、調節弁9−1〜9−nは閉じ
たままである。このため、温熱源1からの温水は、ヘッ
ダ3−1→バイパス弁12−1→ヘッダ3−2→ポンプ
P1の経路で循環される。なお、バイパス弁12−1
は、ヘッダ3−1での送水圧とヘッダ3−2での還水圧
との差圧が一定となるように、その開度が調整される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の空調制御システムによると、配管フラッシン
グ、冬季の管内凍結防止、熱源起動時のウォーミングア
ップの各場合について、次のような問題が生じていた。
【0009】〔配管フラッシング〕調節弁8−1〜8−
n,9−1〜9−n,10−1〜10−nは工場出荷時
は全開状態とされている。調節弁8−1〜8−n,9−
1〜9−n,10−1〜10−nを配管にセットした
後、自動モードから手動モードへ切り替え、通電して正
常に動作する(全閉/全開になる)ことを確かめる。正
常に動作すれば自動モードへ戻す。ここで、調節弁8−
1〜8−n,9−1〜9−n,10−1〜10−nに
は、自動モードへ戻した時の状態によって、開状態と全
閉状態とが混在する。このような状態では配管フラッシ
ングを行うことはできない。
【0010】そこで、配管フラッシングに際し、調節弁
8−1〜8−n,9−1〜9−n,10−1〜10−n
をチェックし、全開状態となっていない調節弁について
は自動モードから手動モードへ切り替えて全開状態と
し、調節弁8−1〜8−n,9−1〜9−n,10−1
〜10−nの全てを全開状態とする。そして、配管系統
毎に、配管フラッシングを終えた後、手動モードにされ
ている調節弁を自動モードへ戻す。このように、従来に
おいては、配管フラッシングに際し、一々、調節弁をチ
ェックし、自動モードから手動モードへ切り替えて全開
状態としなければならず、非常に面倒で手間がかかって
いた。また、配管フラッシングを終えた後、調節弁を手
動モードから自動モードへ戻し忘れることも度々あっ
た。
【0011】〔冬季の管内凍結防止〕管内凍結防止のた
めに、空調運転終了後、凍結の虞れのある管路に付設さ
れた調節弁を全開状態としているが、この判断および作
業はあくまでも人間が行っている。すなわち、凍結の虞
れのある管路を判断し、この凍結の虞れのある管路に付
設された調節弁を自動モードから手動モードへ切り替え
て全開状態としている。このように、従来においては、
冬季の管内凍結防止に際し、一々、凍結の虞れのある管
路を判断し、この凍結の虞れのある管路に付設された調
節弁を自動モードから手動モードへ切り替えて全開状態
としなければならず、非常に面倒で手間がかかってい
た。また、空調運転開始時、調節弁を手動モードから自
動モードへ戻し忘れることも度々あった。なお、凍結の
虞れのある管路に付設された調節弁を全開状態とする代
わりに、空調運転終了後、凍結の虞れのある管路に付設
された調節弁をポンプを動かしながら開閉制御し、管路
中の水を循環させる方法もとられているが、このような
方法ではエネルギーの無駄となる。
【0012】〔熱源起動時のウォーミングアップ〕熱源
起動時のウォーミングアップとして、例えば、空調機を
動かす前に温熱源1を動かすと、温熱源1からの温水は
ヘッダ3−1→バイパス弁12−1→ヘッダ3−2→ポ
ンプP1の経路で循環される。この場合、温熱源1へ
は、送水した時の温度で還水が戻ってくる。このような
状況において、空調機がタイムスケジュールどおりに動
き始めないと、温熱源1の保護機能が働いて止まってし
まうことがある。温熱源1が止まると、再起動をかけな
ければならず、エネルギーのロスとなり、時間もかか
る。
【0013】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、熱源起動時
のウォーミングアップを無駄なく行うことの可能な空調
制御システムにおける調節弁制御方法を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、第1発明(請求項1に係る発明)は、熱源起
動時にその熱源系統の調節弁を1グループとして一括し
て同一所定開度に制御するようにしたものである。 第2
発明(請求項2に係る発明)は、熱源起動時にその熱源
系統の調節弁を1グループとして一括してその時の各種
条件より算出された同一所定開度に制御するようにした
ものである。
【0015】
【0016】
【作用】したがってこの発明によれば、第1発明では、
熱源起動時に、その熱源系統の調節弁が1グループとし
て一括して同一所定開度に制御される。 第2発明では、
熱源起動時に、その熱源系統の調節弁が1グループとし
て一括して、その時の各種条件より算出された同一所定
開度に制御される。
【0017】
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。図2はこの発明を適用してなる空調制御システムの
システム構成図である。同図において、100は上位装
置、101,102,103は冷房配管系統#1,暖房
配管系統#2,冷暖房配管系統#3に対して設けられた
空調機コントローラ、104は配管系統#1,#2,#
3の配管温度や外気温度を収集するデータ収集装置、T
1〜Tnは温度センサ、105は温熱源1およびポンプ
P1に対して設けられた温熱源・ポンプコントローラ、
106は冷熱源2およびポンプP2に対して設けられた
冷熱源・ポンプコントローラである。
【0019】〔配管フラッシング〕この空調制御システ
ムにおいて、上位装置100は、配管フラッシングの開
始時(図1(a)に示すステップ201)、配管フラッ
シングすべき配管系統をセットし(ステップ202)、
そのセット情報を含むグローバル信号を空調機コントロ
ーラ101〜103へ送る。空調機コントローラ101
〜103は、上位装置100からのグローバル信号を受
けて、配管フラッシングが開始される配管系統が自己の
管理する配管系統であるか否かを判断する。
【0020】例えば、冷房配管系統#1について配管フ
ラッシングを行うものとした場合、上位装置100から
のグローバル信号を受けて、空調機コントローラ101
が自己の管理する配管系統に対して配管フラッシングが
開始されると判断する。これにより、空調機コントロー
ラ101は、自動モードとされている調節弁8−1〜8
−nに対し一括して全開指令を送る(ステップ20
3)。これにより、冷房配管系統#1の調節弁8−1〜
8−nが一斉に全開となり、配管フラッシングに備え
る。
【0021】冷房配管系統#1に対する配管フラッシン
グを終了すれば(ステップ204)、上位装置100
は、配管フラッシングを終了した配管系統をセットし
(ステップ205)、そのセット情報を含むグローバル
信号を空調機コントローラ101〜103へ送る。この
上位装置100からのグローバル信号を受けて、空調機
コントローラ101が自己の管理する配管系統に対する
配管フラッシングの終了を確認し、調節弁8−1〜8−
nに対して一括し自動モードへの復帰指令を送る(ステ
ップ206)。暖房配管系統#2や冷暖房配管系統#3
についても同様にして配管フラッシングが行われる。
【0022】したがって、本実施例によれば、配管フラ
ッシングに際し、一々、調節弁をチェックし、自動モー
ドから手動モードへ切り替えて全開状態としなくてもよ
く、配管フラッシングを簡単に行うことができる。ま
た、配管フラッシングを終えた後、全開状態とされてい
る調節弁が自動モードへ一斉に復帰されるので、従来の
ような手動モードから自動モードへの戻し忘れなどの問
題も生じない。
【0023】なお、本実施例においては、上位装置10
0から配管系統のセット情報を含むグローバル信号を空
調機コントローラ101〜103へ送るものとしたが、
宛先を指定して配管フラッシングする旨の情報を所要の
空調機コントローラのみへ送るものとしてもよい。
【0024】〔冬季の管内凍結防止〕この空調制御シス
テムにおいて、上位装置100は、凍結防止処理を開始
するか否かを判断する(図1(b)に示すステップ30
1)。この凍結防止処理の開始の判断は、データ収集装
置104からの配管系統#1,#2,#3の配管温度や
外気温度に基づいて行い、配管温度や外気温度が所定温
度以下になった場合に凍結防止処理が必要であると判断
する。凍結防止処理が必要であると判断すれば、凍結の
虞れのあるバルブとして予め定められている調節弁を、
すなわち調節弁8−1〜8−n,9−1〜9−n,10
−1〜10−n中の所定の1グループを、一括して全開
とする(ステップ302)。配管温度や外気温度が上昇
して凍結防止処理の必要がなくなれば、凍結防止終了と
判断して(ステップ303)ステップ302で全開とし
た調整弁を一括して自動モードへ戻す(ステップ30
4)。
【0025】したがって、本実施例によれば、冬季の管
内凍結防止に際し、一々、凍結の虞れのある管路を判断
し、この凍結の虞れのある管路に付設された調節弁を自
動モードから手動モードへ切り替えて全開状態としなく
てもよく、管内凍結防止を簡単に行うことができる。ま
た、凍結防止処理の必要がなくなれば、全開状態とされ
ている調節弁が自動モードへ一斉に復帰されるので、従
来のような手動モードから自動モードへの戻し忘れなど
の問題も生じない。
【0026】なお、本実施例においては、凍結防止処理
の開始の判断を配管系統#1,#2,#3の配管温度や
外気温度に基づいて行うものとしたが、オペレータから
の指令として与えるものとしてもよい。また、配管系統
#1,#2,#3の配管温度や外気温度のレベルによっ
て、全開状態とする調節弁のグループ分けを行うように
してもよい。
【0027】〔熱源起動時のウォーミングアップ〕この
空調制御システムにおいて、上位装置100は、熱源の
ウォーミングアップを行うか否かを判断する(図1
(c)に示すステップ401)。ウォーミングアップを
行うと判断すれば、ウォーミングアップする熱源系統を
セットする(ステップ402)。また、データ収集装置
104からの配管系統#1,#2,#3の配管温度や外
気温度,配管の長さ等の各種条件に基づいて、バルブ開
度を計算する(ステップ403)。そして、セットされ
た熱源系統の調節弁の開度を、ステップ403で計算し
たバルブ開度に一括して合わせ込む(ステップ40
4)。
【0028】例えば、温熱源1のウォーミングアップを
行うものとした場合、温熱源系統の調節弁9−1〜9−
を1グループとし、ステップ403で計算したバルブ
開度に一括して合わせ込む。そして、タイムスケジュー
ルに従い空調機が動き出せば、ウォーミングアップ終了
と判断し(ステップ405)、ウォーミングアップを終
了した熱源系統として温熱源系統をセットし(ステップ
406)、調節弁8−1〜8−nを一括して自動モード
へ戻す(ステップ407)。
【0029】したがって、本実施例によれば、熱源のウ
ォーミングアップに際し、その熱源系統の調節弁の付設
された管路を負荷として利用して、熱源の保護機能によ
る停止を防止することが可能となり、熱源起動時のウォ
ーミングアップを無駄なく行うことが可能となる。な
お、本実施例においては、ステップ403にて必要最小
限の負荷とすべくバルブ開度を計算するようにしたが、
所定の開度として予め定めておくようにしてもよい。ま
た、季節や外気温度によって異ならせるようにしてもよ
い。
【0030】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、第1発明では、熱源起動時にその熱源系
統の調節弁が1グループとして一括して同一所定開度に
制御され、調節弁の付設された管路を負荷として利用し
て、熱源の保護機能による停止を防止することが可能と
なり、熱源起動時のウォーミングアップを無駄なく行う
ことが可能となる。 第2発明では、熱源起動時にその熱
源系統の調節弁が1グループとして一括してその時の各
種条件より算出された同一所定開度に制御され、調節弁
の付設された管路をバルブ開度の計算により必要最小限
の負荷として利用して、熱源の保護機能による停止を防
止することが可能となり、熱源起動時のウォーミングア
ップを無駄なく行うことが可能となる
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図2に示した空調制御システムにおける配管
フラッシング時、凍結防止時、熱源のウォーミングアッ
プ時の処理動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図2】 本発明を適用してなる空調制御システムのシ
ステム構成図である。
【図3】 空調制御システムの一例を示す計装図であ
る。
【符号の説明】
1…温熱源、2…冷熱源、5−1〜5−n,6−1〜6
−n,7−1〜7−n…熱交換器、8−1〜8−n,9
−1〜9−n,10−1〜10−n…調節弁、#1…冷
房配管系統、#2…暖房配管系統、#3…冷暖房配管系
統、100…上位装置、101,102,103…空調
機コントローラ、104…データ収集装置、T1〜Tn
…温度センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1〜第Nの調節弁の開度を調整するこ
    とによって第1〜第Nの空調機の熱交換器への熱媒体の
    供給量を制御する空調制御システムにおいて、熱源起動時にその熱源系統の前記調節弁を1グループと
    して一括して同一所定開度に制御 するようにしたことを
    特徴とする空調制御システムにおける調節弁制御方法。
  2. 【請求項2】 第1〜第Nの調節弁の開度を調整するこ
    とによって第1〜第Nの空調機の熱交換器への熱媒体の
    供給量を制御する空調制御システムにおいて、 熱源起動時にその熱源系統の前記調節弁を1グループと
    して一括してその時の各種条件より算出された同一所定
    開度に制御するようにしたことを特徴とする空調制御シ
    ステムにおける調節弁制御方法。
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