JP2001221483A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2001221483A
JP2001221483A JP2000026994A JP2000026994A JP2001221483A JP 2001221483 A JP2001221483 A JP 2001221483A JP 2000026994 A JP2000026994 A JP 2000026994A JP 2000026994 A JP2000026994 A JP 2000026994A JP 2001221483 A JP2001221483 A JP 2001221483A
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heating
indoor
air conditioner
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Satoshi Tomioka
聡 冨岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気調和機(マルチ型エアコン)において、
冷媒配管の逆接続や膨張弁の故障等による弁漏れを検知
し、足もと室内機の熱交換器の露付きを防止する。 【解決手段】 当該空気調和機の冷房運転時に、圧縮機
の起動とともに足もと室内機の熱交換温度の変化(Te
x1,Tex2)を検出し(ステップST1ないしST
4)、その変化量(Tex1−Tex2)が5℃以上と
大きく(ステップST5)、足もと室内機の室内ファン
が回転していないときにはステップST6からST7に
進み、冷媒配管の逆接続や膨張弁の故障等による弁漏れ
と判断して圧縮機を停止するとともに、室外ファンを停
止する。また、足もと室内機2においては所定時間毎に
室温と熱交換温度との差を検出するとともに、この温度
が2回連続して5℃以上と大きい場合にのみ保護ビット
をLレベルとして室外機に送信し、その室内ファンが回
転している場合であっも、保護ビットがLレベルである
場合、ステップST6からST7に進み、圧縮機および
室外ファンを停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内に2つの室内
機(上室内機および下室内機(足もと室内機))を設置
することができる空気調和機(マルチ型エアコン)に係
り、特に詳しくは、暖房専用の足もと室内機の露付きを
防止するようにした空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気調和機は、例えば図3に示すよう
に、1台の室外機で2台の室内機が運転できるため、1
台の室内機(上室内機)1を室内の上側に設置し、上室
内機1より一回り小型とした下室内機(足もと室内機)
2をその下側(床側)に設置することができる。このと
き、上室内機1は、既に公知の空気調和機の室内機(上
室内機1)と同じ機能を備えている。また、この空気調
和機は片側の足もと室内機2を暖房専用とした2室内機
式ルームエアコンである。
【0003】図4に示すように、上記空気調和機の冷凍
サイクルは、室外機3の圧縮機4、四方弁5、二方弁
6、上室内機膨張弁7、足もと室内機膨張弁8、キャピ
ラリチューブ9および室外熱交換器10と、上室内機1
および足もと室内機2の熱交換器とから構成されてい
る。上記構成において、例えば、リモコンからの運転指
示を上室内機で受けると、上室内機の制御部は当該室温
コントールに必要な制御を行うとともに、必要な指示を
室外機2に送り、また必要な指示を室外機2を介して足
もと室内機2にも送信する。
【0004】そして、冷房運転時には、二方弁6および
足もと室内機膨張弁8を閉じ、圧縮機4から吐出される
冷媒を四方弁5で切り替えて室外熱交換器10、上室内
機膨張弁7、上室内機1の熱交換器に循環し、この熱交
換器を循環した冷媒を四方弁5を介して圧縮機4に送る
(図4の実線矢印参照)。したがって、上室内機1は、
既に公知の空気調和機と同様に、室内ファンによって冷
風を室内に吹き出し、リモコンの設定温度に応じた室内
環境を得ている。
【0005】また、暖房運転時には、上室内機1のみを
利用する方法と、上室内機1と足もと室内機2を利用す
る方法(マルチ分流制御システム)の何れかが選択でき
る。例えば、リモコンによって上室内機1のみを利用す
る場合が選択された場合、足もと室内機膨張弁8を閉
じ、圧縮機4から吐出される冷媒を四方弁5で切り替え
て上室内機1の熱交換器、上室内機膨張弁7、室外機熱
交換器10に循環し、この室外機熱交換器10を循環し
た冷媒を四方弁5を介して圧縮機4に送る(図4の波線
矢印参照)。
【0006】なお、暖房運転時には、後述するマルチ分
流制御システムが選択されたとき、室内をより速やかに
快適環境とするために、二方弁6は開状態としている。
したがって、上室内機1は、既に公知の空気調和機と同
様に、室内ファンによって温風を室内に吹き出し、リモ
コンの設定温度に応じた室内環境を得ている。
【0007】さらに、例えば、リモコンによってマルチ
分流制御システムが選択された場合、二方弁6を開にす
るとともに、足もと室内機膨張弁8を上室内機膨張弁7
と同様に制御し、圧縮機4から吐出される冷媒を分流す
る。
【0008】この分流した一方の冷媒は、上述と同様に
四方弁5、上室内機1の熱交換器、上室内機膨張弁7、
室外機熱交換器10の順で循環され、この室外機熱交換
器10を循環した冷媒は四方弁5を介して圧縮機4に送
られる(図4の波線矢印参照)。他方の冷媒は二方弁6
を介して足もと室内機2の熱交換器、足もと室内機膨張
弁8、室外機熱交換器10の順で循環され、この室外機
熱交換器10を循環した冷媒は上記同様に四方弁5を介
して圧縮機4に送られる(図4の波線矢印参照)。
【0009】したがって、マルチ分流制御システムにお
いては、足もと室内機2によって床面に直接温風を吹き
出すことができることになり、なかなか温まらない足も
と空間の快適性を向上させることができるとともに、上
室内機1の動作と併せて室内をより速やかに快適環境と
することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記空気調和
機においては、例えば、設置時に上室内機1と足もと室
内機2の冷媒配管を間違って接続したり、足もと室内機
膨張弁8の故障によって弁漏れが発生すると、冷房運転
に必要としない冷媒が足もと室内機2の熱交換器に流入
してしまうと不具合が生じるばかりか、その誤った状態
や故障等の検知が行われていなかった。そのため、その
必要としない冷媒の流入が続くと、足もと室内機2の熱
交換器には冷却による露付きが避けられないという問題
が生じていた。
【0011】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は、冷媒配管の逆接続や膨張弁の故障等
による弁漏れを検知するとともに、足もと室内機の熱交
換器への露付きを防止することができるようにした空気
調和機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、1台の室外機と2台の室内機を有し、該
2台の室内機のうち一方を暖房専用とし、冷房運転およ
び暖房運転を可能としている空気調和機において、冷房
運転時に、当該冷凍サイクルを構成する圧縮機の起動と
ともに前記暖房専用室内機の熱交換温度の変化を検出
し、該温度変化の量が所定値以上である場合には、冷媒
が前記暖房専用室内機の熱交換器に流入していると判断
するとともに、少なくとも前記冷凍サイクルを構成する
圧縮機の運転を停止するようにしたことを特徴としてい
る。
【0013】本発明は1台の室外機と2台の室内機を有
し、該2台の室内機のうち一方を暖房専用とし、少なく
も前記2台の室内機と室外機との間で冷房運転および暖
房運転に必要な信号の授受を可能としている空気調和機
において、冷房運転時に、当該冷凍サイクルを構成する
圧縮機の起動とともに前記暖房専用室内機の熱交換温度
の変化を検出し、該温度変化の量が所定値以上であり、
かつ、前記暖房専用室内機の室内ファンが回転していな
い場合には、冷媒が前記暖房専用室内機の熱交換器に流
入していると判断するとともに、少なくとも前記冷凍サ
イクルを構成する圧縮機の運転を停止するようにしたこ
とを特徴としている。
【0014】本発明は、1台の室外機と2台の室内機を
有し、該2台の室内機のうち一方を暖房専用とし、少な
くも前記2台の室内機と室外機との間で冷房運転および
暖房運転に必要な信号の授受を可能としている空気調和
機において、冷房運転時に、前記暖房専用室内機側で所
定時間毎に室温Trと熱交換温度Tnとの温度差を検出
し、該温度差(Tr−Tn)が所定値以上である場合に
は保護ビットをLレベルにするとともに、それ以外の場
合にはHレベルとして前記室外機に送信する一方、該室
外機側で当該冷凍サイクルを構成する圧縮機の起動とと
もに前記暖房専用室内機の熱交換温度の変化を検出し、
該温度変化の量が所定値以上であり、かつ、前記暖房専
用室内機の室内ファンが回転している場合前記に保護ビ
ットがLレベルとなっているときには、冷媒が前記暖房
専用室内機の熱交換器に流入していると判断するととも
に、少なくとも前記冷凍サイクルを構成する圧縮機の運
転を停止するようにしたことを特徴としている。
【0015】また、前記冷媒が前記暖房専用室内機の熱
交換器に流入していると判断し、前記圧縮機の運転を停
止するための処理を少なくとも2回連続して行ったとき
には、当該運転を永久停止にするようにするとよい。こ
れにより、冷媒配管の逆接続あるいは弁漏れを検知し、
室内環境の悪化が防ぐことができる。
【0016】さらに、前記空気調和機は、少なくとも当
該運転状態を表示する表示手段を備えており、前記冷媒
が前記暖房専用室内機の熱交換器に流入していると判断
したときには、前記表示手段にその異常状態の旨を表示
するとよい。これにより、冷媒配管の逆接続あるいは弁
漏れ検知を使用者等の側から判断することができ、速や
かに修理等の依頼が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
および図2を参照して詳細に説明する。なお、図中、図
3および図4と同一部分には同一符号を付して重複説明
を省略する。また、当該空気調和機の冷凍サイクルは図
4を参照されたい。
【0018】図2において、この空気調和機の足もと室
内機2の足もと室内機制御部20は、熱交換温度を熱交
サーミスタ21および室温を室温センサ22で検出して
室外機3に送信し、室外ファン23の回転状態(回転、
停止)の情報を室外機3に送信するとともに、保護ビッ
トを送信する。
【0019】室外機3の室外機制御部30は、図1に示
すルーチンを実行し、足もと室内機2からの検出温度等
の情報により冷媒配管の間違いや下室内機膨張弁8の故
障等を検知し、さらに保護ビットを利用して冷媒配管の
間違いや下室内機膨張弁8の故障等を正確に検知するた
めに用いられる。
【0020】上記保護ビットは、1分毎に足もと室内機
2の熱交換温度を検出し、前回の検出温度Tnと今回の
検出温度Tnのうち、低い方の検出温度Tnと室温Tr
とを比較し、その温度差が所定値(例えば5℃)以上で
あり(Tr−Tn≧5℃)、かつその条件が2回連続し
た場合HレベルからLレベルとし、このLレベル中に上
記条件を外れたときには元のHレベルとする。また、保
護ビットをシリアル順転送信号として室外機3に送信す
る。
【0021】室内機1は、従来同様に室内熱交換器(ラ
ムダ形)、室内ファン、風向手段、室温センサおよびリ
モコン8からのリモコン信号に応じて当該空気調和機の
運転指示を出すための制御手段を備えている。また、足
もと室内機2は、従来同様に室内熱交換器(ラムダ形)
および風向手段等を備えており、足もと室内機制御部2
0は、少なくとも上室内機1からの指示により当該足も
と室内機を制御する。さらに、室外機3は、従来同様に
圧縮機4、四方弁5、二方弁6、上室内機膨張弁7、キ
ャピラリチューブ9、室外機熱交換器10および室外フ
ァン31を備えている。
【0022】室外機制御部30は、少なくともその指示
により圧縮機4、四方弁5および二方弁6を制御すると
ともに、上室内機膨張弁7および足もと室内機膨張弁8
をスーパーヒート制御する一方、上室内機1からの指示
を足もと室内機2に送信する。なお、上室内機1、足も
と室内機2および室外機3は、マルチ型エアコンとして
空気調和機の制御に必要な機能、つまり既に公知となっ
ている機能も備えている。
【0023】上記構成の空気調和機の動作を図1のフロ
ーチャート図を参照して説明する。まず、当該空気調和
機は、リモコンからのリモコン信号により冷房運転を開
始するものとする。このとき、当該冷凍サイクルは図4
の実線矢印に示す方向に冷媒を循環する。なお、予めリ
モコンに異常検知を設定する機能を設け、この異常検知
操作が行われた場合、冷房運転と同様の運転を開始する
ようにしてもよい。
【0024】すると、上室内機1の制御部は、少なくと
も圧縮機4の起動指示(運転周波数指示)および冷房運
転に必要な制御指示を室外機3に送信する。室外機3の
制御部30は、その圧縮機4の起動指示を受けると、ス
テップST1からST2に進み、足もと室内機2に対し
て現室内熱交換温度Tex1を要求し、この室内熱交換
温度Tex1を取り込んで内部メモリに一旦記憶する。
【0025】また、冷房運転を行うために、四方弁5を
切り替えるとともに、二方弁6を閉じ、かつ足もと室内
機膨張弁8を閉じ、従来同様に圧縮機4を駆動して圧縮
機4からの吐出冷媒を四方弁5を介して室外機熱交換器
10に循環し、室外ファン31を駆動する。
【0026】続いて、所定時間(例えば3分)が経過し
たか否かを判断し(ステップST3)、3分が経過する
と、足もと室内機2に対して再度現室内熱交換温度Te
x2を要求し、この室内熱交換温度Tex2を取り込ん
で内部メモリに一旦記憶する(ステップST4)。
【0027】既に記憶している室内熱交換温度Tex1
と今回記憶した室内熱交換温度Texとの温度差Tex
dが所定値(例えば5℃)以上であるか否かを判断す
る。すなわち、例えば、冷媒配管が逆接続であったり、
あるいは足もと室内機膨張弁8の故障による弁漏れが発
生して冷媒が足もと室内機2の熱交換器に循環すると、
この室内熱交換器の温度が時間経過とともに低下するか
らである。
【0028】続いて、上記温度差Texd(=Tex1
−Tex2)が所定値以上であるときには、ステップS
T5からST6に進み、足もと室内機2の室内ファン2
3が回転しているか否かを判断する。すなわち、冷房運
転時であっても、リモコンによって足もと室内機2に送
風制御が行われている場合、この送風により室内熱交換
温度が下がるため、冷媒配管の逆接続、あるいは足もと
室内機膨張弁8の故障による弁漏れの発生と誤検知を行
ってしまうからである。
【0029】上記足もと室内機2の室内ファン23が回
転していないときには、冷媒が足もと室内機2の熱交換
器に循環しているものと判断し、つまり冷媒配管が逆接
続であり、あるいは足もと室内機膨張弁8の故障による
弁漏れが発生していると判断し、圧縮機4を停止すると
ともに、室外ファン31を停止し(ステップST7)、
冷房運転を停止する。
【0030】ところで、足もと室内機2の室内ファン2
3が回転していても、冷媒配管が逆接続であり、あるい
は足もと室内機膨張弁8の故障による弁漏れが発生して
いることもある。そのために、上記ステップST6にお
いて、足もと室内機2の室内ファン23が回転している
と判断したときには、ステップST8に進み、足もと室
内機2の制御部20からの保護ビットがLレベルか否か
を判断する。
【0031】上記保護ビットは既に説明した条件を満足
した場合、つまり1分毎に室温Trと熱交換温度Tnと
の差を検出し、このTr−Tn≧5℃の状態が2回連続
ている場合、Lレベルとなる。この保護ビットがLレベ
ルであるときには、ステップST7に進み、上述同様に
圧縮機4を停止し、室外ファン31を停止する。すなわ
ち、足もと室内機2の室内ファンが回転しているにもか
かわらず、熱交換温度Tnが継続して室温Trより低く
なっているときには、冷媒が足もと室内機2の熱交換器
に循環していると見なせるからである。
【0032】なお、上記ステップST5において、温度
差Texd(=Tex1−Tex2)が所定値より小さ
いときには、冷房運転を通常通りに継続して行う(ステ
ップST9)。すなわち、足もと室内機2の熱交換温度
変化が小さいということは、冷媒が室内熱交換器に流入
しておらず、つまり冷媒配管が逆接続であったり、ある
いは足もと室内機膨張弁8の故障による弁漏れが発生し
ていないと判断することができるからである。
【0033】また、上記ステップST8において、保護
ビットがHレベルであるとき、通常運転を実行する(ス
テップST9)。すなわち、足もと室内機2の室内ファ
ンが回転しており、室内機2の熱交換温度が室温に近い
状態になっているということは、冷媒が室内熱交換器に
流入しておらず、つまり、冷媒配管が逆接続であった
り、あるいは足もと室内機膨張弁8の故障による弁漏れ
が発生していないと判断することができるからである。
【0034】なお、本発明では、ハードウェア的部品を
必要とせず、ソフトウェアで処理していることから、空
気調和機のコストアップにならずに済む。また、冷媒配
管の逆接続あるいは弁漏れ検知の正確性をより図るため
に、上記条件により圧縮機4および室外ファン31を停
止した後、再度図1に示すルーチンを繰り返すようにし
てもよい。この場合、例えば2回連続して圧縮機4およ
び室外ファン31を停止するような状態にあるときに
は、運転を永久中止とし、つまりリモコン操作によって
当該空気調和機が動作しないようにする。
【0035】さらに、上室内機1に表示手段が備えられ
ている場合、室外機3の制御部30が異常状態である旨
を室内機1に送信し、この室内機1の表示手段にその旨
を表示し、使用者等に報知するとよい。さらにまた、上
室内機1のシリアル順転送信号のうち「電気代プログラ
ムビット」がLレベルである場合、本発明の制御を無効
とする。
【0036】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、以下に示
す効果を奏する。本発明は、冷房運転時に当該冷凍サイ
クルを構成する圧縮機の起動とともに前記暖房専用室内
機(足もと室内機)の熱交換温度の変化を検出し、この
温度変化の量が所定値以上である場合には、冷媒が上記
暖房専用室内機の熱交換器に流入していると判断すると
ともに、少なくとも上記冷凍サイクルを構成する圧縮機
の運転を停止することから、冷媒配管の逆接続や膨張弁
の故障等による弁漏れによって起こる足もと室内熱交換
器への冷媒の流入を検知して暖房専用室内機の熱交換器
への冷媒流入を止め、その熱交換器の露付きを防止する
ことができるという効果がある。
【0037】また、上記温度変化の量が所定値以上であ
り、かつ、上記暖房専用室内機の室内ファンが回転して
いない場合には、冷媒が上記暖房専用室内機の熱交換器
に流入していると判断するとともに、少なくとも上記圧
縮機の運転を停止することから、暖房専用室内機の室内
ファンの回転が上記温度変化に影響して誤った検知が行
われる場合を排除し、つまり、冷媒配管の逆接続あるい
は膨張弁の故障等によって起こる弁漏れにより暖房専用
室内機の熱交換器への冷媒の流入検知の正確性を高めて
その熱交換器の露付きを防止すことができる。
【0038】さらに、上記冷房運転時に、上記暖房専用
室内機側で所定時間毎に室温と熱交換温度との温度差を
検出し、この温度差が所定値以上である場合には保護ビ
ットをLレベルにするとともに、それ以外の場合にはH
レベルとして上記室外機に送信する一方、上記温度変化
の量が所定値以上であり、かつ上記暖房専用室内機の室
内ファンが回転している場合に上記保護ビットがLレベ
ルとなっているときには冷媒が上記暖房専用室内機の熱
交換器に流入していると判断するとともに、少なくとも
上記圧縮機の運転を停止していることから、暖房専用室
内機の室内ファンの回転が上記温度変化に影響しても、
誤った検知が行われることがない。したがって、冷媒配
管の逆接続あるいは膨張弁の故障等による弁漏れにより
暖房専用室内機の熱交換器への冷媒の流入をより正確に
検知し、その熱交換器の露付きを確実に防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示し、空気調和機の動
作を説明するための概略的フローチャート図。
【図2】本発明の空気調和機の制御装置を説明するため
の概略的ブロック線図。
【図3】従来の空気調和機の上室内機および足もと室内
機(下室内機)を説明するための概略的斜視図。
【図4】空気調和機の冷凍サイクルを説明するための概
略的模式図。
【符号の説明】
1 上室内機 2 足もと室内機(下室内機;暖房専用) 3 室外機 4 圧縮機 20 足もと室内機制御部 21 熱交サーミスタ 22 室温センサ 23 室内ファン 30 室外機制御部 31 室外ファン Tex1 室内熱交換温度(前回の) Tex2 室内熱交換温度(今回の) Tn 室内熱交換温度 Tr 室温

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1台の室外機と2台の室内機を有し、該
    2台の室内機のうち一方を暖房専用とし、冷房運転およ
    び暖房運転を可能としている空気調和機において、冷房
    運転時に、当該冷凍サイクルを構成する圧縮機の起動と
    ともに前記暖房専用室内機の熱交換温度の変化を検出
    し、該温度変化の量が所定値以上である場合には冷媒が
    前記暖房専用室内機の熱交換器に流入していると判断す
    るとともに、少なくとも前記冷凍サイクルを構成する圧
    縮機の運転を停止するようにしたことを特徴とする空気
    調和機。
  2. 【請求項2】 1台の室外機と2台の室内機を有し、該
    2台の室内機のうち一方を暖房専用とし、少なくも前記
    2台の室内機と室外機との間で冷房運転および暖房運転
    に必要な信号の授受を可能としている空気調和機におい
    て、冷房運転時に、当該冷凍サイクルを構成する圧縮機
    の起動とともに前記暖房専用室内機の熱交換温度の変化
    を検出し、該温度変化の量が所定値以上であり、かつ、
    前記暖房専用室内機の室内ファンが回転していない場合
    には冷媒が前記暖房専用室内機の熱交換器に流入してい
    ると判断するとともに、少なくとも前記冷凍サイクルを
    構成する圧縮機の運転を停止するようにしたことを特徴
    とする空気調和機。
  3. 【請求項3】 1台の室外機と2台の室内機を有し、該
    2台の室内機のうち一方を暖房専用とし、少なくも前記
    2台の室内機と室外機との間で冷房運転および暖房運転
    に必要な信号の授受を可能としている空気調和機におい
    て、冷房運転時に、前記暖房専用室内機側で所定時間毎
    に室温Trと熱交換温度Tnとの温度差を検出し、該温
    度差(Tr−Tn)が所定値以上である場合には保護ビ
    ットをLレベルにするとともに、それ以外の場合にはH
    レベルとして前記室外機に送信する一方、該室外機側で
    当該冷凍サイクルを構成する圧縮機の起動とともに前記
    暖房専用室内機の熱交換温度の変化を検出し、該温度変
    化の量が所定値以上であり、かつ、前記暖房専用室内機
    の室内ファンが回転している場合に前記保護ビットがL
    レベルとなっているときには、冷媒が前記暖房専用室内
    機の熱交換器に流入していると判断するとともに、少な
    くとも前記冷凍サイクルを構成する圧縮機の運転を停止
    するようにしたことを特徴とする空気調和機。
  4. 【請求項4】 前記冷媒が前記暖房専用室内機の熱交換
    器に流入していると判断し、前記圧縮機の運転を停止す
    るための処理を少なくとも2回連続して行ったときに
    は、当該運転を永久停止にするようにした請求項1,2
    または3に記載の空気調和機。
  5. 【請求項5】 前記空気調和機は、少なくとも当該運転
    状態を表示する表示手段を備えており、前記冷媒が前記
    暖房専用室内機の熱交換器に流入していると判断したと
    きには、前記表示手段にその異常状態の旨を表示するよ
    うにした請求項1,2または3に記載の空気調和機。
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