JP3227481U - 掛け布団 - Google Patents
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Abstract
【課題】臭いの問題やアレルギー反応を惹き起こす可能性が少なく、取扱いが容易で機能性に優れ安価で、高い保温性を持った掛け布団を提供する。【解決手段】掛け布団の充填部を上層部2と人体側の下層部3に分け、上層部と下層部に打綿した防ダニ抗菌防臭綿を充填し、最下層部4に吸湿発熱、吸放湿、消臭機能を有するアクリレート系繊維とポリエステル綿を混綿しシート状にしたものを配し、さらに上層部と下層部の間にポリエステルを原料とした透湿性と防水性を備えリサイクル可能な断熱フィルム5を人体に被さる部分に沿って配設する。体から発生した汗および水蒸気を熱変換する最下層部の吸湿発熱繊維によりできた暖かい空気を遮断することで保温性を向上させ、更に外部からの冷気は断熱フィルムが遮断し、またそれが持つ輻射熱の効果により布団内の温度が向上する。【選択図】図1
Description
本考案は、寝具用掛け布団に関するものである。
従来の寝具用掛け布団は羽毛布団や合成繊維綿を使用した布団が一般的である。羽毛布団は軽くて暖かく人気がある。しかし高価で動物性繊維のため臭いやアレルギー反応を起こす可能性があり、また手軽に洗濯することが困難であることなど消費者にとって買いやすく扱いやすい商品とは言えない不便さがある。一方、合成繊維綿を充填材とした掛け布団は比較的安価で抗菌防臭綿や吸湿発熱綿など近年機能性も充実し、手軽に家庭洗濯が可能になるなど商品も充実してきたが、羽毛布団ほどの軽さと暖かさを実現できていない。そこで羽毛布団の軽さと暖かさを追求するため、充填材に羽毛と高吸湿発熱性繊維(ポリアクリレート系)を併用したものが知られている。例えば特許文献1は、下層部の充填材に高吸湿発熱性繊維(ポリアクリレート系)と合繊綿を混合して用い、上層部の充填材に保温性の高い羽毛が用いられたものがあり、下層部裏地として透湿性がある高通気性布帛を用い、上層部表地には羽毛の飛び出しを防御する高密度織物を用い、中地としてポリエステルマルチフィラメント糸の軽量中密度織物を用いるとされている。
特開2005−348845号
しかしながら、下層部で吸湿発熱された暖かい空気が中地を通過して上層部の羽毛に蓄えられ表地の高密度織物において遮断されると、布団及び布団寝床内が蒸れるような状態に陥る蓋然性が高くなり寝心地の良い寝床内環境が保たれるとは言い難い状態となる。さらに動物性繊維である羽毛と合成繊維である高吸湿発熱性繊維(ポリアクリレート系)を同じ布団の中綿として使用し生産しようとした場合、異なる原材料の供給をおこない、異なる製造方法や管理をおこない、異なる製品の取扱いをおこなっていたものを同じラインで生産しなければならなくなり、すべてにおいて煩雑になり生産性が低く、効率の悪いものとなると思われる。また羽毛と合繊綿を併用した掛け布団は、家庭洗濯がそもそも困難であり専門業者に依頼しなければならないことや、最終的にゴミ処理する場合も問題となり、とりわけ環境面において推奨できる商品ではけっしてないと思われる。
本考案の掛け布団は、羽毛布団のように臭いの問題やアレルギー反応を惹き起こす可能性がほとんどなく、一般的な合繊布団と同じく取扱いが容易で機能性に優れ安価で、しかも羽毛布団と同等或いはそれ以上の高い保温性を持った掛け布団の提供を課題とする。
上記の課題を解決するため、掛け布団の充填部を上層部2と人体側の下層部3に分け、上層部2と下層部3に打綿した防ダニ抗菌防臭綿を充填し、最下層部4に吸湿発熱、吸放湿、消臭機能を有するアクリレート系繊維とポリエステル綿を混綿しシート状にしたものを配し、さらに上層部2と下層部3の間にポリエステルを原料とした透湿性と防水性を備え環境を考慮したリサイクル可能な断熱フィルム5を人体に被さる部分に沿って配することにより、効率的に体から発生した汗および水蒸気を熱変換する最下層部4の吸湿発熱繊維によってできた暖かい空気を遮断することにより保温性を向上させ、更に外部からの冷気は断熱フィルム5が遮断し、またそれの持つ輻射熱の効果により布団内の温度が向上することを特徴とし、下層部および最下層部は人体に沿うフィットキルト6で縫製されているが、当該断熱フィルム5は上層部2と下層部3の間に挟み込んだだけで針穴がないことを特徴とする高多機能多層構造掛け布団7。
掛け布団7を生産する工程において、使用する材料はすべてリサイクル可能な生地と中材を使用しているため、生産性の向上と環境に配慮を図ることができる。人体から発生した汗や水蒸気は吸湿発熱綿で熱となりポリエステル系の断熱フィルム5の層で遮断されることで保温性が向上し、更に輻射熱効果により布団内温度は上昇する。吸放湿機能綿が湿気を吸って吐くためムレ感は少ない。外部からの冷気は側地1と断熱フィルム5で遮断される。上層部2、下層部3に防ダニ綿抗菌防臭綿を使用し、最下層部4には消臭機能を備えた綿があるため清潔性が保たれる。
以下、本考案の掛け布団の実施例を図面に基づいて説明する。
従来の寝具用掛け布団には動物性繊維を使用した羽毛布団と合成繊維綿を使用した布団が一般的である。合成繊維綿の布団は安価だが、保温性に難があり、羽毛布団は保温性が高く、軽くて暖かく風合いや肌触りがとても良いが、価格が高く供給面に心配がある。また動物性繊維である羽毛は人体にアレルギー反応をもたらす可能性があり、アレルギー患者や子供乳幼児に対しては特に取扱いに注意が必要である。これらのことから合成繊維を主材料として、保温性が高く、軽くて暖かい、アレルギーの心配がなく、安定した供給と価格、環境に配慮できる商品を消費者に提供することが課題となる。
掛け布団7の充填部を上層部2と人体側の下層部3に分け、上層部2と下層部3に打綿した防ダニ抗菌防臭綿を充填し、最下層部4に吸湿発熱、吸放湿、消臭機能を有するアクリレート系繊維とポリエステル綿を混綿しシート状にしたものを配しさらに上層部2と下層部3の間にポリエステルを原料とした透湿性と防水性を備えたリサイクル可能な断熱フィルム5を人体に被さる部分に沿って配することにより体から発生した熱を遮断することにより保温性を向上させ更に輻射熱の効果により布団内の温度が向上することを特徴とする高多機能多層構造掛け布団7を提供する。
断熱フィルム5を上層部2と下層部3の間にキルト縫製無しの状態で挟み込んで布団を縫製し針穴がなくなることにより保温性がより一層高まる。
本考案の掛け布団7を構成している側生地1、中綿はすべて合成繊維ないし化学繊維でありすべてリサイクルが可能な材料である。また中地として使用する断熱フィルム5はポリエステルを原料とした透湿性と防水性を備えたリサイクル可能な断熱フィルム5であり、特に環境に配慮されたものである。
1 布団側地
2 上層部
3 下層部
4 最下層部
5 断熱フィルム
6 フィットキルト
7 掛け布団
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7 掛け布団
Claims (1)
- 掛け布団7の充填部を上層部2と人体側の下層部3に分け、上層部2と下層部3に打綿した防ダニ抗菌防臭綿を充填し、最下層部4に吸湿発熱、吸放湿、消臭機能を有するアクリレート系繊維とポリエステル綿を混綿しシート状にしたものを配し、さらに上層部2と下層部3の間にポリエステルを原料としたリサイクル可能な透湿性と防水性を備えた断熱フィルム5を人体に被さる部分に沿って配することにより、効率的に体から発生した汗および水蒸気を熱変換する最下層部4の吸湿発熱繊維によってできた暖かい空気を遮断することにより保温性を向上させ、更に外部からの冷気は断熱フィルム5が遮断し、またそれの持つ輻射熱の効果により布団内の温度が向上することを特徴とし、下層部および最下層部は人体に沿うフィットキルト6で縫製されているが、当該断熱フィルム5は上層部2と下層部3の間に挟み込んだだけで針穴がないことを特徴とする高多機能多層構造掛け布団7。
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2020
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