JP3227297B2 - サイドウォール用ゴム組成物 - Google Patents

サイドウォール用ゴム組成物

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妙子 小谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、老化防止剤又はその酸
化物のブルーム現象により製品の外観が損なわれるのを
防止するサイドウォール用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用タイヤには、原料ゴムとして天
然ゴム、ブタジエンゴム等のジエン系ゴムが用いられて
いるので、オゾンや酸素による老化防止を目的として、
原料ゴムにアミン系老化防止剤、パラフィン系のワック
ス等を多量に配合したゴム組成物が用いられている。
【0003】しかし、これらの老化防止剤は、短期間で
ブルーム現象を起こしやすく、倉庫保管中あるいは走行
中に、タイヤ表面が変色したり、外観を著しく悪化させ
る原因となる。かかる問題は、外観が問題となりやすい
サイドウォール部において、特に深刻である。このよう
な 変色を防止し、タイヤの外観を維持するために、タ
イヤ表面に、シリコン系塗布剤(特開昭60−3820
5号公報)やポリエチレングリコールのアルコール溶液
(特開昭63−41203号公報)を塗布することが提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シリコン系塗
布剤を塗布することによって、ビード部が滑りやすくな
る結果、タイヤのリム外れが生じやすく、車の安全性が
低下するという問題がある。一方、ポリエチレングリコ
ール系の塗布剤では、耐リム外れ性能を保持しつつ、タ
イヤの表面の変色を防ぐことができるが、OH基による
極性故に非極性のタイヤ表面と反発しあうため、表面に
均一塗布させることが困難である。
【0005】また、一般に塗布剤はタイヤ表面の摩耗に
より、効果の持続性に劣るという欠点がある。他方、ア
ミン系老化防止剤の含有量を低下させることにより、ブ
ルーム現象を抑制することも考えられるが、老化防止剤
の含有量の現象は、耐候性の低下に繋がり好ましくな
い。
【0006】本発明は、このような技術的背景に鑑みて
なされたのであり、その目的とするところは、耐オゾン
性、耐酸化性等のゴム特性を低下させることなく、当該
特性を保持するための添加剤によるブルーム現象をはじ
めとするサイドウォールの外観変化を防止し、さらにこ
の変色防止効果を長期間維持するサイドウォールゴム組
成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のサイドウォール
ゴム組成物は、天然ゴム及びジエン系合成ゴムよりなる
群の中から選ばれる少なくも1種のゴムにアミン系老化
防止剤を混合したゴム組成物において、前記ゴム100
重量部に対し、油脂を硫黄又は塩化硫黄で加硫してなる
油脂重合体を1〜10重量部を配合したことを特徴とす
る。
【0008】上記ジエン系合成ゴムとしては、スチレン
−ブタジエン共重合体ゴム、合成ポリイソプレンゴム、
ポリブタジエンゴム等が挙げられ、これらのジエン系合
成ゴムは、単独又は混合してもよく、また、天然ゴムと
併用してもよい。アミン系老化防止剤としては、例え
ば、N−フェニル−N’−(1,3ジメチルブチル)−
p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプ
ロピル−p−フェニレンジアミン等が用いられる。アミ
ン系老化防止剤の含有量としては、一般にゴム100重
量部に対して1〜5重量部である。
【0009】本発明に用いられる油脂重合体とは、油脂
を加硫剤、具体的には塩化硫黄又は硫黄により、油脂を
構成する脂肪酸分子間を架橋しゲル化させたもので、フ
ァクチスともいう。前記油脂としては、植物油脂、動物
油脂、加工油脂等が挙げられるが、一般に動物油脂、植
物油脂が好ましく用いられる。
【0010】前記植物油脂としては、あまに油、大豆
油、きり油等の乾性油;ナタネ油、綿実油、とうもろこ
し油等の半乾性油が用いられる。これらのうち、ナタネ
油からはドライな油脂重合体が得やすいことから、ナタ
ネ油が特に好ましく用いられる。前記動物油脂として
は、主に、不飽和結合の含有率が高い魚油が用いられ
る。これらの動植物油脂は、1種類だけでもよいが、混
合したものを使用してもよい。また、低価格化の観点か
ら、動植物油脂の一部を鉱物油に代えたものを用いるこ
ともあり得る。鉱物油が含まれている場合には、油脂重
合体において、不ケン価物として検出される。
【0011】このような動植物油脂を硫黄を用いて加硫
すると、褐色乃至黒色の油脂重合体(一般に、黒サブと
して知られている)が得られる。一方、塩化硫黄を用い
て加硫すると、白色の油脂重合体(一般に、白サブとし
て知られている)が得られる。油脂として不飽和結合の
高い魚油等を用いる場合には、主として硫黄が用いら
れ、ナタネ油等の半乾性油のように不飽和度の高くない
油脂を用いる場合には、硫黄、塩化硫黄いずれを用いる
こともできる。加硫剤として、塩化硫黄を用いる場合、
油脂重合体中に塩素が含まれることになるため、一般に
ゴム組成物の加硫が遅延する傾向にある。
【0012】上記動植物油脂を加硫するために用いられ
る加硫剤の量は、油脂の種類、得ようとする油脂重合体
のゲル化度にもよるが、油脂重合体中の遊離硫黄が2重
量%以下となる量が好ましい。また、油脂重合体を得る
ための加硫条件も、油脂の種類等に応じて適宜選択され
る。なお、油脂重合体は、単独で用いてもよいが、変質
を防止するために炭酸カルシウム、酸化マグネシウム等
の無機充填剤を含有していてもよい。特に、白サブの場
合、変質しやすいので、無機充填剤を添加することが多
い。無機充填剤の他、その他の油類、樹脂類、タール、
ピッチ等が含有され得る。
【0013】以上のような油脂重合体の配合量は、油脂
重合体の種類にもよるが、一般にゴム100重量部に対
して1〜10重量部が好ましい。1重量部未満では、ブ
ルーム現象をはじめとする外観不良に対する防止効果が
少なく、10重量部を越えると最終的に得られるゴム製
品の硬度が下がりすぎるためである。本発明のゴム組成
物には、ゴム成分及び油脂重合体及びアミン系老化防止
剤の他、一般にゴム工業で用いられる各種添加剤、例え
ば、加硫剤、加硫促進剤、カーボンブラック、粘着性付
与剤、加工助剤、劣化防止剤、脂肪酸、ワックス等が配
合され得る。特に、塩化硫黄を用いた油脂重合体を配合
する場合、ゴム組成物の加硫が遅延するため、グアニジ
ン系、アルデヒド・アンモニア系の加硫促進剤を添加す
ることが好ましい。
【0014】以上のような各種配合剤を、バンバリーミ
キサー等を用いて均一に混練して、本発明のゴム組成物
が得られる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。表1に示すゴムの配合例に、表2に示す油脂重
合体をそれぞれ5重量部づつ添加し、均一になるように
混練して、実施例1〜7のサイドウォール用ゴム組成物
を配合した。尚、加硫促進剤としてN−シクロヘキシル
−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドを用い、老化防
止剤としてN−(1,3−ジブチル)−N’−フェニル
−p−フェニレンジアミン(表1中では6cと略記す
る)とジアリル−p−フェニレンジアミン(表1中では
ST−1と略記する)との混合物を用いた。
【0016】
【表1】
【0017】用いた油脂重合体は、いずれも天満サブ化
工株式会社製の製品で、表2に示すような特性を有して
いる。表2において、アセトン抽出物が多いものは、一
般に鉱物油が混入されており、比重の重いものには、無
機充填剤が混入されている。白サブ1には炭酸カルシウ
ムが10重量%、白サブ2には炭酸カルシウムが20重
量%含有されている。あめサブは、白サブに比べて原料
となる油脂に含まれる鉱物油の含有量が多い。ゴールデ
ンGは、一般性状は純種黒サブに似ているが、外観は黒
サブよりも淡色である。
【0018】実施例1〜7のサイドウォール用ゴム組成
物を、150℃で加硫して加硫ゴム試験片を作成した。
加硫時間は、実施例1,2,7は30分間、実施例3〜
6は60分間である。加硫ゴム試験片のJIS硬度を測
定し、次いで、以下に示す方法に基づいて耐オゾン性、
外観、耐屈曲性を評価した。評価結果を合わせて表2に
示す。また、比較例として、油脂重合体が配合されてい
ないゴム組成物についても、実施例と同様の方法で評価
し、結果を合わせて表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】〔評価方法〕 耐オゾン性;加硫ゴムの20%伸長試験片について、4
0℃、オゾン濃度50pphm条件下でオゾン劣化試験
を行い、生じたき裂の程度をJIS K6301に準じ
て評価した。すなわち、亀裂が発生しない(Non
e)、並びにき裂の数をA(少数)〜C(無数)、き裂
の大きさ及び深さを1(肉眼で見えないが10倍の拡大
鏡で認識できる)〜5(3mm以上のき裂又は切断をお
こしそうなもの)を組み合わせて評価した。
【0021】耐屈曲性;作成した加硫ゴム試験片に2m
mのき裂を入れ、繰り返し屈曲(10万回)を行った後
のき裂の大きさ(mm)で評価した。 外観評価;オゾン試験後の試験片の外観を目視にて評価
した。ゴムとしての黒色が保持されていることが好まし
い。 〔評価結果〕表2からわかるように、油脂重合体を配合
した本発明のサイドウォール用ゴム組成物は、いずれも
耐オゾン性が優れているだけでなく、ブルーム現象が認
められず、比較例と比べて外観の経日変化がほとんどな
い。また、耐屈曲性についても比較例と比べて優れてい
ることがわかる。なお、塩化硫黄で加硫した油脂重合体
(あめサブ、白サブ)の方が、硫黄で加硫した油脂重合
体(黒サブ、ゴールデン)よりも、耐屈曲性に優れる傾
向にあった。
【0022】次に、油脂重合体の配合量と耐オゾン性、
外観、耐屈曲性との関係について説明する。油脂重合体
として、表1に示すゴム配合に、実施例3で用いたあめ
サブを0、0.5、1.0、5、10、又は20重量部
配合して得たゴム組成物について、上記評価方法に基づ
いて、耐オゾン性、外観、耐屈曲性を評価した。評価結
果を表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】表3からわかるように、あめサブの配合量
が1重量部未満では外観に対する効果は十分ではない。
また、配合量の増加に伴い、硬度が低くなり、10重量
部を越えると硬度が低くなりすぎて、タイヤのサイドウ
ォールゴムとして実用に耐ええるものではない。このよ
うな傾向は他の種類の油脂重合体を用いたときも類似し
ていた。
【0025】
【発明の効果】本発明のサイドウォール用ゴム組成物
は、アミン系老化防止剤等の配合によるブルーム現象等
の発生を防止できる。従って、本発明のサイドウォール
用ゴム組成物を用いれば、耐オゾン性、耐酸化性等の特
性を満足させるとともに、変色等の外観変化の少ないサ
イドウォールを作成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 7/00 C08L 9/00 C08K 5/17 B60C 1/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴム及びジエン系合成ゴムよりなる
    群の中から選ばれる少なくも1種のゴムにアミン系老化
    防止剤を混合したゴム組成物において、 前記ゴム100重量部に対し、油脂を硫黄又は塩化硫黄
    で加硫してなる油脂重合体を1〜10重量部を配合した
    ことを特徴とするサイドウォール用ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 前記油脂として、植物油脂を用いたこと
    を特徴とする請求項1に記載のサイドウォール用ゴム組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記植物油脂は、乾性油又は半乾性油で
    あることを特徴とする請求項2に記載のサイドウォール
    用ゴム組成物。
  4. 【請求項4】 前記半乾性油は、ナタネ油であることを
    特徴とする請求項3に記載のサイドウォール用ゴム組成
    物。
  5. 【請求項5】 前記油脂として、動物油脂を用いたこと
    を特徴とする請求項1に記載のサイドウォール用ゴム組
    成物。
  6. 【請求項6】 前記動物油脂は、魚油であることを特徴
    とする請求項5に記載のサイドウォール用ゴム組成物。
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