JP3225372U - 食品用容器 - Google Patents

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横山 秀樹
秀樹 横山
孝弘 嶋田
孝弘 嶋田
美里 中山
美里 中山
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【課題】消費者に対して収容する食品をアピールしやすく、道具を使用せずに手軽に食すことができる食品用容器を提供する。【解決手段】底部11と両側壁部12と両端部13によって上部が開放された舟型に形成されてなる食品載置用の容器10であって、容器の一側の側壁部から底部を経て他側の側壁部に至る切取線15が形成されていて、喫食時に切取線を介して容器の一部が切取り可能に構成されている。また、切取線が形成された側壁部の上端にV字状の切取用谷部16が形成され、側壁部の上端に切取用谷部のほかに引裂用谷部17が形成される。【選択図】図1

Description

本考案は、食品用容器に関し、特に収容した食品を片手に持って手軽に食すことが可能な食品用容器に関する。
一般に、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等で販売されるアイスクリームやかき氷等の冷菓食品では、容器内に冷菓材を充填させたカップアイス等の容器入り冷菓食品や、棒状部材の周囲にアイスクリーム等の冷菓材を固着させた棒アイス等の棒状冷菓食品が知られている。近年、この種の冷菓食品においては、風味や食感等の向上のみならず、見た目にも工夫を凝らして消費者の購買意欲を高める傾向がある。
例えば、出願人は、先に、容器内にアイスクリーム等の冷菓材を充填し、この冷菓材の上面全体を小倉あん等のあん材で覆って、あん材上に複数のもち材を点状に配置した容器入り冷菓食品を提案した(例えば、特許文献1,2参照)。この容器入り冷菓食品は、和菓子の要素を取り入れて、美麗で斬新な見た目とともに和洋折衷の独特な風味を味わうことができ、特に食材充填時の温度制御により食材の型くずれを防止しながら冷凍温度下での各食材の食感が維持できるため、食べごたえがある冷菓食品となっている。
このように、食品を容器に収容すれば、見た目や風味等の工夫がしやすく、消費者に対してのアピール性が高められる。しかしながら、喫食に際しては、スプーン等の道具を使用する必要がある。一方、棒状冷菓食品等の棒状食品は、喫食時にスプーン等の道具が不要であり、棒状部材を持つだけで手軽に食すことができる。しかしながら、棒状食品は、棒状部材に食材を固着させる構造であることから、単調な見た目となりやすい。また、トッピング材を食材の表面に付着させて装飾することも可能であるが、喫食時にトッピング材が落下することがあり、食べこぼしの原因となるおそれがある。そこで、容器の利点を保持しながら、スプーン等の道具を使用せずに手軽に食品を食すことが可能な食品用容器が求められている。
意匠登録第1571832号公報 特許第5931783号公報
本考案は、前記の点に鑑みなされたものであり、消費者に対して収容する食品をアピールしやすく、道具を使用せずに手軽に食すことができる食品用容器を提供する。
すなわち、請求項1の考案は、底部と両側壁部と両端部によって上部が開放された舟型に形成されてなる食品載置用の容器であって、前記容器の一側の側壁部から底部を経て他側の側壁部に至る切取線が形成されていて、喫食時に前記切取線を介して容器の一部が切取り可能に構成されていることを特徴とする食品用容器に係る。
請求項2の考案は、前記切取線が形成された側壁部の上端にV字状の切取用谷部が形成された請求項1に記載の食品用容器に係る。
請求項3の考案は、前記側壁部の上端に前記切取用谷部のほかに引裂用谷部が形成された請求項2に記載の食品用容器に係る。
請求項4の考案は、前記容器が紙を主体としてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の食品用容器に係る。
請求項5の考案は、前記食品が冷菓材を有する冷菓食品である請求項1ないし4のいずれかに記載の食品用容器に係る。
請求項1の考案に係る食品用容器によると、底部と両側壁部と両端部によって上部が開放された舟型に形成されてなる食品載置用の容器であって、前記容器の一側の側壁部から底部を経て他側の側壁部に至る切取線が形成されていて、喫食時に前記切取線を介して容器の一部が切取り可能に構成されているため、消費者に対して収容した食品がアピールしやすく、道具を使用せずに収容された食品を手軽に食すことができる。
請求項2の考案に係る食品用容器によると、請求項1の考案において、前記切取線が形成された側壁部の上端にV字状の切取用谷部が形成されたため、切取線の切り離しが容易となる。
請求項3の考案に係る食品用容器によると、請求項2の考案において、前記側壁部の上端に前記切取用谷部のほかに引裂用谷部が形成されたため、切取線以外の位置での容器の切り離しが可能となる。
請求項4の考案に係る食品用容器によると、請求項1ないし3のいずれかの考案において、前記容器が紙を主体としてなるため、安価で簡易に製造でき、軽量で扱いやすく、切取線での切取りが容易となる。
請求項5の考案に係る食品用容器によると、請求項1ないし4のいずれかの考案において、前記食品が冷菓材を有する冷菓食品であるため、見た目、風味、食感等の加工が容易であり、消費者に対するアピール力に優れる。
本考案の一実施形態に係る食品用容器の斜視図である。 食品を収容した状態の食品用容器の斜視図である。 図2の食品用容器の断面図である。 図2の食品用容器の使用状態を表す斜視図である。 容器本体の展開図である。
図1〜3に示す本考案の一実施形態に係る食品用容器10は、食品20を収容載置するための容器であって、底部11と両側壁部12,12と両端部13,13によって上部が開放された舟型に形成されてなる。この食品用容器10は、図4に示すように、収容された食品20を片手に持って食すことを可能としたものである。
この食品用容器10では、図1,2に示すように、一側の側壁部12から底部11を経て他側の側壁部12に至る切取線15が形成されている。そして、図4に示すように、喫食時に切取線15を介して容器の一部10aが切取り可能に構成されている。切取線15は、ミシン目等により構成される。また、切取線15は、複数個所に形成してもよい。
容器10の大きさは、消費者が片手で持ちやすい大きさとすることが好ましい。例えば、幅3〜7cm、長さ10〜15cm、高さ3〜5cm程度である。また、切取線15の位置は、容器10の端部から3〜5cm程度である。なお、容器10の大きさはこの範囲に限定されるものではなく、食品20の種類等に応じて適宜に設定することができる。
容器10では、切取線15が形成された側壁部12の上端に、V字状の切取用谷部16を形成することが好ましい。切取用谷部16は、一方の側壁部12の上端に形成してもよいし、両側壁部12,12の上端に形成してもよい。切取用谷部16により、切取線15の切り離しが容易となる。また、容器10では、側壁部12の上端に切取用谷部16のほかに引裂用谷部17を形成してもよい。引裂用谷部17により、切取線15以外の位置での容器10の切り離しが可能となる。引裂用谷部17は、一方の側壁部12の上端に形成してもよいし、両側壁部12,12の上端に形成してもよい。さらに、側壁部12の複数個所に形成することも可能である。例えば、図示のように、切取用谷部16と引裂用谷部17とを複数個所に規則的に形成することにより、容器10に装飾性を付与することができる。
容器10を構成する素材としては、食品20の収容時の保形性を有し、切取線15からの切取りを可能とする素材であれば特に限定されないが、例えば、紙製、またはポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂製等が挙げられる。特に、厚紙等の紙を主体とする素材が好ましい。紙製の容器10は、軽量で扱いやすく、切取線15での切取りが容易となる。また、引裂用谷部17においても、容易に切取りが可能となる。さらに、紙製の容器10は、図5に示すような所定の展開部材30から、折り曲げにより容易に組み立てることができるため、安価で簡易に製造することが可能である。図5において、符号31は展開部材30の折曲線、32は展開部材30ののりしろである。
食品20は、舟型の容器10に収容可能な細長で適度な保形性を有するものであれば特に限定されず、例えば、どら焼き、まんじゅう、羊かん等の和菓子、オムレット、ロールケーキ、カステラ等の洋菓子、アイスクリーム、かき氷等の冷菓、ホットドッグ、焼そばパン、巻寿司、コロッケ等の惣菜等の適宜の食品が挙げられる。特に、食品20は、冷菓材を有する冷菓食品であることが好ましい。容器入りの冷菓食品は、種々の食材との組み合わせにより、見た目、風味、食感等の加工が容易であり、消費者に対するアピール力に優れる。
図2〜4に示す実施形態の食品20は、基材21と、冷菓材22と、あん材23とを有する細長の複合冷菓食材20Aである。基材21は、平板状の生地部材を折り曲げて断面U字形の収容空間を形成した食材である。基材21を構成する平板状の生地部材としては、折り曲げ可能な生地であれば特に限定されるものではなく、例えば、どら焼状生地、ケーキ状生地、餅状生地等が好適に選択される。
冷菓材22は、基材21の収容空間内の下層側に充填される食材である。この冷菓材22は、氷菓部材またはアイスクリーム部材であり、いずれか一方としても両方としてもよい。氷菓部材は、いわゆるかき氷等の甘味を呈する細片状の氷である。アイスクリーム部材とは、例えば、日本農林規格、食品衛生法に基づく乳及び乳製品の成分規格等に関する省令等に規定されるアイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス等のアイスクリーム類を広く包含する食品である。氷菓部材、アイスクリーム部材は一般に馴染みのある食品であり他の部材との組み合わせの自由度が高い。図示の実施形態では、冷菓部材のひとつであるアイスクリーム部材の中からアイスミルクを採用している。
氷菓部材やアイスクリーム部材はそれ自体単独で充填されるほか、適宜の風味入りとすることもできる。また、風味や食感を演出するため、菓子類や果実を配合してもよい。例えば、ゆで小豆や金時豆等の豆類、果実(ドライフルーツを含む)、野菜、ナッツ類、可食性の花卉類、ビスケット、あられ、チョコレート、キャラメル等の菓子類、ココア、コーヒー、紅茶、緑茶、抹茶、酒粕、さらには各種の酒類、香辛料、ハーブ類も添加可能である。
あん材23は、冷菓材22の上部に積層される食材である。このあん材23は、果実や野菜のジャム、ピーナッツバター、カスタードクリーム、チョコレート、はちみつ、メイプルシロップ、キャラメル等の洋菓子食材、あるいは、小豆を原料とする小豆あん(こしあん、つぶあん)、さらには、枝豆やうぐいす豆を原料とする緑あん、白いんげん豆を原料とする白あん、かぼちゃ、さつまいも、栗等を原料とする黄あん、黒ごまを加えたごま風味の黒あん、加えて、抹茶味や黒糖のみつ等の和菓子食材から選択される。このうち、小豆あんは伝統的な和菓子食材として古くから使用され、前記の氷菓部材やアイスクリーム部材と馴染みやすい。
あん材23は、冷菓材22の甘味との調和や、冷凍温度(−18℃前後)でのあん材としての食感の保持、充填装置を使用する場合の流動性向上による生産効率の維持等、量産性の観点と食品としての美味しさの双方を勘案して、適量の糖類が含有される。
また、複合冷菓食材20Aは、必要に応じて、冷菓材22やあん材23上部にもち、菓子類、果実類等の適宜のトッピング材を配置してもよい。トッピング材は、冷菓材22やあん材23との調和を勘案して適宜に選択される。
次に、本考案の食品用容器10の使用例について説明する。この例では、当該容器10に収容される食品20として、あん材23が積層された冷菓材22を基材21で包んだ複合冷菓食材20Aを用いた。この複合冷菓食材20Aは、どら焼状の生地部材からなる基材21が断面U字形に折り曲げられており、この基材21内にアイスミルクからなる冷菓材22が充填されるとともに、冷菓材22上に小倉あんからなるあん材23が積層されている。すなわち、複合冷菓食材20Aは、どら焼生地と小倉あんを用いることにより和菓子の要素を含み、かつ、アイスミルクを使用してこれを断面U字形の生地で包むオムレット状に形成した洋菓子の要素をも含んだ、和洋折衷の冷菓食品である。
喫食前の通常状態では、図2に示すように、舟型の容器10内に複合冷菓食材20Aが収容され、容器10の上部から複合冷菓食材20Aを見ることができるように構成される。そのため、消費者は、容器10に収容されたオムレット状のどら焼き風アイスというような独特の見た目を楽しむことができる。
喫食に際しては、切取線15を介して容器の一部10aが切り離される。容器10の切り離し手順は、例えば、一方の側壁部12の切取線15を上部(切取用谷部16)から底部11側へ破り、同様に他方の側壁部12の切取線15を破った後、底部11を切取線15から破る等である。これにより、図4に示すように、容器の一部10aが切取線15を介して切り離されることにより、残った容器10bから複合冷菓食材20Aの一部が露出され、喫食可能な状態となる。
喫食可能な状態の複合冷菓食材20Aは、図4に示すように、消費者が残った容器10bを片手で把持した状態でそのまま食すことができる。すなわち、容器入りの食品でありながら、喫食に際してスプーン等の道具を必要としない。この時、複合冷菓食材20Aは、どら焼き生地(基材21)によりアイスミルク(冷菓材22)や小倉あん(あん材23)を包んでいるため、一部が露出しても見栄えがよく、アイスミルク等がこぼれにくい。そして、複合冷菓食材20Aが細長であるため、片手で持ちながら喫食しやすい。また、消費者は、残った容器10bを把持するため、複合冷菓食材20Aに触れることがなく、手を汚さずに食すことができる。複合冷菓食材20Aの露出部分を食した後、例えば、引裂用谷部17から残った容器10bをさらに切り離すことにより、複合冷菓食材20Aの一部を新たに露出させて、片手で持ちながら続けて喫食することができる。
このように、本考案の食品用容器10は、上部が開放された舟型に形成されているため、収容した食品20を全体的に見せることができ、消費者に対して食品20をアピールしやすい。また、収容した食品20が冷菓食品、特に複合冷菓食材20Aのような見た目や風味等に工夫を凝らした食品である場合には、消費者に対するアピールがより効果的となる。さらに、容器10の切取線15を介して容器の一部10aを切取ることにより、細長の食品20の一部を露出させることができる。そのため、消費者は残った容器10bを片手で持ちながら、スプーン等の道具を使わずに手軽に食品20を食すことができる。
本考案の容器入り冷菓食品は、消費者に対して収容した食品がアピールしやすく、片手で持ちながらスプーン等の道具を使わずに収容された食品を手軽に食すことができる。そのため、従来の食品用容器の代替として有望である。
10 食品用容器
10a 容器の一部
10b 残った容器
11 底部
12 側壁部
13 端部
15 切取線
16 切取用谷部
17 引裂用谷部
20 食品
20A 複合冷菓食材
21 基材
22 冷菓材
23 あん材
30 容器の展開部材
31 折曲線
32 のりしろ

Claims (5)

  1. 底部と両側壁部と両端部によって上部が開放された舟型に形成されてなる食品載置用の容器であって、
    前記容器の一側の側壁部から底部を経て他側の側壁部に至る切取線が形成されていて、喫食時に前記切取線を介して容器の一部が切取り可能に構成されている
    ことを特徴とする食品用容器。
  2. 前記切取線が形成された側壁部の上端にV字状の切取用谷部が形成された請求項1に記載の食品用容器。
  3. 前記側壁部の上端に前記切取用谷部のほかに引裂用谷部が形成された請求項2に記載の食品用容器。
  4. 前記容器が紙を主体としてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の食品用容器。
  5. 前記食品が冷菓材を有する冷菓食品である請求項1ないし4のいずれかに記載の食品用容器。
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