JP3225119B2 - 電池寿命検出装置 - Google Patents

電池寿命検出装置

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JP3225119B2
JP3225119B2 JP34254092A JP34254092A JP3225119B2 JP 3225119 B2 JP3225119 B2 JP 3225119B2 JP 34254092 A JP34254092 A JP 34254092A JP 34254092 A JP34254092 A JP 34254092A JP 3225119 B2 JP3225119 B2 JP 3225119B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Ni−Cd電池等の充
放電可能な電池の残寿命を検出する電池寿命検出装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】電池の寿命と電池の内部インピーダンス
とは密接に関係し、一般に、寿命が近づくと、内部イン
ピーダンスが大きくなることが知られている。これは、
電池の内部インピーダンスは、極板、電解液及び隔離板
の各インピーダンスの和で表され、電池の寿命が近づく
と、極板の劣化や電解液の減少等により各インピーダン
スが大きくなることに基づくものである。
【0003】そして、従来、電池の内部インピーダンス
を測定することにより電池の寿命を検出する方法が提案
されている。例えば特開昭61−170678号公報に
は、交流電源を用いて異なる2種類の周波数における電
池の内部インピーダンスを算出し、この算出結果から電
池の寿命を算出する電池寿命検出装置が提案されてい
る。また、特開昭53−42327号公報には、負荷時
と無負荷時との電池電圧の差から内部インピーダンスを
算出し、この算出結果から電池の寿命を算出する電池寿
命検出装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭61−17
0678号公報のものは、電池に所定の周波数を印加す
るための電源や特別な計測装置が必要で、充放電可能な
電池や電池パック等に内蔵しようとすると、電池が大型
化する。また、上記特開昭53−42327号公報のも
のは、負荷電流が一定範囲内で安定している場合は比較
的正確に内部インピーダンスを測定することができる
が、例えば電動工具のように負荷電流が大きく変化する
ものでは、内部インピーダンスを正確に測定することが
困難で、検出された電池寿命は信頼性に欠けるものとな
る。
【0005】また、Ni−Cd電池や鉛電池等では、内
部インピーダンスは、充放電の進行状態によって変化
し、例えば電池が充電状態にあるときは最小値となり、
放電終期に最大値となるように、電池の残容量によって
大きく変化する。このため、残容量を加味することなく
算出された内部インピーダンスから検出した電池寿命は
信頼性に欠けるものとなる。
【0006】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、電池の残容量と内部インピーダンスとから正確
に電池寿命を検出することのできる電池寿命検出装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、電池の充放電
電流を検出する電流検出手段と、検出された充放電電流
の時間積算値を加減算することにより上記電池の残容量
を算出する残容量算出手段と、上記電池の電圧を検出す
る電圧検出手段と、検出された上記電池の放電電流と電
池電圧とから上記電池の内部インピーダンスを算出する
内部インピーダンス算出手段と、上記検出された放電電
流における複数の残寿命をパラメータとした残容量に対
する内部インピーダンス特性に基づき、上記算出された
残容量と内部インピーダンスとから上記電池の残寿命を
算出する残寿命算出手段とを備えたものである(請求項
1)。
【0008】また、本発明は、上記電池寿命検出装置に
おいて、上記電池の温度を検出する温度検出手段と、検
出された温度に応じて上記内部インピーダンス算出手段
で算出された内部インピーダンスを補正する補正手段と
を備えたものである(請求項2)。
【0009】また、本発明は、上記電池寿命検出装置に
おいて、上記電池が長期間放置されたものであることを
検出する長期放置検出手段と、上記電池が長期間放置さ
れたものであることが検出されると、上記電池の残寿命
の算出を禁止する残寿命算出禁止手段とを備えたもので
ある(請求項3)。
【0010】また、本発明は、電池の充放電電流を検出
する電流検出手段と、検出された充放電電流の時間積算
値を加減算することにより上記電池の残容量を算出する
残容量算出手段と、上記電池の電圧を検出する電圧検出
手段と、検出された上記電池の放電電流と電池電圧とか
ら上記電池の内部インピーダンスを算出する内部インピ
ーダンス算出手段と、上記算出された残容量における複
数の残寿命をパラメータとした放電電流に対する内部イ
ンピーダンス特性に基づき、上記検出された放電電流と
算出された内部インピーダンスとから上記電池の残寿命
を算出する残寿命算出手段とを備えたものである(請求
項4)。
【0011】また、本発明は、電池の充放電電流を検出
する電流検出手段と、検出された充放電電流の時間積算
値を加減算することにより上記電池の残容量を算出する
残容量算出手段と、上記電池の電圧を検出する電圧検出
手段と、検出された上記電池の放電電流と電池電圧とか
ら上記電池の内部インピーダンスを算出する内部インピ
ーダンス算出手段と、電池の初期の内部インピーダンス
が記憶された記憶手段と、上記算出された内部インピー
ダンスと上記初期の内部インピーダンスとから内部イン
ピーダンスの変化量を算出する変化量算出手段と、上記
検出された放電電流における複数の残寿命をパラメータ
とした残容量に対する内部インピーダンス変化量特性に
基づき、上記算出された残容量と内部インピーダンスの
変化量とから上記電池の残寿命を算出する残寿命算出手
段とを備えたものである(請求項5)。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明によれば、電池の充放電電
流を検出し、この検出結果の時間積算値を加減算するこ
とにより電池の残容量が算出される。また、上記電池の
電圧を検出し、この検出結果と検出された上記電池の放
電電流とから上記電池の内部インピーダンスが算出され
る。そして、検出された放電電流における複数の残寿命
をパラメータとした残容量に対する内部インピーダンス
特性に基づき、算出された残容量と内部インピーダンス
とから上記電池の残寿命が算出される。
【0013】請求項2記載の発明によれば、電池の温度
を検出し、電池の内部インピーダンスは、この検出され
た電池温度に応じて補正され、この補正された内部イン
ピーダンスと残容量とから上記電池の残寿命が算出され
る。
【0014】請求項3記載の発明によれば、電池が長期
間放置されたものであることが検出されると、電池の残
寿命の算出が禁止される。
【0015】請求項4記載の発明によれば、電池の充放
電電流を検出し、この検出結果の時間積算値を加減算す
ることにより電池の残容量が算出される。また、上記電
池の電圧を検出し、この検出結果と検出された上記電池
の放電電流とから上記電池の内部インピーダンスが算出
される。そして、算出された残容量における複数の残寿
命をパラメータとした放電電流に対する内部インピーダ
ンス特性に基づき、上記検出された放電電流と算出され
内部インピーダンスとから上記電池の残寿命が算出さ
れる。
【0016】請求項5記載の発明によれば、電池の充放
電電流を検出し、この検出結果の時間積算値を加減算す
ることにより電池の残容量が算出される。また、上記電
池の電圧を検出し、この検出結果と上記電池の放電電流
とから上記電池の内部インピーダンスが算出される。更
に算出された内部インピーダンスと予め求められた電池
の初期の内部インピーダンスとから内部インピーダンス
の変化量が算出される。そして、上記検出された放電電
流における複数の残寿命をパラメータとした残容量に対
する内部インピーダンス変化量特性に基づき、算出され
た残容量と内部インピーダンスの変化量とから上記電池
の残寿命が算出される。
【0017】
【実施例】図1は、本発明に係る電池寿命検出装置の基
本構成を示すブロック図である。
【0018】本発明に係る電池寿命検出装置100は、
電池への充電電流及び電池からの放電電流を電圧に変換
して検出する電流検出抵抗101と、この電流検出抵抗
101で検出された電圧を増幅する電圧増幅手段102
と、この電圧増幅手段102からの出力電圧を時間積算
し、この積算結果を加減算することにより電池の残容量
を算出する残容量算出手段103と、上記電池の電圧を
検出する電池電圧検出手段104と、無負荷時に検出さ
れた電池電圧、負荷時に検出された電池電圧及び負荷時
に検出された放電電流とから上記電池の内部インピーダ
ンスを算出する内部インピーダンス演算手段105と、
この内部インピーダンス演算手段105で算出された電
池の内部インピーダンスと上記残容量算出手段103で
算出された電池の残容量とから電池の残寿命を算出する
残寿命検出手段106とから構成されている。
【0019】図2は、本発明に係る電池寿命検出装置の
第1実施例の構成を示す回路ブロック図である。同図に
おいて、Pは電池1が内蔵された電池パックで、電池寿
命検出装置は該電池パックPの内部に設けられている。
電池パックPの正極B1と負極B2間に電池寿命の検出
対象である電池1と該電池1の充放電電流を検出する電
流検出抵抗2とが直列に接続されている。上記電流検出
抵抗2は、シャント抵抗やマンガニン線で構成され、例
えば電動工具のように大きい放電電流が流れる場合は、
ニッケル板で構成される。上記電流検出抵抗2は、電池
1からの放電電流又は電池1への充電電流を電圧に変換
して検出する。
【0020】電池1に充電電流が流入すると、上記電流
検出抵抗2はこの充電電流を正の電圧に変換して出力す
る。この出力電圧は、充電電流増幅回路5で増幅され、
更にAD変換器7でアナログ電圧からデジタル電圧に変
換されてCPU10に入力される。また、電池1から放
電電流が流出すると、上記電流検出抵抗2はこの放電電
流を負の電圧に変換して出力する。この出力電圧は、放
電電流増幅回路6で増幅され、更にAD変換器8でアナ
ログ電圧からデジタル電圧に変換されてCPU10に入
力される。
【0021】電池パックPの正極B1と負極B2間に
は、上記電池1の電圧を分圧して出力する電圧分圧回路
3が接続され、更に定電圧回路4を介して上記電池1の
残寿命検出動作を制御するマイクロコンピュータからな
る制御部(以下、CPUという)10が接続されてい
る。上記電圧分圧回路3と上記CPU10間にはAD変
換回路9が設けられ、電圧分圧回路3で検出された電圧
はアナログ電圧からデジタル電圧に変換されて電池電圧
検出データとしてCPU10に入力されるようになって
いる。
【0022】上記定電圧回路4は、電池1の電圧から所
要の一定電圧を生成し、上記CPU10、充電電流増幅
回路5、放電電流増幅回路6及びAD変換回路7〜9に
電源電圧を供給する。上記CPU10は、電池1の現在
の残容量に充電電流量を加算して、或いは現在の残容量
から放電電流量を減算して更新的に残容量を算出し、こ
の残容量を表示回路11に表示する。
【0023】表示回路11は、LED又はLCD等で構
成され、CPU10からの出力信号に応じて電池1の残
容量を、例えば5段階表示する。すなわち、残容量が電
池1の初期容量(満充電時の容量)の1/5未満のとき
は20%表示するとともに、赤色LED等を点灯させて
「要充電」の警告を発し、1/5以上2/5未満のとき
は40%表示、2/5以上3/5未満のときは60%表
示、3/5以上4/5未満のときは80%表示、4/5
以上のときは100%表示を行う。
【0024】また、CPU10は、電池1の内部インピ
ーダンスを算出するとともに、該内部インピーダンスと
上記残容量とから電池1の残寿命を算出し、この検出結
果を上記表示回路11に、上記と同様に5段階表示す
る。
【0025】図3は、例えば放電電流10〔c〕(定電
流充電における電流値を1cとする)における残寿命を
パラメータとした残容量に対する内部インピーダンスの
特性を示す図である。
【0026】同図に示すように、電池1の内部インピー
ダンスR1は残容量Cが減少するのに応じて単調に増加
する。また、電池1の残容量Cが同一の場合、残寿命T
が減少するほど、内部インピーダンスR1は大きくな
る。従って、放電電流値10〔c〕における残容量C及
び内部インピーダンスR1が分かれば、図3に示す特性
図から電池1の残寿命Tを算出することができる。各種
の放電電流値における残寿命をパラメータとした残容量
に対する内部インピーダンスの特性は実験的に求めるこ
とができ、CPU10には、実験的に求められた上記特
性を用いて残容量と内部インピーダンスとから残寿命を
算出する演算テーブル(図3の特性に相当するテーブ
ル)が記憶されている。なお、複数の演算テーブルを記
憶させるよようにしてもよい。
【0027】CPU10は、後述するように、検出され
た負荷電流値と算出された電池の残容量Cと内部インピ
ーダンスとから対応する演算テーブルを用いて残寿命T
を算出する。なお、残容量又は残寿命の表示は上述の5
段階表示に限らず、直接、算出結果をデジタル表示して
も良い。また、通常、残容量を表示しておき、使用中
(充電中又は放電中)に残寿命を表示するようにしても
良く、残寿命が0%になったとき、初めて残寿命表示を
行うようにしても良い。また、残容量と残寿命に対して
それぞれに別の表示部を設けても良い。
【0028】次に、本発明に係る残寿命検出装置の動作
について、図4のフローチャートをも用いて説明する。
【0029】まず、CPU10は、残容量Cを「0」
に、残寿命Tを「100〔%〕」にそれぞれ初期設定し
(ステップS0)、サンプリング時間Δt毎に以下に説
明するステップS2〜S21の処理を行う(ステップS
1)。
【0030】CPU10は、上記サンプリング時間Δt
が経過すると(ステップS1でYES)、AD変換回路
7から出力される、充電電流に対応した電圧値ADCを
取り込み(ステップS2)、該電圧値ADCが「0」で
あるか否かを判別する(ステップS3)。電圧値ADC
=0であれば(ステップ3でYES)、電池1は充電中
でないので、ステップS8にジャンプする。一方、電圧
値ADC=0でなければ(ステップ3でNO)、該電圧
値ADCからIC=ADC/R0・G1の演算式より充
電電流ICを算出する(ステップS4)。
【0031】なお、上記R0は電流検出抵抗2の抵抗値
であり、G1は充電増幅回路5及び放電電流増幅回路6
のゲインである。そして、上記抵抗値R0及びゲインG
1は、CPU10に予め記憶されている。
【0032】続いて、充電中における電池1の残容量C
をC=C+IC・Δtの演算式より算出する(ステップ
S5)。なお、充電中は、サンプリング時間ΔtにIC
・Δt〔c〕の電荷が電池1に蓄積されることから、上
記演算式は、前回のサンプリング時の残容量Cに今回の
サンプリングまでに蓄積された電荷IC・Δtを加算す
るものでる。続いて、算出された残容量Cが最大値CMA
Xを越えているか否かを判別し(ステップS6)、残容
量Cが最大値CMAXを越えていれば(ステップS6でY
ES)、残容量Cの算出値をCMAXに設定し(ステップ
S7)、残容量Cが最大値CMAX以下であれば(ステッ
プS6でNO)、ステップS7をスキップしてステップ
8に移行する。
【0033】続いて、CPU10は、AD変換回路8か
ら出力される、放電電流に対応した電圧値ADDを取り
込み(ステップS8)、該電圧値ADDが「0」である
か否かを判別する(ステップS9)。電圧値ADD=0
であれば(ステップ9でYES)、電池1は放電中でな
いので、ステップS14にジャンプする。一方、電圧値
ADD=0でなければ(ステップ9でNO)、該電圧値
ADDからID=ADD/R0・G1の演算式より放電
電流IDを算出する(ステップS10)。
【0034】続いて、放電中における電池1の残容量C
をC=C−ID・Δtの演算式より算出する(ステップ
S11)。なお、放電中は、サンプリング時間ΔtにI
D・Δt〔c〕の電荷が電池1から放出されることか
ら、上記演算式は、前回のサンプリング時の残容量Cか
ら今回のサンプリングまでに放出された電荷IC・Δt
を減算するものである。
【0035】続いて、算出された残容量Cが計算上
「0」より小さいか否かを判別し(ステップS12)、
残容量Cが「0」よりも小さければ(ステップS12で
YES)、残容量Cの算出値を「0」にリセットし(ス
テップS13)、残容量Cが「0」以上であれば(ステ
ップS12でNO)、ステップS13をスキップしてス
テップ14に移行して、AD変換回路9から出力され
る、電池1の電圧を分圧した電圧値ADVを取り込む
(ステップS14)。
【0036】続いて、CPU10は、上記電圧値ADC
及び電圧値ADDが共に「0」であるか否か、すなわ
ち、電池1に充放電電流が流れているか否かを判別する
(ステップS15)。電圧値ADC及び電圧値ADDが
共に「0」であれば(ステップ15でYES)、上記ス
テップS14で取り込んだ電圧値ADVを電池1の無負
荷電池電圧E0として設定する。すなわち、今回のサン
プリングで取り込んだ電圧値ADVは、電池1に充電電
流も放電電流も流れていない状態、すなわち、無負荷状
態における最新の電圧値であるから、この電圧値ADV
に無負荷電圧E0として更新するものである。一方、電
圧値ADC又は電圧値ADDのいずれかが「0」でなけ
れば(ステップ15でNO)、ステップS16をスキッ
プして放電電流IDが所定の電流値I1であるか否かを
判別する(ステップS17)。
【0037】ステップS17で放電電流IDが所定の電
流値I1であれば(ステップS17でYES)、上記ス
テップS14で取り込んだ電圧値ADVを電池1の負荷
電池電圧E1として設定する(ステップS18)。すな
わち、今回のサンプリングで取り込んだ電圧値ADV
は、電池1から所定の負荷電流が供給されているときの
最新の電圧値であるから、この電圧値ADVを負荷電圧
E1として更新するものである。
【0038】続いて、上記無負荷電池電圧E0、負荷電
池電圧E1及び所定の放電電流I1からR1=(E0−
E1)/I1の演算式より電池1の内部インピーダンス
R1を算出し(ステップS19)、更にこの内部インピ
ーダンスR1と残容量Cとから上述した対応する所定の
演算テーブルを用いて電池1の残寿命Tを算出する(ス
テップS20)。そして、上記電池1の残容量C及び残
寿命Tを表示回路11に表示する(ステップS21)。
【0039】一方、ステップS17で放電電流IDが所
定の電流値I1でなければ(ステップS17でNO)、
上記ステップS18〜ステップS20をスキップし、ス
テップS21で今回のサンプリングで算出した残容量C
と前回のサンプリングで算出した残寿命Tとを表示す
る。
【0040】上記のように、放電電流I1における電池
1の残容量Cと内部インピーダンスR1とから残寿命T
を算出するようにしたので、電池1の残寿命Tを正確に
検出することができる。
【0041】次に、本発明に係る電池寿命検出装置の第
2実施例について説明する。
【0042】図5は、残容量50%における残寿命をパ
ラメータとした放電電流に対する内部インピーダンスの
特性を示す図である。
【0043】同図に示すように、電池1の内部インピー
ダンスは、放電電流が増大するのに応じて増加する。ま
た、放電電流が同一の場合、内部インピーダンスは小さ
い程、残寿命が大きい。従って、予め設定された特定の
放電電流値についてのみ電池の残寿命を算出するように
していると、例えば電動工具のように負荷の変動に応じ
て放電電流値が大きく変化する場合は、特定の放電電流
値になることが少なく、残寿命の判定が行えないことが
ある。
【0044】第2実施例は、電池1の放電電流の変動に
関わらず、常に残寿命を検出できるようにしたものであ
る。第2実施例に係る電池寿命検出装置の回路構成は図
2のものと同一であるから、ここでは説明を省略し、第
2実施例に係る電池寿命検出装置の残寿命検出動作を説
明する。
【0045】なお、前実施例では、CPU10に、所定
の放電電流値における残寿命をパラメータとした残容量
に対する内部インピーダンスの特性を用いて残容量と内
部インピーダンスとから残寿命を算出する複数の演算テ
ーブル(図3の特性に相当する演算テーブル)が記憶さ
れていたが、第2実施例では、CPU10に、各レベル
毎の残容量における残寿命をパラメータとした放電電流
に対する内部インピーダンスの特性を用いて放電電流と
内部インピーダンスとから残寿命を算出する複数の演算
テーブル(図5の特性に相当する演算テーブル)が記憶
されている。なお、上記各レベル毎とは、1%毎、上記
5段階毎その他の適宜の段階毎をいう。
【0046】図6は、第2実施例に係る電池寿命検出装
置の残寿命検出動作を示すフローチャートである。
【0047】同図に示すフローチャートは、図4に示す
フローチャートを一部変更したものである。すなわち、
図6に示すフローチャートのステップS30〜ステップ
S51の各処理は、図4に示すフローチャートのステッ
プS0〜ステップS21の各処理に対応し、ステップS
47〜ステップS50の各処理がステップS17〜ステ
ップS20の各処理と異なるものである。従って、ここ
では、上記ステップS47〜ステップS51の各処理に
ついて説明する。
【0048】ステップS30〜ステップS46で電池1
の放電電流ID及び残容量Cの算出、無負荷電池電圧E
0の更新が行われると、続いて、放電電流IDが「0」
であるか否かを判別する(ステップS47)。ステップ
S47で放電電流IDが「0」でなければ、すなわち、
負荷に負荷電流を供給しているときは(ステップS47
でNO)、上記ステップS44で取り込んだ電圧値AD
Vを電池1の負荷電池電圧E1として設定する(ステッ
プS48)。
【0049】続いて、上記無負荷電池電圧E0、負荷電
池電圧E1及び放電電流I1からR1=(E0−E1)
/I1の演算式より電池1の内部インピーダンスR1を
算出し(ステップS49)、更にこの内部インピーダン
スR1と残容量Cとから、このときの残容量Cにおける
残寿命をパラメータとした放電電流に対する内部インピ
ーダンスの特性に基づく所定の演算テーブルを用いて電
池1の残寿命Tを算出する(ステップS50)。そし
て、上記電池1の残容量C及び残寿命Tを表示回路11
に表示する(ステップS51)。
【0050】一方、ステップS47で放電電流IDが
「0」であれば(ステップS47でYES)、上記ステ
ップS48〜ステップS50をスキップし、ステップS
51で今回のサンプリングで算出した残容量Cと前回の
サンプリングで算出した残寿命Tとを表示する。
【0051】上記のように、第2実施例では、放電電流
IDが流れていれば、現在流れている放電電流IDに対応
した内部インピーダンスR1が算出されると共に、この
内部インピーダンスR1と残容量Cとから、上記残容量
Cにおける残寿命Tをパラメータとした放電電流IDに
対する内部インピーダンスR1の特性を用いて残寿命T
が逐次算出されて更新的に表示されるようにしているの
で、放電電流IDに応じて内部インピーダンスR1が変
化した場合にも、残寿命Tを正確に検出することができ
る。
【0052】次に、本発明に係る電池寿命検出装置の第
3実施例について説明する。
【0053】第3実施例は、温度による電池1の内部イ
ンピーダンスR1の変化を補正するようにしたものであ
る。
【0054】図7は、本発明に係る電池寿命検出装置の
第3実施例の構成を示す回路ブロック図である。同図
は、図2に示す回路ブロック図に、サーミスタ等からな
る温度センサ12と、この温度センサ12で検出された
温度情報を電圧に変換して出力する温度検出回路13
と、この温度検出回路13からの出力電圧をアナログ電
圧からデジタル電圧に変換するAD変換回路14とを追
加したものである。
【0055】上記温度センサ12は電池1に密着等させ
て取り付けられ、該電池1の温度を検出するようになっ
ている。温度センサ12で検出された電池1の温度情報
は温度検出回路13及びAD変換回路14でデジタル電
圧値に変換されてCPU10に入力される。CPU10
は、入力された電池1の温度情報に基づいて温度を加味
した電池1の内部インピーダンスR1を算出し、この内
部インピーダンスR1と残容量Cとから残寿命Tを算出
する。
【0056】CPU10には、図8に示す所定の残容量
(この例では50%)における電池温度に対する内部イ
ンピーダンスの特性を用いて残容量と内部インピーダン
スとから残寿命を算出する残容量毎の複数の演算テーブ
ルが記憶されている。CPU10は、この演算テーブル
を用いて、算出した内部インピーダンスR1と残容量C
とから残寿命Tを算出する。
【0057】次に、本発明に係る電池寿命検出装置の第
3実施例の残寿命検出動作について説明する。
【0058】図9は、本発明に係る電池寿命検出装置の
第3実施例の残寿命検出動作を示すフローチャートであ
る。
【0059】同図に示すフローチャートの手順は、図4
に示すフローチャートのステップS13とステップS1
4間に電池温度(出力電圧ADT)を読み取るステップ
S74を追加した点が異なるもので、ステップS60〜
ステップS73,ステップS75〜ステップS82の各
処理は、図4に示すフローチャートのステップS0〜ス
テップS13,ステップ14〜ステップS21の各処理
に対応している。
【0060】また、各ステップの内容は、ステップS2
0では図3の特性に対応する演算テーブルを用いて残寿
命Tを算出しているのに対して、ステップS81では図
8の特性に対応する演算テーブルを用いて残寿命Tを算
出している点が異なる。
【0061】従って、ここでは、上記異なるステップの
処理について説明する。
【0062】ステップS60〜ステップS73で電池1
の放電電流ID及び残容量Cの算出が行われると、続い
て、ステップS74でAD変換回路14からの出力電圧
ADTを読み取る。この電圧ADTは、電池1の温度を
電圧変換して検出したもので、電池1の現在の温度情報
を示すものである。
【0063】続いて、ステップS75〜ステップS80
で無負荷電池電圧E0、負荷電池電圧E1及び放電電流
I1からR1=(E0−E1)/I1の演算式より電池
1の内部インピーダンスR1を算出した後、この内部イ
ンピーダンスR1と残容量Cとから、図8の特性に対応
する所定の演算テーブルを用いて電池1の残寿命Tを算
出し(ステップS81)、この算出結果とステップS6
5又はステップS71で算出した電池1の残容量Cとを
表示回路11に表示する(ステップS82)。
【0064】上記のように、第3実施例では、電池1の
温度を検出し、検出した電池温度を加味して電池1の内
部インピーダンスR1を補正するようにしているので、
該内部インピーダンスR1を用いて算出される残寿命T
の精度が向上する。
【0065】なお、図9に示すフローチャートは、放電
電流IDが所定の電流値I1になったとき、残寿命Tを
算出して表示回路11に表示するようにしているが、第
2実施例のように、放電電流IDが流れているとき、逐
次、残寿命Tを算出して更新的に表示回路11に表示す
るようにしてもよい。
【0066】次に、本発明に係る電池寿命検出装置の第
4実施例について説明する。
【0067】上述の実施例では、電池1のバラツキを考
慮せずに算出された電池1の内部インピーダンスR1を
真値とみなして残寿命Tの算出に用いていたが、第4実
施例は、算出された内部インピーダンスR1を電池1の
バラツキに基づいて補正し、より正確な残寿命Tの検出
を可能にするものである。
【0068】図10は、本発明に係る電池寿命検出装置
の第4実施例の構成を示す回路ブロック図である。
【0069】同図は、図2の回路ブロック図に不揮発性
メモリ15を追加したものである。この不揮発性メモリ
15には、電池1の放電電流I1における初期の内部イ
ンピーダンスRSが記憶されている。また、CPU10
には、図12に示す所定の放電電流(この例では10
〔c〕)における残寿命をパラメータとした残容量に対
する内部インピーダンスの変化量の特性が予め記憶され
ている。
【0070】図12において、内部インピーダンスの変
化量とは、放電電流10〔c〕における、現在の内部イ
ンピーダンスR1と初期の内部インピーダンスRSとの
差ΔR(=R1−RS)である。同図に示すように、内
部インピーダンスの変化量ΔRは、残容量が減少するの
に応じて単調に増加し、残容量が同一の場合、残寿命が
小さくなる程、大きくなる特性を有するから、この特性
を用いて残容量と内部インピーダンスの変化量とから残
寿命を算出することができる。
【0071】CPU10は、算出した内部インピーダン
スR1から上記初期の内部インピーダンスRSを減算し
て内部インピーダンスの変化量ΔR(=R1−RS)を
算出し、この変化量ΔRと残容量Cとから残寿命Tを算
出する。
【0072】次に、本発明に係る電池寿命検出装置の第
4実施例の残寿命検出動作について説明する。
【0073】図11は、本発明に係る電池寿命検出装置
の第4実施例の残寿命検出動作を示すフローチャートで
ある。
【0074】図11のフローチャートは、図4に示すフ
ローチャートのステップS0とステップS1間にステッ
プS91〜ステップS93を挿入すると共に、ステップ
S21をステップS113〜ステップS118に置き換
えたもので、図4に示すフローチャートのステップS
0,ステップS1〜ステップS19,ステップS21の
各処理は、ステップS90,ステップS94〜ステップ
S112,ステップS119の各処理に対応している。
【0075】従って、ここでは、上記異なるステップの
処理について説明する。
【0076】まず、CPU10は、残容量Cを「0」
に、残寿命Tを「100〔%〕」にそれぞれ初期設定す
る(ステップS90)。続いて、不揮発性メモリ11に
初期の内部インピーダンスRSが記憶されているか否か
を判別し(ステップS91)、初期の内部インピーダン
スRSが記憶されていれば(ステップS91でYE
S)、初期記憶フラグをリセットし(ステップS9
2)、初期の内部インピーダンスRSが記憶されていな
ければ(ステップS91でNO)、初期記憶フラグをセ
ットする(ステップS93)。
【0077】そして、サンプリング時間Δt毎に以下に
説明するステップS95〜S119の処理を行う(ステ
ップS94)。すなわち、ステップS95〜ステップS
112で電池1の残容量C及び内部インピーダンスR1
が算出されると、ステップS113で初期記憶フラグが
セットされているか否かを判別する。
【0078】初期記憶フラグがセットされていれば(ス
テップS113でYES)、不揮発性メモリ15に電池
1の初期の内部インピーダンスRSが記憶されていない
から、その電池が初めて使用され、放電開始から最初に
放電電流I1になったときの、ステップS112で算出
した内部インピーダンスR1を初期の内部インピーダン
スRSとして設定し(ステップS114)、この内部イ
ンピーダンスRSを不揮発性メモリ15に記憶した後
(ステップS115)、初期記憶フラグをリセットする
(ステップS116)。
【0079】一方、初期記憶フラグがリセットされてい
れば(ステップS113でNO)、不揮発性メモリ15
に電池1の初期の内部インピーダンスRSが記憶されて
いるから、該不揮発性メモリ15から初期の内部インピ
ーダンスRSを読出してステップS112で算出した内
部インピーダンスR1からこの初期の内部インピーダン
スRSを減算して内部インピーダンスの変化量ΔR(=
R1−RS)を算出した後(ステップS117)、この
内部インピーダンスの変化量ΔRと残容量Cとから、図
12の特性に対応する演算テーブルを用いて電池1の残
寿命Tを算出する(ステップS118)。そして、この
算出結果とステップS98又はステップS104で算出
した電池1の残容量Cとを表示回路11に表示する(ス
テップS119)。
【0080】上記のように、第4実施例では、現在の電
池1の内部インピーダンスR1の初期の内部インピーダ
ンスRSからの変化量ΔRを用いて残寿命Tを算出する
ようにしたので、電池1のバラツキによる内部インピー
ダンスR1の算出誤差の影響を受けることなく正確な残
寿命を検出することができる。
【0081】次に、本発明に係る電池寿命検出装置の第
5実施例について説明する。
【0082】一般に、電池は、長期間放置されると、内
部インピーダンスが高くなる傾向がある。このため、長
期間放置された電池の残寿命を内部インピーダンスを用
いて検出する場合、その検出結果は実際の残寿命よりも
短くなる。第5実施例は、電池が長期間放置されたもの
であるとき、検出される残寿命の信頼性が低いので、残
寿命の検出を行わないようにしたものである。
【0083】長期間放置された電池1は充電を開始する
と、図13に示すように、充電の初期に電池電圧が一時
的に急上昇することが知られている。第5実施例では、
充電開始時に電池電圧の急上昇点(以下、初期ピークと
いう)があるか否かを判別し、初期ピークが検出される
と、長期間放置された電池であると判断して残寿命の検
出を行わないようにしている。
【0084】本発明に係る電池寿命検出装置の第5実施
例の回路構成は図2と同一である。従って、図14のフ
ローチャートを用いて電池寿命検出動作について説明す
る。
【0085】まず、CPU10は、残容量Cを「0」
に、残寿命Tを「100〔%〕」に、電池電圧のピーク
値EMAXを「0」にそれぞれ初期設定すると共に、初期
ピーク検出フラグをリセットし(ステップS120)、
サンプリング時間Δt毎に以下に説明するステップS1
22〜S144の処理を行う(ステップS121)。
【0086】CPU10は、上記サンプリング時間Δt
が経過すると(ステップS121でYES)、AD変換
回路9から出力される電池1の電池電圧ADVを取り込
み(ステップS122)、更にAD変換回路7から充電
電流に対応した電圧値ADCを取り込む(ステップS1
23)。
【0087】続いて、CPU10は、上記電圧値ADC
が「0」であるか否かを判別する(ステップS12
4)。電圧値ADC=0であれば(ステップ124でY
ES)、電池1は充電中でないので、ステップS133
にジャンプする。一方、電圧値ADC=0でなければ
(ステップ124でNO)、該電圧値ADCからIC=
ADC/R0・G1の演算式より充電電流ICを算出す
る(ステップS125)。
【0088】続いて、充電中における電池1の残容量C
をC=C+IC・Δtの演算式より算出し(ステップS
126)、この算出された残容量Cが最大値CMAXを越
えているか否かを判別する(ステップS127)。そし
て、残容量Cが最大値CMAXを越えていれば(ステップ
S127でYES)、残容量Cの算出値をCMAXに設定
し(ステップS128)、残容量Cが最大値CMAX以下
であれば(ステップS127でNO)、ステップS12
8をスキップしてステップ129に移行する。
【0089】続いて、CPU10は、電池電圧ADVが
最大値EMAX以上であるか否かを判別し(ステップS1
29)、電池電圧ADVが最大値EMAX以上であれば
(ステップS129でYES)、当該電池電圧ADVを
最大値EMAXに設定して(ステップS130)、ステッ
プ133に移行する。
【0090】電池電圧ADVが最大値EMAXより小さけ
れば(ステップS129でNO)、更にステップS12
6で算出した残容量Cが30%より小さいか否かを判別
し(ステップS131)、残容量Cが30%より小さけ
れば(ステップS131でYES)、初期ピーク検出フ
ラグをセットして(ステップS132)、ステップS1
33に移行し、残容量Cが30%以上であれば(ステッ
プS131でNO)、ステップS132をスキップして
ステップS133に移行する。
【0091】すなわち、残容量Cが30%以下で電池電
圧のピークが検出されると、このピーク値を初期ピーク
値と判断し、初期ピーク検出フラグをセットする。従っ
て、初期ピーク検出フラグがセットされているときは、
当該電池1は長期間放置されたものと判断されることに
なる。
【0092】ステップS133では、AD変換回路8か
ら出力される、放電電流に対応した電圧値ADDを取り
込み、続いて、該電圧値ADDが「0」であるか否かを
判別する(ステップS134)。電圧値ADD=0であ
れば(ステップ134でYES)、電池1は放電中でな
いので、ステップS139にジャンプする。一方、電圧
値ADD=0でなければ(ステップ134でNO)、該
電圧値ADDからID=ADD/R0・G1の演算式よ
り放電電流IDを算出する(ステップS135)。
【0093】続いて、放電中における電池1の残容量C
をC=C−ID・Δtの演算式より算出し(ステップS
136)、この算出された残容量Cが計算上「0」より
小さいか否かを判別する(ステップS137)。残容量
Cが「0」よりも小さければ(ステップS137でYE
S)、残容量Cの算出値を「0」にリセットすると共
に、初期ピーク検出フラグをリセットして(ステップS
138)、ステップ139に移行し、残容量Cが「0」
以上であれば(ステップS137でNO)、ステップS
138をスキップしてステップ139に移行する。
【0094】続いて、CPU10は、上記電圧値ADC
及び電圧値ADDが共に「0」であるか否か、すなわ
ち、電池1に充放電電流が流れているか否かを判別する
(ステップS139)。電圧値ADC及び電圧値ADD
が共に「0」であれば(ステップ139でYES)、上
記ステップS123で取り込んだ電圧値ADVを電池1
の無負荷電池電圧E0として設定する(ステップS14
0)。すなわち、今回のサンプリングで取り込んだ電圧
値ADVは、電池1に充電電流も放電電流も流れていな
い状態、すなわち、無負荷状態における最新の電圧値で
あるから、この電圧値ADVを無負荷電圧E0として更
新するものである。
【0095】一方、電圧値ADC又は電圧値ADDのい
ずれかが「0」でなければ(ステップ139でNO)、
ステップS140をスキップして初期ピーク検出フラグ
がリセットされているか否かを判別する(ステップS1
41)。ステップS141で初期ピーク検出フラグがリ
セットされていれば、すなわち、電池1が長期間放置さ
れたものでないときは(ステップS141でYES)、
続いて、放電電流IDが所定の電流値I1であるか否か
を判別する(ステップS142)。
【0096】放電電流IDが所定の電流値I1であれば
(ステップS142でYES)、上記ステップS122
で取り込んだ電圧値ADVを電池1の負荷電池電圧E1
に設定する(ステップS143)。続いて、上記無負荷
電池電圧E0、負荷電池電圧E1及び所定の放電電流
(負荷電流)I1からR1=(E0−E1)/I1の演
算式より電池1の内部インピーダンスR1を算出し(ス
テップS144)、更にこの内部インピーダンスR1と
残容量Cとから図3に示す特性に対応する演算テーブル
を用いて電池1の残寿命Tを算出する(ステップS14
5)。そして、上記電池1の残容量C及び残寿命Tを表
示回路11に表示する(ステップS146)。
【0097】一方、放電電流IDが所定の電流値I1で
なければ(ステップS142でNO)、上記ステップS
143〜ステップS145をスキップし、ステップS1
46で今回のサンプリングで算出した残容量Cと前回の
サンプリングで算出した残寿命Tとを表示する。また、
ステップS141で初期ピーク検出フラグがセットされ
ていれば、すなわち、電池1が長期間放置されたもので
あるときは(ステップS141でNO)、ステップS1
46にジャンプし、算出した残容量Cのみを表示する。
【0098】上記のように、第5実施例では、電池1が
長期間放置されたものであるときは、残寿命の検出を行
わないようにしたので、残寿命の誤検出が防止できる。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、電池の残容量と内部インピーダンスとを算
出し、電池の放電電流における複数の残寿命をパラメー
タとした残容量に対する内部インピーダンス特性に基づ
き、これら算出した残容量と内部インピーダンスとから
電池の残寿命を検出するようにしたので、正確な電池の
残寿命の検出が可能となる。
【0100】また、請求項2記載の発明によれば、算出
された電池の内部インピーダンスを電池温度に応じて補
正するようにしたので、検出される電池の残寿命の精度
を向上させることができる
【0101】また、請求項3記載の発明によれば、電池
が長期間放置されたものであるときは、電池の残寿命の
検出をしないようにしたので、検出された電池の残寿命
信頼性が向上する。
【0102】請求項4記載の発明によれば、電池の残容
量と内部インピーダンスとを算出し、電池の残容量にお
ける複数の残寿命をパラメータとした放電電流に対する
内部インピーダンス特性に基づき、電池の放電電流と内
部インピーダンスとから電池の残寿命を検出するように
したので、電池の放電電流の変動に関わらず正確な電池
の残寿命の検出が可能となる。
【0103】請求項5記載の発明によれば、電池の初期
の内部インピーダンスからの内部インピーダンスの変化
量と残容量とから電池の残寿命を検出するようにしたの
で、電池のバラツキに関わらず正確な残寿命の検出が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電池寿命検出装置の基本構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明に係る電池寿命検出装置の第1実施例の
構成を示す回路ブロック図である。
【図3】放電電流10〔c〕における残寿命をパラメー
タとした残容量に対する内部インピーダンスの特性を示
す図である。
【図4】本発明に係る電池寿命検出装置の残寿命検出動
作を示すフローチャートである。
【図5】残容量50%における残寿命をパラメータとし
た放電電流に対する内部インピーダンスの特性を示す図
である。
【図6】本発明に係る電池寿命検出装置の第2実施例の
残寿命検出動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係る電池寿命検出装置の第3実施例の
構成を示す回路ブロック図である。
【図8】残容量50%における残寿命をパラメータとし
た電池温度に対する内部インピーダンスの特性を示す図
である。
【図9】本発明に係る電池寿命検出装置の第3実施例の
残寿命検出動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明に係る電池寿命検出装置の第4実施例
の構成を示す回路ブロック図である。
【図11】本発明に係る電池寿命検出装置の第4実施例
の残寿命検出動作を示すフローチャートである。
【図12】放電電流10〔c〕における残寿命をパラメ
ータとした残容量に対する内部インピーダンスの特性を
示す図である。
【図13】充電時間に対する電池電圧の特性を示す図で
ある。
【図14】本発明に係る電池寿命検出装置の第5実施例
の残寿命検出動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 電池 2 電流検出抵抗 3 電圧分圧回路 4 定電圧回路 5 充電電流増幅回路 6 放電電流増幅回路 7〜9,14 AD変換回路 10 CPU 11 表示回路 12 温度センサ 13 温度検出回路 15 不揮発性メモリ 100 電池寿命検出装置 101 電流検出抵抗 102 電圧増幅手段 103 残容量演算手段 104 電池電圧検出手段 105 内部インピーダンス演算手段 106 残寿命検出手段

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池の充放電電流を検出する電流検出手
    段と、検出された充放電電流の時間積算値を加減算する
    ことにより上記電池の残容量を算出する残容量算出手段
    と、上記電池の電圧を検出する電圧検出手段と、検出さ
    れた上記電池の放電電流と電池電圧とから上記電池の内
    部インピーダンスを算出する内部インピーダンス算出手
    段と、上記検出された放電電流における複数の残寿命を
    パラメータとした残容量に対する内部インピーダンス特
    性に基づき、上記算出された残容量と内部インピーダン
    スとから上記電池の残寿命を算出する残寿命算出手段と
    を備えたことを特徴とする電池寿命検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電池寿命検出装置におい
    て、上記電池の温度を検出する温度検出手段と、検出さ
    れた温度に応じて上記内部インピーダンス算出手段で算
    出された内部インピーダンスを補正する補正手段とを備
    えたことを特徴とする電池寿命検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電池寿命検出装置におい
    て、上記電池が長期間放置されたものであることを検出
    する長期放置検出手段と、上記電池が長期間放置された
    ものであることが検出されると、上記電池の残寿命の算
    出を禁止する残寿命算出禁止手段とを備えたことを特徴
    とする電池寿命検出装置。
  4. 【請求項4】 電池の充放電電流を検出する電流検出手
    段と、検出された充放電電流の時間積算値を加減算する
    ことにより上記電池の残容量を算出する残容量算出手段
    と、上記電池の電圧を検出する電圧検出手段と、検出さ
    れた上記電池の放電電流と電池電圧とから上記電池の内
    部インピーダンスを算出する内部インピーダンス算出手
    段と、上記算出された残容量における複数の残寿命をパ
    ラメータとした放電電流に対する内部インピーダンス特
    性に基づき、上記検出された放電電流と算出された内部
    インピーダンスとから上記電池の残寿命を算出する残寿
    命算出手段とを備えたことを特徴とする電池寿命検出装
    置。
  5. 【請求項5】 電池の充放電電流を検出する電流検出手
    段と、検出された充放電電流の時間積算値を加減算する
    ことにより上記電池の残容量を算出する残容量算出手段
    と、上記電池の電圧を検出する電圧検出手段と、検出さ
    れた上記電池の放電電流と電池電圧とから上記電池の内
    部インピーダンスを算出する内部インピーダンス算出手
    段と、電池の初期の内部インピーダンスが記憶された記
    憶手段と、上記算出された内部インピーダンスと上記初
    期の内部インピーダンスとから内部インピーダンスの変
    化量を算出する変化量算出手段と、上記検出された放電
    電流における複数の残寿命をパラメータとした残容量に
    対する内部インピーダンス変化量特性に基づき、上記
    出された残容量と内部インピーダンスの変化量とから上
    記電池の残寿命を算出する残寿命算出手段とを備えたこ
    とを特徴とする電池寿命検出装置。
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