JP3224828U - 交差部金物 - Google Patents
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Abstract
【課題】交差して配置するブレースの交差位置や交差角度を任意に変更することが可能な交差部金物を提供する。【解決手段】一方のブレース部材1に貫通孔4を設ける。該貫通孔4に他方のブレース部材2を貫通させる。一方のブレース部材1の長手略中央に連結する交差接続体3を設ける。該交差接続体3に貫通孔4を形成する。一方のブレース部材を二分して交差接続体の両端に着脱自在にねじ止めする。一対のブレース部材1、2を交差して配置する。【選択図】 図1
Description
本考案は、建築構造物の耐震性を向上させるために、柱と梁で囲まれる空間に装着する交差部金物に関するものである。
耐震用のブレースは、柱と梁との間に斜めに配置される補強部材で、この部材によって、柱や梁の接合部の変形を抑制して構造強化を図るものである。
この耐震ブレースとして、例えば特許文献1に記載されたブレース部材がある。このブレース部材は、狭い開口部にブレースを交差して配置できるようにしたものである。
すなわち、このブレース部材は、交差する一対のブレース部材から成り、一方のブレース部材に他方のブレース材を貫通させる孔を設けたものである。そして、この孔に他方のブレース材を貫通して一対のブレース材を交差させる構成である。
一方、仮設枠組足場等に使用される交差ブレースが特許文献2に記載されている。この交差ブレースは、中央の交差部を回動自在に連結した一対のパイプ材で構成されたものである。
特許文献1の構成において、一方のブレース部材に他方のブレース材を貫通させる孔は、一方のブレース部材の側面を開穿して形成した孔を使用するものである。そのため、ブレース材が交差する位置はこの孔の開穿位置に限定され、ブレース部材の交差位置を自由に調整することはできない。しかも、この孔は貫通させる他方のブレースを囲むように形成されているので、交差したブレース部材の交差角度を調整することは困難である。
一方、特許文献2の交差ブレースは、中央交差部を回動自在に連結しているので交差角度を容易に変更することが可能である。ところが、この交差ブレースは仮設枠組足場や支保工の組み立てに用いる交差ブレースであるから、建築構造物の補強として使用する耐震ブレースとして使用することはできない。
耐震ブレースは、建築構造物の様々な柱や梁に合わせて設置されるものである。したがって、交差するブレースの長さや角度などは、設置場所によって異なることが多い。そのため、一方のブレース部材に形成した孔に他方のブレース材を貫通させる構成や、交差部を回動自在に連結した交差ブレースでは、交差位置の変更ができない上に、ブレースの長さや交差角度なども制限される不都合が生じる。
そこで本考案は上述の課題を解消すべく案出されたもので、ブレースを交差して配置する耐震ブレースにおいて、ブレースの交差位置や交差角度等を任意に変更することが可能な交差部金物の提供を目的とするものである。
上述の目的を達成すべく本考案の第1の手段は、一方のブレース部材1に他方のブレース部材2を貫通させる貫通孔4が設けられ、これら一対のブレース部材1、2を交差して配置する交差部金物において、前記貫通孔4は前記一方のブレース部材1の長手略中央に連結される交差接続体3に形成され、前記一方のブレース部材1を二分して交差接続体3の両端に着脱自在にねじ止めしたことにある。
第2の手段の前記交差接続体3は、前記貫通孔4を形成した交差本体3Aと、該交差本体3Aの両端部に設けられた連結部3Bとを備え、前記一方のブレース部材1の端部を各連結部3Bにねじ止めするように構成したものである。
第3の手段は、前記貫通孔4を長孔状に形成し、該貫通孔4に挿通して交差した各ブレース部材の交差角度が60度乃至90度の角度で交差するように構成している。
本考案の請求項1によると、貫通孔4は前記一方のブレース部材1の長手略中央に連結される交差接続体3に形成され、前記一方のブレース部材1を二分して交差接続体3の両端に着脱自在にねじ止めしたことにより、ブレースの交差位置やブレースの長さを任意に変更することができる。この結果、建築構造物の様々な柱や梁に合わせて設置することが可能になった。
請求項2のごとく、交差接続体3は、貫通孔4を形成した交差本体3Aと、該交差本体3Aの両端部に設けられた連結部3Bとを備え、一方のブレース部材1の端部を各連結部3Bにねじ止めするように構成しているので、この交差接続体3と任意の長さのブレース部材1とを組み合わせることで、貫通孔4の位置を極めて容易に調整することができる。
請求項3のように、貫通孔4を長孔状に形成し、該貫通孔4に挿通して交差した各ブレース部材の交差角度が60度乃至90度の角度で交差するように構成したことで、建築物の一般的な補強仕様に対応させることが可能になり、交差部金物として極めて多くの現場に使用することができる。
本考案を図示例に基づいて説明する。本考案交差部金物は、一対のブレース部材1、2と、交差接続体3と、貫通孔4とを主要構成とする。
一対のブレース部材1、2は、建築物の筋かいに用いる長尺部材であり、これらを交差して使用する。すなわち、一方のブレース部材1には、他方のブレース部材2を貫通させる貫通孔4が設けられている(図1参照)。
この貫通孔4は、一方のブレース部材1の長手略中央に連結される交差接続体3に形成されている(図1参照)。この交差接続体3は、一方のブレース部材1を長手方向に二分した位置に配置する接続部材で、交差本体3Aと連結部3Bとを備えている(図2参照)。
したがって、一方のブレース部材1は、交差接続体3の両端に2本の棒状部材をねじ止めしてブレース部材1を構成したものである(図1参照)。
図示の交差本体3Aは、略直方体状を成した部材で、長手中央に貫通孔4を形成し、この貫通孔4に近接する両側面に膨らみを形成したものである(図2参照)。そして、この貫通孔4に他方のブレース部材2を貫通して交差させる(図3参照)。
連結部3Bは、交差本体3Aの両端部に設けられた部位で、この交差本体3Aに雌ネジが設けられている(図2参照)。そして、この両端の連結部3Bにブレース部材1の端部をねじ止めすることで、一方のブレース部材1を形成している(図1、図4参照)。
この結果、交差接続体3を備えた一方のブレース部材1は、交差接続体3に連結する2本の棒状部材の長さを任意に変更することで、ブレース部材1の長さや交差接続体3の接続位置を自由に調整することが可能になる。また、他方のブレース部材2もブレース部材1の長さに合わせることが可能である。
貫通孔4は、交差接続体3に形成され他方のブレース部材2を貫通させる部位である。この貫通孔4を長孔状に形成することで、交差した各ブレース部材1、2の角度を任意に変更することができる。
すなわち、図1は、貫通孔4に挿通して交差した各ブレース部材の角度を60度に設定した状態である。一方、図4は、交差した各ブレース部材の角度を90度に設定した状態を示している。このように、各ブレース部材の角度を60度乃至90度の角度で交差するように貫通孔4を形成すると、建築物の各種補強仕様に対応させることが可能になる。
各ブレース部材1、2は、いずれも長手両端部に連結部材10を備えている。そして、建築物Pに固定する場合は、建築物Pに固定されている固定金物P1にこの連結部材10を連結して固定する(図1、図4参照)。
図示の連結部材10は、各ブレース部材1、2の端部にナット11で連結する構成の連結部材10であるが、この連結部材10は、他の構成に変更することも可能である。
尚、本考案は図示例に限定されるものではなく、ブレース部材1、2、交差接続体3、貫通孔4、連結部材10の各構成は、本考案の要旨を変更しない範囲で任意に変更することができる。
P 建築物
P1 固定金物
1 ブレース部材
2 ブレース部材
3 交差接続体
3A 交差本体
3B 連結部
4 貫通孔
10 連結部材
11 ナット
P1 固定金物
1 ブレース部材
2 ブレース部材
3 交差接続体
3A 交差本体
3B 連結部
4 貫通孔
10 連結部材
11 ナット
Claims (3)
- 一方のブレース部材に他方のブレース部材を貫通させる貫通孔が設けられ、これら一対のブレース部材を交差して配置する交差部金物において、前記貫通孔は前記一方のブレース部材の長手略中央に連結される交差接続体に形成され、前記一方のブレース部材を二分して交差接続体の両端に着脱自在にねじ止めしたことを特徴とする交差部金物。
- 前記交差接続体は、前記貫通孔を形成した交差本体と、該交差本体の両端部に設けられた連結部とを備え、前記一方のブレース部材の端部を各連結部にねじ止めするように構成した請求項1記載の交差部金物。
- 前記貫通孔を長孔状に形成し、該貫通孔に挿通して交差した各ブレース部材の交差角度が60度乃至90度の角度で交差するように構成した請求項1記載の交差部金物。
Priority Applications (1)
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JP2019004204U JP3224828U (ja) | 2019-11-06 | 2019-11-06 | 交差部金物 |
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2019
- 2019-11-06 JP JP2019004204U patent/JP3224828U/ja active Active
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