JP3224531U - 釣り用メタルジグ - Google Patents
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Abstract
【課題】ルアー操作時の疲労を軽減でき、沈降速度が速い釣り用メタルジグを提供すること。【解決手段】メタルジグ1の前部にライン係止部2が設けられるとともに、メタルジグ1の後部にフック係止部3が設けられている。メタルジグ1の全長に対して前後方向における後方側50%以下の部分4に金属製錘部6が設けられている。メタルジグ1の全長に対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分5が金属板からなる。【選択図】図1
Description
本考案は釣り用メタルジグに関する。
なお、本考案に係る釣り用メタルジグの前後方向については、メタルジグにおける道糸等のラインが係止される側をメタルジグの前側、その反対側をメタルジグの後側と定義する。
魚釣り用ルアーの一種であるメタルジグとして、例えば特許文献1(特許第4173250号公報)に開示されたメタルジグが公知である。
このメタルジグは、前後方向に長い金属板からなる心板を備えており、この心板の前後方向の略全体に錘を形成する金属が固着されている。
なお、その他のメタルジグを開示した文献として、例えば特許文献2(実用新案登録第3195602号公報)及び特許文献3(実用新案登録第3097288号公報)がある。
ところで、サンマ、太刀魚等の比較的大型の魚を捕食する魚(例:ハマチ)を釣りたい場合は、サンマ、太刀魚等と略同サイズの比較的大きなメタルジグが用いられるのが一般的である。
しかるに、特許文献1のメタルジグでは、上述したように心板の前後方向の略全体に錘形成用金属が固着しているので、メタルジグを大きくすると、その重量が重くなり、ルアー操作時に疲労がたまり易い。一方、心板への錘形成用金属の固着量を減らしてメタルジグを軽くすると、水中での沈降速度が遅くなり、釣りたい魚がいるレンジ(水深位置)への到達時間が長くなるという問題が生じる。
本考案は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、ルアー操作時の疲労を軽減でき、沈降速度が速い釣り用メタルジグを提供することにある。
本考案は以下の手段を提供する。
1) 釣り用メタルジグであって、
前部にライン係止部が設けられるとともに、後部にフック係止部が設けられ、
メタルジグの全長に対して前後方向における後方側50%以下の部分に金属製錘部が設けられ、
メタルジグの全長に対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分が金属板からなる、釣り用メタルジグ。
前部にライン係止部が設けられるとともに、後部にフック係止部が設けられ、
メタルジグの全長に対して前後方向における後方側50%以下の部分に金属製錘部が設けられ、
メタルジグの全長に対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分が金属板からなる、釣り用メタルジグ。
2) 前後方向に長い金属板からなる心板を備えるとともに、前記心板の全長がメタルジグの前記全長であり、
前記錘部は、前記心板の全長に対して前後方向における後方側50%以下の部分に錘部形成用金属が固着されることで形成されたものであり、
メタルジグの前記少なくとも前方側50%の部分が、前記心板の全長に対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分で形成されている前項1記載の釣り用メタルジグ。
前記錘部は、前記心板の全長に対して前後方向における後方側50%以下の部分に錘部形成用金属が固着されることで形成されたものであり、
メタルジグの前記少なくとも前方側50%の部分が、前記心板の全長に対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分で形成されている前項1記載の釣り用メタルジグ。
本考案の効果について理解を容易にするため、後述する実施形態で用いた符号を使って説明すると以下のとおりである。ただし、本考案は後述する実施形態に限定されるものではない。
前項1では、メタルジグ1の錘部6がメタルジグ1の全長に対して前後方向における後方側50%以下の部分4に設けられることにより、メタルジグ1が大きい場合でもその重量の増加を抑制することができ、そのため、ルアー操作時の疲労を軽減することができる。さらに、メタルジグ1の全長に対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分5が金属板からなることにより、メタルジグ1の水中沈降時における水の抵抗が減り、そのためメタルジグ1の沈降速度を速めることができる。
さらに、このメタルジグ1の重心位置はメタルジグ1の前後方向の略中間位置ではなく上述した特許文献1のメタルジグに比べてかなり後端部側に寄った位置にあるので、このような重心位置を有するメタルジグについて、その前部に設けられたライン係止部2に道糸等のラインを係止するとともに、その後部に設けられたフック係止部3にフックを係止し、キャスティングすると、このメタルジグ1は確実にその後端部側を先頭にして飛んでいくため、キャスティング時にフックがラインに絡みにくいという利点がある。
さらに、水中にキャスティングされたメタルジグ1は確実にその後端部側を先頭にして沈降していくため、水中沈降時にもフックがラインに絡みにくいという利点がある。しかも、メタルジグ1が水底に着地した状態では、メタルジグ1はその後端部だけが水底に接触した起立姿勢を確実に採ることができるので、メタルジグ1を太刀魚などに似せることができる。そのため、メタルジグ1はこのような姿勢の魚を捕食する魚(例:ハマチ)を釣りたい場合にも好適に用いることができる。
前項2では、メタルジグ1の錘部6は、心板11の全長Lに対して前後方向における後方側50%以下の部分14に錘部形成用金属16が固着されることで形成されたものであり、メタルジグ1の少なくとも前方側50%の部分5は、心板11の全長Lに対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分15で形成されているので、メタルジグ1の製造が容易である。
本考案の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。
図1〜3に示すように、本考案の一実施形態に係る釣り用メタルジグ1は、魚を釣るために用いられるものであり、特に、サンマ、太刀魚等の比較的大型の魚(詳述すると長くで細い魚)を捕食する魚(例:ハマチ)を釣るために好適に用いられるものである。
図1に示すように、メタルジグ1の側面視の形状は、釣りたい魚に対して餌となる魚(本実施形態ではサンマ)の頭部から胴体部までの部位を側面視で模した形状である。
メタルジグ1の前端部には、釣り竿などから延びた道糸などのライン(図示せず)が係止されるライン係止部2が設けられている。メタルジグ1の後端部にはフック(図示せず)が係止されるフック係止部3が設けられている。
メタルジグ1の全長に対して前後方向における後方側50%以下の部分4には金属製錘部6が設けられている。
メタルジグ1の全長に対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分5は金属板からなり、即ち金属製であって板状に形成されている。ここで、メタルジグ1の全長に対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分5を、以下では説明の便宜上「メタルジグ1の少なくとも前部5」という。
メタルジグ1の構成について以下に詳しく説明する。
メタルジグ1は、図4に示すように前後方向に長い平板状の金属板からなる心板11を備えている。心板11は例えばステンレス鋼板からなる。心板11の厚さは心板11の前後方向に一定である。本実施形態では、心板11の全長がメタルジグ1の全長となっている。
図1及び2において、「L」は心板11(即ちメタルジグ1)の全長である。「L/2」は心板11(即ちメタルジグ1)の全長Lに対して丁度半分の長さ位置である。
心板11の全長Lは限定されるものではなく、好ましくは200mm〜500mmである。心板11の厚さは限定されるものではなく、好ましくは1mm〜2mmである。
心板11の前端部にはライン係止部2としてのライン係止孔12が穿設されている。心板11の後端部にはフック係止部3としてのフック係止孔13が穿設されている。
図1及び2に示すように、メタルジグ1の上述した錘部6は、心板11の全長Lに対して前後方向における後方側50%以下の部分14にのみ錘部形成用金属16が鋳造によって固着されることで形成されたものである。金属16としては、鉛、ダングステン、ビスマスなどの高比重金属が用いられる。なお、心板11のフック係止部3には錘部形成用金属16は局部的に固着されていない。
さらに詳述すると、図2及び3に示すように、錘部形成用金属16は、心板11の全長Lに対して前後方向における後方側50%以下の部分14(この部分14を以下では「心板11の錘部形成予定部14」ともいう)に心板11よりも厚肉になるようにその厚さ方向両側にそれぞれ断面略円弧状に膨出した状態に固着している。
錘部6の形成方法について具体的に説明すると次のとおりである。
図4に示すように、心板11の錘部形成予定部14の上下両側縁部(詳述すると上下両縁部の後方側の部分)にはそれぞれ当該側縁部に沿って延びた切り欠き部17、17が設けられており、更に、心板11の錘部形成予定部14には複数の貫通孔18が心板11の長さ方向に間隔をおいて穿設されている。
そして、この心板11の錘部形成予定部14を図示しない鋳型のキャビティに配置し、このキャビティに溶融した錘部形成用金属16を流し込んで凝固させることにより、金属16を心板11の錘部形成予定部14にその厚さ方向両側にそれぞれ断面略円弧状に膨出した状態に固着させている。この固着状態では、図3に示すように、心板11の錘部形成予定部14の厚さ方向両側にそれぞれ膨出した金属膨出部16a、16a同士は、心板11の錘部形成予定部14の切り欠き部17及び貫通孔18を通じて互いに一体に連結している。そのため、金属16は心板11の錘部形成予定部14に強固に固着されている。
図1及び2に示すように、メタルジグ1の上述した少なくとも前部5は、心板11の全長Lに対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分15で形成されており、心板11のこの部分15には錘部形成用金属16は固着されていない。したがって、この部分15は金属板からなる。さらに、この部分15におけるライン係止孔12(ライン係止部2)の後方側近傍の両面にはそれぞれ餌となる魚の頭部(吻部、目部及びえら蓋部)の絵19が塗装されている。
本実施形態のメタルジグ1は、従来のメタルジグと同じように使用され、ルアー操作時の疲労を軽減することができるしメタルジグ1の沈降速度を速めることができるなどいった利点を有する。
以上で本考案の一実施形態について説明したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で様々に変更可能である。
例えば、上記実施形態では、メタルジグ1の側面視の形状は、サンマの頭部から胴体部までの部位を側面視で模した形状であるが、本考案では、その他に、例えば太刀魚の所定部位(例:頭部から胴体部までの部位)を側面視で模した形状であってもよいし、その他の魚や餌の所定部位を模した形状であってもよい。
また本考案では、メタルジグ1の絵19の目部には、餌となる魚の目部を模したプラスチック(樹脂を含む)やガラス製などの目部が局部的に接着剤等により接着されていてもよい。
本考案は釣り用メタルジグに利用可能である。
1:メタルジグ
2:ライン係止部
3:フック係止部
6:錘部
11:心板
14:心板の全長に対して前後方向における後方側50%以下の部分
15:心板の全長に対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分
16:錘部形成用金属
2:ライン係止部
3:フック係止部
6:錘部
11:心板
14:心板の全長に対して前後方向における後方側50%以下の部分
15:心板の全長に対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分
16:錘部形成用金属
Claims (2)
- 釣り用メタルジグであって、
前部にライン係止部が設けられるとともに、後部にフック係止部が設けられ、
メタルジグの全長に対して前後方向における後方側50%以下の部分に金属製錘部が設けられ、
メタルジグの全長に対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分が金属板からなる、釣り用メタルジグ。 - 前後方向に長い金属板からなる心板を備えるとともに、前記心板の全長がメタルジグの前記全長であり、
前記錘部は、前記心板の全長に対して前後方向における後方側50%以下の部分に錘部形成用金属が固着されることで形成されたものであり、
メタルジグの前記少なくとも前方側50%の部分が、前記心板の全長に対して前後方向における少なくとも前方側50%の部分で形成されている請求項1記載の釣り用メタルジグ。
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