JP3049136U - センター重心の弾頭型ルアー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のミノールアーは、その形状から水中で
の動きに限界があった。また、フックの数や取り付け位
置により飛距離もでにくかった。 【解決手段】重心を本体中央とし、前端をくさび型、後
端を弾頭型とし、それぞれ先細りの形状とする。フック
は本体中央重心真下に一個のみとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は遊漁に用いる擬似針の形状に関する。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

従来の小魚の形を模したミノールアーは、図５で示すようにその動きを演出す るために、リップと呼ばれる抵抗板に水を受ける形式のものが大半であった。し かしながら、このリップは投射時の空気抵抗を増大させ、飛距離を低下させてい た。さらに魚の掛かりを良くするために複数設けられた錨針も、空気抵抗を助長 し空中姿勢の乱れの原因をつくっていた。従来品の中にはこれらに起因する飛距 離の低下を解決するために本体内のパイプに重心を移動させるための金属球を封 入させて解決を図るものもあったが、構造が複雑になることにより故障が発生し たり、形状そのものが太さを増してしまい、理想的な動きが出来なくなるなどの 弊害があった。 従来品の中には若干数、リップを持たない形状の物もあったが、その多くは、ル アー前端部を偏平させるなどの方法によって、リップの代わりをさせるものであ り、基本的にはリップ付の物と大きな差は認められず、動きも従来品の域を出る ものではなかった。 また、ポッパーやペンシルポッパーと呼ばれる形式のものも、リップを持たない ルアーであるが、これは水面上で水をはね飛ばして音を出したり、水中に潜った 際に気泡を発生させて魚の注意を引くもので、強い動きを与えると必然的に水面 に飛び出す事から、遊漁の対象となる魚の食性によってはいたずらに驚かせてし まい、魚の補食行動を誘うものではなかった。 バイブレーションプラグと呼ばれるタイプもリップを持たないルアーであるが、 これもほとんどが、リップの代わりに偏平した本体前端を持つもので、名前のと おり、小刻みな振動を発することを目的とした形状であるゆえ、水中抵抗が過大 で、スムーズな動きは望むべくもなかった。 上記以外の既存のルアーであるメタルジグ、スプーン、スピナーなど、いずれの 形式を持ってしても後端部に抵抗のかかるフックを持つ形状である以上、水中で 急激に横を向くような動きは実現できなかった。 そこでこの考案は、安定した飛距離と鋭敏な水中挙動を実現するルアーを提供 することを課題とする。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

上記課題を達成するために、請求項１の考案は図１から図４に示すように、空 気抵抗を軽減すべくリップおよび後端部の錨針を廃し、さらに水中での回頭性を 向上させるために全体を中央から先端、後端に向かって先細りの形状とし、重心 を本体中央に設定、錨針はその重心の真下に１箇所だけ取り付けるものとした。 加えて、投射時に空気抵抗を最も受ける本体後端部を弾頭型とし、先端部は水切 りの良い、シャープな運動性を持たせるため、変形くさび型とした。

【０００４】

【考案実施の形態】

この考案の一実施形態を図１、図２、図３、図４および図５に示す。本体は木 製もしくは合成樹脂製で、全長の中央付近に重心を作る為の鉛を入れる。錨針 はその真下に配置する。先端部はライン取り付け用のアイレットを中心に 、左右対称の変形くさび型となる。

【０００４】

【考案実施の形態】

この考案の一実施形態を図１、図２、図３、図４および図５に示す。本体は木 製もしくは合成樹脂製で、全長の中央付近に重心を作る為の鉛を入れる。錨針 はその真下に配置する。先端部はライン取り付け用のアイレットを中心に 、左右対称の変形くさび型となる。先端部、後端部はそれぞれ先細りの形状 を持ち、特に後端部は弾丸様の弾頭型とする。 木製品の場合、アイレットは全体を貫くステンレス製針金の芯棒の前端とな り、錨針取り付け用のアイレットを形成後、後端部まで伸びる。合成樹脂製の 場合、およびのアイレットはステンレスヒートンのねじ込み式になりうる。 また他の実施形態では、木製、合成樹脂製を問わず、後端部を弾頭型にしたまま であれば、芯棒を延長させて後端部にアイレットを形成し、ルアーの動きを妨 げない程度の、ごく小さなシングルフックを取り付けてもよい。この場合もアイ レットはステンレスヒートンねじ込み式になりうる。

【０００５】

【考案の効果】

余計な空気抵抗を無くしたことで、安定した空中姿勢を獲得し、従来品の固定 重心式のものよりも格段の飛距離を実現した。さらに、前方向からの引っぱる力 に対しては、水を分けて進みやすく、横方向には水中抵抗の少ない前端部、後端 部の形状と、中心部に置かれた重心および錨針の水中抵抗により、ルアーに急激 な動きを与えても水面にすぐに飛び出ることなく、逃げ惑う小魚の動きに似た、 水平方向への不規則な回頭運動を発生させることが容易に出来るようになった。 特にツイッチングと呼ばれる、竿先を小さくあおりながらリールを巻上げる釣法 で効果が大きい。従来品はリップに水の抵抗を受けることで動きを演出していた が、それは同時に大きく頭を振るようなイレギュラーな動きを抑制していた。後 端部に付けられた錨針も、その慣性重量と水中抵抗で動きに大きな制約を強いて いた。 本考案は、ミッドシップスポーツカーのように重心を本体センターに置 き、前後の慣性重量および抵抗を軽減することで釣人のロッド操作に敏感に反応 することの出来る、新コンセプトのルアーである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の 斜視図 である。

【図２】本考案の 側面図 である。

【図３】本考案の 平面図 である。

【図４】本考案の ア正面図、 イ背面図 である。

【図５】本考案の 断面図 である。（ 図３ Ａ〜Ｂ
で切断 ）

【図６】平均的従来品の斜視図である。 ａ ミノープラグ ｂ ポッパー ｃ ペンシ
ルポッパー ｄ バイブレーションプラグ

【符号の説明】 ルアー後端部 ルアー前端部 重心位置
錨針 ライン用アイレット フック用アイレット
芯棒 リップ 模造眼球

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【手続補正書】

【提出日】平成９年１０月１１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項２

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 弾頭型の後端部を持ち、全長のほぼ中心
   に重心を有し、その真下に３本錨針を１つ付けたことを
   特徴とするルアー。
2. 【請求項２】 変形くさび型頭部と弾頭型尾部を持ち、
   本体中央部より、前端および後端に向かって先細りの形
   状とし、本体中央部に設けたの重心の真下にトリプルフ
   ックを１個付けたことを特徴とする、請求項１記載の木
   製もしくは合成樹脂製のルアー。